JP3614532B2 - チョコレートコーティング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒状、円板状またはコロ状の菓子製品、即ち、円形乃至円盤状製品の外周面の一部にチョコレートを万遍なくコーティングする装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、円盤状製品の外周面にチョコレートをコーティングするのには、全面にチョコレートを被覆することが普通で、これだとチョコレートが多くて食感としてはしつこいためと、食するときにチョコレート部分をつまむことで手を汚してしまう不具合とがあるために、チョコレートを円盤状製品に部分的な部位にコーティングすることが要請されている。
そして、この場合、円盤状製品の両サイド中央部にチョコレートをノズルで吹き付けたり、デコレータで模様付けするか或いは人手によって塗り付けることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、円盤状製品菓子の外周面の一部にチョコレートをコーティングするデザイン上の要請を満すため、殊に円盤状製品の外周エッジ面にのみチョコレートをコーティングすることは難しく、コーティングするチョコレート量も不均一となりがちであって、コーティング処理も手数がかかり生産性が高められなく、しかも供給されるチョコレートがたれたり、或いは崩れたりして外観上見ばえが悪くなったりする上に、余分なチョコレートを使用するため割り高となる欠点があると共に、チョコレート量を少なくすると円盤状製品菓子によっては斑ができて商品イメージを悪化するなど問題があった。
【0004】
本発明では、これら従来の欠点を排除しようとするもので、円盤状製品菓子の外周面の一部に万遍なく均等に少ないチョコレート量で効率よくコーティングし、外観品位良好なチョコレート菓子とすると共に、その生産性をも大巾に高められるチョコレートコーティング装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円盤状製品を縦にして、その両サイドをガイドで支持して搬送させるとともに、搬送製品を感知するセンサーの制御により製品に当接する昇降自在のストッパロールを備えたネットコンベアと、該ネットコンベア下面に当接されて回転するロールと、円盤状製品の通過路下で前記回転ローラの外周に接線方向に当接する揺動自在のスクレーパとを備え、前記回転ロールを溶解チョコレート収容用のチョコレートパン内の溶解チョコレートに浸漬して配備し、該回転ロール外周に付着したチョコレートを前記スクレーパで掬い上げて前記ネットコンベア上に盛上げ、その位置で前記円盤状製品に前記ストッパロールを当接させて製品を一時停止させネット上をころがして外周に被覆する構成としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
このチョコレートコーティング装置では、製品供給スタッカーに複数列あるストック部に供給された円盤状製品は、製品整列シャッタとの連動で動作するエアシリンダに取付けられたスライドプレートで一個づつツイストコンベアに供給され搬送用樹脂ベルトを徐々に絞ることで、水平方向に供給された円盤状製品を縦方向に起こしてネットコンベアに送り込むと、縦に起こされた製品を両サイドをベルトで支持させ倒すことなくネットコンベア上で移動する際にベルト及びネットを同速で逆方向に走行させて製品をネット上に搬送し、ネット上に滲み出て盛上がってくるチョコレートの中をころがして製品外周にチョコレートをコーティングする。このチョコレートコーター内にて製品外周のみにチョコレートを均一にコーティングするためストッパーロールで製品をコーティング部に一時停止させるが、該コーティング部ではチョコレートパン内で回転するロールに当接するスクレーパでチョコレートを掬い上げて盛り上げ、回転ロール上に搬送されるネットを通して盛り上がったチョコレートの中に円盤状製品をころがして製品の全外周のみにチョコレートのコーティングを行ない、搬出時にエアシリンダのプッシャ部で製品を倒してコンベア上に配列して搬出し、冷却トンネルを通してクーリングして仕上製品とするものである。
【0007】
【実施例】
本発明の実施例を図1乃至図9の例で説明すると、図7の如き外周のみにチョコレートを被覆した円盤状製品とするのに、円盤状製品Aを搬送してころがすネットコンベア1と、該ネットコンベア1の下面に当接されて回転するロール2と、円盤状製品の通過路下で前記回転ロール2の外周に接線方向に当接し、ハンドルで揺動調節自在のスクレーパ3とを備え、前記回転ロール2を溶かしたチョコレートを収容するチョコレートパン4内にチョコレートに浸漬して配備して、回転ロール2の外周に付着したチョコレートをスクレーパ3で掬上げて前記ネットコンベア1上に盛上げ、円盤状製品Aの外周に被覆する構成としてチョコレートコーティング装置としてある。
