JP3614502B2 - 被推進艇 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、セーリング機能を備えるとともに船尾に推進艇を嵌入させる凹所を備えた被推進艇に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水ジェット推進艇などにより押されて沖合まで運ばれ、浮き基地として利用される被推進艇が知られている。この被推進艇の船体は、カタマラン型であって幅方向中央部船尾には、後方に向かって開放して推進艇を嵌合させる嵌合凹所を備え、両側部胴体にはキャビンが形成され、両キャビン間にはデッキが形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成では、推進艇で沖合まで移動させ、沖合で停泊させて基地として利用するには広いデッキ面積を有するために便利であるが、海上の基地として利用する以外にそれ自体を航走させて楽しむという機能は備えていない。そこでこの被推進艇にセーリング機能を備えさせて被推進艇も航走させられるようにすることが考えられるが、その場合にはマストの設置や収納の作業に手間がかかり、とくに初心者には作業が非常に面倒であるという問題がある。
【0004】
この発明は、このような従来の欠点を解消するためになされたものであり、推進艇によって運ばれて沖合で基地として機能するとともに、それ自体もセールボートとしての機能を発揮する被推進艇を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、推進艇を嵌合させるように後方に向かって開放した嵌合凹所を船尾に備えた被推進艇において、デッキ上にはU字形のマストを倒した状態で格納するマスト格納部が形成され、船体前後方向のほぼ中央部の両側部にこのマストの両下端部を支持する支持部が形成されているものである。
【0006】
請求項2の発明は、上記支持部が、マストの両下端部を嵌入することによりマストを支持する嵌入穴により形成されているものである。
【0007】
請求項3の発明は、上記被推進艇の船体はカタマラン型船体で構成されているものである。
【0008】
請求項4の発明は、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているものである。
【0009】
請求項5の発明は、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部を介してブームが取付けられるように形成されているものである。
【0010】
【作用】
請求項1の発明によれば、マストがU字形に形成されているために、マストの設置および収納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合に作用する下向きの力による座屈に対しても2本の部材で支持するために有利であり、さらにデッキ上に格納するようにしているために、船内スペースを有効に利用することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、マスト支持部が、マストの両下端部を嵌入する嵌入穴により形成されているために、構造が簡単であるとともにマストの設置および格納の際の着脱操作が容易である。
【0012】
請求項3の発明によれば、船体がカタマラン型船体で構成されているために軽量な船体で被推進艇のデッキ面積を大きく設定することができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているために、簡単な構成でデッキ上のスペースを有効に利用することができ、またマストを立てる際にはマストを溝から外して前向きに移動させた状態で下端を中心に回動させればよく、マストの格納はこれと逆の操作をえればよく、マスト設置および格納の作業を容易に行なうことができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部が形成されているために、ブームにかかる力をマストの両部材に均等に分布させることができ、強度的にも有利である。
【0015】
【実施例】
図1〜図4において、被推進艇の船体1は両船側部胴体11とこの胴体11を互いに連結する中央部胴体12とでカタマラン型に構成され、幅方向中央部船尾には、後方に向かって開放して推進艇を嵌合させる嵌合凹所40を備えている。また両船側部胴体11にはそれぞれキャビン3が形成され、中央部胴体12上にはデッキ13が形成されてこのデッキ13は両船側部胴体11の上面(デッキ)に連続して船体1上に広い面積のデッキ14を形成している。
【0016】
上記嵌合凹所40中には、図4に示すように水ジェット推進艇10を嵌入させ、その状態で水ジェット推進艇10を運転することにより被推進艇の船体1を押して所定の場所に移送することができるようにしている。この嵌合凹所40の前側には、図8にも示すようにセンターボード用の貫通穴18が形成され、ここに図2に示すようにセンターボード19が取付けられている。また両船側部胴体11の船尾端にはそれぞれ舵5が配置され、この両舵5は船体1上で連結杆51によって互いに連結され、その中央部には操作杆52が取付けられている。
【0017】
