JP3622966B1 - 鉄棒運動補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉄棒運動指導の際、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に対応して、被指導者の練習に対する補助程度を調節することのできる、鉄棒運動補助具を提供すること。
【解決手段】 鉄棒運動補助具1は、鉄棒運動をする者の身体に脱着自在に巻き付けて固定しこれを支持するための身体支持ベルト部4と、身体支持ベルト部4に設けられる一または複数の弾性部材からなる弾性吊りバンド部2と、弾性吊りバンド部2の端部に設けられまたは脱着自在に取り付けられてこれと鉄棒9とを脱着自在に連結固定するための鉄棒連結部3とからなることを、主たる構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は鉄棒運動補助具に係り、特に、逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導の際、被指導者の運動能力・身体条件・習熟度に対応して、被指導者の練習に対する補助程度を調節することのできる、鉄棒運動補助具に関する。
逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導は、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度に応じてなされる必要がある。個々の練習者に自分なりのコツをつかませるためには、指導にそれなりの工夫も必要である。かかる事情を背景として、主として逆上がり運動習得を補助することを目的とした提案が、従来、複数なされている。
これらのうち、特開平8−243189「鉄棒の逆上り用補助具」(特許文献1)は、逆上りの「こつ」である身体の回転時に腰部を鉄棒に密着させるやり方の習得容易化を目的に、逆上りの過程で意識して腰部を鉄棒に近付けた際に鉄棒に係合し得るような略U字状に形成されたフックを設けた補助具を提案している。
また、特開平10−211297「坂上がり練習具」(特許文献2)は、逆上がり練習時に、腕を曲げたままで蹴り上げ、体が鉄棒の上まで回ったときに腕を伸ばすことができるようにするために、鉄棒の任意の位置に着脱できる二のホルダーを備えた構成を提案する。
また、特開2000−296184「鉄棒の逆上がり習得のための補助具」(特許文献3)は、指導者がベルトのヒモを引いて強制的に補助具を装着した練習者を回転させるための構成を提案する。
また、実開平2−8475「鉄棒運動用補助具」(特許文献4)は、臀部に当てられこれを支えるための受け帯に締結バンドを取付け、締結バンドの両端に連結具を取付けるとともに長さ調節可能とし、受け帯には鉄棒に巻き掛けられる長さ調節可能なサポートバンドを取付け、サポートバンドの両端には連結具を取り付ける構成を提案する。
特開平8−243189号公報。「鉄棒の逆上り用補助具」。要約、特許請求の範囲、図1。 特開平10−211297号公報。「坂上がり練習具」。要約、特許請求の範囲、図1。 特開2000−296184」号公報。「鉄棒の逆上がり習得のための補助具。要約、特許請求の範囲、図1、3。 実開平2−8475実開平2−8475号公報。「鉄棒運動用補助具」。実用新案登録請求の範囲、図1。
しかし、従来の提案を見ても、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に、充分に対応できるものはない。特許文献1の技術では、フックを鉄棒に引っ掛けるようにする身体的努力は練習者が負わなくてはならず、そもそもそのことができないような運動能力・身体条件・習熟度の状態であれば、所期の結果を得られない。特許文献2の技術では、調整が煩雑な上、習熟度に対応したものではなく、さらに身長に対応することができたとしても体重などには対応できない。
特許文献3の技術では、他者(指導者)の補助が決定的に必要であるため、他者は力の加減を制御することが必要であり、操作を誤った際の危険性を無視できない。さらに練習者の運動能力・身体条件・習熟度に合わせた、練習者自身無理のない練習を練習者自身によって自主的に行わせるというものではない。特許文献4の技術では、鉄棒からの落下防止に目的の力点があり、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に合わせた効果的な練習補助がなされるというものではない。
関連する先行技術の状況を把握するため、下記により検索調査を行った。
