JP3619558B2 - 画像情報取り扱い装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、画像情報取り扱い装置、詳しくは、情報記録媒体への情報の記録、再生、複写が可能な画像情報取り扱い装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録媒体の画像記録再生を行う画像情報取り扱い装置である画像ファイル装置等においては、様々な種類の記録メディア(情報記録媒体)が使用されており、用途やメディアの特性に応じて使い分けられる。例えば、そのような画像ファイル装置として、2インチのVF(ビデオフロッピィディスク)に25枚から50枚程度の静止画をアナログ記録できるような電子カメラ規格に準拠した画像ファイル装置が知られている。このような静止画用画像ファイル装置において、記録されている画像をインデックス的に表示するマルチ画面再生表示機能は、画像の検索や選択を行う上で非常に利便性を高める機能として有益なものであった。
【0003】
一方、近年、電子回路技術の進歩により、デジタル化した画像データを圧縮して記録メディアに記録し、再生するようなデジタル画像ファイル装置が比較的安価に提供されている。
【0004】
このようなデジタル画像ファイル装置は、デジタル化した画像ファイルのデータを扱うので、コピー(画像ファイルの複写)を行っても画質が全く劣化しないというメリットがある。
【0005】
また、デジタル画像ファイル装置において、再生画像データをフレームメモリやフィールドメモリに展開する際に、データの間引きやフィルタリングにより縮小した画像を生成し、マルチ画像表示して、画像検索や選択を容易に行うことが行われている。このような画像ファイル装置において、2種類以上の、または、2つ以上の外部記憶メディアを備え、メディア間で相互に画像データを転送して、バックアップを行うことは容易である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来の画像情報取り扱い装置である画像ファイル装置における前記1コマコピーでは、コピー元の画像データを確認して、コピーコマを選択するが、1枚ずつコピーを行うため、コピーの操作はかなり煩雑なものであった。
【0010】
本発明は、上述の不具合を解決するためになされたものであり、画像ファイルのデータの分類整理を容易に行うために、画像データの複写が簡単操作で行える画像情報取り扱い装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像情報取り扱い装置は、適用された情報記録媒体相互間で画像ファイルの複写が可能になされた画像情報取り扱い装置であって、1コマまたは複数コマの複写動作について、既に画像ファイルが記録されている一の記録媒体からそれぞれ1コマまたは複数コマの画像ファイルを読み出し、他の記録媒体を指定して画像ファイルの複写を行う複写手段と、前記他の記録媒体中に、当該装置に関する記号と装置により生成される連番部分とからなる名称のサブディレクトリを自動的に作成する手段と、前記複数の画像ファイルの複写を、前記画像ファイルのコマ番号順、あるいは選択された順序のいずれかに基づいて選択的に実行する複写順序設定手段とを有し、前記複写手段は、前記生成されたサブディレクトリ中に前記画像ファイルの複写を行うことを特徴とする。
【0012】
【作 用】
上記構成において、1コマまたは複数コマの複写動作について、既に画像ファイルが記録されている一つの記録媒体からそれぞれ1コマまたは複数コマの画像ファイルを読み出し、他の記録媒体を指定して画像ファイルの複写を行う複写手段は、前記生成されたサブディレクトリ中に前記画像ファイルの複写を行う。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施例の画像情報取り扱い装置である画像ファイル装置のリモコン送信器、モデム、メモリカード(PCカード)、FD等を接続、または、装着した状態でのブロック構成図である。
【0015】
