JP3620841B2 - コーヒー飲料の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーヒー飲料の製造方法に関し、さらに詳しくは、コーヒー液の外観上の美しさを損なうことなく、コーヒー液にまろやかさとコクを与えることにより、コーヒー液を飲みやすくできるコーヒー飲料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コーヒーの入れ方としては、生豆を焙煎して適当な粗さに挽いた豆を用いるドリップ方式・サイフォン方式・エスプレッソ方式・水出方式や、市販のインスタントコーヒー粉末やコーヒー濃縮液を水や湯に直接溶かす方式等、種々のやり方が周知である。これらのいずれの方式を試行してみても明らかであるが、コーヒー液は、「濁りのない濃い茶褐色」をしている。
【0003】
入れたコーヒーの飲み方としては、コーヒーに何も加えないブラック(ストレート)にするか、クリームや砂糖を適宜加えるか、あるいは、濃いめに抽出するか薄目に抽出するか等によって多くのバリエーションが可能である。特に、エスプレッソ方式で立てたエスプレッソコーヒーは、濃いコーヒーとして知られる。その理由は、エスプレッソコーヒーは、焙煎したコーヒー豆を微粉化して圧力をかけて瞬間的に抽出するため、コーヒーカップに注ぐと茶褐色の細かい泡が表面を覆い、その味は濃いめにドリップしたコーヒーよりも更に濃厚でコーヒー本来の風味をより強く呈することにある。
【0004】
一般的には、飲みやすい普通〜薄目のコーヒーが好まれ、ブラックにするかミルク砂糖入りにするかは個々人の嗜好によるという傾向がある。濃いめにドリップしたブラックコーヒーやエスプレッソコーヒーは、コーヒー本来の風味と香りを楽しむことができるが濃く苦いため、若干飲みにくく一般的にはあまり好まれない傾向にある。そこで、近年のグルメ嗜好を背景にしながら、本格派コーヒーを飲みやすくマイルドにしたコーヒー飲料のバリエーションが広がってきている。
【0005】
例えば、いわゆるミルクコーヒーである「カフェオレ」、スチーマで泡立てながら温めたミルクにエスプレッソコーヒーを注いだ「カフェラッテ」、濃いめにドリップしたコーヒーかエスプレッソコーヒーに温めてよく泡立てたミルクをのせた「カプチーノ」等が周知である。
【0006】
具体的には、ミルク成分を用いることによりコーヒーの苦みを緩和してよりマイルドさを加える技術として、特許文献1には、蒸気で処理されたミルクを含んだエスプレッソ飲料であるカフェラッテやカプチーノが開示されている。図4に示したように、このカフェラッテやカプチーノは、線52から供給されるコーヒーと、ミルク管100から供給される泡立てミルクとを給仕カップ54に同時に注ぐことにより得られる。ちなみに、線52から供給されるコーヒーは、調合組み立て22で加圧下でコーヒー微粉末と高温水とを調合した後その液体のみを抽出したいわゆるエスプレッソコーヒーであり、また、ミルク管100から供給される泡立ちミルクは、空気・蒸気・ミルクのプログラムされた混合を泡と混ぜ合わせたものである。
【0007】
また、特許文献2には、ベンチュリ室でミルクあるいはコーヒー濃縮物と水が一緒に渦室に流入し、渦室で泡立てられて、泡立てミルクあるいはクリーム入りコーヒーが形成される技術が開示されている。更に、特許文献3には、図5に示したように、ブルーワーアッセンブリ14で挽いたコーヒーが処理され、それによって調合され計量されたエスプレッソ液と、蒸気に当てられたミルク及び/又は泡立てられたミルクとをカップ21に送って、カフェラッテやカプチーノを得る技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−22856号公報
【特許文献2】
特開2000−106820号公報
【特許文献3】
