JP3617584B2 - Diffractive optical element - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折光学素子に関するものであり、更に詳しくは、2種類の光学材料の境界面に回折格子を有する位相型の回折光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2種類の光学材料の境界面に回折格子を有する光学素子が、特開平7−77606号公報に開示されている。この回折光学素子は、装置の組み立てを簡素化するために、回折格子と撮像素子との間の空間に低屈折率材料が充填された構造をとっている。回折格子は、ローパスフィルター効果を得るために複数の次数光が発生する設計になっており、そのため格子形状は矩形形状(バイレベル)となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来例では、回折格子によるレンズ作用が得られない。また、回折格子を有することによりレンズとして作用する回折光学素子においては、波長によらずただ一つの次数光が発生する設計でなければならない。設計波長以外で回折効率が低下すると、ゴーストが発生するからである。このため、格子形状は階段状(マルチレベル)又はのこぎり刃状(ブレーズ)であるのが望ましい。しかし、これらの格子形状を有する回折光学素子は製造が困難である。
【0004】
高い回折効率を波長に対して比較的フラットに得るために、ガラス(SSK3)とポリスチレンとを組み合わせた回折光学素子が、文献:Steven M.Ebstein ”Nearly index−matched optics for aspherical,diffractive,and achromatic−phase diffractive elements”(OPTICS LETTERS/Vol.21,No.18/September 15,1996)で提案されている。しかし、製造容易な構成を有する回折光学素子についての開示はない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、設計次数での回折効率が波長によらず高く、かつ、製造容易な回折光学素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の回折光学素子は、2種類の光学材料の境界面に回折格子を有する位相型の回折光学素子であって、一方の光学材料を第1光学材料とし他方の光学材料を第2光学材料とすると、第1,第2光学材料が以下の条件式を満足することを特徴とする。
| k − k' |< 0.024
| nd − n'd |> 0.035
ただし、
k : ( ν d /ν DOE −1 ) × (nF − nC) で表される第1光学材料の値,
ν d :第1光学材料のd線に対する分散値 ( アッベ数 ) ,
ν DOE :回折光学効果による分散値 (=-3.45) ,
nF − nC :第1光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差 ( 主分散 ) ,
k' : ( ν 'd /ν DOE −1 ) × (n'F − n'C) で表される第2光学材料の値,
ν 'd :第2光学材料のd線に対する分散値 ( アッベ数 ) ,
n'F − n'C :第2光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差 ( 主分散 ) ,
nd :第1光学材料のd線に対する屈折率,
n'd :第2光学材料のd線に対する屈折率
である。
【0007】
第2の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記第1光学材料の空気に接する面が凸形状であり、第1光学材料が以下の条件式を満足することを特徴とする。
ν d > 60
ただし、
ν d :第1光学材料のd線に対する分散値 ( アッベ数 )
である。
【0008】
第3の発明の回折光学素子は、上記第1又は第2の発明において、前記第1光学材料の空気に接する面が凸形状であり、第2光学材料の空気に接する面が凹形状であることを特徴とする。
【0009】
第4の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記2種類の光学材料のうち、一方の光学材料が回折格子面を有するガラス又は樹脂であり、他方の光学材料が前記回折格子面上に設けられた紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
【0010】
第5の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記2種類の光学材料のうち、一方の光学材料が回折格子面を有するガラス又は樹脂であり、他方の光学材料が浸し又は流しによって前記回折格子面上に塗布された樹脂であることを特徴とする。
【0011】
第6の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記2種類の光学材料のうち、一方の光学材料が回折格子面を有するガラス又は樹脂であり、他方の光学材料が前記回折格子面と接するように設けられた液体であることを特徴とする。
【0012】
第7の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記2種類の光学材料のうち、一方の光学材料が回折格子面を有するガラス又は樹脂であり、他方の光学材料が前記回折格子面と接するように設けられた弾性を有する樹脂であることを特徴とする。
【0013】
第8の発明の回折光学素子は、上記第1の発明において、前記2種類の光学材料のうち、一方の光学材料が回折格子面を有する相対的に高融点の樹脂であり、他方の光学材料が前記回折格子面上に設けられた相対的に低融点の樹脂であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した回折光学素子を、図面を参照しつつ説明する。いずれの実施の形態も、2種類の光学材料の境界面に回折格子を有する位相型の回折光学素子である。各実施の形態において、2種類の光学材料のうちの一方の光学材料を第1光学材料1とし、他方の光学材料を第2光学材料2とする。また、回折格子面をDSとする。
【0015】
《紫外線硬化樹脂を用いた実施の形態(図1)》
この実施の形態では、第1光学材料1が回折格子面DSを有するガラス又は樹脂であり、第2光学材料2が回折格子面DS上に設けられた紫外線硬化樹脂である。製造においては、まず第1光学材料1の表面に回折格子を作製する。この回折格子の格子高さは、第1,第2光学材料1,2の屈折率差で決定される。次に、第2光学材料2となる液化状態の紫外線硬化樹脂を回折格子面DS上に塗布し、図1に示すように金型M内にセットする。第1光学材料1側から回折格子面DSに向けて紫外線Lを照射して紫外線硬化樹脂を硬化させると、硬化した紫外線硬化樹脂から成る第2光学材料2と第1光学材料1との間に回折格子面DSを有する回折光学素子が得られる。
