JP3622701B2 - Voipシステム及びそれに用いるサービス品質制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はVOIPシステム及びそれに用いるサービス品質制御方法に関し、特にVOIP(voice over internet protocol)システムにおける音声再生に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、VOIPシステムにおいては、IP(internet protocol)ネットワーク上での音声伝送プロトコル実装装置と、音声パケットを一定期間保持するバッファ装置と、音声の圧縮変換を行うディジタル信号処理プロセッサ装置から構成されている。
【0003】
上記のような構成のVOIPシステムでは、対局のVoIPシステムにおいて、ディジタル信号プロセッサ装置によって符号圧縮されたIPパケットをIPネットワーク上で音声転送プロトコルを用いて転送している。
【0004】
この場合、IPネットワーク上でのIPパケットの遅延、欠落による音声劣化を抑制するため、バッファ装置を用いてIPパケットを一定時間保持し、パケット受信側において一定間隔で音声として再生処理が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のVOIPシステムでは、音声転送が1フローに対するもので、VOIPシステムが収容する他のフロー数等に比例した処理負荷を基にCPU(中央処理装置)リソースを考慮した音声品質の制御がなされていないので、VOIPシステムの末端において、音声品質の保証を明確にしていないという問題がある。この問題はIPネットワーク等の伝送系の問題によるものではなく、VOIPシステムの末端における内部のリソース管理の問題である。
【0006】
また、VOIPシステム上の他のデータ系アプリケーション(WEBブラウザ等)と音声系アプリケーションとが競合関係にあり、比較的バースト傾向にあるデータ系トラフィックによって、リアルタイム処理が必要な音声制御に十分な内部リソースを配分することができないため、音声品質不良が引き起こされるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、内部的の負荷状態に合わせて品質を保持可能なパケット処理を自動で切替えることができ、音声品質不良の発生を防止することができるVOIPシステム及びそれに用いるサービス品質制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるVOIPシステムは、IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムであって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行う手段と、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行う手段と、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更によって自システムにかかる負荷の調整と既存通話呼に対する品質保証とを行うようにしている。
【0009】
本発明によるサービス品質制御方法は、IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムのサービス品質制御方法であって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行うステップと、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行うステップと、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行うステップとを備え、
前記パケット処理の優先度処理と前記音声コーデック種別及び前記パケット送信周期の動的な変更とを行うステップは、前記音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更によって自システムにかかる負荷の調整と既存通話呼に対する品質保証とを行うようにしている。
【0010】
すなわち、本発明のVOIPシステムは、IPパケット上で音声を伝送する形式のVOIPの機能について、音声品質と他データアプリケーションの品質とを動的に改善する方式を提供するものである。
【0011】
より具体的に説明すると、本発明のVOIPシステムは、IPネットワーク及び中継ルータを介し、VOIPシステム間での音声パケット伝送並びにWEBブラウザ等のデータ系アプリケーションのデータ送受信やセッション制御を行うシステムである。
【0012】
IPネットワークには他のトラフィック流量の増減によるIPパケットの輻輳や中継ルータ故障・障害によるパケット廃棄等、伝送系の遅延等の特性があるため、通常、VOIP等の音声系アプリケーションにはパケットの到着時刻タイムスタンプ等を考慮するRTP(Real−Time Transport Protocol)プロトコル等が使用される。
【0013】
しかしながら、複数の音声チャンネルフロー、もしくはデータフローを一度に制御するVOIPシステムにおいては、基本的に1フローと他のフローとの処理優先度の調整関係はなく、1システムとして使用することができるフロー数等が運用上動的に決定される仕組みがない。
【0014】
本発明のVOIPシステムにおいては、各音声系セッションのパケット流量測定、データ系セッションのパケット流量測定の他、VOIPシステム内部のCPUリソースの監視測定を行い、パケット輻輳時または処理能力負荷増大検出時に、セッション単位のパケット処理の優先度処理と、音声コーデック種別、パケット送信周期の動的な変更とを行うことによって、システムにかかる負荷の調整と既存通話呼に対する品質保証とを可能とするものである。
【0015】