特開2000−157231号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、コーヒーにクリームを加えたり、カフェオレ・カフェラッテ・カプチーノのように、予めコーヒーと牛乳成分とを混合してコーヒー飲料とすると、コーヒー液本来の「濁りのない濃い茶褐色」が白濁し、コーヒーの見た目の外観が損なわれるという問題があった。また、クリームを加えたり、牛乳成分を混合すると、コーヒー液本来の味にまろやかさとコクを与えることができる反面、牛乳臭くなり、その香りが損なわれるという問題があった。
【0010】
このように、従来においては、コーヒー液本来の色つや・香りを損なうことなく、まろやかさとコクとを与えることができる飲みやすいコーヒー飲料を製造することができなかった。クリームや牛乳を用いると、例え少量であったとしても、コーヒー液が白濁し外観が損なわれるからである。
【0011】
本発明は、コーヒー液本来の色つや・香りを損なうことなく、まろやかさとコクとを与えることができるコーヒー飲料の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。これにより、手軽な方法で種々の銘柄の本格的なコーヒーの本来の味を引き立たせつつ、飲みやすくしようとした画期的な製造方法を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、コーヒー液本来の色つや(濁りのない濃い茶褐色)・香りを損なうことなく、まろやかさとコクとを与えることができるコーヒー飲料をどうすれば製造できるのかを試行錯誤を重ねて鋭意研究を行った。その研究過程で、各種の乳製品、例えば、牛乳を粉にした「全粉乳」、牛乳の中のタンパク質や脂肪分を赤ちゃんが吸収しやすい大きさにして、必要な栄養を過不足なく調整した「調製粉乳」、クリームを主成分にして脱脂乳などを加え、粉にした「クリープ(登録商標)」、牛乳からクリーム分を除いて粉にしたもので、乳脂肪分がほとんどなく、カルシウムやタンパク質が豊富な「脱脂粉乳」等を比較検討したところ、脱脂粉乳が牛乳からクリーム分が除かれているものであることが判明した。
【0013】
かかる知見に基づいて更なる研究を重ねたところ、脱脂粉乳を水又は湯に溶かして泡立て、その泡立ち層の泡のみをコーヒー液の上澄み液又は上澄み泡と混合すれば、コーヒー液本来の色つや・香りを損なうことなく、まろやかさとコクとを与えることができるコーヒー飲料が得られることを見い出した。すなわち、コーヒー液の上澄み液又は上澄み泡と、脱脂粉乳を泡立てた泡とを混合すると、脱脂粉乳を泡立てた泡は、コーヒー液本来の「濁りのない濃い茶褐色」を白く濁らすことなく、あたかも、コーヒー液の色素成分のみを吸い上げたように明るいつやのある茶褐色(栗色)のクリーム状の微粒泡と化し、コーヒー液の味も牛乳臭さを排除しながら、まろやかさとコクとが加味されたものとなることを見出した。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に示したように、本発明の一実施の形態に係るコーヒー飲料の製造方法は、少なくとも、適当な大きさに挽いたコーヒー豆、コーヒー液濃縮物又はコーヒー粉末物のいずれか一と水又は湯とを用いてコーヒー液を抽出又は作製し、容器に注ぐコーヒー液準備工程S1と、脱脂粉乳と水又は湯とを混合して発泡原液を得る発泡原液準備工程S2と、その発泡原液に対して発泡処理を施すことにより、表面に発泡層を形成させる発泡工程S3と、その発泡層の泡と、そのコーヒー液の上澄み液又は上澄み泡とを、当該発泡層の泡が均一な茶褐色になるように混合する混合工程S4とからなる。
【0015】
まず、コーヒー液準備工程S1であるが、図2に示したように、本発明の一実施形態において用い得るコーヒー液1は、少なくとも、適当な大きさに挽いたコーヒー豆、コーヒー液濃縮物又はコーヒー粉末物のいずれか一と水又は湯とを用いて抽出又は作製したものであればよい。例えば、ブラックコーヒー、エスプレッソコーヒー、アメリカンコーヒー、インスタントコーヒー等が挙げられる。すなわち、コーヒー液は、飲む人の嗜好に合わせたものであればよく特に限定されない。もっとも、コーヒー液として特に好適なものとしては、その上澄みに茶褐色の泡2が浮かんだ外観を呈するものがよい。コーヒー液の抽出又は作製温度も特に限定されず、飲む人の嗜好にあわせたものであればよいが、50〜100℃程度が好ましい。
