JP3624393B2 - フィルム切断機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板上に形成され又は基板に張り付けられているポリイミド樹脂等の有機材料でなるフィルムを簡易に切断する機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド樹脂等の有機材料でなるフィルムは、光学器械のフィルタ用基板や電子部品等として広く利用されている。ポリイミド樹脂製のフィルムは、ポリアミド溶液をスピンコート法により基板上に均一な厚さに延ばし、熱処理により硬化させて形成する。基板には、研磨された平坦度の高い表面を有するシリコン等が用いられる。基板の大きさは色々であるが、例えば1辺が10cmの正方形である。フィルムはこの基板の表面のほぼ全面に形成される。前述の10cm平方の基板にはほぼ10cm平方のフィルムが形成される。
【0003】
光学器械のフィルタ用基板や電子部品等として利用されフィルムは、数ミリ乃至は数cm平方程度の小さいものが多い。そこで、基板上に形成された10cm平方程度のフィルムは数ミリ乃至は数cm平方程度の大きさに切断される。
【0004】
従来のフィル切断機はダイシングであった。ダイシングでなるフィル切断機は、高速で回転するブレードを有し、表面にフィルムが形成された基板をブレードに対し直線的に移動させながらブレードでフィルムを切断する。基板を1回だけ片道直線移動させることでフィルムには1本の切断条が形成される。従って、10cm平方のフィルムを5mm平方の小片フィルムに分割するときは、縦方向に20回、横方向に20回、計40回の片道直線移動を基板にさせる。もし、基板の移動における1往復の往路及び帰路にそれぞれフィルムを切断するならば、同じ大きさの10cm平方のフィルムを5mm平方の小片フィルムに分割するときは、計20回の往復直線移動を基板にさせることになる。
【0005】
ダイシングによるフィルムの切断の工程では、回転するブレードとフィルムとの接触により発生する摩擦熱を除くためにブレードとフィルムとの接触部に冷却水を吹き付け続ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、従来のフィルム切断機はダイシングであったから、ブレードに1回の片道直線移動をさせることでフィルムには1本の切断条だけが形成される。そこで、従来のフィルム切断機では、被切断フィルムと小片フィルム(切断されて形成されるフィルム)との面積比が大きいときには、基板とブレードとの相対直線運動を多数回に渡って行わなくてはならず、ひいてはフィルム切断工程に長時間を要し、フィルム切断工程の作業効率が悪い。
【0007】
前述のように、フィルムが形成される基板の表面は高い平坦度に研磨されているので、基板上に作製したフィルムと基板との接着力は低い。このことは、フィルム切断機により基板上で被切断フィルムを切断し形成された小片フィルムを基板から剥がすには好都合である。しかし、従来のフィルム切断機でフィルムを切断するときは、ブレードとフィルムの接触部に水を吹き付け続けるので、フィル切断中にフィルムが基板から剥がれてしまうことがある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、大面積の被切断フィルムを多数の小面積フィルムに短時間で切断することができ、かつ切断工程中にフィルムが基板から剥がれてしまうことのないフィルム切断機の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために本発明は次の手段を提供する。
【0010】
(1)基板の平滑面に固着されているポリイミド等の有機材質のフィルムに刃物の刃先を当て、該刃先が該フィルムを切り通して前記平滑面に至るだけの大きさの力で前記刃物を前記基板に押付け、前記刃物を前記基板に対し相対的に前記平滑面に平行な第1の方向に移動させることにより前記フィルムを切断するフィルム切断機において、
