JP3616251B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等で代表される遊技機に関し、詳しくは、記録媒体処理装置とは別体であって、前記記録媒体処理装置と接続可能とされ、前記記録媒体処理装置と接続されたときに記録媒体の記録情報により特定される有価価値を使用しての遊技が可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、記録媒体処理装置とは別体であって、前記記録媒体処理装置と接続可能とされ、前記記録媒体処理装置と接続されたときに記録媒体の記録情報により特定される有価価値を使用しての遊技が可能となる遊技機があった。
この種の従来の遊技機には、記録媒体処理装置で設定されている貸与額分の遊技玉を貸与する制御を行なう払出制御手段が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、記録媒体処理装置から出力される制御信号が異常に高い電圧になる等の異常状態が発生した場合、その悪影響が遊技機に及んで故障してしまう可能性があった。
【0004】
また、この種の遊技機においては、記録媒体処理装置側と連絡をとりながら確実に遊技玉の貸与を行なう必要がある。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、記録媒体処理装置側と連絡をとりながら確実に遊技玉の貸与を行なうことができ、かつ、遊技機が正常な電力供給を受けているにも関わらず、記録媒体処理装置側の電源の悪影響を受けて遊技機が故障することを極力防止可能な遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、記録媒体処理装置とは別体であって、前記記録媒体処理装置と接続可能とされ(たとえば、図1、パチンコ遊技機60の左右方向一側部(図面では左側)にはカード処理機62がパチンコ遊技機60に対し分離可能な状態で設けられている。)、前記記録媒体処理装置と接続されたときに記録媒体の記録情報により特定される有価価値を使用しての遊技が可能となる遊技機であって、
前記記録媒体処理装置を動作可能にするための交流電力を供給する電力供給手段(図10:電源700および電源700と電源回路701とを接続するための配線)と、
遊技玉を払出す遊技玉払出手段(図2の玉払出器63)と、
前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を要求する貸与要求信号(図15のS51:玉貸要求信号)を入力したときに、貸与可能な状態であることを条件として(図15のS48〜S50:払出動作中でない、玉が存在する他)、貸与の準備ができていることを示す貸与準備信号(図15のS55:玉貸準備信号)を前記記録媒体処理装置へ出力するとともに、所定の1単位(単位額に相当するパチンコ玉の個数でありたとえば25個)の遊技玉を貸与するのに必要な準備制御(玉貸要求信号を受けて、玉貸が可能な状態であれば玉貸のための準備制御を行なった後にS55により…、図15のS54,S55a)を行ない、
当該準備制御の後、前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を指令する貸与指令信号(図15のS55b:玉貸指令信号)を入力したときに、前記1単位の遊技玉を前記遊技玉払出手段を用いて貸与させ(図16のS70)、前記1単位の遊技玉の貸与を完了したときに前記1単位の遊技玉の貸与が完了したことを示す貸与完了信号を前記記録媒体処理装置へ出力し(図16のS92、玉貸完了信号)、
前記貸与要求信号の入力から前記貸与完了信号の出力までの制御を複数回行なうことにより前記記録媒体処理装置で設定されている貸与額分の遊技玉を貸与する制御を行なう(貸玉額設定スイッチ137(図2参照)によって予め設定されている一回の玉貸操作により払出される貸玉額(以下、単に貸玉額という)分の遊技玉(パチンコ玉)が打球供給皿59内に払出される…、以上説明したように、パチンコ遊技機側で単位額(たとえば100円)に相当するパチンコ玉(たとえば25個)が貸出されるごとに払出制御用マイクロコンピュータからカード処理機制御用マイクロコンピュータに玉貸完了信号が出力されるのであり、カード処理機制御用マイクロコンピュータではその出力信号を入力するたびに貸玉額(S14,S15を参照)分のパチンコ玉がすべて貸出されたか否かの判断を行ない、未だに貸出されていない未貸出分がある場合にはその未貸出分をすべて貸出すまで前記単位額(たとえば100円)のパチンコ玉の貸出を繰返し行なうのである。)払出制御手段(払出制御用マイクロコンピュータ350)とを含み、
前記遊技機は、前記貸与要求信号を受信するためのフォトカプラ(図10:スイッチ回路707)をさらに含み、当該フォトカプラを動作させる電源は、前記電力供給手段によって前記記録媒体処理装置に供給された交流電力を当該記録媒体処理装置が整流した電力である(図10のスイッチ回路707のダイオードのアノード側Vc)ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記払出制御手段が実装されて遊技玉の払出制御を行なうための制御基板(払出集中制御基板730)をさらに含み、
該制御基板と前記記録媒体処理装置の制御部(カード処理機制御部135)とが直接コネクタにより接続されていることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成に加えて、遊技玉を払出すための所定信号(p,k,m,n)が複数種類入力可能であり、入力された所定信号に応じた払出すべき遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号(D0〜D4)を出力する払出遊技玉数指令手段(払出数設定部71)が交換可能に備えられ、
前記払出遊技玉数指令手段の遊技玉数指令信号に従って指令された遊技玉数だけの遊技玉を払出すための指令遊技玉数払出制御手段(図15〜図17のフローチャート)を含み、
前記払出遊技玉数指令手段は、入力される所定信号と、出力する遊技玉数指令信号との間の相関関係が予め定められており、入力された所定信号の種類に基づいて前記相関関係に従った遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号(D0〜D4)を出力し、
前記遊技玉数指令信号は、遊技玉数自体を示す信号であることを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、電力供給手段の働きにより、前記記録媒体処理装置を動作可能にするための交流電力が供給される。前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を要求する貸与要求信号を入力したときに、貸与可能な状態であることを条件として、払出制御手段の働きにより、貸与の準備ができていることを示す貸与準備信号が前記記録媒体処理装置へ出力されるとともに、所定の1単位の遊技玉を貸与するのに必要な準備制御が行なわれる。さらに、当該準備制御の後、前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を指令する貸与指令信号を入力したときに、払出制御手段の働きにより、前記遊技玉払出手段が用いられて前記1単位の遊技玉が貸与され、前記1単位の遊技玉の貸与が完了したときに前記1単位の遊技玉の貸与が完了したことを示す貸与完了信号が出力される。前記貸与要求信号の入力から前記貸与完了信号の出力までの制御が複数回行なわれることにより前記記録媒体処理装置で設定されている貸与額分の遊技玉を貸与する制御が行なわれる。前記貸与要求信号を受信するためのフォトカプラを動作させる電源は、前記電力供給手段によって前記記録媒体処理装置に供給された交流電力を当該記録媒体処理装置が整流した電力である。
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記払出制御手段が実装されて遊技玉の払出制御を行なうための制御基板がさらに備えられ、その制御基板と前記記録媒体処理装置の制御部とが直接コネクタにより接続されている。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、遊技玉を払出すための所定信号が複数種類入力可能であり、入力された所定信号に応じた払出すべき遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号を出力する払出遊技玉数指令手段が交換可能に備えられている。指令遊技玉数払出制御手段の働きにより、前記払出遊技玉数指令手段の遊技玉数指令信号に従って、指令された数だけの遊技玉を払出す指令が行なわれる。その払出遊技玉数指令手段は、入力される所定信号と、出力する遊技玉数指令信号との間の相関関係が予め定められており、入力された所定信号の種類に基づいて前記相関関係に従った遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号を出力する。そしてその遊技玉数指令信号は、遊技玉数自体を示す信号である。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では玉払出装置をパチンコ遊技機に用いた場合を示すが、本発明はこれに限らず、遊技玉を用いてゲームを行なうスロットマシンや玉貸装置等のように遊技玉を払出すものであればいかなるものにでも用いることができる。
【0009】
図1は、本発明に係る玉払出装置が用いられている弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機60およびカード処理機62を示す正面図である。
【0010】
パチンコ遊技機60の左右方向一側部(図面では左側)にはカード処理機62がパチンコ遊技機60に対し分離可能な状態で設けられている。図中130は処理機使用可表示器であり、カード処理機62が作動中で使用可能である旨を点灯表示するためのものである。カード処理機62にはカードリーダライタが設けられたカードリーダライタ制御部134が設けられており、カード挿入・排出口133からカードを挿入すればそのカードに記録されている記録情報がこのカードリーダライタにより読取れる。その読取られたカード情報に含まれている挿入時のカード残額が挿入時残高表示器131により表示される。この挿入時残高表示器131は、パチンコ遊技機60側に設けてもよく、また、幕板等の他の場所に設けてもよい。このカード処理機62にはCPU,ROM,RAM等が内蔵されたカード処理機制御部135が設けられており、このカード処理機制御部135よりカード処理機62全体が制御される。
【0011】
遊技者がこのカード挿入・排出口133にカードを挿入してその挿入カードが適正でかつカード残額が残っている場合で玉貸操作が可能な場合には、カード処理機制御部135からパチンコ遊技機60側に玉貸可LED点灯用の制御信号が出力されて玉貯留皿59に設けられている玉貸可LED(玉貸可表示器)48dが点灯される。この玉貸可LED(玉貸可表示器)48dは玉貸操作ができる旨を点灯表示するものである。遊技者がこの玉貸可LED(玉貸可表示器)48dの点灯していることを確認して玉貸ボタン44cを押圧操作する。すると、後述するたとえばロータリスイッチ等からなる貸玉額設定スイッチ137(図2参照)によって予め設定されている一回の玉貸操作により払出される貸玉額(以下、単に貸玉額という)分の遊技玉(パチンコ玉)が打球供給皿59内に払出される。この貸玉額分の払出が終了するまでは玉貸可LED(玉貸可表示器)48dが消灯する。そして貸玉額分のパチンコ玉の払出が終了した段階でカード処理機62内に挿入されているカードのカード残額が貸玉額分減額更新される。
【0012】
図中42cは返却ボタンであり、玉貸可LED(玉貸可表示器)48dの点灯している期間中操作が有効なものである。この返却ボタン42cが遊技者によって押圧操作されることにより、カード処理機62内に挿入されているカードがカード挿入・排出口133から遊技者側に返却される。なお、カード挿入・排出口133に挿入されているカードの残額をすべて使い果たした場合にはその0カードが機内に回収される。このカード挿入・排出口133は、カードが挿入・排出される溝部分の外周に突条が設けられており、図示右側の突条133aより左側の突条133bのほうが突出量の大きい突条に構成されており、このカード処理機62の図示左側に設置されているパチンコ遊技機(図示せず)で遊技をせんとする遊技者が間違ってこのカード処理機62のカード挿入・排出口133にカードを挿入する不都合を極力防止できるようにしている。図中132はカード挿入ランプであり、カード挿入・排出口133にカードが挿入されて所定位置に保持された状態で点灯するものである。
【0013】
挿入時残高表示器131によってカード挿入時のカード残額が表示され、玉貸が行なわれて減額更新された後のカードの残金額が打球供給皿59に設けられている残金額表示器(カード残高表示器)50により表示される。打球供給皿59内にパチンコ玉が払出された状態で遊技者が打球操作ハンドル121を操作すれば、パチンコ玉が1つずつ遊技領域120内に打込まれる。遊技領域120には、始動入賞口125a,125b,125cが設けられており、この始動入賞口125a〜125cにパチンコ玉が入賞することにより可変表示装置123が可変開始される。そして停止時の表示結果が特定の識別情報の組合せ(777)となれば大当りとなり可変入賞球装置124が開成してパチンコ玉が入賞しやすい第1の状態となる。始動入賞口125aにパチンコ玉が入賞すると1個の入賞につきn個(たとえば7個)の景品玉が打球供給皿59に払出される。始動入賞口125b,125c内にパチンコ玉が入賞すると1個の入賞につきm個(たとえば10個)の景品玉が打球供給皿59内に払出される。さらに、遊技領域120内に設けられている通常の入賞口や可変入賞球装置124内にパチンコ玉が入賞すると1個の入賞につきK個(たとえば15個)の景品玉が打球供給皿59内に払出される。これらの景品玉の払出の最中に払出ランプ126が点灯または点滅表示される。
【0014】
この打球供給皿59内に払出される景品玉は後述する玉タンク151(図2参照)内に貯留されているのであり、この玉タンク151内の貯留玉がなくなればタンク玉センサ150が玉を検出しなくなり、その時点で玉切れ表示器127が点灯または点滅表示して貯留玉がなくなったことを表示する。打球供給皿59が景品玉で満杯となりそれ以上貯留できなくなった余剰玉は余剰玉貯留皿122内に払出される。この余剰玉貯留皿122も満杯になった場合に、それ以降払出すべき景品玉が生じたときにその景品玉の個数またはその景品玉に相当する金額等を記憶して表示するクレジット得点表示器を打球供給皿59に設けてもよい。つまり、本実施の形態では、後述するように1個の入賞玉に基づく景品玉の払出制御が終了した後さらに次の入賞玉に基づく景品玉の払出制御を行なうという入賞玉1個宛処理を行なっており、前記余剰玉貯留皿122が満杯になった以降において、入賞玉に基づいて払出すべき景品玉が存在するときにはその入賞玉に基づいて払出すべき景品玉の個数またその景品玉に相当する金額等を加算記憶し、その加算記憶が終了した後次の入賞玉に基づく加算記憶を行ない、その加算記憶された記憶値をクレジット得点表示器により表示させてもよい。その場合には、玉貯留皿59や余剰玉貯留皿122内のパチンコ玉が少なくなった後においてこのクレジット得点表示器に表示されている得点分の景品玉を払出す。残金額表示器(カード残高表示器)50,挿入時残額表示器131は7セグメント表示器で構成しているが、その代わりに、複数の発光ダイオードを貸玉額や100円単位に対応させて設けてもよい。また、残金額表示器(カード残高表示器)50により貸玉額を表示してもよく、さらに別の表示器を設けてそれに貸玉額を表示したり貸玉額が印刷されたシールを張りつけたりしてもよい。図中15はスピーカであり、大当り時の効果音等が発せられる。
