JP3616716B2 - 缶胴部の高速無研磨溶接方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、金属容器の缶胴部の無研磨ワイヤシーム溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
18L缶やペール缶に代表される大型缶の分野では、接触抵抗の高いティンフリースチール(TFS)などの材料が主として使用されているが、5m/分以上のワイヤー送り速度で溶接する場合は、溶接前に溶接部の絶縁性のめっき皮膜である化成処理層を研磨等の方法で除去し、接触抵抗を小さくしてから溶接することが必要であった。
【0003】
一方、近年では缶内への異物混入防止の観点から、めっき皮膜に化成処理層を有する材料を無研磨溶接することへの関心が高まっている。しかし、このような化成処理層を有する材料は、化成処理層が無いか若しくは少ない材料に較べて接触抵抗が高いため、電流変動に対する発熱時の温度変動が大きくなり、溶接部の過剰発熱傾向などの点で溶接可能電流範囲が狭くなる傾向がある。
【0004】
また、飲料缶などの小型缶の分野では、2ピース缶などの競合材料の台頭に伴い、ワイヤー送り速度70m/分以上の高速溶接化や板厚0.2mm未満の薄ゲージ化への動きが加速されている。しかし、高速溶接化は1つのナゲット形成に必要な通電および発熱に費やすことができる時間が短くなり、また、薄ゲージ化は最適溶接を行うための適正電力範囲を小さくする。このため♯300処理程度の化成処理を施したぶりき(E2.8)などの低接触抵抗の材料においても、溶接部の過剰発熱傾向などの点で溶接可能電流範囲が狭くなる傾向がある。
【0005】
大型缶および小型缶の溶接を行なうワイヤーシーム溶接機としては、特公昭54−26213号に示されるスードロニック方式等の溶接機が知られている。
一般に、これらの溶接機では缶内面側の電極径が缶外面側の電極径に較べて小さくなっている。また、一般に缶内面側の電極は、設備上の制約から冷却能力も缶外面側の電極に較べて劣っている。このためこれらの溶接機では、鋼板との接触面積が小さく且つ冷却能力の小さい缶内面側電極で生じる過剰発熱や缶内面寄りの発熱が溶接性の低下として問題となる。
【0006】
従来このような問題に対して、缶外面側ワイヤー(外面電極)/缶外面側鋼板の界面、缶内面側ワイヤー(内面電極)/缶内面側鋼板の界面という2つの界面の発熱を均衡化し、缶内面側ワイヤー/及び鋼板界面の過剰発熱を抑制することを目的とした以下のような技術が提案されている。
すなわち、特開平2−47048号及び特開平5−148667号には素材面からの改善技術として、めっき鋼板の缶内外面に異なるめっき皮膜を形成することにより、溶接性の改善を図る技術が開示されている。
【0007】
また、G C van Haustrecht(Proc. 6th. Int. Tinplate Conf, 1996, 205−213)には溶接法に関する改善技術として、鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形が平滑(平垣)であって且つ缶内外面側で幅の異なる平滑ワイヤーを用いて缶内外面を溶接することにより、溶接性の改善を図る技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平2−47048号及び特開平5−148667号に開示されている方法は、鋼板を使用する際の鋼板の表裏管理という問題を生じる。特に、溶接缶のように少量多品種の製缶では、塗装印刷工程における鋼板の表裏管理は大きな問題である。
【0009】
また、缶内外面側を幅の異なる平滑ワイヤーで溶接する上記の方法は、ワイヤーと鋼板との接触が平面接触になるため、高速溶接時に振動等を受けるとワイヤー鋼板との接触面が安定せず、ワイヤー/鋼板界面でチリと呼ばれる過剰発熱に起因した欠陥が発生する。この傾向は溶接速度が速い(ワイヤー送り速度で70m/分以上)ほど顕著であり、また、溶接速度が比較的遅い場合(ワイヤー送り速度で20〜50m/分程度)であっても、金属錫の有無に拘りなくクロム換算での付着量が10mg/m以上の化成処理層を有するような接触抵抗の高い材料ほど顕著である。
【0010】
したがって本発明の目的は、缶用表面処理鋼板を素材とする缶胴部の無研磨ワイヤーシーム溶接において、接触抵抗の高い材料や薄ゲージの材料であっても安定した高速溶接を行なうことができる溶接方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を凸曲面状とするとともに、缶内面側と缶外面側で当該凸曲面の曲率半径Rが異なるワイヤー(缶内面側>缶外面側)を用い、適正なナゲットピッチ、さらには加圧力で無研磨ワイヤシーム溶接を行うことにより、接触抵抗の高い材料や薄ゲージの材料の高速溶接において過剰発熱が抑制されるとともに、発熱位置が安定化し、溶接可能な電流範囲も拡がるという事実を見い出した。