前記基板が載置される正方形の基板載置平面を有する基板台と、該基板載置平面に前記基板を固定する基板固定手段と、複数の前記刃物の刃先を1つの平面上に揃えた状態で複数の該刃物を保持する刃物保持構造と、該刃物保持構造に保持された前記刃物の刃先を前記基板上の前記フィルムに押し当てた状態で、前記基板載置平面に平行な前記第1の方向へ向く力を前記刃物保持構造に手で加えたとき、該前記刃物保持構造を前記基板台に対し該第1の方向へ案内する案内手段とでなり、
前記刃物は、カッターナイフの替え刃の如く、薄い板状体の1つの辺又は角を鋭角に尖らせて前記刃先としてなり、
前記刃物保持構造は、板面を互いに平行にして配置された複数の前記刃物を納める溝が形成された筐体と、該溝内において互いに隣接する複数の該刃物の間隙に詰められ該間隙を所定の距離に保持するスペーサーと、前記溝内に密着して配置された該複数の刃物及び該スペーサーを該刃物の板面に直交する第2の方向から挟持することにより該複数の刃物及び該スペーサーを前記筐体に固定する固定手段とを有してなり、
前記第2の方向は前記第1の方向に直交し、
前記基板台は、前記基板載置平面に直交し、前記第1の方向に平行で、互いに距離aだけ離れた第1および第2の側面を有し、
前記案内手段は、前記第2の方向における前記筐体の両端部からそれぞれ伸びる第1及び第2の翼部でなり、
前記第1及び第2の翼部は、前記第1及び第2の方向に直交する第3の方向であって、かつ前記刃先の側に前記両端部からそれぞれ伸びており、前記第2の方向に直交し、かつ前記aより僅かに大きい間隔bで対面する第1及び第2の内側面をそれぞれ有し、
前記刃物保持構造を前記基板台上に載せ、前記刃先を前記フィルムに当て、前記刃物保持構造並びに前記第1及び第2の翼部でなる一体構造に前記基板台を跨らせ、前記第1の内側面を前記第1の側面に対面させ、前記第2の内側面を前記第2の側面に対面させ、該筐体を前記第1の方向へ手で動かすとき、前記第1及び第2の内側面が前記第1および第2の側面でそれぞれ案内される程度の微少な値に、前記間隔bとaとの差cは設定してあり、
前記筐体は、前記第1及び第2の翼部との一体構造として前記基板台を跨ぎ、前記第1及び第2の内側面を前記第1及び第2の側面にそれぞれ対面させた状態において前記基板載置面に対向する平面であって、前記第1及びだい2の内側面に直交する第1の平面を有し、また該第1の平面に直交する第2の平面を有し、
前記溝は、前記第1および第2の平面が交差する前記筐体における角に所定の長さに渡って設けてあり、
前記溝における前記第2の方向の壁面は前記第1および第2の平面に平行であり、
前記溝の両端面は前記第2の方向に直交し、
前記刃先は前記第1の平面から突出しており、
前記固定手段は、前記第2の方向における前記筐体の片方の端部から前記溝の片方の端面に貫通し、該第2の方向に軸を有する雌ネジと、該雌ネジに螺合する雄ネジと、前記溝内に交互に密着して配置された前記刃物及びスペーサーと該溝の前記両端面との間隙に詰められる位置調整ブロックとでなり、
前記雄ネジは、ねじ回し又は六角レンチに嵌合する端部構造を前記筐体の片方
の端部側に有し、ねじ回し又は六角レンチを該端部構造に嵌合し回されて前記溝
側にねじ込まれたとき前記溝の片方の端面側の前記位置調整ブロックを前記溝の
他方の端面側に向けて圧するだけの長さを有し、
前記基板台は、前記基板載置平面及び前記第1の方向に直交し、互いに距離aだけ離れた第3および第4の側面を有する
ことを特徴とするフィルム切断機。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を挙げ、本発明を一層詳しく説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施の形態であるフィルム切断機を示す正面図、図2は図1の実施の形態における移動部を示す斜視図、図3は図1の実施の形態における固定部を示す斜視図、図4は図1の実施の形態における筐体と翼部との一体構造を示す斜視図である。図において、1は移動部、2は固定部、11は筐体、12は刃、13はスペーサー、14は位置調整ブロック、15a,15bは刃固定ネジ、16は基板台、17a,17b,17c,17dは基板固定具、18は基板、20はフィルム、21,22は翼部、23,24はスライドガイド、25は溝、30は基板載置平面、31,32は側面をそれぞれ示す。
