JP3618394B2 - 耐震整理箱 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、顕微鏡標本などの医学、理化学用整理用品の耐震整理箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、方形箱形の四周囲枠壁とその内部空間を複数個並ぶ引出装入用区枠空間に区劃する区劃壁とから成る外箱に、その夫々の引出装入用区枠空間に引出を装入して成る整理箱は公知であり、その整理箱は、プレパラート面上に或いは受皿と固定枠から成るブロック内に生物組織をパラフィンで包埋して成るオブジェククト、或いは瓶や管に生物組織の標本や試薬などを封入した標本瓶、試薬瓶などの所望の医学、理化学用の整理用品を整理するため引出に収容し整理しておくに使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の整理箱は、最近の大地震などの大きな衝撃や振動を受けて引出が外箱から飛び出して床に落下し、プレパラートや標本瓶などが散乱、破損し、標本などの整理用品が台なしになるなど大きな被害をもたらした。かゝる状況に鑑み、大きな衝撃や振動を受けても、引出の飛び出し落下を未然に防止し標本などの整理用品を安定に保存し得る一方、通常、引出を使用したい場合には、簡単にその防止手段を解き引き出すことができる耐震整理箱の開発が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の耐震整理箱の課題を解決し、その要望を満足した耐震整理箱を提供するもので、方形箱形の四周囲枠壁とその内部空間を複数個並ぶ引出装入用区枠空間に区劃する区劃壁とから成る外箱に、その夫々の引出装入用区枠空間内に引出を装入して成る整理箱において、該外箱の該四周囲枠壁の左右の縦板の前端面に少なくとも一対の軸部の前端部を係止用前端部とした係止用ピンを固設し、長矩形板の左右端部に、該左右の該係止用ピンの軸部に嵌合装着し得る下向きに開口した逆U字状の係止用孔を配設して成る係止用板を、その左右の係止用孔をその下向きの開口を介し該左右の係止用ピンの軸部に嵌合装着して両係止用ピン間に架設し、その架設状態において、該係止用板を該引出の前面に位置せしめると共に、該係止用板の前方に、振動や衝撃時に前動する該係止用板を係止する左右の係止用ピンの係止用前端部を配置したことを特徴とする。
【0005】
【作用】
通常、標本などの整理用品を、引出にしまうときや、引出から所望の整理用品を取り出すときは、該外箱の左右端に固設されている係止用ピンの軸部に嵌合装着されて、両係止用ピン間に架設されている係止用板を上方へ引くだけの簡単な操作でその下向きの開口を介しその左右の係止用ピンから取り外すことができる。
大地震により大きな衝撃や振動を受けて、引出が前方へ飛び出すときは、その飛び出しによりその前面に架設されている該係止用板は前方へ押されるが、その前進する該係止用板は、その前方に存する左右の係止用ピンの係止用前端部に当接係止されるので、これにより、引出のそれ以上の飛び出しを防止し、引出の床上への落下による引出の破損、その内部の整理用品の散乱、破壊は未然に防止される。
【0006】
該左右の係止用ピンとしては、螺子、釘、L字状ピンなどを使用し、これを該外箱の左右の縦板の前端面に、その先端部をねじ込み或いは打ち込み、その軸部の中間部を該縦板の前端面から少許突出せしめた状態で固設し、その前端部の頭部或いはL字状前端部を、該左右の係止用ピンの軸部に嵌合装着した係止用板が振動や衝撃時に前方へ移動したとき、該頭部やL字状前端部に当接させ、その左右の軸部から抜け落ちることを防止する係止部として作用せしめるようにした。
【0007】
該係止用板の左右端部に配設した係止用孔は、その両者を、その下向きの開口が該係止用板の下端縁を切欠いた切欠開口とした切欠型係止用孔に形成するときは、該係止用板を、該左右の係止用ピンの軸部に該左右の切欠型係止用孔の該切欠開口を介してその上方から下動させて嵌合装着でき左右の係止用ピン間に架設することが容易に行うことができ、また、引出を使用する場合には、該係止用板をその嵌合装着状態から上方へ引けば、該左右の係止用ピンから簡単に離脱し、直ちに引出の使用を可能にすることができる。
