JP3617754B2 - 濾過フィルター断裁・収納用治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば血液のような体液を浄化するのに用いられる液体濾過フィルターを所定形状に裁断した後、これをハウジング(容器)内に収納するための治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、輸血用の血液から白血球等を除去するための濾過フィルターとして、特開平7−69904号公報に開示されるような、異なる複数種類の不織布等を多層に積層して形成されたものが従来知られている。
【0003】
この濾過フィルターは、例えば、第1層に繊維径が10〜20μmであり嵩密度が0.15〜0.25g/cm であるポリエステルの不織布を、第2層に繊維径が4〜10μmであり嵩密度が0.07〜0.17g/cm であるポリエステルの不織布を、第3層に繊維径が1〜4μmであり嵩密度が0.05〜0.15g/cm であるポリエステルの不織布をそれぞれ用い、且つ第1層と第2層との間に平均孔径が80〜300μmであるポリエステルのメッシュを設けて、これらを積層したものとして形成され、血液中に含まれる白血球よりも大きい凝集物を第1層部により捕捉し、ついで白血球と略同サイズの微小凝集物を第2層部により捕捉し、最後に白血球を第3層部により捕捉,吸着するというように、大きい濾過対象から小さい濾過対象へと順次段階的に捕捉,除去するように構成されており、目詰りを抑えながら、高率に白血球を除去することができるものとなっている。
【0004】
一般に、このような濾過フィルターは、長尺の不織布等を上記の態様に積層した後、例えば図5に示すような、基板51上に設けられた格子状の切断刃52を用い、当該切断刃52上に前記積層体を載置し、プレス機等によりプレス板を介して上から押圧し所定の形状に断裁するといった一連の工程により製造される。そして、図7に示すように、断裁された濾過フィルターFは所定の割面で分割された上部材62と下部材63の2部材からなるハウジング61のフィルター収納部64内に収納され、ハウジング61の上下部材62,63の接合面を溶着することによって完成品たる濾過器60とされる。
【0005】
ところで、前記積層不織布は切断刃52間に押し入れられた状態で断裁されるので、通常、図6に示すように、断裁後の濾過フィルターFは切断刃52間に保持された状態となる。そこで、切断刃52間に保持された濾過フィルターFを当該切断刃52間から抜き取る必要があるが、従来は上述した断裁作業を含めて人手により行っており、例えば、図6に示す基板51の表面側から切断刃52間に指等を挿入して、当該濾過フィルターFを抜き取っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
濾過フィルターFの積層状態が崩れ、積層不織布相互間の位置関係がずれると、前記ハウジング61内に完全に収まらず、例えば、その一部がハウジング61の上下部材62,63の接合面に位置して当該接合部の溶着不良を来たしたり、或いは溶着不良を起こさないまでも積層不織布相互間の位置ずれによって濾過液がリークするといった問題を生じる。従って、断裁後の濾過フィルターFを切断刃52間から抜き取る際には、その積層状態が崩れないように細心の注意を払う必要があるが、人手による作業ではこれを確実に行うことは極めて困難であり、従来は結局、崩れた積層状態を手作業により修復するという作業を余儀なくされており、その作業性は著しく悪いものであった。殊に、不織布同士間の積層状態を修正するのは、繊維相互間の絡みもあって容易なことではない。
【0007】
また、濾過フィルターFの不織布には比較的細い繊維が用いられるため毛羽を生じ易く、これがハウジング61の溶着不良の原因になったり、或いは濾過性能に悪影響を与えたり、更に毛羽が離脱して濾過液に混入するという不都合も考えられることから、濾過フィルターFの表面をできるだけ擦過しない方が好ましい。しかるに、作業員が手で取り扱う従来の取り扱いではこのような擦過を避けることは極めて困難なことであった。
【0008】
また、前記切断刃52は極めて鋭利であり、押し出された濾過フィルターFを受け取る際に作業者の手が当該切断刃52に触れて負傷する危険があり、作業の安全面からも問題であり、更に濾過フィルターFに接触する機会が多いとこれに伴って微細異物が濾過フィルターFに付着する可能性が高くなるという問題もあった。
【0009】
