JP3621505B2 - 地震測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震測定装置に関し、特に、地中と地上との信号の授受をすべて光信号で行なうようにして、地中への電気部品の配設を不要とするとともに地上からの給電を不要とし、耐高温性に優れ、雷や電磁ノイズの影響も受けなくて済み、小型に製作することが可能で地中への設置も容易であり、しかも従来のレーザ干渉計では得られなかった高分解能を有する高精度、高感度の地震測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地震測定装置は地中に配設する部分に電気部品を有していたので、地震測定装置の地中部の耐熱温度は、地中に配設された電気部品の耐熱温度により制限され、せいぜい100°C 以下にすぎないものであった。また、地中の電気部品に対しては地上からの給電が必要であり、地中の電気部品と地上の機器との間の電気信号の授受は、電気配線を通して行なわれていたため、雷の影響や電磁ノイズの影響が避けられなかった。他方、従来よりレーザ干渉計を用いた地震計が知られていたが、従来のレーザ干渉計を用いた地震計においては分解能が満足すべきものではなく、感度向上には限界があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の地震測定装置においては、地中に電気部品が配設されていたので、地震測定装置の地中部の耐熱温度が、地中に配設された電気部品の耐熱温度により制限されてしまい、また、地中の電気部品に対しては地上からの給電が必要となるばかりでなく、地中の電気部品と地上の機器との間の信号の授受が、電気配線を通して行なわれるため、このような各種の電気配線により送られる供給電流や電気信号への、雷の影響や電磁ノイズの影響が避けられず、常に安定して地中の電気部品へ必要な電流を供給するとともに、常に地中の電気部品と地上の電気機器との間で正確に信号の授受を行なわせる、ということができなかった。他方、従来のレーザ干渉計を用いた地震計の分解能が低く、さらに感度の高い地震計が望まれていた。
【0004】
そこで、本発明は、地中と地上との信号の授受をすべて光信号で行なうようにして、地中への電気部品の配設を不要とするとともに、地上からの給電をも不要とし、耐高温性に優れ、雷や電磁ノイズの影響も受けなくて済み、小型に製作することが可能であることによって地中への設置が容易であり、しかも従来のレーザ干渉計では得られなかった高分解能を有する、高精度、高感度の地震測定装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の地震測定装置は、基準となる共振周波数を持つ基準共振レーザ光を発生させる基準共振レーザ光発生手段と、地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ地震加速度応動共振レーザ光を発生させる少なくとも1つの地震加速度応動共振レーザ光発生手段と、同地震加速度応動共振レーザ光発生手段毎に、上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差に基づいて上記地震検出部の地震加速度の大きさを演算する少なくとも1つの地震加速度検知手段とを備えている。
また、本発明の地震測定装置において、上記基準共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部の地震加速度の影響を受けることなく上記基準共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなる基準共振器を備え、上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部の地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備えている。
さらに、本発明の地震測定装置において、上記基準共振レーザ光発生手段および上記各地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、それぞれ対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器へ入力光として送られるレーザ光を発生する発振周波数可変のレーザ発振器と、上記各ファブリ・ペロ型共振器から出力光として送られたレーザ光をそれぞれ検出するフォトデイテクタと、同各フォトデイテクタにより検出されたレーザ光をそれぞれ対応する上記各レーザ発振器へフィードバックさせて、対応する上記各レーザ発振器が対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器の共振周波数に一致する周波数のレーザ光を発振するように対応する上記各レーザ発振器のレーザ発信作動を制御するフィードバック回路とを備えている。
また、本発明の地震測定装置において、上記各地震加速度検知手段が、上記地震加速度応動共振レーザ光および上記基準共振レーザ光を受光して上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差を計数する周波数差計数手段と、同周波数差計数手段により計数された上記周波数差に基づいて上記地震検出部の地震加速度の大きさを演算する地震加速度演算手段とを備えている。