【0013】
本実施の形態のフィルム切断機は移動部1及び固定部2からなっている。移動部1は、筐体11、8枚の刃12、8枚のスペーサー13、6個の位置調整ブロック14、刃固定ネジ15a,15b、翼部21,22からなっている。固定部2は、基板台16及び基板固定具17a,17b,17c,17dからなっている。
【0014】
基板台16はステンレス製であり、その平面形は20cm×20cmの正方形であり、その厚さは2cmである。基板台16の上面は、基板載置面30をなし、平面である。基板台16の4つの側面は基板載置面30に直交する平面である。側面31(前述の第1の側面に相当)と側面32(前述の第2の側面に相当)との距離aは20cmである。
【0015】
基板載置面30には4個所に基板固定具17a,17b,17c,17dが設けてある。基板固定具17a,17b,17c,17dは、基板載置面30に垂直な軸により基板台16に回動可能に取り付けられており、基板18を基板台16に固定する。基板固定具17a,17b,17c,17dが基板18を基板台16に固定する原理は、絵画用の額縁の裏側に設けてある裏蓋固定具がその裏蓋を額縁に固定する原理と同じである。
【0016】
基板固定具17a,17b,17c,17dで基板18を基板台16に固定するときは、まず基板載置面30に垂直な軸を回動軸として図3の状態から約90度回転させた状態にし、次に基板18を基板載置面30に載置し、その後に基板固定具17a,17b,17c,17dを図3の状態になるよに約90度だけ回動させ、基板18を基板載置面30に押付ける。かくして、基板18は、基板載置面30にその底面を密着して、基板台16に固定される。筐体11及び翼部21,22は一体構造をなし、ステンレス製である。翼部21(前述の第1の翼部に相当)および翼部22(前述の第2の翼部に相当)は、筐体11の両端から図2、図4の矢印A方向(前述の第3の方向に相当)に伸びている。筐体11は、矢印A方向に直交する平面11a(前述の第1の平面に相当)及び平面11aに直交する平面11b(前述の第2の平面に相当)を有する。翼部21,22の内側面はそれぞれスライドガイド23,24をなしている。スライドガイド23,24は平面11aに直交し、両者の間隔bは前記a=20cmより僅かに大きく、b-aをcとすると、cは0.1mm程度である。 筐体11、スペーサー13、位置調整ブロック14、刃固定ネジ15a,15b及び刃固定ネジ15a,15bが螺合される雌ネジは前述の刃物保持構造をなしている。それらのうちで、位置調整ブロック14、刃固定ネジ15a,15b及び刃固定ネジ15a,15bが螺合される雌ネジは前述の固定手段をなしている。
【0017】
図4において、矢印Jで示す方向が前述の第2の方向である。筐体11にはこの矢印J方向に長い溝25が形成してある。溝25は、筐体11における平面11aと平面11bとが交差する角部に設けてある。溝25において、矢印J方向の壁面は平面11a及び平面11bに平行であり、長手方向の両端面は矢印J方向に直交している。
【0018】
刃12、スペーサー13及び位置調整ブロック14は溝25内に板面を互いに平行にして配置され、刃固定ネジ15a,15bにより溝25の端面に押付けられ、筐体11に緊締され保持されている。刃12は、セラミック製であり、カッターナイフと通称されているナイフの替え刃と同様に、0.6mm程度の厚さの薄い板状体でなり、その板状体の1つの角を鋭角に尖らして刃先としている。刃12の刃先は、平面11aより図2のA方向に突出している。
【0019】