一方、上述した積層状態の崩れを防止し得る濾過フィルターの製造方法として、特開平2−265615号公報に開示されるものがある。この方法は、不織布を積層した後、断裁形状の輪郭に対応する部分を所定の幅で予め一体に融着し、ついで当該融着部でもって断裁し、所定形状の濾過フィルターにするというものである。確かに、この方法によれば、予め濾過フィルターの周縁部に当たる部分を溶着しているので、断裁後にその積層状態が崩れることはないが、積層体を溶着する工程を新たに必要とすることからその生産効率が低下するという欠点があり、更に、溶着部を断裁することから、断裁位置が溶着部と重なるように積層体を正確に位置決めしなければならないという作業上の煩わしさもあって好ましくない。また、断裁後のフィルターを作業員が手で扱う場合には、上記毛羽の問題、作業安全上の問題及び微小異物付着の問題が依然として存在する。
【0010】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、断裁後の濾過フィルターを作業員が手で触れることなくハウジング内に収納することのできる濾過フィルター断裁・収納用治具の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の請求項1に係る発明は、濾過フィルターを所定形状に断裁し、ハウジング内に収納するための治具であって、所定輪郭の切断刃を上面に備えるとともに、該切断刃に囲繞される部分の上面と下面とを連通する貫通孔を備えた切断刃植設基板と、該切断刃植設基板の上面に対し着脱自在に設けられ、切断刃植設基板上に装着された際に、上面から挿入された前記ハウジングをそのフィルター収納部が前記切断刃に対向,当接するように案内するガイド孔を備えたガイド板と、該ガイド板の上面に対し着脱自在に設けられる蓋体と、前記切断刃植設基板の貫通孔に挿入/抜き取り自在に設けられ、前記貫通孔に挿入された際、切断刃内に保持される断裁後の濾過フィルターを前記ハウジングのフィルター収納部内に押し出して収納する押し出し部材とから構成したことを特徴とするものである。
【0012】
この請求項1に係る発明によれば、まず、適宜形状のフィルター素材を前記切断刃植設基板の切断刃上に載置し、プレス機等により上から押圧して所定形状の濾過フィルターに断裁した後、断裁屑を取り除く。このとき断裁された濾過フィルターは切断刃内に保持された状態となっている。
【0013】
ついで、前記切断刃植設基板上にガイド板を装着し、上下両部材からなるハウジングの一方の部材(ここでは便宜上上部材とする)をガイド板のガイド孔内に挿入する。これにより、当該ハウジング上部材のフィルター収納部と前記切断刃とが相互に対向,当接した状態となる。
【0014】
ついで、ガイド板上に蓋体を装着してハウジング上部材を切断刃植設基板,ガイド板及び蓋体により保持した後、積み重ねた切断刃植設基板,ガイド板及び蓋体を一体的に上下反転し、蓋体,ガイド板,切断刃植設基板の順に積み重ねた状態にする。
【0015】
しかる後、押し出し部材を切断刃植設基板の貫通孔に挿入して、切断刃内に保持される濾過フィルターをその外に押し出す。上述のように、ハウジング上部材のフィルター収納部と切断刃とは相互に対向,当接した状態となっているので、押し出された濾過フィルターはこれと対向する前記フィルター収納部内に無理なく収納される。
【0016】
ついで、切断刃植設基板をガイド板から取り外した後、或いは切断刃植設基板及びガイド板を共に取り外した後、蓋体上に載置されるハウジングの上部材に下部材を重ね合わせ両者を接合する。しかる後、ハウジングの上下部材の接合面を溶着して完成品たる濾過器とする。
【0017】
以上のように、請求項1に係る発明によれば、断裁後の濾過フィルターに作業員が直接手を触ることなくこれをハウジング内に収納することができる。
【0018】
尚、本発明に係る治具は、積層された濾過フィルターに対し特に好ましく適用し得るが、対象となる濾過フィルターはこの積層体のものに限られるものではなく、単層体のものも当然に対象に含まれる。
【0019】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明における切断刃植設基板の上面に対し着脱自在に設けられ、且つ切断刃の外側面に嵌合する嵌合孔を有する分離板を備え、この分離板を切断刃植設基板上に装着した際、分離板の上面から前記切断刃が突出するように設けるとともに、ガイド板をこの分離板の上面に対し着脱自在に設けたことを特徴とするものである。
【0020】
この発明によれば、切断刃植設基板上に分離板を装着し、切断刃を嵌合孔に嵌挿してその刃先を分離板上に突出させた後、フィルター素材を切断刃上に載置し、プレス機等により上から押圧して所定形状の濾過フィルターに断裁する。このとき、断裁された濾過フィルターは如上のように切断刃内に保持されるが、その周辺の断裁屑部分はその自重により切断刃に嵌合した状態で刃先より下方に移動することがある。この場合、断裁屑を引き上げるようにして切断刃との嵌合状態を解くことでこれを取り除くことができるが、当該嵌合部分が切断刃に引っかかってスムーズにこれを引き上げることができないことがある。そこでこの場合には、切断刃に嵌合する分離板を上方に持ち上げることで、分離板と共に断裁屑を上方に持ち上げ、これを除去する。このようにこの発明によれば、分離板を上方に持ち上げるという単純な作業で容易に断裁屑を除去することができる。