ITU−T Gシリーズにおいて規定されたG.729コーデック方式(8kHz)、G.711コーデック方式[64kPCM(pulse code modulation)符号化]等の符号化があるが、音声品質的にはG.711が高品位であり、処理負荷的にはデータ長等の高い圧縮率からG.729が選択される。
【0016】
上記のように、CPU負荷を考慮することによって、既存呼にかかる負荷状態を把握可能となり、新規のセッションによって新たにかかる負荷を事前に抑制することが可能となり、それによる既存の開設セッションに関してもその品質を保持することが可能となるため、VOIPシステムにかかるIPネットワークの輻輳等の外部的要因だけでなく、CPU負荷等の内部的の負荷状態に合わせて、品質を保持可能なパケット処理を自動で切替えられる。内部負荷を無視したセッション開設では、新規セッションばかりでなく、既存の開設呼の品質についても保証することができない。
【0017】
また、優先制御に対応したセッション情報を用いることによって、アプリケーションレベルで、VOIPセッションを優先するといった制御が可能となるので、音声系アプリケーション及びデータ系アプリケーションそれぞれの優先度を考慮し、それぞれのサービス品質を保持可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によるVOIPシステムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例によるVOIPシステムは、プログラム制御によって動作する中央処理コンピュータ装置1−1,1−2と、VOIPシステムに対して優先度設定の変更指示を行う外部制御端末2と、優先制御情報の格納及び更新を行うための外部のポリシーデータベース装置3と、VOIP音声端末(#1,#2)4−1,4−2と、WWW(World Wide Web)ブラウザ等を搭載したデータ端末(#3)5と、IPパケット網6と、IPパケット網6を構成する中継ルータ7−1,7−2と、アプリケーションサーバ8とから構成されている。
【0019】
中央処理コンピュータ装置1−1はセッション制御部11−1と、パケット受信部12−1と、パケット送信部13−1と、流量監視部14−1と、流量制御部15−1と、音声デコーダ部16−1と、音声エンコード部17−1と、能力監視部18−1とからなる。尚、図示していないが、中央処理コンピュータ装置1−2の構成も上記の中央処理コンピュータ装置1−1の構成と同様である。
【0020】
セッション制御部11−1はVOIPシステム間のセッション状態の制御・管理、並びに優先度ポリシー情報の送受信制御を行うモジュールであり、VOIP音声呼に対して相手先VOIPシステムとの音声セッションの設定、解放の処理を行う。
【0021】
パケット受信部12−1はIPパケット網6を介してVOIPシステムに送信されてくるパケットを受信し、バッファ(図示せず)に保留するモジュールである。パケット送信部13−1は自局システムからIPパケット網6へパケット送出処理を行うモジュールである。
【0022】
流量監視部14−1はIPパケットからIPアドレス、TCP/IP(transmission control prototcol/internetprotocol)のポート番号等のセッション情報を抽出するモジュールである。流量制御部15−1は流量監視部14−1の情報を基に、アプリケーションレベルでのパケット処理の優先制御を行うモジュールである。
【0023】
音声デコード部16−1は音声セッションに対して音声のデコード処理を行うモジュールである。音声エンコード部17−1は音声セッションに対して音声圧縮種別情報に基づいて変換を行うモジュールである。能力監視部18−1は自局システム内部のCPUリソース負荷状況を監視するモジュールである。
【0024】
図2は本発明の一実施例によるVOIPシステムの動作を示すフローチャートである。これら図1及び図2を参照して本発明の一実施例によるVOIPシステムの全体の動作について説明する。以下、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2間での処理の流れについて説明する。
【0025】
まず、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2では自局ポリシーを外部制御端末2から設定する。この初期ポリシー設定後、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2間(任意のVOIPシステムの2局間)においてはセッション開始要求が発生する(図2ステップS1)。
【0026】
続いて、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2は外部ポリシーデータベース装置3からセッションに対する優先度設定データを自局内部に読込み、以降変更がない場合の初期値として設定を行う(図2ステップS2)。また、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2は相手局に対し、自局のポリシー設定を通知する(図2ステップS3)。
【0027】
優先度クラス分けのための閾値情報はIPパケット上に設定される対局IPアドレス、サービス種別情報(type of service)、TCP/IP上のポート番号、優先制御に対応したインタフェースを持つTCP/IPセッションソケット情報、並びにアプリケーションセッション情報の中から、ポリシーデータに基づいて選択される。
【0028】
また、優先制御としては複数クラスキューによる内部処理の優先順位付け、非優先セッションIPパケットの廃棄、制御選択コーデック種別の変更、パケット送信周期の変更が行われる(図2ステップS4)。
【0029】
