JP3614977B2 - 飛翔体の特定部位認識装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば弾道ミサイルの弾頭部のような飛翔体の特定部位を認識するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾道ミサイルを迎撃するシステムでは、従来より対ミサイル用赤外線画像誘導装置が使用されている。この対ミサイル用赤外線画像誘導装置は、例えば飛翔中のミサイルを赤外線撮像装置で撮像してその赤外線画像を画像処理することにより、例えば図8(a),(b)のようにミサイル全周の輪郭(エッジ)を検出するか、または図9(a),(b)のように重心位置を検出し、これらの検出結果から迎撃ポイントを特定してこの迎撃ポイントに対し迎撃ミサイル等を誘導するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の装置は次のような解決すべき課題を有していた。すなわち、迎撃システムの役割は、飛翔してくるミサイルの驚異を確実に排除することであり、そのためには弾道ミサイルの弾頭部分を直撃することが最も効果的である。一般に弾道ミサイルの弾頭部は、ミサイルの重量バランス等を考慮して、図10(a)〜(d)の斜線部分に示すようにミサイルの中央部分よりやや頭部側に設けられる。
【0004】
しかし、先に述べたようにミサイルの重心位置を検出するものでは、ミサイルの先端と後端を識別することができないため、弾頭部を特定することができなかった。一方、ミサイルの輪郭を検出するものでは、図8(a),(b)に示したように輪郭を明瞭に検出できれば、確かにミサイルの全体形状を識別できるので弾頭部を認識することは可能である。しかし、一般に飛翔中のミサイルの筐体温度は均一ではなく部位によって大きく異なる。このため、ミサイルの輪郭をその全周にわたって明瞭に検出することは一般に難しく、弾頭部を高精度に認識することができなかった。また、この検出方式において、認識精度を高めるには複雑な画像処理が必要で、処理時間が極めて長くなるため実用に適さなかった。
【0005】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、認識対象物である飛翔体の特定部位を、比較的簡単な処理で短時間にしかも高精度に認識できるようにし、実用性の高い飛翔体の特定部位認識装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明は、次のような手段を講じたものである。すなわち、一般に弾道ミサイル等の飛翔体の形状は、例えば図10(a)〜(d)に示したように先端部分が尖状もしくは半球状をなすのに対し後端部は平坦状に形成されている。また、飛翔中の飛翔体の温度は、先端部分および後端部分がそれぞれ大気との摩擦熱およびロケットモータの発熱により特に高温になる。したがって、飛翔中の飛翔体を赤外線撮像すると、その画像には先端部分と後端部分の形状が特に明瞭に撮像される。
【0007】
この発明は以上のような点に着目し、飛翔体を撮像して得た赤外線画像に対し以下に述べるような処理を行なうことで、飛翔体像の先端部および後端部を認識し、この認識結果から特定部位を認識するようにしたものである。
【0008】
すなわち、第1の発明は、赤外線撮像手段により撮像された飛翔体の赤外線画像を所定のしきい値にしたがって二値化して二値化赤外線画像を得、この二値化赤外線画像中の飛翔体画像を二等辺三角形に近似するための処理を行ない、この近似処理により得られた二等辺三角形から前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0009】
第2の発明は、赤外線撮像手段により撮像された飛翔体の赤外線画像を基にその水平走査方向と垂直走査方向のうちの少なくとも一方における任意のライン上の温度変化のパターンを検出し、この検出された温度変化のパターンから前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0010】
第3の発明は、赤外線撮像手段により撮像された飛翔体の赤外線画像を基に所定レベル以上の温度分布を検出してその特徴を抽出し、この抽出された温度分布の特徴を基に前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0011】