これに代わり、該係止用板の左右端部に配設した係止用孔を、逆U字状孔の係止用孔とその下向きの開口に連通し、係止用ピンの係止用前端部を通す挿通孔とから成る挿通型係止用孔に形成するときは、該係止用板を、その左右の挿通型係止用孔の挿通孔を介して該左右の係止用ピンの該係止用前端部から挿通した後、その逆U字状の係止用孔をその左右の係止用ピンの軸部に嵌合装着して簡単に該係止用ピン間に架設でき、大きい上下振動を受けても、該挿通型係止用孔は該左右の係止用ピンから脱落することがない。また、引出に整理用品を収容したり、引出から整理用品を取り出すに当たっては、該係止用板を上動させると共に手前に引くことによりその左右の挿通孔を介し左右の係止用ピンの係止用前端部を通して離脱させ、直ちに引出の使用を可能とすることができる。
尚、該係止用板の該左右の係止用孔のいずれか一方を切欠型係止用孔とし、その他方を挿通型係止用孔とするときは、両型の係止用孔の夫々の上記の特性が利用できる。
【0008】
該係止用板の左右の端部に配設した係止用孔が、上記の切欠型係止用孔である場合、該係止用板を該外箱の左右の係止用ピンに嵌合装着した架設状態としたとき、その係止用板の上縁は、その上方の引出の前面から突出する手掛け部の直下に位置せしめ、振動や衝撃時に、該係止用板が上動しても、その上縁がその直上の該引出の手掛け部の下面に当接して、その左右の切欠型係止用孔の切欠開口が、該左右の係止用ピンから離脱しないようにすることができる。
【0009】
整理箱として少なくとも上下に2列並んで配列された引出列を具備した構成のものでは、該係止用板を該外箱の左右の係止用ピンに嵌合装着した係止用板は、その上縁板部及び下縁板部が上下に並んだ引出列の前面に位置せしめるように構成することにより、一枚の係止用板で、上下の引出列の飛び出し脱落を防止し得られ、引出内の整理用品は安全に保護され、比較的構造簡単に且つ安価な耐震整理箱が提供できる。
【0010】
該係止用板の上縁部又は下縁部を屈曲して、屈曲板部を備えたアングル板に形成するときは、機械的強度を増し、安定堅牢な係止用板として役立つ。
【0011】
【実施例】
次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明実施の1例の生物組織の顕微鏡標本整理用の耐震整理箱を示す。該耐震整理箱は、直方体の方形箱形の背面壁板を有する四周囲枠壁1とその内部空間を複数個並ぶ引出装入用区枠空間aに区劃する区劃壁2とから成る外箱Aに、その夫々の引出装入用区枠空間a内に装入して成る引出Bを装入して構成される。該外箱A及び該引出Bは、共に木製、金属製、合成樹脂製のいずれでも良い。図示の例では、該外箱Aは木製とし、その引出Bは金属製とした。図示の例では、該区劃壁2は縦横に交叉し、該四周囲枠壁1の内部空間を横方向に5個並ぶ上下2列の引出装入用区枠空間a,a,…列に区分し、これらに引出B,B,…が上下2列に配列されて有するものに構成した。
【0012】
本発明によれば、該整理箱の外箱Aの該四周囲枠壁1の左右の縦板1a,1aの前端面に少なくとも一対の係止用ピン3,3を所定位置にその夫々の軸部3a,3aを該縦板1a,1aの前端面から少許突出した状態で固設する一方、別個に用意した金属製の長矩形板に、該左右の係止用ピン3,3に上方から着脱自在に嵌合装着し得る逆U字状の係止用孔4,4をその左右端部に配設して成る係止用板5(図1参照)を、その夫々の係止用孔4,4を該外箱1の前面左右に配設した係止用ピン3,3の軸部3a,3aに上方から着脱自在に嵌合装着して両係止用ピン3,3間に架設し、図2〜図4に明示のように、その架設状態において、該係止用板5を該引出B,B,…の前面に位置せしめると共に、該係止用板5の前方に、振動や衝撃時に前進する該係止用板5を係止する左右の係止用ピン3,3の係止用前端部3b,3bを配置せしめて成る耐震整理箱に構成した。