【0015】
図2は、カード処理機およびパチンコ遊技機の一部内部構造を示す背面図である。
【0016】
カード処理機62のカード処理機制御部135に接続されている配線がパチンコ遊技機60に設けられている中継端子基板138にコネクタ139により接続され、カード処理機制御部135と中継端子基板138とが配線により互いに情報の送受信ができるようになっている。またこの中継端子基板138には、払出制御基板ボックス145内に収納されている払出集中制御基板730,ゲーム制御基板ボックス148内に収納されているゲーム制御基板,遊技機用ターミナルボックス149,玉払出基板70が、それぞれコネクタ141,144,143,142を介して接続される。さらに、打球供給皿59に設けられている前述した各種表示器や各種操作ボタンのスイッチがコネクタ140を介して中継端子基板138に接続されている。なお、カード処理機制御部135と打球供給皿59に設けられている各種表示器や各種操作ボタンのスイッチならびに払出制御基板ボックス145内の払出集中制御基板730とを中継端子基板138を介することなく直接配線により接続し、払出集中制御基板730と玉払出基板70とを中継端子基板138を介して接続するようにしてもよい。また、カード処理機制御部135と払出集中制御基板730とを直接コネクタにより接続するようにしてもよい。
【0017】
カード処理機62の裏面側には、1回の玉貸操作により払出される貸玉額を予め入力設定するための貸玉額設定スイッチ137が設けられており、図示するように、100円,200円,300円,400円,500円の5種類の金額が入力設定できるようになっている。たとえば遊技場の係員により図示のように貸玉額が300円に設定されればその300円が貸玉額としてカード処理機制御部135のマイクロコンピュータ300(図9参照)に記憶される。そして、遊技者がカードをカード挿入・排出口133に挿入し、玉貸ボタン44cを押圧操作することにより自動的にこの貸玉額(300円)分のパチンコ玉が打球供給皿59内に払出されカード残額から減額されることになる。カード処理機62の裏面側には、端数表示スイッチ136が設けられている。この端数表示スイッチ136は、残金額表示器(カード残高表示器)50により表示される挿入カードの現時点における残額に100円未満の端数が生じた場合に表示桁を切換えることによりその100円未満の端数を表示させるためのものである。つまり、貸玉レートが変更されて貸出されるパチンコ玉の金銭等価価値が変わったこと等に起因して100円未満のカード残額が生ずる場合にこの端数表示スイッチ136を切換えると、まず1万円単位の残額がある場合には端数を切り捨てて残金額表示器(カード残高表示器)50により点滅表示され、1万円単位の残額がなくなった時点で自動的に表示器が切換わり100円未満の端数まで点灯表示される。図中134はカードリーダライタおよびその制御回路を含むカードリーダライタ制御部、131は挿入時残額表示器である。なお、端数表示スイッチをカード処理機の前面側に設け、遊技者の操作によって表示を切換えるようにしてもよい。
【0018】
払出制御基板ボックス145には、エラー原因表示器146が設けられており、玉払出器63によるパチンコ玉の払出に異常が生じた場合のその異常原因の種類を表示できるように構成されている。そして発生した異常を遊技場の係員が修復した場合にはリセットボタン147を操作し、玉払出制御用のプログラムをリセットする。このエラー原因表示器146を払出制御基板ボックス145に設ける代わりに、エラー原因を玉貯留皿59に設けられている残金額表示器(カード残高表示器)50により表示したり、遊技機前面側に別途エラー原因表示器を設けたり、原因によって払出ランプ126の点滅態様を変えることにより対応させたり、あるいは、ホール用管理コンピュータで表示したりしてもよい。前記玉払出器63と払出制御基板ボックス145内の払出制御基板とにより本発明の玉払出装置が構成される。この玉払出器63は、パチンコ遊技機60の機構板751に対しビス止等で着脱自在に取付けられている。なお、取付方法としては、ビス止に限らず係止金具による係止や弾性保持部材を利用した弾性保持等、着脱自在な取付方法であればいかなるものでもよい。
【0019】
遊技領域120内に打込まれたパチンコ玉が始動入賞口125a,125b,125c(図1参照)に入賞すれば、その入賞玉が始動入賞玉検出スイッチ128a,128b,128cにより検出され、その検出信号に基づいてゲーム制御基板ボックス148内のゲーム制御基板が可変表示装置123(図1参照)の可変制御を行なう。この始動入賞玉検出スイッチ128aの検出信号はゲーム制御基板のゲーム制御用マイクロコンピュータ370(図11参照)を介して払出集中制御基板730の払出制御用マイクロコンピュータ350(図11参照)に入力され後述する制御に用いられる。これら始動入賞玉検出スイッチ125a,125b,125cより検出された入賞玉は入賞玉処理機構445における入賞玉センサA(170a)に導かれてその入賞玉センサA(170a)により検出される。図中171a,171bは払出ソレノイドであり、景品玉の払出処理が終わった入賞玉を1個ずつ下方に落下させるためのものである。図1に示す中央の始動入賞口125aにパチンコ玉が入賞すればその入賞玉1個につきn個(たとえば7個)の景品玉が払出され、左右に設けられている始動入賞口125b,125cのいずれかにパチンコ玉が入賞すればその入賞玉1個につきm個(たとえば10個)の景品玉が払出される。一方、始動入賞口125a,125b,125c以外の通常の入賞口や可変入賞球装置124内に入賞したパチンコ玉は入賞玉センサB(170b)に導かれてその入賞玉センサB(170b)により検出され、その入賞玉1個につきk個(たとえば15個)の景品玉が打球供給皿59に払出される。入賞玉1個につき払出すべき景品玉の個数(n,m,k)が玉払出基板70の払出数設定部71に固定情報として設定されている。
【0020】
玉払出器63から払出されたパチンコ玉により打球供給皿59が満杯となりそれ以上貯留できなくなった余剰玉は余剰玉受皿122内に排出されるのであるが、その余剰玉受皿122も満杯になれば満タン検出スイッチ162により満タンになったことが検出され、玉の払出が停止制御される。
【0021】
玉払出器63によって払出されるパチンコ玉は玉タンク151内に貯留されている。この玉タンク151内の貯留玉を玉払出器63に導くタンクレール途中にタンク玉センサ150が設けられており、このタンク玉センサ150により玉タンク151内の貯留玉がなくなったことが検出され、その検出信号が遊技機用ターミナルボックス149,中継端子基板138を介して払出制御基板ボックス145内の払出集中制御基板730に入力される。このタンク玉センサ150が玉を検出しなくなった時点で玉切れ表示器127を点灯表示させるとともに、後述するように玉貸しによるパチンコ玉の払出動作のみが不能動化される(図15のS52参照)。玉タンク151には、島に設けられる補給樋152からパチンコ玉が補給玉検出器を含む補給装置153を介して供給される。この玉タンク151に供給される供給玉が補給装置153の補給玉検出器により検出されるのであり、所定個数a(たとえば10個)のパチンコ玉が供給されたことを検出して1パルスの検出信号がこの補給玉検出器から出力される。その出力信号はコネクタ154に伝達される。カード処理機62からの玉貸要求信号を受けて玉タンク151内のパチンコ玉を打球供給皿59に払出すのではなく、遊技者が玉貸機から購入してきた貸玉を打球供給皿59内に投入して遊技を行なう従来から一般的なパチンコ遊技機の場合には、コネクタ154とホール用管理コンピュータに接続されているコネクタ155とを接続し、補給玉検出器からの検出信号をホール用管理コンピュータに送信し、ホール用管理コンピュータではその送信されてきた検出信号に基づいて遊技場にとって不利益となる不利益球数を集計する。ところが、本実施の形態のように、カード処理機62からの玉貸要求信号に基づいて玉タンク151内の貯留玉の一部を打球供給皿59内に払出す方式のパチンコ遊技機においては、その遊技場にとって何ら不利益球数とはならない貸玉の補給樋152から玉タンク151に供給されることになり、その供給された貸玉が補給玉検出器により検出されてしまって不利益球数情報としてホール用管理コンピュータに入力されてしまい、ホール用管理コンピュータで正確な不利益球数を集計できない不都合が生ずる。そこで、本実施の形態のパチンコ遊技機においては、ホール用管理コンピュータに接続されているコネクタ155を補給装置153の補給玉検出器に接続されるコネクタ154から外して遊技機用ターミナルボックス149に接続されているコネクタ156に接続する。そして、パチンコ玉の入賞に基づいて払出される景品玉が所定個数a(たとえば10個)に達するごとに払出集中制御基板730から所定のパルス信号を出力しその所定のパルス信号が遊技機用ターミナルボックス149,コネクタ156,コネクタ155を介してホール用管理コンピュータに伝送されるように構成されている。このように構成することにより、パチンコ玉の貸出に関しては何ら不利益球数情報としてのパルス信号がホール用管理コンピュータに出力されることなく、入賞に伴う景品玉の払出に関してのみパルス信号がホール用管理コンピュータに送信され、ホール用管理コンピュータでは正確な不利益球数情報を集計できる。
【0022】
遊技領域120内に打込まれ入賞口に入賞した入賞玉とアウト口に回収されたアウト玉は合流して打込玉タンク159に落下し、その打込玉が打込玉検出器(打込球カウンタ)160により検出された後島に設けられている集球樋161上に落下する。図中180は玉抜きソレノイドであり、この玉抜きソレノイドが払出集中制御基板730からの制御信号により励磁されると所定の開閉弁(図示せず)が開放されて玉タンク151内に貯留されているパチンコ玉が玉抜径路1を通って機外に排出される。この開閉弁は手動操作によっても開放可能に構成されている。なお、本実施の形態では打込玉検出器160の出力が従来と同様にホール用管理コンピュータに直接入力されるように構成されているが、打込玉検出器160の出力を一旦払出集中制御基板730に入力し、払出異常に基づく玉抜き処理が行なわれていないことを条件として、払出集中制御基板730からホール用管理コンピュータに入力されるように構成してもよい。このようにすれば、正確な利益球数情報を集計することができる。なお、それに代えて玉抜きされたパチンコ玉が打込玉タンクに落下しないように構成してもよい。図中158,157は遊技機用ターミナルボックス149とホール用管理コンピュータとを接続するコネクタであり、後述する単位額売上信号(図16のS93を参照)がこのコネクタ158,157を介してホール用管理コンピュータに送信される。
【0023】
図3は、図2に示した入賞玉センサA(170a),B(170b)に導かれるパチンコ玉の誘導径路を示す縦断面図である。
【0024】
遊技領域120を形成している遊技板81には、第1の入賞玉集合樋45と第2の入賞玉集合樋47とからなる入賞玉樋が2段に積層して形成されている。そして、始動入賞口125a,125b,125cに入賞した入賞玉は第2の入賞玉集合樋47に導かれて入賞玉センサA(170a)により検出される。一方、通常の入賞口や可変入賞球装置124内に入賞したパチンコ玉は、第1の入賞玉集合樋45に導かれて入賞玉センサB(170b)により検出される。
【0025】
図4は、入賞玉処理機構445の構造および作用を説明するための断面図である。入賞玉センサA(170a),B(170b)のそれぞれの脇には、払出ソレノイドA(171a),B(171b)で揺動される揺動体29a,29bが設けられている。この揺動体29a,29bは、支軸31a,31bにより回動自在に取付けられており、それぞれにウエート33a,33bが設けられている。そして払出ソレノイドB(171b)が図示のように励磁が解除されている状態では、ウエート33bの自重により揺動体29bが図示時計回り方向に回動している。その状態では、払出ソレノイドB(171b)のアクチュエータ25bが第1の入賞玉集合樋45内に入込んだ状態となり、その入込んだアクチュエータ25bにより入賞玉が入賞玉センサB(170b)内で停止された状態となる。そして払出ソレノイドB(171b)が励磁されると、図示左側の払出ソレノイドA(171a)のように、アクチュエータ25aが引寄せられて第2の入賞玉集合樋47から退避した状態となるとともに、揺動体29aがアクチュエータ25aにより押上げられて図示時計回り方向に回動してその上方端から第1の入賞玉集合樋47内に入り込む。そしてアクチュエータ25aにより支えられていた入賞玉が下方に落下するとともにその上方に位置する入賞玉が揺動体29aの上方端により支えられて保持される。以上のように、払出ソレノイドが1回励磁される毎に入賞玉が1個玉抜き径路1内に排出されて機外に排出される。
【0026】
そして、第1の入賞玉集合樋47に導かれた入賞玉が入賞玉センサA(170a)により検出されれば所定個数の景品玉が払出され、その払出が完了した段階で払出ソレノイドA(171a)を1回励磁して解除する。そして、次の入賞玉が第1の入賞玉集合樋47に存在すれば再度入賞玉センサA(170a)により検出されて、前述と同様に所定個数の景品玉が払出される。また、第2の入賞玉集合樋45に導かれた入賞玉は入賞玉センサB(170b)により検出され、所定個数k個(たとえば15個)の景品玉が払出され、払出ソレノイドB(170b)が励磁されて次の入賞玉があれば再度所定個数k個の景品玉の払出が行なわれる。以上のように、入賞玉が連続して発生したとしても、揺動体29a,29bにより、景品玉の払出が終了した入賞玉だけ流下して未だに景品玉の払出が終了していない入賞玉については流下が阻止されて第1,第2の入賞玉集合樋47,45内に証拠玉として貯留された状態となるために、景品玉の払出個数をめぐるトラブルを防止できる利点がある。なお、証拠玉を貯留する代わりにマイクロコンピュータ等で入賞個数等を記憶しておき、その記憶値に基づいて払出制御を行なうようにしてもよい。その場合には、バツクアップ電源を利用して記憶値が停電等で消去されないようにすることが望ましい。
【0027】
なお、払出ソレノイドA(171a),B(171b)が故障して励磁不能状態になれば、アクチュエータ25aまたは25bが第1の入賞玉集合樋47や第2の入賞玉集合樋45に入込んだままの状態となるため、排出ソレノイド励磁指令信号が導出されたにもかかわらず、パチンコ玉が入賞玉センサA(170a)または入賞玉センサB(170b)の内部で停止して入賞玉検出信号が継続して導出される状態となるのであり、この入賞玉センサの連続したON状態を検出して払出ソレノイドA(171a)またはB(171b)が故障した旨の判定を行なって異常状態の報知を行うように構成されている。なお、入賞玉センサA(170a),B(170b)はパチンコ玉の通過に伴って出力信号が所定の電圧から変化するいわゆる近接スイッチにより構成されているのであるが、この入賞玉検出センサA(170a),B(170b)が断線した場合には出力信号の電圧が0Vとなるために、その0Vになった旨を検出して入賞玉センサA(170a),B(170b)が断線した旨の判定を行ない報知をしてもよい。また、この入賞玉センサA(170a),B(170b)がショートした場合には出力電圧が正常な電圧を超えた異常な電圧となってしまうのであり、その異常電圧を検出してショートした旨の判定を行ない、その旨の報知を行なうようにしてもよい。