【0016】
《樹脂が塗布された実施の形態(図2)》
この実施の形態では、第1光学材料1が回折格子面DSを有するガラス又は樹脂であり、第2光学材料2が浸し又は流しによって回折格子面DS上に塗布された樹脂である。製造においては、まず第1光学材料1の表面に回折格子を作製する。この回折格子の格子高さは、第1,第2光学材料1,2の屈折率差で決定される。次に、図2に示すように、第1光学材料1を回折格子の光軸を中心として回転させながら、第2光学材料2となる液化状態の樹脂を回折格子面DS上に滴下する。液化状態の樹脂を乾燥させると、第1光学材料1と第2光学材料2との間に回折格子面DSを有する回折光学素子が得られる。
【0017】
《液体を用いた実施の形態(図3,図4)》
この実施の形態では、第1光学材料1が回折格子面DSを有するガラス又は樹脂であり、第2光学材料2が回折格子面DSと接するように設けられた液体である。製造においては、まず第1光学材料1の表面に回折格子を作製する。この回折格子の格子高さは、第1,第2光学材料1,2の屈折率差で決定される。次に、図3(A)に示すように、第2光学材料2である液体を液体保持ケース3内に充填し、第1光学材料1で液体保持ケース3を密閉する。第2光学材料2である液体は第1光学材料1の回折格子面DSと接するため、図3(B)の拡大図で示すように、第1光学材料1と第2光学材料2との間に回折格子面DSを有する回折光学素子が得られる。2個の第1光学材料1を用いれば、図4に示すように2枚の回折格子面DSを有する回折光学素子を得ることができる。この回折光学素子は、回折格子面DSが向かい合うように2個の第1光学材料1を液体保持ケース4内に配置して、その間の空間に液体である第2光学材料2を充填した構成となっている。
【0018】
《弾性樹脂を用いた実施の形態(図5,図6)》
この実施の形態では、第1光学材料1が回折格子面DSを有するガラス又は樹脂であり、第2光学材料2が回折格子面DSと接するように設けられた弾性を有する樹脂である。製造においては、まず第1光学材料1の表面に回折格子を作製する。この回折格子の格子高さは、第1,第2光学材料1,2の屈折率差で決定される。次に、図5(A)に示すように、第2光学材料2である弾性樹脂を加圧保持ケース5内に入れて、第2光学材料2が回折格子面DSに圧着するように、第1光学材料1で加圧保持ケース5を密閉する。第2光学材料2である弾性樹脂は第1光学材料1の回折格子面DSと接するため、図5(B)の拡大図で示すように、第1光学材料1と第2光学材料2との間に回折格子面DSを有する回折光学素子が得られる。2個の第1光学材料1を用いれば、図6に示すように2枚の回折格子面DSを有する回折光学素子を得ることができる。この回折光学素子は、回折格子面DSが向かい合うように2個の第1光学材料1を加圧保持ケース6内に配置して、その間の空間に弾性樹脂である第2光学材料2を入れて、2個の第1光学材料1で挟み込んだ構成となっている。
【0019】
《融点の異なる樹脂を用いた実施の形態(図7)》
この実施の形態では、第1光学材料1が回折格子面DSを有する相対的に高融点の樹脂であり、第2光学材料2が回折格子面DS上に設けられた相対的に低融点の樹脂である。製造においては、まず第1光学材料1の成形を行う。第1光学材料1の成形は、金型M内に第1光学材料1である高融点樹脂を入れて溶融状態とし、図7(A)に示すように回折格子面DSを成型する金型M1で第1光学材料1をプレスすることにより行う。第1光学材料1の表面に形成される回折格子の格子高さは、第1,第2光学材料1,2の屈折率差で決定される。金型M,M1の温度が第2光学材料2である低融点樹脂の融点温度程度まで低下したら、金型Mから金型M1を取り外す。そして、図7(B)に示すように第2光学材料2である低融点樹脂を充填し、金型M2で第2光学材料2をプレスする。第1,第2光学材料1,2の温度が常温まで低下すると、一体化した第1光学材料1と第2光学材料2との間に回折格子面DSを有する回折光学素子が得られる。このように、高融点樹脂が固まった状態で低融点樹脂が投入されるため、回折格子面DSの形状を保持しながら2種類の樹脂を接合することができる。
【0020】
《分散の異なる樹脂を用いた実施の形態》
ここでは、分散の異なる第1,第2光学材料1,2を用いた回折光学素子を説明する。ブレーズ形状を有する回折光学素子の任意波長λでの回折効率ηは、次の式▲1▼で表される。
η=sinc2(α−1) …▲1▼
ただし、
α=h×{n(λ)−n’(λ)}/λ,
h:λ0/{n(λ0)−n’(λ0)}で表される格子高さ(ブレーズ高さ),
n(λ):第1光学材料1の任意波長λの光に対する屈折率,
n’(λ):第2光学材料2の任意波長λの光に対する屈折率,
λ0:回折格子(ブレーズ)の設計波長
n(λ0):第1光学材料1の設計波長λ0の光に対する屈折率,
n’(λ0):第2光学材料2の設計波長λ0の光に対する屈折率
である。
【0021】
F線でのαをαFとすると、αF=h×(nF−n’F)/λFである(ただし、λF:F線の波長,nF:第1光学材料1の波長λFの光に対する屈折率,n’F:第2光学材料2の波長λFの光に対する屈折率である。)。また、C線でのαをαCとすると、αC=h×(nC−n’C)/λCである(ただし、λC:C線の波長,nC:第1光学材料1の波長λCの光に対する屈折率,n’C:第2光学材料2の波長λCの光に対する屈折率である。)。したがって、次の式▲2▼が成り立つ。
αF×λF−αC×λC=h×{(nF−nC)−(n’F−n’C)} …▲2▼
【0022】
上式▲2▼について、ブレーズの設計波長λ0をd線の波長とし、αが波長によらず一定値1をとるとすると、式▲2▼は次の式▲3▼となる(ただし、λd:d線の波長,nd:第1光学材料1の波長λdの光に対する屈折率,n’d:第2光学材料2の波長λdの光に対する屈折率である。)。
(nd−n’d)/νDOE=(nF−nC)−(n’F−n’C) …▲3▼
ただし、
νDOE=λd/(λF−λC)=−3.45
である。
【0023】
第1光学材料1の分散値(アッベ数)をνdとし、第2光学材料2の分散値(アッベ数)をν’dとして上式▲3▼を整理すると、次の式▲4▼が得られる。
(νd/νDOE−1)×(nF−nC)=(ν’d/νDOE−1)×(n’F−n’C) …▲4▼
この式▲4▼は、F線,C線で回折効率1を与える条件であるが、回折効率がF線,C線で1とならない場合には、
(νd/νDOE−1)×(nF−nC)≠(ν’d/νDOE−1)×(n’F−n’C)
