JP3614304B2 - 美爪料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光沢性、乾燥性、塗りやすさ、化粧持ちに優れ、経時安定性の良好な美爪料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、美爪料においてはニトロセルロースが被膜形成剤として使用され、塗膜の柔軟性、密着性、光沢性等を改良するために、アルキッド樹脂、アクリル樹脂等の樹脂、可塑剤等が被膜形成助剤として併用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの樹脂を用いたものは、経時での剥がれを生じないために十分な塗膜の硬さと、日常生活で頻繁に生じる爪の変形に対応する塗膜の柔軟性を両立させることが難しく、乾燥性は良くなったものの、光沢性、化粧持ちにおいて未だ充分満足できる美爪料ではなかった。そこで美爪料を塗布した後の、光沢や化粧持ちを更に向上させることが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実情に鑑み種々検討した結果、ニトロセルロース及びスルホンアミド系エポキシ樹脂を含有する美爪料において、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体及び/又はシュークローズベンゾエートを含有することによって、塗りやすく、乾燥性を満足しながら、光沢性、光沢性の持続及び剥がれ難さといった化粧持ちに優れ、経時安定性の良好な美爪料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ニトロセルロース及びスルホンアミド系エポキシ樹脂を含有する美爪料において、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体及び/又はシュークローズベンゾエートを含有することを特徴とする美爪料を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の構成について述べる。
本発明に用いられるニトロセルロースは、通常美爪料に用いられるニトロセルロースであればいずれのものも使用することができ、例えば硝化綿HIG1/2、硝化綿HIG1/4、硝化綿HIG1/8等が挙げられ、必要に応じて、これらの1種又は2種以上を用いることができる。ニトロセルロースの配合量は5〜25重量%(以下単に「%」で示す。)が好ましい。
【0006】
本発明に用いられるスルホンアミド系エポキシ樹脂は、スルホンアミド化合物を、ルイス酸の存在下において、複数のエポキシド基を有する樹脂組成物と反応させることにより得ることができる。
スルホンアミド化合物としてはトルエンスルホンアミド、ナフタレンスルホンアミド、メタンスルホンアミド、ベンゼンジスルホンアミド等が挙げられる。また複数のエポキシド基を有する樹脂組成物としては、約20000までの分子量を有するジグリシジルエーテルビスフェノールA型、ジグリシジルエーテルビスフェノールF型等が挙げられる。
スルホンアミド系エポキシ樹脂は、例えば特表平4−506676号公報に記載の方法により製造することができる。スルホンアミド系エポキシ樹脂の市販品としては、NAGELLITE3050(Telechemische社製)等が挙げられる。スルホンアミド系エポキシ樹脂は必要に応じて1種又は2種以上を使用することができ、配合量はスルホンアミド系エポキシ樹脂の種類にもよるがトルエンスルホンアミドと約20000までの分子量を有するジグリシジルエーテルビスフェノールA型を共重合させたものの場合は、1〜20%の範囲が好ましい。この範囲であれば、使用性、乾燥性及び化粧持ちの点において優れたものが得られる。
【0007】
本発明に用いられるアクリル酸アルキル・スチレン共重合体は、主としてアクリル酸アルキル(C=1〜4,8,12)、メタクリル酸アルキル(C=1〜4,8,12)、アクリル酸及びメタクリル酸の中の単独もしくは2種以上組み合わせて構成される成分とスチレンからなる共重合体である。アルキル鎖は直鎖状、分岐状のいずれでも良い。市販品としては、アクリベースMH−7057(藤倉化成社製)等が挙げられる。アクリル酸アルキル・スチレン共重合体は必要に応じて1種又は2種以上を用いることができ、配合量は使用性、乾燥性の点において0.1〜25%が好ましく、更に好ましくは1〜15%である。
【0008】
本発明に用いられるシュークローズベンゾエートは、通常化粧料に用いられるシュークローズベンゾエートであれば、いずれのものも使用することができ、例えば、市販品としては、モノペットSB(第一工業製薬社製)等が挙げられる。配合量は使用性、乾燥性、化粧持ちの点において1〜10%が好ましい。
【0009】
本発明の美爪料は更にアルキッド樹脂を含有することによって光沢、使用性が格段に向上する。アルキッド樹脂は無水フタル酸及びグリセリンの縮合物、又はこれをヒマシ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、安息香酸、こはく酸等の有機酸で変性したものであればいずれのものも使用することができ、必要に応じてこれらの1種又は2種以上を用いることができる。配合量は使用性の点において2〜15%が好ましい。
【0010】