使用データベース:((社)発明協会工業所有権技術評価センターの先行技術調査制度を利用)
使用検索メニュー:PATOLIS((株)パトリス)特許実用新案フリーキーワード検索
検索条件:(IPC=A63B1/00B)*{(逆上?)+(ゴム?+紐+ひも?)+(鉄棒?+習得?)+(練習?+補助?)}
対象公報:公開特許、公開・登録実用新案公報(昭和55年1月〜平成16年1月15日公開分)
検索日:平成16年4月12〜20日
その結果、全32件の検索調査結果を得た。その中には、上述の各特許文献が含まれていた。その余のものには、該4件の特許文献以上に本願の目的上関連すると思われるものは存在しなかった。
以上を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除いて、逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導の際、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度の如何に関わらず練習者自身が容易に練習できてかつ早期に上達することのできる、鉄棒運動補助具を提供することである。また特に、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度に対応して、被指導者の練習に対する補助程度を調節することのできる、鉄棒運動補助具を提供することである。そして、練習者がそれを自身使用することによって確実に習熟度を上げていくことが可能であり、習熟度合い・上達程度を実感することのできる、鉄棒運動補助具を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、鉄棒と身体支持用手段との間を適宜弾性の大きさを制御できる弾性吊りバンド部によって連結する手段を用いることによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求または少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
(1) 鉄棒運動をする者の身体に脱着自在に巻き付けて固定しこれを支持するための身体支持ベルト部と、該身体支持ベルト部に設けられる、一または複数の弾性部材からなる弾性吊りバンド部と、該弾性吊りバンド部の端部に設けられまたは脱着自在に取り付けられて該弾性吊りバンド部と鉄棒とを脱着自在に連結固定するための鉄棒連結部とからなることを特徴とする、鉄棒運動補助具。
(2) 前記弾性吊りバンド部は、一または複数の、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンドからなり、該弾性吊りバンド部は前記身体支持ベルト部に脱着自在に設けられることを特徴とする、(1)に記載の鉄棒運動補助具。
(3) 前記弾性吊りバンド部は、等しいまたは同程度の弾力を有する複数の前記リング状弾性バンドからなり、該リング状弾性バンドは一本ずつ前記身体支持ベルト部に脱着可能であることを特徴とする、(2)に記載の鉄棒運動補助具。
(4) 前記弾性吊りバンド部は、複数の前記リング状弾性バンドからなり、このうち少なくとも一のリング状弾性バンドには、他のリング状弾性バンドのうちの少なくともいずれか一者とは異なる弾力を有するものが用いられ、該リング状弾性バンドは一本ずつ前記身体支持ベルト部に脱着可能であることを特徴とする、(2)に記載の鉄棒運動補助具。
(5) 前記身体支持ベルト部には前記弾性吊りバンド部を固定するための吊りバンド固定部が設けられていることを特徴とする、(1)ないし(4)のいずれかに記載の鉄棒運動補助具。
(6) 前記弾性吊りバンド部は、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンド複数が合わされてなっており、該弾性吊りバンド部はその長手方向略中央部において前記身体支持ベルト部に一体に設けられていることを特徴とする、(1)に記載の鉄棒運動補助具。
(7) 前記鉄棒連結部は、カギ状構造を有する部材とこれと係合するループ状構造を有する部材一組からなる面ファスナーであるマジックテープ(登録商標)様構造が両端部に設けられたベルトからなることを特徴とする、(1)ないし(6)のいずれかに記載の鉄棒運動補助具。
(8) 前記鉄棒連結部は、カギ状構造を有する部材とこれと係合するループ状構造を有する部材一組からなる面ファスナーであるマジックテープ(登録商標)様構造を備え長手方向を揃えた相対的に長短の二のベルトが一部接着されてなり、短い方のベルトは鉄棒への巻回固定に、長い方のベルトは前記弾性吊りバンド部への取り付けに、それぞれ用いることができることを特徴とする、(7)に記載の鉄棒運動補助具。
