JP3624468B2 - テレビジョン信号の記録/再生装置および記録/再生方法 - Google Patents

テレビジョン信号の記録/再生装置および記録/再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、テレビジョン信号、例えばPALplus方式に準拠したテレビジョン信号を、ディジタル的に記録/再生する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
国内外におけるテレビジョン放送では、現行の放送と両立性を保ちつつ、1チャンネルの周波数帯域、例えば6MHzの中で、高画質化および画面のワイド化が図られている。これは、現行の放送の方式に対し、そのアスペクト比(画面の縦横の長さの比)が(9:16)と、横長なワイド画面であることが大きな特徴とされている。現行でPAL方式が採用されている西欧諸国などにおいては、この次世代テレビジョン放送の方式としてPALplus方式が提案されている。
【0003】
図29にこのPALplus方式で受信された画像の例を示す。図29Aは、現行のアスペクト比が(3:4)の画面のテレビジョン受像機に、PALplus方式で放送された映像を映出した様子である。現行の、PALplusのデコーダが装備されていず、アスペクト比が3:4のテレビジョン受像機では、図29Aのように、主画部の上下に無画部が配置された画面となる。これは、PALplus方式ではレターボックス形式で信号が伝送されているためである。この映像をPALplusに対応したデコーダを備えたテレビジョン受像機に映出させると、図29Bのようになり、ワイドな画面を楽しむことができる。
【0004】
レターボックス形式で主画部のみを伝送した場合、画面高が現行のテレビジョン受像機と一致する画面サイズで考えると、水平方向の空間解像度および垂直方向の空間解像度が何れも約3/4に低下してしまう。この問題を解決するために、PALplusでは、垂直解像度補強信号(ヘルパー信号と称される)を伝送している。
【0005】
このヘルパー信号およびレターボックスの信号を図30に示す。一方、このヘルパー信号とは別に、どのようにレターボックスの画面の主画部あるいは上下の無画部に信号が記録されているかを表す信号がヘルパー信号およびレターボックスの信号とは別のラインに記録されている。この様子を図31に示す。
【0006】
それらの信号のうち、ライン23には、図32に示すように、アスペクト比やヘルパー信号の有無を示すWSS(Wide Screen Signaling)信号が設けられ、更にヘルパー信号がある場合には、そのラインの後半に、ヘルパー信号の基準信号であるヘルパーリファレンスバースト信号が設けられる。
【0007】
また、ライン623には、図33に示すように、白100%のレベルを示すリファレンス信号が送られてくる。放送局から送出された電波は、テレビジョン受像機に到達するまでの間に、さまざまな妨害を受け減衰させられている。テレビジョン受像機に受信されたこの電波は、上述の白100%のリファレンス信号を基に、ペデスタルレベルからシンクチップレベルまでのレベルが規定の電圧になるように、AGCによりゲインコントロールされる。
【0008】
このPALplus信号の、伝送信号のラインおよび画素割り当ての詳細を図34に示す。この図において、横軸が13.5MHzでサンプリングした場合のサンプル番号、縦軸がライン番号を表す。横軸に関しては、サンプル番号10〜711までが画面の有効エリアである。第23ラインに対して、ワイド画面であるか否か、また、後述するヘルパー信号の有無の識別等の識別、制御用の信号であるWSS(Wide Screen Signalling)ビット、およびヘルパー基準バースト信号が割り当てられている。このヘルパー基準バースト信号は、−U位相の色副搬送波信号である。また、第623ラインにはホワイトレベルおよびブラックレベルの基準信号が割り当てられている。第24〜59ライン、および第336〜371ラインが上部無画部であり、第275〜310ライン、および第587〜622ラインが下部無画部である。また、これら上下の無画部に挟まれる形の、第60〜274ライン、および第372〜586ラインが主画部である。
【0009】
上述のヘルパー信号は、上部無画部および下部無画部に挿入される。なお、PALplus方式では、水平解像度については特に対策を施していない。
【0010】
図35Aに、このPALplus方式による輝度信号Yおよび色信号Cの信号スペクトルを示す。Y信号に対して、色副搬送波周波数4.43MHzで変調されたC信号が周波数多重されている。また、図35Bにヘルパー信号の信号スペクトルを示す。この信号も色副搬送波周波数4.43MHzでU軸変調されており、約0.5〜5MHzまでの帯域を有している。
【0011】
主画部は、625本(有効走査線576本)順次走査の画素を4−3の走査線変換により有効走査線430本の信号に変換した後、所定の垂直ローパスフィルタ処理を行い、飛び越し走査に変換したものである。このとき、4−3変換されているために垂直解像度が劣化している。そのため、劣化した垂直解像度を補強するために、上述したヘルパー信号が伝送される。
【0012】
また、映像信号およびオーディオ信号を、ディジタル信号の形態でカセットテープに記録し、また再生するようにした、ディジタルVCR(デジタルビデオカセットレコーダ)が提案されている。この方式に使用される磁気テープは、幅1/4インチとされており、カセットに収められている。このカセットは、2種類の大きさのものが用意されており、標準カセットで横125mm×縦78mm×高さ14.6mm、小型カセットとして横66mm×縦48mm×高さ12.2mmとされている。また、記録時間は、現行テレビジョン信号を記録する場合で、標準カセットで最大4時間30分、小型カセットで最大1時間とされている。
【0013】
ディジタルVCRへの映像入出力信号は、CCIR(国際無線通信諮問委員会、現ITU−RS)勧告601の(4:2:2)コンポーネント信号である。この信号がディジタルVCRに入力され、サンプリング周波数変換回路により所定のコンポーネント信号に変換される。これは例えば、日本や米国等で使用されているNTSC方式などのような入力信号が525本/60Hzの場合には、(4:1:1)コンポーネント信号とされ、また西欧や中国などで使用されているPAL方式のような入力信号が625本/50Hzの場合には、色差信号CおよびCが線順次化された(4:2:0)コンポーネント信号とされる。この変換されたコンポーネント信号は、圧縮され、誤り訂正符号を付加され、記録符号化され上述の磁気テープに記録される。また、このディジタルVCRの記録/再生帯域は、輝度信号で、6.3MHzを有している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述のPALplus方式によるテレビジョン信号をディジタルVCRのテープ上に記録再生する場合について考える。
【0015】
ディジタルVCRにおいて信号はコンポーネント信号の形態で扱われる。そのため、PALplus信号は、コンポーネント信号に変換されなければならない。このとき、輝度信号Yおよび搬送色信号Cについては、従来のPAL信号と何ら変わるところがないため、問題なく記録できる。また、PALplus信号に特有のヘルパー信号は、4.43MHzで変調されているため、搬送色信号Cと同等に扱われる。ところが、このヘルパー信号は、帯域が1MHz程度の搬送色信号Cに対して、上述したように帯域が広いため、搬送色信号Cとして記録ができない問題がある。
【0016】
さらに、ディジタルVCRでは、色差信号C(R−Y)、C(B−Y)を線順次信号に変換して記録するので、ヘルパー信号を搬送色信号Cとして扱ってしまうと、ヘルパー信号が搬送色信号Cと同様に間引かれてしまうので、垂直解像度補強の効果が期待できないという問題がある。
【0017】
したがって、この発明の目的は、例えばPALplus方式のような垂直解像度補強信号が多重化されたテレビジョン信号を、ディジタル的に記録/再生できる記録/再生装置および方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決するために、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録するようにしたテレビジョン信号の記録装置であって、コンポジット信号が供給され、輝度信号と搬送色信号とを分離するためのY/C分離手段と、Y/C分離手段の輝度信号出力に対して変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算する手段と、搬送色信号を復調して色差信号を出力する手段と、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、記録信号を記録媒体に記録するためのディジタルビデオ信号記録手段と、輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存する手段とを備えたテレビジョン信号の記録装置である。
【0019】
また、この発明は、上述した課題を解決するために、記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の再生装置であって、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号再生手段と、解像度補強信号を分離するための手段と、色差信号または搬送色信号と分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するための手段と、ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加する手段とを備えたテレビジョン信号の再生装置である。
【0020】
また、この発明は、上述した課題を解決するために、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録し、記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、コンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の記録再生装置であって、コンポジット信号が供給され、輝度信号と搬送色信号とを分離するためのY/C分離手段と、Y/C分離手段の輝度信号出力に対して変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算する手段と、搬送色信号を復調して色差信号を出力する手段と、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存し、記録信号を記録媒体に記録し、コンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号記録再生手段と、解像度補強信号を分離するための手段と、色差信号または搬送色信号と分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するための手段と、ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加する手段とを備えたテレビジョン信号記録再生装置である。
【0021】
また、この発明は、上述した課題を解決するために、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録するようなテレビジョン信号の記録方法であって、コンポジット信号が供給され、輝度信号と搬送色信号とを分離するためのY/C分離のステップと、Y/C分離のステップで得られた輝度信号出力に対して変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算するステップと、搬送色信号を復調して色差信号を出力するステップと、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、記録信号を記録媒体に記録するためのディジタルビデオ信号記録のステップと、輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存するステップとからなるテレビジョン信号の記録方法である。
【0022】
また、この発明は、上述した課題を解決するために、記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の再生方法であって、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号再生のステップと、解像度補強信号を分離するためのステップと、色差信号または搬送色信号と分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するためのステップと、ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加するステップとからなるテレビジョン信号の再生方法である。
【0023】
また、この発明は、上述した課題を解決するために、輝度信号と、搬送色信号と、搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録し、記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、コンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の記録再生方法であって、コンポジット信号が供給され、輝度信号と搬送色信号とを分離するためのY/C分離のステップと、Y/C分離から得られた輝度信号出力に対して変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算するステップと、搬送色信号を復調して色差信号を出力するステップと、解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存し、記録信号を記録媒体に記録し、コンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号記録再生のステップと、解像度補強信号を分離するためのステップと、色差信号または搬送色信号と分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するためのステップと、ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加するステップとを備えたテレビジョン信号記録再生方法である。