なお、該画像ファイル装置1に適用可能な画像ファイルの画像情報の情報記録媒体である記録メディアは、図1に示すように、メモリカード3とフロッピィディスク(以下、FDと記載する)5であって、本装置には後述するようにメモリカード、および、FDのための複数の情報記録媒体装着部となるメモリカードI/F19と同スロット、および、FDD(フロッピィディスクドライブ)21を有している。なお、本実施例では記録メディアとしてメモリカード3、および、FD5を適用する構造としたが、そのほかに着脱可能なハードディスクや光磁気ディスク等をメディアに適用可能であり、また、同一種類の2つのメディア、例えば、メモリカード同士としてもよい。
【0016】
本実施例の画像ファイル装置1は、ビデオ入力信号をデジタイズしてデジタルビデオデータに変換するA/Dブロック11と、デジタルビデオ信号をD/A変換し、アナログビデオ信号を出力するD/Aブロック12と、デジタルビデオデータを1画面分ストアして、ストアしたビデオデータを圧縮、伸長する圧伸ブロック13と、A/Dブロック11、D/Aブロック12、圧伸ブロック13の動作を制御してメディアへの記録再生をコントロールするシスコン(システムコントローラ)ブロック14と、リモコン受光部15と、操作スイッチ群16と、動作状態を表示する表示部17と、情報記録媒体装着部となるRS−232CI/F部18およびメモリカードI/F19と、ハードディスクドライブ(HD)20と、フロッピィディスクドライブ(FDD)21と、再生画像表示用モニタ30とにより主に構成されている。
【0017】
上記A/Dブロック11は、RGBマトリックス回路、クロマデコーダ、Y/C分離回路、A/D変換器、TBC等から構成される。そして、外部より供給されるコンポジットビデオ信号、Y/C分離信号、RBG信号等をY/CR /CB データに変換してデジタイズしてビデオバス24に供給する。
【0018】
上記D/Aブロック12は、再生画像表示用でマルチ画面表示手段であって、クロマエンコーダ、RGBマトリックス回路、D/Aコンバータ、ビデオドライバ等から構成されている。そして、ビデオバス24より供給されるY/CR /CB のデジタルデータを受け、コンポジットビデオ信号、Y/C分離信号、RGB信号に変換して、そのビデオ信号をビデオ出力端子からマルチ画面表示手段である再生画像表示用モニタ30に出力する。
【0019】
上記圧伸(圧縮伸長)ブロック13は、圧縮データメモリであるRAM/A13a、コーダであるCODER13bとフレームメモリであるVRAM13cで構成されている。但し、上記圧伸ブロック13は、上記以外の構成であってもよい。
【0020】
ビデオバス24より上記フレームメモリであるVRAM13cにて1画面分のビデオデータを蓄積し、蓄積したビデオデータをビデオバス24に出力するとともに、ビデオデータを圧縮、伸長するCODER13bによりビデオデータを圧縮して、圧縮データメモリであるRAM−A13aに圧縮データを出力する。
【0021】
一方、圧縮データは、圧縮データメモリであるRAM−A13a上から読み出され、コーダであるCODER13bにより伸長されて、フレームメモリであるVRAM13cに展開される。
【0022】
上記シスコンブロック14は、CPU14a、CG(キャラクタジェネレータ)14b、ランダムアクセスメモリであるRAM−B14c、リードオンリメモリ14a、EEPROM14e、FDC(フロッピィディスクコントローラ)14f、図示しないハードディスクコントローラ等から構成されている。
【0023】
上記CPU14aは、画像ファイル選択複写手段をも内蔵するものであって、ROM14dに記述されたコードに基づいて、A/Dブロック11、D/Aブロック12、圧伸回路13を制御する。この制御は、スイッチ群16、リモコン受光部15、RS−232CI/F18で指示された信号により行われる。そして、CPU14aは、ブロック内部バス22を経由して、ROM14a、RAM−B14c、EEPROM14e、FDC14f等をアクセスするとともに外部バス23を経由して、A/Dブロック11、D/Aブロック12、圧伸回路13のモード設定/読み出しレジスタ、圧縮データメモリのRAM−A13a、VRAM13c等をアクセスして、本装置のモード制御、記録、再生等を実行する。
【0024】
図2は、本装置の本体1の操作パネル部1aのスイッチ群16、表示部17およびメディア挿入口等の配設状態を示した図である。
【0025】