であり、任意の2種類の材料(すなわち、第1,第2光学材料1,2)について、
k=(νd/νDOE−1)×(nF−nC),
k’=(ν’d/νDOE−1)×(n’F−n’C)
とすると、|k−k’|の値が小さいほど、F線,C線で回折効率が高くなることを示す。
【0024】
したがって、次の条件式(1)を満たすことが望ましく、条件式(1)を満たす第1,第2光学材料1,2の組み合わせであれば、波長に対して比較的フラットで高効率な回折光学素子を得ることが可能となる。
|k−k’|<0.024 …(1)
ただし、
k:(νd/νDOE−1)×(nF−nC)で表される第1光学材料の値,
νd:第1光学材料のd線に対する分散値(アッベ数),
νDOE:回折光学効果による分散値(=−3.45),
nF−nC:第1光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差(主分散),
k’:(ν’d/νDOE−1)×(n’F−n’C)で表される第2光学材料の値,
ν’d:第2光学材料のd線に対する分散値(アッベ数),
n’F−n’C:第2光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差(主分散)
である。
【0025】
次に、単レンズに回折格子面を有することにより色補正を行う光学系を考える。回折格子面の格子ピッチは、回折光学素子のパワーに逆比例し、また、半径に逆比例する。したがって、有効径の最外周が最小ピッチとなる。以上より最外周での格子ピッチdminは、次の式▲5▼で表される。
ただし、
F:単レンズのFナンバー,
ratio:単レンズ全パワーに対する回折光学素子によるパワーの比
である。
【0026】
また、回折格子の格子高さhは式▲6▼で表される。
h=λ0/Δn0 …▲6▼
ただし、
Δn0:回折格子面の入射,出射媒質の設計波長λ0についての屈折率差(=|n0−n’0|)
である。
【0027】
単レンズの色収差がとれている場合、パワー比ratioは次の式▲7▼で表されるので、ブレーズの最大勾配(h/dmin)は次の式▲8▼で表される。式▲7▼のサンプルとして、F=4についての最大勾配(°)を表1に示す。ただし、Δnd=|nd−n’d|である。
【0028】
【表1】
【0029】
ダイヤモンドバイトで回折格子を作製する場合、バイト刃先の耐摩耗性を考慮した格子の勾配は10°程度までが望ましい。したがって、ダイヤモンドターニングでの作製を前提とするならば、以下の式(2)で示すようにνdは60よりも大きいことが望ましい。
νd>60 …(2)
【0030】
また、以下の式(3)で示すように、Δndは0.035よりも大きいことが望ましい。更に望ましくは0.04以上、更には0.05以上が望ましい。
|nd−n’d|>0.035 …(3)
ただし、
nd:第1光学材料のd線に対する屈折率,
n’d:第2光学材料のd線に対する屈折率
である。
【0031】
以上説明したいずれの実施の形態も、設計次数での回折効率が波長によらず高く(つまり、波長に対してフラットな高効率)、かつ、製造容易な回折光学素子が達成されている。波長によらず回折効率が改善されるためゴーストの発生がなく、回折格子を有することによりレンズとして作用する回折光学素子として好適に使用することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施した回折光学素子を、コンストラクションデータ,図面等を参照しつつ更に具体的に説明する。表2に、各実施例に用いられている光学材料の特性(d線に対する屈折率nd,アッベ数νd)を示す。表3に、各実施例における光学材料の組み合わせ(表2中のNo.で表す。),回折格子の格子高さh,条件式(1)の対応値及びF線,C線での回折効率を示す。なお、全て設計波長はd線である。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
《実施例1(図1)》
実施例1は、樹脂材料である非晶質ポリオレフィン(No.2)と、紫外線硬化樹脂であるオリゴエステルアクリレート(No.3)と、の境界面に回折格子を有する例である。非晶質ポリオレフィン(No.2)とオリゴエステルアクリレート(No.3)との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0036】
《実施例2(図2)》
実施例2は、あらかじめ作製された回折格子面DSに流動性を有する樹脂(例えば溶融状態のNo.6,No.7)を塗布して成る例である。回折格子が形成される基盤光学材料と塗布用樹脂材料との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0037】
《実施例3(図3,図4)》
実施例3は、樹脂材料であるPMMA(polymethyl methacrylate,No.1)と、液体(No.4)と、の境界面に回折格子を有する例である。光学材料(No.1)と液体(No.4)との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0038】
《実施例4(図5,図6)》
実施例4は、弾性樹脂である(No.5)とガラス(No.12)との境界面に回折格子を有する例である。基盤光学材料(No.12)と弾性樹脂材料(No.5)との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0039】
《実施例5(図7)》
実施例5は、高融点を有する樹脂材料PC(polycarbonate,No.6,融点:141℃)と、低融点を有する樹脂材料PS(polystyrene,No.7,融点:80℃)と、の境界面に回折格子を有する例である。高融点樹脂材料(No.6)と低融点樹脂材料(No.7)との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0040】
《実施例6》
実施例6は、屈折率差(Δnd=0.055)が大きい2種類のガラス:SFS53(No.12)とLASF60(No.10)との境界面に回折格子を有する例である。
【0041】
《実施例7》
実施例7は、低分散の光学材料PSKS53(No.11)の空気に接する面が凸形状であり、その凸面の反対側の面と樹脂PC(No.6)との境界面に回折格子面DSを有する例である。低分散のガラス材料と樹脂材料との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。
【0042】
《実施例8》