【0024】
【作用】
この発明は、上述のような構成を有するために、PALplus信号に含まれるヘルパー信号を、輝度信号として記録できる。それにより、ディジタルVCRにPALplus信号を、支障なく記録/再生することができる。
【0025】
【実施例】
ここで、この発明の一実施例に説明に先んじて、この発明の理解を容易にするために、ディジタルVCR(ビデオカセットレコーダ)の一例について説明する。この例では、コンポジットディジタルカラービデオ信号が輝度信号Y、色差信号CおよびCに変換され、DCT変換と可変長符号を用いた高能率符号を用いた高能率圧縮方式により圧縮され、回転ヘッドにより磁気テープに記録される。記録方式としては、SD方式(525ライン/60Hz、625ライン/50Hz)とHD方式(1125ライン/60Hz、1250ライン/50Hz)とが設定できる。
【0026】
SD方式の場合には、1フレーム当たりのトラック数が10トラック(625ライン/50Hzの場合)、または12トラック(525ライン/60Hzの場合)、HD方式の場合には、1フレーム当たりのトラック数がSD方式の倍、つまり、20トラック(1125ライン/60Hzの場合)、または24トラック(1250ライン/50Hzの場合)である。
【0027】
このようなディジタルVCRにおいて、データ管理が容易で、ディジタルVCRを汎用性のある記録再生装置として利用可能とするためのシステムとして、本願出願人は、先にアプリケーションIDなるシステムを提案している。このシステムを用いると、ビデオの予備データVAUX(Video Auxiliary data) 、オーディオの予備データAAUX(Audio Auxiliary data)やサブコード、およびMIC(Memory In Cassette) と呼ばれるメモリを有するメモリ付カセットの管理が容易となる。そして、パックを用いて、オーディオデータのアフレコやビデオデータのインサートおよびVブランキング期間に多重されているデータ(放送局の運用信号や医療用信号等)を記録している。
【0028】
まず、このアプリケーションIDシステムに関して説明する。この発明が適用されたディジタルVCRのテープでは、図12Aに示すように、テープ上に斜めトラックが形成される。1フレーム当たりのトラック数は、上述のように、SD方式で10トラックと12トラック、HD方式で20トラックと24トラックである。図12Bは、ディジタルVCRに用いられるテープの1本のトラックを示す。トラック入口側には、ITI(Insert and Track Information)なるアフレコを確実に行うためのタイミングブロックが設けられる。これは、それ以降のエリアに書かれたデータをアフレコして書き直す場合に、そのエリアの位置決めを正確にするために設けられるものである。
【0029】
どのようなディジタル信号記録再生応用装置においても、特定エリアのデータの書き換えは必須なので、このトラック入口側のITIエリアは必ず存在することになる。つまり、ITIなるエリアに短いシンク長のシンクブロックを多数個書いておき、その中にトラック入口側から順にそのシンク番号を振っておく。アフレコをしようとする時、このITIエリアのシンクブロックのどれかを検出できれば、そこに書いてある番号から現在のトラック上の位置が正確に判断できる。それに基づいて、アフレコのエリアを確定することができる。一般的に、トラック入口側は、メカ精度等の関係からヘッドの当たりが取り難く不安定である。そのために、シンク長を短くして多数個のシンクブロックを書いておくことにより、検出確率を高くしている。
【0030】
このITIエリアは、図13に示すように、プリアンブル、SSA、TIAおよびポストアンブルの4つの部分からなる。1400ビットのプリアンブルは、ディジタル信号再生のPLLのランインの働き等をする。SSA(Start Sync block Area )は、この機能のために用いられるものであり、1ブロック30ビットで構成され、61ブロックある。その後ろにTIA(Track Information Area)がある。これは、3ブロック90ビットで構成される。TIAは、トラック全体に関わる情報を格納するエリアであって、この中におおもとのApplication IDであるAPT(Application ID of a Track )3ビット、トラックピッチを表すSP/LP1ビット、リザーブ1ビット、それにサーボシステムの基準フレームを示すPF(Pilot Frame )1ビットの計6ビットが格納される。最後にマージンを稼ぐためのポストアンブル280ビットがある。
【0031】
また上述の装置において、記録媒体の収納されるカセットにメモリICの設けられた回路基板を搭載して、このカセットが装置に装着されるとこのメモリICに書き込まれたデータを読み出して記録再生の補助を行うようにすることが既に提案されている。ここではこれをMICと呼ぶことにする。
【0032】
MICには、テープ長、テープ厚、テープ種類等のテープ自体の情報と共に、TOC(Table Of Contents )情報、インデックス情報、文字情報、再生制御情報、タイマー記録情報等を記憶しておくことができる。MICを有するカセットテープをディジタルVCRに接続すると、例えばMICに記憶されたデータが読み出され、所定のプログラムにスキップしたり、プログラムの再生順を設定したり、所定のプログラムの場面を指定して静止画(フォト)を再生したり、タイマー予約で記録したりすることが可能となる。
【0033】
アプリケーションIDは、上述のTIAエリアのAPTだけでなく、このMICの中にもAPM(Application ID of MIC )として、アドレス0の上位3ビットに格納されている。アプリケーションIDの定義は、
アプリケーションIDはデータ構造を規定する、としている。
要するに、アプリケーションIDはその応用例を決めるIDではなく、単にそのエリアのデータ構造を決定しているだけである。従って、以下の意味付けがなされる。
APT・・・トラック上のデータ構造を決める。
APM・・・MICのデータ構造を決める。
APTの値により、トラック上のデータ構造が規定される。
【0034】
つまり、ITIエリア以降のトラックが、図14のようにいくつかのエリアに分割され、それらのトラック上の位置、シンクブロック構成、エラーからデータを保護するためのECC構成等のデータ構造が一義に決まる。さらに各エリアには、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリケーションIDが存在する。その意味付けは単純に以下のようになる。
エリアnのアプリケーション・・・エリアnのデータ構造を決める。
【0035】
アプリケーションIDは、図15のような階層構造を持つ。おおもとのアプリケーションIDであるAPTによりトラック上のエリアが規定され、その各エリアにさらにAP1〜APnが規定される。エリアの数は、APTにより定義される。図15では二階層で記されているが、必要に応じてさらにその下に階層を形成してもよい。MIC内のアプリケーションIDであるAPMは一階層のみである。その値は、ディジタルVCRによりその機器のAPTと同じ値が書き込まれる。
【0036】
ところで、このアプリケーションIDシステムにより、家庭用のディジタルVCRを、そのカセット、メカニズム、サーボシステム、ITIエリアの生成検出回路等をそのまま流用して、全く別の商品群、例えばデータストリーマーやマルチトラック・ディジタルオーディオテープレコーダーのようなものを作ることも可能である。また1つのエリアが決まってもその中味をさらに、そのエリアのアプリケーションIDで定義できるので、あるアプリケーションIDの値の時はそこはビデオデータ、別の値の時はビデオ・オーディオデータ、またはコンピューターデータというように非常に広範なデータ設定を行うことが可能になる。
【0037】
次にAPT=000の時の様子を図16Aに示す。この図に示されるように、トラック上にエリア1、エリア2、エリア3が規定される。そしてそれらのトラック上の位置、シンクブロック構成、エラーからデータを保護するためのECC構成、それに各エリアを保証するためのギャップや重ね書きを保証するためのオーバーライトマージンが決まる。さらに各エリアには、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリケーションIDが存在する。その意味付けは単純に以下のようになる。
AP1・・・エリア1のデータ構造を決める。
AP2・・・エリア2のデータ構造を決める。
AP3・・・エリア3のデータ構造を決める。
【0038】
そしてこの各エリアのアプリケーションIDが、000の時を以下のように定義する。
AP1=000・・CVCRのオーディオ、AAUXのデータ構造を採る
AP2=000・・CVCRのビデオ、VAUXのデータ構造を採る
AP3=000・・CVCRのサブコード、IDのデータ構造を採る
ここで
CVCR:家庭用ディジタル画像音声信号記録再生装置
AAUX:オーディオ予備データ
VAUX:ビデオ予備データ
と定義する。すなわち家庭用のディジタルVCRを実現するときは、図16Bに示すように、
APT、AP1、AP2、AP3=000
となる。当然、APMも000の値を採る。
【0039】
APT=000の時には、AAUX、VAUX、サブコードおよびMICの各エリアは、すべて共通のパック構造で記述される。図17に示すように、1つのパックは5バイト(PC0〜PC4)で構成され、先頭の1バイトがヘッダ、残りの4バイトがデータである。パックとは、データグループの最小単位のことで、関連するデータを集めて1つのパックが構成される。
【0040】
ヘッダ8ビットは、上位4ビット、下位4ビットに分かれ、階層構造を形成する。図18のように、上位4ビットを上位ヘッダ、下位4ビットを下位ヘッダとして二階層とされ、さらにデータのビットアサインによりその下の階層まで拡張することができる。この階層化により、パックの内容は明確に系統だてられ、その拡張も容易となる。そしてこの上位ヘッダ、下位ヘッダによる256の空間は、パックヘッダ表として、その各パックの内容と共に準備される。これを用いて、上述の各エリアが記述される。パック構造は5バイトの固定長を基本とするが、例外としてMIC内に文字データを記述する時のみ、可変長のパック構造を用いる。これは限られたバッファメモリを有効利用するためである。
【0041】
図19に、ヘッダのバイトPC0が(66h)とされる、TRパックのデータ配置を示す。パックのデータ構造としては、ヘッダに対応して多数存在するが、図19に示すパックは、この発明と関連が強いものである。この図に示すように、データタイプ4ビットで各種信号を区別する。このデータタイプは、現在では次のように定義されている。
0000=VBID
0001=WSS
0010=EDTV−2 in 22ライン
0011=EDTV−2 in 285ライン
0100=No Information
その他 =未定義
【0042】
オーディオとビデオの各エリアは、それぞれオーディオセクタ、ビデオセクタと呼ばれる。図20にオーディオセクタの構成を示す。なお、オーディオセクタは、プリアンブル、データ部およびポストアンブルからなる。プリアンブルは、500ビットで構成され、ランアップ400ビット、2つのプリシンクブロックからなる。ランアップは、PLLの引き込みのためのランアップパターンとして用いられ、プリシンクは、オーディオシンクブロックの前検出として用いられる。データ部は、10500ビットからなる。後ろのポストアンブルは、550ビットで構成され、1つのポストシンクブロック、ガードエリア500ビットからなる。ポストシンクは、そのIDのシンク番号によりこのオーディオセクタの終了を確認させるものであり、ガードエリアは、アフレコしてもオーディオセクタがその後ろのビデオセクタに食い込まないようガードするためのものである。
【0043】
プリシンク、ポストシンクの各ブロックは、図21Aおよび図21Bに示すように、どちらも6バイトで構成される。プリシンクの6バイト目には、SP/LPの判別バイトがある。(FFh)でSP、(00h)でLPを表す。ポストシンクの6バイト目は、ダミーデータとして(FFh)を格納する。SP/LPの識別バイトは、前述のTIAエリアにもSP/LPフラグとして存在するが、これはその保護用である。TIAエリアの値が読み取れれば、それを採用し、もし読み取り不可ならこのエリアの値を採用する。プリシンク、ポストシンクの各6バイトは、24−25変換(24ビットのデータを25ビットに変換して記録する変調方式)を施してから記録されるので、総ビット長は、
プリシンク 6×2×8×25÷24=100ビット
ポストシンク 6×1×8×25÷24= 50ビット
となる。
【0044】
オーディオシンクブロックは、図22のように、90バイトで1シンクブロックが構成される。前半の5バイトは、プリシンク、ポストシンクと同様の構成とされる。データ部は77バイトで、水平パリティC1(8バイト)と垂直パリティC2(5シンクブロック)により保護されている。オーディオシンクブロックは、1トラック当たり14シンクブロックからなり、これに24−25変換を施してから記録するので、総ビット長は、
90×14×8×25÷24=10500ビット
となる。データ部の前半5バイトは、AAUX用で、これで1パックが構成され、1トラック当たり9パック用意される。図22の0から8までの番号は、トラック内のパック番号を表す。
【0045】
図23は、そのAAUXの部分を抜きだして、トラック方向に記述した図である。1ビデオフレームは、525ライン/60Hzシステムの場合に10トラックで、625ライン/50Hzシステムの場合に12トラックで構成される。オーディオやサブコードもこの1ビデオフレームに従って記録再生される。図23において、50から55までの数字は、パックヘッダの値(FFh)を示す。
【0046】
図23からも分かるように、10トラック内のAAUXとして、同じパックを10回書いている。この部分をメインエリアと称する。ここには、オーディオ信号を再生するために必要なサンプリング周波数、量子化ビット数等の必須項目が主として格納される。なお、データ保護のために多数回書かれる。これにより、テープトランスポートにありがちな横方向の傷や片チャンネルクロッグ等が発生した場合でも、メインエリアのデータを再現できる。
【0047】
それ以外の残りのパックは、すべて順番につなげてオプショナルエリアとして用いられる。図23でa、b、c、d、e、f、g、h、……のように、矢印の方向にメインエリアのパックを抜かしてつなげていく。1ビデオフレームで、オプショナルエリアは30パック(525ライン/60Hz)、または36パック(625ライン/50Hz)用意される。このエリアは、文字どおりオプションなので、各ディジタルVCR毎に、パックヘッダ表のなかから自由にパックを選んで記述してよい。