本発明の鉄棒運動補助具は上述のように構成されるため、これによれば、逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導の際、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度の如何に関わらず練習者自身が容易に練習できてかつ早期に上達することができる。また、特に、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度に細やかに対応して、練習者の練習に対する補助程度を調節し、各練習者固有の条件に合わせた鉄棒運動の習得を、早期かつ容易に得ることができる。本発明鉄棒運動練習補助具によれば、特に指導者の助力なしに練習者自身がそれを使用することによって、段階的に確実に習熟度を上げていくことが可能となる。また、習熟度合い・上達程度を実感しながら練習できるため、意欲を増進させることができ、一層の教育指導効果を得ることができる。
特に、弾性吊りバンド部として、複数のリング状弾性バンドを用いる場合、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に対応して、個別状況下において、また、その都度必要な弾性が得られるように、該リング状弾性バンドの数量あるいは構成を適宜自在に加減することができるため、無理のない段階的な習得が可能である。また、習熟度合い・上達程度を実感しながら練習できるため、練習意欲を増進させることができ、一層の教育指導効果を得ることができる。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の鉄棒運動補助具の構成例を示す説明図である。図に例示するように本鉄棒運動補助具1は、鉄棒運動をする者の身体に脱着自在に巻き付けて固定しこれを支持するための身体支持ベルト部4と、該身体支持ベルト部4に設けられる、一または複数の弾性部材からなる弾性吊りバンド部2と、該弾性吊りバンド部2の端部に設けられまたは脱着自在に取り付けられてこれと鉄棒9とを脱着自在に連結固定するための鉄棒連結部3とからなることを、主たる構成とする(上記(1)の発明)。
かかる構成により本鉄棒運動補助具1では、該身体支持ベルト部4が、鉄棒運動をする者の身体に脱着自在に巻き付けられて固定され、もって身体が支持され、該身体支持ベルト部4に設けられた該弾性吊りバンド部2端部に設けられた、または脱着自在に取り付けられた該鉄棒連結部3によって、該弾性吊りバンド部2と鉄棒9とが脱着自在に連結固定される。
ここで、該身体支持ベルト部4は、本補助具1において、練習者の身体に確実にかつ脱着自在に固定されて、鉄棒9に吊られる本補助具1によって練習者の身体を安全確実に支持するための作用を担う。また、該鉄棒連結部3は、該弾性吊りバンド部2と鉄棒9とを脱着自在かつ強固に固定する作用を有する。
また、該弾性吊りバンド部2は、これによって該身体支持ベルト部4と鉄棒9との間を(該鉄棒連結部3を介して)つなぎ、その弾性力によって本補助具1を装着した練習者が身体、特に腹部・腰部付近を鉄棒9側に接近させるための努力を適切かつ充分に支援する。この弾性力は、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に対応してこれを加減・制御可能なものとすることによって、練習者の上記固有の条件に合わせた、練習者にとって無理のない、確実かつ効果的な鉄棒運動練習を可能とする。弾性力の加減・制御手段については、後述するように、該弾性吊りバンド部2としてリング状弾性バンドを用いることができる。
図示するように本鉄棒運動補助具1は、前記弾性吊りバンド部2を、一または複数の、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンド21からなるものとし、該弾性吊りバンド部2は前記身体支持ベルト部4に脱着自在に設けられる構成とすることができる(上記(2)の発明)。該リング状弾性バンド21としては、たとえばリング状に形成したゴムひも等を好適に用いることができる。また、該リング状弾性バンド21を複数設ける場合、その本数は特に限定されず、図示するように数本程度とすることも、10本程度とすることも、あるいはまた20本程度とすることも、さらにはそれ以上とすることも可能である。
