JP3623129B2 - クロスバーの研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非鉄金属の電解精製、電解採取などの電解工程にて使用される陰極板を電解槽にて吊下げ、支持するためのクロスバーの研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば銅電解精錬における電解工程においては、通常、長方形の電解槽が設けられ、各電解槽中には、図8に示すように、粗銅(99%Cu)からなるアノード101と、種板とされるカソード(陰極板)102が交互に平行となるように配置される。
【0003】
電解槽の槽壁上にはブスバー103(103a、103b)が配置されており、このブスバー103上に、アノード101の耳部101A、及び陰極板102を吊下げ支持したクロスバー(導電用棹)104の端部104Aが配置される。例えば、電解槽1個当たり、アノード101は56枚、陰極板102は57枚とされる。
【0004】
特に、陰極板102は電解槽に吊り下げるためにその上端に陰極板102と同材質の薄板にてループ状に形成された取付け具(ループ)105を2箇所に取り付け、このループ105の中にクロスバー104を通し、ループ105とクロスバー104との接触面を通じて電流を通している。従って、ループ105とクロスバー104との電気的接触部は、電気的に良好な接触状態を保つことが必要である。
【0005】
通常、クロスバー104は、図8に示すように、四角形断面の棒状体、即ち、直方体型クロスバーとされ、材料としては、電気抵抗を小さくするために純銅が用いられている。電解操業終了後に陰極板から取り外されたクロスバー104は、繰り返し使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クロスバー104は、電解操業中に電解液等の付着により酸化物や硫酸化物の皮膜ができる結果、放置しておくとクロスバー表面での電気抵抗が増加する。この抵抗のためループ105とクロスバー104の接触部では電圧降下が起こり、消費電力の増加や槽内の電流分布の不均一化を生じさせる。電流分布が不均一な場合、局部的な電流集中が起こる結果、電着物が樹枝状の形態となり短絡が発生して電流効率の低下を招くことになる。
【0007】
従って、従来、一度電解工程に使用したクロスバー104は、次回の使用前に、表面を研磨し、表面の電気的特性を良好にした後、再度電解工程で使用することが行われている。クロスバー104の研磨作業は、通常、多数のクロスバー104を密着して平面状に整列し、その後、整列した各クロスバー104の上面を研磨する、といった方法が取られている。
【0008】
しかしながら、本発明者らの研究実験の結果によると、上述したように、平板を曲げて作られるループ105の中に直方体型のクロスバー104を通して吊り下げる従来の通電方法では、ループ105とクロスバー104の接触は、実質的にクロスバー104の4つの角部106による線接触に近い状態であり、ループ105とクロスバー104の研磨された上面、或は、研磨されていない側面との間には、隙間が発生しており、クロスバー104の上表面を研磨することはクロスバー104の電気的特性の向上にそれ程寄与していない、ということが分かった。
【0009】
ループ105とクロスバー104の接触面積を増加させる手段としては、クロスバー104自体を丸棒(丸型)にする方法が考えられ、それによって、クロスバー表面がループ105と接することが可能となる。
【0010】
しかしながら、従来の直方体型クロスバー104を使用している工場においては既存設備の改造や丸型純銅クロスバーの購入に費用がかかり、好ましいことではない。
【0011】
本発明者らは、従来の直方体型クロスバー104の少なくともループ105と接する部分の4つの角部106を丸く或は直線的に削ることにより、クロスバーの角部106に平面状の或は湾曲面状の傾斜面を形成し、ループとクロスバーの接触面積を増加させることが可能であることを見出した。本発明は斯かる本発明者らの新規な知見に基づくものである。
【0013】