【0048】
図24は、ビデオセクタの構成を示す。プリアンブルおよびポストアンブルの構成は、図25に示されるオーディオセクタと同様である。ただし、ポストアンブルのガードエリアのビット数は、オーディオセクタのそれと比べて多くなっている。ビデオセクタ内に149個含まれるビデオシンクブロックは、図25のようにオーディオと同じ90バイトで1シンクブロックが構成される。
【0049】
シンクブロックの先頭の5バイトは、プリシンク、ポストシンク、オーディオシンクと同様の構成である。データ部は77バイトで、図26のように水平パリティC1(8バイト)と垂直パリティC2(11シンクブロック)により保護されている。図24の上部2シンクブロックとC2パリティの直前の1シンクブロックはVAUX専用のシンクで、77バイトのデータはVAUXデータとして用いられる。VAUX専用シンクとC2シンク以外は、DCT(離散コサイン変換)を用いて圧縮されたビデオ信号のビデオデータが格納される。ビデオデータは、24−25変換を施してから記録するので、ビデオセクタの総ビット長は、
90×149×8×25÷24=111750ビット
である。
【0050】
図26は、ビデオセクタの149シンクブロックを縦に並べたものである。図26において、中央部の135シンクブロックが、ビデオ信号の格納エリアである。図中、BUF0からBUF26は、それぞれバッファリングユニットを示している。1バッファリングユニットは、5シンクブロックで構成され、1トラックに27個のバッファリングユニットが含まれる。また、1ビデオフレーム、10トラックでは、270バッファリングユニット存在する。つまり、1フレームの画像データのうち、画像として有効なエリアを抜き出し、そこをサンプリングしたディジタルデータを実画像の様々な部分からシャッフリングして集め270個のグループが形成される。その1グループが、1バッファリングユニットである。
【0051】
1バッファリングユニット毎に、DCT変換、量子化、可変長符号化等によってデータ圧縮を試み、発生する符号化データが目標データ量以下かどうかが評価される。そして、発生データ量が目標値以下となるような量子化ステップが決定され、決定された量子化ステップを用いて実際の符号化がなされる。そして、発生した符号化データが1バッファリングユニット、5シンクに詰め込まれる。
【0052】
さらに、図27は、サブコードセクタの構成を示す。サブコードセクタのプリアンブル、ポストアンブルには、オーディオセクタやビデオセクタと異なりプリシンクおよびポストシンクが存在しない。また他のセクタよりも、その長さが長くなっている。これは、サブコードセクタがインデックス打ち込みなど頻繁に書き換える用途に用いられ、また、トラック最後尾にあるためトラック前半のずれが全部加算された形でそのしわ寄せがくるためである。サブコードシンクブロックは、図28のように高々12バイトしかない。前半の5バイトは、プリシンク、ポストシンク、オーディオシンク、ビデオシンクと同様の構成である。続く5バイトはデータ部で、これらによってパックが構成される。
【0053】
水平パリティC1は、2バイトであり、これがデータ部を保護している。また、オーディオデータおよびビデオデータのようにC1、C2によるいわゆる積符号構成は、サブコードでは、採用されていない。これは、サブコードが主として高速サーチ用のものであり、C1パリティと共にC2パリティまで再生できることが少ないからである。また、200倍程度まで高速サーチするために、シンク長も12バイトと短くしてある。サブコードシンクブロックは、1トラック当り12シンクブロックあり、これに24−25変換を施してから記録するので、サブコードセクタの総ビット長は、
12×12×8×25÷24=1200ビット
である。
【0054】
以下、この発明の一実施例について説明する。この一実施例は、基本的には、PALplus信号をディジタルVCRによってカセットテープに記録し、また、カセットテープからPALplus信号を再生することを可能とするものである。そして、再生されたPALplus信号がPALplusのデコーダに供給され、PALplusの再生画像を得ることができる。このディジタルVCRでは、コンポジットカラービデオ信号がディジタル輝度信号Y、色差信号CおよびCに分離され、DCT変換と可変長符号を用いた高能率符号化方式により圧縮されて記録される。
【0055】
この発明においては、変調垂直解像度補強信号(以下、変調ヘルパー信号と称する)を復調し垂直解像度補強信号(以下、ヘルパー信号と称する)とし、PALplus方式のコンポーネント信号における輝度信号として記録する。
【0056】
また、第23ラインに対して割り当てられている、ワイド画面であるか否か、また、ヘルパー信号の有無の識別等の識別、制御用の信号であるWSSビットが所定の予備データ領域に記録される。また、第623ラインに割り当てられている白レベルおよび黒レベルの基準信号が所定の別の予備データ領域に記録される。再生時には、これらのWSSビットや白レベルおよび黒レベルの基準信号は、それぞれ復元され所定のラインに挿入される。
【0057】
図1は、上述したテープフォーマット上にPALplus信号を記録する際の全体の構成の例を示す。入力端子1がY/C分離回路2およびWSS検出回路3に共に接続される。WSS検出回路3がWSS再書き込み回路4に接続され、WSS再書き込み回路4がディジタルVCR50のデータ入力端子51に接続される。ヘルパーキラーモードコントローラ5がWSS再書き込み回路4およびPALplus記録側処理回路6の入力端子20に共に接続される。
【0058】
Y/C分離回路2のY信号出力端がローパスフィルタ7aに接続される。Y/C分離回路2の信号C/ヘルパー信号出力端がPALデコーダ8に接続され、PALデコーダ8のC信号/ヘルパー信号出力端およびC信号出力端がそれぞれローパスフィルタ7b、7cに接続される。ローパスフィルタ7a、7b、7cがA/D変換器9a、9b、9cにそれぞれ接続される。
【0059】
A/D変換器9aがPALplus記録側処理回路6の入力端子25に接続される。A/D変換器9bがPALplus記録側処理回路6の入力端子32に接続される。A/D変換器9cがPALplus記録側処理回路6の入力端子33に接続される。
【0060】
PALplus記録側処理回路6の出力端子37がディジタルVCR50の入力端子52に接続される。PALplus記録側処理回路6のデータ出力端子31がディジタルVCR50のデータ入力端子54に接続される。PALplus記録側処理回路6の出力端子38が線順次化回路10のC信号入力端に接続される。PALplus記録側処理回路6の出力端子39が線順次化回路10のC信号入力端に接続される。線順次化回路10の出力がディジタルVCR50の入力端子53に接続される。
【0061】
入力端子1に、例えばアンテナによって受信されたPALplus方式の放送がチューナを介しPALplus信号とされ、供給される。供給されたこのPALplus信号は、Y/C分離回路2およびWSS検出回路3に共に供給される。また、図示しないが、この入力端子1から供給されたPALplus信号は、同期分離回路にも供給され、垂直および水平同期信号が分離抽出される。これら分離抽出された同期信号が装置全体を制御するためのラインカウンタに供給され、ラインのカウントが行なわれる。
【0062】
Y/C分離回路2は、周波数多重化されている輝度信号Yおよび搬送色信号Cを分離する。これら分離された信号のうち、搬送色信号CがPAL信号デコーダ8に供給され、色差信号B−YおよびR−Yとされる。このうち、色差信号B−Yには、上述した、垂直解像度補強信号であるヘルパー信号が無画部、すなわち、第24ライン〜第59ライン、第275ライン〜第310ライン、第336ライン〜第371ライン、および第587ライン〜第622ラインに挿入されている。
【0063】
Y/C分離回路2出力された輝度信号Yがローパスフィルタ7aに供給される。また、PALデコーダ8から出力された、色差信号B−Yおよび色差信号R−Yがローパスフィルタ7b、7cにそれぞれ供給される。これらローパスフィルタ7a、7b、7cによって余分な高域成分を除去された輝度信号Yおよび色差信号B−Y、色差信号R−Yは、A/D変換器9a、9b、9cにそれぞれ供給される。
【0064】
なお、図示しないが、ラインカウンタのカウント値が無画部に対応した値になると、Y/C分離回路2の動作を、くし形フィルタによる動作から通常のバンドパスフィルタによる動作にして、変調ヘルパー信号に対して悪影響が出ないようにすることも可能である。
【0065】
なお、図示しないが、ヘルパー信号が挿入された色差信号B−Yが供給されるローパスフィルタ7bは、上述したラインカウンタのカウント値に基づいて制御される。すなわち、カウント値が無画部に対応した値になると、このローパスフィルタ7bは、そのフィルタ機能がOFFとされる。これは、ヘルパー信号には、ヘルパー機能に対し有効な高域成分が多く含まれており、ローパスフィルタによってこの高域成分がカットされるのを避けるためである。
【0066】
A/D変換器9a、9b、9cにそれぞれ供給された輝度信号Yおよび色差信号B−Y、色差信号R−Yは、CCIR REC601で規定されたレベルになるよう正規化され、ディジタル化される。このCCIR REC601の規定においては、白のレベルの最大値がディジタル値で‘235’、および黒のレベル(ペデスタルレベル)が‘16’とされる。このA/D変換器9a、9b、9cでは、これに基づいて正規化が行なわれる。図2は、この信号のディジタル化における正規化を模式的に示す。なお、この図においては、信号経路中、Y/C分離回路2およびローパスフィルタ7a、7b、7cが省略されている。なお、以下の説明においては、‘ ’で囲まれた数値は、デジタル値を表す。
【0067】
PALplus信号は、Y/C分離回路によって輝度信号Yと搬送色信号Cとに分離される。分離された搬送色信号Cは、PALデコーダ8に供給される。PALデコーダ8に供給された搬送色信号Cは、復調され、色差信号B−Yおよび色差信号R−Yとされる。このうち、色差信号B−Yについてはその振幅が2倍とされ、デコーダ内部の信号の正規化が成される。また、上述したように、この色差信号B−Yには、無画部にヘルパー信号が挿入されている。勿論、この無画部に挿入されたヘルパー信号も復調される。
【0068】
このようにして得られた色差信号B−Y、色差信号R−Y、およびY信号のレベルの最大値は、カラーバー信号の場合、以下のような値となる。
輝度信号Y =0.7V
色差信号R−Y=0.9814VP−P
色差信号B−Y=1.2404VP−P
【0069】
また、色差信号B−Yに挿入されているヘルパー信号のレベルの最大値は、以下のような値となる。
ヘルパー信号=0.6VP−P
ヘルパー信号のリファレンスバースト信号=0.3VP−P
【0070】
これらの信号がA/D変換器9a、9b、9c(図2は模式図であり、ここではこれらのA/D変換器を特に区別しない)においてディジタル化される際に、色差信号R−Yには係数Kが、また、色差信号B−Yおよびヘルパー信号、ヘルパー信号のリファレンスバースト信号には係数Kがそれぞれ掛け合わされ、以下のような値とされる。
輝度信号Y =0.7V
色差信号R−Y=0.716VP−P
色差信号B−Y=0.716VP−P
ヘルパー信号 =0.346VP−P
ヘルパー信号のリファレンスバースト信号=0.173P−P
【0071】
さらに、これらの信号がディジタル化された際のレベルは、ディジタル値で以下のような値とされ、CCIR REC601に則った正規化が成される。
輝度信号Y =‘219’
色差信号C(R−Y)=‘224’
色差信号C(B−Y)=‘224’
ヘルパー信号=‘108’
ヘルパー信号のリファレンスバースト信号=‘54’
【0072】
なお、後述するが、これらの信号のうち、ヘルパー信号およびヘルパー信号のリファレンスバースト信号には、さらに2倍あるいは1/2倍とされる場合がある。また、正規化された色差信号R−Y、色差信号B−Yは、上述のようにそれぞれ色差信号C、色差信号Cと称され、以後の信号処理は、輝度信号Yも含め、ディジタル処理とされる。
【0073】
このようにしてA/D変換器9a、9b、9cによって正規化が行なわれた信号は、PALplus記録側処理回路6の対応する入力端子にそれぞれ供給される。すなわち、輝度信号Yが入力端子25に、色差信号C/ヘルパー信号が入力端子32に、また、色差信号Cが入力端子33にそれぞれ供給される。
【0074】
一方、WSS検出回路3には、上述のラインカウンタから出力されたカウント値が供給されている(図示しない)。このカウント値に基づき、WSS検出回路3に供給されたPALplus信号は、その信号の第23ライン中のWSS信号が検出され、この検出されたWSS信号がデコードされWSS書き換え回路4に供給される。
【0075】
上述したように、検出されたこのWSS信号は、ヘルパー信号の有無の識別、あるいはアスペクト比などの、PALplusの各モードの識別、制御用の情報を含むものである。このWSS信号が供給されたWSS書き換え回路4によって、その内容が書き換え可能とされる。書き換え可能とされたこのWSS信号は、ディジタルVCR50のデータ入力端子51に供給される。そして、このディジタルVCR50において、上述のTRパックに書き込まれる。
【0076】
ヘルパーキラーモードコントロール回路5からのヘルパーキラー信号がWSS書き換え回路4、およびPALplus記録側処理回路6のヘルパーキラー入力端子20に共に供給される。このヘルパーキラーモードコントロール回路5は、外部からの入力などによってヘルパー機能をOFF、すなわち、PALplus方式における垂直解像度補強の機能をカットするものである。
【0077】
これは、例えばPALplus方式によるビデオ信号の記録において、PALplus方式に対応していないビデオレコーダや、ディジタルVCRとして記録帯域が狭いものが用いられた場合などに使用される。2値データであるWSS信号は、高域成分を多く含んでいるため、通常のビデオ信号と同じ方法で記録されると信号に歪が生じる。このように記録された信号がPALplus方式に対応しているテレビジョン受像機などで再生された場合、この歪を含んだWSS信号が復調された際に、このWSS信号に含まれる、PALplus方式における識別、制御用信号が正しく復元されず、受像機が誤動作を起こしてしまう可能性がある。
【0078】
また、通常の搬送色信号より高い周波数帯域を有するヘルパー信号が十分に記録できない場合、再生時に、ヘルパー信号による垂直解像度補強の効果が出ないばかりではなく、画面に悪影響を及ぼす可能性もある。