実施例8は、低分散の光学材料PSKS53(No.11)の空気に接する面が凸形状であり、その凸面の反対側の面と樹脂PC(No.6)との境界面に回折格子面DSを有し、樹脂PCの境界面の反対側の空気に接する面が凹形状である例である。低分散のガラス材料と樹脂材料との屈折率差を考慮して、回折光学素子の格子高さhが決められる。凸面で発生する色収差を回折格子面DS及び凹面で補正するために、回折光学素子によるパワーは実施例7に比べて弱いものとなる。したがって、格子ピッチも相対的に大きくなるため、ダイヤモンドターニングでの作製が更に容易な形状となる。
【0043】
表4,表5に、実施例7,8のコンストラクションデータ{面,曲率半径,軸上間隔,屈折率(d線),アッベ数}を示し、併せて合成焦点距離,Fナンバー,回折光学面データC1,最外周ピッチ及び最外周ブレーズ勾配を示す。各コンストラクションデータにおいて、Si(i=1,2,3)は物体側から数えてi番目のレンズ面であり、(DOE)印が付された面Siは、回折光学面で構成された面であることを示し、回折光学面のピッチの位相形状を表す以下の式(DS)で定義されるものとする。
【0044】
φ(h)=(2π/λ0)・C1・h2 …(DS)
ただし、式(DS)中、
φ(h):回折光学面の位相関数、
C1 :回折光学面の1次の位相関数係数、
h :光軸に対して垂直な方向の高さ(格子高さ)、
λ0 :設計波長{d線の波長(=587.6nm)}
である。
【0045】
【表4】
【0046】
〈実施例7のその他のデータ〉
合成焦点距離=100,F4
S2:C1=−3.1×10−4
最外周ピッチ=75.8μm
最外周ブレーズ勾配=12.6°
【0047】
【表5】
【0048】
〈実施例8のその他のデータ〉
合成焦点距離100,F4
面S2:C1=−1.1×10−4
最外周ピッチ=213μm
最外周ブレーズ勾配=4.6°
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように第1〜第8の発明によれば、設計次数での回折効率が波長によらず高く、かつ、製造容易な回折光学素子を実現することができる。波長によらず回折効率が改善されるためゴーストの発生がなく、回折格子を有することによりレンズとして作用する回折光学素子として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線硬化樹脂を用いた実施の形態の製法を説明するための模式図。
【図2】樹脂が塗布された実施の形態の製法を説明するための模式図。
【図3】液体を用いた実施の形態の概略構造を示す断面図。
【図4】液体を用いた他の実施の形態の概略構造を示す断面図。
【図5】弾性樹脂を用いた実施の形態の概略構造を示す断面図。
【図6】弾性樹脂を用いた他の実施の形態の概略構造を示す断面図。
【図7】融点の異なる樹脂を用いた実施の形態の製法を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 …第1光学材料
2 …第2光学材料
DS …回折格子面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a diffractive optical element, and more particularly to a phase type diffractive optical element having a diffraction grating on the boundary surface between two types of optical materials.
[0002]
[Prior art]
An optical element having a diffraction grating at the interface between two types of optical materials is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-77606. This diffractive optical element has a structure in which a low refractive index material is filled in the space between the diffraction grating and the imaging element in order to simplify the assembly of the apparatus. The diffraction grating is designed to generate a plurality of orders of light in order to obtain a low-pass filter effect. Therefore, the grating shape is a rectangular shape (bilevel).
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional example described above, the lens action by the diffraction grating cannot be obtained. In addition, a diffractive optical element that functions as a lens by having a diffraction grating must be designed to generate only one-order light regardless of the wavelength. This is because ghosting occurs when the diffraction efficiency is reduced at a wavelength other than the design wavelength. For this reason, it is desirable that the lattice shape is stepped (multilevel) or saw blade (blazed). However, it is difficult to manufacture diffractive optical elements having these grating shapes.
[0004]