スペーサー13は10μm程度の極く薄いステンレス製の板でなる。位置調整ブロック14は厚さ(矢印J方向の長さ)1cm程度のステンレス製である。刃固定ネジ15a,15bは、ステンレス製の雄ネジであり、片端(図1における右端)に六角穴が形成されいる。その六角穴に六角レンチを嵌め、該六角レンチを回して、固定ネジ15a,15bの他端(図1における左端)で位置調整ブロック14を圧し、刃12、スペーサー13及び位置調整ブロック14を溝25の片端(図1における左端)に押付け、筐体11に固定する。
【0020】
以上に説明した図1乃至図4の構造のフィルム切断機を用いて、基板18に形成されたポリイミド樹脂製のフィルム20を切断する手順を説明する。基板18はシリコン製である。基板18の上面は高い平坦度に研磨されており、フィルム20は基板18の研磨面に形成されている。フィルム20が形成されている基板18は、基板台16の上面である基板載置面30に固定される。
【0021】
次に、移動部1を固定部2の上に跨らせ、スライドガイド23,24の間に基板台16の側面31,32を嵌め、移動部1の矢印Aの方向が固定部2の矢印Bの方向に平行になるように設定する。このとき、スライドガイド23と側面31とはほぼ接触する程度に接近して対面し、またスライドガイド24と側面32とはほぼ接触する程度に接近して対面している。そこで、固定部2に対し移動部1を水平に移動させるとき、移動部1の水平方向の移動は固定部2の側面31に示す矢印G方向に規定される。移動部1を水平に矢印G方向に手で動かし、スライドガイド23及び24を側面31及び32にそれぞれ摺動させることにより、移動部1は矢印G方向に案内される。矢印Gには片方だけに矢先がついているが、移動部1と固定部2との相対移動可能方向は矢印Gにおける矢先及び矢尻の両方向である。
【0022】
いま、基板18の上面に形成されているフィルム20は正方形であり、その正方形における各辺を20a,20b,20c,20dとする。辺20aと辺20cとが対向し、辺20bと辺20dとが対向しているものとする。上述のところに従って、移動部1の矢印Aを固定部2の矢印Bに平行にして、移動部1に固定部2を跨らせ、スライドガイド23,24内に側面31,32を位置させ、正方形のフィルム20における1つの辺20aに8個の刃12の刃先を揃え、その刃先をフィルム20上に置くと、移動部1の自重で刃12の刃先はフィルム20を切り通し、刃12の刃先は基板18の平滑面(上面)に到達する。続いて、移動部1を矢印G方向(矢印Gの矢先方向)に手で移動させ、刃12の刃先を、フィルム20の辺20cにまで到達させる。このようにして、フィルム20の辺20aから辺20cまでの片道だけ移動部1を移動させることにより、8本の切断条がフィルム20に形成され、フィルム20は9本の細長い短冊形片に切断された。これら9本の細長い短冊形片フィルムは基板18に固着したままである。
【0023】
次に、移動部1を上方に持ち上げ、スライドガイド23,24を側面31,32から外し、基板載置平面30に垂直な軸を中心に移動部1を90度回転させ、基板台16における側面31,32にそれぞれ直交する2つの側面(図3における手前側の側面及び奥側の側面)にスライドガイド23,24を嵌め、矢印Aをほぼ垂直に(矢印Bに平行に)向け、刃12の刃先をフィルム20の辺20bに揃え、移動部1の自重でフィルム20を切り通し、刃12の刃先がフィルム20の辺20dに至るまで移動部1を水平に移動させる。このとき、先に形成された8本の切断条に直交する別の8本の切断条が形成され、即ち直交する8本ずつの切断条がフィルム20に碁盤の目状に形成され、フィルム20は9*9=81枚の小片に分割される。
【0024】
かくて、この実施の形態のフィルム切断機を用い、移動部1を片道2回だけ移動させることにより、一挙に81枚の細分できる。前に説明したダイシングでなる従来のフィル切断機を用いて同じく81枚に細分するには、ダイシングに対し基板を片道分で16回移動させる必要が有る。従って、本実施の形態は、従来のフィルム切断機に比べて概ね16÷2=8倍の高効率でフィルム20全体を所要の寸法に切断できる。
【0025】