【0079】
これらの場合、このヘルパーキラーモードコントロール回路5によってヘルパー機能をOFFとする。すると、WSS信号書き換え回路4においては、第23ラインにおけるWSS信号のデータがPALplus方式ではないことを示す内容に書き替えられる。また、PALplus記録側処理回路6においては、詳細は後述するが、ヘルパー信号の期間、すなわち無画部における輝度信号Yがディジタル値で‘16’の信号とすげ替えられ、また、色差信号CおよびCが共に‘128’のレベルの信号とすげ替えられる。さらに、WSS信号が記録されている第23ラインが‘64’のレベルの信号にすげ替えられる。これらにより、WSS信号の不完全な記録による悪影響およびヘルパー信号による画面への悪影響が防がれる。
【0080】
図3は、上述のPALplus記録側処理回路6の構成の一例を示す。この回路において、上述したヘルパーキラー機能の実現およびWSS信号が記録されている第23ラインのミュートが行なわれる。また、後述する、ヘルパー信号のDCレベルのシフト、DCセットアップ値の付加、および第23ライン、第623ラインのラッチが行なわれる。
【0081】
入力端子20がスイッチ回路22、23、24によって構成されるヘルパーキラー回路21に接続される。入力端子25がディレイ回路26に接続され、ディレイ回路26がレベルラッチ回路27およびスイッチ回路28の入力端28aに接続される。レベルラッチ回路27がデータ出力端子31に接続される。スイッチ回路28の共通出力端がミュート回路29を構成するスイッチ回路30の入力端30aに接続される。また、入力端30bは、固定のディジタルレベル源に接続され、そのレベルが例えば‘64’とされる。なお、この値は、後述のDCレベルシフト回路37におけるシフト量に応じて、例えば‘32’あるいは‘128’というように変えられる。このスイッチ回路30の共通出力端がヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22の入力端22aに接続される。
【0082】
入力端子32がヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路23の入力端子23aに接続されると共に、スイッチ回路34の共通入力端に接続される。スイッチ回路34の出力端34aが振幅増幅回路35に接続され、振幅増幅回路35がDCレベルシフト回路36およびスイッチ回路34の出力端34bに共通接続される。DCレベルシフト回路36がスイッチ回路28の出力端28bに接続される。
【0083】
入力端子35がヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路24の入力端24bに接続される。
【0084】
ヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22、23、24の入力端22b、23b、24bがそれぞれ固定のディジタルレベル源に接続される。入力端22bが‘16’のレベルとされ、入力端23bおよび入力端24bが共に‘128’のレベルとされる。スイッチ回路22の出力端が出力端子39に接続される。スイッチ回路23およびスイッチ回路24の出力端が出力端子40、41にそれぞれ接続される。
【0085】
また、このPALplus記録側処理回路6には、ラインカウンタ40が含まれており、このラインカウンタ40に、上述した同期分離回路(図示しない)から供給される垂直同期信号、水平同期信号、およびこの装置全体を制御するシステムクロックによって、映像信号のラインがカウントされ、そのカウント値が出力される。このラインカウンタ40から出力されるカウント値によって、以下に示す各回路が制御される。
レベルラッチ回路27
スイッチ回路28
ミュート回路29に含まれるスイッチ回路30
DCセットアップ回路31に含まれるスイッチ回路32
ヘルパーキラー回路に含まれるスイッチ回路22、23、24
【0086】
なお、このラインカウンタ40は、上述した、装置全体の制御のためのラインカウンタ(図示しない)としてもよい。また、逆に、上述の装置全体の制御のためのラインカウンタから出力されるカウント値を、このラインカウンタ40から出力されるカウント値の代わりに用いてもよい。
【0087】
輝度信号Yが入力端子25を介しディレイ回路26に供給される。このディレイ回路26は、ハーフクロック精度、すなわち、システムクロックの半分のタイミングの精度を有するもので、このPALplus記録側処理回路6において発生する輝度信号Yや色差信号C、Cのタイミングのずれなどを修正するためのものである。このディレイ回路26から出力された輝度信号Yがスイッチ回路28の入力端28aと共に、レベルラッチ回路27に供給される。
【0088】
ところで、放送局から送出された電波は、テレビジョン受像機に到達するまでの間に、さまざまな妨害を受け減衰させられている。テレビジョン受像機に受信されたこの電波は、上述の白100%のリファレンス信号を基に、ペデスタルレベルからシンクチップレベルまでのレベルが規定の電圧になるように、AGCによりゲインコントロールされる。
【0089】
一方、無画部に挿入されたヘルパー信号は、4.43MHzのサブキャリアでU軸変調されている。上述したように、このヘルパー信号のリファレンス信号が図30に示すように第23ラインの後半部分に挿入されている。このリファレンス信号を用いてヘルパー信号の復調を行なうためには、このリファレンス信号の位相情報だけでなく、振幅も重要である。
【0090】
このPALplus方式による画像信号を記録しようとするディジタルVCRにおいては、有効画面だけを抽出して圧縮符号化し、垂直ブランキング期間や水平ブランキング期間のデータは落とされている。したがって、もう一方の、第623ラインに挿入されている白100%のリファレンス信号は、無画部である垂直ブランキング期間に存在するために、切り捨てられてしまう。
【0091】
この白100%のリファレンス信号により、受信されたテレビジョン信号の輝度信号のレベルが決定される。このとき、電界強度が十分に強い地域での受信であれば、このリファレンス信号が失われていても規定のレベルで信号を復元することが可能である。しかしながら、そのような理想的な状況でない場合、特に弱電界地域においては、復元された輝度信号のリファレンスの電圧が規定の白100%のレベルになることは期待できない。
【0092】
この場合においても、既存のPAL方式による放送を受信する場合においては、特に大きな問題とはならない。ところが、PALplus方式による画像信号のように、高画質化を図った信号においては、意図された信号が復元できない問題点がある。
【0093】
そのため、この発明においては、PALplus方式による画像信号に含まれる白100%のリファレンス信号をレベルラッチ回路27においてラッチし、白100%のレベルを抽出し、この抽出されたレベルを示す値をテープの予備領域に記録することによって、この問題を解決している。
【0094】
このレベルラッチ回路27は、ラインカウンタ45によるカウント値によって制御されるものである。上述したように、第623ラインに、図33に示すような白100%のレベルを示すリファレンス信号が送られてくる。カウント値による制御によって、このレベルラッチ回路27においてこの第623ラインがラッチされる。そして、このラッチされた第623ラインに含まれる白100%のリファレンス信号から、白100%のレベルが抽出される。抽出されたこの白100%のレベルは、デジタルデータとされ、データ出力端子30に供給される。
【0095】
ここで、何らかの理由(例えばノイズ)によって、第623ラインに含まれる白100%のリファレンス信号から白100%のデータが取得できなかった場合には、(FFh)がラッチデータの代わりにデータ出力端子30に供給される。
【0096】
入力端子33を介し、色差信号Cがヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路24の入力端24aに供給される。
【0097】
入力端子32を介し、色差信号Cがヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路23の入力端23aおよびスイッチ回路34の共通入力端に供給される。このスイッチ回路34は、例えば外部からのモードコントロール信号によって制御される。この色差信号Cは、ヘルパー信号を含むものであるが、それがスイッチ回路34の出力端34aからDCレベルシフト回路36に供給され、また、出力端34bからは振幅増幅回路35に供給される。
【0098】
スイッチ回路34bにおいて入力端34bが選択された場合、色差信号Cが振幅増幅回路35に供給され、予め設定されている増幅率、例えば、2倍あるいは1/2倍で振幅が増幅される。ここでは、供給された信号の振幅が1/2倍にされるものとする。この例では、上述の図2で説明したように、A/D変換器9bにいて色差信号Cのレベルが正規化されると共に、この色差信号Cに含まれるヘルパー信号がレベル‘108’に正規化され、また、第23ラインに含まれるヘルパー信号のリファレンスバースト信号がレベル‘54’に正規化されている。この振幅増幅回路35において、これらの信号の振幅が1/2倍とされ、ヘルパー信号のレベルが‘54’とされ、ヘルパー信号のリファレンスバースト信号がレベル‘27’とされる。
【0099】
このように、ヘルパー信号のレベルを切り替えることによって、ヘルパー信号による垂直解像度補強の効果の程度を変えることができる。それにより、対象となる画像信号や記録/再生を行なう装置に適した垂直解像度補強を行なうことができる。
【0100】
なお、ここで振幅の増幅率を2倍あるいは1/2倍としたのは、ここで扱われる信号がディジタル信号であり、ビットシフトによって簡単に振幅の増幅が行なえるためであって、増幅率は、これらの値に限定されるものではない。
【0101】
この振幅を1/2倍とされた信号がDCレベルシフト回路36に供給される。また、スイッチ回路34において出力端34aが選択された場合、出力端34aからの、ヘルパー信号を含む色差信号Cが直接的にこのDCレベルシフト回路36に供給される。供給されたこれら信号は、DCレベルシフト回路36において、供給された信号の振幅レベルに対応したDCセットアップ値を付加される。例えば、供給された色差信号Cの振幅レベルが‘108’であれば、DCセットアップ値‘64’が付加される。また、供給された色差信号Cの振幅レベルが‘54’であれば、DCセットアップ値‘32’が付加される。供給された色差信号Cの振幅レベルが‘216’であれば、DCセットアップ値‘128’が付加される。
【0102】
このDCセットアップ値を付加された色差信号Cは、スイッチ回路28の入力端bに供給される。また、上述したように、このスイッチ回路28の入力端28aには、ディレイ回路26から輝度信号Yが供給されている。このスイッチ回路28は、ラインカウンタ40からのカウント値によって制御されるものであり、主画部の期間においては入力端28aが選択され、無画部においては入力端28bが選択される。
【0103】
すなわち、図34を参照し、第24ライン〜第59ラインの上部無画部では出力端28bが選択され、第60ライン〜第274の主画部では出力端28aが選択され、第275ライン〜第310ラインの下部無画部では出力端28bが選択される。また、第336ライン〜第371ラインの上部無画部では出力端28bが選択され、第372ライン〜第586ラインの主画部では出力端28aが選択され、第587ライン〜第622の下部無画部では出力端28bが選択される。
【0104】
スイッチ回路28の入力端28bに供給されている色差信号Cには、無画部の期間にヘルパー信号が含まれている。したがって、このように、スイッチ回路28によって、無画部の期間と主画部の期間とでその供給される信号経路を切り替えることによって、輝度信号Yの無画部の期間にヘルパー信号が挿入される。このヘルパー信号が挿入された輝度信号Yがミュート回路29に含まれるスイッチ回路30の入力端30aに供給される。
【0105】
このミュート回路29は、上述の、WSS信号が記録されている第23ラインのレベルのすげ替えを行なうものである。これは、2値(ステップ状)信号であるWSS信号は、後に行なわれるDCT圧縮の際の圧縮効率を下げてしまう。
【0106】
また、記録装置または再生装置のうち、何方か一方または両方がPALplus方式に対応していない場合、これらの装置から得られた信号をPALplus方式に対応したテレビジョン受像機で再生すると、正しい画像が映出されないという事態が生じる。
【0107】
すなわち、これらの装置においては、WSS信号の記録または再生を行うことは可能であるが、ヘルパー信号の記録ができない。したがって、このような信号を、PALplus方式に対応したテレビジョン受像機に映出させようとすると、実際に記録されている信号とWSS信号との間に不一致が生じ、正しい画像が映出されないのである。そのため、これらの問題を回避するために、この第23ラインのWSS信号のすげ替えが行なわれる。
【0108】
したがって、ラインカウンタ40からのカウント値が第23ラインを示す値になると、スイッチ回路30において、入力端子30bが選択され、第23ラインが‘64’のレベルにすげ替えられる。ここで、図32に示されるように、この第23ラインの後半にはヘルパー信号のリファレンス信号が乗せられている。そのため、このミュート回路29における第23ラインのミュートは、水平同期のタイミングでカウントされるラインカウンタ40からのカウント値に対し、前半半分の期間だけ行なわれる。
【0109】
また、上部無画部と主画部の境界付近においては、無画部におけるヘルパー信号のレベルと主画部における画像信号のレベルとの間にレベル段差が存在する。このレベル段差が存在する区域に、ディジタルVCRにおけるDCT圧縮の際のDCTブロックが掛かると、主画部の中央部付近に、DCT圧縮歪が画像障害となって現れる。そのため、このミュート回路29によって、主画部の上3ライン、すなわち、第60ライン〜第62ライン、第372ライン〜第374ラインがレベル‘64’にミュートされる。
【0110】
また、第23ライン、および第60ライン〜第62ライン、第372ライン〜第374ライン以外では、ディレイ回路26からの輝度信号Yが供給されている入力端子30aが選択される。このスイッチ回路30の出力がミュート回路29の出力とされ、ヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22の入力端22aに供給される。
【0111】