上記第2および第3の発明における赤外線撮像手段は、撮像した赤外線原画像を微分処理して二次元微分画像とするとよい。
第4の発明は、赤外線撮像手段により撮像された飛翔体の赤外線画像上を予め定めた所定形状のウインドウで走査することにより、このウインドウと上記赤外線画像中の飛翔体画像との形状の一致度を表わすプロフィールを検出し、この検出されたプロフィールを基に前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0012】
第5の発明は、飛翔体の赤外線画像を得る赤外線撮像手段に加え、画像推定手段を設け、この画像推定手段により、前記飛翔体に対する前記赤外線撮像手段の相対情報を基に前記赤外線撮像手段により撮像される前記飛翔体の赤外線画像を推定する。そして、その推定画像と前記赤外線撮像手段により実際に撮像された飛翔体の赤外線画像とを比較し、その比較結果を基に前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0013】
第6の発明は、認識処理部に、上記第1乃至第5の発明で述べた各認識手段のうち少なくとも二つの認識手段を備え、これら複数の認識手段を選択的に使用して前記飛翔体の先端部および後端部を認識し、その認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識するようにしたものである。
【0014】
上記複数の認識手段を選択する手段としては、飛翔体までの離間距離を検出し、この検出された離間距離に応じて最も適当な認識手段を選択するものや、赤外線画像の画質を判定し、この判定結果を基に適当な認識手段を選択するものが考えられる。
【0015】
また上記認識処理部に、上記第5の発明で述べた認識手段と、上記第1乃至第4の各発明で述べた各認識手段のうちの少なくとも二つの認識手段とを設け、先ず上記第5の認識手段を選択して飛翔体の先端部および後端部の認識処理を行なわせ、この第5の認識手段による認識が失敗した場合に上記第1乃至第4の認識手段の中から任意の認識手段を選択して飛翔体の先端部および後端部の認識処理を行なわせるようにしたことを特徴としている。
【0016】
したがってこれらの発明によれば、赤外線画像上に明瞭に写る飛翔体の先端部および後端部を認識するようにしているため、比較的簡単な処理で飛翔体の形状を認識することができ、これにより簡単かつ短時間にしかも精度良く飛翔体の特定部位を認識することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明に係わる弾頭部識別処理装置の一実施形態を示す回路ブロック図である。
【0018】
この実施形態の弾頭部識別処理装置は例えば迎撃ミサイルに搭載されるもので、迎撃対象である弾道ミサイルを撮像する赤外線カメラ1を有している。この赤外線カメラ1により撮像された赤外線画像信号は4つに分岐される。そして、その第1の分岐信号は二値化回路2を介して三角形近似処理部3に入力され、第2の分岐信号は微分回路4を介して温度照合処理部5に入力され、また第3の分岐信号は微分回路6を介して温度分布処理部7に入力され、第4の分岐信号は二値化回路8を介して円形度計測処理部9に入力される。
【0019】
二値化回路2,4では、所定温度レベル以上の画像を同レベル未満の画像と分けるために、予め設定されたしきい値に従って上記赤外線画像信号の二値化処理が行なわれる。微分回路4,6では、赤外線画像中の温度変化の大きい部分、例えばミサイル像の先端や後端等のエッジ部分を検出するために、上記赤外線画像信号の微分処理が行なわれる。
【0020】
さて、先ず三角形近似処理部3では、上記二値化回路2から出力された二値化赤外線画像中において、二等辺三角形を形成可能な位置関係にある3点を探し、見付かるとこれらの3点を直線で接続して二等辺三角形を形成する処理が行なわれる。図2(a),(b)はその処理の一例を示したものである。ここで、先に述べたように対象物であるミサイルの二値化赤外線画像は、ミサイルの先端部に対応する部分が点状にハイレベルとなり、またミサイルの後端部に対応する部分が線状にハイレベルとなる。したがって、これらの点状のハイレベル点と線状のハイレベルの2点とを接続すれば、ミサイルの形状を二等辺三角形で近似することが可能である。
【0021】
