JP3620327B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋内あるいは屋外などで、回転とともに各種の測定、監視ないしは撮像を行なう電子装置に関する。
【0002】
このように回転をともないながら、たとえば、撮像を行なう電子装置には船舶や艦艇に搭載し昼夜を問わず目標物の赤外線領域を光学的に検出し撮像する撮像装置(カメラ)がある。
【0003】
撮像装置である電子装置の概略の外観斜視図が図8に示される。この電子装置1の基本構成は、基部であるベース部2の上部で、両側を同一軸上とした中心線CL2回りのロール軸支持機構3と、ロール軸支持機構3により両側を取り付け支持されるリングアーム4と、このリングアーム4に両側を同一軸上として取り付け支持される中心線CL3回りのピッチ軸支持機構5と、リングアーム4内においてピッチ軸支持機構5により両側から支持される撮像部6と、からなる。このようであって、撮像部6はロール軸支持機構3とピッチ軸支持機構5との直交する2軸の中心部に支持されている。
【0004】
ロール軸支持機構3の中心線CL2の軸方向は船舶または艦艇の船首方向と一致し、ピッチ軸支持機構5の中心線CL3の軸方向は船首方向と直交方向であって、船舶などが水面の波浪やうねりにともなうロール方向ならびにピッチ方向の動揺に応じての補正をする働きをなし、常に撮像部6の水平姿勢を高精度に維持制御をする安定制御機構をそれぞれにそなえており、画像のぶれや歪むことを防止するための、いわゆる空間安定制御が図られている。
【0005】
撮像部6は、上部のドーム状のカバー7が取り付けられる下方のターンテーブル8とは気密状態に組み立てられており、下部の回転機構部9によって中心線CL1回りを一定速度で360°連続回転される。カバー7の正面側には赤外線透過窓板11が2箇所設けられている。
【0006】
また、撮像部6と回転機構部9には、各種の信号線や制御線、電源線などが多数必要であり、そのために回転機構部9の回転中心部において、これらの線路を回転伝達させる必要から、きわめて多くの多段のスリップリング機構を必要とする。
【0007】
さらには、撮像部6の回転信号や回転角度信号、速度制御や位置制御、などの回転にともなう各種の信号情報を検出するための、レゾルバやエンコーダなどの回転角度位置センサ、FOG(フアイバ・オプティカル・ジヤイロ)やリングレーザジヤイロなどの角速度センサ、回転数を検出する回転カウンタ、などの各種信号検出用のセンサをそなえることが必要でもある。このような要求から、スリップリングの段数は250チャンネルにもおよぶこととなる。
【0008】
上記のようなことをそなえて、なおかつ装置全体の水平姿勢状態を安定維持させるためには、撮像部6と回転機構部9とを含む重心を、ロール軸支持機構3とピッチ軸支持機構5とのCL2、CL3の中心軸が直交する中心部であるCL1上に可能なかぎり一致させることが肝要なことであり、実際にそのように設計し製造される。
【0009】
【従来の技術】
図9は、従来の電子装置12の側断面図であるが、図8と対応する中心線CL2回りのロール軸支持機構3の詳細構成ならびにリングアーム4は図示煩雑となることから、省略して示してある。なお、ピッチ軸支持機構5は紙面と直交する方向に位置して回転機構部13を支持している。
【0010】
したがって、回転機構部13と撮像部である本体部14とがベース部2の中央部の空間上に位置されており、以下の説明は主として回転機構部13について説明することとする。
【0011】
本体部14は、ターンテーブル8上を覆うドーム状のカバー7によって防水性を有するよう気密に閉じられた状態である。この本体部14の構成を概略述べると、図8に示したような赤外線透過窓板11を透過して受け入れる装置外部の対象部分からの赤外線を集束するカメラ部としての光学系と、集束位置に設けられる冷却型多素子の赤外線検知器と、これらを支持するとともに、光学系の光軸を水平方向の軸15回りを上下方向に微動位置決めする制御機構と、赤外線検知器によって赤外線が電気信号に変換された信号を増幅する増幅装置、赤外線検知器の検知素子を冷却させる冷媒循環型の冷却装置または電子冷却装置、などからなり、ターンテーブル8の中央部上に重心位置を一致させるようにして取り付けられる。
【0012】
回転機構部13は、それぞれが筐体を構成する内外二重の円筒体からなり、外部の円筒体16は外部環境から内部を密閉保護するためと、紙面と直交方向のピッチ軸支持機構5によって全体が支持されるものであることから容器構成である。
【0013】
内部の円筒体17は外部の円筒体16に対して上下2個所の球軸受け(グリス封入型ボールベアリング)18、19によって支持されるもので、垂直軸回りに回転自在である。
【0014】
この球軸受け18、19間の上側位置に旋回駆動用のモータ21が設けられるが、固定側であるステータが外部の円筒体16に、回転側のロータが内部の円筒体17に、それぞれ取り付けられる。このようなモータ21によってダイレクトに中心線CL1回りに回転される内部の円筒体17の回転速度は60rpmである。
【0015】
また、下方の球軸受け19の下側位置にレゾルバ22が設けられるが、同様に固定側のステータは外部の円筒体16に、回転側のロータは内部の円筒体17に、それぞれ取り付けられる。
【0016】
内部の円筒体17中心の垂直軸CL1と同一軸上に円筒状のスリップリング機構部23が配置される。このスリップリング機構部23の上部には、FOG24またはリングレーザジャイロ25が取り付けられ、周囲には間隔を設けて上下方向に空気ガイド26が設けられる。
【0017】