さらに、本発明の地震測定装置において、上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備え、同センサ共振器の上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるための一対のミラーのうち、一方のミラーがセンサ共振器の台枠に対して固定されているのに対し、他方のミラーが上記センサ共振器の台枠に対してばね支持されている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。図1に示されたように、地震測定装置は、基準となる共振周波数を持つ基準共振レーザ光を発生させる基準共振レーザ光発生手段Aと、地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bと、地震加速度検知手段Cとを備えている。地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bは、図1のように単一である必要はなく、地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bと同一の構成を有する複数の地震加速度応動共振レーザ光発生手段B、B′、B″・・・からなっていても良い。その場合、例えば東西、南北、上下の各方向のうちから選択された2方向または3方向のそれぞれの方向の地震の加速度に応動するように各地震加速度応動共振レーザ光発生手段B、B′、B″を配設することができる。そして、地震測定装置が複数の地震加速度応動共振レーザ光発生手段B、B′、B″を有している場合には、各地震加速度応動共振レーザ光発生手段B、B′、B″毎に、各地震加速度応動共振レーザ光発生手段B、B′、B″に対応して、それぞれ地震加速度検知手段Cが配設される。
【0007】
以下、図1により、地震測定装置が単一の地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bを有している場合について説明する。上記基準共振レーザ光発生手段Aは、ファブリ・ペロ型共振器により構成される基準共振器1aへ入力光として光ファイバ3aを通して送られるレーザ光を発生する発振周波数可変のレーザ発振器2aと、基準共振器1aから出力光として光ファイバ10aを通して送られたレーザ光を検出するフォトデイテクタ11aと、フォトデイテクタ11aにより検出されたレーザ光をレーザ発振器2aへフィードバックさせて、レーザ発振器2aが基準共振器1aの共振周波数に一致する周波数のレーザ光を発振するようにレーザ発振器2aのレーザ発信作動を例えばピエゾ、熱等により制御するフィードバック回路12aとを備えている。ファブリ・ペロ型共振器により構成される基準共振器1aは、オートコリメータ4a、ミラー6a、ミラー7aを備えている。互いに対向する1対のミラー6a、7a間の距離がレーザ光の基準共振距離を決定し、これら1対のミラー6a、7aが、地震測定中は地震検出部における地震加速度の変動によってその基準共振距離を変動させることのないように台枠に対して固定して配設される。
【0008】
地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bは、ファブリ・ペロ型共振器により構成されるセンサ共振器1bへ入力光としてそれぞれ光ファイバ3bを通して送られるレーザ光をそれぞれ発生する発振周波数可変のレーザ発振器2bと、センサ共振器1bから出力光としてそれぞれ光ファイバ10bを通して送られたレーザ光をそれぞれ検出するフォトデイテクタ11bと、フォトデイテクタ11bにより検出されたレーザ光をレーザ発振器2bへフィードバックさせて、レーザ発振器2bが対応するセンサ共振器1bの共振周波数に一致する周波数のレーザ光を発振するようにレーザ発振器2bのレーザ発信作動を例えばピエゾ、熱等により制御するフィードバック回路12bとを備えている。ファブリ・ペロ型共振器により構成される各センサ共振器1bは、台枠5bに対して固定されたオートコリメータ4bおよびミラー6bと、台枠5bの支持壁8によりばね9を介して支持されたミラー7bとを備えている。互いに対向する1対のミラー6bおよび7b間の距離がレーザ光の共振距離を決定し、これらのミラー6bおよび7b間の距離が、地震測定中は地震検出部の地震加速度に応動して変動するように、ミラー6bは台枠5bに対して固定されているのに対し、ミラー7bは台枠5bによりばね7bを介して支持されている。
【0009】
地震加速度検知手段Cは、基準共振レーザ光発生手段Aが発生した基準共振レーザ光を光ファイバ13を通して受光するとともに、地震加速度応動共振レーザ光発生手段Bが発生した地震加速度応動共振レーザ光を光ファイバ14を通して受光して、地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差をそれぞれ計数する周波数差計数手段16と、同周波数差計数手段16により計数された周波数差に基づいて地震検出部の地震加速度の大きさを演算する地震加速度演算手段17とを備えている。
【0010】
