JP3614454B2 - 屋根割付用基準線作成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、屋根を設計する際に、該屋根の屋根面に屋根パネルや小屋梁(屋根内部の梁)を割り付けるための基準線を作成する屋根割付用基準線作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プレハブ住宅を施工する方法の一つとして、住宅の床、壁、天井、屋根等をパネルを用いて施工する方法が知られている。この施工方法においては、予め、工場等において、芯材を枠組みすることにより枠体を形成し、該枠体の少なくとも一面に面材を貼設することにより床パネル、壁パネル、天井パネル、屋根パネル等を製造し、建築現場において、これらのパネルを組み付けていくことにより建物を構築するものである。
【0003】
ところで、近年、各種の設計においては、コンピュータシステムからなるCAD(computer aided design)システムが用いられており、上記住宅においても、CADシステムを用いて設計が行なわれる場合がある。一般的なCADシステムにおいては、予め、設計要素となる部材の形状データやグラフィックデータやその他のデータをデータベースとして記憶しておき、設計の際にこれらのデータを呼び出し、ディスプレイの製図上に各部材を配置することにより製図が作成され、設計作業を省力化できるようになっている。
【0004】
したがって、従来の住宅のCADシステムのディスプレイ上においては、間取りを決めることにより、壁や床や天井等のデータが読み出されて配置され、屋根の形状(寄せ棟、切妻等)を決めることにより、屋根のデータが読み出されて配置され、窓やドア等の部材と、その位置を決めることにより、窓やドア等のデータが読み出されて配置され、住宅の形状がディスプレイに図形(三面図や斜視図)として示されるとともに、設計図として出力されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記パネルを用いたプレハブ住宅の設計においては、床、壁、天井、屋根に、予めサイズや形状が決められた上記パネルを割り付ける必要がある。また、CADシステム上において、床、壁、天井、屋根は、必ずしも、パネルの形状にしたがって設計されるものではなく、発注先の設計要求にしたがって決められるので、CADシステムの設計図上において、単にパネルを端から順番かつ機械的に割り付けた場合に、隙間ができたり、大きなパネルを配置すればよいところに複数の小さなパネルが配置されたりして、効率の悪いパネルの割り付けとなる可能性が高かった。
【0006】
上述のように効率の悪いパネルの割り付けのまま、住宅を建築するものとした場合には、工場において、上記隙間を埋めるための特注サイズのパネルを製造したり、大きいパネルに比較して生産効率の悪い小さなパネルを多く製造したりする必要があり、工場におけるパネルの生産性を低下させていた。さらに、建築現場においては、小さなパネルや隙間を埋めるパネルを用いることによりパネルの接合作業が増えたり、パネル同士の僅かな隙間を埋めるための部材を製造したりしなければならなかった。
【0007】
したがって、パネルの割り付け方法が悪いと、住宅の生産性を低下させるとともに、そのコストを増大させることになる。
特に、図34及び図35に示すような屋根1もしくは屋根2は、複数の傾斜した屋根面3から立体的に構成されるので、壁や床のように平面上でパネルの割り付けを行なうことが困難であり、屋根1及び屋根2の傾斜した屋根面3…を別々に扱うとともに、屋根勾配の側断面図等を用いてパネルの割り付けを決める必要があった。
【0008】
また、図34に示す上部4が寄棟屋根状に形成され、下部5が切妻屋根状に形成された半切妻屋根1及び図35に示す上部6が切妻屋根状に形成され、下部7が寄棟屋根状に形成された入母屋屋根2においては、上記のように切妻屋根と寄棟屋根を上下に接合した複雑な形状を有しており、これら屋根を構成する屋根面3…の中には、通常の切妻屋根や寄棟屋根の屋根面のような矩形、台形、三角形状の屋根面よりも複雑な形状を有するものがあり、パネルの割り付けを困難なものとしていた。すなわち、CAD上において、これら半切妻屋根1や入母屋屋根2に、パネルを効率良く自動的に割り付けることが極めて困難であった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記パネルから構築される建物の半切妻屋根もしくは入母屋屋根において、該屋根の屋根面に効率良く屋根パネル及び小屋梁を配置するために、これら屋根パネルの配置及び小屋梁の配置の基準となる基準線を屋根面上に作成する屋根割付用基準線作成装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の屋根割付用基準線作成装置は、複数の屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、複数の傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、設計すべき屋根の屋根面上に上記屋根パネルの位置や上記屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線を作成するものであり、予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段aと、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根の屋根面に、該屋根面の傾斜方向に沿って屋根パネルの強度に対応した間隔をあけるとともに上記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも上記傾斜方向に直角な梁の位置を示す第1の基準線を作成する第1の基準線作成手段bと、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根が、上部が寄棟屋根状に形成され、下部が切妻屋根状に形成された半切妻屋根の場合に、該半切妻屋根の二つの屋根面が勾配上で棟状に接合された隅棟を示す隅棟線と上記半切妻屋根の外周を示す外周線との交点を基準点として認識する基準点認識手段cと、上記半切妻屋根の棟を示す棟線を挟む二つの屋根面において、基準点認識手段cにより認識された基準点含むとともに、上記屋根面の傾斜方向と直角に配置され、かつ、屋根パネルの上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示す第2の基準線を作成する第2の基準線作成手段dとを具備してなることを上記課題の解決手段とした。
【0011】
また、本発明の請求項2記載の屋根割付用基準線作成装置は、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根において、上記隅棟線と上記半切妻屋根の棟を示す棟線との交点を補助点として認識する補助点認識手段eと、上記第2の基準線が作成された屋根面において、上記補助点を含み、かつ上記屋根面の傾斜方向に沿った補助線を作成する補助線作成手段fと、上記補助点が屋根面と外壁との接合部を示す外壁線の内側にある場合に、上記第2の基準線を上記基準点から上記補助線と第2の基準線との交点までに限定する第2の基準線限定手段gとを備えたことを上記課題の解決手段とした。
【0012】
そして、本発明の請求項3記載の屋根割付用基準線作成装置は、上記補助点が屋根面と外壁との接合部を示す外壁線の外側にある場合に、上記第2の基準線を上記基準点から上記外壁線を越える位置までに限定する第2の基準線限定手段gを備えたことを上記課題の解決手段とした。
【0013】
さらに、本発明の請求項4記載の屋根割付用基準線作成装置は、複数の屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、複数の傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、設計すべき屋根の屋根面上に上記屋根パネルの位置や上記屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線を作成するものであり、予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段aと、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根の屋根面に、該屋根面の傾斜方向に沿って屋根パネルの強度に対応した間隔をあけるとともに上記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも上記傾斜方向に直角な梁の位置を示す第1の基準線を作成する第1の基準線作成手段bと、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根が、入母屋屋根の場合に、入母屋屋根の妻壁を示す妻壁線と二つの屋根面が勾配上で棟状に接合された隅棟を示す隅棟線との交点を基準点として認識する基準点認識手段cと、平面図上において、上記基準点認識手段cにより認識された基準点を含む屋根面において、上記基準点から上記屋根面の傾斜方向の所定距離上方に、上記屋根面の傾斜方向と直角に配置され、かつ、屋根パネルの上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示す第2の基準線を作成する第2の基準線作成手段dとを具備してなることを上記課題の解決手段とした。
