JP3614539B2 - 論理設計支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路やプリント基板に実装される回路等の論理設計において使用される論理設計支援装置に関するものであり、更に詳しくは、異なる電源電圧で動作する回路が混在する論理回路の設計に使用される論理設計支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大規模集積回路(LSI)の電源は、通常、5Vの単一電源であったが、LSIを搭載したシステムの小型化および低消費電力化に伴い、また、半導体製造技術の進展による加工寸法の微細化に伴い、LSIの電源電圧は5Vから3.0Vへというように低下している。この結果、一つのシステムにおいて異なる電源電圧で動作するLSIが混在するようになっており、一つのLSI内においても、内部は5Vで動作させ、他のLSIとのインタフェイス部分は3Vで動作させるというように、複数の電源電圧を使用する場合がある。また、システムの高機能化に伴い、一つのLSI内において、或る部分は消費電力の低減化のために3Vで動作させ、他の部分は動作速度を上げるために5Vで動作させる場合もある。
【0003】
しかし、従来のCADシステム(計算機援用設計システム)では、単一電源(通常は5V)で設計対象の回路が動作することを前提としている。このため、複数の電源電圧が混在する回路の設計に対しては、従来のCADシステムをそのまま使用することはできなかった。
【0004】
この問題を解決するものとして、特開平6−260557号公報において、回路図からネットリストへ変換する際に、電源電圧に応じてセル名または信号名を変更することにより、複数の電源電圧が混在する回路の設計に対応できるようにした半導体設計支援装置が開示されている。この場合、セル名または信号名の変更は、回路図作成時にユーザに意識して生成してもらうようにしてもよいし、CADシステム内で各電源によって駆動される部分を各電源毎に認識して自動変換してもよいとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示された半導体設計支援装置では、階層を有する回路図では下位の階層での電源電圧設定が見えず、同一階層であっても回路の規模が大きくなると電源電圧の設定が見づらくなるという問題がある。また、電源電圧の変更においても誤りが生じやすい。さらに、回路図中の素子のセル名とネットリスト中の素子のセル名とが一致しないことにより混乱が生じるおそれもある。一方、CADシステム内でのセル名や信号名の自動変換については、上記公報には具体的な実現方法が何等述べられていない。
【0006】
また、上記公報に開示された半導体設計支援装置では、設計された回路に対する論理シミュレーションの際に参照されるライブラリとして、各セルに対し論理動作と遅延情報とが記述されたものが電源電圧毎に必要となる。このため、同一の論理動作のセルであっても、電源電圧が異なると論理動作が別個のライブラリに記述されることとなり、論理動作の情報が重複して存在することになる。
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の電源電圧が混在した回路の論理設計において、設計された回路が階層構造を有している場合であっても、電源電圧の設定や変更を容易にかつ誤りなく行うことができ、かつ、電源電圧が異なっても同一のセルには同一の名称を使用することができ、また、論理動作の情報を重複して持つことなく論理シミュレーションを行うことができる論理設計支援装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された、本発明に係る論理設計支援装置は、異なる電源電圧で動作する回路が混在する論理回路の設計を支援する論理設計支援装置であって、
ユーザの操作に基づいて該論理回路の設計情報を入力し、該論理回路の構成を階層的に記述した接続情報を示す回路データを作成する手段と、
前記回路データに基づき前記論理回路の構成を階層的に表現する階層ツリーを表示する表示手段と、
表示手段に表示された前記階層ツリーに対するユーザの操作に基づき、前記論理回路を構成する各素子に対して電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記論理設計支援装置において、前記電源電圧設定手段による前記各素子への電源電圧の設定を示す情報を電源電圧データとして前記回路データと分離して記憶する電源電圧記憶手段と、
前記論理回路を構成する各素子の種類に対応するセルの遅延情報を有する遅延情報ライブラリを、前記論理回路で使用される各電源電圧に対応して複数個格納している第1記憶手段と、