【0021】
ついで、分離板を切断刃植設基板上に戻した後、ガイド板を分離板上に装着し、以後、上述した請求項1に係る発明と同様の手順を実施することにより、濾過フィルターをハウジング内に収納することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態である第1及び第2の実施形態について添付図面に基づき説明する。尚、本例では、濾過フィルターの素材に不織布を積層して形成したものを用い、断裁後の濾過フィルターを、まず、図7に示すハウジング61の上部材62のフィルター収納部64内に収納した後、上部材62と下部材63とを接合し、ついでその側面を溶着するものとする。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る濾過フィルター断裁・収納用治具(以下、単に「治具」という)の全体を示す斜視図であり、図2は治具の各構成部材を組み合わせ、これを長手方向に沿って切断して示した断面図である。
【0024】
図1及び図2に示すように、この治具は、切断刃植設基板1と、ガイド板11と、蓋体21と、押し出し部材31とを組み合わせて構成されるものである。以下、各部の詳細について説明する。
【0025】
前記切断刃植設基板1は平坦な上下面を有する平板2と、この平板2の上面から刃先が突出するように当該平板2に植設した切断刃3とを備えてなるものである。切断刃3は濾過フィルターFの平面輪郭形状と同一の刃形状を備えるものであり、この例では角形の濾過フィルターFに合わせて、上面視無端輪環状の角形にこれを成形した。また、この例では、平板2の長手方向に沿って4個の切断刃3を適宜間隔で並設し、同時に4個の濾過フィルターFを断裁できるようにした。
【0026】
また、平板2の切断刃3により囲繞される平板2の上面の4隅にはそれぞれ下面に連通する貫通孔4が設けられており、更に、平板2の長手方向の両端部にはそれぞれ係合孔5が設けられている。
【0027】
前記ガイド板11は平坦な上下面を有する平板12からなるものであり、上下面に貫通し且つ前記ハウジング61の上部材62を上面側から挿入することのできるガイド孔13を備えている。このガイド孔13は前記上部材62の側部輪郭と略同形の内面形状を備えた貫通孔を基本形態とし、これをガイド板11の長手方向に沿って前記切断刃3の個数と同数(この例では4個)並設するとともに、隣接する貫通孔間の隔壁を除去することで一体的に形成されている。このガイド孔13にハウジング上部材62を挿入する際、ハウジング上部材62はその外側面がガイド孔13の内側面によって案内され、所定位置に位置決めされる。
【0028】
また、図2に示すように、この平板12の長手方向両端部には、その下面に突出する位置決めピン14がそれぞれ植設されており、この平板12を前記切断刃植設基板1上に重ね合わせた際、この位置決めピン14が前記係合孔5に嵌挿され、切断刃3とガイド孔13との位置関係が位置決めされる。即ち、ガイド孔13内に挿入されたハウジング上部材62と切断刃13とが位置決めされる。尚、この例ではハウジング上部材62がガイド孔13内に挿入されたとき、そのフィルター収納部64と切断刃3の刃先とが対向,当接するようになっている。
【0029】
また、平板12の長手方向両端部の位置決めピン14の内側にはそれぞれ係合孔15が設けられている。
【0030】
前記蓋体21は、平坦な上下面を有する平板22からなるものであり、この平板22の長手方向両端部には、その下面に突出する位置決めピン23がそれぞれ植設されている。また、図2に示すように、平板22の下面には、平板22を前記ガイド板11上に重ね合わせた際に、ガイド孔13内に挿入されたハウジング上部材62の上面部分62aが収まる凹部24が形成されている。そして、平板22を前記ガイド板11上に重ね合わせる際には、位置決めピン23が前記係合孔15に嵌挿され、ガイド孔13と凹部24との位置関係が位置決めされる。
【0031】
前記押し出し部材31は平坦な上下面を有する平板32とこの平板32上に突設される複数の押し出しピン33とからなるものであり、この押し出しピン33は前記切断刃植設基板1の各貫通孔4にそれぞれ対応する位置関係に設けられている。
【0032】
以上の構成を備える本実施形態に係る治具によれば、以下のようにして不織布の積層体を所定形状の濾過フィルターFに断裁し、これをハウジング61に収納することができる。
【0033】
即ち、まず、濾過フィルターFの素材である長尺の不織布を適宜積層し、この積層体を切断刃植設基板1上に載置した後、適宜プレス機等によりこの積層体を上から押圧して切断刃3により所定形状に打抜き、濾過フィルターFに断裁する。断裁された濾過フィルターFは切断刃3内に保持された状態となっており、周辺の断裁屑を適宜取り除くことで、濾過フィルターFと断裁屑とは分離される。