【0012】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は、電極半径が缶内面側<缶外面側である缶内面側電極及び缶外面側電極を用い、缶用表面処理鋼板を素材として缶胴部のワイヤーシーム溶接をワイヤー送り速度20m/分以上で行う高速無研磨溶接方法において、缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を凸曲面状とするとともに、缶内面側電極のワイヤーの前記凸曲面の曲率半径R(mm)と缶外面側電極のワイヤーの前記凸曲面の曲率半径R(mm)が /R ≧1.5、R>0.8mmおよびR≦1000mmを満足する条件で、且つナゲットピッチを0.3〜1.5mmにし、缶内面側電極と缶外面側電極間にかかる加圧力を20〜150kgfとして溶接を行うことを特徴とする缶胴部の高速無研磨溶接方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明では、電極半径が缶内面側<缶外面側である缶内面側電極及び缶外面側電極を用い、缶用表面処理鋼板を素材として缶胴部の無研磨ワイヤシーム溶接をワイヤ送り速度20m/分以上で行うに当り、缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を凸曲面状(通常、円弧面状)とするとともに、缶内面側電極のワイヤーの前記凸曲面状外形の曲率半径R(mm)と缶外面側電極のワイヤーの前記凸曲面状外形の曲率半径R(mm)が /R ≧1.5、R>0.8mmおよびR≦1000mmを満足する条件で、且つナゲットピッチを0.3〜1.5mmにし、缶内面側電極と缶外面側電極間にかかる加圧力を20〜150kgfとして溶接を行う。
【0015】
缶用表面処理鋼板の缶胴部の無研磨ワイヤーシーム溶接をワイヤー送り速度20m/分以上で行う場合、缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を、平滑状(平坦状)ではなく適当な曲率を持った凸曲面状の外形とすることにより、高速溶接時の電極振動などに対しても接触抵抗(接触面積)を安定にして、局所的な過剰発熱を抑制することができる。但し、その凸曲面状の外形の曲率半径が0.4mmを下回るような小さなものでは電極への電流集中が著しくなり、ワイヤー/鋼板の界面で過剰発熱を生じるようになるため好ましくない。このような傾向は、特に鋼板の重ね幅が0.8mmを超えるような溶接条件では顕著である。
【0016】
上記のように缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を凸曲面状とした場合、缶内面側及び缶外面側における鋼板とワイヤーとの接触抵抗(接触面積)は、ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での凸曲面状外形の曲率半径(以下、単に“凸曲面状外形の曲率半径”という)と電極半径に依存することになる。このため缶内面側及び缶外面側における鋼板とワイヤーとの接触抵抗(接触面積)を均衡化するには、缶外面側に較べて電極半径の小さい缶内面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rを、缶外面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rよりも大きくすること(すなわち、R>Rとすること)が必要である。
【0017】
このように缶内面側電極のワイヤーと缶外面側電極のワイヤーの各凸曲面状外形の曲率半径をR>Rとすることにより、缶内面側での過剰発熱傾向が緩和され、従来の溶接方式に較べて大きい電流が流せるようになるとともに、接触面積の安定化により溶接可能下限電流も拡がる。
このような溶接可能電流範囲の変化は、最適なナゲットピッチにも影響を与える。すなわち、ナゲットピッチが0.3mm未満では、ナゲットが重なるため均一な発熱部が得られない。一方、ナゲットピッチが1.5mmを超えると過剰発熱を生じるまで入熱を与えても、ナゲットの連続性が得られない。
【0018】
本発明の溶接法は、鋼板の重ね幅を溶接ビード幅(ワイヤー幅)より広くとって溶接する方式(バタフライ方式)、鋼板の重ね幅をワイヤー幅より狭くとり、溶接部をマッシュしながら溶接する方式(ワイヤーマッシュ方式)のいずれにも適用できるが、缶外面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rを0.8mm未満とすると、バタフライ方式では電極/鋼板界面の過剰発熱が生じ、また、ワイヤーマッシュ方式では溶接ビード位置が不安定になる現象を示すため好ましくない。