前記論理回路を構成する各素子の種類に対応するセルの論理動作を示す論理情報を有する論理動作ライブラリを格納している第2記憶手段と、
前記論理回路を構成する各素子の遅延情報を、前記回路データおよび前記電源電圧データに基づき、該各素子の電源電圧に対応する前記遅延情報ライブラリから抽出する遅延抽出手段と、
遅延抽出手段によって抽出された前記各素子の遅延情報と、前記論理動作ライブラリから得られる前記各素子の論理動作を示す論理情報とを用いて、前記回路データに基づき論理シミュレーションを行うシミュレーション手段と、
を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】
本発明に係る論理設計支援装置によれば、設計対象の論理回路の構成が階層ツリーとして表示され、ユーザはこの階層ツリーを見ながら操作を行うことにより、設計対象の論理回路を構成する各素子に電源電圧を設定することができる。したがって、複数の電源電圧が混在した回路の論理設計において、設計された回路が階層構造を有している場合であっても、回路の上位階層から最下位の階層までの構成全体を容易に把握でき、電源電圧の設定および設定変更を容易にかつ誤りなく行うことができる。これにより、電源電圧設定の作業効率が向上する。また、階層ツリーを利用して、上位階層への電源電圧設定の操作のみでその下階層へも同じ電源電圧を設定するようにすることにより、電源電圧設定の作業効率を向上させることも可能である。
【0013】
また、上記論理設計支援装置と同様に、設計対象の論理回路の構成が階層ツリーとして表示されるため、電源電圧の設定および設定変更を容易にかつ誤りなく行うことができる。また、この電源電圧の設定を示す電源電圧データが回路データと分離されているため、電源電圧の設定によって回路の接続情報は影響を受けず、電源電圧が異なっても同一のセルには同一の名称を使用することができる。さらに、上記第1の論理設計支援装置と同様に、設計対象の論理回路において複数の電源電圧が混在する場合であっても、論理動作の情報を重複して持つことなく論理シミュレーションを行うことができるため、ライブラリの記述量が低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】
<実施形態の全体構成>
図2は、本発明の一実施形態である論理設計支援装置のハードウェア構成を示す。本論理設計支援装置のハードウェアは、CPU52と、それに接続される、メモリ58、ハードディスク装置54、キーボードやマウス等の入力装置56およびCRTディスプレイ等の表示装置50とから構成される。そして、メモリ58に格納される所定のプログラムに基づいてCPU52が動作することにより、異なる電源電圧で動作する回路が混在する論理回路の設計を支援するために種々の機能を発揮する。
【0015】
図1は、本論理設計支援装置の構成を概念的に示す機能ブロック図である。この図に示すように、本論理設計支援装置は、概念的には、回路図入力部10、電源ライブラリ指定部12、階層ツリー表示部16、電源電圧設定部18、階層展開部22、遅延抽出部30、および論理シミュレータ部36から構成される。また、本論理設計支援装置は、LSIの論理設計を対象としており、LSIの製造に使用するプロセス技術に対応するライブラリを複数有している。ここでいうライブラリとは、論理回路の構成要素(例えば、2入力ANDゲートやDフリップフロップ等)として設計に使用できるセルに関するデータを集めたものであって、プロセス技術毎に遅延情報ライブラリと論理動作ライブラリとが用意されている。これらのライブラリのデータはハードディスク装置54に格納されている。ここで遅延情報ライブラリとは、各セルの遅延情報を設計対象の論理回路で使用される電源電圧毎に集めたものである。一方、論理動作ライブラリとは、各セルの論理動作を表す情報を集めたものであり、論理動作は電源電圧には依存しないため、各電源電圧に共通のライブラリとして用意されている。
【0016】
<実施形態の全体的な動作>
図4は、上記構成の論理設計支援装置の全体的な動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示すように、本論理設計支援装置では、まずステップS10において、ユーザである設計者が、設計しようとする論理回路において使用されるライブラリ名と電源電圧をキーボードやマウスを操作して指定する。電源ライブラリ指定部12は、この操作によって入力されるライブラリ名と電源電圧に基づいて電源電圧ライブラリを設定する。図3は、電源ライブラリ指定部12における指定のための表示の一例を示す。この例では、設計対象のLSIの製造に使用するプロセス技術に対応するライブラリとしてLIB1が指定されるとともに、そのLSIで使用される主電源の電圧として5Vが、副電源の電圧として3Vがそれぞれ指定されている。以下、この指定を前提として説明を進める。LIB1というライブラリ指定に基づき、これに対応する遅延情報ライブラリおよび論理動作ライブラリが以降において使用される。使用される遅延情報ライブラリは、電源電圧の上記指定に基づき、電源電圧が5Vのときの遅延情報ライブラリ26と3Vのときの遅延情報ライブラリ28である(図1参照)。一方、使用される論理動作ライブラリは、各電源電圧に共通の論理動作ライブラリ34である(図1参照)。
