JP3622610B2 - 結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、GaAsやInPなどの化合物半導体を結晶成長させるための結晶成長用縦型容器および結晶成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、GaAsやInPなどの化合物半導体を結晶成長させる方法として、いわゆる垂直ブリッジマン法や垂直温度勾配凝固法等が知られている。そして、これらの方法によって結晶を成長させる場合は、通常、図4に示すような結晶成長用の縦型容器が使用される。同図に示す縦型容器101には、円筒形状の胴部101a、胴部101aの下部からテーパ状に窄まる傾斜部101b、及び傾斜部101bの下部中央に位置する種結晶配置部101cが一体的に形成されている。そして、胴部101a及び傾斜部101bには、GaAs多結晶からなる原料103が収容されており、種結晶配置部101cには、GaAs単結晶からなる種結晶105が配置されている。また、原料103の上には、B2O3からなる液体封止剤107が載置されている。
【0003】
このような構成の縦型容器101を用いて垂直温度勾配凝固法等によりGaAs単結晶を成長させる過程は、以下の通りである。まず、B2O3製の液体封止剤107を溶融し、さらに不活性ガスで縦型容器101内を加圧することにより、溶融したB2O3を種結晶配置部101cに流し込む。次いで、縦型容器101を加熱して、原料103を溶融させる。そして、原料103よりも種結晶105の方が低温となるように原料103及び種結晶105を冷却すれば、種結晶105上にGaAsの単結晶を成長させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の縦型容器101を用いる結晶成長技術には、次のような問題があった。すなわち、縦型容器101は一般的にpBNや石英、AlNなどのセラミックスといった比較的変形しやすく且つ割れやすい材料によって形成されているため、縦型容器101内に多量の原料103を収容すると、その原料103の重みによって縦型容器101の底部は大きく変形し、時には破損してしまう。また、原料103を溶融している最中に、まだ溶けずに固体の状態にある原料103が落下し、この落下の衝撃によって縦型容器101の底部が破損するという問題もある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、原料の重みや落下による容器底部の破損を抑制することができる結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る結晶成長用縦型容器は、種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、原料の一部を種結晶配置部の上方に配置された他の原料から離隔して支持可能な原料支持部を備え、主容器の上部には、原料を導入するための開放端が形成されており、原料支持部は、主容器の開放端によって支持される支持板と、主容器の内部に位置すると共に原料の一部が載置される載置板と、支持板と載置板とを連結する連結部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る結晶成長方法は、種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備えた結晶成長用縦型容器を用い、主容器内の原料を溶融させた後に、主容器を冷却して種結晶上に半導体を結晶成長させる結晶成長方法であって、主容器の上部には原料を導入するための開放端が形成されており、主容器内の原料を溶融させる際に、主容器の開放端によって支持される支持板と、主容器の内部に位置すると共に原料の一部である補助原料が載置される載置板と、支持板と載置板とを連結する連結部材と、を備える原料支持部によって補助原料を支持して補助原料を種結晶配置部の上方に配置された他の原料から離隔し、原料支持部内の補助原料を他の原料とともに溶融させることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る結晶成長用縦型容器および結晶成長方法によれば、原料支持部によって、原料の一部が種結晶配置部の上方に配置された他の原料から離隔して支持される。すなわち、主容器における種結晶配置部の上方に所望量の原料を直接配置する一方、これらの原料とは別に残りの原料を原料支持部により支持することになる。これにより、主容器の底部に加えられる原料の重量荷重は低減され、主容器の底部の破損を防止することができる。また、原料支持部に支持された原料が溶融しても、固体状態にある原料は落下しないため、原料の落下による主容器の底部の破損を抑制することができる。
【0009】