本図に示すPOWERスイッチ101は、電源をオン、または、オフするときに押圧する。SET釦102は、モニタ30に設定メニュー画面を表示するときに押圧する。DISPLAY釦103は、記録状況などの情報表示を切り換えるとき押圧し、そのとき、コマNO.残容量がCG(キャラクタジェネレータ)14bを介して表示される。方向キーである↑釦104は、コマ順送り、カーソル・項目、内容変更のとき押圧する。同じく方向キーである↓釦105は、コマ逆送り、カーソル・項目、内容変更のとき押圧する。また、方向キーである←釦106は、カーソル・項目と2画面スクロールのとき押圧する。方向キーである→釦107は、カーソル・項目と2画面スクロールのとき押圧する。
【0026】
また、COMP2釦108は、縦分割の2画面比較再生/操作画面変更のとき押圧する。COMP4釦109は、4画面比較再生/操作画面変更のとき押圧する。MULTI16釦110は、4×4のマルチ画面再生時の検索時に押圧される。FRM/FLD釦111は、フレームモードとフィールドモードを切り換えるときに押圧し、その操作でフレームモードを選択し、フレーム画像を再生したときFRM LED112が点灯する。また、フィールドモードを選択し、フィールド画像を再生したときFLD LED113が点灯する。PLAY釦114は、1コマ再生のときに押圧する。INT PLAY LED115は、インターバル再生スタンバイモード、インターバル再生中に点灯する。STOP釦116は、動作停止のとき押圧し、この操作でスルー画像が画面に表示される。但し、初期化処理は途中停止できない。
【0027】
更に、COPY釦117は、1コマコピー(COPY)のときに押し、この操作で1コマ再生され、コピースタンバイモードになる。ALL COPY釦118は、全コマコピー(ALL COPY)のときに押し、この操作で全コマコピースタンバイモードになる。FORMAT釦119は、メディアの初期化のときに押し、この操作により初期化スタンバイモードになる。ERASE釦120は、1コマ消去のとき押圧し、この操作で1コマ再生され、1コマ消去スタンバイモードになる。ALL ERASE釦121は、全コマ消去のとき押圧し、その操作で全コマ消去のスタンバイモードになる。REC釦122は、1コマ記録のとき押圧し、この操作でフリーズ画像が画面に表示され、記録スタンバイモードになる。INT REC釦123は、インターバル記録スタンバイ、インターバル記録中に点灯する。START釦124は、各スタンバイモードから処理を実行するとき押圧する。
【0028】
更に、CARD/FD釦125はメディア選択/コピー方向選択のときに押圧する。CARD LED126は、メモリカードを選択し、メモリカードがコピー元のときに点灯する。FD LED127は、フロッピィディスクを選択し、フロッピィディスクがコピー元のときに点灯する。CARD←FD LED128は、コピー方向がフロッピィディスクからメモリカードのときに点灯する。CARD→FD LED129は、コピー方向がメモリカードからフロッピィディスクのとき点灯する。CONST QUALITY LED130は、圧縮モードがコンスタントクォリティモードのとき点灯する。NORMAL SIZE LED131は、圧縮モードがノーマルサイズモードのとき点灯する。ECONOMY SIZE LED132は、圧縮モードがエコノミサイズモードのとき点灯する。FINE LED133は、圧縮モードがファインモードのとき点灯する。
【0029】
更に、コマ番号 LED134は、カレントのコマ番号を表示する。リモコン受光窓135は、リモコンの通信光を受ける。
【0030】
カード挿入口136は、メモリカード3の挿入口であり、カードアクセス LED137は、メモリカード3がアクセス中であるとき点灯する。カード挿入面表示138は、メモリカード挿入面とメモリカード3の表面が向き合うように挿入するための表示である。カードイジェクト釦139は、メモリカード3を取り出すためのイジェクト釦である。FD挿入口140は、FD5の挿入口であり、FDイジェクト釦142は、FD5を取り出すためのイジェクト釦である。そして、FDアクセス LED141は、FD5がアクセス中であるときに点灯する。
【0031】
以上のように構成された本実施例の画像ファイル装置におけるマルチ画像の表示は、次のようにして行われる。即ち、メモリカード3の1コマずつのデータは、メモリカードI/F19を介して読み出され、内部バス22、外部バス23を経由して、RAM−A13aに転送される。CPU14aより送られたVRAM13c上のアドレスを起点としてVRAM13c上に縮小して展開される。
【0032】