【0034】
ついで、前記切断刃植設基板1の平板2の上面とガイド板11の平板12の下面とが接合するように、ガイド板11を切断刃植設基板1上に重ね合わせる。その際、位置決めピン14が係合孔5に嵌挿され、切断刃3とガイド孔13との位置関係が位置決めされる。
【0035】
ついで、ハウジング61の上部材62をガイド板11のガイド孔13内に挿入する。ガイド孔13内に挿入されたハウジング上部材62は当該ガイド孔13によって位置決めされ、ハウジング上部材62のフィルター収納部64と切断刃3とが相互に対向,当接した状態となる。
【0036】
この後、ガイド板11の平板12の上面と蓋体21の平板22の下面とが接合するように、蓋体21をガイド板11上に重ね合わせる。その際、位置決めピン23が係合孔15に嵌挿され、ガイド孔13と凹部24との位置関係が位置決めされ、ガイド孔13内にある各ハウジング上部材62の上面部分62aが凹部24に収まる。以上の一連の作業により、切断刃植設基板1,ガイド板11,蓋体21,濾過フィルターF及びハウジング上部材62は図2に示す如き状態となる。
【0037】
しかる後、これら組み付けた切断刃植設基板1,ガイド板11及び蓋体21を一体的に上下反転し、図3に示す状態にする。ついで、反転した切断刃植設基板1の貫通孔4の上方から押し出し部材31の押し出しピン33を挿入し、切断刃3内に保持される濾過フィルターFをその下方に位置するハウジング上部材62のフィルター収納部64内に押し出し同部64内に収納する。尚、本例では濾過フィルターFの4隅に当たる部分を押し出しピン33により押すようにしているので、濾過フィルターFがこじることなく確実にこれを押し出すことができる。
【0038】
ついで、組み付けた状態から押し出し部材31,切断刃植設基板1を、又は押し出し部材31,切断刃植設基板1及びガイド板11を取り外し、蓋体21上に載置されるハウジング61の上部材62に下部材63を接合した後、上下部材62,63の接合面を溶着して完成品たる濾過器60とする。
【0039】
以上のように、本実施形態に係る治具によれば、作業員が断裁後の濾過フィルターFに一切手を触ることなく、しかもこれを切断刃3内から直接ハウジング61内に収納することができる。従って、従来問題となっていた、濾過フィルターFの積層状態の崩れによるハウジング61の溶着不良や、濾過液のリークといった問題を生じない。
【0040】
また、濾過フィルターFを切断刃3内から抜き取るに当たり、濾過フィルターFを押し出しピン33により押し出すだけであるので、濾過フィルターの表面を擦過することがなく、従来問題となっていた濾過フィルターF表面の毛羽生成に伴う不都合を解消することができる。
【0041】
また、作業員が切断刃3に触れる機会が減少することから作業の安全性が増すとともに、作業員が濾過フィルターFに接触する機会も少ないので、微細異物が濾過フィルターFに付着するといった問題を解消することができる。
【0042】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る治具について図4に基づき説明する。尚、同図に示すように、この治具は第1の実施形態に係る治具のガイド板11と切断刃植設基板1との間に新たに分離板41を配設可能に設けたものであり、他の構成は第1の実施形態に係る治具と同様である。
【0043】
前記分離板41は平坦な上下面を有する平板42からなるものであり、上下面に貫通した嵌合孔43を備えている。この嵌合孔43は、平板42の下面が切断刃植設基板1の平板2上面と接合するように切断刃植設基板1と分離板41とを重ね合わせた際、切断刃3の外側面に嵌合するようになっている。また、切断刃植設基板1と分離板41とを重ね合わせた際、切断刃3の刃先が平板42の上面から突出するようにこれを設けており、その突出高さは第1の実施形態における平板2上面からの突出高さと同じ高さとなっている。また、平板42の長手方向両端部には前記ガイド板11の位置決めピン14が嵌挿される係合孔44が設けられている。
【0044】
以上の構成を備えた第2実施形態の治具によれば、まず、平板42の下面が平板2上面と接触するように切断刃植設基板1と分離板41とを重ね合わせる。このとき、第1の実施形態におけると同様に切断刃3の刃先が平板42の上面から突出している。
【0045】
ついで、長尺不織布の積層体を切断刃3上に載置し、プレス機等により上から押圧して所定形状の濾過フィルターFに断裁する。このとき、断裁された濾過フィルターは如上のように切断刃内に保持されるが、その周辺の断裁屑部分は切断刃3に嵌合した状態で刃先より下方に移動することがある。この場合、断裁屑を引き上げるようにして切断刃3との嵌合状態を解くことでこれを取り除くことができるが、当該嵌合部分が切断刃3に引っかかってスムーズにこれを引き上げることができないことがある。そこでこの場合には、切断刃3に嵌合する分離板41を上方に持ち上げることで、分離板41と共に断裁屑を上方に持ち上げ、これを除去する。このようにこの治具によれば、分離板41を上方に持ち上げるという単純な作業で容易に断裁屑を除去することができる。