【0014】
本発明の請求項5記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記形状記憶手段aに記憶された平面図上の屋根において、上記妻壁線と上記第2の基準線との交点を補助点として認識する補助点認識手段eと、上記第2の基準線を該基準線が作成された屋根面の妻側側縁から上記補助点を越えた位置までに限定する第2の基準線限定手段gとを備えたことを上記課題の解決手段とした。
【0015】
本発明の請求項6記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根は、該屋根の形状を示す各値が基準長さ単位の整数倍にされるとともに、各手段により平面図上に作成される線の位置を示す値は、上記基準長さ単位の整数倍とされていることを上記課題の解決手段とした。
【0016】
【作用】
上記請求項1記載の構成によれば、上記形状記憶手段aは、平面図上の屋根の形状を記憶しており、屋根パネルの位置や屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線は、上記平面図上で作成されることになる。
そして、第1の基準線作成手段bは、上記平面図上の屋根面に、該屋根面の傾斜方向に所定の間隔を開けて少なくとも上記梁の位置を示す第1の基準線を作成する。
また、基準点作成手段cは、上記平面図上の屋根が半切妻屋根の場合に、上記谷隅線と屋根の外周線との交点を基準点として認識する。
【0017】
次に、第2の基準線作成手段dは、上記半切妻屋根の切妻屋根状の部分を構成する屋根面において、上記基準点を含むとともに上記屋根面の傾斜方向と直角すなわち、水平な第2の基準線を作成する。
上記第2の基準線は、屋根パネルの上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示すものなので、上記屋根面は、第2の基準線により上下に分割された状態で、それぞれに屋根パネルが配置されることになり、複雑な形状の屋根面を単純な形状の屋根面に分割して、屋根パネルの割り付けを容易なものとすることができる。
すなわち、半切妻屋根の切妻屋根状の部分を構成する屋根面の切妻屋根状の部分とその上の寄棟屋根状の部分を上限に分割することにより屋根パネルの割り付けを容易なものとしている。
【0018】
上記請求項3記載の構成によれば、上記補助点認識手段eにより上記隅棟線と棟線との交点が補助点として認識される。次に、上記補助線作成手段fが補助点を通る位置に上記屋根面の傾斜方向に沿った補助線を作成する。
次いで、上記第2の基準線限定手段gが、作成した第2の基準線を、上記基準点から上記第2の基準線と補助線の交点までに限定する。
すなわち、上記半切妻屋根の切妻屋根状の部分を構成する屋根面を上記のように単に上下に分割するのではなく、上記屋根面の妻側の部分だけを上下に分割するように上記第2の基準線を限定している。そして、上記第2の基準線の上方に三角形状の屋根パネルを配置できるようにし、残りの部分に矩形状の屋根パネルを配置するようにすることができる。
【0019】
上記補助点が外壁線の内側の場合にだけ、第2の基準線を補助線までに限定するようにしたのは、補助点が外壁線の外側にある場合に、限定された第2の基準線の上方に上記三角形状の屋根パネルを配置すると該屋根パネルは、外壁に囲まれた建物の外、すなわち、軒もしくはケラバ(切妻屋根の妻側端部)部分に配置されてしまうことになり、屋根パネルを支持するのが困難な状態となってしまうからである。
【0020】
上記請求項3記載の構成によれば、上述のように補助点が外壁線の外側に有る場合に、第2の基準線を基準点から外壁線を越える位置までに限定することにより、第2の基準線の上方に配置される屋根パネルの幅が屋根の妻側側縁から外壁線の内部までとなり、上記外壁線内部の部分により屋根パネルを支持することができ、上記請求項2記載の構成と同様の作用を得ることができる。
【0021】
上記請求項4記際の構成によれば、請求項1記載の構成と同様に、第1の基準線を作成することができる。
そして、上記平面図上の屋根が入母屋屋根の場合に、基準点認識手段cが、上記隅棟線の延長線と妻壁線との交点を基準点として認識し、第2の基準線作成手段dが、上記基準点を含む屋根面において、上記基準点より所定距離上方の部分に、第2の基準線を作成する。
【0022】
該第2の基準線は、上記屋根面において、隅棟線に沿って三角状の屋根パネルを配置した際に、該屋根面上部の妻側の側縁と隅棟線との交点の上方部分に、台形状の屋根のケラバとなる領域が残されてしまうことになり、この空間に三角形状もしくは台形状の屋根パネルを配置する際に、これら屋根パネルの上側縁及び該屋根パネルの上側縁を支持する小屋梁の位置を示すものである。
すなわち、上記第2の基準線により、上記屋根面上部の妻側の側縁と隅棟線との交点の上方の部分に上記台形状もしくは三角状のケラバ用の屋根パネルを容易に配置することができる。
【0023】
上記請求項5記載の構成によれば、上記第2の基準線限定手段gが上記第2の基準線を上記補助点認識手段が認識した補助点すなわち妻壁の位置を越えて所定距離の位置迄に限定することにより、上記屋根パネルの配置が複雑な部分を越えて、第2の基準線が作成されることにより屋根面が分割されて、小さな屋根パネルが配置されるのを防止することができるとともに、妻壁の越える位置までに第2の基準線を限定すること、すなわち、第2の基準線を少なくとも妻壁を越えるものとすることにより、妻壁の内側に支持される小屋梁の位置を示すことができる。
上記請求項6記載の構成によれば、平面図上において、屋根の形状を示す各値及び上記各手段により作成される線の位置を示す値は、上記基準長さ単位の整数倍とされているので、屋根パネルや梁を容易に規格化することができる。
なお、前記「課題を解決するための手段」及び「作用」の項において、図1に示す符号により本発明を説明したが、本発明が図1に示す構成に限定される趣旨でないことは勿論である。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明の一実施例の屋根割付用基準線作成装置を図面を参照して説明する。
なお、この実施例の基準線作成装置は、本発明の屋根割付用基準線作成装置を、コンピュータシステムにより構成されるCADシステムに応用したものであり、この実施例において、基準線作成装置は、CADシステムの一部として機能するようになっている。そして、CADシステムの一部である基準線作成装置は、上記CADシステムにより設計された屋根に、屋根パネルや小屋梁を割り付けるための基準線を作成するものである。また、上記CADシステムは、上記設計された屋根に上記基準線に基づいて屋根パネルや小屋梁を割り付けるものである。
【0025】
ここで、上記基準線作成装置を説明する前に、説明を容易にするために、図2を参照して屋根の基本的な構造を説明する。
図2は、屋根パネルP…により構成される寄棟屋根10の一例を示したものである。図2に示すように、屋根10の下方は、複数の壁(外壁11a、内壁11b)11…により建物が構成されている。そして、これら壁11…のうちの耐力壁もしくは支持壁となるものについては、その上側縁が屋根10の裏面まで達するように立ち上げられている。例えば、屋根10の屋根面12の傾斜方向と平行に配置される内壁11b、11bは、その上端部が屋根10裏面に沿うように三角形状に形成され、屋根面12…の傾斜方向と直角に配置される外壁11a…は、その上端面が水平にされている。
なお、上記耐力壁は、垂直荷重と水平荷重との両方を受けるものであり、上記支持壁は、主に垂直荷重を受けるものである。
【0026】
そして、これら壁11…の上端部には、屋根10を支持する小屋梁(屋根梁13、B梁14、小梁15)Hが掛け渡されている。これら小屋梁Hのうち、両端を壁11に掛ける梁を大梁と称し、この大梁には、屋根梁13とB梁14の二種類がある。