【0028】
図5(a),(b),図6は、玉払出器63の内部構造を説明するための断面図である。
【0029】
玉払出器63には、景品玉を2列に整列させながら流下させるタンクレール67(図2参照)からの景品玉を受入れる玉通過口64a,64bが形成されており、その玉通過口64a,64bにそのストッパ係止部78が一部入込んだ払出スプロケット74が設けられている。さらに、この払出スプロケット74をロック状態およびロック解除状態に切換るための払出ソレノイド223が設けられており、払出ソレノイド223が励磁されることによりアクチュエータ232が図5における左方向に引寄せられてアクチュエータ232によるストッパ係止部78の係止が解除されて払出スプロケット74が回転可能な状態となる。この払出ソレノイド223,アクチュエータ232,ストッパ係止部78,払出スプロケット74により玉払出機構が構成されている。
【0030】
この状態で、玉通過口64a,64b内のパチンコ玉の自重により払出スプロケット74が図示時計回り方向に回転する。そして払出スプロケット74があるストッパ係止部78からその次の隣のストツパ係止部78までの回転角度だけ回転した状態でパチンコ玉が1個払出されるとともに、払出ソレノイド223の励磁が解除されて再びアクチュエータ232によるストッパ係止部78の係止が行なわれて払出スプロケット74が再度ロック状態となる。この払出スプロケット74には、図8の斜視図にも示すように、複数の玉載置部76a,76bが形成されており、一方の玉載置部76aにより玉通過口64a内のパチンコ玉を保持し(図5の(a)参照)、他方の玉載置部76bにより、玉通過口64b内のパチンコ玉を保持(図5の(b)参照)できるように構成されている。
【0031】
この玉払出器63には、玉払出基板70が設けられているとともに、その玉払出基板70によって制御される受光素子68a〜68dと投光素子67a〜67d(図6参照)が設けられている。投光素子67aと受光素子68aとにより、玉通過口64a内のパチンコ玉が存在するか否かの確認が行なわれるのであり、この受光素子68aにより玉通過口64a内のパチンコ玉の存否を確認するための玉確認センサAが構成されている。一方、投光素子67bと受光素子68bとにより、玉通過口64b内のパチンコ玉が存在するか否かの確認が行なわれるのであり、この受光素子68bにより玉通過口64b内のパチンコ玉の存否を確認するための玉確認センサBが構成されている。さらに、投光素子67cと受光素子68cとにより、玉通過口64a内のパチンコ玉のうち前記玉払出機構によって払出されたパチンコ玉が計数されるのであり、この受光素子68cにより玉通過口64a内のパチンコ玉のうち前記玉払出機構によって払出されたパチンコ玉を計数するための玉計数センサAが構成される。一方、投光素子67dと受光素子68dとにより、玉通過口64b内のパチンコ玉であって前記玉払出機構により払出されたパチンコ玉が計数されるのであり、この受光素子68dにより、玉通過口64b内のパチンコ玉であって前記玉払出機構によって払出されたパチンコ玉を計数するための玉計数センサBが構成される。
【0032】
そして、前記投光素子67a,67bと受光素子68a,68bとにより、前記玉払出機構により払出すべき遊技玉の有無を検出するための第1の玉検出手段が構成されている。また、前記投光素子67c,67dと受光素子68c,68dとにより、前記玉払出機構により払出された遊技玉を検出する第2の玉検出手段が構成されている。なお、少なくとも投光素子67a,67bと受光素子68a,68bは、図5にも示すように、玉通過口64a,64bのセンターラインよりも図示右側に偏った位置に設けられており、玉の通過に伴って、繋がって流下する玉の区切り目をねらって確実に1個ずつ検出し得るように構成されている。また、図6に示すように、投光素子67a,67b,67c,67d同士が中央に配設されて隣接する投光素子同士が逆向きに配設され、受光素子68a,68b,68c,68dのほうが玉通過口64a,64bを挟んで左右に分散して配列されているために、投光素子からの投光が隣接した受光素子における隣の受光素子に誤って受光される不都合を防止し得る。また、図6に示した投光素子67a〜67dが配設された位置に投光素子の代わりに受光素子68a〜68dをそれぞれ配設しても同じ利点を有する。
【0033】
図7は玉払出器63による遊技玉の払出動作を説明するための動作説明図である。払出スプロケット74が図5に示した状態から隣接するストッパ係止部78に相当する回転角度(以下1ピッチ角度という)だけ回転した状態が図7に示されている。図7の(a)は玉通過口64a内のパチンコ玉の状態を示し、(b)は玉通過口64b内のパチンコ玉の状態を示している。図7(a)で示すように、玉通過口64aのほうは、払出スプロケット74のストッパ係止部78と傾斜部444aとの間隔t1が比較的広いために、払出スプロケット74が図5の状態から1ピッチ角度分回転して図7の状態になった段階で玉通過口64a内のパチンコ玉が1個下方に払出される。
【0034】
一方、玉通過口64bのほうは、図7の(b)で示すように、ストッパ係止部78と傾斜部444bとの間隔t2が比較的狭いために、払出スプロケット74が図5の状態から1ピッチ角度分回転したとしても、図示するように未だに払出スプロケット74によりパチンコ玉が保持された状態であり、この状態ではパチンコ玉が払出されない。
【0035】
払出スプロケット74が図7に示す状態からさらに1ピッチ角度だけ回転した状態では、玉通過口64a内のパチンコ玉が払出スプロケット74により係止保持されることになるために下方に払出されないが、玉通過口64b内のパチンコ玉は下方に払出される。そして、払出スプロケット74の回転によって下方に払出されたパチンコ玉は玉計数センサA(68c),玉計数センサB(68d)によって検出される。このようにして、払出スプロケット74が1ピッチ角度だけ回転することにより玉通過口64a,64bのいずれかから交互にパチンコ玉が1個ずつ排出される。
【0036】
図8は、玉払出器63の内部構造を説明するための分解斜視図である。
【0037】
玉払出器63は、主に、組付ベース107と後方ベース106と中間ベース105と払出ソレノイド223と玉払出基板70とからなり、それらの部品が組立てられた状態で組付カバー体102内に収納される。図中110,111は、組立てられた玉払出装置63を組付カバー体102内に収納して組付カバー体102に固定するための取付ビスである。
【0038】
組付ベース107には、玉通過口64aとソレノイド取付空間112と支軸109などが設けられている。また、支軸109が払出スプロケット74の軸穴214に挿入された状態で払出スプロケット74が支軸109に回転自在に外嵌される。この払出スプロケット74は、複数のストッパ係止部78と複数の通過玉載置部76a,76bが形成されている。なお図中216は空部である。さらに、組付ベース107には、玉払出基板70を取付けるための基板取付部113aと玉払出器63の一方の側面となる外壁108とを有する。さらにこの基板取付部113aには、カバー挿入口97,98が設けられており、投光素子や受光素子を収納するための透明のセンサカバー88,89がこのカバー挿入口97,98に挿入されて保持されるように構成されている。
【0039】
前記払出ソレノイド223には、引張バネ96が設けられており、この引張バネ96の復元力によりストッパ板232が組立状態における払出スプロケット74側に押しつけられ、払出ソレノイド223の励磁によってその引張バネ96の復元力に抗してストッパ板232が払出スプロケット74から遠ざかる方向に引寄せられる。
【0040】
このストッパ板232の下方端にはストッパ234が形成されており、払出ソレノイド223の励磁が解除されている状態でこのストッパ234が払出スプロケット74のストッパ係止部78に係止され、払出ソレノイド223が励磁されたことに伴ってストッパ板232が引寄せられてストッパ234のストッパ係止部78への係止が解除される。この払出ソレノイド223のソレノイド取付板66には、取付板部220が設けられており、ソレノイド取付空間112の取付部222にこの取付板部220を当接させた状態でビスにより払出ソレノイド223を組付ベース107に取付ける。
【0041】
中間ベース105は、組付ベース107の玉通過口64aの側面を蓋する状態で組付ベース107に固定される。中間ベース105には、位置決め凸部208a,208bが形成されており、この位置決め凸部208a,208bが組付ベース107に形成されている位置決め凹部206a,206bに嵌合し、中間ベース105が組付ベース107に位置決め固定される。この組付ベース107に固定された状態で、中間ベース105に形成されているカバー挿入溝94と組付ベース107に形成されているカバー挿入口97とにセンサカバー88を挿入保持させることが可能となる。一方、中間ベース105に形成されているカバー挿入溝95と組付ベース107に形成されているカバー挿入口98にセンサカバー89を挿入させて保持可能となる。
【0042】
後方ベース106には、玉通過口64bが形成されており、この玉通過口64bの側面が前記中間ベース105により蓋されるように後方ベース106を組付ベース107に組付けて固定する。この組付状態で、後方ベース106に形成されているカバー挿入口86と中間ベース105に形成されているカバー挿入溝120とに透明のセンサカバー100を挿入して保持可能となる。さらに後方ベース106に形成されているカバー挿入口87と中間ベース105に形成されているカバー挿入溝96とに透明のセンサカバー101を挿入して保持可能となる。
【0043】
玉払出基板70には、複数の投光素子(投光器)67a〜67dと複数の受光素子(玉確認センサおよび玉計数センサ)68a〜68dが設けられており、この玉払出基板70を組付ベース107と後方ベース106との組立状態で形成される基板取付部113a,113bの凹部にビス止固定する。玉払出基板70がこのようにビス止固定されることにより、玉払出基板70に設けられている受光素子(玉確認センサB)68bがセンサ挿通孔84に挿入され、受光素子(玉計数センサB)68dがセンサ挿通孔82に挿入され、投光素子(投光器)67a(図6参照)がセンサ挿通孔85に挿入され、投光素子(投光器)67d(図6参照)がセンサ挿通孔83に挿入され、投光素子(投光器)67b(図6参照)がセンサ挿通孔91に挿入され、受光素子(玉確認センサA)68a(図6参照)がセンサ挿通孔90に挿入され、投光素子(投光器)67c(図6参照)がセンサ挿通孔93に挿入され、受光素子(玉計数センサA)68cがセンサ挿通孔92に挿入される。このように、各センサ挿通孔に挿入された投受光素子は、玉通過口64a,64bのそれぞれを両脇から挟んだ状態に配置されることになり、投光素子から投光された光が玉通過口64a,64bを横切って受光素子に受光される状態となる。なお、各センサ挿通孔82〜85,90〜93には、投受光素子に形成されている突起部分が挿入できるようにするための切欠部218が形成されている。また図中256は配線収納溝であり、72は中継端子基板135と接続するための接続端子である。なお、玉払出基板70には、長期の使用により投受光素子がゴミ等により汚れたりセンサカバー88,89,100,101が汚れたりして受光素子の受光量が低下した場合には、その受光素子の感度を適正な値に自動調整したり、または投光素子の投光量を適当な強さに自動調整したりする機能を有する。
【0044】
後方ベース106には、所定箇所に位置決め凹部が形成されており、この位置決め凹部に中間ベース105の位置決め凸部210a,210bが嵌合され、後方ベース106と中間ベース105との位置決めが可能となる。
【0045】
組付ベース107の上面には嵌合突起202a,202bが形成されているとともに、組付ベース107の底面には図示されてないが嵌合突起が形成されている。一方、組付カバー体102には、その上面に嵌合開口200a,200bが形成されているとともに、その底面にも嵌合開口(図示せず)が形成されている。さらに、組付カバー体102には、位置決めピン(図示せず)とソレノイド位置決め部(図示せず)が形成されている。玉払出器63を組立てた状態で、組付ベース107を組付カバー体102に組付るに際し、組付ベース107に形成されている位置決め穴254に組付カバー体102の位置決めピンが挿入されて組付カバー体102と組付ベース107との両者間での位置決めができる。その状態で組付ベース107を組付カバー体102内に押込むことにより、ソレノイド位置決め部により払出ソレノイド223が位置決めされるとともに、嵌合突起202a,202bが嵌合開口200a,200bに嵌合保持され、かつ、組付ベース107側のもう一方の嵌合突起が組付カバー体102側のもう一方の嵌合開口に嵌合保持され、組付カバー体102への組付が完了する。玉払出器63の組付カバー体102への組付状態で、組付カバー体102における玉通過口64a,64bに相当する部分に、玉通過口204a,204bが形成されており、この玉通過口204a,204bからパチンコ玉が玉通過口64a,64bに進入できるように構成されている。
【0046】
図9は、カード処理機制御部の制御回路を示すブロック図である。
【0047】
カード処理機制御部135(図2参照)にはカード処理機制御用マイクロコンピュータ300が組込まれている。カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は以下に述べるような各種機器の動作を制御する機能を有する。このため、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、たとえば数チップのLSIで構成されており、その中には制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU301と、CPUの動作プログラムデータを格納するROM302と、必要なデータの書込および読出ができるRAM303とが含まれる。
【0048】
さらに、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、入力信号を受けてCPU301に入力データを与えるとともに、CPU301からの出力データを受けて外部に出力する入出力回路304と、電源投入時にCPU301にリセットパルスを与えるパワーオンリセット回路305と、CPU301にクロック信号を与えるクロック発生回路306と、クロック発生回路306からのクロック信号を分周してリセットパルスを定期的(たとえば2msec毎)にCPU301に与えるパルス分周回路(定期リセット回路)307と、CPU301からのアドレスデータをデコードするアドレスデコード回路308とが含まれる。
【0049】
アドレスデコード回路308はCPU301からのアドレスデータをデコードし、ROM302,RAM303,入出力回路304にそれぞれチップセレクト信号を与える。
【0050】
なお、この実施の形態では、ROM302には、その内容の書換え、すなわち必要が生じた場合には、その中に格納されたCPU301のためのプログラムデータを変更することができるようにプログラマブルROMが用いられている。そして、CPU301からこのROM302内に格納されたプログラムデータに従って、かつ以下に述べる各制御信号の出力に応答して、種々の機器に対して制御信号を与える。
【0051】
カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は、入力信号として、次のような信号が与えられる。
【0052】