地震の測定に当たっては、それぞれファブリ・ペロ型共振器により構成される基準共振器1aおよびセンサ共振器1bが、地中の地震検出部の位置に配設される。これに対し、各レーザ発振器2a、2b、各フォトデイテクタ11a、11b、各フィードバック回路12a、12b、周波数差計数手段16および地震加速度演算手段17が、地上に配設される。そして、地中に配設された上記各共振器1a、1bと地上に配設される上記各機器類との間は、光ファイバ3a、3b、10a、10b、13、14、15のみによって接続される。地中の各共振器1a、1bは電力を消費しないので、地上から地中へ電力を供給する必要がない。
【0011】
以下、周波数差計数手段16において得られた地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数と、基準共振レーザ光の共振周波数との間の周波数差から、まず、地震加速度を演算するのに必要な、地震加速度による共振距離の変動量を演算する際の演算の原理について説明する。
【0012】
ファブリ・ペロ型共振器において、共振距離をL、共振周波数をν、共振波長をλとすると、以下の[数1]および[数2]式が成り立つ。
【数1】
L=N(λ/2) N=1,2,3・・・
【数2】
c=νλ c:光速
[数1],[数2]式より、[数3]が得られる。
【数3】
ν=N(c/2L)
[数3]式をLで微分し、まとめると、[数4]となる。
【数4】
dν/ν=−dL/L
ここで、基準共振器の共振距離をLr、共振周波数をνrとし、センサ共振器の共振距離をLs,共振周波数をνsとし、dL、dνをそれぞれ[数5]、[数6]のように置く。ここで、Lr,νr は定数である。
【数5】
dL=Ls−Lr
【数6】
dν =νs −νr
すると、[数4]、[数5]、[数6]式より、[数7]のように表すことができる。
【数7】
(νs−νr)/νr=−(Ls−Lr)/Lr
νs−νrは、基準共振器からの光と、センサ共振器からの光をフォトデイテクタに入射させ、ビートをとることにより得られる。
よって、LsーLrが得られ、地震加速度による共振距離の変動量を検知することができる。
【0013】
次に、地震加速度による共振距離の変動量から地震加速度を演算する際の演算の根拠について説明する。
図2に示されたように、基準共振器1aの1対のミラー6a,6bが、それぞれ台枠5aの互いに対向する支持壁の壁面上に固定されているものとして、上記1対のミラー6a,7a間の基準共振距離すなわち基準共振器長をLr とする。また、センサ共振器1bの一方のミラー6bが台枠5bの互いに対向する支持壁のうちの一方の支持壁に固定され、センサ共振器1bの他方のミラー7bが台枠5bの互いに対向する支持壁のうちの他方の支持壁によってばね9および減衰器19を介して質量体18とともに支持されているものとして、ミラー7bの台枠5bに対する相対変位をx、台枠5bの空間に対する絶対変位をy、ミラー7bおよび質量体18の質量をm、ばね9のばね定数をk、減衰器19の減衰係数をλ 、1対のミラー6b,7b間の地震加速度応動共振距離すなわちセンサ共振器長をLs とする。
【0014】
図2において、台枠5bおよびミラー7bについて、[数8]の運動方程式が成り立つ。
【数8】
m{d2x/dt2+d2y/dt2}+λ(dx/dt)+kx=0
これを整理すると
【数9】
d2x/dt2+2hωn(dx/dt)+ωn 2x=−(d2y/dt2)
【数10】
ωn 2=k/m
【数11】
h=λ/{2√(mk)}=λ/(2mωn)
[数9]の方程式をxについて解くと、[数12]式となる。
【数12】
x/(d2y/dt2)
=[−1/√{ωn 4(1−ω2/ωn 2)2+ωn 4(2hω/ωn)2}]・e−j δ
ここで、ω は角振動数を示し、δ は[数13]式によって定義される。
【数13】
δ=tan−1{2hωnω/(ωn 2−ω2)}
u=ω/ωn とし、振幅の絶対値を考えると、[数14]式となる。
【数14】
│x/(d2y/dt2)│=1/[ωn 2√{(1−u2)2+(2hu)2}]となり、u<<1で[数15]式となる。
【数15】
│x/(d2y/dt2)│=1/ωn 2すなわち、u<<1では、xはyの加速度に比例し、その振幅の比例定数は1/ωn 2 である。
したがって、地震の角振動数ω に対してu<<1を満たすようにばね定数k、質量mを設定し、x=0でLs=Lrとすれば、[数15]式は[数16]式となり、この[数16]式より地震加速度(d2y/dt2)が得られる。
【数16】
│(Lr−Ls)/(d2y/dt2)│=1/ωn 2
【0015】
本発明による地震測定装置は、地中に配設する部分に電気部品がないため、200°C 以上の温度に対して耐熱性を持ち、また、地中部への電力供給の必要もないので、従来において深刻な問題であった雷や電磁ノイズの影響を受けない地震測定を実現することができた。本発明の地震測定装置を用いることにより、火山地帯における火山活動の観測を行なうことも可能である。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明の地震測定装置によれば、以下のような効果が得られる。