上記B梁14は、途中で折れ曲がるか、登り形状(斜めに傾斜した直線状)の梁であり、少なくとも一部が屋根面12の傾斜方向に平行に配置されるものである。
【0027】
また、図4に示すように、上記B梁14のうちの曲がったB梁14aは、図3に示す小屋組みに使われる陸梁16、束17、母屋18の役割を一つの梁で果たすものであり、基本的に、B梁14aは、屋根面12の傾斜に沿って配置される勾配部14cと、屋根面12の傾斜方向に対して直角に配置される水平部14dとが一体になることで曲がった(Bent=曲がった)形状に形成された梁のことである。
上記B梁14aを用いることにより、梁の部品点数を減らすことができるとともに、屋根裏に陸梁16が配置されなくなり、屋根裏の空間を大きくとることができる。
【0028】
なお、上述のように屋根面12の傾斜に沿って配置される直線上の登り梁(図5に図示)14bも、B梁14の一種とする。
上記屋根梁13は、両端を壁11、11に水平に架け渡す梁であり、屋根面12の傾斜方向に対して直角に配置されるものである。
そして、少なくとも一端が上記B梁14、屋根梁13に掛けられた梁を小梁15(図2に図示)と称する。
【0029】
また、上記大梁(屋根梁13、B梁14)と小梁15との区別は、小屋梁Hの断面積(この実施例において上記各小屋梁Hは、左右の厚みが略同じに形成され、上下の厚みを代えることにより耐力を調整している。)ではなく、小屋梁Hの両端部を支持するものにより決められるものとしており、両端部が壁11、11に支持されているものだけが大梁(屋根梁13、B梁14)となり、梁の両端部の少なくとも一方が屋根梁13もしくはB梁14に支持されているものが小梁15となる。
なお、屋根パネルP…により構成される屋根10においては、一般の現場軸組の建物に形成される垂木に代わって屋根パネルP…の芯材(図示略)が屋根面12を支持するようになっている。
【0030】
そして、上述のような小屋梁Hの上に屋根10が設置されている。図2に示すように、基本的な寄棟の屋根10は、4つの屋根面(図2において2つの屋根面12、12だけ図示)12…から構成されている。そして、上記屋根面12…は、棟を挟んで配置される二つの屋根面12、12と、屋根10の妻側に配置される二つの屋根面12とからなる。そして、これら屋根面12…は、棟10bと、隅棟10c…(図2中二本だけ図示)とにより分けられている。
そして、各屋根面12…には、基本的に上記隅棟10cに接する部分に三角形状の屋根パネルP1が配置され、それ以外の部分に矩形状の屋根パネルP2が配置されている。そして、これらの屋根パネルP…同士を接合するとともに、屋根パネルP…と上記小屋梁Hとを接合することにより、屋根10が形成されている。
【0031】
この際に、上記傾斜に沿って上下に接合される屋根パネルP…の接合部sには、必ずその裏面に屋根パネルP…の上下側縁を支持する梁が配置されるようになっている。図2においては、屋根パネルP…の接合部sに沿って、屋根梁13、B梁14aの水平部14d、小梁15が配置されている。
なお、屋根10の形状が複雑な場合には、上記三角形状や矩形状の屋根パネルP…以外に、台形状や菱形状の屋根パネル(図示略)が用いられる。また、上記各形状の屋根パネルPは、後述する1/4モジュール毎にサイズが異なるものが用意されている。さらに、屋根パネルP…においては、外観及び構造上の問題から、屋根の軒やケラバにおいて、下面の一部が露出する屋根パネルP…と下面が完全に屋根裏に隠れてしまう通常の屋根パネルP…とを分けている。すなわち、屋根パネルP…は、上記形状の違う屋根パネルP…毎に、通常の屋根パネルと、軒先用の屋根パネルと、ケラバ用の屋根パネルと、軒先のケラバ用の屋根パネルとに別れている。また、主となる屋根の下に設けられる屋根(下屋)においては、屋根が壁から延出されるので、壁との取り合いが生じることになり、主となる屋根に配置される屋根パネルの規格サイズよりも壁の厚みの半分だけ短い屋根パネルが用いられる。
【0032】
次に、図6に示される基準線作成装置の基本構成を参照して、基準線作成装置を説明する。
図6に示す上記基準線作成装置を備えたCADシステムは、周知のように中央演算処理ユニットや内部記憶装置となるRAM及びROM等のメモリなどを備えた演算処理装置(コンピュータ)21と、ハードディスク、光磁気ディスク等からなる補助記憶装置22と、カラーディスプレイ等からなる表示装置23と、キーボード等からなる入力装置24と、マウス、タブレット、デジタイザー等からなるポインティングデバイス(座標位置入力装置)25と、プリンター及びプロッター等からなる出力装置26とを基本的構成とするものである。
【0033】
上記補助記憶装置22には、住宅を構築するための各種部材の内部コードNo.、グラフィックデータ、形状データ、発注用製品コードNo.、各種部材の単価等がデータベースとして記憶されるとともに、CADシステム上で設計されたデータが記憶されている。
また、上記補助記憶装置22は、CADシステムにより設計されたデータとして屋根の形状を示すデータを記憶する。
【0034】
なお、上記補助記憶装置22に記憶された屋根30の形状のうち、基準線作成装置で用いられる屋根の形状データは、例えば、図7ないし図9に示すように平面図上の屋根30(31、32、33)である。なお、図7及び図8の屋根31、32は半切妻屋根を示し、図9の屋根33は入母屋屋根を示したものである。また、上記補助記憶装置22において、平面図上の屋根30は、屋根30の外周を示す外周線34と、屋根30の各屋根面12…を分割する棟線(棟を示す)35及び隅棟線(屋根面が勾配上で棟状のに接合された隅棟を示す)36及び谷隅線(屋根面が谷状に接合された谷隅を示すものであるが、この実施例では図示略)と、屋根30の傾斜する屋根面12…と外壁11aが接合する部分を示す外壁線37と、上記外壁線37の水平な部分が含まれる水平な平面と屋根面12…との交差する部分を示す桁線38(図7及び図8において外壁線37の妻側以外の部分が桁線38となっており、この部分で外壁線37と桁線38とが重複している。図9において外壁線37と桁線38とが完全に重複している)とから構成されるものである。
また、平面図上の屋根30には、外壁11a以外の内壁(支持壁もしくは耐力壁)11bの位置を示す壁線図示略)も含まれる。さらに、入母屋屋根33においては、入母屋屋根33の上部のケラバ側の側縁を示す破風線34aを有する。
【0035】
また、上記補助記憶装置22には、屋根パネルP…の長さの許容値が、屋根30の傾斜角、積雪量の異なる地域、重量の異なる屋根材の種類に対応したデータテーブル(図10に図示)Tとして記憶されている。なお、図10に示すデータテーブルTにおいては、データテーブルT上の実際の値を省略して図示した。
上記データテーブルTに登録された値は、屋根パネルP…の強度に基づいて決められた屋根30の傾斜方向に沿った屋根パネルP…の平面図上の長さ(以下、許容値と称す)と、屋根30の外壁線37上に配置される屋根パネルP…の上側縁と上記外壁線37との平面図上の長さ(以下、初回許容値と称す)とを示すものである。
【0036】
そして、上記許容値もしくは初回許容値となる屋根パネルP…の平面図上の長さとは、図11に示すように屋根面12に屋根パネルP…を配置した際の屋根パネルP…の上下側縁間の水平距離L(三角形状の屋根パネルの場合は、例えば、頂点と底辺との水平距離)であり、実際の屋根パネルP…の長さSより短いものである。なお、屋根パネルP…の平面図上の長さは、後述するモジュール単位となっている。
【0037】
上記データテーブルTの値(許容値、初回許容値)は、屋根10の傾斜角(勾配)の後述する種類(屋根の勾配イ、ロ、ハ)と、積雪量により分けられた地域(A地域、B地域、C地域、D地域、E地域))と、瓦、金属、スレート等の屋根葺材の種類(ア、イ、ウ)とにより分けられている。
屋根の傾斜角、積雪量の異なる地域、重量の異なる屋根葺材で分類された許容値は、上述のように屋根パネルP…の強度に基づいて決められたものであり、屋根30の傾斜方向に沿った屋根パネルP…の平面図上の長さが、上記許容値以内の場合には、上記屋根パネルP…を屋根30の傾斜に合わせた角度で配置し、かつ屋根パネルP…の上下側縁を梁によって支持した状態で、屋根葺材、屋根30上の積雪等による荷重に充分に耐え得るようになっている。
【0038】
また、初回許容値については、外壁線37上に配置される屋根パネルP…が、外壁線37の部分で外壁11aの上端に支持される形態となるので、外壁線37上の外壁11aに支持された屋根パネルP…の強度に基づいて決められたものであり、外壁線37から屋根パネルP…上側縁までの長さが上記初回許容値の範囲ならば充分な強度を保持できるようになっている。
