JP3618163B2 - 還元溶融処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属還元技術並びに廃棄物処理技術に関すものであり、炉内に、充填層を形成するとともに、この充填層に処理対象物を投入し、還元溶融して、還元溶融物を得る還元溶融処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような還元溶融処理として、従来、所謂、キュポラ型の還元溶融炉を使用して処理が行われていた。即ち、図4に示すように、炉内に炭素系可燃物質からなる充填層を形成し、この充填層を高温還元状態として、還元溶融がおこなわれる。ここで、炉の実運転状態にあっては、炉頂部近傍から還元処理対象物、還元促進材等が投入され、充填層を処理物が通過する際に、還元溶融され、炉底部から処理対象物の還元溶融物が取り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法を採用する場合は、以下のような問題があった。
即ち、従来方法にあっては、コークス等の固体燃料のみを熱源、還元雰囲気形成源として利用するため、還元溶融に必要な温度並びに還元雰囲気の制御を安定しておこなうことが比較的難しい。従って、炉の運転に熟練した運転員が必要とされ、熟練運転員を育生するための時間、費用が過大になっていた。一方、熟練度の低い運転員では、炉の運転が難しく、炉から得られる還元溶融物の品質が安定しにくい。
さらに、炉内の温度管理については、固体燃料を高温化させるため、多分に酸素含有ガスを羽口から供給する必要があるため、羽口付近は酸化雰囲気となりやすく炉内の各部によって不均一な還元溶融ゾーンが形成されやすい。
しかも、多くの処理対象物は泥状であり、これをそのまま充填層に投入すると充填層内の圧力損失が大きくなるため、ある割合で別途、例えばセラミック系の充填物を入れたり、充填層高さを所定高さ内に制限する必要があった。
このように、充填物としてセラミック系の充填材を使用する場合は、これが高価でありかつ充填材自体が溶融して、不要な溶融物が増加するという問題があった。
【0004】
さらに、従来、還元促進材を処理対象物とともに炉上部から投入していたため、充填層を通過する時間が長くなり、炉下部から取り出された製品が不良品であった場合、短時間で製品不良を解決することが困難であった。
従って、本発明の目的は、上記のような問題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明による請求項1に係わる、炉内に充填層を形成するとともに、高温還元状態に維持される前記充填層に処理対象物を投入し、前記充填層で前記処理対象物を還元溶融して還元溶融物を得る還元溶融処理方法の特徴手段は、以下のとおりである。
〔構成〕
即ち、炉として、空燃比を調節可能なバーナを取り付けた燃焼室を炉の下部に、充填層を燃焼室の上側に形成可能に構成され、この充填層を下方より支持する支持部を還元溶融物が滴下可能な状態で燃焼室直上に備え、且つ燃焼室下部より溶融還元物を取り出し可能な還元溶融炉を使用し、
塊状の炭素系可燃物質から前記充填層を形成するとともに、燃焼室に於けるバーナの燃焼制御により、前記充填層内を高温・還元状態に維持して、処理対象物を還元溶融処理するのである。
〔作用〕
本願の還元溶融処理においては、処理対象物が充填層に投入され、従来同様に充填層において還元溶融される。ここで、充填層の下側にはバーナを備えた燃焼室が設けられており、この燃焼室に於けるバーナの燃焼及び充填層を形成する炭素系可燃物質の燃焼により、溶融に必要な熱が主に供給される。この場合、炭素系可燃物質は、充填層の保形の用及び温度維持程度の役割を果たす。さらに、充填層の還元雰囲気状態は、燃焼室に設けられるバーナに於ける燃焼制御によるものとなり、バーナに於ける空燃比等を適切に制御することにより、比較的容易に還元状態を形成することが可能となる。
即ち、炉の熱的制御及び還元雰囲気制御を容易に行えるようになる。
充填層で還元溶融された還元溶融物は、支持部を滴下し、燃焼室内に侵入して、燃焼室下部に貯留され、炉内から取り出することができる。