外部の円筒体16の下面には、空気冷却装置27が取り付けられており、この空気冷却装置27の下面に付加ウエイト28が取り付けられている。この空気冷却装置27による空気の流れは、主としてターンテーブル8上の本体部14ならびにその周囲空間が過熱しないよう冷却し一定温度に維持させるためのものであり、この内部空気は内部の円筒体17と空気ガイド26の間をとおって空気冷却装置27内に吸引冷却され、空気ガイド26とスリップリング機構部23の周囲空間を経てターンテーブル8上に循環送風されるようになっている。
【0018】
上記スリップリング機構部23について説明すると、図10に固定側である不回転側の側断面図が示され、図11に回転側の側断面図が、それぞれ分離状態に示される。このスリップリング機構部23はそれぞれが内外二重のスリップリングとブラシとの組み合わせからなる。
【0019】
なお、図10と図11とにおいては、相互の位置関係を理解容易とするために、同一の球軸受けを両図にあえて重複して図示してあることに注意されたい。また、図示煩雑となることから、スリップリングならびにブラシ数も実際のものよりは少なく図示するとともに、その構造についても概略に示してある。
【0020】
その他の部分についても煩雑さを避けるために詳細構造を図示省略した概略図に示してある。取り付け用ねじや締め付け用ねじなどについても図示してあるが、その説明は省略する。
【0021】
まず、図10を参照すると、下部のケーブル導入カバー31に外部から電源線、信号線、制御線、などの入出力用の2本のケーブル32、33が導入される。ケーブル導入カバー31には上側の基板34上の内外に二つの円筒体が立設並行状態に取り付けられる。
【0022】
外側の円筒体は第1のブラシ支持体35であり、多数の第1のブラシ36が内面側に向けて縦列方向に取り付けられており、外部側で個々にケーブル32の電線が接続される。この第1のブラシ支持体35の外側周囲には円筒形のカバー37が取り付けられ、内側の上下にはそれぞれ球軸受け38、39が設けられる。
【0023】
内側の円筒体は第2のスリップリング支持体41であり、多数の第2のスリップリング42が外面側に向けて多段に取り付けられており、内部側で個々にケーブル33の電線が接続される。この第2のスリップリング支持体41の外側上下にもそれぞれ球軸受け43、44が設けられる。
【0024】
ついで、図11を参照すると、上部のケーブル導入部に上側から電源線、信号線、制御線、などの入出力用のケーブル46が導入される。図ではケーブル46を1本として示したが実際には複数本である。
【0025】
上部の結合用カバー47には、内外に二つの円筒体が並行状態に取り付けられ、下端部においても同一軸上となるように組み合わせられる。
【0026】
外側の円筒体は第1のスリップリング支持体48であり、多数の第1のスリップリング49が外面側に向けて多段に取り付けられており、内部側で個々にケーブル46の電線が接続される。この第1のスリップリング支持体48の下端部にはリング体51が取り付けられて下端方向へ延長されており、これらの外側の上下にはそれぞれ球軸受け38、39が設けられる。
【0027】
内側の円筒体は第2のブラシ支持体52であり、多数の第2のブラシ53が内面側に向けて縦列方向に取り付けられており、外部側で個々にケーブル46の電線が接続される。この第2のブラシ支持体52の内側上下にそれぞれ球軸受け43、44が設けられる。
【0028】
図10と図11のスリップリング分離体を組み合わせた状態が図12の側断面図に示される。図12においては、それぞれの球軸受け38、39と43、44とが同一位置になることは、既述したことからあえて説明するまでもなく容易に理解されよう。
【0029】
このようにして組み合わせ、組み立てられた状態では図12から明らかなように、固定側の第1のブラシ支持体35の第1のブラシ36は、回転側の第1のスリップリング支持体48の第1のスリップリング49に接触している。また、固定側の第2のスリップリング支持体41の第2のスリップリング42は、回転側の第2のブラシ支持体52の第2のブラシ53に接触している。
【0030】
このようであって、それぞれの第1、第2のブラシ36、53は第1、第2のスリップリング49、42それぞれに圧接して電気的に確実な接触によって電気信号や電源の授受が行なわれる結果、固定側のケーブル32、33と回転側のケーブル46との接続が果たされる。このような位置関係はそれぞれが球軸受け38、39、43、44によって正確に位置決めされることから、長期にわたっての信頼性が保証される。
【0031】
なお、第1、第2のブラシ36、53はそれぞれ第1、第2のスリップリング49、42に圧接される機構をそなえているが、この圧接機構は図示省略してある。
【0032】
ふたたび、図9を参照すると、スリップリング機構部23の図10に示される固定側は下部が回転機構部13の、不回転側である外部の円筒体16に支持固定されるようになっている。
【0033】
スリップリング機構部23の図11に示される回転側は上部が回転機構部13の、回転側である内部の円筒体17に連結固定されるように構成されるので、本体部14の回転と一致する。このようであるから、図11に示される回転側の上部にFOG24、またはリングレーザジャイロ25を取り付けることにより、これらが同一回転することで必要とする信号を得ることができる。
【0034】
なお、図9において、固定側である外部の円筒体16の上端面と、この端面に対向する回転側であるターンテーブル8の下面とは、その間に外部からの水分が内部に入り込まないよう、図示しないゴム製のシールリングが接触するように装着介在され、保護されるようになっている。