遊技場の係員が貸玉額設定スイッチ137(図2参照)を操作して貸玉額を設定することにより、その設定信号が検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技場の係員が端数表示スイッチ136(図2参照)を操作することにより、そのスイッチ操作信号が検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技者が貸玉ボタン44c(図1参照)を押圧操作すれば、その押圧操作が玉貸操作検出器44dにより検出され、その検出信号が中継端子基板138,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。遊技者が返却ボタン42c(図1参照)を押圧操作すれば、その押圧操作が返却操作検出器42dにより検出され、その検出信号が中継端子基板138,検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。カードリーダライタ制御部134(図1,図2参照)から、後述するカード受付信号,カード異常信号,カード処理完了信号が入力される。
【0053】
払出制御用マイクロコンピュータ350から中継端子基板138,情報入力回路312を介して、後述する払出可能信号,玉貸準備信号,貸玉完了信号,玉貸可能信号が入力される。この情報入力回路312はフォトカプラが内蔵されており、払出制御用マイクロコンピュータ350からの前述した各種信号がフォトカプラを介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。このようにフォトカプラを介して信号が入力されるために、払出制御用マイクロコンピュータ350に発生した故障による悪影響がカード処理機制御用マイクロコンピュータ300にまで及ばないために、払出制御用マイクロコンピュータ350の故障に起因してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300まで故障してしまうという不都合が極力防止できる。
【0054】
次に、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300は以下の回路や機器に対して制御信号を出力する。
【0055】
LED駆動回路310,中継端子基板138を介して、玉貸可表示器48d,返却可表示器46d,カード残高表示器50(図1参照)にそれぞれ表示用制御信号を出力する。なお、本実施の形態では返却可表示器46dをカード処理機制御用マイクロコンピュータ300によって制御するようにしたが、払出制御用マイクロコンピュータ350によって制御してもよい。その場合においてその返却可表示器46dをカードが挿入されている間点灯制御するようにして遊技終了時にカードの取り忘れを極力防止できるようにしてもよい。LED駆動回路310を介して挿入時残高表示器131(図1参照)に表示用制御信号を与える。ランプ駆動回路311を介して、カード挿入表示器132,処理器使用可表示器130にそれぞれ表示用制御信号を与える。カードリーダライタ制御部134(図1,図2参照)に、後述する現在の残高データ,カード書込排出指令信号,残高ゼロデータ,カード回収指令信号を出力する。情報出力回路313,中継端子基板138を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に、後述する玉貸要求信号を出力する。カード処理機用ターミナルボックス320を介して玉貸カード集中管理コンピュータに後述する単位額売上信号を出力する。この玉貸カード集中管理コンピュータは、玉貸カードの発行会社等に設置されている集中管理コンピュータであり、日本全国の各遊技場に設置されているカード処理機62に対しカード処理機用ターミナルボックス320を介して通信回線により接続されている。
【0056】
図10は、パチンコ遊技機側とカード処理機側との間での信号の送受信を行なうための回路を示す概略回路図である。
【0057】
パチンコ遊技機側に設けられている電源700の交流電圧24Vがカード処理機側の電源回路701に入力される。この電源回路701は整流器を含む一般的な電源回路であり、交流を直流VC(+12V)に変換して各種の回路や電子装置に印加するためのものである。パチンコ遊技機側に設けられている前述したカード残高表示器50を構成する各LED表示器50a,50b,50cの各共通電極に電圧を印加するための共通電極駆動回路310aがカード処理機側に設けられている。この共通電極駆動回路310aは、カード処理機制御用マイクロコンピュータからの制御信号に基づいて各LED表示器50a〜50cの共通電極に電圧を印加するためのものである。なお、この共通電極駆動回路310aは、フォトカプラを含むスイッチ回路702a,702b,702cを有しており、カード処理機制御用マイクロコンピュータからの制御信号が一旦光に変換された後再度電気信号に変換されるように構成されている。
【0058】
前記各LED表示器50a〜50cの表示用の7つのセグメントに対応した電極に電圧を印加するためのセグメント対応電極駆動回路310bがカード処理機側に設けられている。このセグメント対応電極駆動回路310bは、カード処理機制御用マイクロコンピュータからの表示用制御信号に基づいて所望のセグメント対応電極を選択してそれに電圧を印加するものである。そして、共通電極に電圧が印加されていることを条件として、印加されたセグメント対応電極に相当するセグメントが表示状態に切換わる。このセグメント対応電極駆動回路310bも、フォトカプラからなるスイッチ回路703a〜703gを有しており、カード処理機制御用マイクロコンピュータからの表示用制御信号が一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてセグメントを対応電極に印加されるように構成されている。これらスイッチ回路702a〜702c,703a〜703gにより、カード処理機制御用マイクロコンピュータからの表示用制御信号が異常に高い電圧になる等の異常状態が発生したとしても、LED表示器50a〜50cがその影響を受けて故障することが極力防止できる。
【0059】
パチンコ遊技機側に設けられている前述した玉貸操作検出器44dと返却操作検出器42dとが前述した検出回路309を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータに入力される。この検出回路309は、それぞれの検出器44d,42dに対応するフォトカプラからなるスイッチ回路を含み、各検出器44d,42dからの検出信号が一端光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。これにより、各検出器42d,44dからの検出信号が異常に電圧の高い異常な信号となったとしてもその影響を受けてカード処理機側の回路や電子装置が故障することが極力防止できる。
【0060】
カード処理機側に設けられている玉貸可LED駆動回路310cはフォトカプラからなるスイッチ回路705を含み、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300からの表示用制御信号が一旦光に変換された後電気信号に再度変換されてその電気信号によって玉貸可表示器46dの表示制御が行なわれる。これにより、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300側からの表示制御信号の異常の影響を受けて玉貸可表示器46dが故障することが極力防止できる。
【0061】
カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から後述する玉貸要求信号がカード処理機側に設けられたフォトカプラからなるスイッチ回路706,パチンコ遊技機側に設けられたフォトカプラからなるスイッチ回路707を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。また、カードがカード処理機62に挿入されたことに基づいてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300から制御信号がフォトカプラからなるスイッチ回路708に入力され、その制御信号が一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてパチンコ遊技機側に設けられているフォトカプラからなるスイッチ回路709に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されて払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。これらのスイッチ回路707,706は、カード処理機側に設けられている電源回路701に対し直列に接続されており、スイッチ回路709,708も電源回路701に対し直列に接続されている。そして、カード処理機側のスイッチ回路706,708によってパチンコ遊技機側のスイッチ回路707,709がON,OFF切換えされるのであり、ONに切換えられたときには、カード処理機側の電源回路701からの直流電圧VCによってフォトカプラが動作するように構成されている。パチンコ遊技機側のスイッチ回路707,709がカード処理機側の電源回路701の直流電圧VCによって作動するように構成した理由は、パチンコ遊技機側のスイッチ回路707,709に印加された電圧がその後カード処理機側のスイッチ回路706,708にも印加されるために、スイッチ回路707,709をパチンコ遊技機側の電源回路からの直流電圧によって作動するように構成した場合にはそのパチンコ遊技機側の電源回路からの電圧がカード処理機側にも一部入り込んでくることになり、その結果、パチンコ遊技機側の電源回路の故障等によって異常に高い電圧が一部カード処理機側に入り込んでくる恐れがあり、パチンコ遊技機側の電源回路等の故障の影響を受けてカード処理機側の回路や電子機器が故障するという不都合が生ずるのであり、このような不都合を解消するためである。また、フォトカプラからなるスイッチ回路706,707,708,709により、前述と同様に、パチンコ遊技機側とカード処理機側とにおいて、一方の機器の電圧異常が他方の機器に悪影響を及ぼすことを極力防止できる。
【0062】
払出制御用マイクロコンピュータ350から後述する玉貸準備信号と玉貸完了信号がフォトカプラからなるスイッチ回路710に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換され、カード処理機側のフォトカプラからなるスイッチ回路711に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータ350から払出可能信号がフォトカプラからなるスイッチ回路712に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機側のフォトカプラからなるスイッチ回路713に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。フォトカプラからなるスイッチ回路710,711,712,713が設けられているため、前述と同様に一方の機器の異常電圧が他方の機器に悪影響を及ぼすことを極力防止される。なお、前記共通電極駆動回路310a,セグメント対応電極駆動回路310b,検出回路309,玉貸可LED駆動回路310c,スイッチ回路706,708,711,713は、それぞれ電源回路701の直流電極VCが印加される。なお、図10は、たとえば図9に示された中継基板138は図面上省略している。図中730a〜730gは、残高表示器50の各表示部50a,50b,50cに印加される電圧の大きさを所望の値にするために組込まれた抵抗である。つまり、前記各表示器50a,50b,50cに印加される電圧はカード処理機62側の電源回路701で発生した電圧であり、そのカード処理機62に接続されたパチンコ遊技機60の残高表示器50に必ずしも適した電圧とはなっていない場合がある。その場合に、所定の抵抗値を有する抵抗730a〜730gを組込み、所望の大きさの電圧が残高表示器50に印加されるようにしている。同じ理由で抵抗731,732が設けられており、これらの抵抗731,732によりスイッチ回路707,709に印加される電圧を所望の大きさの電圧値にすることができる。
【0063】
図11は、払出制御基板ボックス145(図2参照)に収納されている払出集中制御基板730の払出制御回路を示すブロック図である。
【0064】
払出制御回路には払出制御用マイクロコンピュータ350が設けられている。この払出制御用マイクロコンピュータ350は、図9のカード処理機制御用マイクロコンピュータ300と同様に、CPU351,ROM352,RAM353,パワーオンリセット回路355,クロック発生回路356,パルス分周回路357,アドレスデコード回路358,入出力回路354を含んでおり、ここでは説明の繰返しを省略する。なお、この払出制御用マイクロコンピュータ350は、前述した各種回路がワンチップ化されたワンチップマイクロコンピュータで構成されている。
【0065】
払出制御用マイクロコンピュータ350には、入力信号として次のような信号が与えられる。
【0066】
遊技場の係員がリセットボタン147(図2参照)を押圧することによりリセットスイッチ147がONになり検出回路359からリセット操作検出信号が払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。余剰玉受皿122(図1参照)が満杯となり満タンスイッチ162(図2参照)がONになればそのON信号が検出回路360を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に与えられる。玉通過口64a(図5(a)参照)内にパチンコ玉が存在する場合には、投光器(投光素子)67aからの投光が遮られて玉確認センサA(63a)で受光されなくなり、玉が存在することが確認できるのであり、その確認信号が中継端子基板138,検出回路360を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。同様に、玉通過口64b(図5(b)参照)にパチンコ玉が存在することが玉確認センサB(68b)により検出されてその検出信号が中継端子基板138,検出回路360を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。一方、玉通過口64a内のパチンコ玉が払出スプロケット74(図5(a)参照)の回転により払出されればその払出されたパチンコ玉により投光器(投光素子)67cからの投光が遮られて玉計数センサA(68c)で受光されなくなり、玉が払出されたことが検出されるのであり、その検出信号が中継端子基板138,検出回路360を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に与えられる。同様に、玉通過口64b(図5(b)参照)内のパチンコ玉が払出スプロケット74の回転により下方に払出されれば、その払出されたパチンコ玉が玉計数センサB(68d)により検出され、その検出信号が中継端子基板138,検出回路360を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に与えられる。なお、検出回路360において、玉確認センサA(68a)と玉確認センサB(68b)との検出信号をアンドゲートを介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力するようにしてもよい。このようにすれば、玉確認センサA(68a)によるパチンコ玉の存在することの確認信号と玉確認センサB(68b)によるパチンコ玉が存在することの確認信号との両信号が共に検出回路360に入力された場合にのみパチンコ玉が存在することの確認信号が払出制御用マイクロコンピュータ350に与えられることになる。