本実施の形態ではスペーサー13は全て同じ厚さとしたが、スペーサーを各種の厚さに選択することにより、各種の間隔に切断条を形成でき、ひいては各種の縦横寸法の小片フィルムに切断できる。フィルムの切断は単に移動部1を基板台16上で摺動させるだけで出来るから、切断の操作は容易である。しかも、切断処理で形成される小片フィルムの寸法は刃12及びスペーサー13の厚さだけで一義的に決るから、小片フィルムの寸法精度を極めて高くすることが出来る。その上、小片フィルムの寸法の変更は、単にスペーサーの厚さの選択だけでできるから、極めて容易である。
【0026】
また、本実施の形態では、フィルムの切断工程で、フィルム20と刃12との摩擦によってフィルムの変形をもたらすほどの熱は発生しないから、フィルム面に水をかけてフィルムを冷却することを要しない。したがって、本実施の形態のフィルム切断機を用いれば、フィルム20の切断工程でフィルム20が基板18から剥離してしまい、切断不能に陥るといった虞は全くない。
【0027】
また、本実施の形態のフィルム切断機は小形で、容易に携帯でき、テーブル上で操作できるから、研究所や工場などの各所に持ち込むことが容易であり、フィルムを必要としている現地において最適な寸法に切断できる。
【0028】
なお、以上の実施の形態の説明では、切断対象のフィルムとしてポリイミド樹脂製ものを挙げたが、本発明ではその他の有機樹脂製の任意のフィルムを同様に切断できることは勿論である。また、切断対象のフィルムが、有機材料をスピンコートし基板上に均一な厚さに成膜し、加熱し、基板上で硬化させたものであり、そのフィルムを基板に固着されたまま切断する場合につき説明した。しかし、本発明のフィルム切断機によれば、基板にフィルムを粘着テープで張り付け、張り付けられたそのフィルムを前述のところと同様に切断することも出来る。
【0029】
また、以上に説明した実施の形態では、移動部の形、溝の形、各部の寸法や材料などを具体的に例示したが、本発明がこの実施の形態に限定されるものでないことは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、以上に実施の形態を挙げ詳しく説明したように、大面積の被切断フィルムを多数の小面積フィルムに短時間で切断することができ、かつ切断工程中にフィルが基板から剥がれてしまうことがなく、またスペーサーを各種の厚さに選択することにより、各種の縦横寸法の小片フィルムに切断でき、さらに小形で、容易に携帯でき、テーブル上で操作できるから、研究所や工場などの各所に持ち込むことが容易であり、フィルムを必要としている現地において最適な寸法に切断できるフィルム切断機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるフィルム切断機を示す正面図である。
【図2】図1の実施の形態における移動部を示す斜視図である。
【図3】図1の実施の形態における固定部を示す斜視図である。
【図4】図1の実施の形態における筐体と翼部との一体構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・移動部
2・・・・・固定部
11・・・・・筐体
12・・・・・刃
13・・・・・スペーサー
14・・・・・位置調整ブロック
15a,15b・・・・・刃固定ネジ
16・・・・・基板台
17a,17b,17c,17d・・・・・基板固定具
18・・・・・基板
20・・・・・フィルム
21,22・・・・・翼部
23,24・・・・・スライドガイド
25・・・・・溝
30・・・・・基板載置平面
31,32・・・・・側面
Claims (1)
- 基板の平滑面に固着されているポリイミド等の有機材質のフィルムに刃物の刃先を当て、該刃先が該フィルムを切り通して前記平滑面に至るだけの大きさの力で前記刃物を前記基板に押付け、前記刃物を前記基板に対し相対的に前記平滑面に平行な第1の方向に移動させることにより前記フィルムを切断するフィルム切断機において、