上記三角形近似処理部3において得られた二等辺三角形データは統制処理部10に送られ、ここでこの二等辺三角形データを基にミサイルの弾頭部を認識するための処理が行なわれる。すなわち、上記二等辺三角形の頂点がミサイルの先端部、底辺の2点がミサイルの後端部としてそれぞれ認識され、さらにこの認識結果からミサイルの長さが求められる。そして、この長さと、予め記憶してあるミサイルの全長と弾頭部位置との比率から、弾頭部の位置が特定される。
【0022】
この二等辺三角形の近似を用いて認識を行なう方式は、対象物である弾道ミサイルとの距離が所定長よりも近くなるか、または所定品質以上の明瞭な赤外線画像が得られる場合に、特に高精度の認識を行なうことができる。
【0023】
次に温度照合処理部5では、微分回路4から出力された二次元微分画像上の水平走査方向または垂直走査方向に任意のラインを設定し、このライン上の温度の変化パターンを検出する処理が行なわれる。図3はその処理の一例を示すもので、同図(a)に示す二次元微分画像上にラインA−A′を設定し、このライン上の温度変化のパターンを(b)に示すように検出する。ここで、一般に飛翔中の弾道ミサイルの温度は、大気との摩擦により先端部が最も高くなり、続いてロケットモータの排熱により後端部のノズル部分が高くなる。したがって、二次元微分画像中にラインを設定するごとに、その温度変化パターンを検出してこの検出パターンを予め記憶してある基準パターンと照合することにより、二次元微分画像中からミサイルの温度変化パターンを見付けることができる。
【0024】
統制処理部10は、上記温度照合処理部5により検出された温度変化パターンのデータをもとに、その最大温度レベル部分をミサイルの先端部、次に温度が高い部分をミサイルの後端部とそれぞれ認識する。そして、この認識結果からミサイルの長さを求め、この長さと予め記憶してあるミサイルの全長と弾頭部位置との比率から弾頭部の位置を特定する。
【0025】
この温度変化パターンの照合により認識を行なう方式も、上記二等辺三角形の近似を用いる場合と同様に、対象物であるミサイルとの距離が近くなるか明瞭な赤外線画像が得られる場合に、特に高精度の認識を行なうことができる。
【0026】
温度分布処理部7では、微分回路6から出力された二次元微分画像中より、飛翔中のミサイルの温度分布パターンと一致もしくは類似する温度分布を検出するための処理が行なわれる。例えば、図4に示すごとく翼のないミサイルについては、その先端部に対応する点状の高温部と、後端部に対応する線状の高温部とからなる温度分布パターンが検出される。また図5に示すごとく翼を有するミサイルについては、その先端部に対応する点状の高温部と、後端部に対応する線状の高温部と、翼のエッジ部に対応する複数の線状の高温部とからなる温度分布パターンが検出される。
【0027】
統制制御部10は、上記温度分布処理部7により検出された温度分布パターンを予め記憶してある各種ミサイルの温度分布パターンと照合し、一致するパターンが検出された場合に、当該温度分布パターンの点状の高温部をミサイルの先端部、線状の高温部をミサイルの後端部とそれぞれ認識する。そして、この認識結果からミサイルの長さを求め、この長さと予め記憶してあるミサイルの全長と弾頭部位置との比率から弾頭部の位置を特定する。
【0028】
この温度分布パターンより認識を行なう方式は、対象物であるミサイルとの距離が遠かったり明瞭な赤外線画像が得られない場合にも、比較的安定した認識を行なうことが可能である。
【0029】
円形度計測処理部9では、二値化回路8から出力された二値化赤外線画像上を予め用意した円形のウインドウで走査し、これによりこの円形ウインドウと上記二値化赤外線画像中のミサイル像との形状の一致度を表わすプロフィールを検出するための処理が行なわれる。例えば、図6(a),(b)に示すごとく、図中斜線に示すような対象物画像に対し円形ウインドウWを矢印B,C方向に一定間隔でステップ移動させ、各ステップごとに対象物像と円形ウインドウWとの一致度を検出してその変化を円形度のプロフィールとして計測する。ここで、ミサイルの先端部および後端部の形状は図10に示したように尖状または半球状となっており、その円形度のプロフィールは既知である。したがって、上記のように計測した円形度のプロフィールを既知のプロフィールと比較することで、ミサイルの先端部および後端部の認識が可能である。
【0030】
