JP3616262B2 - 携帯電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器を接続してデータ通信を行うことができる携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話機においては、ケーブルを介してパソコンを接続することによってデータ通信を行うことができるものがあり、このようなパソコンが接続可能な携帯電話機においては、パソコンからの電源供給によって内蔵バッテリの充電を行うようにしたものが提案されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来装置のように、パソコンからの電源供給によって内蔵バッテリの充電を行うものでは、携帯電話機の使用可能時間を延ばし、結果的にデータ通信の可能時間を延ばすことができるものの、パソコンのバッテリを多く消費することにつながり、結果的にパソコンのバッテリがなくなってデータ通信のみならずその他の機能を使用できなくなるといった事態が発生するといった問題点があった。
【0004】
本発明は、データ通信の可能時間を延ばしつつ、パソコンのバッテリ消費を抑えることができる携帯電話機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、バッテリによって駆動される電子機器が接続可能で、且つ該電子機器からの電源供給によって内蔵バッテリの充電が可能な携帯電話機において、上記内蔵バッテリの充電時、上記電子機器からの電源供給によって充電が行われているか否かを検出する検出手段と、該検出手段により上記電子機器からの電源供給によって充電が行われていると検出され、かつ、電子機器がバッテリによって駆動されていると判断されたことを条件に、消費電力を抑える省電力モードへの移行を行い、条件が満たされない場合に通常モードへの移行を行う制御手段とを設けたものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、上記制御手段が、省電力モードの移行時において、圏外時の圏外検索動作の周期を長くするものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成に加え、上記制御手段が、省電力モードの移行時において、表示手段への電源供給を停止するものである。
【0008】
請求項4記載の発明は、電子機器が接続可能で、且つ該電子機器からの電源供給によって内蔵バッテリの充電が可能な携帯電話機において、上記内蔵バッテリの充電時、上記電子機器からの電源供給によって充電が行われているか否かを検出する検出手段と、該検出手段による検出結果に基づいて上記内蔵バッテリの消費電力を抑える省電力モードへの移行を行う制御手段とを設け、上記電子機器が、バッテリを含む複数種類の電源によって駆動が可能で、且つバッテリまたは他の電源のいずれによって駆動されているかを外部に通知する機能を有する一方、上記制御手段が、上記検出手段により電子機器からの電源供給によって充電が行われていることが検出され、上記電子機器からバッテリによって駆動されていることが通知されたことを条件に上記省電力モードへの移行を行い、条件が満たされない場合に通常モードへの移行を行うものである。
【0009】
従って、請求項1記載の発明によれば、検出手段が内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っていると検出し、かつ、電子機器がバッテリによって駆動されていると判断されたことを条件に、制御手段が消費電力を抑える省電力モードへ移行し、条件が満たされない場合に通常モードへの移行することにより、電子機器における消費電力を抑えることができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、検出手段が内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っていると検出したとき、制御手段が省電力モードに移行し、圏外時の圏外検索動作の周期を長くすることにより、電子機器における消費電力を抑えることができる。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、検出手段が内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っていると検出したとき、制御手段が省電力モードに移行し、表示手段への電源供給を停止することにより、電子機器における消費電力を抑えることができる。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、検出手段が内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っていると検出し、電子機器からバッテリによって駆動されていることが通知されたことを条件に、制御手段が内蔵バッテリの消費電力を抑える省電力モードへ移行し、条件が満たされない場合に通常モードへの移行することにより、電子機器がバッテリを用いている状態において当該電子機器の消費電力を抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態である携帯電話機とパソコンの電気的構成を示す機能ブロック図、図2は同携帯電話機とパソコンとを接続した状態の構造を示す外観斜視図、図3は同携帯電話機における内蔵バッテリ充電時の動作制御を示すフローチャート、図4は同携帯電話機における省電力モード時の動作制御を示すフローチャート、図5は同携帯電話機における圏外検索動作を示すタイミングチャートであり、(a)は通常モード時を、(b)は省電力モード時をそれぞれ示すものである。
