JP3623469B2 - 直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本出願は特願平8−508038号(以下原出願という)の分割出願であり、本出願の発明は直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するための手段】
1993年11月8日出願の米国特許出願第08/148,269号(米国特許第5,536,366号)、1993年9月28日出願の米国特許出願第08/127,548号(米国特許第5,547,012号)、および1993年5月4日出願の米国特許出願第08/056,211号(米国特許第5,489,363号)の各明細書には、クラフト蒸解を改良、向上させるユニークな技法が提供されている。それは、従来の抽出および希釈メカニズムに加えて一組またはそれ以上の数の組みの循環−希釈ループを用い、抜き出された液よりも低濃度の溶解固形分(例えば、溶解セルロース、リグニン、ヘミセルロースなど)含有の液を再導入することによって行われる技法である。
【0003】
原出願の発明に従えば、循環−希釈ループを追加して用いるという同じ基本技法が、他の価値ある機能をも行なわせるのに用いることができることが見出された。特に原出願の発明に従って見出されたことは、細砕セルロース繊維材(木材チップ)のクラフト蒸解の際にクラフト蒸解液(例えば、白液)の硫化度および硫化物イオン濃度を選択的に上昇させる方法を、循環−希釈ループを追加して用いて提供し得るということである。この方法が特に有利なのは、浸透ゾーンおよび/または第一蒸解ゾーンまたはこれらの近くである。また、本分割出願の発明に従って見出されたことは、このような循環−希釈ループの追加使用によって、所望の加圧状態(例えば約165psiの従来的圧力)に蒸解カンの圧力を保持したり、または向流洗浄ゾーンや、特定の方法に依存して、蒸解カンの他の部位における不均一、不安定な物質の流れを回避するように液位を維持することが可能となるということである。
【0004】
クラフト蒸解液、例えば白液の中の活性蒸解薬剤は、水酸化ナトリウム、NaOHと硫化ナトリウム、Na2Sである。水溶液中ではこれらの薬剤は、次の反応式:
NaOH + H2O → Na+ + OH− + H2O
Na2S + H2O → 2Na++ OH− + HS−
に従って加水分解する。その結果得られる、クラフト蒸解に重要な活性イオンは水酸イオン、 OH− と水硫化イオン、 HS−である。これらのイオンの実際の役割は全く異なったものである。水酸イオンは木材のセルロース成分およびリグニンの両方を攻撃する。信じられているところによれば、水硫化イオンは水酸イオンのリグニンとの反応を促進し、リグニン除去つまり脱リグニンを改良向上させる。
【0005】
蒸解工程中、特に連続法においては、水酸イオン、つまり有効アルカリ(EA)の濃度は蒸解工程が進行するにつれて減少する。すなわち、水酸イオンはパルプ化工程中に消費されるが、一方の水硫化イオンは実質的に影響されない。
【0006】
1980年代の初めストックホルムのスウェーデン王立研究所(STFI)で行われた研究でスジョブロム(Sjoblom)らは、クラフト蒸解の初期段階に水硫化イオンが高濃度で存在していると、蒸解の収率が改良される結果になるということを明らかにした。その時以来、蒸解液の水硫化イオン濃度または硫化度を増加させる努力が、薬剤添加または回収プロセスの操作によって行われるようになった。このような努力の例は、1992年7月27日出願の米国特許出願第07/918,855号の明細書に記載されている。
【0007】
原出願の発明は、これとは大きく異なるアプローチをとるものである。原出願の発明によれば、薬剤添加または回収プロセスの操作によらずして硫化物イオン濃度並びに硫化度を向上させ得る方法が提供される。原出願の発明は、単に液の流れを操作することによって蒸解カンの選択された位置で硫化物イオン濃度並びに硫化度を向上させるのである。
【0008】
原出願の発明の第一の態様に従えば、細砕セルロース繊維材のクラフト蒸解の際にクラフト蒸解液の硫化度と硫化物イオン濃度を両者とも選択的に増加させる方法が提供される。本方法は、以下の諸工程を連続的に行うものである。すなわち、これら諸工程とは、