統制制御部10は、上記円形度計測処理部9から円形度のプロフィールが得られるごとに、この測定された円形度プロフィールを予め記憶してある既知のプロフィールと照合する。そして、その照合結果からミサイルの先端部および後端部をそれぞれ認識する。さらに、その認識結果からミサイルの長さを求め、この長さと予め記憶してあるミサイルの全長と弾頭部位置との比率から弾頭部の位置を特定する。
【0031】
この円形度のプロフィールを用いて認識を行なう方式は、例えば飛翔中のミサイルの先端部および後端部の赤外線放射が非常に大きく、それが熱伝導によりミサイルの全体もしくは比較的広い部分に伝わって、二値化赤外線画像中のミサイル像が全体的に高温となるような場合に特に有効である。
【0032】
すなわち、先に述べた二等辺三角形に近似して認識を行なう方式や、温度変化パターンまたは温度分布を検出して認識を行なう方式のように、点状または線状の高温部分を検出して認識を行なう方式では認識を行ない難いときでも、この円形度プロフィールを用いることで、高精度の認識が可能となる。
【0033】
また、この円形度プロフィールを用いる方式と、先に述べた二等辺三角形に近似する方式とを併用すると、ミサイルの先端部および後端部の認識精度、延いては弾頭部の認識精度は大幅に向上する。
【0034】
なお、上記例では円形のウインドウを用いて円形度のプロフィールを計測する場合について説明したが、円形ウインドウの代わりに、正方形や長方形、楕円形などの他の形状のウインドウを用いてそのプロフィールを計測することも可能である。
【0035】
ところで、以上述べた各方式では、対象物である弾道ミサイルに対する自己の迎撃ミサイルの交戦角、つまり対象物に対する赤外線カメラの撮像アングルが90度の場合を前提にして説明を行なってきた。しかし、実際には交戦角は0度〜90度の範囲で変動するため、その時々で撮像した赤外線画像中における対象物の姿勢つまり位置や向きは異なる。
【0036】
そこで、本実施形態の装置では、上記交戦角に応じて赤外線カメラ1で撮像される赤外線画像を推定し、この推定画像をミサイルの先端部および後端部の認識に利用するようにしている。
【0037】
すなわち、画像推定処理部11では、例えば図7に示すごとく図示しない誘導処理装置において得られる目標情報および自機情報を取り込み、これらの情報をもとに赤外線画像中における対象物像の位置や向きを推定する。ここで、上記目標情報としては、対象物の速度および位置の情報が用いられる。また自機情報としては、自機の速度および位置の情報と、ジンバル装置12により得られた角速度および角度情報とが用いられる。なお、ジンバル装置12には一般に赤外線カメラ1に付属して設けられているものが使用される。
【0038】
画像推定処理部11では、これらの情報をもとに目標相対位置および目標相対速度が算出され、その算出結果から交戦角が求められ、この交戦角をもとに上記画像推定が行なわれる。
【0039】
統制制御部10は、上記画像推定処理部11により得られた推定画像と、赤外線カメラ1により実際に撮像された赤外線画像とを比較し、両画像の対象物像が一致するか否かを判定する。そして、一致した場合には、上記推定画像中の既知の対象物からその先端部および後端部を認識し、さらに弾頭部を認識する。
【0040】
これに対し、一致しなかった場合には、先に述べた三角形近似処理部3、温度照合処理部5、温度分布処理部7または円形度計測処理部9により得られるデータを用いた認識処理を行なう。
【0041】
例えば、先ず赤外線画像の画質の劣化に強い温度分布処理部7が選択され、この温度分布処理部7で二次元微分画像中からミサイルの温度分布パターンに対応する特徴的な温度分布パターンの検出が行なわれる。このとき、画像推定処理部11から温度分布処理部7へは事前に推定画像データが転送される。温度分布処理部7は、この推定画像データを利用して、撮像された赤外線画像中においてミサイル像が写っていると推測される画像エリアを特定し、この画像エリアについて先ず温度分布パターンの検出処理を行なう。したがって、推定画像を基に温度分布パターンの検出対象エリアが絞り込まれることになり、これにより検出時間の短縮が可能となる。
【0042】