【0015】
以下、本発明の一実施の形態である携帯電話機を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0016】
図1及び図2において、1はアンテナ、2はアンテナ1を介して図示しない基地局との間で信号の送受信を行う無線部、3は無線部2によって送受信される信号に所定の信号処理を施す信号処理部、4は信号処理部3からの音声信号を音声として外部に放音するスピーカ、5は外部の音声を集音して音声信号として信号処理部3に供給するマイク、6は電話番号の入力や各種機能の起動/停止指示等を行う操作部、7は各種情報を表示する表示部、8は外部機器との信号の入出力を行うケーブル入出力部、9は携帯電話機Aの各部への電源供給を行う内蔵バッテリ、10は操作部6からの各種指示信号やケーブル入出力部8からの信号等に基づいて各部の制御を行う制御部であり、これらアンテナ1と、無線部2と、信号処理部3と、スピーカ4と、マイク5と、操作部6と、表示部7と、ケーブル入出力部8と、内蔵バッテリ9と、制御部10とによって携帯電話機Aが構成されている。
【0017】
11は各種データを入力するためのキーボード、12は各種データを表示するディスプレイ、13は外部機器との信号の入出力を行うケーブル入出力部、14はパソコンBの各部やケーブル入出力部13を介した外部機器への電源供給を行うバッテリ、15はパソコンBの各部やケーブル入出力部13を介した外部機器への電源供給を行うAC電源、16はプログラム等を記憶するROM、17は各種データ等を記憶するRAM、18はキーボード11からの各種指示信号やケーブル入出力部13からの信号やROM16に記憶されたプログラムやRAM17に記憶された各種データに基づいて各部の制御を行うCPUであり、これらキーボード11と、ディスプレイ12と、ケーブル入出力部13と、バッテリ14と、AC電源15と、ROM16と、RAM17と、CPU18とによってパソコンBが構成されている。
【0018】
そして、これら携帯電話機AとパソコンBとは、携帯電話機Aのケーブル入出力部8とパソコンBのケーブル入出力部13とに接続されるケーブルCによって接続可能となっており、ケーブルCを介して携帯電話機AとパソコンBとの間でデータ通信が可能となると共に、ケーブルCを介して携帯電話機AがパソコンBのバッテリ14又はAC電源15からの電源供給を受け、内蔵バッテリ9を充電することができるようになっている。
【0019】
尚、何れの電源によって駆動されているかを外部に通知する機能を有するパソコンBは、ケーブル入出力部13を通じて電源供給を行う場合に、ケーブル入出力部13の内の所定のピンのレベルを、バッテリ14によって駆動を行っているときにLowレベルにする一方、AC電源15によって駆動を行っているときにHighレベルにしており、又何れの電源によって駆動されているかを外部に通知する機能を有しない場合には、ケーブル入出力部13の内に所定のピンを有しておらず、携帯電話機A側のケーブル入出力端子8の内の所定のピンは常にLowレベルとなっている。
【0020】
上記のように構成された携帯電話機Aについて、まず、充電時の動作を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0021】
内蔵バッテリ9の充電が開始されると、制御部10はその内蔵バッテリ9の充電がケーブル入出力部8からの電源供給によって行われているか図示しない充電端子からの電源供給によって行われているか判断する(ステップF1)。
【0022】
そして、このとき、ケーブル入出力部8からの電源供給、即ちパソコンBからの電源供給によって内蔵バッテリ9の充電を行っていると判断した場合には、制御部10はケーブル入出力部8の内の所定のピンのレベルがLowレベルかHighレベルか判断し(ステップF2)、このとき、ケーブル入出力部8の内の所定のピンのレベルがLowレベルであると判断した場合には、パソコンBがバッテリ14によって駆動されている又はパソコンBが何れの電源によって駆動されているかを外部に通知する機能を有していないと判断し、省電力モードに移行する(ステップF3)。
【0023】
一方、充電開始時において図示しない充電端子からの電源供給によって内蔵バッテリ9の充電が行われていると判断された場合(ステップF1)又はケーブル入出力部8の内の所定のピンのレベルがHighレベルであり、パソコンBがAC電源15によって駆動されていると判断された場合(ステップF2)には、制御部10は通常モードに移行する(ステップF4)。
【0024】
従って、上記動作制御によれば、パソコンBがバッテリ13によって駆動されている状態において、携帯電話機Aの内蔵バッテリ9の充電をパソコンBからの電源供給によって行っているとき、内蔵バッテリ9の消費電力を抑える省電力モードへ移行することができる。
【0025】
尚、上記動作制御では、パソコンBからの電源供給によって内蔵バッテリ9の充電を行っていると判断した後、ケーブル入出力部8の内の所定のピンのレベルがLowレベルかHighレベルか判断し、その結果に基づいて省電力モードに移行するか否かを決定するようにしたが、これに限定するものではなく、ケーブル入出力部8の内の所定のピンのレベルがLowレベルかHighレベルか判断することなく、パソコンBからの電源供給によって内蔵バッテリ9の充電を行っていると判断した直後に省電力モードに移行するようにしても良い。