【0019】
また、上述した本発明の作用効果をより確実に得るためには、缶内面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rを1000mm以下、缶内面側電極のワイヤーと缶外面側電極のワイヤーの各凸曲面状外形の曲率半径の比をR/R≧1.5とすることが好ましい。曲率半径Rが1000mmを超えると平坦ワイヤーに近くなるため、素材に対する電極の均一な接触が難しくなり、発熱が不均一になり易い。また、R/R<1.5ではR>Rとすることによる効果が薄れてくる。
【0020】
以上述べたような形状のワイヤーを使用して無研磨溶接を行なうことにより、ワイヤーと鋼板の接触や溶接時の鋼板の保持が安定化される。しかし、上下電極間(缶内外面側の電極間)にかかる加圧力が20kgf未満では、鋼板の重ね幅が0.4mm程度の場合でも鋼板の保持が安定しない。一方、上下電極間にかかる加圧力が150kgfを超えると、鋼板の重ね幅が2.0mm程度の場合でも針状の長いチリを生じて溶接部の外観が劣化し、また、板の噛込み不良による溶接始端部の溶接不良を生じる。このため溶接時の上下電極間の加圧力は20〜150kgfとすることが好ましい。
【0021】
本発明の溶接法の素材となる缶用表面処理鋼板としては、板厚が0.10〜0.50mm程度の通常の缶用素材鋼板(鋼板成分、表面粗さ、機械的特性)であれば問題なく使用できる。
また、本発明の溶接法はワイヤー送り速度20m/分以上で無研磨溶接を行なうが、このようなワイヤー送り速度のなかでも溶接速度が比較的遅い場合(ワイヤー送り速度で20〜50m/分程度)では、錫の有無に拘りなくクロム換算での付着量が10mg/m以上の化成処理層が形成された接触抵抗の高い表面処理鋼板の溶接に特に有効である。
【0022】
一方、溶接速度が比較的速い場合(ワイヤー送り速度で70m/分以上)には、上述したような接触抵抗の高い表面処理鋼板は勿論のこと、♯300処理程度の化成処理を施した錫系素材においても有効である。
また、飲料缶などの小型缶に使用される板厚0.2mm未満の薄ゲージ鋼板においても、本発明法が適用可能な表面処理鋼板は溶接速度が早い場合と同様の傾向を示す。
本発明の溶接法で使用される金属ワイヤーの材質に特別な制約はないが、熱伝導性などの面から一般のワイヤーシーム溶接に使用されている銅または銅を主体とした合金からなる金属ワイヤーを用いることが好ましい。
【0023】
また、本発明の実施に供される溶接機としては、上下電極(缶内面側電極と缶外面側電極)に凸曲面状外形の曲率半径Rと曲率半径Rがそれぞれ本発明条件を満足する2種類の形状のワイヤーを供給する方式のもの、上下電極の手前にワイヤーフォーミングロールを各々設け、上下電極に供給するワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rと曲率半径Rをそれぞれ本発明条件を満足するように調整する方式のもの、ワイヤー断面の上半分と下半分の形状(凸曲面状外形の曲率半径)が異なるワイヤーを上下電極間で反転させて供給することにより、上下電極に凸曲面状外形の曲率半径Rと曲率半径Rがそれぞれ本発明条件を満足するワイヤーを供給する方式のもの等が考えられ、これらのいずれを用いてもよい。
【0024】
【実施例】
板厚が0.14〜0.45mmの通常の缶用表面処理鋼板を素材とし、缶胴部の無研磨ワイヤシーム溶接を実施した。表1に本実施例で素材鋼板として用いた缶用表面処理鋼板を示す。
本実施例では、溶接機としてワイヤー幅に較べて鋼板の重ね幅の小さいスードロニック型溶接機(溶接方式A)と、ワイヤー幅に較べて鋼板の重ね幅の大きい富士ウェルダー型溶接機(溶接方式B)とを用い、ワイヤー送り速度10〜100m/分で4〜100缶の連続製缶を実施した。
【0025】
ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形は、上下各電極にワイヤーが供給される前段階でのワイヤーフォーミングロールの形状を変更することにより、各種形状に変更した。本実施例で用いたワイヤーの断面形状を図1に示す。本発明例ではワイヤーaまたはワイヤーbを用いた。
各実施例について溶接性の評価を行った結果を、使用した素材表面処理鋼板の種別、ワイヤー形状等を含めた溶接条件とともに表2及び表3に示す。
【0026】
溶接性の評価は、本発明例1〜21、比較例4、5については缶内外面側を同一断面形状(凸曲面状外形の曲率半径を含む同一断面形状)であって、曲率半径Rに相当する凸曲面状外形の曲率半径を有するワイヤーで溶接した場合と比較した溶接可能電流範囲(ACR)の拡大効果の有無を評価した。また、比較例1については缶内外面側を凸曲面状外形の曲率半径R,Rが2mmのワイヤーで溶接した場合と比較したACRの拡大効果の有無を、さらに比較例6については缶内外面側を凸曲面状外形の曲率半径R:200mm、曲率半径R:100mmのワイヤーで溶接した場合と比較したACRの拡大効果の有無を、それぞれ評価した。