また、本発明に係る結晶成長用縦型容器において、主容器の上部には、原料を導入するための開放端が形成されており、原料支持部は、主容器の開放端によって支持される支持板と、主容器の内部に位置すると共に原料の一部が載置される載置板と、支持板と載置板とを連結する連結部材と、を備えることが好ましい。
【0010】
このような構成を採用した場合、載置板に原料の一部を載置することにより、主容器の底部に加えられる原料の重量荷重を低減し、主容器の底部の破損を防止することができる。また、載置板に載置された原料が溶融しても、固体状態にある原料は落下しにくいため、原料の落下による主容器の底部の破損を抑制することができる。
【0011】
本発明に係る他の結晶成長用縦型容器は、種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料及び液体封止剤を種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、主容器の上に積層可能な補助容器を備え、補助容器は、原料の一部である補助原料、及び液体封止剤とは別の液体封止剤を収容可能であり、融溶した補助原料及び別の液体封止剤が落下可能な落下穴を補助容器の底部に有し、且つ主容器と同じ径を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る他の結晶成長方法は、種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料及び液体封止剤を種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備えた結晶成長用縦型容器を用い、主容器内の液体封止剤及び原料を溶融させた後に、主容器を冷却して種結晶上に半導体を結晶成長させる結晶成長方法であって、主容器内の液体封止剤及び原料を溶融させる際に、原料の一部である補助原料、及び液体封止剤とは別の液体封止剤を収容可能であり、融溶した補助原料及び別の液体封止剤が落下可能な落下穴を底部に有し、且つ主容器と同じ径を有する補助容器に補助原料及び別の液体封止剤を収容して補助容器を主容器の上に積層し、補助容器内の別の液体封止剤を主容器内の液体封止剤とともに溶融させ、補助容器内の補助原料を主容器内の原料とともに溶融させることを特徴とする。
【0013】
このような結晶成長用縦型容器および結晶成長方法によれば、主容器における種結晶配置部の上方に所望量の原料を直接配置する一方、これらの原料とは別に残りの原料を補助容器に収容することができる。これにより、主容器の底部に加えられる原料の重量荷重は低減され、主容器の底部の破損を防止することができる。また、補助容器に収容された原料が溶融しても、固体状態にある原料は落下しにくいため、原料の落下による主容器の底部の破損を抑制することができる。
【0014】
本発明に係る他の結晶成長用縦型容器は、種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、主容器の上に積層可能であると共に、原料の一部である補助原料を収容可能であり、且つ、融溶した補助原料が落下可能な落下穴を底部に有する補助容器を備え、補助容器の上に、さらに他の補助容器が積層されていることを特徴とする。
【0015】
このような構成を採用した場合、原料を複数の補助容器に分けて収容することができるため、各補助容器に加えられる原料の重量加重を低減することができ、補助容器の破損を防止することができる。
【0016】
また、本発明に係る結晶成長用縦型容器において、補助容器は、pBNから成ると共に、落下穴の開口面積は10mm2以上で、底部の平均厚さは0.3mm以上であることが好ましい。
【0017】
落下穴の開口面積を10mm2以上にすれば、溶融した原料がスムースに流れ落ちることができる。但し、落下穴の開口面積は、固体状態にある原料が落下しない程度にする必要がある。また、補助容器をpBN(パイロリティック窒化硼素)で形成した場合に、底部の平均厚さを0.3mm以上にすれば、原料の重量荷重に充分耐えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る結晶成長用縦型容器および結晶成長方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る結晶成長用縦型容器の第1実施形態を示す図である。本実施形態の結晶成長用縦型容器10には内部で結晶を成長させるための主容器1が備えられており、この主容器1には、円筒形状の胴部1a、胴部1aの下部からテーパ状に窄まる傾斜部1b、及び傾斜部1bの下部中央に位置する種結晶配置部1cが一体的に形成されている。そして、種結晶配置部1cには、GaAs単結晶からなる種結晶5が配置されており、種結晶配置部1cの上方すなわち胴部1a及び傾斜部1bには、GaAs多結晶からなる原料3が収容されている。また、原料3の上には、B2O3からなる液体封止剤7が載置されている。なお、主容器1の上部は開放端1oとされており、この開放端1oから原料3、種結晶5、及び液体封止剤7を主容器1内に導入することができる。