以上の理由から、本願の方法を採用する場合は、従来のように、熟練した運転員による運転を必要とすることが少なくなる。さらに、炭素系可燃物質の消費量も低減化できる。
さらにこの手法にあっては、燃焼室内にバーナからの燃焼炎が形成されることにより、還元溶融物が貯留する燃焼室底部を比較的高温に長時間、安定して維持することが可能となる。従って、後述するように製品品質の制御が容易となる。一方、バーナからの熱では溶融に必要な熱量が十分に得られない場合もあり得る。さらに、支持部を構成する場合に、この支持部を冷却構造を備えたもの(例えば水管等の冷却管)から構成する必要が生じるが、このような場合、支持部付近の温度が低下する場合もある。このような場合に、充填層の支持部側部位に設けられた羽口より、燃焼用酸素含有ガスを充填層内に吹き込む。この場合、充填層内に於ける還元状態を阻害しない程度の供給量を調節する。このようにすると、支持部近傍に於ける温度低下、溶融不良の問題を適宜制御することができる。即ち、充填層の支持部側部位に、燃焼用酸素含有ガスを供給可能な羽口を備え、この羽口からの燃焼用酸素含有ガスの供給制御を伴って還元溶融処理をおこなうことが好ましい。
この場合、この羽口からの酸素供給量の炉運転に果たす役割は従来より軽減される。さらに、このような羽口を別途設けて、この羽口から燃焼用酸素含有ガスを吹き込むことにより、塊状の炭素系可燃物質で形成された充填層内の温度や雰囲気の制御を容易に行え、処理対象物の処理条件として欠かせない充填層高さの制御をすることも可能となる。
以上、処理対象物の還元処理に要する温度、雰囲気並びに時間を制御することが容易となったことにより、良い品質の製品を効率よく、且つ容易に得ることができる。
【0006】
〔構成・作用・効果〕
上記の還元溶融方法において、処理対象物を前記充填層内に投入する場合に、粉状の炭素系可燃物質を処理対象物とともに充填層内に投入して還元溶融処理することが好ましい。
充填層の形状保持、伝熱、還元状態維持等の役割は、塊状の炭素系可燃物質がその用を果たすこととなるが、このような状態にあって、粉状のものを処理対象物とともの投入してやると、これが、処理対象物と混合しながら、充填層内を下側に移動することとなり、充填層内、さらに塊状の炭素系可燃物質間に於けるより均質な熱分布、還元雰囲気状態分布状態が達成され、良好に処理を進めることができる。
また、粉状の炭素系可燃物質を使用することにより、還元力が強くなり、塊状炭素系可燃物質の使用量の削減効果を得ることができるとともに、粉状の炭素系可燃物質の販売単価が安価なことによる費用削減効果を得ることができる。
〔構成・作用・効果〕
さらに上記の還元溶融方法において、処理対象物と粉状の炭素系可燃物質を充填層内に投入する場合に、両者を予め混合してから投入することが好ましい。
このようにすると、良好な混合状態が充填層への投入前段階で達成されるため、より均質で良好な還元溶融処理を行え、炉の運転がさらに容易となる。
〔構成・作用・効果〕
さらに上記の還元溶融方法において、処理対象物を充填層内に投入する場合に、処理対象物を予め成形し、得られた成形物を前記充填層に投入することが好ましい。
処理対象物を予め成形することにより、充填層内に投入した場合にあっても、層内に於ける通気性を確保することができる。この形成に際して、前述した粉状のコークスを混合するようにしておくと、より処理対象物とコークスの接触面積が大きくなるとともに、通気性も高められる。結果、これまで説明した処理方法に比べ圧力損失が半分以下まで低下できるため、羽口、バーナ等に備えられる誘導ファンの動力を軽減したり、充填高さを高くすることができる。結果、炉として還元可能な量を大幅に改善できる。また、この成形に際して前述した粉状のコークスを混合することにより、より還元力が高められるため、製品品質の向上や充填材の削減を達成することができる。
【0007】
〔構成・作用・効果〕
前記燃焼室下部に存する前記還元溶融物に対して、前記還元溶融物に対する処理材を直接投入して、前記還元溶融処理をおこなうことが好ましい。