なお、このスイッチ回路30の入力端30bに供給されるディジタル値は、DCレベルシフト回路36におけるDCセットアップ値と対応している。すなわち、DCセットアップ値が‘64’であれば入力端30bには‘64’が、DCセットアップ値が‘32’であれば入力端30bには、‘32’が、また、DCセットアップ値が‘128’であれば入力端30bには‘128’が供給される。
【0112】
このようにして、第23ラインの信号がすげ替えられた輝度信号Yがヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22の入力端22aに供給される。
【0113】
ヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22、23、24の入力端22a、23a、24aには、上述したように、ヘルパー信号が挿入された輝度信号Y、色差信号C、および色差信号Cがそれぞれ供給される。また、スイッチ回路22の入力端22bには、ディジタル値で‘16’の値が供給される。また、スイッチ回路23、24の入力端23b、24bには、ディジタル値で‘128’の値がそれぞれ供給されている。
【0114】
このヘルパーキラー回路21は、上述したように、ヘルパーキラーコントロール回路5からヘルパーキラー入力端子20を介して供給されたヘルパーキラー信号によって、このヘルパーキラーの機能のON/OFFが制御される。また、スイッチ回路22、23、24は、このヘルパーキラー信号によって制御されると共に、ラインカウンタ40からのカウント値によっても制御される。
【0115】
ヘルパーキラー機能がONのとき、ラインカウンタ40からのカウント値に基づいてスイッチ回路22、23、24が制御され、無画部においては各スイッチにおける入力端22b、23b、24bがそれぞれ選択される。また、主画部においては各スイッチにおける入力端22a、23a、24aがそれぞれ選択される。
【0116】
すなわち、図34を参照し、第24ライン〜第59ラインの上部無画部では入力端22b、23b、24bが選択され、第60ライン〜第274の主画部では入力端22a、23a、24aが選択され、第275ライン〜第310ラインの下部無画部では入力端22b、23b、24bが選択される。また、第336ライン〜第371ラインの上部無画部では入力端22b、23b、24bが選択され、第372ライン〜第586ラインの主画部では入力端22a、23a、24aが選択され、第587ライン〜第622の下部無画部では入力端22b、23b、24bが選択される。
【0117】
このような制御の結果、無画部では、ヘルパー信号が挿入された輝度信号Yがスイッチ回路22の入力端22bに供給されたディジタル値で‘16’のレベルとすげ替えられ、スイッチ回路22の出力端から出力される。また、色差信号Cがスイッチ回路23の入力端23bに供給されたディジタル値で‘128’のレベルとすげ替えられ、色差信号Cがスイッチ回路24の入力端24bに供給されたディジタル値で‘128’のレベルとすげ替えられ、スイッチ回路23、24の出力端からそれぞれ出力される。
【0118】
また、主画部においては、これらスイッチ回路22、23、24の入力端22a、23a、24aにそれぞれ供給されたヘルパー信号が挿入された輝度信号Y、色差信号C、色差信号Cは、そのまま各スイッチ回路の出力端から出力される。
【0119】
一方、ヘルパーキラー機能がOFFとされているときは、このラインカウンタ40のカウント値によるスイッチ回路22、23、24の制御が行なわれず、常に各スイッチ回路の入力端は、入力端22a、23a、24aが選択される。それにより、各スイッチ回路に供給された、ヘルパー信号が挿入された輝度信号Y、色差信号C、色差信号Cは、そのまま各スイッチ回路の出力端から出力される。
【0120】
また、このヘルパーキラー回路21に含まれる、色差信号CおよびCのためのスイッチ回路23、24は、上述のヘルパー機能とは別の機能によっても制御される。つまり、主画部の上3ラインにDCTブロックが掛かった際のDCT歪を避けるため、この期間、すなわち、第60ライン〜第62ライン、および第372ライン〜第374ラインにおいて、スイッチ回路23では入力端23bが、スイッチ回路24では入力端24bが選択され、色差信号CおよびCが共にレベル‘128’にミュートされる。
【0121】
このヘルパーキラー回路21に含まれるスイッチ回路22の出力が記録輝度信号Yとして出力端子37に導出される。スイッチ回路23の出力が記録色差信号Cとして出力端子38に導出される。また、スイッチ回路24の出力が記録色差信号Cとして出力端子39に導出される。
【0122】
PALplus記録側処理回路6の出力端子37から出力された記録輝度信号YがディジタルVCR50の入力端子52に供給される。また、出力端子38、39から出力された記録色差信号Cおよび記録色差信号Cは、線順次化回路10に供給され、線順次化された色差信号C/Cとされ、ディジタルVCR50の入力端子53に供給される。
【0123】
図4に、上述のPALplus記録側処理回路6から出力された信号を記録するためのディジタルVCR50の構成の一例を示す。図4において、入力端子52、53には、コンポーネントカラービデオ信号である記録輝度信号Yおよび記録色差信号C/Cが供給される。このうち、記録輝度信号Yには、無画部の期間にヘルパー信号が挿入されている。
【0124】
供給されたこれら記録輝度信号Yおよび記録色差信号C/Cが有効情報抽出回路55に供給される。有効情報抽出回路55で、垂直ブランキング期間や水平ブランキング期間等、有効画面外ののデータが落とされ、有効画面内のデータだけが抽出される。ここで、有効ラインとしては、第1フィールドの第23ライン〜第310ラインと、第2フィールドの第335ライン〜第622ラインとされている。
【0125】
PALplusでは、アスペクト比のデータや、ヘルパー信号の有無等の識別信号などを示すWSS信号が第23ラインに、白100%のリファレンス信号が第623ラインに挿入されているが、第623ラインは有効ライン内にないので、ここで除去される。第23ラインについては、、有効ライン内にあるが、上述のPALplus記録側処理回路6におけるミュート回路29によって、ディジタル値で‘64’のレベルの信号にすげ替えられている。
【0126】
有効情報抽出回路55の出力がブロック化及びシャフリング回路56に供給される。ブロック化及びシャフリング回路56で、(8×8)のブロックにブロック化され、そして、圧縮が画面全体で平均化されると共に、ヘッドのクロッグやテープの損傷等でデータが集中的に欠落するのを防ぐために、シャフリングがなされる。
【0127】
ブロック化及びシャフリング回路56の出力が圧縮回路57に供給される。圧縮回路57は、DCT変換と、可変長符号化により、ビデオデータを圧縮するものである。すなわち、圧縮回路57は、DCT変換回路と、DCT変換されたデータを量子化する量子化器と、総符号量を推定し最適な量子化器を決定するエスティメータと、2次元ハフマン符号を用いてデータを圧縮する可変長符号化回路とを有している。圧縮回路57で、(8×8)の時間領域のデータが(8×8)の周波数領域の係数データに変換され、これが量子化され、可変長符号化される。
【0128】
圧縮回路57の出力がフレーム化回路58に供給される。フレーム化回路58で、所定のシンクブロック中に所定の規則で、ビデオデータが詰め込まれる。フレーム化回路58の出力がVAUX付加回路59に供給される。VAUX付加回路59には、VAUX発生回路60から、VAUXデータが供給される。VAUX発生回路60には、コントローラ80からデータがVAUXデータが与えられる。VAUX付加回路59でVAUXデータが付加されたビデオデータは、マルチプレクサ61に供給される。
【0129】
入力端子51には、図1に示すWSS書き換え回路4からTRパックに書き込まれるデータとして、WSSデータが供給される。また、入力端子54には、図1および図3に示すPALplus記録側処理回路6のTRパック出力端子31から、TRパックに書き込まれるデータとして、白100%のリファレンスデータが供給される。VAUX発生回路60から発生されるVAUXデータには、これらのデータが含まれている。
【0130】
具体的には、VAUXに図19に示すTRパック(ヘッダ66h)が設けられ、識別信号のデータがこのTRパックに記録される。上述したように、このTRパックのPC1〜PC3にはWSSデータが、PC4には白100%のリファレンスデータが記録される。なお、何らかの理由により白100%のリファレンスデータが取得されていなかった場合には、このPC4には、(FFh)が記録される。
【0131】
図5に、これらのデータがTRパックに記録された状態を示す。このように、14ビットを有するWSSデータがPC1の5ビット目からMSBに向け、b0、b1、b2、と詰め込まれ、PC1がビットで埋められると、PC2のLSBからMSBに向け、b3、b4、・・・b10、と詰め込まれ、さらにPC3のLSBからMSBに向け、b11、b12、b13、とデータが詰め込まれる。このようにして、TRパックがWSSデータで埋められる。また、白100%のリファレンスデータは、最大でも‘235’とされているため、PC4の8ビットに書き込まれる。
【0132】
また、入力端子62には、オーディオ信号が供給される。このオーディオ信号がA/Dコンバータ63に供給される。A/Dコンバータ63で、オーディオ信号がディジタル化される。このオーディオ信号がオーディオ信号処理回路64に供給される。オーディオ処理回路64で、オーディオデータが所定のシンクブロック内に詰め込まれる。オーディオ信号処理回路64の出力がAAUX付加回路65に供給される。
【0133】
AAUX付加回路65には、コントローラ80からの制御の基に、AAUX発生回路66から、AAUXデータが供給される。AAUX付加回路65で、オーディオデータにAAUXデータが付加される。このAAUXデータが付加されたオーディオデータがマルチプレクサ回路61に供給される。
【0134】
サブコード発生回路67で、サブコードが発生される。サブコードデータは、高速サーチの際に用いられる。このサブコードデータがマルチプレクサ回路61に供給される。
【0135】
マルチプレクサ回路61で、ビデオデータと、オーディオデータと、サブコードデータとが切り換えられる。このマルチプレクサ回路61の出力がエラー訂正符号化回路68に供給される。エラー訂正符号化回路68で、記録データにエラー訂正符号が付加される。エラー訂正符号化回路68の出力がチャネルエンコーダ69に供給される。チャネルエンコーダ69で、記録データが24/25変換される。ここで、更に、ディジタル記録に適したパーシャルレスポンスクラス4のコーディング処理が行われる。チャネルエンコーダ69の出力が記録アンプ(図示せず)を介してヘッド70に供給され、上述したフォーマットで記録テープに記録される。
【0136】
図6〜図8は、記録テープ上に記録される各信号レベルの例を示す。これらのうち、図6は、PALplus記録側処理回路6のDCレベルシフト回路36において、DCセットアップ値が‘64’とされた例である。図6Aの示す第23ラインの信号レベルでは、記録輝度信号Yにはヘルパー信号が挿入されているため、第23ラインにはヘルパー信号のリファレンス信号が乗せられている。このリファレンス信号がDCセットアップ値‘64’に対し‘54’だけ沈み込んだレベルとされ記録される。
【0137】
図6Bは、無画部、すなわち、第24ライン〜第59ライン、第275ライン〜第310ライン、第336ライン〜第371ライン、および第587ライン〜第622ラインでの信号レベルを示す。なお、ここでは、ヘルパーキラー機能がOFFであるものとする。このように、この無画部の区間に挿入されているヘルパー信号は、DCセットアップ値‘64’を中心に、最大で‘108’の広がりを有する。この最大値のレベルは、上述のA/D変換器9aによって正規化された値である。
【0138】
また、この無画部の期間においては、記録色差信号C/Cには何も信号は現れない。
【0139】
図6Cは、主画部、すなわち、第60ライン〜第274ライン、および第372ライン〜第586ラインにおける信号レベルを示す。この期間については、通常のPALplus方式の信号レベルとされている。記録輝度信号Yは、最大値が白100%のリファレンスレベルであって‘235’とされ、最小値がペデスタルレベルである‘16’とされる。また、記録色差信号C/Cについても同様で、‘128’のレベルを中心に±‘112’の広がりを有し、最小値が‘16’、最大値が‘240’とされる。
【0140】
図6Dは、主画部の上3ライン、すなわち、第60ライン〜第62ライン、および第372ライン〜第374ラインを示す。この期間においては、ディジタルVCR50の圧縮回路57におけるDCT圧縮による圧縮歪が生じるのを避けるため、記録輝度信号YがDCセットアップ値であるレベル‘64’に、また、記録色差信号C/Cがレベル‘128’の無彩色のレベルにミュートされる。
【0141】
図6Eは、第623ラインにおける白100%レベルのリファレンス信号を示す。この信号は、テープ上に記録されない。
【0142】
図7は、DCセットアップ値が‘32’とされた例である。図7Aの示す第23ラインの信号レベルでは、ヘルパー信号のリファレンス信号がDCセットアップ値‘32’に対し‘27’だけ沈み込んだレベルとされ記録される。
【0143】
図7Bは、無画部における信号レベルを示す。この無画部の区間に挿入されているヘルパー信号は、DCセットアップ値‘32’を中心に、最大で、A/D変換器9aによって正規化された値である、‘54’の広がりを有する。また、この無画部の期間においては、記録色差信号C/Cには何も信号は現れない。
【0144】
図7Cは、主画部における信号レベルを示す。この期間については、記録輝度信号Y、色差信号CおよびCの双方において、図6に示す、DCセットアップ値が‘64’である例と何ら変わるところはない。
【0145】
図7Dは、主画部の上3ラインを示す。この期間においては、DCT圧縮による圧縮歪が生じるのを避けるため、記録輝度信号YがDCセットアップ値であるレベル‘32’に、また、記録色差信号C/Cがレベル‘128’の無彩色のレベルにミュートされる。
【0146】
図7Eは、第623ラインにおける白100%レベルのリファレンス信号を示す。この信号は、テープ上に記録されない。
【0147】
図8は、DCセットアップ値が‘128’とされた例である。図8Aの示す第23ラインの信号レベルでは、ヘルパー信号のリファレンス信号がDCセットアップ値‘128’に対し‘108’だけ沈み込んだレベルとされ記録される。
【0148】