In order to obtain a high diffraction efficiency relatively flat with respect to the wavelength, a diffractive optical element in which glass (SSK3) and polystyrene are combined is described in the literature: Steven M. et. Ebstein “Nearly index-matched opticals for asymmetrical, differential, and achromatic-phase differential elements” (OPTICS LETTERS / Vol.21, No. 18 / Septem However, there is no disclosure of a diffractive optical element having an easily manufactured configuration.
[0005]
The present invention has been made in view of such a situation, and an object of the present invention is to provide a diffractive optical element that has high diffraction efficiency at a design order regardless of wavelength and is easy to manufacture.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the diffractive optical element of the first invention is a phase type diffractive optical element having a diffraction grating at the interface between two types of optical materials, and one of the optical materials is the first optical material. and then when the other of the optical material and second optical material, the first, the second optical material, characterized that you satisfy the following condition.
| k − k ′ | < 0.024
| nd − n'd | > 0.035
However,
k : the value of the first optical material represented by ( ν d / ν DOE −1 ) × (nF − nC) ,
ν d : dispersion value ( Abbe number ) for the d-line of the first optical material ,
[nu DOE: dispersion value due to diffraction-optical effect (= -3.45),
nF − nC : difference between the refractive index of the first optical material for the F-line and the refractive index for the C-line ( main dispersion ) ,
k ': (ν' d / ν DOE -1) × (n'F - n'C) value of the second optical material represented by,
[nu 'd: dispersion value at the d-line of the second optical material (Abbe number),
n′F − n′C : difference between the refractive index of the second optical material for the F-line and the refractive index for the C-line ( main dispersion ) ,
nd : refractive index with respect to d-line of the first optical material,
n'd : refractive index of the second optical material with respect to d-line
It is.
[0007]
The diffractive optical element of the second invention, in the first invention, the surface in contact with air in the first optical material is a convex shape, and wherein Rukoto first optical material to satisfy the following condition To do.
ν d > 60
However,
ν d : Dispersion value ( Abbe number ) for the d-line of the first optical material
It is.
[0008]
In the diffractive optical element according to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the invention, the surface of the first optical material that contacts the air has a convex shape, and the surface of the second optical material that contacts the air has a concave shape . It is characterized by that.
[0009]
A diffractive optical element according to a fourth invention is the diffractive optical element according to the first invention, wherein one of the two types of optical materials is glass or resin having a diffraction grating surface, and the other optical material is the diffraction grating. It is an ultraviolet curable resin provided on the surface .