上記デッキ14上には、船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝によりマスト格納部27が構成され、図4に示すようにこのマスト格納部27にU字形のマスト2を倒した状態で嵌入させ、図示しない適宜の係止手段により外れ止めすることにより格納することができるようにしている。船体1の前後方向のほぼ中央部の両側部には上記マスト2の両下端部を嵌入することによりマスト2を支持する嵌入穴4が形成され、この嵌入穴4に下端部が嵌入されることによりマスト2が立てられている。このマスト2は、船首端の係止部23とマスト頂部の係止部21との間に張られたワイヤ22および船尾端両側部の一対の係止部25とマスト頂部の係止部21との間に張られたワイヤ24とによって倒れ止めされている。
【0018】
上記マスト2にはその下端部付近に両下端部間を連結する連結部材20が取付けられ、この連結部材20の両端部には、図5および図6に示すように、2つ割りの環状部材からなる止め具28が設けられ、この止め具28によって連結部材20をマスト2に対して着脱可能に取付けるようにしている。
【0019】
またこの連結部材20の中央部にはブーム取付け部29が設けられ、このブーム取付け部29を介してジブセール60用のブーム6が連結されている。すなわち、ブーム6の基端部にはリブ63が形成され、このリブ63と上記止め具29のリブ26とが上下方向のピン64によって水平面内で相対的に回転できるように結合されている。そしてブーム6の先端部の係止部66とマスト2の頂部下面の滑車61とブーム取付け部29の上側の係止部65とにワイヤ62を掛け渡してセール60を張っている。
【0020】
また図9に示すように、キャビン3内にはベッド31が設けられるとともに、上記連結部材20の収納用空間としても利用できるようにしている。このキャビン3の下側および船首部の空間には発泡材などの浮力体を充填する浮力空間32が形成されている。またキャビン3の前側の隔壁33の前側には物入れ34が形成され、キャビン3中の人がこの隔壁33の開口部35から物の出し入れをすることができるようにしている。
【0021】
上記構成において、デッキ14上のマスト格納部27中にはマスト2を格納しておき、被推進艇の船体1を水上に浮かべて、その船尾後方から水ジェット推進艇10を図4、図7および図8に示すように嵌合凹所40中に嵌入させ、その状態で水ジェット推進艇10を運転して被推進艇の船体1を押し、所定の場所まで移送する。そしてその場所で水ジェット推進艇10を嵌合凹所40から外して被推進艇の船体1を水上の基地として利用する。
【0022】
また被推進艇を積極的に航走させるために、セールを設置するには以下のようにする。すなわち、マスト格納部27中のマスト2を外れ止めを外し、ワイヤ22をマスト頂部の係止部21と船首端の係止部23とに接続させるとともに、ワイヤ24の一端部を係止部21に接続させ、マスト2を水平状態のまま前方に移動させてマスト2の後端部を嵌入穴4上に位置させる。その状態からマスト2を起こし、マスト2の下端部をそれぞれ嵌入穴4中に嵌入させてマスト2を立てるとともに、ワイヤ24の端部を船尾端両側部の係止部25に係止させることによりマスト2の倒れ止めをする。
【0023】
つぎに連結部材20をその両端部の止め具28によってマスト2の下端部間に取付け、さらにこの連結部材20の中央部にブーム取付け部29を介してブーム6を取付け、このブーム6とマスト2とにセール60を取り付ける。ブーム取付け部29での結合は、ブーム端部のリブ63と止め具28のリブ26とを重ねてピン64をそれらの穴に通せばよい。これによって被推進艇の船体1はセールボートとして利用することができる。またセール60とは別にマスト頂部の係止部21と船首部の係止部23との間に張られたワイヤ22に対してセールを張るようにすることも可能である。そしてその場合には、セール60を設けなくてもよく、したがって連結部材20も省略することができる。
【0024】
またマスト2を格納するには、上記操作と逆の操作をすればよい。すなわち、セール60を取り外すとともにブーム6を連結部材20から取り外し、さらにこの連結部材20をその両端部の止め具28によってマスト2から取り外す。ついでワイヤ24を船尾部の係止部25から外し、マスト2をその下端部の嵌入穴4から抜き出しつつ前向きに倒し、ほぼ水平状態まで倒してマスト2を船尾方向に移動させてワイヤ22,24をマスト2から取り外すとともにマスト2をマスト格納部27中に格納させる。なお、取り外した連結部材20やブーム6などはキャビン3中に収納すればよい。
【0025】
このように、上記構成ではマスト2がU字形に形成されているために、マスト2の設置および格納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合にマスト2にはその頂部から下向きに力が作用するが、マスト2はU字形であって2本の部材で支持することになるために座屈に対しても有利である。さらにマスト格納部27はデッキ14の周縁部に平面状に形成されているために、デッキ14上に邪魔になる突出物を生じさせず、デッキ面上の利用性を害することはない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、マストがU字形に形成されているために、マストの設置および格納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合にも座屈に対しても有利であり、さらにデッキ上に格納するために船内スペースを有効に利用することができる。