そして、マルチ画像再生時の具体的なキー操作として、まず、マルチ画像表示される初めの再生するコマの選択は、↑釦104、↓釦105を操作して行う。モニタ30に図3のマルチ画像の表示画面M1のように再生表示される。なお、未記録コマや画像データ以外のコマは、ブルー画面で表示される。
【0033】
続いて、MULTI16釦110を押圧すると、モニタ30に図4に示すように上記マルチ画像の表示画面M1から選択コマ以降の16コマのマルチ画像の表示場面M2が再生表示される。
【0034】
このようにして、16コマ分の画像データが上記VRAM13c上に展開され、4×4の16画面のマルチ画像が表示される。なお、マルチ表示画面のコマ数は、該4×4に限らず、3×3、5×5、6×6等の形態が可能である。
【0035】
次に、上記マルチ画像表示状態のもとでのコピー、消去のコマ選択とコピー、消去の実行動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、ステップS1で他のモード釦が押圧されたかをチェックし、押圧されていれば、ステップS4にジャンプし、他モードの処理に移る。押圧されていなければ、ステップS2に進み、カーソルの移動、即ち、マルチ16画面上で↑釦104、↓釦105、←釦106、→釦107操作に伴うカーソル移動の有無をチェックする。移動があればステップS5に進みカーソル移動処理を行って、上記ステップS1に戻る。移動がなければ、ステップS3に進み、コマNO.を登録するためのSTART釦124が押圧されたかをチェックし、押圧されていればステップS6に進む。上記ステップS6において、現在のカーソル位置のコマNO.を登録する。
【0037】
ステップS6に続いてステップS7に進み、モード釦が押圧状態をチェックする。押圧された場合、後述するステップS13に進む。押圧されない場合、ステップS8に進み、マルチ16画面上でのカーソルの移動の有無をチェックする。移動があれば、ステップS16に進み、カーソル移動処理を行って、ステップS7に戻る。移動がなければ、ステップS9に進み、コマNO.を登録または削除するSTART釦124が押圧されたかをチェックし、押圧されていればステップS10に進む。
【0038】
ステップS10において、コマNO.の登録処理または削除処理かの判別を行い、登録処理であればステップS11にジャンプして、コマNO.を登録する。削除処理であればステップS12にジャンプして、コマNO.の削除を行う。なお、上記コマNO.登録処理は、現在、未登録のコマNO.上にカーソルが位置している状態でSTART釦124を押圧すると、該カーソル位置にあるコマNO.の登録処理が実行される。
【0039】
一方、上記コマNO.削除処理は、既に登録済みのコマNO.上にカーソルが位置している状態でSTART釦124を押圧すると、このコマNO.の削除処理が実行される。
【0040】
その後、更に複数のコマを登録、または、消去する場合、ステップS7に戻った後、上記ステップS8、S9の処理によりコマNO.の登録、または、消去を行うことになる。
【0041】
前記ステップS11における登録処理は、後述するモード設定処理でコピー処理オプションにより選択されているシーケンシャル(S)、または、ランダム(R)のいずれかの指定に従いコマNO.が登録される。上記シーケンシャル(S)指定の場合は、上記カーソル移動で指定されているコマNO.の若い順からコピーが行われる。また、ランダム(R)指定の場合は、選択指定された順にコマNO.が登録される。そして、コピーする場合、その登録順に従ってコピーが行われる。
【0042】
上記ステップS13にジャンプした場合、押圧モード釦をチェックし、COPY釦117かERASE釦120が押圧された場合、ステップS15へ進む。他のモード釦が押圧された場合、ステップS14に進み、該当するモード処理を実行する。上記ステップS15において、登録されたコマNO.のコマの画像データのコピー、または、消去を実行する。上記コピーの順序は、前記シーケンシャル(S)、または、ランダム(R)で登録されたコマNO.の登録順でのコピーが実行される。
【0043】
このように、コピー処理を行う場合、コピー先のメディアへコピーすべきコマのNO.、または、消去のコマNO.がマルチ画面上で指定可能であり、特に、複数のコマをコピーする場合には、コマNO.の若い順に、あるいは、マルチ画面上でコマNO.を指定した順にコピーすることが可能であることから、順番を並べ変えるなど、画像データの編集を能率よく行うことができる。