かくして、該耐震整理箱が大きな強い上下動、左右動を受けたときに、該引出B,B,…は前方へ飛び出す傾向となるが、その前面に、予め該係止用板5が架設されているので、該引出が前方へ少許突出するとき該係止用板5を前方へ押すことゝなる。然るに、押される該係止用板5は、これに設けた該左右の係止用孔4,4の周縁板部が、該係止用ピン3,3の前端の係止用端部3b,3bに当接するので、それ以上の前動が阻止されると同時に、これら係止用端部3b,3bで前方から支受された係止用板5により、その引出B,B,…のそれ以上の飛び出しを阻止する。かくして、該引出B,B,…が該外箱1から飛び出し離脱し床面へ落下して引出の損壊やその内部の整理用品S,Sの散乱、破損を未然に防止することができる。
【0013】
該外箱1の縦板壁1a,1aに固設された係止用ピン3,3は、上下2列に並ぶ引出列B,B,…毎に、その夫々の前面に係止用板5,5を夫々嵌合装着するべく上下に夫々左右一対固設しても良いが、図示のように、その上下2列の引出列B,B,…の中間に、従って、その左右の縦板1a,1aの高さの中間に位置して左右一対の係止用ピン3,3を固設し、これに、一枚の係止用板5を上記のようにその左右の係止用孔4,4を嵌合装着するようにし、かくして、この係止用板5の上縁板部と下縁板部が夫々対応する上下の引出列の前面に位置せしめるように構成すれば、共通する一枚の係止用板5で上下2列の引出B,B,…の飛び出し、脱落を防止するようにすることができ、製造、簡単で且つ経済的な耐震整理箱を製造することができ、有利である。
また、一方、引出Bを引出す必要がある場合は、該係止用板5を上方に引くことにより、係止用孔4,4の係止用ピン3,3との嵌合装着を解き、係止用板5を簡単に取り外すことができ、直ちに引出Bの使用を可能にすることができ、有利である。
【0014】
係止用ピン3は、軸部の前端部を膨出した頭部を有するいわゆる螺子又は釘、或いは図7示の如く軸部3aの前端部3bをL状に屈曲した係止用前端部3bを有する係止用ピン3のいずれでも選択使用できる。図1示の例は、螺子3を使用した場合を示し、該外箱1が木製の場合は、該縦板壁1a,1aに予め設けた螺孔にその先端部をねじ込めば良い。係止用ピン3が上記のいずれの場合でも、その固設状態は該係止用板5の左右の係止用孔4,4を嵌合装着するための軸部3a,3aが該縦板壁1a,1aから前方へ突出せしめた状態に固設することが重要である。而して、特に螺子3の場合は、その軸部3aの周面は、螺条の凹凸をもつギザギザであるから、これに該係止用板5を嵌合装着した場合、係止用板5の左右の係止用孔4,4の逆U字状の内周縁が該軸部3aの螺条に嵌合し、該係止用板5の軸部3aに沿った滑りを防止し、係止用ピン3,3への当初の嵌合装着位置を保持することができ好ましい。
【0015】
該係止用板5は、金属製の他、プラスチック製のいずれでもよいが、金属板は鉄、銅、アルミニウムなどの長矩形板が好ましい。この場合、その上縁部又は下縁部又はその両縁部を屈曲させたアングル板に形成することが好ましい。これにより、機械的強度度の増大した係止用板5に構成でき好ましい。図示の例は、上縁部を直角に水平に屈曲させた屈曲板部5aを備えたものを示す。
【0016】
該係止用板5の左右端部に配設した係止用孔4,4は、その下向きの開口が図1、図2示のように、該係止用板の下端を切欠いた切欠開口4a,4aとした切欠型係止用孔の形状に形成したもの、図5に示すように、係止用板5の左右に配設した係止用孔4,4を逆U字状の嵌合係止用孔とその下向きの開口に連通し該係止用ピンの係止用前端部3a,3aを挿通する係止用孔3,3の係止用前端部3b,3bを通す挿通孔4b,4bとから成る全体として鍵孔状の挿通型係止用孔4,4の形状に形成したもの、或いは図6に示すように、係止用板5の左右に配設した係止用孔4,4のいずれか一方を該切欠型係止用孔4に形成し、その他方を該挿通型係止用孔4に形成したもののいずれをも選択使用できる。
【0017】
図1に示す係止用板5の左右に配設した係止用孔4,4は、上記の切欠型係止用孔とし、その孔の幅はその全長に亘り、その左右の係止用ピン3,3の軸部3a,3aに丁度嵌着し得られるものが好ましいが、その孔の下部である切欠開口部4a,4aの幅は該軸部3a,3aに嵌合し易いように適宜広幅とすることがその係止用ピン3に対する係止用板5の左右の係止用ピン4a,4aの軸部3a,3aへの嵌合装着作業を容易にし好ましい。