【0027】
請求項2の発明によれば、マスト支持部が、マストの両下端部を嵌入する嵌入穴により形成されているために、構造が簡単であるとともにマストの設置および格納の際の着脱が容易である。
【0028】
請求項3の発明によれば、船体がカタマラン型船体で構成されているために軽量な船体で被推進艇のデッキ面積を大きく設定することができる。
【0029】
請求項4の発明によれば、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているために、デッキ上のスペースを有効に利用することができ、またマストを立てる際にはマストを溝から外して前向きに移動させた状態で下端を中心に回動させればよく、マストの格納はこれと逆の操作をえればよく、マスト設置および格納の作業を容易に行なうことができる。
【0030】
請求項5の発明によれば、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部を介してブームが取付けられるように形成されているために、ブームにかかる力をマストの両部材に均等に分布させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】マストの格納状態の図1相当図である。
【図5】マストの斜視図である。
【図6】マスト下部の部分断面平面図である。
【図7】被推進艇に推進艇を結合させた状態の側面図である。
【図8】被推進艇に推進艇を結合させた状態の縦断面図である。
【図9】被推進艇の側部胴体の縦断面図である。
【符号の説明】
1 被推進艇の船体
2 マスト
3 キャビン
4 マストの嵌入穴
6 ブーム
10 水ジェット推進艇
11 船側部胴体
12 中央部胴体
14 デッキ
20 連結部材
27 マスト格納部
40 推進機用の嵌合凹所
【産業上の利用分野】
この発明は、セーリング機能を備えるとともに船尾に推進艇を嵌入させる凹所を備えた被推進艇に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水ジェット推進艇などにより押されて沖合まで運ばれ、浮き基地として利用される被推進艇が知られている。この被推進艇の船体は、カタマラン型であって幅方向中央部船尾には、後方に向かって開放して推進艇を嵌合させる嵌合凹所を備え、両側部胴体にはキャビンが形成され、両キャビン間にはデッキが形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成では、推進艇で沖合まで移動させ、沖合で停泊させて基地として利用するには広いデッキ面積を有するために便利であるが、海上の基地として利用する以外にそれ自体を航走させて楽しむという機能は備えていない。そこでこの被推進艇にセーリング機能を備えさせて被推進艇も航走させられるようにすることが考えられるが、その場合にはマストの設置や収納の作業に手間がかかり、とくに初心者には作業が非常に面倒であるという問題がある。
【0004】
この発明は、このような従来の欠点を解消するためになされたものであり、推進艇によって運ばれて沖合で基地として機能するとともに、それ自体もセールボートとしての機能を発揮する被推進艇を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、推進艇を嵌合させるように後方に向かって開放した嵌合凹所を船尾に備えた被推進艇において、デッキ上にはU字形のマストを倒した状態で格納するマスト格納部が形成され、船体前後方向のほぼ中央部の両側部にこのマストの両下端部を支持する支持部が形成されているものである。
【0006】
請求項2の発明は、上記支持部が、マストの両下端部を嵌入することによりマストを支持する嵌入穴により形成されているものである。
【0007】
請求項3の発明は、上記被推進艇の船体はカタマラン型船体で構成されているものである。
【0008】
請求項4の発明は、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているものである。
【0009】
請求項5の発明は、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部を介してブームが取付けられるように形成されているものである。
【0010】
【作用】
請求項1の発明によれば、マストがU字形に形成されているために、マストの設置および収納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合に作用する下向きの力による座屈に対しても2本の部材で支持するために有利であり、さらにデッキ上に格納するようにしているために、船内スペースを有効に利用することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、マスト支持部が、マストの両下端部を嵌入する嵌入穴により形成されているために、構造が簡単であるとともにマストの設置および格納の際の着脱操作が容易である。
【0012】