【0044】
更に、複数のコマのコピー、または、消去処理がマルチ画面上でのコマNO.の指定が可能であることから1回のコピー、または、消去操作で可能となる。
【0045】
次に、本画像ファイル装置は入力モードや圧縮処理モード等のモード設定が可能であり、そのモード設定処理について、図6、7の設定メニュー画面と、図8のフローチャートにより説明する。
【0046】
まず、セット釦102を押圧し、表示画面を図6の1ページ目の設定メニュー画面M10とし設定モードとする。この状態では、インターバル記録のインターバルの設定やインターバル再生のインターバルの設定、または、圧縮モードの設定等を行うことができる。そこで、ステップS21において、現在の設定画面を切り換えるかどうかの判別を行い、切り換える場合、ステップS28にジャンプし、設定メニュー画面の切り換えを行う。切り換えを行うと、図7の2ページ目の設定画面M20となる。この設定モードでは、RS−232Cのサブ設定画面への移動、時計設定のサブ設定メニュー画面への移動、ファイル名設定、コピーモードの設定等を行うことができる。
【0047】
ステップS22において、設定メニュー画面上で設定終了の指示を設定画面M10、M20上のENDを指定することにより、本設定処理を終了する。
【0048】
ステップS23、S24、S25に進んだ場合、コピーモード設定やサブディレクトリの生成設定の有無をチェックする。この設定動作は、上記図7の設定メニュー画面M20の表示状態において、文字の色が赤で表示されるカーソルを↑釦104、↓釦105を押圧して設定する項目部に移動し、更に、→釦107を押圧してカーソルを右側に移す。そこで↑釦104、↓釦105を押圧して設定値、または、設定モードを指定する。
【0049】
上記ステップS23においては、前記シーケンシャル(S)、または、ランダム(R)のコピー順モードを指定するかどうかを判別する。指定する場合、ステップS29にジャンプして、上記シーケンシャル(S)、または、ランダム(R)を図7の設定メニュー画面M20の表示COPY/ACCESSの右側の表示をS、または、Rを切り換えて表示することによって設定する。
【0050】
また、ステップS24においては、コピー先のメディア上に画像データを格納するためのサブディレクトリを生成するかどうかのチェックを行う。生成する場合、ステップS30にジャンプして、後述するサブディレクトリの生成を行う。
【0051】
この場合、図7の設定メニュー画面M20の表示COPY/SUB DIRの右側の表示をON、または、OFFとすることによって、生成するか、または、生成しないかの設定を行う。
【0052】
ステップS25において、サブディレクトリ名の設定を行うかのチェックを行って、ステップS31にジャンプし、サブディレクトリ名を設定する。
【0053】
ステップS26において、他の項目のモード指定を実行するかチェックして、指定する場合、ステップS27に進み、他の項目の設定を行うことになる。
【0054】
次に、上記ステップS30におけるコピー先のメディア上のサブディレクトリ生成処理について説明するが、その説明に先立って、本装置の画像データ処理に適用されるDOS(DISK OPERATION SYSTEM )におけるメディアの論理構造について説明する。
【0055】
図9は、メモリカード等の記録メディアの論理構造上のメモリマップである。本図に示すようにメモリ領域は、管理領域であるブートセクタ予約領域201と、FAT領域202、202Aと、ルートディレクトリエントリ領域203、および、主情報記録領域であるデータ領域204とで構成される。但し、FAT領域202AにはFAT領域202のFATデータのコピーデータが記録され、FAT領域202のデータが壊れたときに参照される。また、それぞれの領域のセクタ単位のボリュームと各領域の先頭アドレスは、図9に示される。
【0056】
上記ブートセクタ201には、当該メモリカードの論理的なセクタ長、トラック数、1トラック辺りのセクタ数等の記録媒体の論理構造データであるBPB(BIOS PARAMETER BLOCK)情報が記録される。
【0057】