【0046】
ついで、分離板41を切断刃植設基板1上に戻した後、ガイド板11を分離板41上に装着し、以後、上述した第1の実施形態におけると同様の手順を実施することにより、濾過フィルターFをハウジング61内に収納することができる。
【0047】
以上、本発明の一実施形態に係る濾過フィルター断裁・収納用治具について説明したが、本発明の具体的な実施形態がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1に係る発明によれば、ガイド板によりハウジングの濾過フィルター収納部を切断刃に対向,当接させた後、切断刃内に保持される濾過フィルターを押し出し部材により濾過フィルター収納部内に押し出し収納するように構成したので、作業員が断裁後の濾過フィルターに一切手を触ることなく、しかもこれを切断刃内から直接ハウジング内に収納することができる。従って、従来問題となっていた、濾過フィルターの積層状態の崩れに起因するハウジングの溶着不良や、濾過液のリークといった問題を防止することができる。
【0049】
また、濾過フィルターを切断刃内から抜き取るに当たり、濾過フィルターを押し出し部材により押し出すだけであるので、濾過フィルターの表面を擦過することがなく、従来問題となっていた濾過フィルター表面の毛羽生成に伴う不都合を解消することができる。
【0050】
また、作業員が切断刃に触れる機会が減少することから作業の安全性が増すとともに、作業員が濾過フィルターに接触する機会も少ないので、微細異物が濾過フィルターに付着するといった問題を解消することができる。
【0051】
また、請求項2に係る発明によれば、切断刃植設基板上に分離板を設け、これを上下方向に移動可能に構成したので、断裁屑がその自重により切断刃に嵌合した状態で刃先より下方に移動した場合であっても、分離板を上方に持ち上げることで、これを容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る濾過フィルター断裁・収納用治具の全体を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る治具の各構成部材を組み合わせ、これを長手方向に沿って切断して示した断面図である。
【図3】図2に示す治具の上下を反転した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る濾過フィルター断裁・収納用治具の一部を示す斜視図である。
【図5】従来の濾過フィルター断裁用の治具を示す斜視図である。
【図6】図5の矢視A−A断面図である。
【図7】従来の濾過器を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 切断刃植設基板
2 平板
3 切断刃
4 貫通孔
5 係合孔
11 ガイド板
12 平板
13 ガイド孔
14 位置決めピン
15 係合孔
21 蓋体
22 平板
23 位置決めピン
31 押し出し部材
32 平板
33 押し出しピン
41 分離板
42 平板
43 嵌合孔
44 位置決めピン

Claims (2)

  1. 濾過フィルターを所定形状に断裁し、ハウジング内に収納するための治具であって、
    所定輪郭の切断刃を上面に備えるとともに、該切断刃に囲繞される部分の上面と下面とを連通する貫通孔を備えた切断刃植設基板と、
    該切断刃植設基板の上面に対し着脱自在に設けられ、切断刃植設基板上に装着された際に、上面から挿入された前記ハウジングをそのフィルター収納部が前記切断刃に対向,当接するように案内するガイド孔を備えたガイド板と、
    該ガイド板の上面に対し着脱自在に設けられる蓋体と、
    前記切断刃植設基板の貫通孔に挿入/抜き取り自在に設けられ、前記貫通孔に挿入された際、切断刃内に保持される断裁後の濾過フィルターを前記ハウジングのフィルター収納部内に押し出して収納する押し出し部材とから構成したことを特徴とする濾過フィルター断裁・収納用治具。
  2. 切断刃植設基板の上面に対し着脱自在に設けられ、且つ切断刃の外側面に嵌合する嵌合孔を有する分離板を備え、該分離板を切断刃植設基板上に装着した際、分離板の上面から前記切断刃が突出するように設けるとともに、ガイド板を該分離板の上面に対し着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の濾過フィルター断裁・収納用治具。
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