【0067】
入賞玉処理機構445の入賞玉センサA(170a),B(170b)が入賞玉を検出すれば、その検出出力が検出回路360を介して入力される。タンク玉センサ150による玉タンク151内の玉の有無が検出され(図2参照)、その検出出力が遊技機用ターミナルボックス149,検出回路360を介して入力される。ゲーム制御基板ボックス148(図2参照)内に収納されているゲーム制御基板に設けられているゲーム制御用マイクロコンピュータ370から中継端子基板138,情報入力回路365を介し、後述するパチンコ玉の入賞信号が払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から中継端子基板138,情報入力回路365を介して、玉貸要求信号が入力される。この情報入力回路365にはフォトカプラが設けられており、ゲーム制御用マイクロコンピュータ370とカード処理機制御用マイクロコンピュータ300から入力される前述した信号がそのフォトカプラを介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。その結果、ゲーム制御用マイクロコンピュータ370とカード処理機制御用マイクロコンピュータ300とに発生した故障の悪影響が払出制御用マイクロコンピュータ350にまで及ぶことを防止でき、ゲーム制御用マイクロコンピュータ370またはカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に発生した故障に起因して払出制御用マイクロコンピュータ350も故障してしまうという不都合を極力防止できる。
【0068】
次に、払出制御用マイクロコンピュータ350は以下の回路や機器に対し次のような制御信号を出力する。
【0069】
LED駆動回路361を介して、投光器67a〜67dにそれぞれ投光器制御用信号を出力する。またLED駆動回路361を介してエラー原因表示器146(図2参照)にエラー原因表示用制御信号を与える。ソレノイド駆動回路362を介して払出ソレノイド223(図5参照)にソレノイド励磁用制御信号を出力する。玉確認センサおよび玉計数センサ68a〜68d,各投光器67a〜67dならびに払出ソレノイド223は玉払出器63に設けられている。
【0070】
ソレノイド駆動回路362を介して払出ソレノイドA(171a),B(171b)(図4参照)にそれぞれソレノイド励磁用制御信号を出力する。各入賞玉センサ170a,170bと各払出ソレノイド171a,171bが入賞玉処理装置445に設けられている。ソレノイド駆動回路362を介して玉抜きソレノイド180(図2参照)にソレノイド励磁用制御信号を与える。ランプ駆動回路363,遊技機制御用ターミナルボックス149を介して払出ランプ126(図1参照)に払出ランプ点灯用制御信号を与える。情報出力回路364,遊技機制御用ターミナルボックス149を介してホール用管理コンピュータに、後述する単位額売上信号,景品玉払出信号を出力する。情報出力回路366,中断端子基板138を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ304に、玉貸準備信号,貸玉完了信号,払出可能信号,玉貸可能信号が出力される。これらの情報出力回路364にはリレースイッチが設けられており、遊技機制御用ターミナルボックス149に出力される前述した各種信号がこのリレースイッチを介して出力される。その結果、払出制御系に発生した故障の悪影響がホール用管理コンピュータにまで及ぶことが防止され、払出制御系に発生した故障に起因してホール用管理コンピュータまで故障してしまう不都合を極力防止できる。前記玉確認センサA(68a),B(68b)や玉計数センサA(68c),(68d)により、前記玉払出機構による玉の払出しを検出する玉払出検出手段が構成されている。
【0071】
図12は、図11に示した玉払出基板70に設けられている払出数設定部71の具体的な構成を示す回路図であり、(a)と(b)はそれぞれ異なった数の払出玉数が設定されている別の払出数設定部を示している。
【0072】
図12の(a)に示す払出数設定部71Aは、4つのオアゲート720〜723が設けられている。この払出数設定部71Aには、払出集中制御基板730の払出制御用マイクロコンピュータ350からの払出玉数要求信号が中継基板138を介してp,k,m,nのいずれかの信号線に入力される。具体的には、貸玉を払出すときの払出数を決めるための払出玉数要求信号が信号線pに入力され、始動入賞口125a〜125c以外の入賞口に入賞したときの景品玉の払出玉数を定めるための払出玉数要求信号が信号線kに入力され、始動入賞口125b,125cにパチンコ玉が入賞したときの払出すべき景品玉の数を定めるための払出玉数要求信号が信号線mに入力され、始動入賞口125aにパチンコ玉が入賞したときに払出すべき景品玉の数を定めるための払出玉数要求信号が信号線nに入力される。
【0073】
一方、払出数設定部71Aには、D0〜D4の5つの信号出力用の信号線が設けられており、これらの信号線D0〜D4からの出力信号が中継基板138を介して払出集中制御基板730の払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。信号線D0から出力される信号は1個のパチンコ玉を払出すための玉数指定信号であり、信号線D1から出力される信号は2個のパチンコ玉を払出すための玉数指定信号であり、信号線D2から出力される信号は4個のパチンコ玉を払出すための玉数指定信号であり、信号線D3から出力される信号は8個のパチンコ玉を払出すための玉数指定信号であり、信号線D4から出力される信号は16個のパチンコ玉を払出すための玉数指定信号である。
【0074】
前記貸玉数を定めるための払出玉数要求信号が信号線pに入力されるが、その入力信号がオアゲート720,723の入力端子に入力されるとともに信号線D4から出力される。その結果、払出制御用マイクロコンピュータ350には、信号線D0,D3,D4からの信号が入力されることになり、1+8+16=25の25個の貸玉数pが設定され、貸玉を払出す場合には25個のパチンコ玉が払出制御されることになる。
【0075】
次に、信号線kに払出玉数要求信号が入力された場合には、その入力信号がオアゲート720,721,722,723の入力端子に入力され、信号線D0,D1,D2,D3から玉数指定信号が出力される。その結果、1+2+4+8=15の15個の第1払出数kが払出制御用マイクロコンピュータ350において設定され、始動入賞口125a〜125c以外の入賞口に入賞した場合に15個の景品玉が払出制御されることになる。また、信号線mに払出玉数要求信号が入力されれば、その入力信号がオアゲート721,723の入力端子に入力され、信号線D1,D3から玉数指定信号が出力される。その結果、払出制御用マイクロコンピュータ350においては、2+8=10の10個の第2払出数mが設定され、始動入賞口125b,125cに入賞した場合には10個の景品玉が払出制御されることになる。次に、信号線nに払出玉数要求信号が入力されれば、その入力信号がオアゲート720,721,722の入力端子に入力され、信号線D0,D1,D2から玉数指定信号が出力される。その結果、払出制御用マイクロコンピュータ350においては、1+2+4=7の7個の第3払出数nが設定され、始動入賞口125aに入賞した場合には7個の景品玉が払出制御されることになる。
【0076】
なお、オアゲート720〜723をすべてアンドゲートにするとともに払出数設定部71Aの入力用の信号線p,k,m,nには通常時ハイレベル信号が入力されるようにすれば、出力用の信号線D0〜D4には通常時ハイレベル信号が出力されるように構成されているために、断線した場合には払出制御用マイクロコンピュータ350にローレベル信号が入力され続けることになり、その継続したローレベル信号の入力に基づいて払出制御用マイクロコンピュータ350で断線が生じた旨の検出が可能となる。
【0077】
図12の(b)に示す払出数設定部71Bは、払出数を設定するための基本的な原理については(a)のものと同じであり、以下に主として相違点について説明する。
【0078】
払出数設定部71Bは、2つのオアゲート724,725が設けられており、信号線pへの入力信号がオアゲート724の入力端子と信号線D4に出力される。一方、信号線kへの入力信号がオアゲート725の入力端子と信号線D1に入力される。信号線mへの入力信号がオアゲート725の入力端子に入力される。信号線nへの入力信号がオアゲート724の入力端子と信号線D0に入力される。その結果、信号線pに払出玉数要求信号が入力されたことに伴って、払出制御用マイクロコンピュータ350では、20個の貸玉数が設定され、貸玉を払出す場合には20個のパチンコ玉が払出制御される。信号線kに払出数要求信号が入力されたことに伴って、10個の第1払出数kが設定され、始動入賞口125a〜125c以外の入賞口への入賞に伴って10個の景品玉が払出制御される。信号線mに払出玉数要求信号が入力されたことに伴って、8個の第2払出数mが設定され、始動入賞口125b,125cへの入賞に伴って8個の景品玉が払出制御される。信号線nに払出玉数要求信号が入力されることに伴って、5個の第3払出数nが設定され、始動入賞口125aへの入賞に伴って5個の景品玉が払出制御される。
【0079】
このように、図12の(a)と(b)とでは、払出制御用マイクロコンピュータ350によって払出制御されるパチンコ玉の数が異なるのであり、払出数設定部71Aが組込まれている玉払出器63を払出数設定部71Bが組込まれている玉払出器63に交換することにより、パチンコ玉の払出数を異なったものに設定することができ、払出集中制御基板730を交換することなく比較的安価な玉払出器63を交換するだけで払出数の設定変更が可能となる。しかも、玉払出器63が比較的交換容易に構成されているために、払出数設定部71を含む玉払出基板70のみを他のものに取替える場合に比べて、交換作業が楽に行なえる利点がある。
【0080】
図13および図14は、図9に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【0081】
ステップS(以下単にSと言う)1により、カード処理機が正常か否かの自己診断を行なう。診断した結果異常があればS2に進み、異常が発生した箇所をカード残高表示器50(図1参照)によりコードで表示する。具体的には、カードリーダライタの故障,信号線の断線,カード処理機用ターミナルボックスとの通信の不能等をコード表示する。一方、自己診断の結果異常がないと判断されればS3に進み、貸玉額の設定読込,端数表示モードの読込が行なわれる。この「貸玉額設定読込」とは、図2で示した貸玉額設定スイッチ137より設定された貸玉額をカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に読込む処理であり、「端数表示モード読込」とは、図2で示した端数表示スイッチで入力設定された端数表示モードをカード処理機制御用マイクロコンピュータに読込むための処理である。端数表示スイッチ136により100円未満の端数を表示するモードに設定されておれば、その設定モードがカード処理機制御用マイクロコンピュータに読込まれて、図2で説明した端数表示制御が行なわれる。
【0082】
次にS4に進み、払出制御用マイクロコンピュータから払出可能信号が入力されたか否かの判断が行なわれ、入力されるまで待機する。払出制御用マイクロコンピュータでは、後述する玉確認センサA,Bがともに玉有を検出し、満タン状態でなく、タンク玉センサが玉を検出している場合に払出可能信号をカード処理機制御用マイクロコンピュータに出力するのであり(払出制御用マイクロコンピュータからの出力処理はフローチャートを省略している)、カード処理機制御用マイクロコンピュータではそれを受けてS4によりYES判断を行なう。なお、S4においてNOの判断がなされた場合には、払出可能信号がない旨をカード残高表示器にコード表示するようにしてもよい。次にS5に進み処理機使用可表示器130(図1参照)を点灯させて使用可能である旨の表示を行なう。次にS6に進み、カードリーダライタ制御部からカード受付信号があったか否かの判断が行なわれ、ない場合にはS7に進み、カードリーダライタ制御部からカード異常信号があったか否かの判断がなされ、ない場合には再びS6に戻る。このループの巡回途中で、カードリーダライタが適正なカードを受付ければ、カードリーダライタ制御部からカード受付信号があった旨の判定が行なわれて、S9に進む。一方、カードリーダライタ制御部からカード異常信号の出力があれば、S7によりYES判断がなされS8に進み、カード異常原因をカード残高表示器50(図1参照)にコードで表示する制御が行なわれる。具体的には、挿入されたカードの読取不能,セキュリティエラー等の異常原因の種類を示すコードがカード残高表示器50により表示される。一方、S9ではカード挿入表示器132,玉貸可表示器48d,返却可表示器46d(図1参照)を点灯させ、挿入時残高表示器131により挿入時のカード残高の表示を行ない、カード残高表示器50により現時点でのカードの残高の表示を行なう処理がなされる。次にS10に進み、玉貸操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS11に進み、返却操作があったか否かの判断が行なわれ、ない場合にS10に戻る。そして、遊技者が返却ボタン42c(図1参照)を押圧操作すればS12に進み、玉貸可表示器48dを消灯してS27に進み以降の挿入カードの返却のための制御が行なわれる。一方、遊技者が玉貸ボタン44c(図1参照)を押圧操作すれば、S13に進み、挿入カードの現在残高すなわちカード残高表示器50(図1参照)に表示されている残高が貸玉額設定スイッチ137(図2参照)で設定された設定額以上であるか否かの判断が行なわれる。そして、現在残高が設定額以上であった場合にはS14により貸玉額にその設定額をセットする処理がなされてS16に進む。一方、現在残高が設定額未満であった場合にはS15により貸玉額に現在残高をセットした後にS16に進む。つまり、挿入カードの現在残高が設定額に満たない場合には、その設定額を貸玉額にセットしてその設定額分のパチンコ玉を払出すわけにはいかないため、挿入カードによって払出が可能な最高金額すなわち挿入カードの現在残高を貸玉額にセットする処理がなされるのである。
【0083】