また、上記FAT領域202に記録されるFAT情報は、各FATエントリに記録され、システムの予約情報と、各ファイルのデータ本体が格納されるデータ領域204上の一連のクラスタの構成を示すチェーン形式情報とで構成されている。上記予約情報以外のFATエントリ番号は、ファイルデータ本体が分割して格納されるクラスタ番号と一対一で対応している。また、上記クラスタとは、データ本体を分割して格納されるメモリの1単位であって、その大きさは、1クラスタが前記ブートセクタ201に規定される所定のセクタ数、例えば、2セクタで構成される。
【0058】
上記チェーン形式によるFATデータとは、各一つのファイルデータ本体を構成するデータ領域上のクラスタ番号の集合のうち、それぞれ後に続くクラスタ番号をそれぞれのクラスタに対応するFATエントリに書き込んでいったものである。従って、該FATデータを読み取って行けば、各ファイルの一連のデータ本体がデータ領域204上のどことどこのクラスタに格納されているかが解り、該各ファイルのデータをデータ領域204から読み取ることができる。
【0059】
但し、各ファイルの上記一連のクラスタ番号のうち、先頭のクラスタ番号は、後述するディレクトリエントリに書き込まれており、ファイルのデータ本体を検索するには、該先頭のクラスタ番号からFATエントリを順次検索してゆくことになる。
【0060】
上記ルートディレクトリ領域203にはルートディレクトリのエントリ情報が記録されるが、そのルートディレクトリには、生成されるサブディレクトリの情報も含まれる。
【0061】
そして、コピー先のメディアの画像データの検索性を改善するために、該メディアのメモリのデータ領域上にサブディレクトリを生成し、そのサブディレクトリに画像データがコピーされる。このサブディレクトリは、前記図9のメモリカード3のメモリエリア上のデータ領域204に生成される。そして、サブディレクトリに対応する画像ファイル本体は、メディアの残容量となる未記録データ領域に書き込まれる。
【0062】
該サブディレクトリの生成は、前記図8のモード設定処理のステップS30において自動的に行われ、そのサブディレクトリ名も同時に、自動設定される。
【0063】
その自動設定されるサブディレクトリ名は、装置固有の部分と連番部から構成される。例えば、「J6ISB A 01」となる。この場合、「J6ISB」が画像ファイル装置を示す固有の符号であり、「A」が該当するサブディレクトリを示す部分であり、「01」が該当するサブディレクトリの連番部分となる。上記「A」の部分は、ユーザが別途指定することも可能であるが(図7の設定メニュー画面M20上で「FILE NAME」の右側の表示内容により指定する)、自動的に名前が生成されるときは、CPU14a中に登録されている符号が、順次、付されていく。そして、コピーされる画像ファイルは、上記生成されたサブディレクトリ上に登録されていく。
【0064】
このようにして、サブディレクトリ上に画像ファイルをコピーすることによりグルーピングして、登録が可能となり、画像データの整理を能率的に行うことが可能となる。
【0065】
なお、このサブディレクトリを生成するか否かをユーザが指定することも可能であり、この場合は、COPY釦117を押圧して、コピースタンバイ状態にして、そのとき表示される図7の設定メニュー画面M20を表示させ、そこで、表示「SUB DIR」の右側表示をON、または、OFFに切り換えて指定できる。
【0066】
本実施例の場合、生成されるサブディレクトリのエリアの大きさは、生成時の上記未記録データ領域に記録可能な画像ファイルのコマ数に対応してクラスタ単位で設定される。そのときの1コマの画像ファイルの大きさは、圧縮モードに応じた画像ファイルサイズで決定される。なお、パソコン等では、サブディレクトリを生成すると、通常、1クラスタ分が確保されるだけであり、該サブディレクトリに記録されるファイルが増えると、サブディレクトリの配置がばらけてしまう可能性がある。しかし、本実施例の装置においては、メディアの残容量を考慮してサブディレクトリのサイズを決定するので、生成された1つのサブディレクトリのエリアは、分散することがなく、そのFATデータが不連続となることがなく、画像ファイルのアクセスのスピードが低下しない。
【0067】
図10は、本画像ファイル装置における、コピー先のメディアに対してサブディレクトリの領域を設定するサブディレクトリ生成処理のフローチャートである。
【0068】