【0020】
さらに、本実施形態の縦型容器10には、GaAs多結晶からなる原料の一部を支持して、当該原料の一部を種結晶配置部1cの上方すなわち傾斜部1bの傾斜面に直接配置された原料3から離隔させるための原料支持部2が備えられている。原料支持部2は、主容器1の開放端1oに支持される支持板11と、原料の一部である補助原料13が載置される載置板15と、支持板11及び載置板15を連結する連結部材17と、から構成されている。載置板15は円板形状をなしており、これに載置される補助原料13は円筒形状をなしている。また、連結部材17は、補助原料13に形成された貫通孔13oを挿通されたカーボン製の連結紐17aと、載置板15の下部及び支持板11の上部でそれぞれ連結紐17aの端部を支持する支持具17b,17cと、から成る。
【0021】
以上が本実施形態の縦型容器10の構成である。次に、縦型容器10を用いた結晶成長方法を説明する。
【0022】
ここでは、垂直温度勾配凝固法を用いて、GaAs単結晶を成長させる過程について説明する。まず、B2O3製の液体封止剤7を溶融し、さらに不活性ガスで主容器1内を加圧することにより、溶融したB2O3を種結晶配置部1cに流し込む。次いで、主容器1を加熱して、GaAs多結晶の原料3及び補助原料13を溶融させる。
【0023】
ここで、本実施形態の縦型容器10によれば、載置板15に原料の一部である補助原料13が載置されているため、主容器1の底部(本実施形態では傾斜部1b)に加えられる原料の重量荷重は低減され、原料の重みによる主容器1の底部の破損を防止することができる。また、原料支持部2に支持された補助原料13が溶融しても、固体状態にある補助原料13は載置板15に載置されているため落下せず、原料の落下による主容器1の底部の破損を抑制することができる。なお、溶融した補助原料13は、載置板15よりこぼれ落ちる。そして、溶融した原料3及び補助原料13よりも種結晶5の方が低温となるように原料3,13及び種結晶5を冷却することで、種結晶5上にGaAsの単結晶を成長させることができる。
【0024】
[第2実施形態]
次に、図2を参照して、本発明に係る結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法の第2実施形態を説明する。
【0025】
本実施形態の縦型容器20の特徴は、主容器1に補助容器22が積層されている点にある。この補助容器22は、主容器1と同様に略円筒形状に形成されており、その直径は主容器1と同程度にされている。また、同図に示すように、内部にはGaAs単結晶を成長させるための原料3の一部である補助原料23及びB2O3製の液体封止剤27が収容されている。さらに、補助容器22の底部22bには、溶融した補助原料23及び液体封止剤27を主容器1内に落下させるための落下穴22oが形成されている。落下穴22oの開口は、固体の補助原料23が通過できない程度の大きさにされている。なお、本実施形態の主容器1は第1実施形態のものと同様であるため、その説明は省略する。
【0026】
次に、このような縦型容器20を用いてGaAs単結晶を成長させる過程を説明する。
【0027】
まず、B2O3製の液体封止剤7,27を溶融し、さらに不活性ガスで主容器1及び補助容器22内を加圧することにより、溶融したB2O3を種結晶配置部1cに流し込む。この際、補助容器22内の液体封止剤27は落下穴22oを通過して主容器1内に流れ込み、種結晶配置部1cに到達することになる。次いで、主容器1及び補助容器22を加熱して、GaAs多結晶の原料3及び補助原料23を溶融させる。
【0028】
ここで、本実施形態の縦型容器20によれば、主容器1における種結晶配置部1cの上方に所望量の原料3を直接配置する一方、これらの原料3とは別に残りの補助原料23を補助容器22に収容することができるため、主容器1の底部に加えられる原料の重量荷重は低減され、原料の重みによる主容器1の底部の破損を防止することができる。また、補助容器22に収容された補助原料23が溶融しても、固体状態にある補助原料23は落下穴22oを通過しにくいため、補助原料23の落下による主容器1の底部の破損を抑制することができる。なお、溶融した補助容器22内の補助原料23は、落下穴22oを通過して主容器1内に流入する。そして、溶融した原料3及び補助原料23よりも種結晶5の方が低温となるように原料3,23及び種結晶5を冷却することで、種結晶5上にGaAsの単結晶を成長させることができる。
【0029】
[第3実施形態]
次に、図3を参照して、本発明に係る結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法の第3実施形態を説明する。
【0030】