請求項3の発明によれば、船体がカタマラン型船体で構成されているために軽量な船体で被推進艇のデッキ面積を大きく設定することができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているために、簡単な構成でデッキ上のスペースを有効に利用することができ、またマストを立てる際にはマストを溝から外して前向きに移動させた状態で下端を中心に回動させればよく、マストの格納はこれと逆の操作をえればよく、マスト設置および格納の作業を容易に行なうことができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部が形成されているために、ブームにかかる力をマストの両部材に均等に分布させることができ、強度的にも有利である。
【0015】
【実施例】
図1〜図4において、被推進艇の船体1は両船側部胴体11とこの胴体11を互いに連結する中央部胴体12とでカタマラン型に構成され、幅方向中央部船尾には、後方に向かって開放して推進艇を嵌合させる嵌合凹所40を備えている。また両船側部胴体11にはそれぞれキャビン3が形成され、中央部胴体12上にはデッキ13が形成されてこのデッキ13は両船側部胴体11の上面(デッキ)に連続して船体1上に広い面積のデッキ14を形成している。
【0016】
上記嵌合凹所40中には、図4に示すように水ジェット推進艇10を嵌入させ、その状態で水ジェット推進艇10を運転することにより被推進艇の船体1を押して所定の場所に移送することができるようにしている。この嵌合凹所40の前側には、図8にも示すようにセンターボード用の貫通穴18が形成され、ここに図2に示すようにセンターボード19が取付けられている。また両船側部胴体11の船尾端にはそれぞれ舵5が配置され、この両舵5は船体1上で連結杆51によって互いに連結され、その中央部には操作杆52が取付けられている。
【0017】
上記デッキ14上には、船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝によりマスト格納部27が構成され、図4に示すようにこのマスト格納部27にU字形のマスト2を倒した状態で嵌入させ、図示しない適宜の係止手段により外れ止めすることにより格納することができるようにしている。船体1の前後方向のほぼ中央部の両側部には上記マスト2の両下端部を嵌入することによりマスト2を支持する嵌入穴4が形成され、この嵌入穴4に下端部が嵌入されることによりマスト2が立てられている。このマスト2は、船首端の係止部23とマスト頂部の係止部21との間に張られたワイヤ22および船尾端両側部の一対の係止部25とマスト頂部の係止部21との間に張られたワイヤ24とによって倒れ止めされている。
【0018】
上記マスト2にはその下端部付近に両下端部間を連結する連結部材20が取付けられ、この連結部材20の両端部には、図5および図6に示すように、2つ割りの環状部材からなる止め具28が設けられ、この止め具28によって連結部材20をマスト2に対して着脱可能に取付けるようにしている。
【0019】
またこの連結部材20の中央部にはブーム取付け部29が設けられ、このブーム取付け部29を介してジブセール60用のブーム6が連結されている。すなわち、ブーム6の基端部にはリブ63が形成され、このリブ63と上記止め具29のリブ26とが上下方向のピン64によって水平面内で相対的に回転できるように結合されている。そしてブーム6の先端部の係止部66とマスト2の頂部下面の滑車61とブーム取付け部29の上側の係止部65とにワイヤ62を掛け渡してセール60を張っている。
【0020】
また図9に示すように、キャビン3内にはベッド31が設けられるとともに、上記連結部材20の収納用空間としても利用できるようにしている。このキャビン3の下側および船首部の空間には発泡材などの浮力体を充填する浮力空間32が形成されている。またキャビン3の前側の隔壁33の前側には物入れ34が形成され、キャビン3中の人がこの隔壁33の開口部35から物の出し入れをすることができるようにしている。
【0021】
上記構成において、デッキ14上のマスト格納部27中にはマスト2を格納しておき、被推進艇の船体1を水上に浮かべて、その船尾後方から水ジェット推進艇10を図4、図7および図8に示すように嵌合凹所40中に嵌入させ、その状態で水ジェット推進艇10を運転して被推進艇の船体1を押し、所定の場所まで移送する。そしてその場所で水ジェット推進艇10を嵌合凹所40から外して被推進艇の船体1を水上の基地として利用する。
【0022】
また被推進艇を積極的に航走させるために、セールを設置するには以下のようにする。すなわち、マスト格納部27中のマスト2を外れ止めを外し、ワイヤ22をマスト頂部の係止部21と船首端の係止部23とに接続させるとともに、ワイヤ24の一端部を係止部21に接続させ、マスト2を水平状態のまま前方に移動させてマスト2の後端部を嵌入穴4上に位置させる。その状態からマスト2を起こし、マスト2の下端部をそれぞれ嵌入穴4中に嵌入させてマスト2を立てるとともに、ワイヤ24の端部を船尾端両側部の係止部25に係止させることによりマスト2の倒れ止めをする。
【0023】
つぎに連結部材20をその両端部の止め具28によってマスト2の下端部間に取付け、さらにこの連結部材20の中央部にブーム取付け部29を介してブーム6を取付け、このブーム6とマスト2とにセール60を取り付ける。ブーム取付け部29での結合は、ブーム端部のリブ63と止め具28のリブ26とを重ねてピン64をそれらの穴に通せばよい。これによって被推進艇の船体1はセールボートとして利用することができる。またセール60とは別にマスト頂部の係止部21と船首部の係止部23との間に張られたワイヤ22に対してセールを張るようにすることも可能である。そしてその場合には、セール60を設けなくてもよく、したがって連結部材20も省略することができる。