かくして、該係止用板5は、その左右の切欠型係止用孔4,4をその左右の係止用ピン3,3の軸部3a,3aに上方から嵌合するだけの簡単な嵌合装着作業で、両係止用ピン3,3間に簡単に架設することができ、また、引出Bを使用する必要がある場合には、この嵌合装着状態の該係止用板5を上方へ引き上げるだけで、該係止用板5を両係止用ピン3,3から簡単に取り外すことができ、直ちに、引出Bを引き出し、引出Bに整理用品を収容したり、所望の引出Bから整理用品を取り出すことができ便利である。尚、各引出Bには、整理用品Sとして、図示の例では、プレパラートに、生物組織の顕微鏡標本をパラフィンで包埋したオブジェクトの多数枚を収容した例を示したが、整理用品Sは、これに限らず、受皿と固定枠から成るブロックで包埋の標本、管に生物組織を封入した標本、試薬瓶、医薬品など医学、理化学用試験研究用の各種の整理用品を収容することができる。
【0018】
前記の左右に配設した挿通型係止用孔4,4の挿通孔4bの形状は、円形、四角形、菱形など任意であるが、図5示の挿通型係止用孔4,4は、上部を該係止用ピン3の軸部3aに丁度嵌合する下向きに開口する逆U字状の係止用孔4とその下向きの開口に連通し、且つ螺子又は釘の該係止用ピン3の頭部3bの径より少許大きく、該頭部3bを連通するための円形の挿通用孔4bとから成る挿通型係止用孔4,4の形状に形成した。かくして、図5示の該係止用板5を、左右の係止用ピン3,3に嵌合装着するには、その夫々の係止用ピン3,3の該頭部3b,3bにその左右の挿通型係止用孔4,4の挿通用孔4b,4bを通した後、係止用板5を下動し、その軸部3a,3aにその上部の係止用孔4,4を嵌合装着するだけで係止用ピン3,3間に安定良好な架設状態が得られる。
即ち、この挿通型係止用孔4,4を左右に配設された係止用板5は、その架設状態において、大きい地震による上下動を受けて、該左右の係止用ピン3,3の軸部3a,3aから離脱することがない。また、架設状態の該係止用板5は、振動や衝撃で前進してもその前方の左右の係止用ピン3,3の頭部から成る係止用前端部3b,3bに当たり、その前進を阻止され、該係止用前端部3b,3bに係止された該係止用板5により、引出列B,B,…の飛び出し、落下防止を確保できる。一方、引出B,B,…を使用する必要がある場合は、該左右の係止用ピン3,3間に架設されている該係止用板5を把持し、上方に引き上げ、その係止用ピン3,3との嵌合係止状態を解き、次いで、その係止用孔4,4の挿通用孔4b,4bでその夫々の係止用ピン3,3の頭部3b,3bを挿通して簡単に取り外すことができるので、直ちに引出Bを利用できる。
【0019】
また、図6示のように、該係止用板5の左右端部に配設された係止用孔4,4のいずれか一方を切欠型とし、その他方を挿通型とするときは、その両者の型の特性を発揮することができる。即ち、該係止用板5の左右の係止用ピン3,3への嵌合装着は、その一方が切欠型であるから、左右が挿通型係止用孔を備えた係止用板5に比し容易であり、而もその大きな上下動を受けても、その他方は挿通型係止用孔であるから両係止用孔4,4が共に切欠型である場合と同様に大きい上動を受けても、左右の係止用ピン3,3からの離脱の恐れがない。
【0020】
前記の左右端部に切欠型係止用孔4,4を配設した係止用板5を使用する場合は、図2示のように、左右の係止用ピン3,3に嵌装せしめた使用状態において、大きい強い上下動を受けた際に、その上動で該係止用ピン3,3から離脱しないように、図3に明示のように、該係止用板5の上縁5a(図示の例では、折り曲げ板5aの上面に相当)が、その上方に位置する引出B,B,…の手掛け部B1の直下に位置せしめ、振動や衝撃時に、該係止用板5が上動しても、その上縁がその直上との該手掛け部B1の下面に当接してその左右の切欠型係止用孔4,4の切欠開口4a,4aが該左右の係止用ピン3,3から離脱しないようにすることが好ましい。このためには、切欠型係止用孔4の縦方向の長さLを、該引出Bの手掛け部B1の下面と該係止用板5の上縁5aとの間のスペース高さHと少なくとも等しく或いはそれより大きく形成する。