【0017】
電源電圧ライブラリの設定後は、ステップS12おいて、回路図入力部10が、設計者によって操作されるキーボードやマウスから設計情報を入力して、回路図データ14を作成してハードディスク装置54に格納する。この回路図データは、ステップ10で指定されたライブラリLIB1に登録されているセルを用いて論理回路の構成を記述したものであって、通常は、階層的に構成が記述されている。
【0018】
回路図データが作成されると、ステップS14において、階層ツリー表示部16が、その回路図データが表す回路の構成を階層ツリーとして表示する。図5は、この階層ツリーの表示例を示す。この例では、設計された回路は下階層1、5、6等から構成され、下階層1は下階層1−1、1−2、1−3から構成されている。また、下階層6は下階層6−1などから構成され、下階層6−1は更に下階層6−1−1、6−1−2から構成されている。このような階層ツリーにおける各節点(各階層を示す矩形に相当する部分)は、設計対象の回路を構成する各ブロックに対応しており、最下位の階層に対応するブロックは「素子」と呼ばれる。
【0019】
次のステップS16において、設計者であるユーザは、このような階層ツリーの表示を見て、マウス等により、単一または複数の階層に対して電源電圧を設定するための操作を行う。この操作に基づいて電源電圧設定部18は、前記回路図データによって表現される設計結果としての論理回路(以下「設計回路」という)の各構成要素がどの電源電圧で動作するかという情報、すなわち各ブロックの電源電圧データ20を作成する。このステップS16における電源電圧設定の処理の詳細については後述する。
【0020】
この後ステップS18において、階層展開部22が設計回路の階層を展開し、論理シミュレーションにおける基本単位である素子のみの接続によって構成される回路のデータ(以下「階層展開データ」という)24を作成する。階層展開後の各素子は、ライブラリLIB1に登録されたいずれかのセルに対応しており、各素子の論理動作を示す情報は論理動作ライブラリ34から得ることができる。また、各素子の遅延情報は遅延情報ライブラリ26または28から得ることができる。そこで、次のステップS20において、遅延抽出部30が、各ブロックの電源電圧データ20と電源電圧毎の遅延情報ライブラリ26、28とを用いて、階層展開後の各素子の遅延情報を抽出し、これを階層展開後の遅延データ32としてメモリ58に記憶する。この遅延情報の抽出の詳細については後述する。
【0021】
次のステップS22では、論理シミュレータ部36が、このようにして得られた階層展開後の遅延データ32と接続情報を示す階層展開データ24と論理動作ライブラリ34とを用いて、設計回路の論理シミュレーションを行う。これにより、設計回路が検証される。
【0022】
<電源電圧の設定>
図4に示したフローチャートのステップS16における電源電圧の設定処理の詳細について説明する。図6は、この電源電圧の設定処理の手順を示すフローチャートである。電源電圧設定の際には、まずステップS100において、電源電圧ライブラリ指定部12によって入力された電源電圧ライブラリ情報を読み込み(図3、および図4のステップS10参照)、次のステップS102において、電源電圧ライブラリ情報から設定可能な電源電圧を抽出する。既述のように本実施形態では、設計対象であるLSI(設計回路)の主電源として5Vが、副電源として3Vが指定されているため、設定可能な電源電圧は5Vと3Vである。
【0023】
設定可能な電源電圧が抽出された後は、ステップS104において、ユーザが前述の階層ツリーの表示(図5参照)を見ながらマウスを操作して、電源電圧を設定すべき階層を選択する。
【0024】
図7は、上記ステップS104における階層選択の手順を示すフローチャートである。階層選択の際には、まずステップS200において、電源電圧設定部18が、この階層選択の処理を終了させるためのコマンド(以下「選択終了コマンド」という)が入力されているか否かを判定する。階層選択の処理を終了したい場合はユーザが選択終了コマンドを入力し、電源電圧設定部18がこれに応じて階層選択の処理を終了させる。選択終了コマンドが入力されていない場合はステップS202へ進み、ユーザが複数の階層を選択するか否かを決定する。