[0010]
A diffractive optical element according to a fifth invention is the diffractive optical element according to the first invention, wherein one of the two types of optical materials is glass or resin having a diffraction grating surface, and the other optical material is immersed or poured. The resin is coated on the diffraction grating surface .
[0011]
A diffractive optical element according to a sixth invention is the diffractive optical element according to the first invention, wherein one of the two types of optical materials is glass or resin having a diffraction grating surface, and the other optical material is the diffraction grating. wherein the liquid der Rukoto provided in contact with the surface.
[0012]
A diffractive optical element according to a seventh invention is the diffractive optical element according to the first invention, wherein one of the two types of optical materials is glass or resin having a diffraction grating surface, and the other optical material is the diffraction grating. wherein the resin der Rukoto an elastic provided in contact with the surface.
[0013]
A diffractive optical element according to an eighth invention is the diffractive optical element according to the first invention, wherein one of the two types of optical materials is a relatively high melting point resin having a diffraction grating surface, and the other optical material. There characterized a relatively low melting point resin der Rukoto provided on the diffraction grating surface.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a diffractive optical element embodying the present invention will be described with reference to the drawings. Each of the embodiments is a phase type diffractive optical element having a diffraction grating at the boundary surface between two types of optical materials. In each embodiment, one of the two types of optical materials is the first
[0015]
<< Embodiment using UV curable resin (FIG. 1) >>
In this embodiment, the first
[0016]
<< Embodiment in which resin is applied (FIG. 2) >>
In this embodiment, the first
[0017]
<< Embodiment using liquid (FIGS. 3 and 4) >>
In this embodiment, the first
[0018]
<< Embodiment using elastic resin (FIGS. 5 and 6) >>
In this embodiment, the first
[0019]
<< Embodiment using resins having different melting points (FIG. 7) >>
In this embodiment, the first
[0020]
<< Embodiment using resin with different dispersion >>
Here, a diffractive optical element using the first and second
η = sinc 2 (α-1) (1)
However,
α = h × {n (λ) −n ′ (λ)} / λ,
h: Lattice height (blazed height) represented by λ0 / {n (λ0) −n ′ (λ0)},
n (λ): refractive index of the first
n ′ (λ): refractive index of the second
λ0: Design wavelength n (λ0) of diffraction grating (blazed): Refractive index for light of design wavelength λ0 of the first
n ′ (λ0): a refractive index with respect to light of the design wavelength λ0 of the second
[0021]
When α in the F-line is αF, αF = h × (nF−n′F) / λF (where λF is the wavelength of the F-line, nF is the refractive index of the first
αF × λF−αC × λC = h × {(nF−nC) − (n′F−n′C)} (2)
[0022]
With respect to the above formula (2), if the blaze design wavelength λ0 is the wavelength of the d-line and α takes a
(Nd−n′d) / νDOE = (nF−nC) − (n′F−n′C) (3)
However,
νDOE = λd / (λF−λC) = − 3.45
It is.
[0023]
When the dispersion value (Abbe number) of the first
(Νd / νDOE-1) × (nF−nC) = (ν′d / νDOE-1) × (n′F−n′C) (4)
This equation (4) is a condition for giving a diffraction efficiency of 1 for the F-line and C-line, but when the diffraction efficiency does not become 1 for the F-line and C-line,
(Νd / νDOE-1) × (nF−nC) ≠ (ν′d / νDOE-1) × (n′Fn′C)
For any two types of materials (ie, the first and second
k = (νd / νDOE-1) × (nF−nC),
k ′ = (ν′d / νDOE−1) × (n′F−n′C)
Then, it is shown that the smaller the value of | k−k ′ |, the higher the diffraction efficiency for the F-line and C-line.
[0024]
Therefore, it is desirable to satisfy the following conditional expression (1). If the combination of the first and second
| K−k ′ | <0.024 (1)
However,
k: value of the first optical material represented by (νd / νDOE-1) × (nF-nC),
νd: dispersion value (Abbe number) for the d-line of the first optical material,
νDOE: Dispersion value due to diffractive optical effect (= −3.45),
nF-nC: difference between the refractive index of the first optical material for the F-line and the refractive index for the C-line (main dispersion),
k ′: the value of the second optical material represented by (ν′d / νDOE-1) × (n′F−n′C),
ν′d: dispersion value (Abbe number) for the d-line of the second optical material,
n′F−n′C: difference between the refractive index for the F-line and the refractive index for the C-line of the second optical material (main dispersion)
It is.
[0025]
Next, consider an optical system that performs color correction by having a diffraction grating surface on a single lens. The grating pitch of the diffraction grating surface is inversely proportional to the power of the diffractive optical element and inversely proportional to the radius. Therefore, the outermost periphery of the effective diameter is the minimum pitch. From the above, the lattice pitch dmin at the outermost periphery is expressed by the following equation (5).
