JP3617940B2 - 循環乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック電子製品等の製造工程において用いられる循環乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミック電子製品等の製造工程においては、セラミック材料やグリーンシートを焼成するに先立ち、水分を除去するために熱風による乾燥装置が用いられている。従来の熱風乾燥装置としては、図3に概念的に示すように熱風発生装置51により加熱された熱風を乾燥室52内の上部又は側面より被乾燥物Wに吹付け、被乾燥物Wに乾燥作用をさせた後、排熱風を水分とともに乾燥室2の外部に排気するものが一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の熱風乾燥装置では熱風発生装置51でいつも新しい空気を加熱し熱風化しなければならず、加熱のために多量のエネルギーが必要とされるという問題があった。また、排熱風を大気中に廃熱するので「地球温暖化」の問題に関連するとともに、加熱のための熱エネルギーを得るためにLPG、LNG等の燃焼量増大により炭酸ガスの排出量が増大し、環境に大きな問題を与えるという問題があった。
【0004】
この他に、排熱風を再利用することにより加熱のための熱エネルギーを節減する方法も知られている。しかし、セラミック材料やグリーンシート中には溶媒が混在しているために、乾燥により蒸発した溶媒が熱風とともに被乾燥物Wに吹き付けられて被乾燥物Wを汚染するおそれがあり、電子部品本来の性能を引き出すことができなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は上記した従来の問題点を解決して、加熱のためのエネルギーや大気中への廃熱を大幅に削減することができ、しかも被乾燥物が汚染されることのない循環乾燥装置を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の循環乾燥装置は、セラミック材料またはグリーンシートを焼成する連続式焼成炉の入口部分に組み込まれた乾燥装置であって、熱風発生装置により加熱された熱風を乾燥室に送り込む熱風送風経路と、前記熱風を乾燥室に送り込み上部または側面より被乾燥物に吹き付けて乾燥作用を及ぼす熱風乾燥手段と、乾燥室から回収した排熱風を排熱風送風手段を介して前記熱風発生装置に循環させる排熱風循環経路とを備え、かつ熱風送風経路又は排熱風循環経路上に、前記被乾燥物から発生する汚れをろ過、除去する防塵フィルタを取り付けるとともに、排熱風循環経路には熱風中における被乾燥物から発生する溶媒の濃度が過度に上昇するのを防止するため、排熱風の一部を排気するダンパを設けたことを特徴とするものである。
【0007】
なお、排熱風送風手段が排熱風の温度低下を防ぐ排熱風圧縮機能を有するものであることが好ましく、熱風が上部又は側面より被乾燥物に吹きつけられることが好ましい。
【0008】
本発明の循環乾燥装置によれば、排熱風の熱エネルギーを被乾燥物の乾燥に有効的に利用できるので、大気中への廃熱を従来よりも大幅に減少させることができ、「地球温暖化」を防止することができる。また、熱風送風経路又は排熱風循環経路上に防塵フィルタを取り付けたので、セラミック材料やグリーンシート等の乾燥の際に発生する汚れをろ過し、被乾燥物の汚染が防止できる。更に、排熱風送風手段が持つ排熱風圧縮機能により、排熱風の温度を上昇させることができるので、LPG、LNG等の燃料使用量を抑制することができ、炭酸ガスの排出量増加を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
図1は、入口部分に本発明の循環乾燥装置を組み込んだローラーハース式連続炉を示す縦断面図であり、Aとして示した部分が本発明の循環乾燥装置、Bとして示した部分はこれに続く焼成ゾーンである。
【0010】
図中、1は炉体内部に形成された乾燥室、2は乾燥室1の入口から送り込まれた被乾燥物Wを右方向に移送するローラ群である。被乾燥物Wは特に限定されるものではないが、この実施形態では平板状のセラミック体であり、入口部分では20%程度の含水率を持つが、乾燥室1を通過する間に含水率が5%以下になるまで乾燥される。
【0011】
3は熱風発生装置であり、LPG、LNG等を燃料とするバーナ12を備えて空気を加熱し、例えば185 ℃程度の熱風を発生させる機能を持つ。4はこの熱風発生装置3により加熱された熱風を乾燥室1に送り込む熱風送風経路であり、防塵フィルタ5が取り付けられている。防塵フィルタ5は被乾燥物Wの汚染を防止するためのものであり、例えば耐熱性フッ素樹脂、ステンレスメッシュ、ガラスファイバー等からなる。更に被乾燥物Wの品質レベルに対応した目開きのフィルタを取り付けることにより、熱風中からゴミ、コンタミ、不純物等を除去することができる。なお圧力検出手段6を取付けておき、圧損が上昇したときのフィルタ交換が容易に行えるようにしておくことが好ましい。
【0012】
熱風送風経路4を経由して乾燥室1に送り込まれた熱風は、上部又は側面より被乾燥物Wに吹き付けられ、被乾燥物Wに乾燥作用を及ぼす。この例では、熱風送風経路4の端部のダクト8から180 ℃程度の熱風が供給され、熱風吹出孔から4 〜5m/s程度の流速で被乾燥物Wに向かって噴出される。
【0013】
なお図1の下段のグラフに示すように、乾燥室1の温度は略一定に保たれるが、含水率が高い被乾燥物Wに最初から180 ℃程度の熱風を吹き付けると、被乾燥物Wの表層のみが乾燥して硬化層を形成し、内部からの水分移動を妨げるおそれがある。このため本実施形態では入口側の熱風乾燥手段7にブロワからの冷風を導入し、乾燥室1の入口部分の温度を下げることができるようにしてある。