ステップS41、42において、既に登録されているサブディレクトリがあるかどうか、更に、サブディレクトリが登録されていた場合、そのサブディレクトリは、当画像ファイル装置で生成したサブディレクトリであるかをチェックする。そして、登録されているサブディレクトリがないか、または、登録サブディレクトリがあったとしても当装置で生成されたものでない場合、ステップS45のサブディレクトリの割り当てを行って、サブディレクトリ1を生成する。そのときのメディアのデータ領域204の設定状態を図11に示す。
【0069】
また、登録されているサブディレクトリ1があり、しかも、該サブディレクトリ1が当画像ファイル装置で生成されたのもであった場合は、ステップS43に進む。そこで、サブディレクトリに未登録のクラスタがあるかどうかのチェックを行う。未登録のクラスタがある場合はステップS46のサブディレクトリの割り当てを行って、サブディレクトリ2を生成する。そのときのメディアのデータ領域204の設定状態を図12に示す。この場合、未記録のクラスタをサブディレクトリ1、2に所定の比で配分する。
【0070】
更に、未登録のクラスタがない場合はステップS44に進み、そこで、空きクラスタが1コマ記録可能な領域を確保しても余りクラスタがあるかをチェックする。余りありと判別されれば、ステップS47のサブディレクトリの割り当てを行って、サブディレクトリ2を生成する。そのときのメディアのデータ領域204の設定状態を図13に示す。この場合、サブディレクトリ2は、サブディレクトリ1の領域に隣接することなく、離間したデータ領域上に設けられる。
【0071】
なお、上記ステップS44で余りクラスタなしと判別されれば、ステップS48にジャンプし、サブディレクトリ生成不能の表示等の処理を行う。
【0072】
前述したように残容量によりサブディレクトリの領域を設定する際には次のような2つの方法があって、ユーザが選択して設定することができる。
【0073】
第1の方法は、現在設定されている圧縮モードで作成されるファイルサイズでデータ領域に登録可能なファイル数を割り出し、そのファイルがすべてのサブディレクトリに登録可能にするだけの領域をサブディレクトリに割り当てる方法である。
【0074】
第2の方法は、当画像ファイル装置で設定可能な最小ファイルサイズで圧縮する固定長モードが選択されたときに、データ領域に登録可能なファイル数を割り出し、そのファイルがすべてサブディレクトリに登録可能となるだけの領域をサブディレクトリに割り当てる方法である。
【0075】
上記第1、2の設定方法において、想定されるファイル数Fは、次式で示される。なお、ディレクトリの1エントリサイズは32バイトとする。
【0076】
想定されるファイル数F=データ領域のクラスタ数D/想定するファイルサイズが占めるクラスタ数E
そこで、上記想定するファイルサイズが占めるクラスタ数Eを求めると、例えば、前記第1の方法による場合、現在、ノーマルサイズモードでフレームモードが選択されていると、1コマのファイルサイズが96KBとして、
想定するファイルサイズが占めるクラスタ数E=96KB/クラスタサイズ(KB)(小数点以下切り上げ)
一方、前記第2の方法による場合、エコノミサイズモードで、フィールド記録の場合は、1コマのファイルサイズが48KBとして、
想定するファイルサイズが占めるクラスタ数E=48KB/クラスタサイズ(KB)(小数点以下切り上げ)
となる。このクラスタ数Eに基づいて想定されるファイル数Fが求められる。
【0077】
そこで、サブディレクトリとして確保したい領域の大きさをGとすると、
G=想定されるファイル数F×32バイト
となる。このサブディレクトリとして確保したい領域の大きさGが占めるクラスタ数Hは、
H=G/クラスタサイズ(小数点以下切り上げ)
となる。
【0078】
なお、ファイルのコピー処理において、従来のパソコン等では、1コマコピー(COPY)、また、全コピー(ALL COPY)を実行させたとき、コピー先のメディアが容量不足になった場合、動作が中止されていた。しかし、本実施例の画像ファイル装置においては、コピー先のメディアが容量不足であることが検出されても、コピーモード、または、全コピーモードは解除されることはない。そして、コピー先のメディアを交換した時点で、START釦124を押圧すると、コピーが再開、継続するので、コピー動作が非常にやり易くなる。
【0079】
また、上記コピー動作の継続に際しては、設定メニュー画面を表示して、そこで、自動フォーマット(AUTO FORMAT)を指示することにより、上記コピー動作を継続させることができる。