またその後対象物との距離が近付き、これにより品質の良好な赤外線画像が得られるようになると、次に三角形近似処理部3または温度照合処理部5が選択され、これらの処理部3,5において三角形近似および温度変化パターンの照合による認識処理が行なわれる。そして、対象物との距離がさらに近付いて、赤外線画像中のミサイル像のシルエットがより明瞭になると、円形度計測処理部9が選択されてここで円形度プロフィールの検出が行なわれ、このプロフィールをもとにミサイルの先端部および後端部の認識、延いては弾頭部分の位置認識が行なわれる。
【0043】
なお、これらの三角形近似処理部3、温度照合処理部5および円形度計測処理部9においても、画像推定処理部11から事前に転送された推定画像データをもとに検出処理が行なわれる。このため推定画像データをもとに検出対象エリアが絞り込まれることになり、ここにおいても検出時間の短縮が可能となる。
【0044】
以上述べたように本実施形態では、赤外線カメラ1により撮像された飛翔体の赤外線画像もとに、三角形近似処理部3による飛翔体像の二等辺三角形への近似処理、温度照合処理部5による二次元微分画像中のライン温度パターンの検出、温度分布処理部7による対象物の温度分布パターンに類似した温度パターンの検出、および円形度計測処理部9による二値化赤外線画像における円形度プロフィールの計測のいずれかを選択的に行ない、これらの処理部で得られたデータを基に、統制処理部10において対象物である弾道ミサイルの先端部および後端部をそれぞれ認識し、さらに弾頭部の位置を認識するようにしている。
【0045】
したがってこの実施形態によれば、対象物の重心位置を検出する場合とは異なり弾頭部の位置を確実に認識することができ、また対象物の輪郭をもとに認識を行なう場合のような複雑な画像処理を行なうことなく、短時間に高精度の認識を行なうことができる。
【0046】
また、画像推定処理部11において、対象物である弾道ミサイルと自己の迎撃ミサイルとの相対位置や相対速度等の相対情報から赤外線カメラ1で撮像される弾道ミサイルの画像を推定し、この推定画像と赤外線カメラ1により実際に得られた赤外線画像とを比較して一致した場合には上記推定画像のデータをもとに弾道ミサイルの弾頭位置を認識するようにしている。したがってこの場合には、赤外線画像中において対象物像の先端部および後端部を認識するための種々の画像処理などを行なうことなく、簡単に弾頭位置の認識を行なうことができる。
【0047】
さらに、推定画像と実際に得られた赤外線画像とが一致なかった場合には、画像推定処理部11により得られた推定画像のデータを三角形近似処理部3、温度照合処理部5、温度分布処理部7および円形度計測処理部9に与え、これらの処理部が各々上記推定画像データを利用して種々の検出処理を行なうようにしている。したがって、各処理部3,5,7,9では、推定画像データをもとに検出対象エリアを絞り込んで検出処理を行なうことができ、これにより検出時間を短縮することができる。
【0048】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では画像推定処理部11、三角形近似処理部3、温度照合処理部5、温度分布処理部7および円形度計測処理部9をすべて備え、これらを選択的に使用してミサイルの先端部および後端部の認識とその認識結果を基にした弾頭部位置の認識を行なうようにしたが、必ずしも上記各処理部をすべて備える必要はなく、所望の処理部のみを備えるようにしてもよい。
【0049】
また前記実施形態では、迎撃ミサイルに本発明の認識装置を搭載した場合を例にとって説明したが、地上の追尾誘導装置や早期警戒機などに設けてもよく、その他各処理部の処理内容や、各処理部を選択使用する場合の選択順序等についても、この発明を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、飛翔体を撮像して得た赤外線画像に対し以下に述べるような処理を行なうことで、飛翔体像の先端部および後端部を認識し、この認識結果から特定部位を認識するようにしたので、認識対象物である飛翔体の特定部位を、比較的簡単な処理で短時間にしかも高精度に認識することができ、これにより実用性の高い飛翔体の特定部位認識装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる弾頭部識別処理装置の一実施形態を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示した認識装置の三角形近似処理部3における処理内容を説明するための図。
【図3】図1に示した認識装置の温度照合処理部5における処理内容を説明するための図。