次に、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2は対局とのIPパケット網6を介したIPパケットの送受信処理を行う(図2ステップS5)。この後、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2はパケット受信処理において、ポリシーデータを基にパケットの優先処理を行う(図2ステップS6)。
【0030】
中央処理コンピュータ装置1−1,1−2はこの優先制御とともに、自局内での能力監視を行う。能力監視は微小な周期単位毎に、どのセッション制御に関するプロセッサ処理が動作しているかについてカウントを行い、その値を一定期間蓄積し、各セッションに割かれるリソースの合計値を求め、これとセッションがない場合の値(定常値)との比によって統計的な値として求める。
【0031】
中央処理コンピュータ装置1−1,1−2はそれらの合計を把握する毎にVOIPシステムを形成するコンピュータシステムのCPUリソース状態を監視し、数値データとして記録する(図2ステップS7)。
【0032】
中央処理コンピュータ装置1−1,1−2はセッション制御部11−1経由で、セッションの終了が指示された場合(図2ステップS8)、現在の優先制御ポリシーと、能力値を対比した品質情報データをポリシーデータベース装置3に格納する(図2ステップS9)。
【0033】
中央処理コンピュータ装置1−1,1−2は品質データに基づいて初期値ポリシーデータを変更する場合、優先制御ポリシーデータの設定変更を行い(図2ステップS10)、ステップS2に戻って再度設定情報の読込みを行う。
【0034】
次に、具体例を用いて説明する。対局のVOIP音声端末(#2)4−2から音声呼のセッション開始指示情報パケットがIPパケット網6を介し、自局のパケット受信部12−1に到達すると、中央処理コンピュータ装置1−1ではパケット受信部12−1にてそのパケットを受信した後、セッション制御部11−1が2局間のセッション作業を開始する。
【0035】
発信側のセッション制御部(中央処理コンピュータ装置1−2のセッション制御部)はポリシーデータベース装置から優先制御ポリシー情報を読込み、相手側の中央処理コンピュータ装置1−1へポリシー情報を通知する。
【0036】
受信側のセッション制御部11−1においてはポリシーデータベース装置3から読出したポリシー情報と、相手局から送られたポリシー設定情報とを比較し、両局で実現可能なコーデック種別、パケット送信周期方式を選択する。ここでは、A−B局間でITU−T規定G.711コーデックを選択し、VOIPセッション中は本コーデック使用するものとする。
【0037】
VOIPセッション中、IPパケット網6を介してパケット送受信処理が行われるが、パケット送受信中は自局のCPUリソースの空き状況データの自動収集を周期的に行う。
【0038】
また同時に、VOIP音声端末(#2)4−2から新規セッションとして、HTTP(hyper text transper protocol)プロトコルによるWEBブラウザのデータ転送の開設要求が発生した場合、同一VOIPシステム内でVOIP呼と非VOIP呼とが混在することになる。その際、ポリシーデータにおいて、高優先順位が指定されたアプリケーションとしてVOIP呼を設定することによって、VOIP呼に関するセッションが優先的に処理されることになる。
【0039】
この状態において、新規のVOIP呼セッションの開設要求が発生した場合、CPUリソースの空き状況並びにポリシー設定によって、新規VOIP呼におけるコーデック種別を、負荷の軽いG.729コーデック、パケット送信間隔が長い40ミリ間隔周期方式等を選択し、任意時点におけるCPUリソースの負荷を抑制し、CPUリソース低下による既存セッション(この場合、1データセッション、1VOIPセッション)への品質に影響がないようにするものである。
【0040】
また、自局リソース負荷状態が高負荷状態から徐々に低負荷状態に遷移していった場合、ポリシーデータに基づいて、再度新規呼に対してはG.711コーデックを使用するようセッション開設の調整を行う。
【0041】
このように、CPU負荷を考慮することによって、既存呼にかかる負荷状態を把握することができ、新規のセッションによって新たにかかる負荷を事前に抑制することができ、それによる既存の開設セッションに関してもその品質を保持することができる。この場合、内部負荷を無視したセッション開設では新規セッションばかりでなく、既存の開設呼の品質についても保証することができない。
【0042】
したがって、VOIPシステムにかかるIPネットワークの輻輳等の外部的要因だけでなく、CPU負荷等の内部的の負荷状態に合わせて、品質を保持可能なパケット処理を自動で切替えることができる。
【0043】
また、音声系アプリケーション及びデータ系アプリケーションそれぞれの優先度を考慮し、それぞれにサービス品質を保持することができる。この場合、優先制御に対応したセッション情報を用いることによって、アプリケーションレベルで、VOIPセッションを優先するといった制御が可能となる。
【0044】
図3は本発明の他の実施例によるVOIPシステムの構成を示すブロック図である。図3において、本発明の他の実施例によるVOIPシステムはプログラム制御によって動作する中央処理コンピュータ装置9−1,9−2と、VOIPシステムに対して優先度設定の変更指示を行う外部制御端末2と、VOIP音声端末(#1,#2)4−1,4−2と、IPパケット網6と、IPパケット網6を構成する中継ルータ7とから構成されている。
【0045】
中央処理コンピュータ装置9−1はセッション制御部91−1と、パケット受信部12−1と、パケット送信部13−1と、受信パケットをバッファ(図示せず)に蓄積してIPパケット網6上の輻輳によるパケット遅延を吸収するための流量制御部15−1と、音声デコーダ部16−1と、音声エンコード部17−1と、優先制御部92−1とからなる。尚、図示していないが、中央処理コンピュータ装置9−2の構成も上記の中央処理コンピュータ装置9−1の構成と同様である。
【0046】