【0025】
ステップS202において複数の階層を選択すると決定した場合は、ユーザはマウス操作によるラバーバンドで矩形領域を指定する。すなわち、まず、ユーザはマウスの左ボタンを押し、その押した位置の座標(x1,y1)を電源電圧設定部18が取得する(ステップS204、S206)。次に、ユーザはマウスの左ボタンを押したままマウスカーソルを移動させて所定の位置で左ボタンを離し、その離した位置の座標(x2,y2)を電源電圧設定部18が取得する(ステップS208〜S212)。電源電圧設定部18は、このようにして取得した位置情報に基づき、4点(x1,y1),(x2,y1),(x1,y2),(x2,y2)で囲まれる階層を選択する。例えば、上記マウス操作によるラバーバンドで、図8において斜線が付された矩形領域を指定すると、この矩形領域内の下階層5および6が選択される。
【0026】
上記のようにして複数の階層が選択されると、ステップS226へ進み、電源電圧設定部18が選択された階層を記憶する。その後、ステップS200へ戻る。
【0027】
一方、ステップS202において複数の階層を選択しないと決定した場合は、ユーザはマウスのクリック操作で一つの階層を指定する。すなわち、ユーザが階層表示の矩形領域内にマウスカーソルを移動させ(図8参照)、マウスの左ボタンをクリックする(ステップS216、S218)。このクリック操作の後、ステップS220において、電源電圧設定部18が、指定された階層が既に選択されているか否かを判定し、指定された階層が未選択のものであればその階層を選択し(ステップS222)、既に選択されたものであればその選択を解除する(ステップS224)。その後、ステップS226において選択されている階層を記憶した後、ステップS200へ戻る。
【0028】
以後、選択終了コマンドが入力されない限り、ステップS200→S202→……→S226→S200というループを繰り返し実行する。
【0029】
ステップS200において選択終了コマンドが入力されていると判定された場合は、階層選択の処理(図7のフローチャートの処理)が終了する。ここで、階層選択の処理がサブルーチンとして呼び出されてからこの終了時点までの間にステップS226で記憶された階層が、選択状態の階層となる。なお、以上において説明した階層選択の処理はマウスによる操作を前提としているが、マウスの代わりに他のポインティングデバイスを使用してもよい。
【0030】
上記の階層選択の処理が終了すると、図6のフローチャートに戻りステップS106において、電源電圧設定部18が、選定可能な電源電圧を例えば図9に示すようにメニューとして表示し、次のステップS108においてユーザがそのメニューの中から電源電圧を選択する。
【0031】
その後ステップS110において、電源電圧設定部18が、現時点における選択状態の階層(以下「選択階層」という)および選択階層の下階層へ、ステップS108で選択された電源電圧を割り当てる。
【0032】
このようにして選択階層およびその下階層に電源電圧を割り当てた後は、ステップS112において、電源電圧設定部18が、この電源電圧設定の処理を終了させるためのコマンド(以下「設定終了コマンド」という)がユーザによって入力されているか否かを判定する。その結果、設定終了コマンドが入力されていなければ、ステップS104へ戻る。以後、設定終了コマンドが入力されない限り、階層選択のサブルーチン(図7)の実行によって得られる新たな選択階層およびその下階層に対して電源電圧を割り当てるという処理が繰り返される。一方、ステップS112において設定終了コマンドが入力されていると判定された場合は、電源電圧設定の処理(図6のフローチャートの処理)を終了する。
【0033】
上記のような電源電圧設定の処理により、例えば図10に示すように各階層に電源電圧が設定され、各階層への電源電圧設定を示すデータが各ブロックの電源電圧データ20として記憶される。なお、前述のように各ブロックは、階層ツリーにおける各節点(各階層)に対応し、最下位の階層に対応するブロックが素子である。このような電源電圧設定の結果は、この図10に示すような表示によりユーザに知らされる。図10では、各階層を示す矩形の下に電源電圧の値を表示しているが、これに代えて、電源電圧の違いを色で識別できるように表示してもよい。なお、この例では、図8に示したようにラバーバンドによる領域指定によって下階層5および6を選択して、これらに対し電源電圧として5Vを設定することにより、下階層5および6に加えて、下階層6に含まれる下階層6−1と下階層6−1に含まれる下階層6−1−1および6−1−2との全てに5Vが割り当てられている。
【0034】
<遅延情報の抽出>