【0008】
この場合、ネットコンベア1は、製品供給スタッカー10に連設されて用いられるが、この製品供給スタッカー10はツイストコンベア15上に設置された複本の円筒状のストック部11に製品Aを手作業或いは搬送コンベア(図示せず)で供給する。該ストック部11に供給された製品Aは製品整列シャッタ12の連動で動作するエアシリンダ13に取付けられたスライドプレート14にて一個ずつツイストコンベア15に供給されるようになっている。
【0009】
このツイストコンベア15は、図10乃至図13に示すようにモータ35で回転される駆動輪36により走行されるベルト30の型側縁が傾斜ガイド片31で引き起しつつ搬送されベルトガイドロール32のあるガイド33でベルト30の他側を引き起しつつ、ベルト30を断面略U字形にして菓子製品Aを縦方向に起立させて搬送し、一対のガイド杆34,34に菓子製品Aを挿入しつつ搬送して他端の従動輪37よりネットコンベア1へ受け渡される。即ち、搬送用樹脂ベルト30を徐々に絞ることで水平方向に供給された円盤状製品Aを縦方向に起こしてネットコンベア1に送り込むものであり、また、前記ネットコンベア1としては、ネットコンベア1上に円盤状製品Aの外周面を載置して縦方向に整列して搬送するものであって、縦に起こされた製品を両サイドをガイドで支持させ倒すことなくネットコンベア1上で移動する際に、ネットと同速で逆方向に回転するストッパロール7を昇降駆動部8で下げて円盤状製品Aに当て一時停止して、円盤状製品をネット1上にころがし一回転させたのちストッパロール7を上げて製品Aを搬送するが、チョコレートパン4内の回転ロール2に走行するネット上に滲み出し盛上がってくるチョコレートの中を製品がころがって製品外周にチョコレートをコーティングするようになっている。
なお、製品Aの搬送列が、例えば3列なら各列ごとにチョコレートの供給巾を選定するのに前記スクレーパ3の巾を選ぶことで間隔をあけてスクレープすることが配慮される。
【0010】
なお、前記チョコレートパン4としては、ハンドルで開閉自在のシャッタ5を底部に備え、チョコレート収容量を調整するチョコレートコーターとし、前記回転ロール2の外周のチョコレート層を所定厚みとし、ハンドルで調節自在の均し部材6を備えて、ネットコンベア1上に盛上がるチョコレート量を自動的に調整できるようにしてあって、即ち円盤状製品A、例えば外径67φ、厚み25mm、チョコレート内径55〜57φの製品の外周部に塗布されるチョコレートの厚さ、外径大きさなどが調整(約3〜6g好ましくは4〜5g塗布)することができる。(図1及び図7)
また、このパン4は、チョコレートタンク20よりポンプ21でチョコレートを供給する循環配管系22を備え、さらにチョコレートタンク20に連通するホッパー23内に配備され、チョコレート回収機構内の一部として使用できるようにしてあって、このタンクを含むチョコレート回収機構では温水ヒータやパイプヒータを含む温水循環系に連結した温水ジャケット式構成としてある。(図2及び図3)
【0011】
また、前記ネットコンベア1上には、搬送製品に当接するストッパロール7を昇降自在に備え、該ストッパロール7の昇降駆動部8、例えば跳ね上げシリンダを製品感知用センサー9に連絡して制御して製品をチョコレートコータ部内で一時停止しころがす構成とするのがよい。さらに前記ストッパロール7は、図14及び図15に示すように回転軸7を支承するレバー7で跳ね上げシリンダの昇降駆動部8に回動自在に連結され、該回転軸7をプーリー7及びベルト7によってモータ7で回転させ、ストッパロール7を製品Aに当接しつつ回転し、ネット1の走行とで製品Aをネット上にころがすようにしてある。さらにまた、該ネットコンベア1の製品排入例では、揺動自在の支杆16に当接され、該支杆16を振動駆動部17に連絡してネットを振動走行させてチョコレートを製品上に均すと共に、ネットに付着したチョコレートをネットより剥離落下させてチョコレートがホッパー23で回収されるようにしてある。即ち、支杆16は支軸16に軸支され、バネ18で一方向に付勢配備し、山形係支部材19を前記振動駆動部のモータに連結したスプロケット17に押圧係合する構成とし、該スプロケット17の回転で支杆16を上下に振動させるものである。(図4乃至図6)
【0012】