パケット受信部12−1とパケット送信部13−1と流量制御部15−1と音声デコーダ部16−1と音声エンコード部17−1とはそれぞれ上述した本発明の一実施例と同様のモジュールである。
【0047】
優先制御部92−1は外部制御端末2から設定された情報を保持し、コーデックタイプの優先度設定を行うモジュールである。セッション制御部91−1は優先制御部92−1からのコーデックタイプの優先度設定に基づいた制御を行う以外は上述した本発明の一実施例と同様である。
【0048】
図4(a),(b)は本発明の他の実施例による各VOIPシステムで使用するコーデックの優先順位を指定する静的なデータを示す図であり、図4(c)は本発明の他の実施例によるVOIPシステム全体で一意に設定される静的な値を示す図である。
【0049】
図4(a)においてはVOIPシステム#1のポリシーデータ「G.729」,「G.723」,「G.711」を示しており、図4(b)はVOIPシステム#2のポリシーデータ「G.711」,「G.729」,「G.723」を示している。
【0050】
図4(c)においては、VOIPシステム全体で静的なポリシー、つまり全体和「σ」と、コーデック「G.711」,「G.729」,「G.723」各々に対応する重み「w711」,「w729」,「w723」とが示されている。これら図3及び図4を参照して本発明の他の実施例によるVOIPシステムの全体の動作について説明する。
【0051】
セッション制御部91−1はVOIPシステム間のセッション状態の制御・管理、ならびに優先度ポリシー情報の送受信制御を行うモジュールであり、VOIP音声呼に対して相手先VOIPシステムとの音声セッションの設定、解放の処理を行う。
【0052】
パケット受信部12−1はIPパケット網6を介してVOIPシステム送信されてくるパケットを受信し、バッファに保留するモジュールである。パケット送信部13−1は自局からIPパケット網6へパケット送出処理を行うモジュールである。
【0053】
優先制御部92−1は外部制御端末2から設定された静的なポリシーデータに基づいてコーデック種別等をセッション制御部11−1に通知するモジュールである。ここで、このポリシー情報は、図4に示すような構造を持つデータである。図4(a),(b)で示されるデータは各VOIPシステムで使用するコーデックの優先順位を指定したものである静的なデータである。図4(c)で示されるようなVOIPシステム全体で一意に設定される静的な値であり、各コーデックに対する重みwと、1VOIPシステムでの最大値負荷値σとが示される。
【0054】
最大負荷値σは、
という式にて求められる。つまり、最大負荷値σは各コーデック「G.711」,「G.729」,「G.723」に対する重み「w711」,「w729」,「w723」と、各コーデックの使用セッション数「s(711)」,「s(729)」,「s(723)」との積の合計値を求めたものである。
【0055】
音声デコード部16−1は音声セッションに対して音声のデコード処理を行うモジュールである。音声エンコード部17−1は音声セッションに対して音声圧縮種別情報に基づいて変換を行うモジュールである。
【0056】
図5は本発明の他の実施例によるVOIPシステムの動作を示すフローチャートであり、図6(a),(b)は本発明の他の実施例によるVOIPシステムの動作を示す図である。これら図5及び図6を用いて本発明の他の実施例によるVOIPシステムの具体例について説明する。
【0057】
図6(a)に示すように、初期ポリシーが設定された対局のVOIP音声端末(#2)4−2から音声呼のセッション開始指示情報パケットがIPパケット網6を介して、中央処理コンピュータ装置9−1のパケット受信部12−1に到達する(図5ステップS11,S12)。
【0058】
中央処理コンピュータ装置9−1ではパケット受信部12−1にてそのパケットを受信した後、セッション制御部91−1が2局間のセッション作業を開始する。発信側の中央処理コンピュータ装置9−2のセッション制御部は外部制御端末から既に設定された静的なポリシーデータ[図4(a)参照]を基に、相手側の中央処理コンピュータ装置9−1へポリシー情報を通知する。
【0059】
また、このポリシー情報を受けた受信側の中央処理コンピュータ装置9−1のセッション制御部11−1においては、ポリシーデータベース装置(図示せず)から読出したポリシー情報と、相手局から送られてきたポリシー設定情報とを比較し、両局で実現可能なコーデック種別を選択する。
【0060】
中央処理コンピュータ装置9−1ではコーデック種別を選択後、図6(b)に示すように、送信元(発信側の中央処理コンピュータ装置9−2)へポリシー情報の決定情報を返答し、本セッション間で使用するコーデック方式を決定する(図5ステップS13)。
【0061】
その後に、中央処理コンピュータ装置1−1,1−2は対局とのIPパケット網6を介したIPパケットの送受信処理を行い(図5ステップS14)、セッション制御部11−1経由で、セッションの終了が指示されると(図5ステップS15)、ステップS12に戻って再度ペイロードの設定を行う。
【0062】
また、各VOIPにおけるセッション管理・制御は個々のセッション毎に使用するコ−デック方式を記録・管理し、自VOIPシステムで現在使用中のセッション数並びにコーデック毎の使用数を把握し、次のVOIP呼セッションを開設する場合には(1)式に照らし合わてコーデックを決定する。