次に、図4に示したフローチャートのステップS20における遅延情報の抽出処理の詳細について、図11(a)に示す回路TOPを例にとって説明する。この回路TOPは、ブロックX1とブロックX2とから構成されており、これらのブロックX1、X2は、共に、ステップS10で指定されたライブラリに登録されているセルINV01を2個用いて定義されたものである。すなわち、図11(b)に示すように、セルINV01を素子Y1および素子Y2として2個用い、これらを直列に接続した回路をBOXという名称のマクロゲート(或るまとまった機能を有するセルの集合体)として定義しておき、マクロゲートBOXをブロックX1およびブロックX2として2個用いて回路TOPを構成している。いま、このような回路TOPに対する電源電圧の設定(図4のステップS16)により、電源電圧データ20として図13に示すようなデータが得られているとする。この電源電圧データ20は、ブロックX1の電源電圧が5V、ブロックX2の電源電圧が3Vであることを示している。
【0035】
上記回路TOPを階層展開すると(図4のステップS18)、図12に示すような階層の無い回路を表す階層展開データ24が得られる。ここで、ブロックX1における素子Y1、Y2は、図12に示す素子Z1、Z2にそれぞれ対応し、ブロックX2における素子Y1、Y2は、図12に示す素子Z3、Z4にそれぞれ対応する。
【0036】
図14(a)は、5Vの電源電圧に対する遅延情報ライブラリ26における遅延情報のうち、上記回路TOPを構成する素子として用いられるセルINV01に関する情報を示している。また図14(b)は、3Vの電源電圧に対する遅延情報ライブラリ28における遅延情報のうち、上記回路TOPを構成する素子として用いられるセルINV01に関する情報を示している。これらより、セルINV01の遅延値、すなわちセルINV01の入力端子I1から出力端子O1までの伝搬遅延時間は、電源電圧が5Vの場合、立下り遅延については0.05ns、立上り遅延については0.10nsであり、電源電圧が3Vの場合、立下り遅延については0.07ns、立上り遅延については0.13nsであることがわかる。
【0037】
図4に示したフローチャートのステップS20では、遅延抽出部30が、上述の電源電圧データ(図13)および遅延情報ライブラリ26、28の情報(図14)を用いて、階層展開データ24によって表現される階層展開後の回路TOPにおける各素子Z1〜Z4の遅延情報を抽出する。例えば、展開後の素子Z1は、前述のようにブロックX1内の素子Y1であるので、図13に示した電源情報より、その電源電圧は5Vである。したがって、図14(a)に示した遅延情報ライブラリ26の情報より、展開後の素子Z1の遅延値は、立下り遅延については0.05ns、立上り遅延については0.10nsである。また、展開後の素子Z3は、ブロックX2内の素子Y1であるので、図13に示した電源情報より、その電源電圧は3Vである。したがって、図14(b)に示した遅延情報ライブラリ28の情報より、展開後の素子Z3の遅延値は、立下り遅延については0.07ns、立上り遅延については0.13nsである。このようにして図15に示すような階層展開後の遅延データが得られる。遅延抽出部30は、図15に示すような遅延データを展開後の各素子Z1〜Z4について抽出し、メモリに記憶する。この展開後の遅延データは、図4のステップS22において、設計回路の論理シミュレーションに使用される。
【0038】
<効果>
以上の説明からわかるように本実施形態によれば、ユーザは、階層ツリーの表示によって回路の構成を把握しつつ電源電圧を設定し、また、各階層への電源電圧の設定状況を階層ツリー表示で把握しつつ電源電圧の設定を変更することができる(図7〜図8参照)。このため、複数の電源電圧が混在した回路の論理設計により得られる設計結果としての回路が階層構造を有している場合であっても、回路の構成全体が容易に把握できるため、電源電圧の設定および設定変更を容易にかつ誤りなく行うことができる。また、電源電圧設定を示すデータは各ブロックの電源電圧データ20として、設計回路の接続情報を示す回路図データ14等とは分離されているため(図1参照)、電源電圧の設定によって接続情報を示すデータが変更されることはない。したがって、回路図中の素子のセル名と、論理シミュレーションなどに用いられる接続情報を示すデータ(階層展開データ24等)中の素子のセル名との不一致によって混乱が生じるということもない。さらに、上位階層に対して電源電圧を設定すると、その下階層に対しても同じ電源電圧が自動的に設定され、また、ラバーバンドによる領域指定により複数の階層に対して同時に電源電圧を設定することができる(図8、図10参照)。これにより、電源電圧設定の作業効率が向上する。
【0039】