【0026】
次に、省電力モード時の動作を図4に示すフローチャート及び図5に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
【0027】
上記動作制御に基づいて省電力モードに移行すると、制御部10は表示部7への電源供給を停止して表示部7における表示を停止する(ステップF11)と共に、図示しない基地局との無線接続が可能な圏内なのか圏外なのか判断し(ステップF12)、このとき、圏外であると判断された場合には、図5(b)に示すように、圏外検索周期を十分に長くして圏外検索動作を行う(ステップF13)。
【0028】
従って、上記動作制御によれば、省電力モード時において、電力消費の大きい表示部7における表示を停止したり圏外検索動作の実行回数を減らすことにより、携帯電話機Aの消費電力を抑えて内蔵バッテリ9の消耗を減らすことができ、それに伴って、パソコンBの消費電力をも抑えることができる。
【0029】
尚、上記動作制御では、省電力モード時における消費電力を抑える動作としては、表示部7における表示の停止や圏外検索動作の実行回数の低減を行うようにしたが、これに限定するものではなく、消費電力を抑えることができるものであれば如何なる動作であっても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明によれば、内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っており、電子機器がバッテリによって駆動されていると判断されたとき、消費電力を抑える省電力モードへ移行することにより、電子機器における消費電力を抑えることができるため、携帯電話機及び電子機器の双方のバッテリの消耗を抑えて長時間の使用を可能とすることができる。
【0031】
請求項4記載の発明によれば、内蔵バッテリの充電を電子機器からの電源供給によって行っているとき、電子機器からバッテリによって駆動されていることが通知されたことを条件に、内蔵バッテリの消費電力を抑える省電力モードへ移行することにより、電子機器がバッテリを用いている状態においてのみ、当該電子機器の消費電力を抑えることができるため、携帯電話機及び電子機器の双方のバッテリの消耗を抑えて長時間の使用を可能とすることができると共に、電子機器をAC電源によって駆動している状態における不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である携帯電話機とパソコンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】同携帯電話機とパソコンとを接続した状態の構造を示す外観斜視図である。
【図3】同携帯電話機における内蔵バッテリ充電時の動作制御を示すフローチャートである。
【図4】同携帯電話機における省電力モード時の動作制御を示すフローチャートである。
【図5】同携帯電話機における圏外検索動作を示すタイミングチャートであり、(a)は通常モード時を、(b)は省電力モード時をそれぞれ示すものである。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 無線部
3 信号処理部
4 スピーカ
5 マイク
6 操作部
7 表示部
8 ケーブル入出力部
9 内蔵バッテリ
10 制御部
Claims (4)
- バッテリによって駆動される電子機器が接続可能で、且つ該電子機器からの電源供給によって内蔵バッテリの充電が可能な携帯電話機において、
上記内蔵バッテリの充電時、上記電子機器からの電源供給によって充電が行われているか否かを検出する検出手段と、
該検出手段により上記電子機器からの電源供給によって充電が行われていると検出され、かつ、前記電子機器が前記バッテリによって駆動されていると判断されたことを条件に、消費電力を抑える省電力モードへの移行を行い、前記条件が満たされない場合に通常モードへの移行を行う制御手段とを設けたことを特徴とする携帯電話機。 - 上記制御手段は、省電力モードの移行時において、圏外時の圏外検索動作の周期を長くすることを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
- 上記制御手段は、省電力モードの移行時において、表示手段への電源供給を停止することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の携帯電話機。
- 電子機器が接続可能で、且つ該電子機器からの電源供給によって内蔵バッテリの充電が可能な携帯電話機において、
上記内蔵バッテリの充電時、上記電子機器からの電源供給によって充電が行われているか否かを検出する検出手段と、
該検出手段による検出結果に基づいて上記内蔵バッテリの消費電力を抑える省電力モードへの移行を行う制御手段とを設け、
上記電子機器は、バッテリを含む複数種類の電源によって駆動が可能で、且つ前記バッテリまたは他の電源のいずれによって駆動されているかを外部に通知する機能を有する一方、上記制御手段は、上記検出手段により電子機器からの電源供給によって充電が行われていることが検出され、上記電子機器から前記バッテリによって駆動されていることが通知されたことを条件に上記省電力モードへの移行を行い、前記条件が満たされない場合に通常モードへの移行を行うことを特徴とする、携帯電話機。
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