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、IPネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIPシステムにおいて、音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行い、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行うとともに、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行うことによって、内部的の負荷状態に合わせて品質を保持することができるパケット処理を自動で切替えることができ、音声品質不良の発生を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるVOIPシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例によるVOIPシステムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施例によるVOIPシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】(a),(b)は本発明の他の実施例による各VOIPシステムで使用するコーデックの優先順位を指定する静的なデータを示す図、(c)は本発明の他の実施例によるVOIPシステム全体で一意に設定される静的な値を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例によるVOIPシステムの動作を示すフローチャートである。
【図6】(a),(b)は本発明の他の実施例によるVOIPシステムの動作を示す図である。
【符号の説明】
1−1,1−2,9−1,9−2 中央処理コンピュータ装置
2 外部制御端末
3 ポリシーデータベース装置
4−1,4−2 VOIP音声端末
5 データ端末
6 IPパケット網
7,7−1,7−2 中継ルータ
8 アプリケーションサーバ
11−1,91−1 セッション制御部
12−1 パケット受信部
13−1 パケット送信部
14−1 流量監視部
15−1 流量制御部
16−1 音声デコーダ部
17−1 音声エンコード部
18−1 能力監視部
92−1 優先制御部
Claims (8)
- IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムであって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行う手段と、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行う手段と、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更によって自システムにかかる負荷の調整と既存通話呼に対する品質保証とを行うようにしたことを特徴とするVOIPシステム。 - 前記制御手段は、既存呼にかかる負荷状態を把握して新規のセッションによって新たにかかる負荷を事前に抑制するようにしたことを特徴とする請求項1記載のVOIPシステム。
- 前記音声パケット伝送及び前記データ送受信に対する優先制御に対応したセッション情報を用いるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のVOIPシステム。
- IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムであって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行う手段と、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行う手段と、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行う制御手段とを有し、
前記音声パケット伝送及び前記データ送受信に対する優先制御に対応したセッション情報を用いるようにしたことを特徴とするVOIPシステム。 - IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムのサービス品質制御方法であって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行うステップと、自システム内部のCPUリソースの監視測定を行うステップと、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行うステップとを有し、
前記パケット処理の優先度処理と前記音声コーデック種別及び前記パケット送信周期の動的な変更とを行うステップは、前記音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更によって自システムにかかる負荷の調整と既存通話呼に対する品質保証とを行うようにしたことを特徴とするサービス品質制御方法。 - 前記パケット処理の優先度処理と前記音声コーデック種別及び前記パケット送信周期の動的な変更とを行うステップは、既存呼にかかる負荷状態を把握して新規のセッションによって新たにかかる負荷を事前に抑制するようにしたことを特徴とする請求項5記載のサービス品質制御方法。
- 前記音声パケット伝送及び前記データ送受信に対する優先制御に対応したセッション情報を用いるようにしたことを特徴とする請求項5または請求項6記載のサービス品質制御方法。
- IP(internet protocol)ネットワークを介して音声パケット伝送とデータ送受信とセッション制御とを少なくとも行うVOIP(voice over internet protocol)システムのサービス品質制御方法であって、
音声系セッション及びデータ系セッション各々のパケット流量測定を行うステップと、 自システム内部のCPUリソースの監視測定を行うステップと、パケット輻輳時及び処理能力の負荷増大検出時のいずれかにセッション単位のパケット処理の優先度処理と音声コーデック種別及びパケット送信周期の動的な変更とを行うステップとを有し、
前記音声パケット伝送及び前記データ送受信に対する優先制御に対応したセッション情報を用いるようにしたことを特徴とするサービス品質制御方法。
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