したがって、該弾性吊りバンド部2を、該身体支持ベルト部4に脱着自在な複数の該リング状弾性バンド21により構成した場合、該身体支持ベルト部4に取り付けるリング状弾性バンド21の数を増やすと、それに対応して該弾性吊りバンド部2としての弾力を増強させることができ、逆に数を減らすと、それに対応して該弾性吊りバンド部2としての弾力を減じることができる。このように、該リング状弾性バンド21の取付け数を加減することによって、該弾性吊りバンド部2の弾力が加減され、練習者の固有条件に合わせた適当な強さの弾力を得ることができる。
つまり、鉄棒運動の習熟度が進めば進むほど、該弾性吊りバンド部2による身体の鉄棒への接近運動への補助度合いは少なくてすむことになるから、それに合わせて該リング状弾性バンド21の数を1本ずつ減らしていく、ということによって、練習者が自身の上達度合いを実感することができ、意欲的な練習を実現でき、鉄棒運動の教育指導効果を高めることができる。
なおまた、該弾性吊りバンド部2を、該身体支持ベルト部4に脱着自在な一本の該リング状弾性バンド21により構成する場合は、最も大きな補助度合いを要するような練習者の運動能力・身体条件・習熟度の程度に合った、相当程度に強い弾力を有するものを用いることとすることができる。これにより、逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導の際、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度の如何に関わらず練習者自身が容易に練習できてかつ早期に上達できるという効果は得られる。各練習者の個別条件に細やかに対応するという点は、上述のリング状弾性バンド21複数本構成ほどではなくとも、より簡便化された構造を提供することが可能である。
図1―2は、図1に示す本発明の鉄棒運動補助具の一部である身体支持ベルト部の構成例を示す説明図である。身体支持ベルト部41は、練習者の腹部−腰部に巻き付けて固定するが、巻き付けを自在に行えるような固定部材412を、適宜設けることができる。簡便かつ確実な固定手段としては、たとえばマジックテープ(登録商標)などを、該固定部材412として好適に用いることができるが、本発明はそれに限定されるものではなく、公知の方法を適宜用いることが可能である。また、該身体支持ベルト部自体も、図のようなサポーターないしコルセット様形状のものに限定はされず、腰部・腹部に確実に固定できる形状であれば公知のものを適宜用いることができる。
図2は、本発明のリング状弾性バンドの構成例を示す説明図である。図示するように前記弾性吊りバンド部2は、等しいまたは同程度の弾力を有する複数の前記リング状弾性バンド21からなるものとし、各リング状弾性バンド21の単位で前記身体支持ベルト部4に脱着可能である構成とすることができる(上記(3)の発明)。
つまり、等しい弾力を有する複数の該リング状弾性バンド21によって該弾性吊りバンド部2を組成することにより、上述の上達度合いをいわば定量的に把握することができ、上達を目指す練習に一定の規則性が認識でき、練習者の意欲向上を一層得ることが可能である。
図3は、本発明のリング状弾性バンドの別の構成例を示す説明図である。図示するように該弾性吊りバンド部2は、複数の前記リング状弾性バンド23、24、・・・からなるものとし、このうち少なくとも一のリング状弾性バンド23等には、他のリング状弾性バンド24等のうちの少なくともいずれか一者とは異なる弾力を有するものが用いられ、各リング状弾性バンド23等の単位で前記身体支持ベルト部4に脱着可能であることを、特徴的な構成とする(上記(4)の発明)。
つまり、図2で説明した例とは異なって、異なる弾力を有する複数の該リング状弾性バンド23、24、・・・によって、該弾性吊りバンド部2を、規則性を持たせて組成することもでき、それによって上達を目指す練習に一定の規則性を認識させ、練習者の意欲向上を得ることもまた、可能である。
前出図1に示されるように、本発明鉄棒運動補助具1は、前記身体支持ベルト部4に前記弾性吊りバンド部2を固定するための吊りバンド固定部5を設けた構成とすることができる(上記(5)の発明)。また、該吊りバンド固定部5は長さ調節可能なものとすることができる該吊りバンド固定部5は、図示するようなバックルを有するタイプを始めとして、公知のものを適宜用いることができる。長さ調節可能なものとすることによって、練習者の身体条件に合った本補助具1の装着をより一層便宜なものとすることができる。
図4は、図1の本発明鉄棒運動補助具構成例についてその平面構成を示す説明図である。また、