本実施形態の縦型容器30が第2実施形態の縦型容器20と異なるのは、補助容器22の上に、さらに他の補助容器22が積層されている点である。このように、補助容器22を複数積層することで、GaAs多結晶からなる原料を複数の補助容器22に分けて収容することができるため、各補助容器22に加えられる補助原料23の重量加重を低減することができ、補助容器22の破損を防止することができる。また、このように補助容器22を複数設ければ、縦型容器10内にチャージする原料の全体量を増加させることができる。なお、原料のチャージ量をさらに増加させたい場合は、積層する補助容器22の数を増やせばよい。
【0031】
[実施例]
次に、実施例に基づいて、本発明に係る結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法について詳細に説明する。
【0032】
〔実施例1〕
実施例1は、上記第1実施形態(図1参照)に対応するものであり、垂直温度勾配凝固法によってGaAs単結晶を成長させた。主容器1には、厚さ2mmで、胴部1aの径が10cm、種結晶配置部1cの径が0.5cmで、石英製のものを使用した。また、種結晶配置部1cの上方には、8kgのGaAs多結晶からなる原料3を収容し、原料3の上には50gのB2O3製の液体封止剤7を載せた。また、載置板15上には、10kgのGaAs多結晶からなる補助原料13を載置した。そして、液体封止剤及び原料を溶融させた後に、温度勾配を50℃/cmに設定した炉を移動速度10mm/hrで移動させて、種結晶5上にGaAs単結晶を成長させた。
【0033】
このような実験を12回実施した結果、縦型容器内の原料が溶融する際に主容器が破損することはなく、得られた単結晶の歩留まりは50%以上で、転位密度も平均6000cm−2以下と結晶性が極めて良好なGaAs単結晶となっていることが判明した。
【0034】
なお、載置板15上の補助原料13の量は変えずに、種結晶配置部1cの上方に配置する原料3の重量のみを変えて実験を行ったところ、次のような結果が得られた。すなわち、原料3の重量が15kg以下の場合は、主容器1が破損することはなかったが、原料3の重量を16kgとした場合には、約60%の確率で主容器1が破損してしまった。この結果を考慮すると、本実施例と同じ条件で結晶成長を行う場合に、このような問題を防止するためには、原料3の重量を15kg以下とし、残りの原料を載置板上に配置すればよい。
【0035】
〔実施例2〕
実施例2は、上記第2実施形態(図2参照)に対応するものであり、垂直温度勾配凝固法によってGaAs単結晶を成長させた。主容器1には、厚さ0.5mmで、胴部1aの径が15cm、種結晶配置部1cの径が0.6cmで、pBN製のものを使用した。また、種結晶配置部1cの上方には、14kgのGaAs多結晶からなる原料3を収容し、原料3の上には200gのB2O3製の液体封止剤7を載せた。また、補助容器22には、10kgの補助原料23を収容した。そして、液体封止剤及び原料を溶融させた後に、温度勾配を60℃/cmに設定した炉を移動速度12mm/hrで移動させて、種結晶5上にGaAs単結晶を成長させた。
【0036】
このような実験を18回実施した結果、縦型容器内の原料が溶融する際に主容器が破損することはなく、得られた単結晶の歩留まりは60%以上で、転位密度も平均9000cm−2以下と結晶性が極めて良好なGaAs単結晶となっていることが判明した。
【0037】
なお、補助容器22の補助原料23の量は変えずに、種結晶配置部1cの上方に配置する原料3の重量のみを変えて実験を行ったところ、次のような結果が得られた。すなわち、原料3の重量が17kg以下の場合は、主容器1が破損することはなかったが、原料3の重量を18kgとした場合には、約60%の確率で主容器1が破損してしまった。この結果を考慮すると、本実施例と同じ条件で結晶成長を行う場合に、このような問題を防止するためには、原料3の重量を17kg以下とし、残りの原料を補助容器内に収容すればよい。
【0038】
また、補助容器22の落下穴22oの開口面積が10mm2よりも小さい場合は、溶融した原料が落下しにくく、成長時間が長くなった。これに対して、落下穴22oの開口面積が10mm2以上の場合は、溶融した原料が落下穴22oからスムースに落下した。さらに、補助容器22の底部22bの平均厚さが0.3mmよりも小さい場合は、原料の重量に耐えきれず補助容器22が破損することが多かったが、底部22bの平均厚さを0.3mm以上にした場合は、破損事故は発生しなかった。
【0039】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態における原料支持部は、上述のものに限られず、種々の構成を採用することができる。例えば、カーボン製の紐の代わりに、GaAs多結晶の原料を溶融させるための温度でも溶融しない材料によって形成した支持棒等を用いることができる。また、主容器についても、石英やpBNの代わりに、AlN、SiC、BN、カーボン、SiNやそれらの複合体で形成してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る結晶成長用縦型容器及び結晶成長方法によれば、原料の重みや落下による容器底部の破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る結晶成長用縦型容器の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る結晶成長用縦型容器の第2実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る結晶成長用縦型容器の第3実施形態を示す断面図である。