(a)細砕セルロース繊維材の浸透またはクラフト蒸解が起こる第一処理ゾーンにおいて、この繊維材を、第一硫化物イオン濃度および硫化度を有するクラフト蒸解液のスラリーとして、第一処理ゾーンの始端から第一処理ゾーンの終端まで、第一ゾーンをずっと第一方向に流す工程、
(b)第一処理ゾーン以降のある点で繊維材から黒液を抽出する工程、
(c)また、第一処理ゾーンの以降のある点で繊維材から液を抜き出し、この抜き出し液から溶解有機成分を除去した後、希釈液を添加し、希釈液とともに抜き出し液を繊維材へ再導入する工程、および
(d)第一処理ゾーン以降の第二処理ゾーンにおいて、この繊維材を、第一硫化物イオン濃度および硫化度より高い第二硫化物イオン濃度および硫化度を有する第二クラフト蒸解液に浸す工程
である。なお、これらには、工程(b)の抽出流量および工程(c)の液の抜き出し量と希釈液の添加量の流量を操作かつ制御する工程をも包含する。
【0009】
上記の方法においては、工程(b)〜(d)は、第二硫化物イオン濃度および硫化度が、第一硫化物イオン濃度および硫化度よりも少なくとも約20%高く、普通は約20〜50%高く、そして好ましくは約30〜40%高くなるように普通は行われる。また、工程(c)を行なう際には溶解有機物分の少なくとも半分を、再導入前に抜き出し液から(例えば限外濾過によって)除去することが好ましい。
【0010】
上記の第一ゾーンは、連続蒸解カンの浸透ゾーン、または連続蒸解カンに接続された浸透槽に対応する。この第一ゾーンは、直立式連続蒸解カンの抽出スクリーンの上に位置する垂直並流の蒸解ゾーンまたは浸透ゾーンにも対応する。次に、工程(c)は、再導入された液が、直立式連続蒸解カンの第二ゾーン、つまり第一ゾーンの下で繊維材に主として向流に流れるように行われる。あるいは工程(c)は、液を、第二並流ゾーンの始端の近く、つまり直立式連続蒸解カンの抽出スクリーンの直下へ再導入するように行われる。
【0011】
原出願の発明の別の態様の一つに従えば、細砕セルロース繊維材のクラフト蒸解の際にクラフト蒸解液の硫化物イオン濃度および硫化度を増加させる方法が提供される。本方法は、以下の諸工程を連続的に行うものである。すなわち、これら諸工程とは、
(a)細砕セルロース繊維材の浸透またはクラフト蒸解が起こる第一処理ゾーンにおいて、この繊維材を、第一硫化物イオン濃度および硫化度を有するクラフト蒸解液のスラリーとして、第一処理ゾーンの始端から第一処理ゾーンの終端まで、第一ゾーンをずっと第一方向に流す工程、
(b)第一ゾーンの終端で蒸解液の実質的な量を取り出す工程、
(c)第一ゾーン以降の第二ゾーンにおいて、蒸解液の流れに並流になるように繊維材を流す工程、および
(d)第二ゾーンの始端において、この繊維材を、第一液より高い(例えば、約20〜50%高い、好ましくは30〜40%高い)硫化物イオン濃度および硫化度を有する第二蒸解液に浸す工程である。
【0012】
連続蒸解カンにおいては細砕セルロース材(チップ)は蒸解カン内で均一な「プラグ」のように流れる。「チップ柱流動」という表現が、このようなプラグ流を表すのにしばしば用いられる。このような好ましいプラグ流があると、蒸解液と洗浄液とが通過し得る比較的均一なマトリックスが得られる。よくあるというわけではないが、蒸解カンの設計条件から外れた運転条件ではこのチップマトリックスに不均一な箇所や不連続の部位を作ることがあり、これらは、液の流れが均一にならないような箇所を形成する可能性がある。チップマトリックスにある欠陥場所や損傷箇所は、液の流れが均一とはならない領域を形成する恐れがある。チップ柱の欠陥場所や損傷箇所は、液が均一に分散されない領域を形成する恐れがあり、その結果液の「チャネリング(偏流)」を起すことがある。チップ自体の動きもチャネリング現象を起す可能性がある。不安定なチップ柱はチップの動きが均一でない領域を持っている可能性がある。この場合は、チップの一領域が他の領域より速く動いてしまう可能性がある。
【0013】