図8Bは、無画部における信号レベルを示す。この無画部の区間に挿入されているヘルパー信号は、DCセットアップ値‘128’を中心に、最大で、A/D変換器9aによって正規化された値である、‘216’の広がりを有する。また、この無画部の期間においては、記録色差信号C/Cには何も信号は現れない。
【0149】
図8Cは、主画部における信号レベルを示す。この期間については、記録輝度信号Y、色差信号CおよびCの双方において、図6に示す、DCセットアップ値が‘64’である例と何ら変わるところはない。
【0150】
図8Dは、主画部の上3ラインを示す。この期間においては、DCT圧縮による圧縮歪が生じるのを避けるため、記録輝度信号YがDCセットアップ値であるレベル‘128’に、また、記録色差信号C/Cがレベル‘128’の無彩色のレベルにミュートされる。
【0151】
図8Eは、第623ラインにおける白100%レベルのリファレンス信号を示す。この信号は、テープ上に記録されない。
【0152】
次に、上述のような方法によって磁気テープ上に記録された信号を再生する場合について説明する。図9は、この再生系のディジタルVCR100の構成の一例を示す。図9において、ヘッド101の再生信号は、再生アンプ(図示せず)を介して、チャンネルデコーダ102に供給される。チャンネルデコーダ102で、再生信号が復調される。チャンネルデコーダ102の出力がエラー訂正回路103に供給される。エラー訂正回路103により、エラー訂正処理がなされる。エラー訂正回路103の出力がデマルチプレクサ104に供給される。
【0153】
デマルチプレクサ104により、オーディオエリアの再生データと、ビデオエリアの再生データと、サブコードエリアの再生データとが分けられる。
【0154】
オーディオエリアの再生データは、オーディオ処理回路107に供給される。また、オーディオエリアの再生データ中のAAUXデータがAAUXデコード回路108で検出される。このAAUXデータがコントローラ120に供給される。オーディオ処理回路107で、時間軸変換、補間等の処理がなされる。オーディオ処理回路107の出力がD/Aコンバータ110に供給される。D/Aコンバータ110の出力が出力端子111から出力される。
【0155】
ビデオエリアの再生データは、デフレーム回路105に供給される。また、ビデオエリアの再生データ中のVAUXデータがVAUXデコード回路106で検出される。このVAUXデータがコントローラ120に供給される。
【0156】
なお、VAUXのTRパックのPC1〜3からは、WSSデータが得られる。また、同様にPC4からは白100%のリファレンスデータが得られる。これら得られたデータのうち、WSSデータは、データ出力端子117から出力され、後述するWSS信号エンコーダ152に送られる。また、白100%のリファレンスデータは、データ出力端子118から出力され、後述するPALplus再生側処理回路151に送られる。
【0157】
サブコードエリアの再生データは、サブコードデコード回路109で検出される。このサブコードデータがコントローラ120に供給される。
【0158】
デフレーム回路105の出力が伸長回路112に供給される。伸長回路112は、可変長符号の復号と、逆DCT変換により、圧縮記録されていたビデオ信号を元の時間領域のビデオ信号に変換するものである。伸長回路112の出力がデシャフリング及びデブロック化回路113に供給される。デシャフリング及びデブロック化回路113からは、再生コンポーネントカラービデオ信号Y、Cが得られる。これらの信号のうち、信号Cは、色差信号C、Cが線順次化されたものであり、且つヘルパー信号が挿入されている。
【0159】
この再生コンポーネントカラービデオ信号Y、Cが情報付加回路114に供給される。情報付加回路114は、水平同期信号や垂直同期信号等を付加するものである。この情報付加回路114の出力のうち、再生輝度信号Yが出力端子115から出力され、再生色信号Cが出力端子116から出力される。なお、この場合、再生輝度信号Yには、上述したように、記録時に無画部の期間にヘルパー信号が挿入されている。したがって、この再生輝度信号Yも、無画部の期間にヘルパー信号を含むものである。
【0160】
図10は、上述のディジタルVCR100から出力されたPALplus再生信号を処理するための、全体の構成の一例を示す。ディジタルVCR100の出力端子116が線順次補間回路150に接続される。線順次補間回路150のC/ヘルパー信号出力およびC出力がPALplus再生側処理回路151の入力端子200、201にそれぞれ接続される。ディジタルVCR100の1出力端子115がPALplus再生側処理回路151の入力端子202に接続される。ディジタルVCR100のデータ出力端子118がPALplus再生側処理回路151のデータ入力端子203に接続される。ディジタルVCR100のデータ出力端子117がWSSエンコーダ152に接続される。WSSエンコーダ152が加算器156の一方の入力端に接続される。
【0161】
ヘルパーキラーモードコントロール回路153がWSS信号エンコーダ152およびPALplus再生側処理回路151の入力端子204に接続される。PALplus再生側処理回路151の出力端子205、206、207がD/A変換器154a、154b、154cにそれぞれ接続される。D/A変換器154aがPALエンコーダ155のY信号入力端に接続され、D/A変換器154bがPALエンコーダ155のB−Y/ヘルパー信号入力端に接続され、D/A変換器154cがPALエンコーダ155のR−Y入力端に接続される。
【0162】
PALエンコーダ155のY信号出力端が加算器156の他方の入力端に接続される。PALエンコーダ155のC/ヘルパー信号出力端がY/C混合回路157のC/ヘルパー信号入力端に接続されると共に、Y/C分離出力端158のC出力端子160に接続される。加算器156がY/C混合回路157のY信号入力端に接続されると共に、Y/C分離出力端158の出力端子159に接続される。Y/C混合回路157のコンポジット信号出力端が出力端子161に接続される。
【0163】
ディジタルVCR100の出力端子115から出力された再生輝度信号YがPALplus再生側処理回路151の入力端子202に供給される。なお、図示しないが、出力端子115からから供給された再生輝度信号Yは、同期分離回路にも供給され、垂直および水平同期信号が分離抽出される。これら分離抽出された同期信号が装置全体を制御するためのラインカウンタに供給され、ラインのカウントが行なわれる。
【0164】
ディジタルVCR100の出力端子116から出力された再生色信号Cが線順次補間回路150に供給される。線順次化された再生色信号Cは、この線順次補間回路150において、上述したラインカウンタから出力されたカウント値に基づき制御され、色差信号Cおよび色差信号Cに振り分けられる。色差信号Cは、PALplus再生側処理回路151の入力端子200に供給され、色差信号Cは、入力端子201に供給される。
【0165】
ディジタルVCR100のデータ出力端子118から、白100%のリファレンスデータが出力される。このデータは、図5に示すTRパックのPC4に書き込まれた8ビットのディジタルデータであり、これが取り出され、PALplus再生側処理回路151のデータ入力端子203に供給される。
【0166】
ディジタルVCR100のデータ出力端子117から、WSSデータが出力される。このデータは、図5に示すTRパックのPC1〜PC3に、b0〜b13として書き込まれた14ビットのディジタルデータであり、これが取り出され、WSSエンコーダ152に供給される。WSSエンコーダ152において、このディジタルデータであるWSSデータがエンコードされ、PALplus方式のテレビジョン受像機などが認識可能な信号とされる。また、このWSSエンコーダ152において、ヘルパー信号のリファレンス信号が生成される。これらWSS信号およびリファレンス信号が第23ラインとしての所定の位置に配され、スイッチ回路156の入力端156aに供給される。
【0167】
ヘルパーキラーモードコントロール回路53からのヘルパーキラー信号がWSSエンコーダ153、およびPALplus再生側信号処理回路151の入力端子204に共に供給される。このヘルパーキラーモードコントロール回路53は、上述の、図1に示した記録側の構成におけるヘルパーキラーモードコントロール回路5と同様、外部からの入力などによってヘルパー機能をOFF、すなわち、PALplus方式における垂直解像度補強の機能をカットするものである。
【0168】
これは、例えば、PALplus方式の映像信号を、PALplus方式に対応していない、PAL方式のテレビジョン受像機などで映出させる際に特に必要とされる機能である。PAL方式のテレビジョン受像機のアスペクト比は、(4:3)とされており、これにPALplus方式の画面を映出させると、図27Aに示すように、上下に無画部が配されたレターボックス形式の画面として映出される。この上下の無画部にはヘルパー信号が挿入されており、このヘルパー信号が色のちらつきなどの画像障害となって無画部に映出されてしまう。
【0169】
このような場合、このヘルパーキラーモードコントロール回路153によってヘルパー機能をOFFとする。すると、PALplus再生側処理回路151において、無画部の期間の信号が、再生輝度信号Yについてはディジタル値で‘16’のレベル、すなわちペデスタルレベルに、また、ヘルパー信号が挿入されている再生色差信号C、Cについては共にディジタル値で‘128’のレベル、すなわち無彩色のレベルとすげ替えられる。また、WSSエンコーダ152においては、WSS信号が挿入されている第23ラインの信号がディジタル値で‘16’のレベルにミュートされる。
【0170】
このようにヘルパーキラー機能を働かせることによって、上下の無画部に現れる画面の障害を無くすることができる。
【0171】
また、このヘルパーキラーの機能は、PALplus方式の映像信号をPALplus方式に対応したテレビジョン受像機で再生する際、例えば記録されている信号の質が悪いなどといったような、何らかの理由により、ヘルパー信号による垂直解像度補強の機能が有効に働かないようなときに使用しても効果がある。
【0172】
図11は、上述のPALplus再生側処理回路151の構成の一例を示す。この回路において、上述したヘルパーキラー機能の実現、白100%のリファレンス信号の第623ラインへの挿入、および、記録時において輝度信号Yに挿入されたヘルパー信号の、再生色差信号Cへの挿入などが行なわれる。また、記録時にヘルパー信号に付加されたDCセットアップ値の除去などもこの回路において行なわれる。
【0173】
入力端子202がディレイ回路208に接続される。ディレイ回路208がヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210の入力端210aに接続されると共に、DCレベルシフト回路213に接続される。DCレベルシフト回路213が振幅増幅回路214およびスイッチ回路215の入力端215aに接続される。振幅増幅回路214がスイッチ回路215の入力端215bに接続される。スイッチ回路215の共通出力端がスイッチ回路216の入力端216bに接続される。
【0174】
入力端子200がスイッチ回路216の入力端216a接続される。スイッチ回路216の共通出力端がヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路211の入力端211aに接続される。入力端子201がヘルパー回路209に含まれるスイッチ回路212の入力端212aに接続される。
【0175】
このヘルパーキラー回路209は、スイッチ回路210、211、212によって構成される。これらスイッチ回路210、211、212の入力端210b、211b、212bがそれぞれ固定のディジタルレベル源に接続される。入力端210bが‘16’のレベルと接続され、入力端211bおよび入力端212bが共に‘128’のレベルと接続される。
【0176】
ヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210の共通出力端が白レベルリファレンス回路217に含まれるスイッチ回路218の入力端218aに接続される。スイッチ回路218の共通出力端が出力端子205に接続される。また、スイッチ回路217の入力端217bがレジスタ219に接続される。データ入力端203がレジスタ219に接続される。スイッチ回路211の共通出力端が出力端子203に接続される。スイッチ回路212に共通出力端が出力端子207に接続される。
【0177】
また、このPALplus再生側処理回路151には、ラインカウンタ220が含まれており、このラインカウンタ222に、上述した同期分離回路(図示しない)から供給される垂直同期信号、水平同期信号、およびこの装置全体を制御するシステムクロックによって、映像信号のラインがカウントされ、そのカウント値が出力される。このラインカウンタ220から出力されるカウント値によって、以下に示す各回路が制御される。
ヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210、211、212
スイッチ回路216
白レベルリファレンス回路217に含まれるスイッチ回路218
【0178】
なお、このラインカウンタ220は、上述した、装置全体の制御のためのラインカウンタ(図示しない)としてもよい。また、逆に、上述の装置全体の制御のためのラインカウンタから出力されるカウント値を、このラインカウンタ220から出力されるカウント値の代わりに用いてもよい。
【0179】
再生輝度信号Yが入力端子202を介しディレイ回路208に供給される。このディレイ回路208は、ハーフクロック精度、すなわち、システムクロックの半分のタイミングの精度を有するもので、このPALplus再生側処理回路151において発生する再生輝度信号Yや再生色差信号C、Cのタイミングのずれなどを修正するためのものである。このディレイ回路208から出力された再生輝度信号Yがヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210の入力端210aに供給される。
【0180】
また、ディレイ回路208から出力された再生輝度信号Yは、DCレベルシフト回路213にも供給される。この再生輝度信号Yには、上述したような記録装置によって、無画部の期間に、所定のDCセットアップ値が付加されたヘルパー信号が挿入されている。このDCレベルシフト回路213において、この付加されたDCセットアップ値が取り除かれる。この場合、この回路の出力側に配されるスイッチ回路216(後述する)によって、無画部の期間に信号が選択的に後段に供給されるため、このDCレベルシフト回路213においては、再生輝度信号Yの全体にわたってDCレベルのシフトが行なわれても、問題とはならない。