【0021】
尚、図7は、L字状の係止用ピン3を示し、螺子や釘に代えて使用できる。即ち、該係止用ピン3は、螺子や釘の前端部が軸部3aより大径の棒出した頭部から成る係止用前端部3bに代わり、軸部3aの前端部を直角に側方に折り曲げて係止用前端部3bに形成したもので、該外箱Aの四周囲枠壁1の左右の縦板1a,1aには、各L字状の係止用ピン3をその先端部の螺条部3cでねじ込み、その係止用前端部3bは上向きに位置せしめられた固設状態で使用される。かくして、左右のL字状の係止用ピン3,3の軸部3a,3a間に架設した係止用板5が、大きな振動などで前方へ移動したとき、該係止用ピン3,3の係止用前端部3b,3bでその係止用板5を係止し、該係止用板5が係止用ピン3,3から離脱し、落下することを防止すると同時に該係止用ピン3,3による係止状態の係止用板5により、引出Bが係止用ピンから離脱し底面に落下することを防止する。
【0022】
図面で6は、整理箱の引出Bの後部底面に設けた係止用突起、7は下方のその水平の区劃壁2の上面に前後方向に設けた前記突起7を嵌合し摺動案内する案内溝、8は、整理箱の上面の四隅近傍に配設した嵌合係止用突起、9は、別個の整理箱の上面の四隅近傍の係止用突起を嵌合するための底面に設けた嵌合係止用凹面を示す。
【0023】
上記の実施例の他、本発明を適用する整理箱は、縦方向又は横方向に一列並んで引出が整列して有する整理箱にも適用できるが、実施例のように、縦横に夫々複数列の引出を具備する整理箱に適用することが一般である。
【0024】
【発明の効果】
このように本発明によれば、整理箱の外箱の四周囲枠壁の左右の縦板の前端面に、少なくとも左右一対の軸部の前端部を係止用前端部とした係止用ピンを夫々固設し、長矩形板の左右端部に下向きに開口した逆U字状の係止用孔を配設して成る係止用板を、その左右の係止用孔を、その下向きの開口を介しその左右の該係止用ピンの軸部に嵌合装着して、両係止用ピン間に架設し、その架設状態においてその外箱の内部を区劃壁により区劃された引出収容区枠空間内に収納されている引出の前面に位置せしめると共に、該係止用板の前方に、振動や衝撃時に前動する該係止用板を係止する左右の係止用ピンの係止用前端部を配設して成る耐震整理箱に構成したので、その左右の係止用ピンに嵌合装着状態の係止用板は、該耐震整理箱が大地震などに際し、強い大きい振動を受けて、前方へ移動したとき、左右の係止用ピンの係止用前端部に係止し、これにより受け止められ、その前動が阻止されると同時に、左右の係止用ピンで支承された該係止用板により、引出が飛び出し係止用ピンから離脱し、床面に落下することが防止されるので、引出内の整理用品を安全に確保できる。また、日常において、引出を使用する場合は、該係止用板を上方へ引き上げ、左右の係止用孔の左右の係止用ピンの軸部間の架設状態を解くことにより、簡単に該係止用板を取り外すことができ、引出の使用状態が迅速に得られ便利である。
この場合、該係止用板の左右の係止用孔の下向きの開口を、切欠型開口とするときは、係止用ピンへの嵌合装着が容易にでき、また、逆U字状の係止用孔をその下向きの開口に連通して係止用ピンの係止用前端部を挿通する挿通孔とから成る挿通型係止用孔とするときは、該係止用板をその挿通孔を介しての係止用ピンへの嵌合装着と離脱を可能にし、架設状態では大きい上下動の振動に対しても、係止用ピンからの離脱の恐れが全くなく、その係止用ピン間の架設を確保できる。また、係止用板の一方の係止用孔を切欠型とし、その他方を挿通型とするときは、係止用ピンへの嵌合装着が比較的容易となり、且つ嵌合装着状態にある係止用板が大きい上下動を受けても、左右の係止用ピンからの脱落も防止できる。
該係止用板の左右の係止用孔の両者が切欠型である場合は、その上縁を、大きい上動に際し、その上方の引出から突出する手掛け部の下面に当接し得ると共に、その切欠開口が該左右の係止用ピンから離脱しないように設けるときは、大きい上下動を受けても、係止用板を係止用ピン間の架設状態を確保し、引出の飛び出し落下の防止を確保し得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の1例の耐震整理箱の分解斜面図である。