なお、上記データテーブルTにおいて、二つに分けられた項の下側は、屋根30に雪止め(屋根30から雪がすべり落ちることにより、雨樋等を傷つけるの防止するものであり、結果的に屋根30に溜まる雪の量を増やすことになる)を設けた際の許容値もしくは初回許容値である。
【0039】
上記演算処理装置21は、周知の住宅用のCADシステムとしての機能を有するとともに、この演算処理装置21を用いて設計された屋根面12に基準線を作成し、該基準線に基づいて、屋根面12に小屋梁H及び屋根パネルP…を配置する機能を有する。
なお、上記基準線は、少なくとも屋根面14の傾斜方向に直角に配置された小屋梁(一般に母屋という)Hの位置を示すものなので、この実施例において、以下、母屋線と称する。また、母屋線には、図12及び13に示すように、屋根パネルP…同士の上下の接合部s(図2に図示)及び該接合部sを支持する小屋梁Hとの位置を示す相対母屋線(第1の基準線)39と、屋根パネルP…の上下側縁の間を支持する小屋梁Hの位置を示す候補母屋線(第1の基準線)40と、後述するように屋根30の形状が半切妻屋根もしくは入母屋屋根の場合に設けられ、かつ、屋根パネルP…同士の上下の接合部s(図2に図示)及び該接合部sを支持する小屋梁Hの位置を示す絶対母屋線(第2の基準線)41(図19及び図22に図示)が設定されている。
【0040】
そして、上記演算処理装置21は、図12、図13に示すように、上記補助記憶装置22から上記平面図上の屋根30の形状を読み出し、上記屋根30の屋根面12…において、該屋根面12…の傾斜方向に沿って上記補助記憶装置22から読み出した許容値毎もしくは製造される屋根パネルPの長さの最大値毎に、相対母屋線39を上記屋根面12の傾斜方向と略直角な方向に沿って作成する機能を有する。
また、演算処理装置21は、上記相対母屋線39を上記最大値毎に作成した場合に、上記相対母屋線と重ならない位置に、屋根面12…の傾斜方向に沿って上記補助記憶装置22から読み出した許容値毎に、候補母屋線40(図13に一本だけ図示)を上記屋根面12の傾斜方向と略直角な方向に沿って作成する機能を有する。
【0041】
また、上記演算処理装置21は、図14及び図15に示すように、平面図上の屋根30が半切妻屋根31、32の場合において、上記外周線34と隅棟線36との交点を基準点42として認識する機能を有する。また、演算処理装置21は、図16及び図17に示すように、棟線35を挟む左右の屋根面12、12に、該屋根面12の傾斜方向と直角に配置されるとともに上記基準点42を含み、かつ、屋根パネルP…の上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示す仮絶対母屋線(線分)41aを作成する機能を有する。
【0042】
また、演算処理装置21は、図16及び図17に示すように、平面図上の屋根30において、上記隅棟線36と棟線35との交点を補助点43として認識し、上記線分41aが作成された屋根面12において、上記補助点43を通り、かつ、上記屋根面12の傾斜方向に沿った補助線44を作成する機能を有する。そして、上記補助点43及び補助線44が外壁線37の内側か外側かを判断し、上記補助点42及び補助線44が外壁線37の内側にある場合には、図18に示すように、上記線分41aを上記基準点42から上記補助線44と線分41aとの交点までに限定し、この限定された線分41aを絶対母屋線41として認識する機能を有する。
また、演算処理装置21は、図19に示すように、上記補助点43及び補助線44が外壁線37の外側にある場合には、上記線分41aを基準点41から上記外壁線37を越える位置までに限定し、この限定された線分41aを絶対母屋線41として認識する機能を有する。
【0043】
また、演算処理装置21は、図20に示すように、平面図上の屋根30が入母屋屋根31の場合に、上記隅棟線36と入母屋屋根31の妻壁の位置を示す妻壁線45との交点を基準点42として認識する機能を有する。
演算処理装置21は、図21に示すように、基準点42を含む屋根面12、12において、上記基準点42から上方(棟線に近づく方向)の所定距離の位置に、該屋根面12の傾斜方向と直角に配置され、かつ、屋根パネルP…の上下の接合部及び該接合部に配置される小屋梁Hの位置を示す仮絶対母屋線(線分)41aを作成する機能を有する。
【0044】
また、演算処理装置21は、図22に示すように、上記線分41aと妻壁線45との交点を補助点43として認識し、上記線分を上記屋根面12の妻壁側側縁(破風線34a)から該補助点43を越えて所定距離の位置までに限定し、この限定された線分を絶対母屋線41とする機能を有する。
【0045】
ここで、この実施例の屋根割付用基準線作成装置による母屋線の作成方法を説明する前に、上記CADシステム上での屋根の設計に際し、予め決められた規則について説明する。
該規則は、予め形成された上記パネルにより構築される建物の設計を容易とするとともに、設計された建物の強度を、予め設定された基準以上のものとするために設けられたものである。
【0046】
1、平面図上において基準長さ単位を用いる。
まず、この実施例の上記CADシステムにおいては、建物を設計するに際して、平面図上における基準長さ単位(モジュール)で設計されるものとなっている。そして、最低の単位としては、1/4もしくは1/8モジュールのものを用いている。なお、モジュールは、建物を設計する上で、基本的な長さを1単位としたことにより、1モジュールが最低の単位とならずに、1/4もしくは1/8モジュールが最低の単位となっている。
【0047】
したがって、壁、床、天井等の縦横の長さは、基本的に、上記1/4もしくは1/8モジュールの整数倍となるように設計される。したがって、上記壁、床、天井等を上記モジュール単位で設計するとともに、壁、床、天井等を構成する壁パネル、床パネル、天井パネル等を、上記モジュール単位で設計すること、すなわち、各パネルの形状を上記モジュール単位で規格化することにより、パネルから構築される建物の設計を容易なものとすることができるようになっている。
【0048】
なお、パネル同士やパネルと他の部材との接合部の取り合いに勝ち負けがある場合には、パネルのサイズは、上記モジュール単位から上記勝ち負けの分だけずれた形状となる。また、建物の設計は、必ずしも上記モジュール単位で行なう必要はなく、敷地の条件などによりモジュール単位では効率の良い建物設計が行なえない場合、特注のパネルや、建築現場においてモジュールからずれた部分を製作することにより対応することができる。
【0049】
そして、屋根30を設計する際に、屋根面12及び屋根パネルP…の縦横のサイズを上記モジュール単位にした場合には、屋根30が天井や床に対して傾斜した屋根面12からなることにより、屋根30と床及び天井との設計にずれができてしまい、床や天井に対応して屋根30を設計することが困難になってしまうので、平面図上に投影された屋根30をモジュール単位で設計するものとした。
平面図上に投影された屋根30をモジュール単位(モジュール単位)で設計することにより、従来のように各屋根面12の勾配を有する屋根面12毎の断面図等により、屋根パネルP…の割り付けを決める必要がなくなり、屋根30の平面図一枚から屋根パネルP…の割付を決定することが可能となる。
【0050】
なお、図11の屋根面12の断面図に示すように、平面上の屋根パネルP…の上下側縁を示す線は、屋根パネルP…の下面側の上下側縁とする。また、上述のように平面図上の長さをモジュール単位とすることにより、図11に示すように、平面上のモジュール単位の屋根パネルP…の長さLと、実際の屋根パネルP…の長さSとは、異なることになり、屋根パネルP…は壁パネル等の規格からはずれることになるが、後述するように屋根面12…の傾斜角度を規格化することにより、屋根パネルP…を規格化することができるようになっている。
【0051】
2、屋根の屋根面の傾斜角度を規格化する。
上記屋根30において、屋根勾配は、図11に示すようにn/mで表すとともに、その屋根勾配が5種類とされている。
また、屋根30の形状が切妻として扱われるものについては、上記屋根勾配の全てを用いることができるが、屋根30の形状が寄棟として扱われるものについては、一部の勾配のみを用いることができることになっている。
また、寄棟屋根においては、屋根30の全ての屋根面14…を同一の勾配のものとする。
【0052】
3、屋根の軒の出を規格化する。
上記屋根において、外壁線37から延出する部分の長さ(軒の出)は、図15に示すように上記1/4モジュール単位(一部1/8モジュール単位も含む)で5種類の長さ(N1、N2、N3、N4、N5)に設定されている。