図5は、図1の本発明鉄棒運動補助具構成例を身体に装着した場合の説明図である。
これらの図に示されるように、本発明鉄棒運動補助具1は、前記吊りバンド固定部5が、前記身体支持ベルト部4を身体8に装着させた場合に、鉄棒と接触する腹部中央部88を除く胴回り上位置に位置するような二箇所以上に設けられるように形成することとすることができる。
かかる構成により、該弾性吊りバンド部2は、練習者の腹部中央部88を鉄棒と接触させる過程の障害とならず、円滑な練習を可能とする。
図6は、本発明鉄棒運動補助具に用いる吊りバンド固定部の構成例を示した説明図である。
図7は、本発明の鉄棒運動補助具の別の構成例について、その平面構成を示す説明図である。図において本鉄棒運動補助具11は、前記弾性吊りバンド部20が、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンド201複数が合わされることによってなっており、該弾性吊りバンド部20はその長手方向略中央部において前記身体支持ベルト部41に一体に設けられており、さらに該弾性吊りバンド部20の端部を鉄棒に脱着自在に固定するための鉄棒連結部30を備えていることを、主たる構成とする(上記(6)の発明)。ここで、該身体支持ベルト部41が脱着自在に練習者の身体に巻き付けて固定することができるものであることは、いうまでもない。また、該弾性吊りバンド部20は、弾性力が一定の複数の該リング状弾性バンド201により構成することとしても、あるいはまた、異なる弾性力のものを交えて構成することとしてもよい。
かかる構成により、図1等で示した例と同等の作用効果を奏することができるとともに、構造が簡略化され、取り扱いの便宜を提供することができる。
図8は、本発明鉄棒運動補助具に用いる鉄棒連結部の構成例を示す説明図である。図において、前記鉄棒連結部3は一対のマジックテープ様構造が両端部に設けられたマジックテープ(登録商標)たるベルトからなることを、特徴的構成とする(上記(7)の発明)。そして、該鉄棒連結部3は、長手方向を揃えた相対的に長短の二のマジックテープ(登録商標)31、32たるベルトが一部接着されてなり、短い方のベルト31は鉄棒への巻回固定用に、長い方のベルト32は前記弾性吊りバンド部への取り付け用に、それぞれ用いることとすることができる(上記(8)の発明)。
かかる構成により、該弾性吊りバンド部と鉄棒との間を強固確実に連結でき、本補助具を用いる練習者の鉄棒からの転落事故を防止し、安全に逆上がり等の鉄棒運動練習を行うことができる。
本図に示す例に関わらず、本発明に係る鉄棒連結部としては、公知のものを適宜使用することができる。たとえば、登山・ロッククライミングに用いるカラビナのような構造の環状金具を用いることも可能である。
本発明の実施例を示すが、本発明はここに示された構成に限定されるものではない。
図9は、本発明の鉄棒運動補助具の実施例を示す写真である。また、
図10は、図9の実施例において用いる鉄棒連結部の構成を示す写真図である。
これらに図示される実施例を、小学生の体育教育における鉄棒運動(逆上がり)に用いたところ、身長の高低、体重の軽重、肥満・標準・痩身といった体型、座高・脚長の相違、男女差といった身体条件に関わらず、また筋力や瞬発力など個々の運動能力条件に関わらず、また習熟度に関わらず、それら練習者固有の条件それぞれに合わせて使用することができ、また、いずれにおいても早期に確実に習熟度を高めることができた。
また、習熟度合いに応じて弾性吊りバンド部の弾力を自在に変更できる構成によって練習者の意欲を増進させ、そのことによっても早期の習得が達成されたものと判断された。もとより安全性には何らの問題もなかった。
本発明の鉄棒運動補助具は上述のように構成されるため、これによれば、逆上がりなど体育教育における鉄棒運動指導の際、被指導者(練習者)の運動能力・身体条件・習熟度の如何に関わらず練習者自身が容易に練習できてかつ早期に上達することができる。また、特に、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に細やかに対応して、被指導者の練習に対する補助程度を調節し、各練習者固有の条件に合わせた鉄棒運動の習得を、早期かつ容易に得ることができる。段階的な確実な習熟度の向上、習熟度合い・上達程度を実感できる練習とそれによる練習意欲の増進が期待でき、教育指導効果を高めることができる。