また本実施形態では、論理シミュレーションの際に参照されるライブラリは、各セルの遅延情報を記述した遅延情報ライブラリ26、28と各セルの論理動作を記述した論理動作ライブラリ34とに分離されており、遅延情報ライブラリ26、28は電源電圧毎に用意されているが、論理動作ライブラリ34は各電源電圧に共通のライブラリとして一つだけ用意されている(図1参照)。この結果、従来とは異なり、設計回路において複数の電源電圧が混在する場合であっても論理動作の情報を重複して持つことがないため、ライブラリの記述量が低減される。
【0040】
<その他>
上記実施形態では、電源電圧を5Vと3Vの2種類としているが、電源電圧が3種類以上の場合についても、それに応じて遅延情報ライブラリの個数を増やし、電源ライブラリ指定部を修正することにより(図1、図3参照)、上記と同様の効果を得ることができる。また、上記実施形態における遅延情報ライブラリ26、28は、各セルの遅延情報を示すデータを電源電圧毎に用意しているが(図14参照)、これに代えて、電源電圧を変数として各セルの遅延値を与える式を遅延情報ライブラリとして用意してもよい。
【0041】
なお、上記実施形態の論理設計支援装置は、LSIの論理設計を対象とするものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリント基板に実装される回路など他のデジタル回路の論理設計にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である論理設計支援装置の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の一実施形態である論理設計支援装置のハードウェア構成を示す図。
【図3】電源ライブラリ指定部における指定のための表示を示す図。
【図4】本発明の一実施形態である論理設計支援装置の全体的な動作を示すフローチャート。
【図5】設計回路の構成を表す階層ツリーを示す図。
【図6】電源電圧の設定処理の手順を示すフローチャート。
【図7】階層ツリーにおける階層の選択手順を示すフローチャート。
【図8】階層ツリーにおける階層選択の操作を説明するための図。
【図9】電源電圧を選択するためのメニュー表示を示す図。
【図10】電源電圧の設定結果を知らせるための表示を示す図。
【図11】遅延情報の抽出処理を説明するための回路例を示す図。
【図12】上記回路例の階層展開後の構成を示す図。
【図13】上記回路例における各ブロックの電源電圧データを示す図。
【図14】遅延情報ライブラリにおける遅延情報の一部を示す図。
【図15】階層展開後の遅延データの一例を示す図。
【符号の説明】
10 …回路図入力部
14 …回路図データ
16 …階層ツリー表示部
18 …電源電圧設定部
20 …電源電圧データ
26、28…遅延情報ライブラリ
30 …遅延抽出部
36 …論理シミュレータ部
34 …論理動作ライブラリ

Claims (2)

  1. 異なる電源電圧で動作する回路が混在する論理回路の設計を支援する論理設計支援装置であって、
    ユーザの操作に基づいて該論理回路の設計情報を入力し、該論理回路の構成を階層的に記述した接続情報を示す回路データを作成する手段と、
    前記回路データに基づき前記論理回路の構成を階層的に表現する階層ツリーを表示する表示手段と、
    表示手段に表示された前記階層ツリーに対するユーザの操作に基づき、前記論理回路を構成する各素子に対して電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、
    を備えることを特徴とする論理設計支援装置。
  2. 請求項1に記載の論理設計支援装置において、
    前記電源電圧設定手段による前記各素子への電源電圧の設定を示す情報を電源電圧データとして前記回路データと分離して記憶する電源電圧記憶手段と、
    前記論理回路を構成する各素子の種類に対応するセルの遅延情報を有する遅延情報ライブラリを、前記論理回路で使用される各電源電圧に対応して複数個格納している第1記憶手段と、
    前記論理回路を構成する各素子の種類に対応するセルの論理動作を示す論理情報を有する論理動作ライブラリを格納している第2記憶手段と、
    前記論理回路を構成する各素子の遅延情報を、前記回路データおよび前記電源電圧データに基づき、該各素子の電源電圧に対応する前記遅延情報ライブラリから抽出する遅延抽出手段と、
    遅延抽出手段によって抽出された前記各素子の遅延情報と、前記論理動作ライブラリから得られる前記各素子の論理動作を示す論理情報とを用いて、前記回路データに基づき論理シミュレーションを行うシミュレーション手段と、
    を更に備えることを特徴とする論理設計支援装置。
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