【0016】
発泡原液準備工程S2についてであるが、発泡原液3は、脱脂粉乳250gに対して水1100〜1500ccの割合でこれらを混合することにより得ることができる。水の混合量をこの範囲にしたのは、脱脂粉乳250gに対して水1000cc以下の割合にすると、後の発泡工程で発泡させても、なめらかな泡ができず、外観上において不自然さを伴うからであり、また、脱脂粉乳250gに対して水1600cc以上の割合にすると、発泡した泡が柔らかくなめらかになりすぎるからである。もっとも、この配合割合は一例であり、発泡条件(後述する)や水質等に応じて適宜変更しうる。
【0017】
ちなみに、全粉乳、調製粉乳、クリープ(登録商標)、牛乳等、牛乳のクリーム分(乳脂肪分)を含む乳製品を発泡原液の材料として用いることはできない。これらの乳製品を用いて泡立てても、その泡は不安定で短時間で消失してしまうし、きめが粗く大きく見た目にもよくないからである。また、これらの乳製品を用いて泡立ててできた泡をコーヒー液の上澄み液又は上澄み泡と混ぜると、コーヒー液が白濁するからである。また、これらの乳製品は、牛乳成分が入っているために、牛乳の味がしてしまうからである。本発明は、コーヒー本来の味を損なうことなく、コーヒーを飲みやすくすることを目的としているため、牛乳成分の味は排除する必要がある。
【0018】
発泡処理は、発泡原液3に発泡処理を施す処理であり、市販のエスプレッソコーヒーメーカー装置の蒸気ノズル4を発泡原液3に差し込んで、その蒸気ノズル4から放出される高温高圧の水蒸気5(蒸気圧力1気圧、温度100℃)を空気とともに発泡原液3に送り込めばよい。これにより、当初低温(例えば、0〜10℃程度)である発泡原液3を高温(例えば、80〜100℃程度)になるまで加熱しつつ、発泡させることができる。発泡処理により、発泡原液3に含まれる水の量が若干増える。発泡原液3は、かかる増量分を加味して結果的に脱脂粉乳250gに対して水1100〜1500ccの割合で脱脂粉乳と水とを混合したものであればよい。
【0019】
尚、発泡処理は、上記方法に限定されるものではなく、圧力や温度は適宜変更することができる。また、蒸気ノズルを用いて行う方法以外にも、例えば、市販の泡立て器やジューサーミキサーを用いて行ってもよい。
【0020】
混合工程S4においては、発泡処理においてできた発泡層の泡6と、コーヒー液の上澄み液又は上澄み泡2とを、その泡が均一な茶褐色になるように混合する。混合割合は、特に限定されないが、例えば、デミタスカップ7一杯分のコーヒー液の上澄み液又は上澄み泡2に対して、泡6は、コーヒースプーン8山盛り一杯分程度であるとよい。混合する発泡層の泡6は、発泡処理が終わった直後の発泡層のものではなく、発泡層の泡の形状変化がほぼなくなりその形態が安定した後の当該発泡層の泡が望ましい。そうすれば、コーヒー液の上澄み液又は上澄み泡2との混合の前後において、泡の形状や大きさ・つやに悪影響を与えることがないからである。
【0021】
かかる混合処理により、図3に示したように、混合後における泡9は、明るい茶褐色(栗色)をした微粒の泡で、コーヒー液面に至るまでビッシリと目の詰んだ状態になる。この微粒の泡は、コーヒー液を飲み干すまで形状を保ったまま消失せず、コーヒーカップの底に溜まる。更に、この微粒の泡そのものもすばらしい風味を持つ。
【0022】
尚、発泡原液準備工程S2で得られた発泡原液3は、いったん発泡工程に供した後であっても、コーヒー液1と混合するのに好適な発泡層が形成される限り、何度も発泡工程に供して繰り返し用いることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について表1〜3を参照して説明する。ここで、表1及び表2は、実施例及び比較例に係るコーヒー液及び発泡層の配合組成並びに評価試験結果等を示したものである。表3は実施例及び比較例で用いた器具や成分の製造元及び商品名等をまとめて示したものである。