(1)地震測定装置が、基準となる共振周波数を持つ基準共振レーザ光を発生させる基準共振レーザ光発生手段と、地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ地震加速度応動共振レーザ光を発生させる少なくとも1つの地震加速度応動共振レーザ光発生手段と、同地震加速度応動共振レーザ光発生手段毎に、上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差に基づいて上記地震検出部の地震加速度の大きさを演算する少なくとも1つの地震加速度検知手段とを備えているので、地中と地上との信号の授受はすべて光信号で行なわれることとなり、地中への電気部品の配設が不要となるとともに、地上からの給電も不要となり、地震測定装置自体が耐熱性に優れ、地中への電気配線がないので、測定中に雷や電磁ノイズの影響を受けなくて済み、基準共振器およびセンサ共振器等の地中設置部分を小型に製作することが可能であることによって地中設置部分の地中への設置が容易であり、しかも地震測定装置として、従来のレーザ干渉計では得られなかった高分解能を有し、高精度、高感度で地震測定を行なうことが可能となる(請求項1)。
(2)上記基準共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部の地震加速度の影響を受けることなく上記基準共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなる基準共振器を備え、上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部の地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備えているので、ファブリ・ぺロ型共振器を用いて高精度で地震加速度による共振距離の変動を検出することができて、分解能が一段と向上し、その結果高精度、高感度で地震測定を行なうことが可能となり、他方、地中と地上との信号の授受はすべて光信号で行なわれることとなり、地中への電気部品の配設が不要となるとともに、地上からの給電も不要となり、地震測定装置自体が耐熱性に優れたものとなり、地中への電気配線がないので、測定中に雷や電磁ノイズの影響を受けなくて済み、基準共振器およびセンサ共振器等の地中設置部分を小型に製作することが可能であることによって地中設置部分の地中への設置が容易となる(請求項2)。
(3)上記基準共振レーザ光発生手段および上記各地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、それぞれ対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器へ入力光として送られるレーザ光を発生する発振周波数可変のレーザ発振器と、上記各ファブリ・ペロ型共振器から出力光として送られたレーザ光をそれぞれ検出するフォトデイテクタと、同各フォトデイテクタにより検出されたレーザ光をそれぞれ対応する上記各レーザ発振器へフィードバックさせて、対応する上記各レーザ発振器が対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器の共振周波数に一致する周波数のレーザ光を発振するように対応する上記各レーザ発振器のレーザ発信作動を制御するフィードバック回路とを備えているので、フィードバック回路の作用により、常にレーザ発振器が発振するレーザ光が対応するファブリ・ペロ型共振器において共振する共振レーザ光となるように制御され、その共振レーザ光に基づいて演算される地震加速度の演算精度を高精度に維持することができ、他方、地中と地上との信号の授受はすべて光信号で行なわれることとなり、地中への電気部品の配設が不要となるとともに、地上からの給電も不要となる。さらに、地震測定装置自体が耐熱性に優れたものとなり、地中への電気配線がないので、測定中に雷や電磁ノイズの影響を受けなくて済み、基準共振器およびセンサ共振器等の地中設置部分を小型に製作することが可能で、地震測定装置の地中設置部分の地中への設置が容易となる(請求項3)。
(4)上記各地震加速度検知手段が、上記地震加速度応動共振レーザ光および上記基準共振レーザ光を受光して上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差を計数する周波数差計数手段と、同周波数差計数手段により計数された上記周波数差に基づいて上記地震検出部の地震加速度の大きさを演算する地震加速度演算手段とを備えているので、簡単な構成により地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数と基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差を計数して、地震検出部の地震加速度を高精度で演算することができる。そして、地中と地上との信号の授受はすべて光信号で行なわれることとなり、地中への電気部品の配設が不要となるとともに、地上からの給電も不要となり、地震測定装置自体が耐熱性に優れ、地中への電気配線がないので、測定中に雷や電磁ノイズの影響を受けなくて済み、基準共振器およびセンサ共振器等の地中設置部分を小型に製作することが可能であることによって地震測定装置の地中設置部分の地中への設置が容易となる(請求項4)。