【0035】
図13は、図9とは異なる電子装置55であるが、本体部14については図9に示したものと同様であり、回転機構部56の構成が異なることから、この回転機構部56のみを側断面図に示してある。なお、ベース部2、ロール軸支持機構3、リングアーム4、ピッチ軸支持機構5、などについても同様なことから、図示省略してある。
【0036】
なお、ロール軸支持機構3およびピッチ軸支持機構5の中心線、CL2、CL3は図示位置に設定されている。
【0037】
円筒状の固定側筐体57と、その外側と上部とを覆うように位置される円筒状の回転側筐体58と、からなり、上下に配置される球軸受け59、61により回転側筐体58が固定側筐体57に対して中心線CL1回り回転自在に結合支持される。
【0038】
この球軸受け59、61の間において、固定側筐体57の外側周囲にモータ62のステータ側が取り付けられ、回転側筐体58の内面周囲にモータ62のロータ側が取り付けられる。
【0039】
固定側筐体57の外側下部のフランジ状の張り出し部63には、回転側筐体58の下端面に取り付けられるゴム製のシールリング64が接触しており、外部からの水分が内部に入り込まないように保護されている。
【0040】
固定側筐体57の下端面には基板65と間隔リング66を介して、その下面にコネクタ取り付け板67とが取り付けられており、間隔リング66の周囲はカバー板68によって覆われている。コネクタ取り付け板67には防水コネクタ69が取り付けられており、周囲にはリング状の付加ウエイト71が取り付けられている。
【0041】
回転側筐体58の上側には広い円板状の本体取り付け面72であり、この上面に図9で説明の電子装置12(図示せず)が搭載され、周囲には二点鎖線に示されるドーム状のカバー7が取り付けられる。
【0042】
基板65の中心には、図10〜図12で説明のスリップリング機構部23の固定側である下端部が不回転状態に取り付け固定されており、上側の回転部は回転側筐体58の上側を覆うように取り付けられた取り付け金具73に結合されて回転し得るように構成される。この取り付け金具73には、スリップリング機構部23上部の周囲に歯車74が形成されている。
【0043】
固定側筐体57内部の中間部分には棚状の仕切り板75が形成されており、エンコーダ76または回転カウンタ77が取り付けられ、これらは、取り付け金具73の歯車74と噛み合う歯車78と軸継手によって連結される。
【0044】
この歯車78は二枚の歯車と、この二枚の歯車相互間にねじり力を付与するばねとによる公知なバックラッシュレス機構をそなえており、正確な回転伝動がなされる。また、歯車74、78どうしの歯数比は1:1である。
【0045】
このように、固定側筐体57の中心から偏倚した位置にエンコーダ76または回転カウンタ77が取り付けられることから、仕切り板75には中心CL1と対称な反対側の位置にバランスウエイト79を取り付け、全体の平衡状態を得るようにしている。
【0046】
下部のコネクタ取り付け板67に取り付けられたコネクタ69の内部側とスリップリング機構部23とは、図示省略の電気配線がなされるとともに、スリップリング機構部23の上部回転側にも既述したように配線が設けられる。
【0047】
この、図13に示した電子装置55によると、図9の電子装置12に比して、図9の電子装置12の場合、モータ21とレゾルバ22とを直列方向の上下方向に設けることに比べて、モータ62単体であり、エンコーダ76または回転カウンタ77をスリップリング機構23と並行した位置に設けることにより、上下方向の高さを短縮し得るが、水平方向の直径が大きくなるものである。
【0048】
モータ62の位置を中心線CL2、CL3よりも下方とし得るから、モータ62の重量による上下方向のバランスも好都合に働く。
【0049】
以上のように,電子装置に各種センサを組み合わせることについて、以下に記述すると、本体部14の回転にともなう各種情報を検出利用することと、回転の状態を安定に維持制御させること、などにある。
【0050】
FOG24あるいはリングレーザジャイロ25は、対象方向に対しての回転速度を一定に維持制御させるための角速度センサであることから、回転軸CL1上の回転中心に取り付けることが必要である。したがって、スリップリング機構部23の上側または下側に取り付けることになるが、スリップリング機構部23の回転部が上側のみのために上側に取り付けるようにしている。
【0051】
レゾルバ22あるいはエンコーダ76は、これらからの角度信号により回転制御を行なうことから、本体部を不回転部に固定し回転側を回転部と連結して回転させることにより信号を得るようにしているので、図9あるいは図13に示すような構成となる。
【0052】
回転カウンタ77は、多チャンネルのスリップリング機構部23の信頼性を保証するための保守を行なうために、その回転稼働の累積回転数を検出し保守時期の判断をするようにしているので、図13に示すような構成となる。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示す従来の電子装置12によると、本体部14のカメラ部およびその周辺に装着される電子機器が非常に重いことから、回転機構部13下端部の空気冷却装置27を重くするとともに、中心線CL2、CL3の直交位置である支持支点から最遠端であるその下方に、さらに付加ウエイト28を取り付けていたが、それらにも限度があることから大型のレゾルバ22を下方側に取り付け全体のバランスを得るようにしていた。このようなことから、電子装置自体が大型化し、重量の増加が避けられなかった。
【0054】