チップまたは液の動きが理想的な流れから外れてしまう時には、蒸解プロセスおよび洗浄プロセスに不均一性が出てしまうことがある。偏流している液は、液の流路近くのチップを選択的に蒸解し、一方、他のチップは部分的蒸解あるいは蒸解不足の状態にしかならない可能性がある。偏流している洗浄液があると、洗浄効率が低下し、結果として溶解固形分や蒸解薬剤を下流側のプロセスにいたずらに同伴してしまうことになる。
【0014】
蒸解プロセスおよび洗浄プロセスの均一性に影響するチップ柱のもう一つの面は、チップ柱の「圧縮」である。チップの重さ、およびチップ部分の上にかかる液の重さは、均一にチップを圧縮し、液の流れに対する均一の抵抗を生じさせるものであることが理想である。チップ柱が均一でない、例えば、抽出スクリーンを出る液によってチップが制約されている場合、つまり「チップ宙吊りの蒸解カン」では、スクリーンの下のチップ圧縮は、スクリーンから離れた所よりも程度が低い可能性がある。圧縮程度が小さいこれらの領域は、液の流れに対する抵抗が小さい領域となり、液の偏流が促進される可能性がある。
【0015】
蒸解カンの様々な箇所に蒸解液なり洗浄液を導入することも、チップ柱の所望の均一性に影響する恐れがある。ある状況下にあっては、この液導入の変動が、液がチップ柱の均一性や流動に対して与えるインパクトを更に加速する可能性もある。
【0016】
蒸解カンへの液の源の一つは、圧力制御用(すなわち、カミヤ社( Kamyr,Inc.)社販売のMCC(商標登録)およびEMCC(商標登録)蒸解カンを含む従来的連続加圧式蒸解カンにおける「PV−11」)にも用いられている洗浄濾液導入である。蒸解カン内の圧力は、特定の圧力、普通は130〜170psi(例えば約165psi)にクローズドループ制御で制御される。蒸解カン内の圧力は、蒸解カン頂部へ供給されるチップと液との量、蒸解カンから排出されるパルプの量、取り出される抽出流の量、添加される洗浄濾液の量、およびその他の変数に左右されて変化する。圧力を制御するための好ましい従来的方法は、バルブPV−11を通る液の量を増加したり、減少したりすることである。 PV−11は、カミヤ(商標登録)蒸解カンの洗浄スクリーンの下に位置しているのが普通であり、下流側の褐色材洗浄器からの加圧洗浄液(すなわち、「コールドブロー」液)を供給するのに用いられる。
【0017】
蒸解カンによっては槽圧力を、槽からの抽出流量を変化させることによって制御することもあるが、これは好ましい方法ではない。
既に述べたように、PV−11での流れに変動があると、チップの動きや液の流動に不均一性や不安定性が出てくる可能性が増す。特に、これらの不均一性を有する箇所は、すぐ上の向流洗浄/蒸解ゾーンの効率に臨界的な領域に特に起こりやすい。 PV−11での流れに変動があると、液体の偏流、チップ柱の動きの不均一性やチップ柱の圧縮の不均一性が出てくる可能性が増す。
【0018】
本分割出願の発明によれば、蒸解カン内の圧力は、上記の制御法の問題を回避する簡単な方法で制御され、蒸解カンを下向きに連続的に移動するパルプの柱が蒸解カンの如何なる所でも乱されることがなくなる結果となる。本発明のこの態様によれば、洗浄スクリーン付きの向流洗浄ゾーン、主抽出部、および主抽出部とは異なる少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループを備えた直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法が提供される。この方法は、
(x)蒸解カン内の圧力を所望の加圧(大気圧より相当に高い圧力)状態に保持し、同時に向流洗浄ゾーンにおける繊維材の不均一、不安定な動きを回避するために少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループに蒸解カンからの液を抜き出し、そして蒸解カンへ導入される希釈液の量を制御することによって蒸解カン内の圧力を制御する工程
を包含する。工程(x)は、蒸解カン内の圧力を約130〜170psi(例えば約165psi)に保持するように普通行われる。
【0019】