【0024】
またマスト2を格納するには、上記操作と逆の操作をすればよい。すなわち、セール60を取り外すとともにブーム6を連結部材20から取り外し、さらにこの連結部材20をその両端部の止め具28によってマスト2から取り外す。ついでワイヤ24を船尾部の係止部25から外し、マスト2をその下端部の嵌入穴4から抜き出しつつ前向きに倒し、ほぼ水平状態まで倒してマスト2を船尾方向に移動させてワイヤ22,24をマスト2から取り外すとともにマスト2をマスト格納部27中に格納させる。なお、取り外した連結部材20やブーム6などはキャビン3中に収納すればよい。
【0025】
このように、上記構成ではマスト2がU字形に形成されているために、マスト2の設置および格納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合にマスト2にはその頂部から下向きに力が作用するが、マスト2はU字形であって2本の部材で支持することになるために座屈に対しても有利である。さらにマスト格納部27はデッキ14の周縁部に平面状に形成されているために、デッキ14上に邪魔になる突出物を生じさせず、デッキ面上の利用性を害することはない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、マストがU字形に形成されているために、マストの設置および格納の作業は、船の前後方向の倒れ止めのみを行なえばよいために作業を容易に行なうことができ、またセールで風を受けた場合にも座屈に対しても有利であり、さらにデッキ上に格納するために船内スペースを有効に利用することができる。
【0027】
請求項2の発明によれば、マスト支持部が、マストの両下端部を嵌入する嵌入穴により形成されているために、構造が簡単であるとともにマストの設置および格納の際の着脱が容易である。
【0028】
請求項3の発明によれば、船体がカタマラン型船体で構成されているために軽量な船体で被推進艇のデッキ面積を大きく設定することができる。
【0029】
請求項4の発明によれば、上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されているために、デッキ上のスペースを有効に利用することができ、またマストを立てる際にはマストを溝から外して前向きに移動させた状態で下端を中心に回動させればよく、マストの格納はこれと逆の操作をえればよく、マスト設置および格納の作業を容易に行なうことができる。
【0030】
請求項5の発明によれば、上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部を介してブームが取付けられるように形成されているために、ブームにかかる力をマストの両部材に均等に分布させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】マストの格納状態の図1相当図である。
【図5】マストの斜視図である。
【図6】マスト下部の部分断面平面図である。
【図7】被推進艇に推進艇を結合させた状態の側面図である。
【図8】被推進艇に推進艇を結合させた状態の縦断面図である。
【図9】被推進艇の側部胴体の縦断面図である。
【符号の説明】
1 被推進艇の船体
2 マスト
3 キャビン
4 マストの嵌入穴
6 ブーム
10 水ジェット推進艇
11 船側部胴体
12 中央部胴体
14 デッキ
20 連結部材
27 マスト格納部
40 推進機用の嵌合凹所
Claims (5)
- 推進艇を嵌合させるように後方に向かって開放した嵌合凹所を船尾に備えた被推進艇において、デッキ上にはU字形のマストを倒した状態で格納するマスト格納部が形成され、船体前後方向のほぼ中央部の両側部にこのマストの両下端部を支持するマスト支持部が形成されていることを特徴とする被推進艇。
- 上記マスト支持部は、マストの両下端部を嵌入することによりマストを支持する嵌入穴により形成されていることを特徴とする請求項1記載の被推進艇。
- 上記被推進艇の船体はカタマラン型船体で構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の被推進艇。
- 上記マスト格納部は、デッキ上の船首端から両船側部に亘ってU字形に形成された溝により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の被推進艇。
- 上記U字形のマストには下端部付近に両下端部間を連結する連結部材が設けられ、この連結部材の中央部にはブーム取付け部を介してブームが取付けられるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の被推進艇。
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CN111204412B (zh) * | 2020-01-09 | 2024-03-26 | 广州船舶及海洋工程设计研究院(中国船舶集团有限公司第六〇五研究院) | 一种工作艇的携带结构及收放方法 |
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