【0053】
なお、これらの規則は、設計及び施工を容易とするために、設けたものであり、この実施例の基準線作成装置において、上記規則からずれた屋根面においても基準線を作成することが可能である。しかし、上記規則からずれた場合には、設計する際に強度を再計算をしたり、実際に建物を建築する際に、規格外の屋根パネルを用いたりする必要があり、設計及び施工の生産性を低下させる可能性がある。
【0054】
次いで、図24のフローチャート及び図12及ぶ図13の平面図上の半切妻屋根31(30)を参照して、基準線作成装置による相対母屋線39及び候補母屋線40の作成方法を説明する。
まず、CADシステムにより屋根の形状が決められ、図7ないし図9に示すような屋根30の平面図が補助記憶装置22に記憶されるとともに、屋根勾配、積雪量により決められる地域、屋根葺材、雪止めの有無が入力されて記憶される。
【0055】
上記屋根30の平面図には、屋根の外周を示す外周線34と、上記棟線35と、上記隅棟線36と、上記外壁線37と、上記桁線38と、図示しない内壁のうちの耐力壁もしくは支持壁の位置を示す壁線及び屋根面が谷状に接合された部分を示す谷隅線等が配置されている。
そして、上記外周線34の内部が屋根30とされ、上記外周線34、棟線35、隅棟線35等で囲まれた範囲が、各屋根面12…とされている。
なお、上記各線分は、それぞれCADシステムに設計された場合に意味づけされており、基準線作成装置に上記屋根30の形状が読み出された際に、それぞれ外周線34、棟線35、隅棟線36、桁線38、外壁線37等として認識された状態となっている。
【0056】
そして、補助記憶装置22の上記データテーブルT1から初回許容値を読み出す。この際には、予め入力された屋根勾配、積雪地域、屋根葺材に対応する初回許容値をデータテーブルTから選択して読み出す(ステップA1)。
次いで、桁線38から屋根30の傾斜方向に沿って上記初回許容値の距離mに最初の相対母屋線39(a)を作成する(ステップA2)。
次いで、初回許容値と同様に、補助記憶装置22の上記データテーブルTから許容値を読み出す(ステップA3)。
【0057】
そして、該許容値が所定の値以下の場合には(ステップA4)、許容値を最大値とする(ステップA5)。すなわち、許容値が予め決められた所定の値以下の場合には、許容値を越える値(ここでは規格化された屋根パネルの長さの最大値)を許容値とすることで、短い間隔で、相対母屋線39が作成されることにより、短い屋根パネルP…が割り付けられるのを防止している。
【0058】
次いで、図12に示すように、上記最初の相対母屋線39から傾斜方向に沿って上記許容値に対応する距離n(図12に図示)毎に相対母屋線39(b)を作成する(ステップA6)。
なお、図13に示すように、最初に作成した相対母屋線39(a)から棟線35までの距離が許容値以下の場合には、そこで、相対母屋線39の作成作業を終了する。また、図13においては、上記許容値が所定の値以下となっていることにより、許容値が最大値とされている。
さらに、上記相対母屋線39(b)を作成した際に、該相対母屋線49(b)から棟線35までの距離が許容値より長ければ、相対母屋線39(b)から許容値の距離に、さらに相対母屋線39を作成することを繰り返す。
そして、相対母屋線39の作成が終了した段階で、作成された相対母屋線39を補助記憶装置22に登録する(ステップA7)。
【0059】
次に、上記許容値を補助記憶装置22から読み出す(ステップA8)。そして、上記相対母屋線39の作成において、読みだされた許容値が1.5以下の場合に、許容値を3とすることにしたので、許容値が所定の値より大きければ、許容値毎に相対母屋線39が引かれており、使用される屋根パネルP…は、許容値以下の長さのものであり、屋根パネルP…の中央部を支持する小屋梁Hを必要としない。したがって、許容値が所定の値より大きい場合(上記データテーブルにおいては、例えば、図12に示すように、候補母屋線40を作成せずに作業を終了する。
【0060】
次いで、図13に示すように、読み出された許容値が所定の値以下の場合には、上述のように作成された相対母屋線39から、屋根面12の傾斜方向から上に向かって上記許容値毎に、次の相対母屋線39に至るまで、候補母屋線40を作成し、さらに次に相対母屋線39から上記許容値毎に候補母屋線40を作成する作業を相対母屋線39がなくなるまで行なう(ステップA10)。
そして、平面図上に作成された候補母屋線40は、上記相対母屋線39と同様に補助記憶装置32に登録する(ステップA11)。
以上により、相対母屋線39及び候補母屋線40の作成を終了する。
【0061】
次に、基準線作成装置においては、図18、図19及び図22に示す絶対母屋線41の作成を行なう。ここでは、まず、平面図状の屋根が図7及び図8に示すような半切妻屋根31、32の場合について、絶対母屋線41の作成を図25のフローチャートと、図14ないし図19を参照して説明する。
まず、図14及び図15に示すように、上記補助記憶装置22に記憶された平面図上の屋根31、32(相対母屋線39及び候補母屋線40が作成されたもの、なお、図14においては、図面が煩雑になるのを避けるために、相対母屋線39及び候補母屋線40を省略した)を呼び出し、該平面図上の屋根31、32において、隅棟線36と外周線34との交点を検索し、該交点を基準点42として認識する(ステップB1)。
【0062】
次に、上記ステップB1で基準点42が認識できなかった場合には、絶対母屋線41を作成せずに処理を終了する(ステップB2)。
次に、図16及び図17に示すように、棟線35を挟む屋根面において、上記基準点42を通り、傾斜方向と直交して屋根面12を遮る線分41aを作成する(ステップB3)。
【0063】
この際に、上記線分41aを作成できなかった場合、絶対母屋線51の作成処理を終了する(ステップB4)。
次に、上記隅棟線36と、棟線35の交点を補助点43として認識し(ステップB5)、該補助点43を通り上記屋根面12の傾斜方向に沿って、補助線44を作成する(ステップB6)。
そして、もし、補助線44を作成できなかった場合には(ステップB7)、上記線分41aを、絶対母屋線41として、絶対母屋線41の作成処理を終了する(ステップB8)。
【0064】
そして、補助線44を作成した場合には、線分41aを上記補助線44との交点の位置で二つに分割する(ステップB9)。
この際にエラーを生じた際には(ステップB10)、警告を発して処理を終了する(ステップB11)。
そして、上記分割された線分41aのうちの基準点を端点とする線分41aを取得する(ステップB12)。
次いで、線分41aと外周線34の交差するかしないかを調べ(ステップB13)、交差する場合(ステップB14)、すなわち、補助点43及び補助線44が外壁線37の内側にある場合に、上記線分41aを絶対母屋線41とする(ステップB15)。
【0065】
また、線分41aと外周線34が交差しない場合(ステップB14)、すなわち、補助点43及び補助線44が外壁線37の外側にある場合には、上記線分41aを外壁線37を所定モジュール越えた位置までに延長し、延長された線分41aを絶対母屋線41とする(ステップB16)。
以上の処理により、半切妻屋根31、32における絶対母屋線41の作成を終了する。
【0066】
そして、CADシステムの一部である基準線作成装置により、上記相対母屋線、候補母屋線、絶対母屋線の作成が終了した段階で、上記CADシステムにより、小屋梁H及び屋根パネルPの割り付けが行なわれる。
上述のように小屋梁Hは、その水平な部分が上記相対母屋線39、候補母屋線40、絶対母屋線41上に配置されるように割り付けられる。すなわち、相対母屋線39もしくは候補母屋線40は、上述のようにデータテーブルTに登録され、かつ屋根パネルPの強度に基づいた初回許容値及び許容値毎に配置されているので、上記相対母屋線39及び候補母屋線40の位置に小屋梁Hを配置することによって、充分な強度を有する屋根を構築することができる。言い換えれば、この実施例の基準線作成装置により、上記初回許容値及び許容値毎に相対母屋線39または候補母屋線40を作成することにより、CADシステムが自動的に、屋根に充分な強度を持たせることができる小屋梁Hの割り付けを行なうことが可能となる。
【0067】
また、屋根パネルPは、図26及び図27に示すように、基本的に、その上側縁もしくは頂点が棟線35もしくは相対母屋線39もしくは絶対母屋線41上に配置されるように割り付けられ、かつ、その下側縁が、相対母屋線39もしくは絶対母屋線41もしくは外周線34上に配置されるように割り付けられる。