本発明の目的は、連続的に1本ずつ供給されるクロスバーの、陰極板取付け具との接触面を効率よく研磨することができ、それによって電気抵抗の原因となる酸化物や硫酸化物の皮膜を除去し、清浄な状態に保ち、電圧降下の低減及び電流分布を均一化を図ることのできるクロスバーの研磨装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係るクロスバーの研磨装置にて達成される。要約すれば、本発明は、ループ状とされる取付け具を介して陰極板を電解槽に吊下げ支持するための断面が角形とされるクロスバーであって、クロスバーの長手軸線方向に沿って延在する各角部には、少なくとも前記陰極板の取付け具と電気的に接触する領域において傾斜面が形成されるクロスバーを一定間隔にて互いに平行に配置して、クロスバーの長手軸線方向に対し直交する方向に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により所定位置へと搬送された前記クロスバーを前記搬送手段より上方へと持上げ且つ一側へと所定角度だけ傾けるための第1持上げ手段と、
前記第1持上げ手段にて持上げられ所定角度だけ傾けられた前記クロスバーの第1の傾斜面を研磨するための第1研磨手段と、
前記第1の傾斜面が研磨され、前記搬送手段により所定位置へと搬送された前記クロスバーを前記搬送手段より上方へと持上げ且つ他側へと所定角度だけ傾けるための第2持上げ手段と、
前記第2持上げ手段にて持上げられ所定角度だけ傾けられた前記クロスバーの第2の傾斜面を研磨するための第2研磨手段と、
を有し、
前記第1持上げ手段は、
下方端を枢軸として揺動自在とされ、上端にはクロスバーホルダーが枢着された第1エアーシリンダと、
一端を枢軸として揺動自在とされ、他端が前記クロスバーホルダーに接続された第1傾転アームと、
を有し、前記第1エアーシリンダを作動させることにより、前記クロスバーホルダーを前記チェーンコンベアの移動方向斜め前方向へと回動し、その回動の途中において、チェーンコンベア装置にて搬送されているクロスバーの端部を前記クロスバーホルダーに保持し、
前記第2持上げ手段は、
下方端を枢軸として揺動自在とされ、上端にはクロスバーホルダーが枢着された第2エアーシリンダと、
一端を枢軸として揺動自在とされ、他端が前記クロスバーホルダーに接続された第2傾転アームと、
を有し、前記第2エアーシリンダを作動させることにより、前記クロスバーホルダーを前記チェーンコンベアの移動方向斜め後方向へと回動し、その回動の途中において、チェーンコンベア装置にて搬送されているクロスバーの端部を前記クロスバーホルダーに保持し、
前記クロスバーの一面に連接する両側の傾斜面を研磨することを特徴とするクロスバーの研磨装置である。
【0017】
本発明にて、一実施態様によれば、前記傾斜面は、平面或いは湾曲面とされ、又、断面は四角形とすることができる。
【0018】
本発明の他の実施態様によれば、前記搬送手段は、間欠的に駆動することができ、又、前記クロスバーをその上面に担持し搬送するチェーンコンベア装置とすることができる。
【0019】
又、本発明の他の実施態様によれば、前記チェーンコンベア装置は、互いに離間して平行に配置され、所定方向へと駆動される対をなすチェーンコンベアを有する。
【0021】
本発明の他の実施態様によれば、前記第1及び第2研磨手段は、研磨用回転ブラシである。
【0022】
本発明のさらに他の実施態様によれば、間欠的に駆動される前記チェーンコンベア装置の停止時に前記第1及び第2持上げ手段並びに第1及び第2研磨手段が同期して作動される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るクロスバーの研磨装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0024】
図1に、図8に示すと同様に、粗銅(99%Cu)からなるアノード101と、種板とされるカソード(陰極板)102が交互に平行となるように配置された、銅電解精錬における電解槽の一部を示す。電解槽の槽壁上にはブスバー103(103a、103b)が配置されており、このブスバー103上にアノード101の耳部101A、及び陰極板102を取付けたクロスバー(導電用棹)104の端部104Aが配置される。
【0025】
陰極板102には従来と同様に、陰極板102を電解槽に吊り下げて支持するためにその上端に陰極板102と同材質の薄板にてループ状に形成された取付け具(ループ)105が、例えば2箇所に取り付けられている。このループの中に、本発明に係るクロスバーが通される。