However,
F: F number of a single lens,
ratio: The ratio of the power of the diffractive optical element to the total power of the single lens.
[0026]
The grating height h of the diffraction grating is expressed by the formula (6).
h = λ0 / Δn0 (6)
However,
Δn0: Refractive index difference (= | n0−n′0 |) with respect to the design wavelength λ0 of the entrance and exit of the diffraction grating surface
It is.
[0027]
When the chromatic aberration of the single lens is taken, the power ratio ratio is expressed by the following equation (7), so the maximum gradient (h / dmin) of the blaze is expressed by the following equation (8). Table 1 shows the maximum gradient (°) for F = 4 as a sample of the formula (7). However, Δnd = | nd−n′d |.
[0028]
[Table 1]
[0029]
When producing a diffraction grating with a diamond cutting tool, the gradient of the grating considering the wear resistance of the cutting tool edge is preferably up to about 10 °. Therefore, if it is premised on the production by diamond turning, it is desirable that νd is larger than 60 as shown in the following formula (2).
νd> 60 (2)
[0030]
Moreover, as shown by the following formula (3), Δnd is desirably larger than 0.035. More preferably, it is 0.04 or more, and more preferably 0.05 or more.
| Nd−n′d |> 0.035 (3)
However,
nd: refractive index with respect to d-line of the first optical material,
n′d: a refractive index with respect to the d-line of the second optical material.
[0031]
In any of the embodiments described above, a diffractive optical element that has high diffraction efficiency at the design order regardless of the wavelength (that is, high efficiency flat with respect to the wavelength) and is easy to manufacture is achieved. Since the diffraction efficiency is improved regardless of the wavelength, no ghost is generated, and by having a diffraction grating, it can be suitably used as a diffractive optical element acting as a lens.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the diffractive optical element embodying the present invention will be described more specifically with reference to construction data, drawings and the like. Table 2 shows the characteristics of the optical material used in each example (refractive index nd with respect to d-line, Abbe number νd). Table 3 shows combinations of optical materials in each example (represented by No. in Table 2), the grating height h of the diffraction grating, the corresponding value of the conditional expression (1), and the diffraction efficiency at the F-line and C-line. Indicates. All design wavelengths are d-line.
[0033]
[Table 2]
[0034]
[Table 3]
[0035]
<< Example 1 (FIG. 1) >>
Example 1 is an example which has a diffraction grating in the interface of the amorphous polyolefin (No. 2) which is a resin material, and the oligoester acrylate (No. 3) which is an ultraviolet curable resin. The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the amorphous polyolefin (No. 2) and the oligoester acrylate (No. 3).
[0036]
<< Example 2 (FIG. 2) >>
Example 2 is an example in which a resin having fluidity (for example, No. 6 and No. 7 in a molten state) is applied to a diffraction grating surface DS prepared in advance. The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the base optical material on which the diffraction grating is formed and the coating resin material.
[0037]
<< Example 3 (FIGS. 3 and 4) >>
Example 3 is an example in which a diffraction grating is provided on the boundary surface between a resin material PMMA (polymethyl methacrylate, No. 1) and a liquid (No. 4). The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the optical material (No. 1) and the liquid (No. 4).
[0038]
Example 4 (FIGS. 5 and 6)
Example 4 is an example which has a diffraction grating in the interface of (No. 5) which is an elastic resin, and glass (No. 12). The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the base optical material (No. 12) and the elastic resin material (No. 5).
[0039]
<< Example 5 (FIG. 7) >>
Example 5 is a boundary surface between a resin material PC having a high melting point (polycarbonate, No. 6, melting point: 141 ° C.) and a resin material PS having a low melting point (polystyrene, No. 7, melting point: 80 ° C.). This is an example having a diffraction grating. The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the high melting point resin material (No. 6) and the low melting point resin material (No. 7).
[0040]
Example 6
Example 6 is an example in which a diffraction grating is provided at the interface between two types of glass having a large refractive index difference (Δnd = 0.055): SFS53 (No. 12) and LASF60 (No. 10).
[0041]
Example 7
In Example 7, the surface of the low-dispersion optical material PSKS53 (No. 11) in contact with air has a convex shape, and a diffraction grating surface is formed on the boundary surface between the surface opposite to the convex surface and the resin PC (No. 6). This is an example having a DS. The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the low dispersion glass material and the resin material.
[0042]
Example 8
In Example 8, the surface of the low-dispersion optical material PSKS53 (No. 11) in contact with air has a convex shape, and a diffraction grating surface is formed on the boundary surface between the surface opposite to the convex surface and the resin PC (No. 6). This is an example in which the surface having DS and contacting the air on the opposite side of the boundary surface of the resin PC is concave. The grating height h of the diffractive optical element is determined in consideration of the refractive index difference between the low dispersion glass material and the resin material. In order to correct the chromatic aberration generated on the convex surface with the diffraction grating surface DS and the concave surface, the power of the diffractive optical element is weaker than that of the seventh embodiment. Therefore, since the lattice pitch is also relatively large, the shape can be further easily produced by diamond turning.