一方、電子装置12を艦船における周囲の監視装置とするには、より遠方を見渡せること(探知距離の延長)ができるように、ブリッジなどの上ではなくマストなどの高い位置に設置することが求められる。このような要求に応じるには、電子装置の小型化ならびに軽量化が必須の事項であるが、上記したような従来の電子装置12ではこのような要求には応じ得ないといった問題点がある。
【0055】
最近、電子装置の小型化の要求から、カメラ部とその周辺に装着される電子機器とが、電子部品などの性能向上による小型化と高密度実装により軽量化についても可能となってきたことから、回転機構部も小型化、軽量化し得ることが可能となってきた。
【0056】
このようなことから、従来バランスウエイトを兼ねさせていた大型なレゾルバ22を小型なものとしても十分機能し得ることも判明した。
【0057】
スリップリング機構部23の上部回転部分に取り付けられているFOG24またはリングレーザジャイロ25などは、上側に本体部14が搭載されているために、点検などの保守に際しては全体を分解しなければならず面倒なことから困難であるといった問題があった。
【0058】
これらを、スリップリング機構部23の下側である不回転部分に回転部を設けて取り付け得るようにすれば、上部の重量の軽減化とともに、その分下部に重量が付加されることから、付加ウエイト28を軽減し得て電子装置自体の軽量化ならびに保守性の向上が可能となる。
【0059】
図13に示す電子装置55によると、艦船の動揺などによる画像のぶれや歪みなどをなくすために空間安定制御を行なっているが、直交三軸の回転軸中心に重心を設定する必要から、可能なかぎり回転中心CL1から偏倚するアンバランスな重量を少なくするようにしている。
【0060】
そのために、上述したように上側の本体部14の重量が重いことによる下方のバランスを補うための、付加ウエイト71を下端に設けるなどする必要があった。
【0061】
回転機構部56の高さを低くすることによる小型化を図るために、エンコーダ76や回転カウンタ77を回転中心CL1から偏倚させて取り付けるようにしていた。このために、取り付け金具や歯車などの伝達機構を含めた重量と、このアンバランスを平衡させるためのバランスウエイト79を付加させることによる重量の増加、ならびに直径方向が大型化することになっていた。
【0062】
本発明は、上記従来の種々の問題点にかんがみて、多段のスリップリング機構をそなえた電子装置の小型化ならびに軽量化を実現させることを、発明の課題とするものである。
【0063】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明手段の構成要旨とするところの、第1の手段は、垂直軸回りに回転し得る回転機構部と、この回転機構部の上部に設けられ回転機構部によって水平方向回転される本体部と、回転機構部の中心部に設けられる円筒状のスリップリング機構部と、このスリップリング機構部の中心内部を上下に貫通する回転軸と、をそなえ、回転軸の上部が本体部の回転と一致するよう回転機構部に連結されるとともに回転軸が下部のスリップリング機構部の下部に設けられるセンサの回転部に連結される電子装置である。
【0064】
この第1の手段によると、スリップリング機構部の下側は不回転部であることから、スリップリング機構部の上側の回転部から貫通する回転軸が下側の不回転部に回転軸が設けられることとなり、スリップリング機構部の下側にセンサの取り付け部分を取り付けることができ、センサの回転部に回転軸を連結させることが可能となる。
【0065】
このように取り付けられるセンサは、スリップリング機構部の中心軸と同一軸上なことから、回転機構部の中心から偏倚することがなく、したがって、電子装置の回転軸回りの重量の不平衡にはならない。
【0066】
センサそのものも小型とすることにより、センサの回転部を直接回転軸に連結させることで、付属の伝達機構などを要することがなく、電子装置の小型化と軽量化とが達せられる。
【0067】
本発明構成要旨の第2の手段は、垂直軸回りに回転し得る回転機構部と、この回転機構部の上部に設けられ回転機構部によって水平方向回転される本体部と、回転機構部の中心部に設けられる円筒状のスリップリング機構部と、このスリップリング機構部の中心内部を上下に貫通する中空の回転軸と、をそなえ、回転軸の上部が本体部の回転と一致するよう回転機構部に連結されるとともに回転軸の下部がスリップリング機構部の下部に設けられる回転センサの回転部に連結され該回転センサの信号線が回転軸の内部を挿通される電子装置である。
【0068】
この第2の手段によると、スリップリング機構部の下側は不回転部であることから、スリップリング機構部の上側の回転部から貫通する中空の回転軸が下面の不回転部に回転軸が設けられることとなり、スリップリング機構部の下側にセンサの取り付け部分を取り付けることができ、センサの回転部に回転軸を連結させることが可能となる。
【0069】
取り付けられるセンサは、スリップリング機構部の中心軸と同一軸上なことから、回転機構部の中心から偏倚することなく、したがって、電子装置の回転軸回りの重量の不平衡を招かない。
【0070】
センサそのものも小型とすることにより、センサの回転部を直接回転軸に連結させることで、付属の伝達機構などを要することなく、電子装置の小型化と軽量化とが達せられる。センサの信号線を回転軸の中空な内部を挿通させることで上側の本体部側へ到らせることが可能である。
【0071】
本発明構成要旨の第3の手段は、第1の手段または第2の手段における本体部を赤外線撮像部とした電子装置である。
【0072】