また、この蒸解カンは洗浄スクリーンの下に洗浄希釈液導入メカニズムを備えるのが普通である。この場合更に槽の圧力を制御する工程として、工程(x)に追加して、蒸解カンへ導入される洗浄希釈液の量を洗浄希釈液導入メカニズム(例えば、PV−11)によって制御する工程(y)があるのが好ましい。更に、工程(x)に加えて、あるいは工程(x)と工程(y)とに加えて、蒸解カンを主抽出を通過して流れ出る抽出流をも変化させることによって槽中の圧力を制御する工程(z)も設けることができる。別法としては、液の抽出と導入によって行われる、蒸解カンの圧力制御は、工程(x)を行うこと(によってのみ行われること)で行っても差し支えない。もっとも圧力を制御し得る他の変数もあるだろうし、例としては、上に記載のように蒸解カンの頂部へ供給されるチップや液の量もそれに含まれる。
【0020】
少なくとも二組の抽出−希釈ループを更に設けることができるが、この場合工程(x)は、少なくとも二組の異なる抽出−希釈ループを用いて蒸解カンへ出入りする液の流れを変えることによって行うことができる。圧力制御用の液の導入に対する流量と位置とは、蒸解カンにおけるチップ柱の動きに殆ど影響を与えないように制御される。最適の流量と位置とは、蒸解カン次第で変化し、チップ柱の最も安定な動きが蒸解カンのどの領域にあるかにによって決まる。しかし、どのような場合でも臨界的向流洗浄/蒸解ゾーンでの不均一液分散と不均一チップ柱運動との源となる顕著な可能性は、最小限化され、あるいは全く無くされることになる。
【0021】
本分割出願の発明に従えば、直立式連続蒸解カンの圧力制御方法が提供される。この方法は、
(x)蒸解カン内の圧力を所望の加圧状態に保持するために少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループに蒸解カンからの液を抜き出し、そして蒸解カンへ導入される希釈液の量を制御することによって蒸解カン内の圧力を制御する工程、
(y)工程(x)に加えて、蒸解カンへ導入される洗浄希釈液の量を洗浄希釈液導入メカニズムによって制御する工程、または
(z)工程(x)に加えて、蒸解カンを流れ出る抽出流を変化させることによっても、槽中の圧力を制御する工程
を包含し、その際工程(x)、および工程(y)と工程(z)の少なくとも一つが、蒸解カンを下向きに連続的に移動するパルプの柱が蒸解カンの如何なる所でも乱されることを回避するように行われる。
【0022】
勿論、原出願の発明の一つの態様である硫化物イオン濃度および硫化度の選択的増加は、本分割出願の発明である連続蒸解カンの圧力制御と組み合わせることが可能であり、これら両方の利点が連続蒸解カンにおいて得られ、しかも両方の利点を、同じ循環−抽出−希釈ループ(複数を含む)を用いて同時に得ることが可能である。
原出願および本分割出願の発明の主な目的は、セルロース(紙)パルプ製造の際に細砕セルロース繊維材をクラフト蒸解する場合の効率と実際性を向上させることである。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は、連続蒸解カン10(または連続浸透槽)で行われるような、原出願の発明に従ってクラフト蒸解を行う際に白液または他の蒸解液の硫化度および硫化物イオン濃度を選択的に増加させる方法を概略示すものである。図1に示される特定の態様においては向流蒸解ゾーンが設けられている。蒸解カン10(ニューヨーク州(NewYork)グレンス フォールス(Glens Falls)のカミヤ社(Kamyr,Inc.)販売の蒸解カンのようなもの)の頂部11に、白液または黒液(クラフト蒸解液)中の細砕セルロース繊維材のスラリー(普通は白液中の木材チップ)が導入され、一方蒸解されたパルプはライン12で示される底部から抜き出される。槽10の上の方ではチップの流れは中埋めの黒矢印14で示され、一方、遊離の、あるいは結合されていない液の流れは中抜きの白矢印15で示されるように、並流に流れる。従来の抽出スクリーン16は、黒液が制御された流量で(例えば、ポンプ、バルブ、または他のそれ自体既知の流量制御装置を制御することによって)ライン17に抽出されるように設けられる。スクリーン16の上は第一並流浸透ゾーンまたは蒸解ゾーンである。
【0024】