そして、以上のように屋根パネルPを割り付けることにより、小屋梁Hの割り付けと同様に、屋根に充分な強度を持たせることができる。言い換えれば、基準線作成装置により、上述のように相対母屋線39及び候補母屋線40を作成することにより、CADシステムにより、自動的に充分な強度を有するように、屋根パネルPを割り付けることができる。
なお、図26及び図27に示すように、屋根面12の隅棟線36に沿った位置には、隅棟線36を斜辺とする三角形状もしくは台形状の屋根パネルPが割り付けられ、残りの部分に矩形状の屋根パネルが割り付けられる。
【0068】
また、絶対母屋線41は、図26に示すように補助点43が、外壁線37の内側にある場合には、隅棟線36と絶対母屋線41との間に三角形状の半切妻屋根のケラバ用の屋根パネルPが隅棟線36に斜辺を合わせ、底辺を絶対母屋線41に合わせて割り付けられる。すなわち、基準線作成装置が絶対母屋線41を作成したことにより、容易に半切妻屋根31、32のケラバ用の屋根パネルP(k)を配置することができる。
【0069】
また、この際に、上記屋根パネルPは、絶対母屋線41が外壁線37の内側まで作成され、外壁線37と交差するようになっているので、外壁11a上に配置されることになる。そして、上記屋根パネルPは、絶対母屋線41に配置された小屋梁Hと外壁11aにより支持されることになる。
【0070】
また、図27に示すように補助点43が、外壁線37の内側にある場合には、補助点43で分割された線分41aが、補助点43の位置及び外壁線37の位置を越えて、外壁線37から所定モジュールの位置まで延長されることになるので、隅棟線36と絶対母屋線41との間に、棟線35を上辺とし、隅棟線36を斜辺とし、絶対母屋線41を底辺とする台形状の半切妻屋根のケラバ用の屋根パネルP(k)が配置されることになる。
【0071】
上記屋根パネルP(k)は、絶対母屋線41を上述のように外壁線37より内側に延出したことにより、絶対母屋線41上に割り付けられる小屋梁Hと外壁11aとに支持されることになる。
上述のことから、基準線作成装置により作成された絶対母屋線41は、上記基準点から棟線35を挟む屋根面12の傾斜方向に対して直角に作成されることにより、上記隅棟線36に沿って配置される三角形状もしくは台形状のケラバ用屋根パネルPの底辺の位置と長さを示すことになる。
【0072】
また、絶対母屋線41が補助点43を通る補助線44の位置までに限定されるか、もしくは、補助線44を越えた位置で限定するか、すなわち、上記補助点43が外壁線37の内側から外側かで、ケラバ用屋根パネルPの形状を三角形状にするか台形状にするかを決めることができ、また、上述のように補助点43が外壁線37の外側に有る場合に、絶対母屋線41を延長して、絶対母屋線41と外壁線37を延長することにより、ケラバ用屋根パネルPの底辺が延長され、該屋根パネルPが、必ず外壁線37上に配置されて、外壁11aに支持されるように割り付けることができる。
【0073】
次に、平面図状の屋根が図9に示すような入母屋屋根33の場合の絶対母屋線の作成について、図28のフローチャートと、図20ないし図22を参照して説明する。
まず、図20に示すように、上記補助記憶装置22に記憶された平面図上の屋根33(相対母屋線39及び候補母屋線40が作成されたもの、なお、図20においては、図面が煩雑になるのを避けるために、相対母屋線39及び候補母屋線40を省略した)を呼び出し、該平面図上の屋根33において、隅棟線36の延長線と入母屋屋根の妻壁の位置を示す妻壁線45との交点を検索し、該交点を基準点42として認識する(ステップC1)。
【0074】
次に、上記ステップC1で基準点42が認識できなかった場合には、絶対母屋線41を作成せずに処理を終了する(ステップC2)。
次に、図21に示すように、棟線35を挟む屋根面12において、上記基準点42から棟線に向かって所定モジュールの距離の位置を通り、上記屋根面12の傾斜方向と直交して屋根面12を遮る線分41aを作成する(ステップC3)。すなわち、上記基準点42から上方に向かって所定距離の位置に、線分41aを作成する。
【0075】
この際に、上記線分41aを作成できなかった場合、絶対母屋線51の作成処理を終了する(ステップC4)。
次に、上記線分41aと、妻壁線45の交点を補助点43として認識する(ステップC5)。
そして、もし、補助点43を認識できなかった場合には(ステップC6)、上記線分41aを、絶対母屋線41として、絶対母屋線41の作成処理を終了する(ステップC7)。
【0076】
そして、補助点43を認識できなかった場合には、線分41aを上記補助点43の位置で二つに分割し、分割された線分41aのうちの破風線34aとの交点を有する線分41aを取得する(ステップC8)。
次に、図22に示すように、取得された線分41aを妻壁線45から所定モジュールだけ延長する(ステップC9)。
【0077】
そして、延長された線分41aと妻壁線45の交点数を取得する(ステップC10)。ここで、上記交点数は、基本的に線分41aが、元の線分41aを妻壁線45との交点である補助点43で分割し、かつ、妻壁線45から所定モジュール延長したものなので、一つのはずであり、交点数が2以上の場合には(ステップC11)、エラー処理として、絶対母屋線41を認識せずに、警告を表示して処理を終了する(ステップC12)。
交点数が2以上で無い場合には、分割され、かつ、延長された線分41aを絶対母屋線41とする(ステップC13)。
以上の処理により、入母屋屋根33における絶対母屋線41の作成を終了する。
【0078】
そして、CADシステムの一部である基準線作成装置により、上記相対母屋線39、候補母屋線40、絶対母屋線41の作成が終了した段階で、上記CADシステムにより、小屋梁H及び屋根パネルPの割り付けが行なわれる。
ここで、小屋梁Hの割り付け及び屋根パネルPの割り付けの一例として、図29ないし図33を参照して説明する。
【0079】
ここで、図29は、壁11(11a、11b)の配置を示平面図であり、上記平面図上の入母屋屋根33が、二点鎖線で重ねて表示されている。そして、上記平面図は、上記基準線作成装置により、相対母屋線39及び絶対母屋線41が作成されたものである。
そして、図30は、上記相対母屋線39及び絶対母屋線41に基づいて配置された小屋梁Hを示すものである。
【0080】
上述のように小屋梁Hは、その水平な部分が上記相対母屋線39、候補母屋線(図29の入母屋屋根33は、候補母屋線40がない例である)40、絶対母屋線41上に配置されるように割り付けられる。すなわち、相対母屋線39もしくは候補母屋線40は、上述のようにデータテーブルTに登録され、かつ屋根パネルPの強度に基づいた初回許容値及び許容値毎に配置されているので、上記相対母屋線39及び候補母屋線40の位置に小屋梁Hを配置することによって、充分な強度を有する屋根を構築することができる。言い換えれば、この実施例の基準線作成装置により、上記初回許容値及び許容値毎に相対母屋線39または候補母屋線40を作成することにより、CADシステムが自動的に、屋根に充分な強度を持たせることができる小屋梁Hの割り付けを行なうことが可能となる。
【0081】
なお、図30の上半分において、図29の相対母屋線39の位置に、小梁15…がB梁14(14a、14b)間に掛け渡されて配置されている。また、図30の上半分において、図31に示すように、2本のB梁14a、14aの水平部14dの上に、それぞれ、水平部14dの方向に沿って、入母屋屋根33の妻壁を構成する妻壁パネル46が配置されている。そして、図29の絶対母屋線41の位置には、小梁15が上記妻壁パネル46と内壁11bもしくはB梁14bとに掛け渡されて配置される。
【0082】
また、図30の下半分において、図29の相対母屋線39の位置に、B梁14aの水平部14cが配置される。また、図30の下半分において、図32に示すように、2本ずつのB梁14a…の水平部14dの上に、水平部14dに対して直角に妻壁パネル46が配置される。そして、図29の絶対母屋線41の位置には、小梁15が上記妻壁パネル46と内壁11bとに掛け渡されて配置される。
【0083】
次に、屋根パネルPは、図33に示すように、基本的に、その上側縁もしくは頂点が棟線35もしくは相対母屋線39もしくは絶対母屋線41上に配置されるように割り付けられ、その下側縁が、相対母屋線39もしくは絶対母屋線41もしくは外周線34上に配置されるように割り付けられる。
そして、以上のように屋根パネルPを割り付けることにより、小屋梁Hの割り付けと同様に、屋根に充分な強度を持たせることができ、言い換えれば、基準線作成装置により、上述のように相対母屋線39及び候補母屋線40を作成することにより、CADシステムにより、自動的に充分な強度を有するように、屋根パネルPを割り付けることができる。