【0026】
本発明によれば、クロスバー104は、図2(a)に詳しく示すように、断面が角形、例えば四角形とされる棒状体、即ち、直方体型クロスバーとされ、通常、純銅で作製される。特に、クロスバー104の各角部は、本実施例では4つの角部106は、直線的に、即ち、平面状に面取りされ、傾斜面107(107a、107b、107c、107d)が形成されている。傾斜面107は、図示するように、少なくともループと接する部分のみに形成することもできるが、図2(b)に示すように、クロスバー104の全長に渡って形成しても良い。
【0027】
従って、本発明のクロスバー104によれば、ループ105は、クロスバー104とは、少なくともこのクロスバー104の上面に連接した対向する二つの傾斜面、例えば107a、107bで面接触状態となり、電気的に良好な接触状態を保つことができ、この傾斜面を通じて電流が流れることとなる。
【0028】
クロスバー104の一具体的寸法形状を示せば、本実施例では、一辺の長さ(W)が3cm、長さ(L)が120cm、傾斜面107の面取り部長さ(w)が5mmとすることにより、好結果を得ることができた。
【0029】
上記説明では、クロスバー104の傾斜面107は、直線的に角部を削除することにより平面状に形成されるものとしたが、図2(c)に示すように、クロスバー104の角部を湾曲状に削ることにより、クロスバーの角部に湾曲状の傾斜面107を形成しても良い。勿論、この場合も、クロスバーの少なくともループと接する部分のみに傾斜面を形成しても良い。
【0030】
上記構成の本発明に係るクロスバー104は、陰極板102のループ105を取り付ける前に、少なくともループ105との電気的接触部を形成する両傾斜面107、例えば107a、107bが研磨される。
【0031】
つまり、本発明の研磨方法によれば、クロスバー104は、搬送手段により1本づつ一定間隔で搬送し、所定の位置にクロスバー104が到達したところで搬送手段を停止させ、搬送方向に対して前方斜め上方に持上げてクロスバー104を所定角度、例えば、45°傾け、上部に設置してある研磨手段に傾斜面を押し当てて研磨する。所定時間研磨した後、クロスバー104を元の位置に戻し搬送手段を移動させ、次のクロスバー104が所定位置に到達した時点で、先に一方の傾斜面の研磨が済んだクロスバー104を次のクロスバー研磨と同期させ、搬送方向に対して後方斜め上方に持上げてクロスバー104を所定の角度、例えば45°傾け、上部に設置してある研磨手段に傾斜面を押し当てて研磨する。その結果、クロスバー上面角部の両傾斜面が研磨されることになる。
【0032】
斯かる本発明の研磨方法は、図3〜図5に示される本発明のクロスバー研磨装置の一実施例を説明する過程において更に詳しく説明する。
【0033】
本実施例にて、クロスバー研磨装置1は、クロスバー104を上面に担持し搬送する搬送手段であるチェーンコンベア装置2を有する。本実施例のチェーンコンベア装置2では、所定方向へと駆動されるチェーンコンベア20が、互いに離間して平行に配置されている。つまり、フレーム構造体とされる基台10の一方端(図3及び図4にて左側端)に取付けられた回転軸21の両端に駆動ホイール22が固定され、又、図示されてはいないが、基台10の他方端(図3及び図4にて右側端)に設けられた回転軸の両端に従動ホイールが固定され、駆動ホイール22と従動ホイール(図示せず)との間にチェーンコンベア20が巻回されている。
【0034】
従来、電解操業が完了した陰極板102は電解槽から引き上げた後、陰極板102からクロスバー104が引き抜かれる。引き抜かれたクロスバー104は、洗浄した後、クロスバー整列装置へと搬送され、コンベア上に1本1本整列された後、新しい陰極板102が取り付けれ、その後、再び電解槽に装入されている。
【0035】
従って、本発明のクロスバー研磨装置1は、このような既存のクロスバー整列装置をチェーンコンベア装置2として使用することもできる。クロスバー整列装置は、当業者には周知のように、クロスバー1本ずつを所定間隔で連続的に搬送することができる。
【0036】