【図4】従来の結晶成長用縦型容器を示す断面図である。
【符号の説明】
1…主容器、1c…種結晶配置部、2…原料支持部、3…原料、5…種結晶、7,27…液体封止剤、10,20…縦型容器(結晶成長用縦型容器)、11…支持板、13…補助原料、15…載置板、17a…連結紐、17…連結部材、22…補助容器、22o…落下穴、23…補助原料、30…縦型容器。
Claims (5)
- 種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を前記種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、
前記原料の一部を前記種結晶配置部の上方に配置された他の原料から離隔して支持可能な原料支持部を備え、
前記主容器の上部には、前記原料を導入するための開放端が形成されており、
前記原料支持部は、前記主容器の前記開放端によって支持される支持板と、前記主容器の内部に位置すると共に前記原料の一部が載置される載置板と、前記支持板と前記載置板とを連結する連結部材と、を備えることを特徴とする結晶成長用縦型容器。 - 種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を前記種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備えた結晶成長用縦型容器を用い、前記主容器内の前記原料を溶融させた後に、前記主容器を冷却して前記種結晶上に半導体を結晶成長させる結晶成長方法であって、
前記主容器の上部には前記原料を導入するための開放端が形成されており、
前記主容器内の前記原料を溶融させる際に、前記主容器の前記開放端によって支持される支持板と、前記主容器の内部に位置すると共に前記原料の一部である補助原料が載置される載置板と、前記支持板と前記載置板とを連結する連結部材と、を備える原料支持部によって前記補助原料を支持して前記補助原料を前記種結晶配置部の上方に配置された他の原料から離隔し、前記原料支持部内の前記補助原料を前記他の原料とともに溶融させることを特徴とする結晶成長方法。 - 種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料及び液体封止剤を前記種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、
前記主容器の上に積層可能な補助容器を備え、
前記補助容器は、
前記原料の一部である補助原料、及び前記液体封止剤とは別の液体封止剤を収容可能であり、
融溶した前記補助原料及び前記別の液体封止剤が落下可能な落下穴を前記補助容器の底部に有し、
且つ前記主容器と同じ径を有することを特徴とする結晶成長用縦型容器。 - 種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料を前記種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備える結晶成長用縦型容器であって、
前記主容器の上に積層可能であると共に、前記原料の一部である補助原料を収容可能であり、且つ、融溶した前記補助原料が落下可能な落下穴を底部に有する補助容器を備え、
前記補助容器の上に、さらに他の前記補助容器が積層されていることを特徴とする結晶成長用縦型容器。 - 種結晶が配置される種結晶配置部を底部に有すると共に結晶成長させる半導体の原料及び液体封止剤を前記種結晶配置部の上方に配置可能な主容器を備えた結晶成長用縦型容器を用い、前記主容器内の前記液体封止剤及び前記原料を溶融させた後に、前記主容器を冷却して前記種結晶上に半導体を結晶成長させる結晶成長方法であって、
前記主容器内の前記液体封止剤及び前記原料を溶融させる際に、前記原料の一部である補助原料、及び前記液体封止剤とは別の液体封止剤を収容可能であり、融溶した前記補助原料及び前記別の液体封止剤が落下可能な落下穴を底部に有し、且つ前記主容器と同じ径を有する補助容器に前記補助原料及び前記別の液体封止剤を収容して前記補助容器を前記主容器の上に積層し、前記補助容器内の前記別の液体封止剤を前記主容器内の前記液体封止剤とともに溶融させ、前記補助容器内の前記補助原料を前記主容器内の前記原料とともに溶融させることを特徴とする結晶成長方法。
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