【0014】
乾燥室1において被乾燥物Wを乾燥させた排熱風は、乾燥室1の下部から排熱風循環経路9に回収される。排熱風循環経路9にはファン等の排熱風送風手段10が設けられており、乾燥室1から回収された排熱風を熱風送風経路4の熱風発生装置3に循環させる。被乾燥物Wを乾燥させた排熱風の温度は175 ℃程度にまで下がっているが、ファン等の排熱風送風手段10は排熱風圧縮機能を有するために排熱風は排熱風送風手段10を通過することにより5 ℃程度昇温し、その温度低下が防止されている。このため、熱風発生装置3に循環される排熱風の温度低下はごくわずかであり、熱風発生装置3では循環経路からの放熱を補う程度の少量の熱エネルギーをバーナ4で与えれば十分である。なお、排熱風送風手段10を駆動するモータをインバータ制御により風量調整を行うことで、排熱風の温度低下を防止する適正点を見いだすことができる。
【0015】
このように本発明の循環乾燥装置によれば、排熱風を排熱風送風手段10、熱風発生装置3、防塵フィルタ5等を経由して乾燥室1に循環させることにより、加熱のためのエネルギーや大気中への廃熱を従来よりも大幅に削減しつつ、被乾燥物Wを乾燥させることができる。しかも乾燥時に発生するゴミ、コンタミ、不純物等は防塵フィルタ5で除去されるため、被乾燥物Wを汚染することもない。なお、排熱風循環経路9にはダンパ11が設けられており、排熱風の15%程度を排気しているため、循環している熱風中の溶媒濃度が過度に上昇することはない。
【0016】
次に本発明の効果を確認するために行った実験の結果を示す。
被乾燥物Wは含水率が20%程度の板状のセラミック体であり、実施形態に示した本発明の循環乾燥装置を用い、190 ℃の熱風を3000Nm3/hrの流量で被乾燥物Wに対して吹付け、3hr で含水率が5 %になるまで乾燥させた。このときの処理量は70kg/hr である。この場合の燃料(LPG)使用量は循環方式を用いない従来装置に比較して1/3 となり、従ってCO2 の発生量も1/3 とすることができた。熱計算によれば、乾燥エネルギーの77%が回収されたこととなり、その分だけ大気中への廃熱が減少するので「地球温暖化」の抑制に効果がある。また、被乾燥物Wには特性バラツキ、欠陥発生等の問題はなく、一定の品質を維持することができた。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の循環乾燥装置によれば、被乾燥物Wの加熱のためのエネルギーや大気中への廃熱を大幅に削減することができ、地球温暖化の抑制やCO2 排出量の削減に効果がある。しかも被乾燥物が汚染されることのない利点がある。なお、本発明の循環乾燥装置の乾燥室が連続式焼成炉の一部を構成するので、連続式焼成炉の焼成ゾーンや冷却ゾーンからの排熱の熱エネルギーをも利用することができ、また、循環している熱風中の溶媒濃度が過度に上昇することはないなど、更に優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】乾燥室の断面図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 乾燥室、2 ローラ群、3 熱風発生装置、4 熱風送風経路、5 防塵フィルタ、6 圧力検出手段、8 ダクト、9 排熱風循環経路、10 排熱風送風手段、11 ダンパ、12 バーナ、A 本発明の循環乾燥装置、B 焼成ゾーン、W 被乾燥物
Claims (2)
- セラミック材料またはグリーンシートを焼成する連続式焼成炉の入口部分に組み込まれた乾燥装置であって、熱風発生装置により加熱された熱風を乾燥室に送り込む熱風送風経路と、前記熱風を乾燥室に送り込み上部または側面より被乾燥物に吹き付けて乾燥作用を及ぼす熱風乾燥手段と、乾燥室から回収した排熱風を排熱風送風手段を介して前記熱風発生装置に循環させる排熱風循環経路とを備え、かつ熱風送風経路又は排熱風循環経路上に、前記被乾燥物から発生する汚れをろ過、除去する防塵フィルタを取り付けるとともに、排熱風循環経路には熱風中における被乾燥物から発生する溶媒の濃度が過度に上昇するのを防止するため、排熱風の一部を排気するダンパを設けたことを特徴とする循環乾燥装置。
- 排熱風送風手段が、排熱風の温度低下を防ぐ排熱風圧縮機能を有するものであることを特徴とする請求項1記載の循環乾燥装置。
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JP24952699A JP3617940B2 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 循環乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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Family
ID=17194303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24952699A Expired - Lifetime JP3617940B2 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 循環乾燥装置 |
Country Status (1)
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-
1999
- 1999-09-03 JP JP24952699A patent/JP3617940B2/ja not_active Expired - Lifetime
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