本実施例のクロスバー研磨装置1は、チェーンコンベア装置2の搬送途中にクロスバー持上げ装置3を備えている。クロスバー持上げ装置3は、チェーンコンベア装置2の両側部に、即ち、チェーンコンベア20の移動方向に直交する方向に対向して対をなして配置される。各クロスバー持上げ装置3は、同じ構成及び作用をなすものであり、従って、チェーンコンベア装置2の一方側に位置したクロスバー持上げ装置3についてのみ説明する。
【0037】
クロスバー持上げ装置3は、第1持上げ手段31と、この第1持上げ手段31よりチェーンコンベア20の移動方向下流側に位置した第2持上げ手段32とを有する。チェーンコンベア装置2の両側部に配置された各クロスバー持上げ装置3の第1持上げ手段31及び第2持上げ手段32は、同期して作動する。
【0038】
第1持上げ手段31は、図6及び図7を参照すると理解されるように、垂直に配向され、その下方端が基台10に枢軸33を介して回転自在に取付けられた揺動自在の第1のエアーシリンダ34を有する。第1エアーシリンダ34の上端には、クロスバーホルダー35が軸36にて枢着されている。クロスバーホルダー35は、底板37と、この底板37の両側に垂直に配置された側板38、39とを有する。本実施例では、チェーンコンベア20の移動方向下流側の側板38に隣接して、チェーンコンベア20の移動方向下流側へと水平方向に延在した第1の傾転アーム40配置される。第1傾転アーム40の一端は前記側板38に固着され、他方端は、基台10に枢軸41を介して回転自在に取付けられる。
【0039】
クロスバー持上げ装置3の第1持上げ手段31の作動について次に説明する。チェーンコンベア装置2の両側に対向して配置された第1持上げ手段31は、同期して同じ作動をなす。
【0040】
チェーンコンベア装置2は、搬送している所定のクロスバー104が第1持上げ手段31の位置まできた時点で、図示していないリミットスイッチにより停止される。続いて、第1持上げ手段31の第1エアーシリンダ34を作動させると、ピストン34aが上方へと伸長し、クロスバーホルダー35を上方へと移動させる。クロスバーホルダー35には第1傾転アーム40が接続されているので、ピストン34aの伸長に従って、第1エアーシリンダ34は、枢軸33を中心として揺動する。又、クロスバーホルダー35が上方へと移動すると共に、第1傾転アーム40も又その枢軸41を中心として、図6にて反時計方向へと揺動され、結局、クロスバーホルダー35は、チェーンコンベア20の移動方向斜め前方向へと回動する。クロスバーホルダー35は、その回動の途中において、チェーンコンベア装置2にて搬送されているクロスバー104の端部を両側板38、39の間に受容する。
【0041】
更に第1エアーシリンダ34が駆動されることにより、クロスバーホルダー35は、第1傾転アーム40の枢軸中心の周りに回動し、クロスバー104をチェーンコンベア20より上方へと持上げる。クロスバーホルダー35に保持されたクロスバー104は、底板37上を重力により滑り、側板38に衝接し、その位置が規制される。第1エアーシリンダ34は、クロスバー104の傾斜面、例えば傾斜面107aが上方に位置した時点で、即ち、研磨位置に達した時点で、その駆動が停止される。本実施例では、断面が四角形の直方体型クロスバー104を使用したので、クロスバー104が、即ち、第1傾転アームが45°傾いた時点でエアーシリンダ34の駆動を停止した。
【0042】
本発明の研磨装置によれば、チェーンコンベア装置2の上方には、所定位置に位置して、クロスバー傾斜面107を研磨するための第1研磨手段としての研磨用回転ブラシ45が配置されている。研磨用回転ブラシ45は、電動機46にて所定の回転方向に所定の回転数にて駆動される。
【0043】
本実施例では、図1に示すように、陰極板104のループ105はクロスバー104の長手方向2箇所にて係合するように構成されているため、クロスバー104の長手方向に沿って左右に二つの研磨用回転ブラシ45が配置されているが、所望に応じて任意の数を配置することができる。研磨用回転ブラシ45としては、任意のものを使用し得るが、本実施例では、下記仕様の研磨ブラシを使用して良好な結果を得ることができた。
・ブラシの毛
メーカ:デュポン社製
商品名:タイネックス
材質:ナイロン(研磨剤練り込み)
太さ:1〜1.2mm
・ブラシ
メーカ:高島産業(株)