この第3の手段によると、多段のスリップリング機構部による多くの信号の伝達、多くの制御回路などの伝送をベース側と回転側との間を授受し得ることと、各種センサを選択設定し、組み合わせることを含めて取り付けることが可能なことから、姿勢制御ならびに回転速度制御の高安定化による高精度な赤外線映像を得ることが可能であり、しかも小型化と軽量化の両方をかねそなえることから、高い位置に設置して遠距離に到る信頼性の良好な赤外線映像や各種計測値の情報を得ることができるといった、好適な装置となし得る。
【0073】
【発明の実施の形態】
以下、本発明電子装置について、構成要旨にもとづいた一実施の形態により、それぞれ図を参照しながら具体的詳細に説明する。なお、全図を通じて同様部分には理解を容易とするために同一符号を付して示す。
【0074】
図1は、本発明電子装置81の正面視断面図であり、図2に側断面図を示す。図1は、図8と対応するリングアーム4と、これに結合される中心線CL3回りのピッチ軸支持機構5の概略要部のみが示され、詳細構成は図示省略してある。ロール軸支持機構3は紙面と直交する方向に位置してリングアーム4を支持しており、図示下方にベース部2が示される。図2は、中心線CL2回りのロール軸支持機構3の詳細構成ならびにリングアーム4は図示煩雑となることから省略して示してある。
【0075】
したがって、回転機構部82と撮像部である本体部83とが、ベース部2の中央部の空間上に位置されており、以下の説明は主として回転機構部82について説明する。
【0076】
本体部83は、ターンテーブル8上を覆うドーム状のカバー7によって防水性を有するよう気密に閉じられた状態である。この本体部83の構成を概略述べると、図8と同様な赤外線透過窓板11を透過して受け入れられる装置外部の対象部分からの赤外線を集束するカメラ部としての光学系と、集束位置に設けられる冷却型多素子の赤外線検知器と、これらを支持するとともに、光学系の光軸を水平方向の軸15回りを上下方向に微動位置決めする制御機構と、赤外線検知器によって赤外線が電気信号に変換された信号を増幅する増幅装置、赤外線検知器の検知素子を冷却させる冷媒循環型の冷却装置または電子冷却装置、などからなり、ターンテーブル8の中央部上に重心位置を一致させるようにして取り付けられる。
【0077】
この本体部83は、図9で説明の従来の本体部14に比して、小型軽量化がなされているものである。
【0078】
本体部83である赤外線撮像部は、図1の正面視で明らかなように二組が並行して設けられている。図8の赤外線透過窓板11も二個所であることから、波長帯の異なる二つの赤外線帯域をそれぞれに検出し得るように構成されている。
【0079】
回転機構部82は、それぞれが筐体を構成する内外二重の円筒体からなり、外部の円筒体84は外部環境から内部を密閉保護するためと、中心線CL3回りのピッチ軸支持機構5によって全体が支持されるものであることから容器構成である。
【0080】
内部の円筒体85は外部の円筒体84に対して上下2個所の球軸受け86、87によって支持されるもので、垂直軸回りに回転自在である。
【0081】
この球軸受け86、87間の下側位置に旋回駆動用のモータ88が設けられるが、固定側であるステータが外部の円筒体84に、回転側のロータが内部の円筒体85に、それぞれ取り付けられる。このようなモータ88によってダイレクトに中心線CL1回りに回転される内部の円筒体85の回転速度は60rpmである。
【0082】
内部の円筒体85中心の垂直軸CL1と同一軸上に円筒状のスリップリング機構部91が配置されている。このスリップリング機構部91の上部の回転部には、FOG24またはリングレーザジャイロ25が取り付けられている。
【0083】
スリップリング機構部91の下部の固定部は、外部の円筒体84に取り付けられている円板状の取り付け板92に取り付け固定されており、その下部にレゾルバが設けられているが、この詳細構成については後述することとする。
【0084】
スリップリング機構部91の上部の回転部は、内部の円筒体85に設けられている円板状の取り付け板93に取り付け結合されている。これらの取り付け板92、93には、図示していないが平面視周囲に空気の通気孔が形成されている。
【0085】
外部の円筒体84の下面には、空気冷却装置27が取り付けられており、この空気冷却装置27の下面に付加ウエイト28が取り付けられている。空気冷却装置27の上側には、図1に示されるように、スリップリング機構部91の両側に位置して送風機94と、この送風機94の両側を囲むよう図2に示されるように空気ガイド板95が設けられている。
【0086】
この空気冷却装置27による空気の流れは、主としてターンテーブル8上の本体部83ならびにその周囲空間が過熱しないよう冷却し一定温度に維持させるためのものであり、この内部空気は外部の円筒体84と内部の円筒体85の間をとおって空気冷却装置27に吸引冷却され、空気ガイド板95の対向間と、内部の円筒体85とスリップリング機構部91との間を経てターンテーブル8上に循環送風されるよう送風機94で送り出される。
【0087】
上記スリップリング機構部91について説明すると、図3に固定側である不回転側の側断面図が示され、図4に回転側の側断面図が、それぞれ分離状態に示される。このスリップリング機構部91はそれぞれが内外二重のスリップリングとブラシとの組み合わせからなる。
【0088】
また、図3と図4とにおいては、相互の位置関係を理解容易とするために、同一の球軸受けを両図にあえて重複して図示する。図示煩雑となることから、このスリップリング機構部91においても、スリップリングならびにブラシ数を実際のものより少なく図示するとともに、その構造についても概略に示してある。