【図4】図1に示した認識装置の温度分布処理部7における翼のないミサイルについての処理内容を説明するための図。
【図5】図1に示した認識装置の温度分布処理部7における翼を有するミサイルについての処理内容を説明するための図。
【図6】図1に示した認識装置の円形度計測処理部9における処理内容を説明するための図。
【図7】図1に示した認識装置の画像推定処理部10における処理内容を説明するための図。
【図8】従来のミサイル全周の輪郭(エッジ)を検出することで弾頭位置の認識を行なう方式を説明するための図。
【図9】従来のミサイルの重心位置を検出することで弾頭位置の認識を行なう方式を説明するための図。
【図10】弾道ミサイルにおける弾頭部搭載位置を示す図。
【符号の説明】
1…赤外線カメラ
2,4…二値化回路
3…三角形近似処理部
5…温度照合処理部
6,8…微分回路
7…温度分布処理部
9…円形度計測処理部
10…統制処理部
11…画像推定処理部
12…ジンバル装置

Claims (4)

  1. 飛翔体の赤外線画像を得る赤外線撮像部と、
    この赤外線撮像部により得られた赤外線画像を所定のしきい値に従って二値化してこの二値化赤外線画像中の飛翔体像を二等辺三角形に近似し、この二等辺三角形から前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識する第1の認識手段と、前記赤外線撮像部により得られた赤外線画像をもとにその水平走査方向と垂直走査方向のうちの少なくとも一方における任意のライン上の温度変化のパターンを検出し、この検出された温度変化のパターンから前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識する第2の認識手段と、前記赤外線撮像部により得られた赤外線画像をもとに所定レベル以上の温度分布を検出してその特徴を抽出し、この抽出された温度分布の特徴をもとに前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識する第3の認識手段と、前記赤外線撮像部により得られた赤外線画像上を予め定めた所定形状のウィンドウで走査することによりこのウィンドウと上記赤外線画像中の飛翔体画像との形状の一致度を表すプロフィールを検出し、この検出されたプロフィールをもとに前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識する第4の認識手段と、前記飛翔体に対する前記赤外線撮像部の相対情報をもとに前記赤外線撮像部により撮像される前記飛翔体の赤外線画像を推定し、その推定画像と前記赤外線撮像部により撮像された飛翔体の赤外線画像とを比較して、その比較結果をもとに前記飛翔体の先端部および後端部を認識してその認識結果から前記飛翔体の特定部位を認識する第5の認識手段とのうち、少なくとも2つの認識手段を備えた認識処理部と、
    この認識処理部における複数の認識手段の中から任意の認識手段を選択し、この選択された認識手段に前記飛翔体の先端部および後端部の認識および飛翔体の特定部位の認識を行わせる制御部と
    を具備することを特徴とする飛翔体の特定部位認識装置。
  2. 制御部は、前記飛翔体までの離間距離を検出するための距離検出手段を備え、この距離検出手段により検出された離間距離に応じて、前記認識処理部における複数の認識手段の中から最適な認識手段を選択することを特徴とする請求項1記載の飛翔体の特定部位認識装置。
  3. 制御部は、前記赤外線撮像部により得られた赤外線画像の画質を判定する画質判定手段を備え、この画質判定手段により画質の判定結果に応じて、前記認識処理部における複数の認識手段の中から最適な認識手段を選択することを特徴とする請求項1記載の飛翔体の特定部位認識装置。
  4. 認識処理部は、前記第5の認識手段と、前記第1乃至第4の各認識手段のうちの少なくとも2つの認識手段とを有し、
    かつ制御部は、先ず前記第5の認識手段を選択して飛翔体の先端部および後端部の認識処理を行わせ、この第5の認識手段による認識が失敗した場合に前記第1乃至第4の認識手段の中から任意の認識手段を選択して飛翔体の先端部および後端部の認識処理を行わせることを特徴とする請求項1記載の飛翔体の特定部位認識装置。
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