原出願の発明の循環−希釈ループスクリーン18は、図1の態様では抽出スクリーン16の下に設けられ、スクリーン16とスクリーン18との間の第二ゾーンには、図中に異なる方向の矢印14、15で示されるように、向流蒸解ゾーンが設けられる。ループの全体19は、上記の米国特許出願第08/148,269号、米国特許出願第08/127,548号および米国特許出願第08/056,211号の各明細書に記載の通りのもので差し支えなく、これらの米国出願の明細書に記載の装置のどんな特定的品目もループ19において使用可能である。図1に実際に示される態様には、スクリーン18に結合されている抜き出しライン20、ポンプ21、ヒーター22、および抜き出されその後に加熱された液を(第二ゾーンの底部近くで)スクリーン18の上に再導入し、抽出スクリーン16へ、矢印15で示すように向流的に流すための再導入導管23が包含される。
【0025】
図1の装置では、黒液の硫化物イオン濃度は、導管17によってスクリーン16を経た希釈低濃度黒液を先ず取り出すことによって増加される。並流浸透/蒸解(第一)ゾーンのスクリーン16の上にある液は、他の要因もあるが、チップのスチーム処理の際に導入された凝縮水、およびチップに最初から存在していた水分によって既に希釈されたものである。この低濃度液は、第二ゾーンからスクリーン16に上向きに向流的に通過する比較的高濃度の液と置換される。この高濃度液と置換される低濃度液の量は、ライン17中の抽出流に依存する。ライン17中の抽出液は、高濃度液による低濃度液の置換を確実に行うためにスクリーン18の上を並流的に流れる遊離の液の流れより多くなければならない。
【0026】
同時に、スクリーン16の下の液が向流的に流れるにつれて、この液中の水酸化ナトリウム(アルカリ)が消費されるが、一方硫化水素の方は実質的に不変である。アルカリがこのように消費されると、アルカリは低濃度になるが、硫化物含有量はスクリーン16上の液より高く含有する液が得られる。結果として、スクリーン16の下の液の相対硫化物濃度は、導管23によって導入される液と実質的に同じであるが、より重要な事実として、そのアルカリ度は、導管23によって導入される液よりは低くなる。つまり、スクリーン16の下ではチップは、高硫化物イオン濃度で、低アルカリ度の液に導入されることになる。同じ硫化物イオン濃度を有するが、低アルカリ度(すなわち、OH−が少ない)である液は、定義の上で高「硫化度」である。従って、第二ゾーンでの所望の蒸解液は、(スクリーン16の上の)第一ゾーンよりも比較的高い硫化物濃度と高い硫化度(両方とも少なくとも約20%高い(普通は約20〜50%、そして好ましくは約30〜40%高い))を有しているものと特性化することができる。
【0027】
上に記載の事柄は実質的にMCC(商標登録)蒸解についてであるが、本法の汎用性は、その効用を上述の3件の米国特許出願の明細書で得られた効用と組み合わせることによって相乗化される。ライン25からの低濃度DOM溶液が存在していると、硫化物イオン濃度と硫化度ばかりでなく溶解有機物(DOM)濃度についても更に操作を加えることが可能となる。(ライン25からの)希釈液流の流量を増やすことによって、硫化物イオン濃度を減らすことが可能である。(ライン17における)抽出流を増やすことによって、所与の希釈流に対して硫化物イオン濃度を増やすことが可能である。
【0028】
図2Aは、蒸解プロセスが進行するにつれて水酸イオンが消費され、槽10で起こる有効アルカリ減少を概略的に示す。図2Bは、同じ槽で起こる硫化度の増加を概略的に示すが、これは水酸イオンは消費されるが水硫化物イオンは実質的に変化を受けない結果である。
【0029】
図3は図1の場合と実質的に同じ蒸解カン10を示す。この場合の違いは、希釈−循環−抽出ループ19' の運転を行なう場合に、抽出スクリーン16と循環−抽出スクリーン18との間の第二ゾーンが、同じ方向の矢印14、15で示されているように並流蒸解ゾーンになるということである。図3の態様ではループ19' の構成成分はループ19のものと基本的に同じでよいが、その違いは、再導入導管23' が、スクリーン16のすぐ上の液より硫化度および硫化物イオン濃度が高い抜き出し液を、抽出スクリーン16の直ぐ下、すなわち、並流蒸解ゾーンの開始点の近くに再導入することである。また、この態様では溶解有機物除去メカニズム28が抽出ループ19' に示されている。このメカニズム28は、上述の3件の米国特許出願の明細書に記載のメカニズムならどんなものでもよく、例えば、限外濾過のような濾過装置であり、ここから排出される溶解有機物(例えば、ヘミセルロースやリグニン)は回収ライン27へ流れる。装置28では抜き出し液から溶解有機物の少なくとも約半分を除去することが好ましい。