【0089】
その他の部分についても同様に詳細構造を省略し概略図にしてある。また、取り付け用ねじや締め付け用ついても図示してあるが、その説明は省略する。
【0090】
まず図3を参照すると、下部のケーブル導入カバーでもあるセンサ取り付け金具96が設けられており、この側面に外部から電源線、信号線、制御線、などの入出力用の2本のケーブル32、33が導入される。
【0091】
センサ取り付け金具96の上側の基板34上に内外に二つの円筒体が立設並行状態に取り付けられる。外側の円筒体は第1のブラシ支持体35であり、多数の第1のブラシ36が内面側へ向けて縦列方向に取り付けられており、外部側で個々にケーブル32の電線が接続される。この第1のブラシ支持体35の外側周囲には円筒形のカバー37が取り付けられ、内側の上下にはそれぞれ球軸受け38、39が設けられている。
【0092】
内側の円筒体は第2のスリップリング支持体97であり、多数の第2のスリップリング42が外側に向けて多段に取り付けられており、内部側で個々にケーブル33の電線が接続される。この第2のスリップリング支持体97の外側上下にもそれぞれ球軸受け43、44が設けられる。
【0093】
センサ取り付け金具96内部の中心には保護管98が上方向に向けて立設され、その上端は第2のスリップリング支持体97の上端の貫通孔に嵌合するとともに連通し開口している。
【0094】
センサ取り付け金具96の中心部には球軸受け99が嵌合し、外輪が保持固定されている。さらにその下方には、エンコーダ76または回転カウンタ77のハウジングの周囲が保持されるとともに、中心のロータの回転軸101が球軸受け99の中心と一致するよう位置決めして取り付けられる。
【0095】
ついで図4を参照すると、上部のケーブル導入部に上側から電源線、信号線、制御線、などの入出力用のケーブル46が導入される。図ではケーブル46を1本として示したが実際には複数本である。
【0096】
上部の結合用カバー102には、内外に二つの円筒体が並行状態に取り付けられ、下端部においても同一軸上となるように組み合わせられる。
【0097】
外側の円筒体は第1のスリップリング支持体48であり、多数の第1のスリップリング49が外側面に向けて多段に取り付けられており、内部側で個々にケーブル46の電線が接続される。
【0098】
この第1のスリップリング支持体48の下端部にはリング体51が取り付けられて下端方向へ延長されており、これらの外側の上下にはそれぞれ球軸受け38、39が設けられる。
【0099】
内側の円筒体は第2のブラシ支持体52であり、多数の第2のブラシ53が内面側に向けて縦列方向に取り付けられており、外部側で個々にケーブル46の電線が接続される。この第2のブラシ支持体52の内側上下にそれぞれ球軸受け43、44が設けられる。
【0100】
上部の結合用カバー102の中心には結合金具103が取り付けられ、この結合金具103の中心を貫通する回転軸104の上端が嵌合され、締め付けリング105によって締め付け固定されるように構成されている。
【0101】
結合金具103の上部は薄い円筒形であって、この円筒形部分に軸方向の複数のすり割り溝(スリット)を形成しておき、締め付けリング105を平面視でC型リングとする切り欠き溝を図示しない締め付けねじで直径方向を縮小させるよう締め付けることで、結合金具103の円筒形部分を締め付け回転軸104と一体的に結合固定させることができる。
【0102】
あるいは、結合金具103の同様な円筒形部分の周囲外周をテーパねじとしておき、締め付けリング104の内面をテーパナットとすることで、同様に締め付け固定結合させ得る。
【0103】
回転軸104の下端側には、球軸受け99の内輪を嵌合させるとともに、保持固定させる軸受け保持部106と、その先端に軸継手107とが設けられている。
【0104】
図3と図4のスリップリング分離体を組み合わせた状態が図5の側断面図に示される。図5においては、、それぞれの球軸受け38、39と43、44と99とが同一位置になることは、既述したことから容易に理解されよう。
【0105】
このように組み合わせ、組み立てられた状態は図5から明らかなように、固定側の第1のブラシ支持体35の第1のブラシ36は、回転側の第1のスリップリング支持体48の第1のスリップリング49に接触している。また、固定側の第2のスリップリング支持体97の第2のスリップリング42は、回転側の第2のブラシ支持体52の第2のブラシ53に接触している。
【0106】
このように、それぞれの第1、第2のブラシ36、53は、第1、第2のスリップリング49、42それぞれに圧接して電気的に確実な接触によって電気信号や電源の授受が行なわれる結果、固定側のケーブル32、33と回転側のケーブル46との接続が果たされる。このような位置関係はそれぞれが球軸受け38、39、43、44によって正確に位置決めされることから、長期にわたっての信頼性が保証される。
【0107】
なお、第1、第2のブラシ36、53はそれぞれ第1、第2のスリップリング49、42に圧接される構成をそなえているが、この圧接構成は図示省略してある。
【0108】
センサ取り付け金具96に取り付けられたエンコーダ76または回転カウンタ77中心のロータの回転軸101は、回転軸104下端部の軸継手107と連結結合されることにより、スリップリング機構部91の上部回転側と連結され、同一の回転がなされる。
【0109】
ここで、図1および図2を参照すると、スリップリング機構部91の図3に示される固定側は回転機構部82の、不回転側である外部の円筒体84へ取り付け板92により支持固定されるようになっている。
【0110】