【0024】
【表1】
Figure 0003620841
【0025】
【表2】
Figure 0003620841
【0026】
【表3】
Figure 0003620841
【0027】
(実施例1〜6)
表1に示した配合で、生豆から焙煎し適当な粗さに挽いたコーヒー豆と水道水とからコーヒーメーカーを用いてコーヒー液を抽出し、抽出したコーヒー液(使用量分)をデミタスカップに注いだ。コーヒー液は、「濁りのない濃い茶褐色」をし、その表面が茶褐色の微細泡(上澄み泡)で覆われる外観を呈した。
次に、表1に示した配合で、脱脂粉乳を水道水で薄めた発泡原液を作製して容器に入れ、コーヒーメーカーの蒸気ノズル(一回の操作で水分量にして10〜30ccの水分が放出される)をその発泡原液入り容器に差し込んで、蒸気ノズルのスイッチを入れた(蒸気圧力1気圧、温度約100℃)。その発泡原液が90℃程度になるように当該発泡原液を加熱発泡させ、その表面に発泡層を形成させた。そして、発泡層を形成させた後、その発泡層の泡の形状変化がほぼなくなりその形態が安定するまで、約2分程度待機した。
最後に、発泡層の泡を小さじ山盛り一杯分とって、デミタスカップに注いだコーヒー液の上澄み泡と混合した。
【0028】
(比較例1〜8)
表2に示した配合で、生豆から焙煎し適当な粗さに挽いたコーヒー豆と水道水とからコーヒーメーカーを用いてコーヒー液を抽出し、抽出したコーヒー液(使用量分)をデミタスカップに注いだ。コーヒー液は、「濁りのない濃い茶褐色」をし、その表面が茶褐色の微細泡(上澄み泡)で覆われる外観を呈した。
次に、表2に示した配合で、比較例1〜6に用いる原材料(脱脂粉乳、全粉乳、調製粉乳、クリープ、生クリーム)を水道水で薄めた発泡原液を作製して容器に入れ、コーヒーメーカーの蒸気ノズル(一回の操作で水分量にして10〜30ccの水分が放出される)をその発泡原液入り容器に差し込んで、蒸気ノズルのスイッチを入れた(蒸気圧力1気圧、温度100℃)。その発泡原液が90℃程度になるように当該発泡原液を加熱発泡させ、その表面に発泡層を形成させた。そして、発泡層を形成させた後、その発泡層の泡の形状変化がほぼなくなりその形態が安定するまで、約2分程度待機した。比較例7及び8については、メレンゲ、重曹を所定量準備した。
最後に、比較例1〜6については発泡層の泡を小さじ山盛り一杯分とって、デミタスカップに注いだコーヒー液の上澄み泡と混合した。また、比較例7及び8については、メレンゲ及び重曹を所定量コーヒー液の上澄み泡と混合した。
【0029】
(評価試験1)
上記のようにして得た各実施例及び各比較例について外観及び味覚の観点から評価試験を行った。外観についての評価項目としてはコーヒーの色及び泡の状態とし、味覚についての評価項目としてはコーヒー本来の味、まろやかさとコクとした。そして、全ての項目について良好以上(○、◎)の評価を得たものについて合格(○、◎)とし、一つ以上の項目について不良(△、×)の評価を得たものについては不合格(△、×)とした。
【0030】
まず、コーヒー液の色についてであるが、実施例1から6並びに比較例1、2、7及び8は、いずれもコーヒー液本来の色が損なわれず、白濁することがなかったため、良好(◎、○)と判断された。特に実施例1から6は良好な結果だった。これに対し、比較例3から6は、いずれもコーヒー液本来の色が損なわれ、白濁したため、不良(×)と判断された。その原因として、比較例3から6で用いた全粉乳、調製粉乳、クリープ、生クリームには、牛乳のクリーム分(乳脂肪分)が含有されていたからと考えられる。
【0031】
次に、泡の出来具合(泡の状態)についてであるが、実施例1から6は、茶褐色の泡の出来具合がきめ細かく、コーヒーを飲み干してもその泡が消失しなかったため、良好(○、◎)と判断された。また、スプーンですくった泡は、スプーンをひっくり返しても落ちることがなかった。特に、実施例4の泡が見た目にも特に優れていた。