(5)上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備え、同センサ共振器の上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるための一対のミラーのうち、一方のミラーがセンサ共振器の台枠に対して固定されているのに対し、他方のミラーが上記センサ共振器の台枠に対してばね支持されているので、ファブリ・ぺロ型共振器を用いて高精度で地震加速度による1対のミラー間の共振距離の変動を高精度で検出することができて、分解能が一段と向上し、その結果高精度、高感度で地震測定を行なうことが可能となり、また、地中と地上との信号の授受はすべて光信号で行なわれることとなり、地中への電気部品の配設が不要となるとともに、地上からの給電も不要となり、地震測定装置自体が耐熱性に優れたものとなり、地中への電気配線がないので、測定中に雷や電磁ノイズの影響を受けなくて済み、基準共振器およびセンサ共振器等の地中設置部分を小型に製作することが可能であることによって地中設置部分の地中への設置が容易となる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係る地震測定装置の全体説明図である。
【図2】図1の基準共振器およびセンサ共振器の基本構成を説明するための縦断面図である。
【符号の説明】
1a 基準共振器
1b センサ共振器
2a,2b レーザ発振器
3a,3b 光ファイバ
4a,4b オートコリメータ
5a,5b 台枠
6a,6b 半透明ミラー
7a,7b ミラー
8 支持壁
9 ばね
10a,10b 光ファイバ
11a,11b,11c,11d フォトデイテクタ
12a,12b,12c,12d フィードバック回路
13,14,15 光ファイバ
16 周波数差計数手段
17 地震加速度演算手段
A 基準共振レーザ光発生手段
B 地震加速度応動共振レーザ光発生手段
C 地震加速度検知手段
Claims (5)
- 基準となる共振周波数を持つ基準共振レーザ光を発生させる基準共振レーザ光発生手段と、地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ地震加速度応動共振レーザ光を発生させる少なくとも1つの地震加速度応動共振レーザ光発生手段と、同地震加速度応動共振レーザ光発生手段毎に、上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差に基づいて上記地震検出部の地震加速度の大きさを演算する少なくとも1つの地震加速度検知手段とを備えたことを特徴とする、地震測定装置。
- 請求項1に記載の地震測定装置において、上記基準共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部における地震加速度の影響を受けることなく上記基準共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなる基準共振器を備え、上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備えたことを特徴とする、地震測定装置。
- 請求項2に記載の地震測定装置において、上記基準共振レーザ光発生手段および上記各地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、それぞれ対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器へ入力光として送られるレーザ光を発生する発振周波数可変のレーザ発振器と、上記各ファブリ・ペロ型共振器から出力光として送られたレーザ光をそれぞれ検出するフォトデイテクタと、同各フォトデイテクタにより検出されたレーザ光をそれぞれ対応する上記各レーザ発振器へフィードバックさせて、対応する上記各レーザ発振器が対応する上記各ファブリ・ペロ型共振器の共振周波数に一致する周波数のレーザ光を発振するように対応する上記各レーザ発振器のレーザ発信作動を制御するフィードバック回路とを備えたことを特徴とする、地震測定装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の地震測定装置において、上記各地震加速度検知手段が、上記地震加速度応動共振レーザ光および上記基準共振レーザ光を受光して上記地震加速度応動共振レーザ光の共振周波数および上記基準共振レーザ光の共振周波数間の周波数差を計数する周波数差計数手段と、同周波数差計数手段により計数された上記周波数差に基づいて上記地震検出部における地震加速度の大きさを演算する地震加速度演算手段とを備えたことを特徴とする、地震測定装置。
- 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の地震測定装置において、上記地震加速度応動共振レーザ光発生手段が、上記地震検出部における地震加速度の大きさに対応する共振周波数を持つ上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるファブリ・ペロ型共振器よりなるセンサ共振器を備え、同センサ共振器の上記地震加速度応動共振レーザ光を共振させるための一対のミラーのうち、一方のミラーがセンサ共振器の台枠に対して固定されているのに対し、他方のミラーが上記センサ共振器の台枠に対してばね支持されていることを特徴とする、地震測定装置。
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