【0030】
図3の態様では、濃度の低い黒液も抽出によってライン17で除去される。しかし、この場合それは、第二ゾーン(スクリーン16とスクリーン18との間)の頂部近くで、スクリーン16の直ぐ下のライン23’ を経て導入される、より濃度の高い液で置換される。23’ のところで導入された液は、第二ゾーンのスクリーン16とスクリーン18との間での並流蒸解の際に水酸化ナトリウムが消費された後にスクリーン18のところから抜き出されたものである。硫化物イオン濃度は、ライン25のところの希釈液添加、ライン17のところの抽出などなどを変えることによって操作を加えることができる。
【0031】
図1および図3の態様では共に、ライン24に必要に応じて導入される白液は、スクリーン16より上の蒸解液の硫化度よりも20%高い(例えば、50%超)硫化度および硫化物イオン濃度を有し得て、例えば、24のところの白液は、米国特許出願第07/918,855号の明細書に記載のような回収技法を用いて製造される。
【0032】
図4Aは、蒸解プロセスが進行するにつれて水酸イオンが消費され、図3の槽10で起こる有効アルカリ減少を概略的に示す。図4Bは、同じ槽で起こる硫化度の増加を概略的に示すが、これは水酸イオンは消費されるが水硫化物イオンは実質的に変化を受けない結果である。
【0033】
図1と図3とは、初期蒸解ゾーンでの連続蒸解カンにおける原出願の発明のこの態様の実際を示すものではあるが、原出願の発明は、図1と図3のループ19およびループ19’ を含めて、連続蒸解カンにおける浸透ゾーン、分離された浸透槽、もしくは、実際のところ従来技術に較べて高い硫化度および硫化物イオン濃度が有利である連続蒸解カンのいかなる箇所にも適用可能であることは理解されねばならない。また、従来の硫化度分割技法も採用することができる。ちなみにこの技法とは、異なる硫化度を有する多種の蒸解液を異なる箇所へ導入するものである。
【0034】
図5は従来の蒸解カンにおける圧力制御メカニズムを示し、図6は、本分割出願の発明の圧力制御方法を示す。図5はカミヤ(商標登録)連続蒸解カン40の底部を概略示すものである。この蒸解カンは、洗浄スクリーン41、中央分配室42(液排出管43付き)、洗浄循環ヘッダー44(スクリーン41からの洗浄液を受け、これを導管45および洗浄循環ポンプ46を経て従来の洗浄ヒーターへ、それから管43へと循環する)を有する。出口装置47も普通設けられ、蒸解ずみパルプをパルプ出口48を経由して蒸解カン40の外へ移動させるのに使われる。この装置47は直接駆動機49によって駆動されるのが普通である。
【0035】
蒸解カン40の内部の主圧力制御用に、コールドブローポンプ50、および圧力制御バルブ51(カミヤ(商標登録)連続蒸解カンでは「PV−11」として知られる)が設けられる。逆洗浄液は、ポンプ50を用いてライン52経由で蒸解カン40の底部へ導入される。一方、ポンプ50で輸送される洗浄機濾液の大部分はバルブ51を経由して蒸解カン希釈ヘッダー53へ流れる。槽40内から圧力情報を得る従来的制御器54を用いるなどして、バルブ51を制御することによって蒸解カン40内で圧力は適当に制御することはできるけれども、この技法には欠陥がある。この技法を用いると、室42における向流蒸解−洗浄ゾーンの底部への液の流れに変動が生じることになる。この変動があると、臨界的な領域で不均一液分散や不均一チップ柱運動が起こる可能性があり、蒸解カン運転や処理効率に悪影響を与える恐れがある。
【0036】