これに対して、比較例1は、発泡原液を調整するのに用いた水の量が少なめであった(脱脂粉乳の量が多めであった)ため、見た目にも泡がなめらかではなく粉っぽく、スプーンで泡を混ぜたときの様子も不自然さが伴うためやや不良(△)と判断された。また、比較例2は、発泡原液を調整するのに用いた水の量が多めであった(脱脂粉乳の量が少なめであった)ため、泡が柔らかくなりすぎ泡の消失も早かったため不良(×)と判断された。また、比較例3〜6は、いずれも、泡のきめがやや粗く、コーヒーを飲み干すと泡が消失するためやや不良(△)と判断された。更に、比較例7では、泡の一部が固まってコーヒー液の中で沈殿し、比較例8ではすぐに泡が消失したためいずれも不良(×)と判断された。
【0032】
次に、コーヒーの味であるが、実施例1から6及び比較例1、2では、コーヒー本来の味に牛乳臭さが加わることなく飲みやすい味になり、まろやかさとコクが加味されたため、いずれも良好(○)と判断された。これに対し、比較例3から6では、まろやかさとコクは加味されるもののクリーム分の味が強くなり牛乳臭さが出てコーヒー本来の味を損なう結果になったため、まろやかさとコクについては良好(○)と判断されたが、味については不良(×)と判断された。また、比較例7及び8は、コーヒー本来の味を全く損なうものとなったため、いずれも不良(×)と判断された。
【0033】
そして、評価項目のうち全項目について良好以上と判断された実施例1から6は合格と判断され、比較例1から8については、いずれも不合格と判断された。尚、評価の高いものから順番に、合格(◎)、合格(○)、不合格(△)、不合格(×)としている。尚、実施例1と6とを比較すれば、コーヒー液の抽出濃度が濃いめでも通常程度であっても、良好なコーヒー飲料が得られることが判る。
【0034】
(評価試験2)
次に、合格と判断された実施例1から6について、使用した発泡原液が繰り返し使用することができるかどうかについて調べた。具体的には、上記の評価項目のうち全項目について良好以上と判断された実施例1から6について、使用後4時間冷蔵したものを再度加熱発泡させ、その発泡層の泡を用いて上記の製造方法によりコーヒー飲料を製造した。その結果、冷蔵と加熱発泡とを繰り返し行っても表1に示した回数だけ上記製造方法に適用しえる発泡原液ができ、コーヒー飲料を製造することができることが判明した。
【0035】
表1に示した繰返し使用可能回数と発泡原液の配合量とから、脱脂粉乳の配合量と全水分量が上記実施例1から6に示した配合量の範囲にある限り、繰り返し用いてもよいことが判明した。
【0036】
(評価試験3)
同じく実施例1から6について、混合後の泡の状態を観察した。混合後の泡は、コーヒーを飲み干し終えるまで細かい明るい茶褐色の微粒泡のクリームのような状態のまま残り、混合後の泡そのものもまろやかでコクがあった。泡の状態は、コーヒー液の色だけを吸い上げて明るい茶褐色になったような外観を呈した。これに対して、比較例3〜6は上記したように泡の状態そのものがやや粗い上、飲み干すとクリーム状の泡が最後まで残らず消失した。
【0037】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではない。上記実施形態においては、コーヒー液として比較的濃いものを用いたが、比較的薄めのコーヒーから濃いコーヒーまで幅広い濃度のコーヒーに本発明の製造方法は適用しえる。また、コーヒー豆の挽き方、焙煎の仕方、抽出の仕方にかかわらず、本発明は適用しえる。更に、発泡原液に用いる原材料としては、表3に示したものに限定されない。配合割合については、用いる原材料に応じて種々変更すればよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るコーヒー飲料の製造方法によれば、脱脂粉乳と水とを混合して発泡処理を施してできた表面の発泡層の泡と、抽出したコーヒー液の上澄み液又は上澄み泡とを、その泡が均一な茶褐色になるように混合したものであるから、抽出したコーヒーの色つや・香りを損なうことなく、まろやかさとコクのあるコーヒー飲料を製造することができる。また、本発明に係るコーヒー飲料の製造方法によれば、手軽な方法で飲みにくいコーヒーを飲みやすいコーヒー飲料とすることができる。