直径:190〜230mm
幅:130mm
回転数:1450rpm
研磨用回転ブラシ45は、第1エアーシリンダ34の作動と連携して回転を開始する。上述のように、クロスバー104は研磨位置に停止し且つ研磨用回転ブラシ45に押し付けられ、その間に回転研磨ブラシ45により傾斜面107aが研磨される。研磨終了後、第1エアーシリンダ34を作動してピストン34aを元の位置へと引き込ませる。これによって、クロスバーホルダー35は、第1傾転アーム40の枢軸中心の周りに逆方向へと、即ち、図6にて時計方向へと回動する。クロスバーホルダー35に担持された片方の傾斜面107aが研磨されたクロスバー35は、チェーンコンベア装置2のチェーンコンベア20と係合した時点でチェーンコンベア20上に担持され、クロスバーホルダー35は更に、下方へと移動して、元の位置に復帰し、そこで停止する。
【0044】
クロスバー104がチェーンコンベア20上に再度載置された時点でコンベア装置2は、再度移動を開始する。続いて、所定間隔を移動した後、片側の傾斜面107aが研磨されたクロスバー104は、第2持上げ手段32の位置へと搬送され、他側の傾斜面107bの研磨を行う。
【0045】
次に、第2持上げ手段32について説明する。
【0046】
第2持上げ手段32は、チェーンコンベア20の移動方向下流側へと斜め方向に傾斜して配向され、その下方端が基台10に枢軸46にて回転自在に取り付けられた揺動自在の第2のエアーシリンダ47を有する。第2エアーシリンダ47の上端には、第1持上げ手段31のクロスバーホルダー35と同様の構成とされるクロスバーホルダー48が枢着されている。クロスバーホルダー48は、底板49と、この底板49の両側に垂直に配置された側板50、51とを有する。本実施例では、チェーンコンベア20の移動方向上流側の側板50に隣接して、チェーンコンベア20の移動方向上流側へと傾斜して延在した第2の傾転アーム52が配置される。第2傾転アーム52の一端は前記側板50に固着され、他方端は、基台10に枢軸53を介して回転自在に取付けられている。
【0047】
クロスバー持上げ装置3の第2持上げ手段32の作動について次に説明する。チェーンコンベア装置2の両側の第2持上げ手段32は、同期して同じ作動をなす。又、第2持上げ手段32は、第1持上げ手段31と同期して作動する。
【0048】
チェーンコンベア装置2は、上述の第1持上げ手段31及び第1研磨手段45により片側の傾斜面107aが研磨されたクロスバー107が第2持上げ手段32の位置へと搬送されてきた時点で、図示していないリミットスイッチにより停止される。続いて、第2持上げ手段32の第2エアーシリンダ47を作動させると、ピストン47aが上方へと伸長し、クロスバーホルダー48を上方へと移動させる。クロスバーホルダー48には第2傾転アーム52が接続されているので、ピストン47aの伸長に従って、第2エアーシリンダー47は、枢軸46を中心として揺動する。又、クロスバーホルダー48は、上方へと移動すると共に、第2傾転アーム52も又その枢軸53を中心として揺動され、結局、クロスバーホルダー48は、チェーンコンベア20の移動方向斜め後方向へと、即ち、図6にて時計方向へと回動する。クロスバーホルダー48は、その回動の途中において、チェーンコンベア20にて搬送されているクロスバー104の端部を両側板50、51の間に受容する。
【0049】
更に第2エアーシリンダー47が駆動されることにより、クロスバーホルダー48は、第2傾転アーム52の枢軸中心の周りに回動し、クロスバー104をチェーンコンベア20より上方へと持上げる。クロスバーホルダー48に保持されたクロスバー104は、底板49上を重力により滑り、側板50に衝接し、その位置が規制される。第2エアーシリンダー47は、クロスバー104の未だ研磨されていない側の傾斜面107bが上方に位置した時点で、即ち、研磨位置に達した時点で、その駆動が停止される。本実施例ではクロスバー104が45°傾いた時点で、即ち、傾転アーム52がほぼ60°回転された時点で、第2エアーシリンダー47の駆動を停止した。
【0050】