【0181】
このDCセットアップ値が取り除かれた再生輝度信号Yは、スイッチ回路215の入力端215aおよび振幅増幅回路214に共に供給される。振幅増幅回路214においては、上述したような記録装置によって、予め設定された倍率で振幅が増幅されている。そこで、この振幅増幅回路214で、供給された再生輝度信号Yが元の振幅になるよう倍率が設定され、増幅される。例えば、記録時に1/2倍の倍率で増幅されていれば、この回路において倍率が2倍と設定され、増幅される。この振幅増幅回路214の出力がスイッチ回路215の入力端215bに供給される。
【0182】
なお、上述したように、DCセットアップ値は、記録時にこの振幅増幅の倍率に対応して決められている。したがって、第23ラインに送られてくるヘルパー信号のリファレンス信号のレベルを検出することで、これらDCセットアップ値および振幅の増幅率を知ることができる。
【0183】
スイッチ回路215は、外部から供給されるモードコントロール入力によって制御され、入力端215aおよび入力端215bとが選択される。入力端215aが選択されたときには、再生輝度信号YがDCレベルシフト回路214から直接的に、すなわち、振幅を増幅されずにスイッチ回路215の共通出力端に導出される。一方、入力端215bが選択されれば、振幅増幅回路214を介し、振幅を増幅された再生輝度信号Yがスイッチ回路215の共通出力端に導出される。
【0184】
このようにしてDCセットアップ値を除去され、振幅を増幅された再生輝度信号Yがスイッチ回路215の共通出力端からスイッチ回路216の入力端216bに供給される。このスイッチ回路216の入力端216aには、入力端子201を介し、再生色差信号Cが供給される。このスイッチ回路216は、ラインカウンタ220からのカウント値によって制御されるもので、無画部の期間において入力端216bが選択され、主画部の期間において入力端216aが選択される。
【0185】
すなわち、図34を参照し、第24ライン〜第59ラインの上部無画部では出力端216bが選択され、第60ライン〜第274の主画部では出力端216aが選択され、第275ライン〜第310ラインの下部無画部では出力端216bが選択される。また、第336ライン〜第371ラインの上部無画部では出力端216bが選択され、第372ライン〜第586ラインの主画部では出力端216aが選択され、第587ライン〜第622の下部無画部では出力端216bが選択される。
【0186】
このようにスイッチ回路216を主画部の期間および無画部の期間において制御することによって、再生輝度信号Yの無画部の期間に挿入されているヘルパー信号が再生色差信号Cの無画部の期間に挿入される。このようにして、藻が部の期間にヘルパー信号を挿入された再生色差信号Cは、スイッチ回路216の出力端からヘルパーキラー回路に含まれるスイッチ回路211の入力端211aに供給される。
【0187】
また、入力端子201を介し、再生色差信号Cがヘルパーキラー回路209のスイッチ回路212の入力端212aに供給される。
【0188】
ヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210、211、212の入力端210a、211a、212aには、上述したように、再生輝度信号Y、無画部の期間にヘルパー信号が挿入された再生色差信号C、および再生色差信号Cがそれぞれ供給される。また、スイッチ回路210の入力端210bには、ディジタル値で‘16’の値が供給される。また、スイッチ回路211、212の入力端211b、212bには、ディジタル値で‘128’の値がそれぞれ供給される。
【0189】
このヘルパーキラー回路209には、ヘルパーキラーコントロール回路153から入力端子204を介してヘルパーキラー信号が供給される。この供給されたヘルパーキラー信号によって、このヘルパーキラーの機能のON/OFFが制御される。また、スイッチ回路210、211、212は、このヘルパーキラー信号によって制御されると共に、ラインカウンタ220からのカウント値によっても制御される。
【0190】
ヘルパーキラー機能がONのとき、ラインカウンタ220からのカウント値に基づいてスイッチ回路210、211、212が制御され、無画部においては各スイッチにおける入力端210b、211b、212bがそれぞれ選択される。また、主画部においては各スイッチにおける入力端210a、211a、212aがそれぞれ選択される。
【0191】
すなわち、図34を参照し、第24ライン〜第59ラインの上部無画部では入力端210b、211b、212bが選択され、第60ライン〜第274の主画部では入力端210a、211a、212aが選択され、第275ライン〜第310ラインの下部無画部では入力端210b、211b、212bが選択される。また、第336ライン〜第371ラインの上部無画部では入力端210b、211b、212bが選択され、第372ライン〜第586ラインの主画部では入力端210a、211a、212aが選択され、第587ライン〜第622の下部無画部では入力端210b、211b、212bが選択される。
【0192】
このような制御の結果、無画部では、再生輝度信号Yがスイッチ回路210の入力端210bに供給されたディジタル値で‘16’のレベルとすげ替えられ、スイッチ回路210の出力端から出力される。また、ヘルパー信号が挿入された再生色差信号Cがスイッチ回路211の入力端211bに供給されたディジタル値で‘128’のレベルとすげ替えれ、再生色差信号Cがスイッチ回路212の入力端212bに供給されたディジタル値で‘128’のレベルとすげ替えられ、スイッチ回路211、212の出力端からそれぞれ出力される。
【0193】
また、主画部においては、これらスイッチ回路210、211、212の入力端210a、211a、212aにそれぞれ供給された再生輝度信号Y、再生色差信号C、および再生色差信号Cは、そのまま各スイッチ回路の出力端から出力される。
【0194】
一方、ヘルパーキラー機能がOFFとされているときは、このラインカウンタ220のカウント値によるスイッチ回路210、211、212の制御が行なわれず、常に各スイッチ回路の入力端は、入力端210a、211a、212aが選択される。それにより、各スイッチ回路に供給された再生輝度信号Y、無画部の期間にヘルパー信号が挿入された再生色差信号CおよびCは、そのまま対応する各スイッチ回路の共通出力端に導出される。
【0195】
ヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路211の共通出力端に導出された再生色差信号Cが出力端子206に供給される。また、スイッチ回路212の共通出力端に導出された再生色差信号Cが出力端子207に供給される。
【0196】
ヘルパーキラー回路209に含まれるスイッチ回路210の共通出力端から再生輝度信号Yが出力され、この出力された再生輝度信号Yは、白レベルリファレンス回路217に含まれるスイッチ回路218に供給される。この白レベルリファレンス回路217は、ラインカウンタ220からのカウント値に基づき制御されるスイッチ回路218、およびレジスタ219によって構成されている。
【0197】
レジスタ219には、ディジタルVCR100のデータ出力端子118からデータ入力端子204を介し、白100%レベルのリファレンスデータが供給される。これは、上述したが、記録時に、図5に示すTRパックのPC4に書き込まれた8ビットのデータであって、記録時に検出された白100%レベルの値を表すデータである。このデータがレジスタ219に書き込まれる。
【0198】
この白レベルリファレンス回路217に含まれるスイッチ回路218において、ラインカウンタ220からのカウント値に基づき、第623ラインにおいて入力端218bが選択される。一方、この他のラインにおいては、入力端218aが選択される。このようにスイッチ回路218が制御されることによって、第623ラインにおいて、再生輝度信号Yが白100%レベルのリファレンスデータにすげ替えられる。
【0199】
なお、TRパックデータのうち、白100%のリファレンスデータであるPC4のデータが(FFh)、すなわち全てのビットが‘1’であった場合、上述したように、このリファレンスデータが記録時に書き込まれていなかったことを表している。この場合には、レジスタ217には、本来の白100%のレベルである‘235’が書き込まれる。ディジタルVTRにおいては再生データの信頼性が極めて高いため、このようにすることによって、記録時の白100%のレベルの正確な復元がされない場合でもある程度の高画質が期待できる。
【0200】
また、このレジスタ219には、モードコントロール入力端を介し、外部からモードコントロール信号の供給も可能とされる。レジスタ219にこのモードコントロール信号が供給されると、このレジスタ219に、例えば、強制的に‘235’の値が書き込まれるようにされている。
【0201】
この白レベルリファレンス回路217から出力された再生輝度信号Yは、出力端子205に供給される。
【0202】
PALplus再生側処理回路151の、出力端子205から出力された再生輝度信号Y、出力端子206から出力された、無画部に期間にヘルパー信号が挿入された再生色差信号C、および出力端子207から出力された再生色差信号Cは、D/A変換器154a、154b、154cにそれぞれ供給される。供給されたこれらの信号は、アナログ信号に変換され、再生輝度信号Y、無画部にアナログ変換されたヘルパー信号が挿入された色差信号B−Y、および色差信号R−Yとされ、PALエンコーダ155にそれぞれ供給される。なお、このD/A変換器を介した以降の信号は、アナログ信号として処理される。
【0203】
PALエンコーダ155は、線順次化回路を含み、供給された再生色差信号B−YおよびR−Yが線順次化される。この線順次化された信号は、変調され搬送色信号Cとして出力される。この搬送色信号Cには、第23ラインにヘルパーリファレンスバースト信号が挿入され、また、無画部にヘルパー信号が挿入されている。この搬送色信号Cは、Y/C混合回路157に供給されると共に、Y/C分離出力端158の出力端子160に供給される。
【0204】
また、再生輝度信号YがPALエンコーダ155から出力され、スイッチ回路156の入力端156bに供給される。また、上述したように、このスイッチ回路156の入力端156aには、WSSエンコーダ152から出力された、WSS信号およびリファレンス信号が第23ラインとしての所定の位置に配された信号が供給されている。
【0205】
このスイッチ回路は、装置全体の制御のためのラインカウンタ(図示しない)からのカウント値によって制御され、第23ラインにおいて入力端156aが選択され、その他のラインにおいては入力端156bが選択される。したがって、PALエンコーダ155から供給される再生輝度信号Yは、第23ラインにおいて、WSSエンコーダ152から供給された、WSS信号およびリファレンス信号とすげ替えられる。それにより、再生輝度信号Yは、WSS信号が第23ラインに挿入され、本来のPALplus方式の信号とされる。
【0206】
このWSS信号が挿入された再生輝度信号Yは、スイッチ回路156の共通出力端からY/C混合回路157に供給される。また、この再生輝度信号Yは、Y/C分離出力端158の出力端子159にも供給される。
【0207】
Y/C混合回路157に供給された、再生輝度信号Yおよび色信号Cは、混合され、PALplus方式のコンポジットビデオ信号とされ、出力端子161に導出される。
【0208】
なお、以上の説明は、この発明を625本/50Hz方式であるPALplus方式に適用させた例であるが、これはこの例に限定されるものではない。この発明は、525本/60Hz方式において、画像信号中に垂直解像度補強信号が挿入された、例えば、EDTV−II方式にも適用可能なものである。
【0209】
また、この発明は、磁気テープに限らず、ディスク(再生専用ディスク、記録可能なディスク、書き換え可能なディスク)等の他の記録媒体を使用する場合に対しても適用できる。
【0210】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明を用いることによって、ディジタルVCRにPALplus信号を、支障なく記録/再生することができる効果がある。
【0211】
この理由の一つとして、PALplus信号に含まれるヘルパー信号を、帯域幅の広い輝度信号Yの、無画部の期間に挿入させ、輝度信号Yとして記録するようにしたためである。
【0212】
また、別の理由として、WSS信号をデコードし、TRパックに書き込むようにしたためである。
【0213】
また、さらに別の理由として、白100%のレベルのリファレンス信号が抽出され、TRパックにその値を書き込むようにしたためである。
【0214】
また、そのため、白100%のリファレンス信号が正確に復元可能となり、放送時に意図されたPALplus方式の高画質の画像を忠実に再現することができる効果がある。
【0215】
さらに、記録時にこのリファレンスデータを保存しておかなかった場合、白100%のリファレンスデータを(FFh)と設定することによって、ディジタルVTRのデータの信頼性により、ある程度の高画質の再現が期待できる効果がある。
【0216】
また、復調ヘルパー信号の記録レベルがCCIRで規定された値に正規化されているために、ヘルパー信号復調からA/D変換までの処理のための回路をPALデコーダと共有することが可能となり、回路増加を抑えられる効果があり、またそれにより、製造コストを低減できる効果がある。
【0217】
さらにまた、第23ラインに挿入されているWSS信号がデコードされた後、この第23ラインがミュートされるために、DCTによる画像圧縮を効率的に行なうことができる効果がある。
【0218】
また、再生ヘルパー信号がY/C分離出力端子の搬送色信号Cの出力端に出力されるため、Y/C分離入力端子を有したテレビジョン受像機などで再生時に、ヘルパー機能がより有効に働く効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による、PALplus信号を記録する際の全体の構成の例を示すブロック図である。
【図2】信号のディジタル化における正規化を模式的に示す略線図である。
【図3】PALplus記録側処理回路の構成の一例を示す略線図である。
【図4】ディジタルVCRの記録側の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】WSSデータおよび白100%レベルのリファレンスデータがTRパックに記録された状態を示す略線図である。