【0039】
尚、日本のコーヒー文化の歴史は第二次世界大戦後に始まりますが、ヨーロッパのコーヒー文化の歴史は200年以上にもわたるものです。そのため、我が国がその歴史に追随しあるいはそれを追い越し、さらには、独自のコーヒー文化があることを主張するには日本初のコーヒー文化を日本から世界へ向けて発信しなければなりません。本発明者は、世界中を旅して日本のコーヒー文化とヨーロッパのコーヒー文化とを比較研究し、日本のコーヒー文化がヨーロッパと較べて大きな歴史の差があるにもかかわらず、高い位置にあると確信しました。
本発明者は、この状況下、日本初のコーヒー文化を構築せんとして本発明に係るコーヒー飲料の製造方法を完成したのであり、この製造方法が特許され、この方法が普及すれば、これは日本初のコーヒー文化になるものと自負しております。
従いまして、本発明に係るコーヒー飲料の製造方法は、コーヒー飲料に対する大衆の関心を高めることに貢献し、ひいてはコーヒー関連産業の更なる発展に寄与することができますから、産業上極めて有益な発明であるといえます。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコーヒー飲料の製造方法の製造工程を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコーヒー飲料の製造方法を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るコーヒー飲料の製造方法により製造したコーヒー飲料をデミタスカップに入れた状態の断面図である。
【図4】従来技術を説明するための図である。
【図5】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1 コーヒー液
2 茶褐色の泡
3 発泡原液
4 蒸気ノズル
5 水蒸気
6 泡
7 デミタスカップ
8 コーヒースプーン
9 混合後の泡

Claims (5)

  1. 少なくとも、適当な大きさに挽いたコーヒー豆、コーヒー液濃縮物又はコーヒー粉末物のいずれか一と水又は湯とを用いてコーヒー液を抽出又は作製し、容器に注ぐコーヒー液準備工程と、
    脱脂粉乳と水又は湯とを混合して発泡原液を得る発泡原液準備工程と、
    前記発泡原液に対して発泡処理を施すことにより、表面に発泡層を形成させる発泡工程と、
    前記発泡層の泡と、前記コーヒー液の上澄み液又は上澄み泡とを、当該発泡層の泡が均一な茶褐色になるように混合する混合工程とからなることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法。
  2. 前記発泡原液は、脱脂粉乳250gに対して水1100〜1500ccの割合でこれらを混合することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  3. 前記泡として、前記発泡処理が終わった直後の発泡層のものではなく、当該発泡層の泡の形状変化がほぼなくなりその形態が安定した後の当該発泡層の泡を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  4. 前記コーヒー液準備工程で用いる前記水又は湯は、50〜100℃であり、前記発泡処理は、加熱を伴うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  5. 前記発泡原液は、いったん前記発泡工程に供した後であっても、再度発泡工程に供して繰り返し用いることができることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコーヒー飲料の製造方法。
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