【0084】
図33に示すように、図29の屋根面12の隅棟線36に沿った位置には、隅棟線36を斜辺とする三角形状もしくは台形状の屋根パネルPが割り付けられ、残りの部分に矩形状の屋根パネルPが割り付けられる。
また、絶対母屋線41は、図29に示すように妻壁線45を越えるように、妻壁線45の両端部に配置されており、妻壁上の棟線35を挟む屋根面12のケラバ部分に、台形状の屋根パネルP(k)と矩形状の屋根パネルPを配置するために、作成されたものである。
【0085】
すなわち、上記絶対母屋線41により、上記台形状の屋根パネルP(k)の配置位置を決めた後には、上述のように、隅棟線36に沿って三角形状の屋根パネルP(k)を割り付け、その残りの部分に矩形状の屋根パネルPを割り付けることができる。
従って、入母屋屋根32の複雑な屋根面12においても、上記絶対母屋線41により、棟線35を挟む屋根面12の妻壁部分の左右両端部のケラバ部分に台形状の屋根パネルP…を割り付けた後には、通常の寄棟屋根と同様に上記相対母屋線39に従って用意に屋根パネルP…を割り付けることができる。
【0086】
なお、上記入母屋屋根33の妻壁側の屋根面12は、棟線35を挟む屋根面12の下側に配置される屋根(下屋)となり、妻壁から延出する状態となる。従って、妻壁側の屋根面12の上側縁においては、妻壁と屋根パネルPとの間に取り合いが生じることになり、屋根パネルPの長さが、妻壁の厚みの半分だけ短いものが用いられる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように上記請求項1記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記形状記憶手段aは、平面図上の屋根の形状を記憶しており、屋根パネルの位置や屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線は、上記平面図上で作成される。すなわち、平面図上で屋根パネルの割り付けを行なうことができる。そして、第1の基準線作成手段bが作成した第1の基準線に基づいて、一般的な台形、三角形、矩形の屋根面に屋根パネルや小屋梁を容易に割り付けることができる。
【0088】
また、上部が寄棟屋根状に形成され、下部が切妻屋根状に形成された半切妻屋根においては、隅棟線と外周線との交点を基準点とし、該基準点を含む水平な第2の基準線を作成することにより、上記半切妻屋根の寄棟屋根状の上部と切妻屋根状の下部が上下に分割されることになり、屋根パネルの割り付けを容易なものとすることができる。
【0089】
上記請求項2記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記補助点が外壁線の内側にある場合に、上記補助線により第2の基準線の長さを限定することにより、棟線を挟む屋根面の隅棟線と接する部分だけを、他の部分と分離することができるので、上記補助線により限定された第2の基準線の上に三角形状のケラバ用パネルを配置するようにし、残りの部分を通常の切妻屋根と同様に矩形状の屋根パネルを配置するようすることができる。
【0090】
すなわち、基準線作成装置により第2の基準線を作成することにより、上記三角形状のケラバ用の屋根パネルの配置位置を決めることができ、かつ、上記三角形状のケラバ用の屋根パネルを配置した後には、残りの部分を通常の切妻屋根や寄棟屋根と同様に屋根パネルを割り付けることができる。従って、半切妻屋根の屋根パネルの配置を容易なものとすることができる。
従って、上記基準線作成装置により、半切妻屋根において、屋根パネルの生産性の向上及び屋根の施工性の向上を図ることができ、住宅の製造コストを削減することが可能となる。
【0091】
上記請求項3記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記補助点が外壁線の外側に配置されている場合に、上記第2の基準線が外壁線を越える位置までに限定することにより、上記三角形状のケラバ用の屋根パネルが外壁の外側に配置されて、屋根パネルを支持することが困難にならないようになっている。
すなわち、外壁の内側に至る第2の基準線に沿って台形状のケラバ用の屋根パネルを配置することにより、台形状のケラバ用屋根パネルの一部が外壁の内側に掛けられることにより、上記屋根パネルが外壁と小屋梁に支持されることになる。
そして、第2の基準線に従って、ケラバ用屋根パネルを割り付けることにより、上記請求項2記載の基準線作成装置と同様の効果を奏することができる。
【0092】
上記請求項4記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、入母屋屋根において、上記請求項1記載の屋根割付用基準線作成装置と同様に、平面図上で屋根パネルの割り付けを行なうことができる。
また、上記第2の基準線により、隅棟線の延長線と妻壁線の交点である基準点の上方の位置において、棟線を挟む屋根面を上下に分割して屋根パネルを配置することができる。すなわち、隅棟線の延長線と絶対母屋線とに囲まれる位置に台形状のケラバ用屋根パネルを配置する位置を決めることができる。
【0093】
また、請求項5記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、上記第2の基準線を妻壁線を越える位置までに、限定することにより、第2の基準線により棟線を挟む屋根面が全体が上下に分割されて、屋根面に比較的小さな屋根パネルが配置されるのを防止することができる。
従って、上記基準線作成装置により、入母屋屋根において、屋根パネルの生産性の向上及び屋根の施工性の向上を図ることができ、住宅の製造コストを削減することが可能となる。
【0094】
上記請求項6記載の屋根割付用基準線作成装置によれば、平面図上において、屋根の形状を示す各値及び上記各手段により作成される線の位置を示す値は、上記基準長さ単位の整数倍とされているので、屋根パネルや梁を容易に規格化するとともに、屋根パネルの割付を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屋根割付用基準線作成装置の基本構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根示す展開斜視図である。
【図3】上記実施例の屋根割付用基準線作成装置を説明するための小屋梁の側面図である。
【図4】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのB梁の側面図である。
【図5】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための登り形状のB梁の側面図である。
【図6】上記屋根割付用基準線作成装置の基本構成を示すブロック図である。
【図7】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図8】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図9】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図10】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのデータテーブルを示す図表である。
【図11】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根に割り付けられた屋根パネルの断面図である。
【図12】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図13】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図14】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図15】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図16】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図17】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図18】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図19】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図20】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図21】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図22】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図23】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根の軒先の断面図である。