【0080】
上記コピー処理については、図14に該処理のフローチャートを示しており、ステップS51からステップS60の処理により上記コピー処理が実行される。その主な処理としては、コピー先のメディアに十分な未記録のデータ領域が残されているかをチェックし(ステップS52)、コピーを実行する(ステップS51)。
【0081】
上記未記録のデータ領域が残されていない場合、他のモード処理への移行処理をチェックした後(ステップS54等)、メディアの入れ換えを確認して(ステップS56)、装填されたメディアのフォーマット実行の指示入力をチェックして(ステップS57)、初期化処理を実行する(ステップS57)。その後、コピー処理を実行する(ステップS60)。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像情報取り扱い装置は、情報記録媒体相互間で画像ファイルの複写が可能な装置において、他の記録媒体中に、当該装置に関する記号と装置により生成される連番部分とからなる名称のサブディレクトリを自動的に作成するので、画像ファイルの整理を簡単に、且つ能率的に行うことができる。また、1コマまたは複数コマの複写動作について、既に画像ファイルが記録されている一の記録媒体から1コマまたは複数コマの画像ファイルを読み出し、他の記録媒体を指定して画像ファイルを複写する際に、前記画像ファイルのコマ番号順、あるいは選択された順序のいずれかに基づいて選択的に実行するので、順番を並べ替えるなど、画像データの編集、整理を能率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の画像情報取り扱い装置である画像ファイル装置のリモコン送信器、メモリカード、FD、モデム等を接続した状態でのブロック構成図。
【図2】前記図1の画像ファイル装置の前面パネル部の配置図
【図3】前記図1の画像ファイル装置におけるモニタのマルチ画面表示状態を示す図。
【図4】前記図1の画像ファイル装置におけるモニタのマルチ画面表示の切り換え状態を示す図。
【図5】前記図1の画像ファイル装置におけるコマ選択処理のフローチャート。
【図6】前記図1の画像ファイル装置における設定メニュー画面の1ページ目を示す図。
【図7】前記図1の画像ファイル装置における設定メニュー画面の2ページ目を示す図。
【図8】前記図1の画像ファイル装置におけるモード設定処理のフローチャート。
【図9】前記図1の画像ファイル装置に適用されるメディアのメモリマップ。
【図10】前記図1の画像ファイル装置におけるサブディレクトリ生成処理のフローチャート。
【図11】前記図1の画像ファイル装置におけるメディアのサブディレクトリ生成時のデータ領域のマップを示す一例。
【図12】前記図1の画像ファイル装置におけるメディアのサブディレクトリ生成時のデータ領域をマップを示す別の例。
【図13】前記図1の画像ファイル装置におけるメディアのサブディレクトリ生成時のデータ領域をマップを示す更に別の例。
【図14】前記図1の画像ファイル装置におけるコピー処理のフローチャート。
【符号の説明】
1 画像ファイル装置(画像情報取り扱い装置)
3 メモリカード(情報記録媒体)
5 FD(情報記録媒体)
14a CPU(サブディレクトリ生成手段及び画像ファイル複写手段)
19 メモリカードI/F(情報記録媒体装着部)
21 FDD(情報記録媒体装着部)
Claims (1)
- 適用された情報記録媒体相互間で画像ファイルの複写が可能になされた画像情報取り扱い装置であって、
1コマまたは複数コマの複写動作について、既に画像ファイルが記録されている一の記録媒体からそれぞれ1コマまたは複数コマの画像ファイルを読み出し、他の記録媒体を指定して画像ファイルの複写を行う複写手段と、
前記他の記録媒体中に、当該装置に関する記号と装置により生成される連番部分とからなる名称のサブディレクトリを自動的に作成する手段と、
前記複数の画像ファイルの複写を、前記画像ファイルのコマ番号順、あるいは選択された順序のいずれかに基づいて選択的に実行する複写順序設定手段と、
を有し、
前記複写手段は、前記生成されたサブディレクトリ中に前記画像ファイルの複写を行うことを特徴とする画像情報取り扱い装置。
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