次にS16では、玉貸可表示器48d(図1参照)を消灯する処理がなされる。一旦玉貸操作がなされてそれに基づく玉貸動作が完了するまでは次の玉貸操作を受付けないようにしているために、後述するS40により玉貸可表示器が点灯されるまでは玉貸可表示器48dを消灯して玉貸操作ができない旨を表示するのである。次にS17に進み、払出制御用マイクロコンピュータに玉貸要求信号の出力を開始する制御がなされる。次にS18に進み、タイマT1がセットされ、S19に進み、払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号が入力されたか否かの判断がなされる。払出制御用マイクロコンピュータでは、S17による玉貸要求信号を受けて、玉貸が可能な状態であれば玉貸のための準備制御を行なった後にS55によりカード処理機制御用マイクロコンピュータに玉貸準備信号を出力する処理がなされる。カード処理機制御用マイクロコンピュータがS18によりセットされたタイマT1が終了する以前にこの玉貸準備信号を受信すれば、S19によりYES判断がなされ、S19aにより玉貸指令信号を払出制御用マイクロコンピュータに出力した後、払出制御用マイクロコンピュータの玉貸が終了した旨の信号の送信を待機する処理がなされる。一方、T1が終了するまで払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号が入力されなかった場合にはS22に進み、玉貸要求信号の出力を停止し、貸玉額をクリアする処理がなされてS10に進む。パチンコ遊技機60が既に貸玉の払出を行なっている場合や入賞に伴う景品玉の払出を行なっている場合には、後述するS51,S52,S54,S55の処理が行なわれないために、T1が終了するまで払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の出力がなされないのであって、その場合にはS22による処理が行なわれるのである。なお、このT1は、たとえば10msec以上で10sec以下程度の時間である。一方、このT1が終了する以前でかつ払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力がなくかつ遊技者が返却ボタン42cを押圧操作した場合には、S23に進み、タイマT2がセットされる。そしてS24により、払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力があったか否かの判断がなされ、タイマT2が終了する以前において払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力があった場合にはS29に進むが、タイマT2が終了するまで払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力がなかった場合にはS26に進み、挿入カードの返却を行なうための制御が行なわれる。このタイマT2はたとえば数百msec程度の時間であり、返却操作ボタン42c(図1参照)が押圧操作された後T2(数百msec)の間に玉貸準備信号が払出制御用マイクロコンピュータからカード処理機制御用マイクロコンピュータに入力されないことを確認したうえでS26以降の返却動作に移行する。このように、返却ボタンが押圧操作された後実際に挿入カードの返却動作を行なうまでにT2のタイムラグを設けることにより、パチンコ遊技機側の玉貸動作と返却ボタンの返却操作とが同一タイミングで行なわれた場合に玉貸が行なわれたにもかかわらず挿入カードが返却されてしまい、カード残高の減額更新をしなければならないカードが既に返却されてしまっているという不都合を防止できる利点がある。なお、S20,S23〜S25の処理を行なわないようにし、玉貸が終了するまでは返却操作を受付けないようにしてもよい。
【0084】
S26では、玉貸要求信号の出力を停止し、貸玉額をクリアする処理が行なわれ、S27より、返却可表示器46d(図1参照)が消灯され、S28より、カードリーダライタ制御部に現在残高,カード書込排出指令信号を出力する処理がなされる。このS28による信号を受けてカードリーダライタ制御部は、挿入カードのカード残高を現在残高に更新した後その挿入カードを排出する制御を行なう。このS28の制御が行なわれた後にS42に進み、挿入カードの返却に伴う制御が行なわれる。
【0085】
一方、S24により払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力があったと判断された場合にはS29に進み、返却可表示器46dが消灯されて返却操作ができない旨を表示し、S30に進み、タイマT3がセットされる。このタイマT3は、パチンコ遊技機側での貸玉の払出に要する時間を考慮してたとえば10sec程度に設定されている。このタイマT3が終了する以前において払出制御用マイクロコンピュータから貸玉完了信号の入力があった場合にはS35に進むが、このタイマT3が終了したとしても貸玉完了信号の入力がなかった場合にはS33に進み、玉貸異常をカード残高表示器50(図1参照)によりコードで表示する処理が行なわれ、S34により処理機使用可表示器130(図1参照)が消灯されてS26に進む。そしてS26以降の挿入カードの返却制御が行なわれる。つまり、払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号の入力があり払出制御用マイクロコンピュータにより玉貸制御が行なわれているはずであるにもかかわらず、T3が終了しても玉貸完了信号が払出制御用マイクロコンピュータから送信されてこないということは、パチンコ遊技機側の玉払出装置等に何らかの異常が発生したことが考えられるのであり、その場合には挿入カードを遊技者に返却するのである。
【0086】
一方、T3が終了する以前に払出制御用マイクロコンピュータから玉貸完了信号が入力されればS35により、現在残高から単位額を減算し、貸玉額から単位額を減算する処理がなされる。払出制御用マイクロコンピュータから玉貸完了信号が入力されたということは、パチンコ遊技機側で単位額(たとえば100円)に相当するパチンコ玉が貸出されたことを意味するために、その貸出されたパチンコ玉に相当する金額である単位額を、挿入カードの現在残高から減算するとともにS14,S15でセットされた貸玉額からその単位額を減算するのである。次にS36に進み、カード処理機用ターミナルボックスに単位額売上信号を出力する処理がなされる。このカード処理機用ターミナルボックスに送信されてきた単位額売上信号が玉貸カード集中管理コンピュータに出力され、玉貸カード集中管理コンピュータにより玉貸カードの使用データが集計される。なお、カード処理機用ターミナルボックスから玉貸カード集中管理コンピュータへの売上信号出力はリアルタイムで行なってもよいし、一定時間ごとあるいは一日ごとにまとめて行なってもよい。また、S36の後にS36aとして「ホール用管理コンピュータに単位額売上信号出力」の処理を追加するようにしてもよい。このようにすればホール用管理コンピュータは売上情報をカード処理機とパチンコ遊技機のどちらからでもとることができ、また双方から情報をとるようにして売上情報を比較し、一致しない場合に異常を判定することにより、故障等をいち早く発見することができる。次にS37に進み、玉貸要求信号の出力が停止され、S38に進み、貸玉額=0であるか否かの判断がなされる。S14,S15によってセットされた貸玉額に相当するパチンコ玉のうちまだ払出されていない未払出分が残っている場合には貸玉額が「0」となっていないためにS38によりONの判断がなされS17に進み、払出制御用マイクロコンピュータに再度玉貸要求信号の出力がなされる。一方、玉貸額分のパチンコ玉がすべて払出されている場合には貸玉額=0となっているためにS39に進み、現在残高=0であるか否かの判断が行なわれる。そして、挿入カードの現在残高がまだ残っている場合にはS40に進み、玉貸可表示器46dを点灯し、返却可表示器48dを点灯する処理がなされてS10に進み、再度の玉貸操作,返却操作の受付動作が行なわれる。一方、S39により現在残高=0と判断された場合にはS41に進み、カードリーダライタ制御部に残高0,カード回収指令信号を出力する処理がなされる。これによりカードリーダライタ制御部は、挿入カードのカード残高を「0」に更新した後にその挿入カードを機内に回収する。次にS42によりタイマT4がセットされる。このタイマT4は、カードリーダライタが挿入カードの残高を「0」に更新した後にその挿入カードを機内に回収するのに十分な時間を考慮して設定されているものであり、このタイマT4が終了する以前にカードリーダライタ制御部からカード処理完了信号を受信しなかった場合にはS45に進み、カード処理異常をカード残高表示器50によりコードで表示する処理が行なわれる。具体的には、たとえば挿入カードへの残高「0」の書込不能や書込んだデータの読取確認をした場合のエラー等をコードにより表示する。
【0087】
一方、タイマT4の終了する以前においてカードリーダライタ制御部からカード処理完了信号の入力があった場合にS46に進み、カードが挿入されている旨の表示を行なうためのカード挿入表示器132(図1参照)を消灯し、S47により玉貸異常があったか否かの判断が行なわれ、なかった場合にはS6に進み、新たなカードのカードリーダライタへの挿入受付の制御が行なわれ、玉貸異常があった場合にはS4に進み、払出制御用マイクロコンピュータからの払出可能信号の受付制御が行なわれる。
【0088】
以上説明したように、パチンコ遊技機側で単位額(たとえば100円)に相当するパチンコ玉(たとえば25個)が貸出されるごとに払出制御用マイクロコンピュータからカード処理機制御用マイクロコンピュータに玉貸完了信号が出力されるのであり、カード処理機制御用マイクロコンピュータではその出力信号を入力するたびに貸玉額(S14,S15を参照)分のパチンコ玉がすべて貸出されたか否かの判断を行ない、未だに貸出されていない未貸出分がある場合にはその未貸出分をすべて貸出すまで前記単位額(たとえば100円)のパチンコ玉の貸出を繰返し行なうのである。このような制御の途中において、払出制御用マイクロコンピュータによる単位額(たとえば100円)分のパチンコ玉の貸出制御の途中で故障等により貸出が不能の状態となった場合には、払出制御用マイクロコンピュータから玉貸完了信号が出力されなくなるのであり、その結果カード処理機62による挿入カードのカード残高の減額更新も行なわれなくなる。その結果、単位額(たとえば100円)のパチンコ玉の貸出制御においてたとえば60円分のパチンコ玉の貸出制御を行なった段階で故障が発生した場合には、その60円分のパチンコ玉の貸出に伴う負担を遊技場側が負わなければならないが、故障に伴う負担額が比較的小額の単位額(たとえば100円)の範囲内となるために、遊技場の負担に伴う損害を極力最小限に食い止めることができる。
【0089】
図15ないし図18は、図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【0090】
図15ないし図17のフローチャートで示すプログラムが実行されている最中に、図18に示す割込プログラムがたとえば2msec毎に1回実行される。まずこの割込プログラムを図18に基づいて説明する。
【0091】
S119により、ゲーム制御用マイクロコンピュータから入賞信号があったか否かの判断が行なわれ、あるまで待機する。そして遊技領域120に打込まれたパチンコ玉が始動入賞口125a(図1参照)に入賞すれば、ゲーム制御用マイクロコンピュータ370から払出制御用マイクロコンピュータ350に入賞信号が入力され、S120により入賞記憶数を「1」加算してS119に戻る。
【0092】
次に図15ないし図17に基づいて玉払出用の制御動作を説明する。まずS48により、玉確認センサA,B共に玉有の検出をしているか否かの判断が行なわれる。図6に示した玉確認センサA(68a)と玉確認センサB(68b)との検出位置にパチンコ玉が存在する場合には、S49に進み、満タン検出が行なわれているか否かの判断が行なわれる。余剰玉貯留皿122(図1参照)が未だに満杯になっていなければS50に進み、未払出数=0であるか否かの判断が行なわれる。この「未払出数」とは、払出すべきパチンコ玉のうち未だに払出が行なわれていないパチンコ玉の数を意味し、後述するS54,S59,S62,S63でそれぞれの値にセットされ、パチンコ玉が払出されるごとに後述するS89により「1」ずつ減算される。
【0093】
そして、未払出数が「0」の場合には、S51に進み、カード処理機制御用マイクロコンピュータから玉貸要求信号があったか否かの判断が行なわれる。このS51の判断はタイマT7がタイムアップするまで繰返し行なわれ、T7が終了するまでの間にカード処理機制御用マイクロコンピュータから玉貸要求信号がなかった場合にはS56に進み、入賞玉センサAが玉を検出したか否かの判断が行なわれ、入賞玉センサA(170a)が入賞玉を検出していなければS57により入賞玉センサB(170b)が入賞玉を検出したか否かの判断が行なわれ、検出していなければS64に進む。このタイマT7は、一定期間に限り入賞玉の受付けよりも玉貸要求の受付の方を優先させるために設けられたものであり、後述のS94によりセツトされる。
【0094】
S64では、玉計数センサA(68c),B(68d)(図6参照)のいずれかがパチンコ玉の流下を検出したか否かの判断が行なわれ、検出されていなければ玉確認センサA(68a),B(68b)(図6参照)のいずれかが玉の流下を検出したか否かの判断が行なわれ、検出していなければS67に進み、払出ソレノイド223(図5参照)がONになったか否かの判断が行なわれ、ONになっていなければS48に戻る。このS48〜S51,S53,S56,S57,S64,S65,S67からなるループの巡回途中で、払出ソレノイド223(図5参照)が励磁されていればS67によりYES判断がなされてS68に進み、払出異常をエラー原因表示器146(図2参照)によりコードで表示するとともに、玉抜きソレノイド180(図2参照)を励磁して玉抜き処理を行なう。
【0095】
つまり、S67によりYESの判断がなされるということは、パチンコ玉の払出制御が行なわれていないにもかかわらず払出ソレノイド223が励磁された場合であり、このような異常はソレノイド駆動回路が故障していることが考えられ、その場合にソレノイド駆動回路の故障を報知するとともに、玉抜き処理を行なって玉タンク151およびタンクレール67(図2参照)内のパチンコ玉を機外に抜取って大量のパチンコ玉が誤って打球供給皿59(図1参照)内に払出されることを防止するのである。なお、払出ソレノイド223がONになっているか否かの判断は、玉払出器63(図2参照)内のソレノイド駆動部にたとえばフォトカプラを組込んで実際の駆動状態を検出することにより行なう。次に玉計数センサA,Bあるいは玉確認センサA,Bのいずれかが玉の流下を検出した場合には、S66に進み、パチンコ玉の払出制御が行なわれていないにもかかわらずパチンコ玉が払出された旨の異常報知を行なうとともに、玉抜き処理を行なう。
【0096】
次に、タイマT7がタイムアップするまでの間に、S17のステップに従ってカード処理機制御用マイクロコンピュータ300から玉貸要求信号が送信されてくれば、S51によりYESの判断がなされてS52に進み、玉貸動作のための制御が行なわれる。このように、T7が終了するまでは玉貸動作のための制御を優先させ、T7が終了して初めて入賞玉に基づく景品玉の払出制御を行なうようにしたために、設定額(S14,S15を参照)が200円以上の場合に、景品玉の払出制御よりも玉貸動作のための制御のほうが優先されることになる。
【0097】
S52により、タンク玉センサが玉を検出しているか否かの判断が行なわれ、検出していなければS53に進み玉貸しによるパチンコ玉の払出し動作が不能動化されるが、検出しておればS54に進み、未払出数に玉貸数pをセットし、払出状態を「玉貸」にセットする処理が行なわれる。「未払出数」とは、払出すべきパチンコ玉の中でまだ払出されていない払出残り数のことであり、S54および後述するS59,S62,S63によりそれぞれの値がセットされるとともにパチンコ玉が1個払出されるごとにS89により「1」ずつ減算される。また、玉貸数pは後述するS122により設定更新された値である。なお、S54のpとは、単位額(S35を参照)に相当するパチンコ玉の個数でありたとえば25個に定められている。次にS55に進み、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300に玉貸準備信号を出力する処理が行なわれてS55aに進む。S55aでタイマがセットされた後S55bに進み、カード処理機側からの玉貸指令信号があるか否かの判断がなされ、ない場合にはS55cにより所定時間経過してタイムアップするまでS55bの判断が繰返し行なわれるように制御される。その間に、S19aに基づいて玉貸指令信号が送信されてくればS69に進むが、送信されてこない場合にはS55dにより玉貸制御が中止される。