本分割出願の発明の圧力制御方法によれば上記問題は実質的に無くなり、少なくとも非常に少なくなる。図6は、連続蒸解カン60内の圧力が制御されることを概略示すものである。圧力は、抜き出され、抽出−希釈ループ61、62に導入される液の量を制御することによって蒸解カン60内で主として制御される。抽出/希釈ループ61、62は主抽出部63(図1のスクリーン16とライン17に対応する)とは明確に異なるものである。ループ61、62はそれぞれ、ヒーター22、ポンプ21、溶解有機物除去装置28などを含んで、図3に示されるループ19' と同じようなもので差し支えない。ループ61、62にライン25経由で流れている希釈液の量を変え(制御器54または他の構成品を用いてバルブ65を制御などして)、そしてライン27を経由して除かれる抽出液の量を制御することによって、蒸解カン60の圧力が制御される。
【0037】
図6は、(主抽出部63およびバルブ51に関連する希釈ヘッダー53の他に)二組の追加的循環−抽出−希釈ループ61、62を示すものであるが、ループ61、62のうち一つのループだけをある状況下では設けることもできるし、他の状況下では二つを超える数のループを設けることもできる。いずれにしろ、一個または二個のループ61、62を用いる圧力制御を行うと、図5の向流洗浄ゾーン42での不均一、不安定なチップ材の動きを回避することになる。ループ61、62は蒸解カン60内の所望の場所の何処にでも設けることができ、蒸解カンの事情に合わせて適当なチップ柱運動を確実に行わせることができる。
【0038】
実質的に一個または二個のループ61、62を用いる圧力制御は、本分割出願の発明によれば提供し得るけれども、特定の蒸解カン60に依存して他に従来の圧力制御技法も用いることは可能である。例えば、バルブ51を依然として用いて制御器54で制御し、洗浄スクリーン(図5の41)の下に蒸解カン希釈液を導入することが可能である。添加液の量が従来の蒸解カンよりも少なくなるからであり、制御もうまく行き、臨界的な向流洗浄ゾーンでのチップ柱に起こる乱れも少ない。また、制御器54を用いて、蒸解カン60の圧力を同様に制御するために主抽出部63のところのバルブ67を制御することもできる。また、槽60の圧力は、ライン68中で蒸解カンの頂部に供給されるチップおよび液の量にある程度依存するので、制御器54を用いて上記ライン68中の流量制御メカニズム69をも制御することが可能である。しかしこの方法は特別な状況だけに用いられることになろう。
【0039】
蒸解カン60内の圧力は、約130〜170psi(例えば、約165psi)になるように普通制御される。この圧力は、圧力指示器で検出され、この指示器から入力信号が制御器54へ送られる。
【0040】
原出願および本分割出願の発明は、主として圧力式蒸解カンに関して説明されたが、他の形式(例えば、気相式)の従来型蒸解カンにも適用可能である。
従って原出願および本分割出願の発明によって、特に連続蒸解カンにおけるクラフト蒸解の効率を増大させるいろいろな方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】原出願の発明に従って、クラフト蒸解の際にクラフト蒸解液の硫化度および硫化物イオン濃度を選択的に増加させる方法を用いる例示的連続蒸解カンの側面概略図である。
【図2】図2Aおよび図2Bは、図1の蒸解カンの二枚のスクリーンの間を液が下向きに動くにつれて液の有効アルカリ(EA)と硫化度がどう変化するかを概略的に示す図である。
【図3】図1と同様な図で、蒸解カンの流れが異なる形式のものを示す図である。
【図4】図4Aおよび図4Bは、図3の蒸解カンの二枚のスクリーンの間を液が下向きに動くにつれて液の有効アルカリ(EA)と硫化度がどう変化するかを概略的に示す図である。
【図5】従来のカミヤ社連続蒸解カンにおける最も普通の圧力制御メカニズムの底部詳細透視図で、明白に図示するために蒸解カンのシェル部を一部切断して示す。
【図6】本分割出願の発明の圧力制御方法を用いる例示的直立式連続蒸解カンの側面概略図である。
【符号の説明】
10,40,60…蒸解カン、16,18…スクリーン、17,23,23’,24,25,46,52,68…導管、19,19’,61,62 …ループ、20…抜き出しライン、21,50…ポンプ、22…ヒーター、28…溶解有機物除去装置、41…洗浄スクリーン、42…中央分配室、43液排出管、44…洗浄循環ヘッダー、47…出口装置、48…パルプ出口、49…直接駆動装置、51…圧力制御バルブ、53…希釈ヘッダー、54…制御器、63…主抽出部、65,67…バルブ、69…流量制御メカニズム