【図24】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのフローチャートである。
【図25】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのフローチャートである。
【図26】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図27】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図28】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのフローチャートである。
【図29】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根を示す平面図である。
【図30】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根面を示す平面図である。
【図31】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのB梁、妻壁パネル、小梁の展開斜視図である。
【図32】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するためのB梁、妻壁パネル、小梁の展開斜視図である。
【図33】上記屋根割付用基準線作成装置を説明するための屋根面を示す平面図である。
【図34】発明が解決しようとする課題を説明するための屋根を示す斜視図である。
【図35】発明が解決しようとする課題を説明するための屋根を示す斜視図である。
【符号の説明】
H 小屋梁
P 屋根パネル
12 屋根面
21 演算処理装置(第1の基準線作成手段b、基準点認識手段c、第2の基準線作成手段d、補助点認識手段e、補助線作成手段f、第2の基準線限定手段g)
22 補助記憶装置(形状記憶手段a)
30 平面図上の屋根
31 半切妻屋根
32 半切妻屋根
33 入母屋屋根
34 屋根の外周線
35 棟線
36 隅棟線
39 相対母屋線(第1の基準線)
40 候補母屋線(第1の基準線)
41 絶対母屋線(第2の基準線)
42 基準点
43 補助点
44 補助線

Claims (6)

  1. 複数の屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、複数の傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、設計すべき屋根の屋根面上に上記屋根パネルの位置や上記屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線を作成する屋根割付用基準線作成装置であって、
    予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段と、
    上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根の屋根面に、該屋根面の傾斜方向に沿って屋根パネルの強度に対応した間隔をあけるとともに上記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも上記傾斜方向に直角な梁の位置を示す第1の基準線を作成する第1の基準線作成手段と、
    上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根が、上部が寄棟屋根状に形成され、下部が切妻屋根状に形成された半切妻屋根の場合に、該半切妻屋根の二つの屋根面が勾配上で棟状に接合された隅棟を示す隅棟線と上記半切妻屋根の外周を示す外周線との交点を基準点として認識する基準点認識手段と、
    上記半切妻屋根の棟を示す棟線を挟む二つの屋根面において、基準点認識手段により認識された基準点含むとともに、上記屋根面の傾斜方向と直角に配置され、かつ、屋根パネルの上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示す第2の基準線を作成する第2の基準線作成手段と、
    を具備してなることを特徴とする屋根割付用基準線作成装置。
  2. 上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根において、上記隅棟線と上記半切妻屋根の棟を示す棟線との交点を補助点として認識する補助点認識手段と、
    上記第2の基準線が作成された屋根面において、上記補助点を含み、かつ上記屋根面の傾斜方向に沿った補助線を作成する補助線作成手段と、
    上記補助点が屋根面と外壁との接合部を示す外壁線の内側にある場合に、上記第2の基準線を上記基準点から上記補助線と第2の基準線との交点までに限定する第2の基準線限定手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の屋根割付用基準線作成装置。
  3. 上記補助点が屋根面と外壁との接合部を示す外壁線の外側にある場合に、上記第2の基準線を上記基準点から上記外壁線を越える位置までに限定する第2の基準線限定手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の屋根割付用基準線作成装置。
  4. 複数の屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、複数の傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、設計すべき屋根の屋根面上に上記屋根パネルの位置や上記屋根パネルを支持する梁の位置を決める基準線を作成する屋根割付用基準線作成装置であって、
    予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段と、
    上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根の屋根面に、該屋根面の傾斜方向に沿って屋根パネルの強度に対応した間隔をあけるとともに上記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも上記傾斜方向に直角な梁の位置を示す第1の基準線を作成する第1の基準線作成手段と、
    上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根が、入母屋屋根の場合に、入母屋屋根の妻壁を示す妻壁線と二つの屋根面が勾配上で棟状に接合された隅棟を示す隅棟線との交点を基準点として認識する基準点認識手段と、
    平面図上において、上記基準点認識手段により認識された基準点を含む屋根面において、上記基準点から上記屋根面の傾斜方向の所定距離上方に、上記屋根面の傾斜方向と直角に配置され、かつ、屋根パネルの上下の接合部及び該接合部に配置される梁の位置を示す第2の基準線を作成する第2の基準線作成手段とを具備してなることを特徴とする屋根割付用基準線作成装置。
  5. 上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根において、
    上記妻壁線と上記第2の基準線との交点を補助点として認識する補助点認識手段と、
    上記第2の基準線を該基準線が作成された屋根面の妻側側縁から上記補助点を越えた位置までに限定する第2の基準線限定手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の屋根割付用基準線作成装置。
  6. 上記形状記憶手段に記憶された平面図上の屋根は、該屋根の形状を示す各値が基準長さ単位の整数倍にされるとともに、各手段により平面図上に作成される線の位置を示す値は、上記基準長さ単位の整数倍とされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の屋根割付用基準線作成装置。
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