なお、チョコレートコータ内にて製品外周にチョコレートを均一にコーティングするためストッパーロール7で製品をコーティング部に一時停止させるが、該コーティング部ではチョコレートパン4内で回転するロール2に当接するスクレーパ3でチョコレートを掬い上げて盛上げ、回転ロール2上に搬送されるネット1を通して盛上がったチョコレートの中に製品Aをころがして製品の全外周にチョコレートのコーティングを行ない、搬出時にエアシリンダーのプッシャ部24で製品をコンベアの円形モールド上に倒し配列して搬出し、冷却トンネル25を通してクーリングして仕上製品とするものである。(図8及び図9)
【0013】
図中、26は冷却設備、27はファン、28は製品排出部、29は溶解設備である。
【0014】
【発明の効果】
【発明の効果】
本発明は、円盤状製品を縦にして、その両サイドをガイドで支持して搬送させるとともに、搬送製品を感知するセンサーの制御により製品に当接する昇降自在のストッパロールを備えたネットコンベアと、該ネットコンベア下面に当接されて回転するロールと、円盤状製品の通過路下で前記回転ローラの外周に接線方向に当接する揺動自在のスクレーパとを備え、前記回転ロールを溶解チョコレート収容用のチョコレートパン内の溶解チョコレートに浸漬して配備し、該回転ロール外周に付着したチョコレートを前記スクレーパで掬い上げて前記ネットコンベア上に盛上げ、その位置で前記円盤状製品に前記ストッパロールを当接させて製品を一時停止させネット上をころがして外周に被覆する構成としたことにより、円盤状製品菓子の外周面の一部に万遍なく均等に少ないチョコレート量で効率よくコーティングし、外観品位良好なチョコレート菓子とすることができると共に、円盤状製品をころがしてチョコレートを塗着できるので、生産性を大巾に高められ、低コストでチョコレート菓子を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す一部切断側面図である。
【図2】本発明の使用状態を示すコーター部の側面図である。
【図3】図2の例の平面図である。
【図4】本発明の使用状態の製品搬入部の側面図である。
【図5】図4の例の平面図である。
【図6】図4の例の振動駆動部の拡大側面図である。
【図7】本発明の装置で製造される菓子製品で(a)は側面図、(b)は縦断面図である。
【図8】本発明の一使用状態の系統説明平面図である。
【図9】図8の例の側面図である。
【図10】本発明の製造ラインで用いられるツイストコンベアの平面図である。
【図11】図10の例の側面図である。
【図12】図11のA−A線における拡大縦断面図である。
【図13】図11のB−B線における拡大縦断面図である。
【図14】本発明のストッパロールの側面図である。
【図15】図14の例の正面図である。
【符号の説明】
A 円盤状製品
B チョコレート
1 ネットコンベア
2 回転ロール
3 スクレーパ
4 チョコレートパン
5 シャッタ
6 均し部材
7 ストッパロール
8 昇降駆動部
9 センサー
10 スタッカー
11 ストック部
12 整列シャッタ
13 エアシリンダ
14 スライドプレート
15 ツイストコンベア
16 支杆
17 振動駆動部
18 バネ
19 山形係支部材
20 チョコレートタンク
21 ポンプ
22 循環配管系
23 ホッパー
24 プッシャ部
25 冷却トンネル
26 冷却設備
27 ファン
28 製品排出部

Claims (3)

  1. 円盤状製品を縦にして、その両サイドをガイドで支持して搬送させるとともに、搬送製品を感知するセンサーの制御により製品に当接する昇降自在のストッパロールを備えたネットコンベアと、該ネットコンベア下面に当接されて回転するロールと、円盤状製品の通過路下で前記回転ローラの外周に接線方向に当接する揺動自在のスクレーパとを備え、前記回転ロールを溶解チョコレート収容用のチョコレートパン内の溶解チョコレートに浸漬して配備し、該回転ロール外周に付着したチョコレートを前記スクレーパで掬い上げて前記ネットコンベア上に盛上げ、その位置で前記円盤状製品に前記ストッパロールを当接させて製品を一時停止させネット上をころがして外周に被覆する構成としたことを特徴とするチョコレートコーティング装置。
  2. 前記チョコレートパンが、開閉自在のシャッタを備え、チョコレート収容量を調整するチョコレートコーターとし、前記回転ロールの外周のチョコレート層を所定厚みとする均し部材を備えた請求項1記載のチョコレートコーティング装置。
  3. 前記ネットコンベアが、揺動自在の支杆に当接され、該支杆を振動駆動部に連絡してネットを振動走行させてチョコレートを製品上に均すと共に、ネットに付着したチョコレートをネットより剥離落下させてチョコレートコーター部に移送される請求項1または2記載のチョコレートコーティング装置。
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