還元溶融物に対する処理材を直接燃焼室に投入する場合、このような処理材としては、還元促進材、燃焼室内に存する酸素と結合する材料、還元溶融物の流動性を調整する流動性調整材等を投入することができる。
そして、比較的高温(例えば1000℃程度)に維持できる、燃焼室底部に溜まった溶融還元物を、この高温下で良好に比較的長時間処理材と反応させて、還元溶融物を所望の状態として、取り出すことができる。
【0008】
〔構成・作用・効果〕
ここで、前記処理材が、前記還元溶融物に対する還元促進材である場合には、還元溶融物に直接的に還元促進材を投入することができるようになり、処理対象物のさらなる還元処理を、これに要する温度、ガス雰囲気並びに時間を、適切に制御した状態でおこなうことが可能となり、良い品質の製品を効率よく且つ容易に得ることができるようになる。
さらに、還元不足により製品品質に不良品が発生した場合、直接還元溶融物に処理材を投入することにより、迅速な対応が可能となる。この点、従来手法にあっては、充填層より上部から投入される還元促進材が、炉底部に至って始めて効果を発揮するため、タイムラグが大きく、品質制御が難しいという大きな問題点を改良てきる。結果、還元物の回収率を向上できる。
【0009】
〔構成・作用・効果〕
さらにここで、前記処理材が、還元溶融物表面に浮遊して燃焼室内に存する酸素と結合する材料である場合には、以下のような作用、効果を奏することができる。
本願の還元溶融処理方法にあっては、燃焼室にバーナを備えるため、いかに還元状態を得るといっても、このバーナの燃焼のために酸素が燃焼室内に供給される。この酸素は、燃焼室下部に貯留されている還元溶融物に対しては、その酸化作用を及ぼすこととなりやすい。しかしながら、前記処理材として、燃焼室内に存する酸素と結合する材料(例えば、溶融処理物表面に浮遊できるコークス粉)を投入すようにしておくと、このような酸素と還元溶融物との接触が抑制され、安定した還元物を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本願の方法を使用するための還元溶融炉1の構成を図面に基づいて説明する。
図1には、還元溶融炉1の縦断面図が示されている。
図示するように、還元溶融炉1は、充填層形成用の縦型筒状の充填層形成部2と、この充填層形成部2の下部に設けられる燃焼室3とを主な機能部位をして構成されている。図示するように、炉頂部には、処理対象物、還元促進材さらには溶融物の流動性を調整するための流動性調整材を投入可能な材料投入口4が設けられている。さらに、この材料投入口4の近傍で、これとは別に、排ガス放出用の煙道5が、水平方向に延出されている。
さて、前述の充填層形成部2と燃焼室3の間は、複数の水管6が所定の間隔で炉を水平方向に横断して配設されており、この水管6の上部に、塊状の炭素系可燃物質であるコークス塊を投入することにより、所定高さのコークスの充填層7を形成できるように構成されている。従って、これら水管6は支持部として構成されており、充填層7で溶融され還元溶融物は、この水管間を滴下して、燃焼室3に落下可能となっている。
【0011】
さて、前述の燃焼室3は、充填層7に対して、下面全面に亘ってその断面積が大きな縦型筒状の空間として構成されており、この燃焼室3に、空燃比を調節可能なバーナ8(都市ガスバーナ)が備えられている。また、この燃焼室3の底部は、還元溶融物の貯留部として構成されており、炉外9と接続される還元溶融物導出部10を備えることにより、還元溶融炉1において、燃焼室下部から処理対象物の還元物並びに溶融物を取り出し可能に構成されている。
さらに、前述の充填層形成部2にあって、その水管側位置にあたる支持部側部位に、燃焼用酸素含有ガスを供給可能な羽口11が設けられている。この羽口11の取付位置は、充填層7の断面直径をDとして、水管配設位置から1/5〜2Dの距離にある位置である。この位置は、充填層高さに依存して設計段階で適切に選択される。
また、燃焼室内の燃焼空間に、還元溶融物に対する処理材を、投入可能な還元溶融物処理材投入口12が複数個設けられている。