Claims (8)
- 洗浄スクリーン付きの向流洗浄ゾーン、主抽出、および主抽出とは異なる少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループを備えた直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法において、
(x)蒸解カン内の圧力を所望の加圧状態に保持し、同時に向流洗浄ゾーンにおける繊維材の不均一、不安定な動きを回避するために少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループに蒸解カンからの液を抜き出し、そして蒸解カンへ導入される希釈液の量を制御することによって蒸解カン内の圧力を制御する工程、
を包含する、直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法。 - 工程(x)が、蒸解カン内の圧力を約130〜170psiに保持するように行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 蒸解カンが、また洗浄スクリーンの下に洗浄希釈液導入メカニズムを備え、更に、工程(x)に追加して、蒸解カンへ導入される洗浄希釈液の量を洗浄希釈液導入メカニズムによって制御することによって槽中の圧力を制御する工程(b)を包含することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 更に、工程(x)に加えて、蒸解カンを主抽出を通過して流れ出る抽出流をも変化させることによって槽中の圧力を制御する工程(y)を包含することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 蒸解カンが、また洗浄スクリーンの下に洗浄希釈液導入メカニズムを備え、更に、工程(x)と工程(y)とに加えて、蒸解カンへ導入される洗浄希釈液の量を洗浄希釈液導入メカニズムによって制御することによって槽中の圧力を制御する工程(z)を包含することを特徴とする請求項4記載の方法。
- 液の抽出と導入によって行われる蒸解カンの圧力制御が、工程(x)を行うことから成ることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 少なくとも二組の抽出−希釈ループが更に設けられ、この場合工程(x)が、少なくとも二組の異なる抽出−希釈ループを用いて蒸解カンへ出入りする液の量を変えることによって行われ、しかも工程(x)が、蒸解カンを下向きに連続的に移動するパルプの柱が蒸解カンの如何なる所でも乱されることを回避するように行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 洗浄スクリーン付きの向流洗浄ゾーン、主抽出、洗浄スクリーンの下に位置する洗浄希釈液導入メカニズム、および主抽出と洗浄希釈とは異なる少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループを備えた直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法において、
(x)蒸解カン内の圧力を所望の加圧状態に保持するために少なくとも一組の追加的抽出−希釈ループに蒸解カンからの液を抜き出し、そして蒸解カンへ導入される希釈液の量を制御することによって蒸解カン内の圧力を制御する工程、
(y)工程(x)に加えて、蒸解カンへ導入される洗浄希釈液の量を洗浄希釈液導入メカニズムによって制御する工程、または
(z)工程(x)に加えて、蒸解カンを流れ出る抽出流を変化させることによっても、槽中の圧力を制御する工程、
を包含し、
その際、工程(x)、および工程(y)と工程(z)の少なくとも一つが、蒸解カンを下向きに連続的に移動するパルプの柱が蒸解カンの如何なる所でも乱されることを回避するように行われる、直立式連続細砕セルロース繊維材蒸解カンの圧力制御方法。
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