【図6】記録テープ上に記録される各信号レベルの例を示す略線図である。
【図7】記録テープ上に記録される各信号レベルの例を示す略線図である。
【図8】記録テープ上に記録される各信号レベルの例を示す略線図である。
【図9】ディジタルVCRの再生側の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】この発明による、PALplus信号を再生する際の全体の構成の例を示すブロック図である。
【図11】PALplus再生側処理回路の構成の一例を示す略線図である。
【図12】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図13】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図14】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図15】アプリケーションIDの階層構造を示す略線図である。
【図16】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図17】パックの構造を示す略線図である。
【図18】ヘッダの階層構造を示す略線図である。
【図19】TRパックのデータ構造を示す略線図である。
【図20】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図21】プリシンクおよびポストシンクの構成を示す略線図である。
【図22】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図23】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図24】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図25】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図26】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図27】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図28】テープのトラックフォーマットを示す略線図である。
【図29】現行のテレビジョンとPALplus方式のテレビジョンの画面を示す略線図である。
【図30】PALplus信号を示す略線図である。
【図31】PALplus信号を示す略線図である。
【図32】WSS信号を示す略線図である。
【図33】白100%レベルのリファレンス信号を示す略線図である。
【図34】PALplus信号における伝送信号のラインおよび画素割り当ての詳細を示す略線図である。
【図35】PALplus信号を示す略線図である。
【符号の説明】
3 WSS検出回路
6 PALplus記録側処理回路
8 PALデコーダ
9a、9b、9c A/D変換器
21 ヘルパーキラー回路
29 ミュート回路
151 PALplus再生側処理回路
155 PALエンコーダ
158 Y/C分離出力端
209 ヘルパーキラー回路
217 白レベルリファレンス回路

Claims (20)

  1. 輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録するようにしたテレビジョン信号の記録装置であって、
    上記コンポジット信号が供給され、上記輝度信号と上記搬送色信号とを分離するためのY/C分離手段と、
    上記Y/C分離手段の輝度信号出力に対して上記変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算する手段と、
    上記搬送色信号を復調して色差信号を出力する手段と、
    上記解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、上記コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、上記記録信号を記録媒体に記録するためのディジタルビデオ信号記録手段と、
    上記輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存する手段と
    を備えたテレビジョン信号の記録装置。
  2. 記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の再生装置であって、
    解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号再生手段と、
    上記解像度補強信号を分離するための手段と、
    上記色差信号または搬送色信号と上記分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するための手段と、
    ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加する手段と
    を備えたテレビジョン信号の再生装置。
  3. 輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録し、上記記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、上記コンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の記録再生装置であって、
    上記コンポジット信号が供給され、上記輝度信号と上記搬送色信号とを分離するためのY/C分離手段と、
    上記Y/C分離手段の輝度信号出力に対して上記変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算する手段と、
    上記搬送色信号を復調して色差信号を出力する手段と、
    上記解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、上記コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、上記輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存し、上記記録信号を記録媒体に記録し、上記コンポーネント信号を上記記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号記録再生手段と、
    上記解像度補強信号を分離するための手段と、
    上記色差信号または搬送色信号と上記分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するための手段と、
    ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信 号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加する手段と
    を備えたテレビジョン信号記録再生装置。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記コンポジット信号は、レターボックス形式で伝送される信号であり、
    上記レターボックス形式の無画部の所定のライン番号の位置に対して、上記解像度補強信号が配置されることを特徴とする装置。
  5. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記コンポジット信号は、レターボックス形式で伝送される信号であり、
    上記レターボックス形式の無画部の所定のライン番号の位置に対して、識別制御信号が配置されることを特徴とする装置。
  6. 請求項1または請求項3に記載の装置において、
    上記輝度信号のリファレンス信号が取得不能な場合、上記予備データ領域のデータをサンプリング値の情報に代えて(FFh)とすることを特徴とした装置。
  7. 請求項1または請求項3に記載の装置において、
    所定ラインに送られてくる識別制御信号を抽出し、抽出された情報を予備データ領域に保存するようにしたことを特徴とする装置。
  8. 請求項に記載の装置において、
    上記識別制御信号を抽出する処理の後で上記識別制御信号が位置する所定のラインを黒のレベルの信号にすることを特徴とする装置。
  9. 請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記予備データ領域から再生された輝度信号のリファレンス信号のデータが(FFh)であれば、再生時に輝度信号のリファレンス信号を白100%のレベルにして再生信号中の所定ラインに挿入することを特徴とする装置。
  10. 請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記輝度信号を出力する輝度信号出力端子と上記搬送色信号を出力する搬送色信号出力端子を有し、
    上記解像度補強信号は、上記搬送色信号出力端子から出力されることを特徴とする装置。
  11. 請求項1または3に記載の装置において、
    上記加算手段は、上記解像度補強信号に所定のDCセットアップ値を付加する手段を含むことを特徴とする装置。
  12. 請求項2または3に記載の装置において、
    上記解像度補強信号を分離するための手段は、記録時に上記所定のDCセットアップ値を付加された解像度補強信号から付加されたDCセットアップ値を除去する手段を含むことを特徴とする装置。
  13. 請求項11または請求項12に記載の装置において、
    上記解像度補強信号のレベルは、ディジタル値表現において、基準値が54であり最大値が108であり上記DCセットアップ値が64であることを特徴とする装置。
  14. 請求項11または請求項12に記載の装置において、
    上記解像度補強信号のレベルは、ディジタル値表現において、基準値が27であり最大値が54であり上記DCセットアップ値が32であることを特徴とする装置。
  15. 請求項11または請求項12に記載の装置において、
    上記解像度補強信号のレベルは、ディジタル値表現において、基準値が108であり最大値が216であり上記DCセットアップ値が128であることを特徴とする装置。
  16. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記テレビジョン信号の方式は、625本/50Hzであることを特徴とした装置。
  17. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の装置において、
    上記テレビジョン信号の方式は、525本/60Hzであることを特徴とした装置。
  18. 輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録するようなテレビジョン信号の記録方法であって、
    上記コンポジット信号が供給され、上記輝度信号と上記搬送色信号とを分離するためのY/C分離のステップと、
    上記Y/C分離のステップで得られた輝度信号出力に対して上記変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算するステップと、
    上記搬送色信号を復調して色差信号を出力するステップと、
    上記解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、上記コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、上記記録信号を記録媒体に記録するためのディジタルビデオ信号記録のステップと、
    上記輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存するステップと
    からなるテレビジョン信号の記録方法。
  19. 記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の再生方法であって、
    解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号再生のステップと、
    上記解像度補強信号を分離するためのステップと、
    上記色差信号または搬送色信号と上記分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するためのステップと、
    ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加するステップと
    からなるテレビジョン信号の再生方法。
  20. 輝度信号と、搬送色信号と、上記搬送色信号の帯域内に含まれ、且つ所定のライン番号に含まれる変調解像度補強信号とが多重化されたコンポジット信号を、コンポーネント信号として、記録媒体に記録し、上記記録媒体から再生された再生信号から得られるコンポーネント信号を、上記コンポジット信号へ変換して出力するようにしたテレビジョン信号の記録再生方法であって、
    上記コンポジット信号が供給され、上記輝度信号と上記搬送色信号とを分離するためのY/C分離のステップと、
    上記Y/C分離から得られた輝度信号出力に対して上記変調解像度補強信号を復調して成る解像度補強信号を加算するステップと、
    上記搬送色信号を復調して色差信号を出力するステップと、
    上記解像度補強信号を含むアナログまたはディジタル輝度信号と、二つのアナログまたはディジタル色差信号とからなるコンポーネント信号が入力され、上記コンポーネント信号に対して記録処理を施すことによって記録信号を生成し、上記輝度信号のリファレンス信号をサンプリングし、サンプリング値の情報をビデオトラック内の予備データ領域に保存し、上記記録信号を記録媒体に記録し、上記コンポーネント信号を記録媒体から再生するためのディジタルビデオ信号記録再生のステップと、
    上記解像度補強信号を分離するためのステップと、
    上記色差信号または搬送色信号と上記分離された解像度補強信号または変調解像度補強信号とを加算するためのステップと、
    ビデオトラック内の予備データ領域から再生されたデータを輝度信号のリファレンス信号を示す値として再生信号中の所定ラインに付加するステップと
    を備えたテレビジョン信号記録再生方法。
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