以上が、還元溶融炉1の概略構成である。
【0012】
さて、本願の還元溶融炉1を運転するにあたっては、処理対象物の前処理が行われる。この前処理に関して、図2を参照しながら説明する。図2は、処理対象物及びこの処理対象物に対してこれと混合操作が行われる粉状の炭素系可燃物質である粉状コークスの状態が示されている。即ち、各材料は、所定の貯蔵部20、21から混合機22内に誘導され、混合処理がされて還元溶融炉1へ、導かれる。
このように、予め、処理対象物と粉状コークスとを混合する場合は、対象物重量の重量に対して約3%の粉状コークスを投入後、混合する。ここで、処理対象物と粉状の炭素系可燃物質との混合比は、重量比で約1%〜10%以下とすることが好ましい。この比率が1%より低い場合は効果が得にくく、10%より大きくても効果は変わり無いが、実用的でない。
さらに、用いる粉状炭素系可燃物質の粒径は成形方法により異なるがおおよそ、3mm以下が好ましい。また、炉1への投入にあたっては、混合物を脱水・成形してからこれをおこなうことが好ましい。
【0013】
以下、この還元溶融炉1の運転状態について説明する。
運転にあたっては、前記充填層形成部2にコークスの充填層7が、運転前段階で形成される。この充填層7は、燃焼室内のバーナ8を運転した状態で、充填層7は、赤熱高温状態に維持される。ここで、処理対象物の投入直前で、炉への燃焼用酸素含有ガスの供給量(羽口11及びバーナ8を介するもの)を調節して、炉内を還元雰囲気状態に維持する。
【0014】
そして、還元溶融処理する処理対象物である非鉄金属酸化物(例えば酸化鉛)を材料投入口4から投入する。炉内への投入にあたっては、この混合物を充填材となる塊状コークスあるいはセラミック系の充填材とともに投入する。ここで、処理対象物は泥状である場合が多々あるが、粉状コークスの混入と成形によりある程度の保形性は保たれ、溶融還元処理を流路抵抗等を上昇させることなく、充填層内で良好に進めることができる。
【0015】
この還元溶融段階にあって、充填層7に取り付けた羽口11から予熱した空気を投入した前記粉状コークスの必要空気量に対して、0.3〜1.0の範囲で供給を行い、充填層7の温度、雰囲気並びに充填高さを制御する。
投入した処理対象物は、充填層内で燃焼室3から送られてきた高温の還元ガスや前述した充填層7に供給され空気とコークスとの反応により発生した高温の還元ガスにより、還元溶融され水管6を通過して、液体として燃焼室内に滴下する。
この還元物並びに溶融物は、バーナ8によって高温に保持された燃焼室内の炉底に溜まる。
さらに、この炉底に溜られた還元物から硫黄等の不純物を取り除くため、還元促進材である鉄の塊を、還元溶融物処理材投入口12から投入する。この処理材の投入間隔は、炉底部の滞留時間から算出し、投入量は炉に投入する処理対象物量当たり約0.5%〜3%の範囲でおこなう。
そして、還元溶融物導出部10から還元溶融物を連続取り出しする。
【0016】
〔別実施の形態〕
以下、本願の別実施の形態について説明する。
(イ)上記の実施の形態にあたっては、処理対象物と粉状コークスとを混合、成形して炉内に投入する例を示したが、処理対象物が水分を多く含んでいたり、泥状である場合には、混合・脱水・成形処理を前処理としておこなうことが好ましい。
このような前処理の例を図3に基づいて説明する。
同図に示す例は、炉排ガスが保有する熱及び蒸気により処理対象物の乾燥を行うとともに、乾燥物に粉状コークスとバインダーとを混合し、成形した後、炉に投入する例を示したものである。
即ち、炉1からの排ガス及び蒸気を熱源とする乾燥機30に処理対象物を投入して、この乾燥物を得る。この乾燥にあたっては、炉1から排出される500℃程度の排ガスや蒸気などを熱源として、処理対象物の水分を10%以下にまで乾燥する。乾燥物は混合機31に導入され、処理対象物に対して重量比で約1%程度のパルプ廃液などのバインダーと混合される。この時に、同時に粉状コークスを添加することも可能である(図示するものは添加する例を示している)。このバインダーあるいは(及び)粉状コークスを添加した処理対象物を、押し出し成形機32を用いて直径約50mm、長さ約100mm程度に成形する。より確実に成形を望ならば、成形後、さらに乾燥を実施することも効果がある。