本発明のクロスバー研磨装置1によれば、チェーンコンベア装置2の上方には、第1研磨手段45と同じ構成及び作用をなす、第2研磨手段としての研磨用回転ブラシ55が所定位置に配置され、第1研磨手段45では研磨されなかった側のクロスバー傾斜面107bを研磨する。研磨用回転ブラシ55は、電動機56にて所定方向に所定の回転数にて回転される。本実施例では、図1に示すように、陰極板102のループ105はクロスバー104の長手方向2箇所にて係合するように構成されているため、クロスバー104の長手方向に沿って左右に二つの研磨用回転ブラシ45、55が配置されているが、所望に応じて任意の数を配置することができることは言うまでもない。第2研磨手段の研磨用回転ブラシ55は、第1研磨手段の研磨ブラシ45と同じものを使用した。
【0051】
研磨用回転ブラシ45、55は、エアーシリンダ34、47の作動と連携して回転を開始する。クロスバー104は研磨位置に停止し、その間に研磨用回転ブラシ45、55により未研磨傾斜面107bが研磨される。研磨終了後、第2エアーシリンダ47を作動してピストン47aを元の位置へと引き込ませる。これによって、クロスバーホルダー48は、第2傾転アーム52の枢軸中心の周りに逆方向へと、即ち、図6にて反時計方向へと回動する。クロスバーホルダー48に担持された片方の傾斜面107bが研磨されたクロスバー104は、チェーンコンベア装置2のチェーンコンベア20と係合した時点でチェーンコンベア20上に担持され、クロスバーホルダー48は更に、下方へと移動して、元の位置に復帰し、そこで停止する。
【0052】
クロスバー104がチェーンコンベア20上に戻った時点でコンベア装置2は、再度移動を開始する。これにより、両傾斜面107a、107bが研磨されたクロスバー104は、チェーンコンベア装置2によりクロスバー排出端、即ち、図3及び図4にて左側端へと搬送される。
【0053】
チェーンコンベア装置2のクロスバー排出端には、駆動ホイール22の回転軸21に分配ホイール60が取付けられている。この分配ホイール60は、駆動ホイール22より大きい直径とされ、且つ、外周囲には、クロスバー104を保持し得る凹部61が周方向に所定の間隔にて形成されている。従って、クロスバー排出端へと搬送されてきたクロスバー104は、チェーンコンベア20からこの分配ホイール60の外周凹部61に保持されることとなる。クロスバー104を担持した分配ホイール60は、クロスバー104を次の工程、即ち、陰極板102の取付け具装着工程へと移送する。
【0054】
図2(a)に示す本発明に従った傾斜面107を有する直方体型クロスバー104を、上記構成の本発明のクロスバー研磨装置2にて研磨し銅電解精製に使用した場合と、図8に示す従来の傾斜面を有さない直方体型クロスバー104を、上面のみを研磨し銅電解精製に使用した場合と、における電流密度260A/m時の陰極板1枚当たりのループ105とクロスバー104間の接触抵抗及び電圧降下を測定した結果を表1に示す。本発明によれば、従来法に比べ電流密度260A/m時の陰極板1枚当たりのループとクロスバー間の接触抵抗を約30%低減でき、その結果陰極板1枚当たり6mV電解電圧を低減させることができた。
【0055】
【表1】
Figure 0003623129
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクロスバーの研磨装置によれば、ループ状とされる取付け具を介して陰極板を電解槽に吊下げ支持するための断面が角形とされるクロスバーであって、クロスバーの長手軸線方向に沿って延在する各角部には、少なくとも陰極板の取付け具と電気的に接触する領域において傾斜面が形成された構成の、連続的に1本ずつ供給されるクロスバーの、陰極板取付け具との接触面を効率よく研磨することができ、それによって電気抵抗の原因となる酸化物や硫酸化物の皮膜を除去し、清浄な状態に保ち、電圧降下の低減及び電流分布を均一化を図ることができる、といった効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されるクロスバーを使用して陰極板を電解槽に装入した状態を示す図である。
【図2】本発明に従って構成されるクロスバーの種々の実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明に従って構成されるクロスバー研磨装置の平面図である。
【図4】本発明に従って構成されるクロスバー研磨装置の側面図である。