前記基板が載置される正方形の基板載置平面を有する基板台と、該基板載置平面に前記基板を固定する基板固定手段と、複数の前記刃物の刃先を1つの平面上に揃えた状態で複数の該刃物を保持する刃物保持構造と、該刃物保持構造に保持された前記刃物の刃先を前記基板上の前記フィルムに押し当てた状態で、前記基板載置平面に平行な前記第1の方向へ向く力を前記刃物保持構造に手で加えたとき、該前記刃物保持構造を前記基板台に対し該第1の方向へ案内する案内手段とでなり、
前記刃物は、カッターナイフの替え刃の如く、薄い板状体の1つの辺又は角を鋭角に尖らせて前記刃先としてなり、
前記刃物保持構造は、板面を互いに平行にして配置された複数の前記刃物を納める溝が形成された筐体と、該溝内において互いに隣接する複数の該刃物の間隙に詰められ該間隙を所定の距離に保持するスペーサーと、前記溝内に密着して配置された該複数の刃物及び該スペーサーを該刃物の板面に直交する第2の方向から挟持することにより該複数の刃物及び該スペーサーを前記筐体に固定する固定手段とを有してなり、
前記第2の方向は前記第1の方向に直交し、
前記基板台は、前記基板載置平面に直交し、前記第1の方向に平行で、互いに距離aだけ離れた第1および第2の側面を有し、
前記案内手段は、前記第2の方向における前記筐体の両端部からそれぞれ伸びる第1及び第2の翼部でなり、
前記第1及び第2の翼部は、前記第1及び第2の方向に直交する第3の方向であって、かつ前記刃先の側に前記両端部からそれぞれ伸びており、前記第2の方向に直交し、かつ前記aより僅かに大きい間隔bで対面する第1及び第2の内側面をそれぞれ有し、
前記刃物保持構造を前記基板台上に載せ、前記刃先を前記フィルムに当て、前記刃物保持構造並びに前記第1及び第2の翼部でなる一体構造に前記基板台を跨らせ、前記第1の内側面を前記第1の側面に対面させ、前記第2の内側面を前記第2の側面に対面させ、該筐体を前記第1の方向へ手で動かすとき、前記第1及び第2の内側面が前記第1および第2の側面でそれぞれ案内される程度の微少な値に、前記間隔bとaとの差cは設定してあり、
前記筐体は、前記第1及び第2の翼部との一体構造として前記基板台を跨ぎ、前記第1及び第2の内側面を前記第1及び第2の側面にそれぞれ対面させた状態において前記基板載置面に対向する平面であって、前記第1及びだい2の内側面に直交する第1の平面を有し、また該第1の平面に直交する第2の平面を有し、
前記溝は、前記第1および第2の平面が交差する前記筐体における角に所定の長さに渡って設けてあり、
前記溝における前記第2の方向の壁面は前記第1および第2の平面に平行であり、
前記溝の両端面は前記第2の方向に直交し、
前記刃先は前記第1の平面から突出しており、
前記固定手段は、前記第2の方向における前記筐体の片方の端部から前記溝の片方の端面に貫通し、該第2の方向に軸を有する雌ネジと、該雌ネジに螺合する雄ネジと、前記溝内に交互に密着して配置された前記刃物及びスペーサーと該溝の前記両端面との間隙に詰められる位置調整ブロックとでなり、
前記雄ネジは、ねじ回し又は六角レンチに嵌合する端部構造を前記筐体の片方
の端部側に有し、ねじ回し又は六角レンチを該端部構造に嵌合し回されて前記溝
側にねじ込まれたとき前記溝の片方の端面側の前記位置調整ブロックを前記溝の
他方の端面側に向けて圧するだけの長さを有し、
前記基板台は、前記基板載置平面及び前記第1の方向に直交し、互いに距離aだけ離れた第3および第4の側面を有する
ことを特徴とするフィルム切断機。
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JP27841498A JP3624393B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | フィルム切断機 |
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JP2000108078A (ja) | 2000-04-18 |
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