【0098】
一方、始動入賞口125a,125b,125cのいずれかにパチンコ玉が入賞すれば入賞玉センサAにより検出され、S56によりYESの判断がなされてS58に進み、入賞記憶数=0であるか否かの判断が行なわれる。この「入賞記憶数」とは、前述したS120により「1」ずつ加算され、S106より「1」ずつ減算されるものであり、始動入賞口125aに入賞した入賞玉のうち未だに景品玉の払出が行なわれていない入賞玉の個数を意味する。そして、入賞記憶数が0でない場合にS59に進み、未払出数に第3払出数n個(たとえば7個)がセットされ、払出状態を「n払出」にし、払出表示ランプ126の点灯を開始する処理が行なわれた後にS69に進む。つまり、パチンコ玉が始動入賞口125aに入賞すれば1個の入賞につきn個(たとえば7個)の景品玉が払出されることになる。一方、入賞記憶数=0である場合にはS60に進み、払出状態が、「n払出」かまたは「m払出」かの判断が行なわれる。現在の払出状態が「n払出」または「m払出」の場合にはS61に進み、入賞玉センサB(170b)がパチンコ玉を検出したか否かの判断が行なわれ、検出していなければS62に進み、未払出数にm(たとえば10個)をセットし、払出状態を「m払出」にし、払出表示ランプ126の点灯を開始する処理が行なわれる。つまり、始動入賞口125a,125b,125cにパチンコ玉が複数個入賞した場合においては、まず始動入賞口125aに入賞した入賞玉に基づくn個(たとえば7個)のパチンコ玉の払出を優先し、その後始動入賞口125b,125cに入賞した入賞玉に基づく第2払出数m個(たとえば10個)の景品玉の払出が行なわれる。これらの払出数m,nは、それぞれ後述するS124,S125により設定更新された値である。一方、始動入賞口125a〜125c以外の入賞口にパチンコ玉が入賞した場合には、入賞玉センサB(170b)(図4参照)によりその入賞玉が検出され、S57によりYESの判断がなされてS63に進む。一方、前回の景品玉の払出が入賞玉センサA(170a)の検出出力に基づくnまたはmの景品玉の払出であり、かつ入賞玉センサB(170b)からパチンコ玉の検出出力があればS61によりYESの判断がなされてS63に進む。S63では、未払出数にk(たとえば15個)をセットし、払出状態を「k払出」にし、払出表示ランプ126の点灯を開始する制御を行なう。その結果、入賞玉センサA,Bが共に入賞玉を検出している場合には一方の入賞玉センサに基づく景品玉の払出と他方の入賞玉センサに基づく景品玉の払出とが交互が行なわれる。前記第1払出数kは後述のS123により設定更新された値である。
【0099】
図16のS69では、タイマT5がセットされる。このタイマT5は、払出ソレノイド223の励磁する時間を定めるものであり、払出スプロケット74(図5,図11参照)がパチンコ玉の自重でストッパ係止部一個分回転するのに要する時間(たとえば8〜10msec)だけ払出ソレノイド180を励磁するためのものである。次にS70により払出ソレノイドをONにする制御が行なわれ、S71に進み、玉計数センサAが払出玉を検出したか否かの判断が行なわれる。そして未だに玉計数センサAが払出玉を検出していない場合にはS72に進み、玉計数センサBが払出玉を検出したか否かの判断が行なわれ、未だに検出していない場合にはS80に進み、タイマT5が終了したか否かの判断が行なわれ、未だにタイマT5が終了していない場合にはS81に進み減算して終了するか否かの判断が行なわれ、減算したとしても終了しない場合にはS72に戻り、払出ソレノイドがONに制御され続ける。払出ソレノイド223(図5参照)が励磁されたことに伴って、前述したように払出スプロケット74が回転可能となり、パチンコ玉の自重により払出スプロケット74が回転してパチンコ玉が1個玉通過口64aから下方に払出されれば、玉計数センサA(68c)が払出玉を検出して、S73に進み、玉計数センサAの検出記憶があるか否かの判断が行なわれる。
【0100】
この玉計数センサAの検出記憶は、玉計数センサAの記憶がない状態で玉計数センサAが払出玉を検出した場合にS74により記憶されるものであり、玉計数センサBの記憶がない状態で玉計数センサBが払出玉を検出した状態でS76によりその記憶がクリアされるものである。つまり、玉払出器63が正常に作動している場合には2つの玉通過口64a,64bから交互に1つずつパチンコ玉が払出されるのであり、その場合には必ず玉計数センサAが払出玉を検出した時点では玉計数センサAの検出記憶がクリアされており、玉計数センサBが払出玉を検出した時点では玉計数センサBの検出記憶がクリアされるはずであり、正常に作動している以上S73とS75とではNOの判断がなされるはずである。ところが、装置内でパチンコ玉が詰まった場合や玉計数センサが故障した場合には、S73やS75によりYES判断がなされることになり、その場合にはS77に進み、玉計数センサの故障または装置内の玉詰まりの異常状態が発生した旨をエラー原因表示器146によりコードによって表示するとともに玉抜き処理が行なわれる。
【0101】
一方、S73によりNOの判断がなされた場合にはS74に進み、玉計数センサAの検出を記憶し、玉計数センサBの検出記憶をクリアし、検出個数に「1」を加算する。一方、S75によりNOの判断がなされた場合にはS76に進み、玉計数センサAの検出を記憶し、玉計数センサAの検出記憶をクリアし、検出個数に「1」を加算する。次にS78に進み、検出個数=2になるか否かの判断が行なわれる。正常に玉払出動作が行なわれている場合には、T5のセット時間だけ払出ソレノイド223が励磁されて1個のパチンコ玉が払出されて検出されるはずであり、検出個数が「1」となるはずである。その検出個数が「2」でない場合にはS80に進み、タイマT5が終了したか否かの判断が行なわれ、終了した場合にはS83に進み払出ソレノイドをOFFに制御するのであるが、パチンコ玉が2個払出されて検出個数が「2」になった場合には、S79に進み払出ソレノイドの1回の作動で複数個の玉が払出された旨の異常状態をエラー原因表示器146によりコードによって表示するとともに玉抜き処理が行なわれる。
【0102】
次に、S81により減算して終了すると判断された場合にはS82に進み、タイマT6がセットされた後にS83により払出ソレノイド223がOFFに制御される。このタイマT6は、払出ソレノイド223が励磁されて払出されたパチンコ玉が玉計数センサAまたはBで検出されたかどうかをチェックするために必要な時間を計時するためのものである。そしてS84によりT6が終了したか否かの判断が行なわれ、終了した場合にはS87に進み、検出個数=0であるか否かの判断が行なわれる。正常に払出されている場合には検出個数が「1」になっているために、S88に進み、検出個数をクリアし作動回数をクリアしてS89により未払出数を「1」減算してS90に進む。このS89によりパチンコ玉が払出される毎に未払出数が「1」ずつ減算され、未払出数が「0」になっていない場合には前記S50によりNOの判断がなされS69以降のパチンコ玉の払出制御が行なわれるのであるが、未払出数が「0」になれば前記S50によりYESの判断がなされ、パチンコ玉の払出が一旦終了して次の払出条件の成立まで払出制御が休止される。次にS90により、払出状態が「玉貸」であるか否かの判断が行なわれ、払出状態が「玉貸」以外の場合すなわち入賞玉に基づく景品玉の払出の場合にはS98に進み、景品玉の払出に伴う制御が行なわれる。一方、払出状態が「玉貸」の場合にはS91に進み、未払出数=0であるか否かの判断が行なわれ、0でない場合にはS48に進むが、0の場合にはS92に進み、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300に玉貸完了信号を出力する処理が行なわれ、S93により、遊技機用ターミナルボックス149,コネクタ158,157を介してホール用管理コンピュータに単位額売上信号を出力する処理が行なわれる。この「単位額売上信号」とは、単位額(S14,S15を参照)分のパチンコ玉がカードを用いて貸出されたことによる単位額分のパチンコ玉の売上信号であり、この信号を受信したホール用管理コンピュータが、カードによる売上額の集計を行なう。次にS94によりタイマT7がセットされてS48に戻る。
【0103】
一方、タイマT6が終了する期間内に1個もパチンコ玉が払出されなかった場合にはS87によりYESの判断がなされてS95に進み、作動回数に「1」を加算して、S96に進み、作動回数が「2」であるか否かの判断が行なわれ、作動回数が1回目の場合にはS48に戻り、再度パチンコ玉の払出制御を行なう。そして再度のパチンコ玉の払出制御にもかかわらずパチンコ玉が1個も払出されなかった場合には、再びS95により作動回数が「1」加算される。その結果、作動回数=2となり、S96により、パチンコ玉を払出すべき払出条件が成立したにもかかわらずパチンコ玉が払出されなかったまたは払出した玉が検出されなかった旨の異常状態をエラー原因表示器146によりコードにより表示するとともに玉抜き処理が行なわれる。
【0104】
なお、S97による異常時処理の異常状態の原因をさらに詳しく特定してもよい。すなわち、玉確認センサがパチンコ玉の流下を検出した場合には玉計数センサの故障であり、玉確認センサが玉の流下を検出せずかつ払出ソレノイドの作動が検出された場合には玉詰まりまたは玉確認センサの故障であり、玉確認センサがパチンコ玉の流下を検出せずかつ払出ソレノイドの作動が検出されなかった場合には払出ソレノイドの故障というように異常原因を細かく判定してもよい。また、玉確認センサによって玉の流下を検出判定するようにし、玉確認センサによる流下玉の検出個数と玉計数センサによる検出個数とを比較して、玉の払出状態を監視するように構成してもよい。
【0105】
次に、S84により、T6が終了していないと判断された場合にはS85に進み、払出ソレノイドがONになっているか否かの判断がなされ、ONになっていない場合にはS71に進む。一方、S83により払出ソレノイドをOFFに制御したにもかかわらず払出ソレノイドがONになっている場合にはS85によりYES判断がなされS86に進み、ソレノイド駆動回路の故障をエラー原因表示器146によりコードによって表示するとともに玉抜き処理を行なう。このS85による判断も、前述と同様に、玉払出器63のソレノイド駆動部にたとえばフォトカプラを組込んで実際の駆動状態を検出することにより行なう。
【0106】
次に払出状態が「玉貸」ではなく景品玉の払出の場合にはS98により、景品玉払出数を「1」加算する。つまり、入賞に基づいて景品玉が1個払出されるごとにS98により景品玉払出数を「1」ずつ加算する処理が行なわれる。次にS99により、景品玉払出数が「a」になったか否かの判断が行なわれ、なっていない場合にはS102に進むが、なっている場合にはS100に進み、遊技機用ターミナルボックス149ネコネクタ156,155を介してホール用管理コンピュータに景品玉払出信号の出力がなされる。ホール用管理コンピュータでは、この景品玉払出信号に基づいて遊技場にとって不利益となる不利益球数を集計する。このように、所定個数の景品玉が払出されるごとに景品玉払出信号が1パルスホール用管理コンピュータに出力されるのであり、この1パルスの景品玉払出信号が出力されるのに要する景品玉の払出個数が「a」でありたとえば10個に設定されている。この「a」は補給装置153の補給玉検出器の出力単位個数と同じ値である。そして、景品玉払出信号が出力されるとS101により景品玉払出数がクリアされて「0」となる。次にS102に進み、未払出数=0であるか否かの判断が行なわれ、「0」でなければS48に進むが、「0」である場合にはS103に進み、タイマT8がセットされる。このタイマT8は入賞玉の排出処理のチェックに必要となる時間を計時するものである。次にS104に進み、払出表示ランプ126(図1参照)が消灯され、S105により、払出状態が「n払出」であるか否かの判断が行なわれる。払出状態が「n払出」の場合には、S106により入賞記憶数を「1」減算する処理が行なわれる。「n払出」の場合には入賞記憶数(S120参照)に基づく景品玉の払出であるために、未払出数が「0」(S102参照)となって1個の入賞記憶数に基づく景品玉の排出が終了したことに伴ってその入賞記憶を「1」減算するのである。次にS108に進み、払出ソレノイドA(171a)(図4参照)をONにする。次にS109により、入賞玉センサA(170a)がパチンコ玉のあることを検出したか否かの判断が行なわれる。排出ソレノイドA(171a)がONになって励磁されれば、図4に示すように、入賞玉センサA(170a)内のパチンコ玉が1個下方に落下するのであり、所定期間内のうちには入賞玉センサA(170a)が玉を検出しなくなるはずである。そして、S110によりタイマT8が終了するまで排出ソレノイドAを励磁し続けて入賞玉センサAが玉有りを検出し得るか否かの判断を行ない、入賞玉センサAが玉有りを検出しなくなればS111により排出ソレノイドA(170a)をOFFに制御してS48に戻る。一方、タイマT8が終了する期間中ずっと入賞玉センサAが玉有りを検出し続けた場合には、排出ソレノイドAが励磁されているにもかかわらず入賞玉センサA内のパチンコ玉が下方に落下しないということであり、玉詰まりまたは入賞玉センサAや排出ソレノイドAの故障が考えられるため、S116により、ソレノイドの故障による払出異常が発生した旨をエラー原因表示器146によりコードによって表示させるとともに玉抜き処理が行なわれる。次にS117に進み、リセット操作があったか否かの判断がなされリセット操作があるまで待機する。そしてリセット操作があればS118に進み、検出個数をクリアし、作動回数をクリアし、玉計数センサAの検出記憶をクリアするとともに玉計数センサBの検出記憶をクリアする処理が行なわれてS48に戻る。
【0107】
一方、S107により、払出状態が「m払出」であるか否かの判断が行なわれ、「m払出」の場合には前記S108に進むが、払出状態が「n払出」でもなく「m払出」でもない場合すなわち「k払出」の場合にはS112に進み、排出ソレノイドB(171b)(図4参照)をONにする制御が行なわれる。つまり、「k払出」の場合には、第2の入賞玉集合樋45内の入賞玉に基づく景品玉の払出であるために、S112により排出ソレノイドB(171b)が励磁されるのである。次にS113により、入賞玉センサB(170b)が玉有りを検出したか否かの判断が行なわれ、前述と同様に、タイマT8が終了するまでの間に玉有りを検出しなくなればS115に進んで排出ソレノイドBをOFFに制御した後S48に進むが、タイマT8が終了するまでの間はずっと入賞玉センサBが玉有りを検出し続けた場合にS116に進み、前述と同様に払出異常コードの表示,玉抜き処理の制御が行なわれた後にS117に進む。なお、前述した、S66,S68,S77,S79,S86,S97の異常時の処理が行なわれた後もS117に進み、リセット操作の受付制御が行なわれる。なお、前述したS48,S64,S66の制御に加えて、玉確認センサAが玉有りを検出せずかつ玉検出センサAが玉の流下を検出した場合に玉確認センサAが故障した旨の異常コードをエラー原因表示器146により表示させ、また、玉確認センサBが玉有りを検出せずかつ玉検出センサBが玉の流下を検出した場合に玉確認センサBが故障した旨の異常コードをエラー原因表示器146により表示させるように制御してもよい。さらに、前記S71によりNOと判断がなされた場合に玉確認センサAが玉有りを検出したか否かの判断ステップを挿入して玉確認センサAが玉有りを検出している場合には玉検出センサAが故障した旨の異常コードを表示して玉抜き処理を行なってもよい。つまり、S72により玉検出センサBが玉払出を検出しなかった場合に玉確認センサBが玉有りを検出したか否かの判断ステップを挿入し、玉確認センサBが玉有りを検出している場合には玉検出センサBが故障した旨の異常コード表示をするとともに玉抜き処理を行なうようにしてもよい。