【図2】本発明実施の1例の耐震整理箱の正面図である。
【図3】図2の上面図である。
【図4】図2の一部を截除した前後方向の断面図である。
【図5】係止用板の変形例の正面図である。
【図6】係止用板の他の変形例の正面図である。
【図7】係止用ピンの1例の正面図である。
【符号の説明】
A 外箱 1 四周囲枠壁 1a 縦板
2 区劃壁 3 係止用ピン 3a 軸部
3b 係止用前端部 4 係止用孔 5 係止用板
5a 上縁、折り曲げ板
Claims (10)
- 方形箱形の四周囲枠壁とその内部空間を複数個並ぶ引出装入用区枠空間に区劃する区劃壁とから成る外箱に、その夫々の引出装入用区枠空間内に引出を装入して成る整理箱において、該外箱の該四周囲枠壁の左右の縦板の前端面に少なくとも一対の軸部の前端部を係止用前端部とした係止用ピンを固設し、長矩形板の左右端部に、該左右の該係止用ピンの軸部に嵌合装着し得る下向きに開口した逆U字状の係止用孔を配設して成る係止用板を、その左右の係止用孔をその下向きの開口を介し該左右の係止用ピンの軸部に嵌合装着して両係止用ピン間に架設し、その架設状態において、該係止用板を該引出の前面に位置せしめると共に、該係止用板の前方に、振動や衝撃時に前動する該係止用板を係止する左右の係止用ピンの係止用前端部を配置したことを特徴とする耐震整理箱。
- 該左右の係止用ピンの該係止用前端部は螺子の頭部である請求項1記載の耐震整理箱。
- 該左右の係止用ピンの該係止用前端部は釘の頭部である請求項1記載の耐震整理箱。
- 該左右の係止用ピンはL字状係止用ピンの前端部である請求項1記載の耐震整理箱。
- 該係止用板の左右端部に配設した係止用孔の両者を、その下向きの開口が該係止用板の下端縁を切欠いた切欠開口とした切欠型係止用孔に形成して成る請求項1記載の耐震整理箱。
- 該係止用板の左右端部に配設した係止用孔の両者を、逆U字状の係止用孔とその下向きの開口に連通し係止用ピンの係止用前端部を通す挿通孔とから成る挿通型係止用孔に形成して成る請求項1記載の耐震整理箱。
- 該係止用板の左右に配設した係止用孔の両者のいずれか一方を切欠型係止用孔に形成し、その他方を挿通型係止用孔に形成して成る請求項1記載の耐震整理箱。
- 該請求項5記載の該係止用板を、該外箱の左右の該係止用ピン嵌合装着し架設状態としたとき、その係止用板の上縁は、その上方の引出の前面から突出して設けた手掛け部の直下に位置せしめ、振動や衝撃時に、該係止用板が上動しても、その上縁がその直上の該手掛け部の下面に当接して、その左右の切欠き係止用孔の切欠開口が該左右の係止用ピンから離脱しないようにしたことを特徴とする請求項1記載の耐震整理箱。
- 該整理箱は、少なくとも上下に2列並んで配置された引出列を具備し、該係止用板を該外箱の左右の係止用ピンに嵌合装着した該係止用板を、その上縁板部及び下縁板部が該上下に並んだ引出列の前面に位置せしめたことを特徴とする請求項1記載の耐震整理箱。
- 該係止用板の上縁部又は下縁部を屈曲して屈曲板部を備えたアングル板に形成して成る請求項1記載の耐震整理箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09309495A JP3618394B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 耐震整理箱 |
Applications Claiming Priority (1)
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- 1995-03-27 JP JP09309495A patent/JP3618394B2/ja not_active Expired - Lifetime
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