【図5】本発明に従って構成されるクロスバー研磨装置の正面図である。
【図6】第1及び第2持上げ手段を説明するための拡大図である。
【図7】第1及び第2研磨手段及び第1及び第2持上げ手段との位置関係を示す拡大平面図である。
【図8】従来のクロスバーを使用して陰極板を電解槽に装入した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 クロスバー研磨装置
2 チェーンコンベア装置
3 クロスバー持上げ装置
10 基台
20 チェーンコンベア
31 第1持上げ手段
32 第2持上げ手段
45 第1研磨手段(研磨用回転ブラシ)
55 第2研磨手段(研磨用回転ブラシ)
102 陰極板
104 クロスバー
105 陰極板取付け具(ループ)
107 傾斜面

Claims (7)

  1. ループ状とされる取付け具を介して陰極板を電解槽に吊下げ支持するための断面が角形とされるクロスバーであって、クロスバーの長手軸線方向に沿って延在する各角部には、少なくとも前記陰極板の取付け具と電気的に接触する領域において傾斜面が形成されるクロスバーを一定間隔にて互いに平行に配置して、クロスバーの長手軸線方向に対し直交する方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により所定位置へと搬送された前記クロスバーを前記搬送手段より上方へと持上げ且つ一側へと所定角度だけ傾けるための第1持上げ手段と、
    前記第1持上げ手段にて持上げられ所定角度だけ傾けられた前記クロスバーの第1の傾斜面を研磨するための第1研磨手段と、
    前記第1の傾斜面が研磨され、前記搬送手段により所定位置へと搬送された前記クロスバーを前記搬送手段より上方へと持上げ且つ他側へと所定角度だけ傾けるための第2持上げ手段と、
    前記第2持上げ手段にて持上げられ所定角度だけ傾けられた前記クロスバーの第2の傾斜面を研磨するための第2研磨手段と、
    を有し、
    前記第1持上げ手段は、
    下方端を枢軸として揺動自在とされ、上端にはクロスバーホルダーが枢着された第1エアーシリンダと、
    一端を枢軸として揺動自在とされ、他端が前記クロスバーホルダーに接続された第1傾転アームと、
    を有し、前記第1エアーシリンダを作動させることにより、前記クロスバーホルダーを前記チェーンコンベアの移動方向斜め前方向へと回動し、その回動の途中において、チェーンコンベア装置にて搬送されているクロスバーの端部を前記クロスバーホルダーに保持し、
    前記第2持上げ手段は、
    下方端を枢軸として揺動自在とされ、上端にはクロスバーホルダーが枢着された第2エアーシリンダと、
    一端を枢軸として揺動自在とされ、他端が前記クロスバーホルダーに接続された第2傾転アームと、
    を有し、前記第2エアーシリンダを作動させることにより、前記クロスバーホルダーを前記チェーンコンベアの移動方向斜め後方向へと回動し、その回動の途中において、チェーンコンベア装置にて搬送されているクロスバーの端部を前記クロスバーホルダーに保持し、
    前記クロスバーの一面に連接する両側の傾斜面を研磨することを特徴とするクロスバーの研磨装置。
  2. 前記傾斜面は、平面或いは湾曲面とされることを特徴とする請求項のクロスバーの研磨装置。
  3. 断面が四角形とされることを特徴とする請求項1又は2のクロスバーの研磨装置。
  4. 前記搬送手段は、前記クロスバーをその上面に担持し搬送するチェーンコンベア装置であることを特徴とする請求項1、2又は3クロスバーの研磨装置。
  5. 前記チェーンコンベア装置は、互いに離間して平行に配置され、所定方向へと駆動される対をなすチェーンコンベアを有することを特徴とする請求項のクロスバーの研磨装置。
  6. 前記第1及び第2研磨手段は、研磨用回転ブラシであることを特徴とする1〜5のいずれかの項に記載のクロスバーの研磨装置。
  7. 前記チェーンコンベア装置は、間欠的に駆動され、前記チェーンコンベア装置の停止時に前記第1及び第2持上げ手段並びに第1及び第2研磨手段が同期して作動されることを特徴とする1〜6のいずれかの項に記載のクロスバーの研磨装置。
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