【0108】
図19は、図15ないし図17に示したフローチャートのプログラムが実行される最中に、たとえば2msec毎に1回実行される割込プログラムを示すフローチャートである。この割込プログラムは、自己診断・玉数設定処理を行なうためのものであり、まずS121により自己診断した結果適正か否かの判断が行なわれる。もし適正でないと判断された場合にはS126に進み、玉払出制御を中断させるとともに異常箇所をコード表示する制御が行なわれる。この異常箇所のコード表示は、断線があった信号線(たとえばD0〜D4,p,k,m,n)を表示したり各センサの故障等をコード表示したりするものである。次に自己診断の結果適正であると判断された場合には、S122に進み、前述した払出数設定部71からの玉数指定信号を受けて貸玉数pが設定更新される。このS122による処理は、前記図12で説明したように、pの信号線に払出玉数要求信号を出力し、その結果信号線D0〜D4から入力されてきた信号の組合せに基づいて玉数を設定更新するものである。S123〜S125の処理も、前記S122の処理と同様の方法で各払出数k,m,nの設定更新が行なわれるようになっている。
【0109】
次に、本発明の別実施の形態を列挙する。
【0110】
(1)設定玉数指定手段の一例の払出数設定部71を玉払出基板70に設ける代わりに、中継基板138に設けてもよい。また、その場合には中継基板138を交換可能に構成する。
【0111】
(2)払出数設定部71をカード型やカートリッジ型あるいはICにしてユニット化し、その払出数設定部71のみを交換できるように構成してもよい。この場合には、このユニット化された払出数設定部71を払出集中制御基板730に交換可能に設けてもよい。また、そのユニットを単独部品として機構板に設けるようにしてもよい。
【0112】
(3)玉払出器63や前述したユニット化された払出数設定部71に払出数に関連する内容を明記して、遊技場においてパチンコ玉の払出数が不正に改造されているか否かの照合ができるようにしてもよい。この場合において、払出数に関連する内容を玉払出器63やユニット化された払出数設定部71に彫刻して、容易には改ざんできないようにしてもよい。
【0113】
(4)景品玉払出時に払出ランプを点灯させることに代えてあるいはそれに加えて、たとえば、15個の景品玉を払出すように定められた入賞口にパチンコ玉が入賞した場合においては「15」をセグメント表示器等で点灯表示する等、景品玉払出時に払出数をセグメント表示器等で遊技者にデジタル表示するようにしてもよい。この場合には、払出数をホール側が不正に変更した場合に、遊技者による発見が容易となる利点がある。
【0114】
(5)必要に応じて、払出数k,m,nの一部や貸玉数bを払出集中制御基板に固定的に記憶させるように変更してもよい。また、遊技者や遊技場の係員が手動操作により所望の値に入力設定できるようにしてもよい。
【0115】
(6)たとえば、景品玉の払出数が7個,10個,15個の3種類であるものを、すべての場合に15個の景品玉を払出すという1種類の払出数のものに変更する等、払出数の種類の数を変更するものであってもよい。この場合、払出数m,nについて払出数を設定しないようにしてもよく(m,nに関する入賞玉は検出されないことを前提とする)、k=15,m=15,n=15となるように設定してもよい。
【0116】
(7)払出集中制御基板の払出数の読込みを常時行なう代わりに、電源投入時のみに行なうようにしてもよいし、払出集中制御基板側の払出数の記憶が破壊,消去された場合にのみ行なうようにしてもよいし、払出条件が成立する毎に行なうようにしてもよい。
【0117】
(8)入賞玉を貯留しておき1個の入賞玉に基づく景品玉の払出制御が終了した後入賞玉1個排出処理しさらに次の入賞玉に基づく景品玉の払出制御を行なうという前述した入賞玉1個宛処理方式の代わりに、入賞玉を貯留しておくことなく入賞玉検出毎に対応する景品玉数を未払出数に加算するとともに、払出玉の検出毎に未払出数から減算し、その未払出数を遊技者に表示するようにし、その未払出数が「0」になれば景品玉の払出制御を停止させるようにしてもよい。
【0118】
(9)貸玉額選択ボタンをカード処理機62,パチンコ遊技機60または幕板等における遊技者が操作可能な箇所に設け、遊技者が貸玉額を選択できるようにしてもよい。そして、カード処理機62にカードが挿入されその挿入カードの記録情報によって特定される遊技者所有の有価価値の一例のカード残高が残っている場合に遊技者が貸玉額選択ボタンを押圧操作したことを条件として引落し条件が成立し、その選択された貸玉額分の遊技用有価価値の一例の打玉が打球供給皿59上に確保され、その後その確保された打玉分の金額が挿入カードによって特定されたカード残額から減算されるようにしてもよい。貸玉額選択ボタンが押圧操作されたことの判定は、カード処理機制御用マイクロコンピュータ300または払出制御用マイクロコンピュータ350により行なわれる。
【0119】
(10)打球供給皿59内の打玉が所定量以下になったことを検出する所定量検出スイッチを設け、その所定量検出スイッチの検出結果に基づいて打球供給皿59内に確保されている遊技用有価価値の一例の打玉が所定量以下になったと判断されれば、カード残高が残っていることを条件として自動的に打玉を再確保した後挿入されているカードの記録情報によって特定される遊技者所有の有価価値の一例のカード残高から再確保された打玉分の金額を減算処理するようにしてもよい。この場合においても、遊技用有価価値としては打玉に限らず得点であってもよく、得点の場合には、得点が所定値以下になったことを条件に前述と同様に遊技用有価価値(得点)を再確保した後カード残高からの減額処理を行なう。
【0120】
前記所定量検出スイッチの検出結果に基づいて行なわれる打玉が所定量以下になったことの判定や、前記得点が所定値以下になったことの判定は、たとえば払出制御用マイクロコンピュータ350で行なうのであり、その判断を行なうマイクロコンピュータ350により、本発明の引落し条件判定手段が構成される。
【0121】
(11)単位額分確保する毎に減算する代わりに貸玉額分の打玉や得点等の遊技用有価価値がすべて確保された後に、挿入カードの記録情報によって特定される遊技者所有の有価価値の一例のカード残高からその確保された遊技用有価価値に相当する金額を減額するようにしてもよい。
【0122】
(12)記録媒体の一例のカードに直接遊技者所有の有価価値の一例のカード残高を記録するという前述した直接記録方式に代えて、カードに記録されているカード番号と共にカード残高をホール用管理コンピュータに記憶し、挿入されたカードのカード番号を手がかりにその挿入カードに相当するカード残高を割出し、その割出されたカード残高を使用して玉貸等の遊技用有価価値の確保を行なうといういわゆるカードの背番号管理方式を採用してもよい。この場合には、カード番号が本発明でいう遊技者所有の有価価値を特定可能な情報に相当する。
【0123】
(13)前述した(12)に記載した直接記録方式や背番号管理方式を採用して、カード残高を使用した遊技用有価価値の一例の打玉の確保を行なうにおいて、遊技場に設けた玉貸機に本発明の玉払出装置を組込み、払出数設定部71で設定された貸玉数pに従って玉の貸出しが行なわれるようにしてもよい。
【0124】
(14)パチンコ遊技機60の前面に打球供給皿59を設ける代わりに、パチンコ遊技機60内部に所定量の打玉が確保されて待機される打玉待機樋を形成し、その打玉待機樋に待機している打玉を1つずつ打球発射位置に供給して遊技領域120内に段発発射できるように構成してもよい。その場合には、挿入されたカードの記録情報によって特定される遊技者所有の有価価値の一例のカード残高が残っていることを必要条件として、所定の引落し条件が成立したことに基づいて所定個数の打玉が前記打球待機樋に確保されるように構成する。そしてその打球待機樋に確保された打玉に相当する金額が挿入カードによって特定されるカード残高から減額される。
【0125】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、記録媒体処理装置で設定されている貸与額分の遊技玉を貸与する場合、遊技機側の払出制御手段は、当該貸与額分の遊技玉の貸与要求を記録媒体処理装置から一気に受付けるのではなく、遊技玉の貸与の要求を1単位ずつ受付けて、最初に貸与の準備ができていることを示す貸与準備信号を前記記録媒体処理装置へ出力するとともに、所定の1単位の遊技玉を貸与するのに必要な準備制御を行ない、それによって、貸与の準備ができていることを先ずは記録媒体処理装置に通知し、その上で記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を指令する貸与指令信号を受けて実際に遊技玉の貸与を開始し、各1単位の遊技玉の払出しを確実に完了する毎にその旨の貸与完了信号を記録媒体処理装置へ送信する制御を繰り返すことで、貸与額分の遊技玉を貸与するために、貸与額に対応する遊技玉数が多くても、その遊技玉を無理なく確実に払出すことができる。さらに、貸与要求信号を受信するためのフォトカプラを動作させる電源は、遊技機が記録媒体処理装置に供給した交流電力を当該記録媒体処理装置が整流した電力であるために、遊技機が正常な電力供給を受けているにも関わらず、記録媒体処理装置側の電源の悪影響を受けて弾球遊技機が故障することを極力防止することができる。
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、前記払出制御手段が実装されて遊技玉の払出制御を行なうための制御基板と記録媒体処理装置の制御部とが直接コネクタにより接続されているために、接続状態が単純でわかりやすくなる。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、遊技玉払出個数の変更を行なう必要が生じた場合には、払出遊技玉数指令手段を所望の払出遊技玉数を指令できる新たな払出遊技玉数指令手段に取換えることにより遊技玉払出数の変更が可能となるために、遊技玉払出個数の変更を極力低コストで行なうことができる。さらに、払出遊技玉数指令手段において、入力される所定信号と、出力する遊技玉数指令信号との間の相関関係が予め定められ、そして、入力された所定信号の種類に基づいて該相関関係に従った遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号が出力されるために、複数種類の払出遊技玉数の払出に対応することができ、かつ、必要とされる種類の払出遊技玉数の払出を指令することができる。さらに、払出遊技玉数の指令の際において、入力された所定信号に応じて、払出すべき遊技玉数を直接的に指令するので、その指令を受けて実際に遊技玉を払出す動作を行なう場合の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る玉払出装置が用いられるパチンコ遊技機およびカード処理機の全体正面図である。
【図2】カード処理機およびパチンコ遊技機の一部内部構造を示す裏面図である。
【図3】入賞玉の流下径路を示す要部縦断面図である。
【図4】入賞玉処理装置の構造および動作を説明するための要部縦断面図である。
【図5】玉払出器の構造を示す縦断面図である。
【図6】玉払出器における各部センサの配設位置を説明するための縦断面図である。
【図7】玉払出器の払出動作を説明するための動作説明図である。
【図8】玉払出器の構造を説明するための分解斜視図である。
【図9】カード処理機の制御回路を示すブロック図である。
【図10】パチンコ遊技機とカード処理機との間での信号の送受信を行なうための回路を示す回路図である。
【図11】払出集中制御基板および玉払出基板の制御回路を示すブロック図である。
【図12】払出数設定部の具体的構成を示す回路図である。
【図13】図9に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】図9に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】図11に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
63は玉払出器、730は払出集中制御基板、71は払出数設定部、350は払出制御用マイクロコンピュータ、70は玉払出基板、62はカード処理機、60はパチンコ遊技機である。
Claims (3)
- 記録媒体処理装置とは別体であって、前記記録媒体処理装置と接続可能とされ、前記記録媒体処理装置と接続されたときに記録媒体の記録情報により特定される有価価値を使用しての遊技が可能となる遊技機であって、
前記記録媒体処理装置を動作可能にするための交流電力を供給する電力供給手段と、
遊技玉を払出す遊技玉払出手段と、
前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を要求する貸与要求信号を入力したときに、貸与可能な状態であることを条件として、貸与の準備ができていることを示す貸与準備信号を前記記録媒体処理装置へ出力するとともに、所定の1単位の遊技玉を貸与するのに必要な準備制御を行ない、
当該準備制御の後、前記記録媒体処理装置から遊技玉の貸与を指令する貸与指令信号を入力したときに、前記1単位の遊技玉を前記遊技玉払出手段を用いて貸与させ、前記1単位の遊技玉の貸与を完了したときに前記1単位の遊技玉の貸与が完了したことを示す貸与完了信号を出力し、
前記貸与要求信号の入力から前記貸与完了信号の出力までの制御を複数回行なうことにより前記記録媒体処理装置で設定されている貸与額分の遊技玉を貸与する制御を行なう払出制御手段とを含み、
前記遊技機は、前記貸与要求信号を受信するためのフォトカプラをさらに含み、当該フォトカプラを動作させる電源は、前記電力供給手段によって前記記録媒体処理装置に供給された交流電力を当該記録媒体処理装置が整流した電力であることを特徴とする、遊技機。 - 前記払出制御手段が実装されて遊技玉の払出制御を行なうための制御基板をさらに含み、
該制御基板と前記記録媒体処理装置の制御部とが直接コネクタにより接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 遊技玉を払出すための所定信号が複数種類入力可能であり、入力された所定信号に応じた払出すべき遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号を出力する払出遊技玉数指令手段が交換可能に備えられ、
前記払出遊技玉数指令手段の遊技玉数指令信号に従って指令された遊技玉数だけの遊技玉を払出すための指令遊技玉数払出制御手段を含み、
前記払出遊技玉数指令手段は、入力される所定信号と、出力する遊技玉数指令信号との間の相関関係が予め定められており、入力された所定信号の種類に基づいて前記相関関係に従った遊技玉数を指令する遊技玉数指令信号を出力し、
前記遊技玉数指令信号は、遊技玉数自体を示す信号であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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