[0043]
Tables 4 and 5 show the construction data {surface, radius of curvature, axial spacing, refractive index (d-line), Abbe number} of Examples 7 and 8 together with the combined focal length, F number, and diffractive optical surface. Data C1, the outermost peripheral pitch and the outermost peripheral blaze gradient are shown. In each construction data, Si (i = 1, 2, 3) is the i-th lens surface counted from the object side, and the surface Si marked with (DOE) is a surface constituted by a diffractive optical surface. It is defined by the following formula (DS) indicating the phase shape of the pitch of the diffractive optical surface.
[0044]
φ (h) = (2π / λ0) · C1 · h 2 (DS)
However, in the formula (DS)
φ (h): phase function of the diffractive optical surface,
C1: primary phase function coefficient of the diffractive optical surface,
h: height (lattice height) in a direction perpendicular to the optical axis,
λ0: Design wavelength {d-line wavelength (= 587.6 nm)}
It is.
[0045]
[Table 4]
[0046]
<Other data of Example 7>
Composite focal length = 100, F4
S2: C1 = −3.1 × 10 −4
Outermost peripheral pitch = 75.8 μm
Outermost blaze gradient = 12.6 °
[0047]
[Table 5]
[0048]
<Other data of Example 8>
Composite focal length 100, F4
Surface S2: C1 = −1.1 × 10 −4
Outermost pitch = 213 μm
Outermost blaze gradient = 4.6 °
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the first to eighth inventions, it is possible to realize a diffractive optical element that has high diffraction efficiency at the design order regardless of the wavelength and is easy to manufacture. Since the diffraction efficiency is improved regardless of the wavelength, no ghost is generated, and by having a diffraction grating, it can be suitably used as a diffractive optical element acting as a lens.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram for explaining a production method of an embodiment using an ultraviolet curable resin.
FIG. 2 is a schematic diagram for explaining a manufacturing method of an embodiment in which a resin is applied.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a schematic structure of an embodiment using a liquid.
FIG. 4 is a sectional view showing a schematic structure of another embodiment using a liquid.
FIG. 5 is a sectional view showing a schematic structure of an embodiment using an elastic resin.
FIG. 6 is a sectional view showing a schematic structure of another embodiment using an elastic resin.
FIG. 7 is a schematic diagram for explaining the manufacturing method of the embodiment using resins having different melting points.
[Explanation of symbols]
1 ... 1st
Claims (8)
|k−k'|<0.024
|nd−n'd|>0.035
ただし、
k:(νd/νDOE−1)×(nF−nC)で表される第1光学材料の値,
νd:第1光学材料のd線に対する分散値(アッベ数),
νDOE:回折光学効果による分散値(=-3.45),
nF−nC:第1光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差(主分散),
k':(ν'd/νDOE−1)×(n'F−n'C)で表される第2光学材料の値,
ν'd:第2光学材料のd線に対する分散値(アッベ数),
n'F−n'C:第2光学材料のF線に対する屈折率とC線に対する屈折率との差(主分散),
nd:第1光学材料のd線に対する屈折率,
n'd:第2光学材料のd線に対する屈折率
である。A phase type diffractive optical element having a diffraction grating at the interface between two types of optical materials, where one optical material is a first optical material and the other optical material is a second optical material, the first and second A diffractive optical element characterized in that the optical material satisfies the following conditional expression;
| k−k ′ | <0.024
| nd−n'd | > 0.035
However,
k: value of the first optical material expressed by (νd / νDOE-1) × (nF−nC),
νd: dispersion value (Abbe number) for the d-line of the first optical material,
νDOE: Dispersion value due to diffractive optical effect (= -3.45),
nF−nC: difference between the refractive index of the first optical material for the F-line and the refractive index for the C-line (main dispersion),
k ′: the value of the second optical material represented by (ν′d / νDOE−1) × (n′F−n′C),
ν'd: dispersion value (Abbe number) for the d-line of the second optical material,
n′F−n′C: difference between the refractive index of the second optical material for the F-line and the refractive index for the C-line (main dispersion),
nd: refractive index with respect to d-line of the first optical material,
n′d: a refractive index with respect to the d-line of the second optical material.
νd>60
ただし、
νd:第1光学材料のd線に対する分散値(アッベ数)
である。 2. The diffractive optical element according to claim 1, wherein a surface of the first optical material in contact with air has a convex shape, and the first optical material satisfies the following conditional expression :
νd> 60
However ,
νd: dispersion value (Abbe number) of the first optical material with respect to the d-line
It is.
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