特に複数のリング状弾性バンドを用いる場合、練習者の運動能力・身体条件・習熟度に対応して、個別状況下において、また、その都度必要な弾性が得られるように、該リング状弾性バンドの数量や構成を適宜自在に加減でき、無理のない段階的な習得が可能である。特に、学校教育用の補助具として産業上利用価値が高い。
本発明の鉄棒運動補助具の構成例を示す説明図である。 図1に示す本発明の鉄棒運動補助具の一部である身体支持ベルト部の構成例を示す説明図である。 本発明のリング状弾性バンドの構成例を示す説明図である。 本発明のリング状弾性バンドの別の構成例を示す説明図である。 図1の本発明鉄棒運動補助具構成例についてその平面構成を示す説明図である。 図1の本発明鉄棒運動補助具構成例を身体に装着した場合の説明図である。 本発明鉄棒運動補助具に用いる吊りバンド固定部の構成例を示した説明図である。 本発明の鉄棒運動補助具の別の構成例について、その平面構成を示す説明図である。 本発明鉄棒運動補助具に用いる鉄棒連結部の構成例を示す説明図である。 本発明の鉄棒運動補助具の実施例を示す写真である。 図9の実施例において用いる鉄棒連結部の構成を示す写真図である。
符号の説明
1、11…鉄棒運動補助具
2、20…弾性吊りバンド部
21、23、24、29、201…リング状弾性バンド
3…鉄棒連結部
31、32…鉄棒連結部のベルト
4、41…身体支持ベルト部
412…固定部材
5…吊りバンド固定部
8…身体
88…腹部中央部
9…鉄棒

Claims (8)

  1. 鉄棒運動をする者の身体に脱着自在に巻き付けて固定しこれを支持するための身体支持ベルト部と、該身体支持ベルト部に設けられる、一または複数の弾性部材からなる弾性吊りバンド部と、該弾性吊りバンド部の端部に設けられまたは脱着自在に取り付けられて該弾性吊りバンド部と鉄棒とを脱着自在に連結固定するための鉄棒連結部とからなることを特徴とする、鉄棒運動補助具。
  2. 前記弾性吊りバンド部は、一または複数の、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンドからなり、該弾性吊りバンド部は前記身体支持ベルト部に脱着自在に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の鉄棒運動補助具。
  3. 前記弾性吊りバンド部は、等しいまたは同程度の弾力を有する複数の前記リング状弾性バンドからなり、該リング状弾性バンドは一本ずつ前記身体支持ベルト部に脱着可能であることを特徴とする、請求項2に記載の鉄棒運動補助具。
  4. 前記弾性吊りバンド部は、複数の前記リング状弾性バンドからなり、このうち少なくとも一のリング状弾性バンドには、他のリング状弾性バンドのうちの少なくともいずれか一者とは異なる弾力を有するものが用いられ、該リング状弾性バンドは一本ずつ前記身体支持ベルト部に脱着可能であることを特徴とする、請求項2に記載の鉄棒運動補助具。
  5. 前記身体支持ベルト部には前記弾性吊りバンド部を固定するための吊りバンド固定部が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の鉄棒運動補助具。
  6. 前記弾性吊りバンド部は、リング状の弾性部材であるリング状弾性バンド複数が合わされてなっており、該弾性吊りバンド部はその長手方向略中央部において前記身体支持ベルト部に一体に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の鉄棒運動補助具。
  7. 前記鉄棒連結部は、カギ状構造を有する部材とこれと係合するループ状構造を有する部材一組からなる面ファスナーであるマジックテープ(登録商標)様構造が両端部に設けられたベルトからなることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の鉄棒運動補助具。
  8. 前記鉄棒連結部は、カギ状構造を有する部材とこれと係合するループ状構造を有する部材一組からなる面ファスナーであるマジックテープ(登録商標)様構造を備え長手方向を揃えた相対的に長短の二のベルトが一部接着されてなり、短い方のベルトは鉄棒への巻回固定に、長い方のベルトは前記弾性吊りバンド部への取り付けに、それぞれ用いることができることを特徴とする、請求項に記載の鉄棒運動補助具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101700225B1 (ko) * 2015-08-11 2017-02-13 박승욱 거꾸리 운동기구

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