このような成形物を炉に投入する場合にあっても、充填材である塊状コークス、あるいは成形物の粉状コークスが入っているのであればセラミックス系充填材等とともに炉へ投入して、上記の実施の形態と同様に、還元溶融処理する。
【0017】
(ロ) 成形形態としては、転動、押し出し、ブリケッティング式等、任意の手法を採用することができる。
【0018】
(ハ) 上記の実施の形態にあっては、還元処理される材料としては、これが酸化鉛である例を示したが、還元処理する材料以外、例えば多くの材料から構成されるものの不純物除去などにも使用できる。具体的には、銅、アルミニウム、錫等をも対象とすることができる。
(ニ) さらに、上記の実施の形態にあっては、燃焼用酸素含有ガスの供給用羽口を炉上下方向で一段のみ備える構成としたが、これは複数段備えることが好ましい。
(ホ) さらに、上記の還元溶融物処理材投入口から投入される処理材としては、これを、還元促進材(鉄)としたが、こういった材料としては処理対象物との関係でコークス等も利用できる。さらに、この他、還元溶融物表面に浮遊して燃焼室内に存する酸素と結合する材料(コークス粉、プラスチック廃棄物等)、還元溶融物の流動性を調整する流動性調整材(酸化カルシウム、二酸化珪素等)としてもよい。
(ヘ) さらに、支持部を構成する部材としては、冷却管としての前述の水管等、所謂、冷却機構を備えた部材を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の還元溶融炉の縦断面図
【図2】前処理工程の概念図
【図3】前処理工程の別実施の形態を示す概念図
【図4】従来のキュポラ型の還元溶融炉の縦断面図
【符号の説明】
3 燃焼室
6 支持部(水管)
7 充填層
8 バーナ
11 羽口
12 還元溶融物処理材投入口

Claims (8)

  1. 炉内に充填層を形成するとともに、高温還元状態に維持される前記充填層に処理対象物を投入し、前記充填層で前記処理対象物を還元溶融して還元溶融物を得る還元溶融処理方法であって、
    空燃比を調節可能なバーナを取り付けた燃焼室を炉の下部に、前記充填層を前記燃焼室の上側に形成可能に構成され、前記充填層を下方より支持する支持部を前記還元溶融物が滴下可能な状態で前記燃焼室直上に備え、且つ前記燃焼室下部より前記溶融還元物を取り出し可能な還元溶融炉を使用し、
    塊状の炭素系可燃物質から前記充填層を形成するとともに、前記燃焼室に於ける前記バーナの燃焼制御により、前記充填層内を高温・還元状態に維持して前記処理対象物を還元溶融処理する還元溶融処理方法。
  2. 前記充填層の前記支持部側部位に、燃焼用酸素含有ガスを供給可能な羽口を備え、前記羽口からの前記燃焼用酸素含有ガスの供給制御を伴って還元溶融処理をおこなう請求項1記載の還元溶融処理方法。
  3. 前記処理対象物を前記充填層内に投入する場合に、粉状の炭素系可燃物質を前記処理対象物とともに前記充填層内に投入して還元溶融処理をおこなう請求項1または2記載の還元溶融処理方法。
  4. 前記処理対象物と前記粉状の炭素系可燃物質を前記充填層内に投入する場合に、両者を予め混合して投入する請求項3記載の還元溶融処理方法。
  5. 前記処理対象物を前記充填層内に投入する場合に、前記処理対象物を予め成形し、得られた成形物を前記充填層に投入する請求項1〜4のいずれか1項に記載の還元溶融処理方法。
  6. 前記燃焼室下部に存する前記還元溶融物に対して、前記還元溶融物に対する処理材を直接投入して、前記還元溶融処理をおこなう請求項1〜5のいずれか1項に記載の還元溶融処理方法。
  7. 前記処理材が、前記還元溶融物に対する還元促進材である請求項6記載の還元溶融処理方法。
  8. 前記処理材が、前記還元溶融物表面に浮遊して前記燃焼室内に存する酸素と結合する材料である請求項6記載の還元溶融処理方法。
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