スリップリング機構部91の図4に示される回転側は上部が回転機構部82の、回転側である内部の円筒体85へ取り付け板93により支持固定されるように構成されるので、本体部83の回転と一致する。このようであるから、図3に示されるエンコーダ76または回転カウンタ77から必要とする信号を得ることができる。
【0111】
図1および図2においても、固定側である外部の円筒体84の上端面と、この端面に対向する回転側であるターンテーブル8の下面とは、その間に外部からの水分が内部に入り込まないよう、図示しないがゴム製のシールリングが接触するように装着介在され、保護されるように構成されている。
【0112】
図6の実施の形態は、図5に示したスリップリング機構の側断面図と同様であるが、センサとしてのエンコーダ76または回転カウンタ77に代えて、レゾルバ108とすることについての側断面図であり、スリップリング機構部91の下方要部のみを示してある。以下の実施の形態においては、図3〜図5と同様部分には理解を容易とするために、異なる構成であっても、あえて同一符号を付して説明することとする。
【0113】
この実施の形態によれば、センサ取り付け金具96の下部の内側にレゾルバ108のステータ109を嵌合させて固定状態に取り付け、軸受け保持部106の下部周囲にはレゾルバ108のロータ111を嵌合させ固定状態に取り付ける。
【0114】
また、回転軸104は中心内部を上下に貫通する中空管状の回転軸とすることにより、ロータ111側のコイルのリード線112をこの回転軸104の中空な内部を経由させて、回転側である上部の本体部83へ導くことができる。なお、符号の113はステータ109側のリード線である。
【0115】
このようであるから、図1および図2にも示されるように、偏平で小型なレゾルバ108をスリップリング機構部91の下部に取り付けることができ、スリップリング機構部91内部を貫通する回転軸104によって本体部83と同一回転とすることにより、重心位置の偏倚をなくし電子装置81の小型化と軽量化を達成し得る。
【0116】
加えて、従来構造ではなし得なかった、スリップリング機構部91の下部にレゾルバ108、または、エンコーダ76、回転カウンタ77、などのセンサを設け、さらには、FOG24またはリングレーザジャイロ25などのセンサを上部に設けることが可能である。
【0117】
図7の実施の形態は、図5に示したスリップリング機構の側断面図と同様であるが、センサとしてのエンコーダ76または回転カウンタ77に代えて、FOG24またはリングレーザジャイロ25とすることについての側断面図であり、スリップリング機構部91の下方要部のみを示してある。同様に、図3〜図5と同様部分には同一符号を付して説明する。
【0118】
この実施の形態によれば、センサ取り付け金具96に大径な球軸受け99を取り付けて回転の姿勢の安定化を図っている。したがって、軸受け保持部106の直径も大きく、その下面にFOG24またはリングレーザジャイロ25を選択的に取り付け、全体を回転し得る。
【0119】
回転軸104は、中心内部を上下に貫通する中空管状とし、光フアイバなどの信号ケーブル114を、この回転軸104の中空な内部を経由させて、回転側である上部の本体部83へ導くことができる。
【0120】
このような構成とすることにより、回転機構部82と本体部83とを分解、分離することなく、回転機構部82の下部を開放することにより、FOG24またはリングレーザジャイロ25の点検、保守などを行なうことができる。
【0121】
以上のようであるが、本発明は、好ましくは赤外線撮像装置に適用し得るが、これに限定されることなく、可視領域の撮像装置、その他の計測装置、観測装置、光学装置以外の電波装置、などに適用可能なことは当然に含まれることであり、いうまでもないことである。
【0122】
【発明の効果】
以上、詳細に説明のように本発明電子装置によれば、垂直軸回りに回転し得る回転機構部と、上部に回転機構部によって水平方向回転される本体部と、回転機構部の中心に設けられる円筒状の多段のスリップリング機構部と、スリップリング機構部の中心内部を上下に貫通する回転軸と、をそなえ、回転軸の上部が本体部の回転と一致するよう回転機構部に連結されるとともに回転軸が下部のスリップリング機構部の下部に設けられるセンサの回転部に連結されるようにしたことにより、スリップリング機構部の下側は不回転部であるので、上側の回転部から貫通する回転軸架下側の不回転部に回転軸が延在されることとなる。
【0123】
これによって、スリップリング機構部の下側にセンサの取り付け部分を取り付け、センサの回転部に回転軸を連結させることが可能となる。このように取り付けられるセンサは、スリップリング機構部の中心軸と同一軸上となり、回転機構部の中心から偏倚することがない。したがって、電子装置の回転軸回りの重量の不平衡にはならない。
【0124】
センサを小型なものとすることにより、従来のような回転伝達機構を要せず、電子装置の小型化と軽量化の両方を達し得る。
【0125】
また、上記回転軸を中空の回転軸とすることにより、スリップリング機構部の下部に設けられる回転センサの信号線などを回転軸の中空な内部を挿通させることが可能なことから、この信号線などを上側の本体部に導くことができ得る。
【0126】
上記、本体部を赤外線撮像部とすることにより、多段のスリップリング機構部による多くの各種信号の伝達をベース部と回転側との間に授受し得るから、各種センサの選択設定、センサの組み合わせも自在なこと、から姿勢制御や回転速度の高安定制御を可能とし、高精度で高信頼度な赤外線情報を得ることが可能となる。小型にして軽量で重量バランスにすぐれることから、高所への設置も可能となるなど赤外線観測装置として、きわめて好適なものである。