【0027】
ここで、ACRとは適正溶接強度が得られなくなる電流下限設定と過剰発熱を生じる電流上限設定の間の操業可能な電流範囲である。なお、溶接性の評価において電流の安定しない始終缶は評価の対象外とした。
また、溶接性に関しては、電極部の振動を計測して電極異常振動部での入熱不良の有無についても調べた。
【0028】
表2及び表3によれば、本発明条件を全て満足している本発明例1〜21は、いずれもACRの拡大効果が認められ、また、電極異常振動部での入熱不良も生じていない。
これに対して比較例1は、缶内面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rと缶外面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rとの関係がR<Rであるため、ACRの拡大効果がないばかりでなく、ACRは却って劣化(縮小)している。また、この比較例1では電極異常振動部での入熱不良も生じている。
【0029】
比較例2,3は上下電極間での加圧力が本発明条件を満足していないため、ワイヤー形状が適切であっても溶接不能若しくは溶接始端不良を生じている。
比較例4は溶接速度(ワイヤー送り速度)が20m/分未満であるため、本発明の効果は全く得られていない。
比較例5は缶外面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径Rが0.8mm未満であるため、鋼板に接触するワイヤー部分への電流集中を生じるとともに、溶接ビード幅が細くなりすぎ、溶接強度の不安定化や缶外面側での過剰発熱を生じている。また、ACRの劣化(縮小)や電極異常振動部での入熱不良も生じている。
【0030】
比較例6は鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形が平滑(平坦)面であるワイヤーを用いて溶接を行ったものであり、この比較例でもACRの拡大効果がないばかりでなく、ACRは却って劣化(縮小)しており、また、電極異常振動部での入熱不良も生じている。
比較例7,8はナゲットピッチが本発明条件を満足していないため、ACRが得られない。
【0031】
また、図2は従来の溶接法(缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径R,R:2mm、溶接速度:26m/分、加圧力:80kgf、ナゲットピッチ:1.0mm)で得られた電極異常振動部での溶接部熱組織を示しており、電極異常振動部では適正な発熱が得られていないことが判る。一方、図3は本発明法(缶内面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径R:200mm、缶外面側電極のワイヤーの凸曲面状外形の曲率半径R:20mm、溶接速度:26m/分、加圧力:80kgf、ナゲットピッチ:1.0mm)で得られた電極異常振動部での溶接部熱組織であり、電極異常振動部でも適正な発熱が得られていることが判る。
【0032】
【表1】
Figure 0003616716
【0033】
【表2】
Figure 0003616716
【0034】
【表3】
Figure 0003616716
【0035】
【発明の効果】
以上述べた本発明の溶接方法によれば、缶用表面処理鋼板を素材とする缶胴部の無研磨ワイヤシーム溶接において、接触抵抗の高い材料や薄ゲージの材料であっても安定した高速溶接を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたワイヤーの断面形状を示す説明図
【図2】従来の溶接法で得られた電極異常振動部における溶接部熱組織の顕微鏡拡大写真
【図3】本発明法で得られた電極異常振動部における溶接部熱組織の顕微鏡拡大写真

Claims (1)

  1. 電極半径が缶内面側<缶外面側である缶内面側電極及び缶外面側電極を用い、缶用表面処理鋼板を素材として缶胴部のワイヤーシーム溶接をワイヤー送り速度20m/分以上で行う高速無研磨溶接方法において、
    缶内面側電極及び缶外面側電極の各ワイヤーの鋼板と接する部分の溶接部幅方向での外形を凸曲面状とするとともに、缶内面側電極のワイヤーの前記凸曲面の曲率半径R(mm)と缶外面側電極のワイヤーの前記凸曲面の曲率半径R(mm)が /R ≧1.5、R>0.8mmおよびR≦1000mmを満足する条件で、且つナゲットピッチを0.3〜1.5mmにし、缶内面側電極と缶外面側電極間にかかる加圧力を20〜150kgfとして溶接を行うことを特徴とする缶胴部の高速無研磨溶接方法。
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