【0127】
そのほか、従来大型なレゾルバを小型なものとして回転中心の下方に取り付けるようにしたことから、回転駆動モータを下方側に位置させることが可能となり重量バランス調節用の付加ウエイトを軽量化し得る。
【0128】
本体部の内部ならびに周囲を冷却する空気の流路を、従来のレゾルバの影響がなくなり、ここに外部の円筒体と内部の円筒体との間にモータが介在されるものの、十分な空気の流通路が確保し得たので空気を効率よく循環させることができるようになった。
【0129】
センサについても、各種制御ならびに信号処理に応じて選択し得るし組み合わせも可能なことから、このような要求に応じて角度センサ、角速度センサ、回転数カウントセンサ、その他の各種センサ、を採用し得る。
【0130】
以上のようであるから、本発明電子装置によると、光学、電波式などの各種観測、監視装置などに適用してその実用上の効果はきわめて顕著なものであり、とりわけ、赤外線分野において、すぐれた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電子装置の正面視断面図である。
【図2】本発明電子装置の側断面図である。
【図3】本発明電子装置のスリップリング機構部説明の分離状態の側断面図(その1)である。
【図4】本発明電子装置のスリップリング機構部説明の分離状態の側断面図(その2)である。
【図5】本発明電子装置のスリップリング機構部の側断面図である。
【図6】本発明電子装置のスリップリング機構部の要部側断面図(その1)である。
【図7】本発明電子装置のスリップリング機構部の要部側断面図(その2)である。
【図8】本発明にかかる電子装置の外観斜視図である。
【図9】従来の電子装置の側断面図である。
【図10】従来のスリップリング機構部説明の分離状態の側断面図(その1)である。
【図11】従来のスリップリング機構部説明の分離状態の側断面図(その2)である。
【図12】従来のスリップリング機構部の側断面図である。
【図13】図9とは異なる従来の電子装置の回転機構部の側断面図である。
【符号の説明】
1 電子装置
2 ベース部
3 ロール軸支持機構
4 リングアーム
5 ピッチ軸支持機構
6 撮像部
7 カバー
8 ターンテーブル
9 回転機構部
11 赤外線透過窓板
12 電子装置
13 回転機構部
14 本体部
15 軸
16 外部の円筒体
17 内部の円筒体
18、19 球軸受け
21 モータ
22 レゾルバ
23 スリップリング機構部
24 FOG
25 リングレーザジャイロ
26 空気ガイド
27 空気冷却装置
28 付加ウエイト
31 ケーブル導入カバー
32、33 ケーブル
34 基板
35 第1のブラシ支持体
36 第1のブラシ
37 円筒形のカバー
38、39 球軸受け
41 第2のスリップリング支持体
42 第2のスリップリング
43、44 球軸受け
46 ケーブル
47 結合用カバー
48 第1のスリップリング支持体
49 第1のスリップリング
51 リング体
52 第2のブラシ支持体
53 第2のブラシ
55 電子装置
56 回転機構部
57 固定側筐体
58 回転側筐体
59、61 球軸受け
62 モータ
63 張り出し部
64 シールリング
65 基板
66 間隔リング
67 コネクタ取り付け板
68 カバー板
69 防水コネクタ
71 付加ウエイト
72 本体取り付け面
73 取り付け金具
74 歯車
75 仕切り板
76 エンコーダ
77 回転カウンタ
78 歯車
79 バランスウエイト
81 電子装置
82 回転機構部
83 本体部
84 外部の円筒体
85 内部の円筒体
86、87 球軸受け
88 モータ
91 スリップリング機構部
92、93 取り付け板
94 送風機
95 空気ガイド板
96 センサ取り付け金具
97 第2のスリップリング支持体
98 保護管
99 球軸受け
101 ロータの回転軸
102 結合用カバー
103 結合金具
104 回転軸
105 締め付けリング
106 軸受け保持部
107 軸継手
108 レゾルバ
109 ステータ
111 ロータ
112、113 リード線
114 信号ケーブル

Claims (3)

  1. 垂直軸回りに回転し得る回転機構部と、上記回転機構部の上部に設けられ回転機構部によって水平方向回転される本体部と、上記回転機構部の中心部に設けられる円筒状のスリップリング機構部と、上記スリップリング機構部の中心内部を上下に貫通する回転軸と、をそなえ、
    上記回転軸の上部が本体部の回転と一致するよう回転機構部に連結されるとともに回転軸の下部がスリップリング機構部の下部に設けられる回転センサの回転部に連結されてなることを特徴とする電子装置。
  2. 垂直軸回りに回転し得る回転機構部と、上記回転機構部の上部に設けられ回転機構部によって水平方向回転される本体部と、上記回転機構部の中心部に設けられる円筒状のスリップリング機構部と、上記スリップリング機構部の中心内部を上下に貫通する中空の回転軸と、をそなえ、
    上記回転軸の上部が本体部の回転と一致するよう回転機構部に連結されるとともに回転軸の下部がスリップリング機構部の下部に設けられる回転センサの回転部に連結され該回転センサの信号線が回転軸の内部を挿通されることを特徴とする電子装置。
  3. 上記本体部は赤外線撮像部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子装置。
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