本発明の美爪料は、前記必須成分以外で、本発明の効果を損なわない程度に、通常の美爪料に用いられる成分を配合することができる。
化粧効果を付与するための粉体としては、体質顔料、白色顔料、有色顔料、有機粉末、パール剤、ラメ剤、有機色素等、形状も球状、板状、針状等特に限定することなく使用可能である。具体的には、タルク、カオリン、マイカ、合成マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、無水ケイ酸、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、ヘクトライト、スメクタイト、有機変性ベントナイト、有機変性ヘクトライト、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、一酸化チタン、チッ化硼素、酸化クロム、コンジョウ、群青、酸化鉄雲母、酸化鉄雲母チタン、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、シリコーン粉末、メチルメタアクリレート粉末、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、ウレタンパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、タール系色素及びそのレーキ色素等、又、これらの粉体を複合化したものが挙げられる。更にフッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、ロウ、油脂、炭化水素等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施したものを用いることもできる。
樹脂又は被膜形成剤としては、トルエンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂、メタクリル酸アルキルメタクリル酸共重合体等が挙げられる。
美容成分としては、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、ビタミン類、生薬等が挙げられる。
その他、可塑剤、成膜助剤、真溶剤、助溶剤、希釈剤、ゲル化剤、粘度調整剤、油剤、界面活性剤、沈降防止剤、紫外線吸収剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、水溶性成分、香料等が挙げられる。
【0011】
本発明の美爪料は、ネイルエナメル、エナメルトップコート、エナメルベースコート等をあげることができる。
【0012】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0013】
実施例1〜9及び比較例1〜3美爪料
表1に示す組成の美爪料を調製し、塗りやすさ、乾燥性、化粧効果(光沢)、化粧持ち(経時による剥がれのなさ)、経時安定性について以下の方法により評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
(製法)
各成分を攪はん、分散したものを筆付きのガラス瓶に充填して製品とした。
【0016】
(評価項目及び評価方法)
a.塗りやすさ
各試料につき10名の官能検査パネルによる2度塗りでの使用テストにより評価した。
非常にきれいに平滑に塗れる:4点
きれいに塗れる :3点
塗りづらい :2点
非常に塗りづらい :1点
b.乾燥性
各試料につき10名の官能検査パネルによる使用時の、各試料の塗布直後から指先で触れたときにあとがつかなくなるまでの時間により評価した。
3分未満 :4点
3分以上〜4分未満:3点
4分以上〜5分未満:2点
5分以上 :1点
c.化粧効果(光沢)
各試料につき10名の官能検査パネルによる使用時の、各試料の外観を評価した。
非常につやがある:4点
ややつやがある :3点
あまりつやがない:2点
つやがない :1点
d.化粧持ち(経時による剥がれのなさ)
各試料につき10名の官能検査パネルによる3日間の使用後の、各試料の外観を官能評価で評価した。
非常に剥がれ難い :4点
剥がれは見られないが先端部に削れが見られる:3点
剥がれが見られ先端部がほとんど削れている :2点
広い面でおおきな剥がれが見られる :1点
e.経時安定性
各試料それぞれ10個を50℃の恒温槽に30日間放置して変色、分離の有無を目視で確認した。
変色、分離は見られない :4点
わずかに分離がある :3点
やや変色、分離が見られる :2点
著しい変色、分離がみられる:1点
【0017】
各評価方法につき、上記の絶対評価から得られた点数を合計し、その平均点を更に4段階に分けて評価した。
3.5点以上 :◎
3点以上3.5点未満:○
2点以上3点未満 :△
2点未満 :×
【0018】
表1の結果から明らかなように、本発明品である実施例1〜9の美爪料は、比較例1〜3の美爪料に比較して、塗りやすさ、乾燥性、化粧効果に優れ、化粧持ち、製品としての経時安定性に優れた特性を有していることがわかる。
【0019】
実施例10 透明ベースコート
(処方) (%)
(1)ニトロセルロース 8
(2)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体 15
(3)シュークローズベンゾエート 7
(4)トルエンスルホンアミドエポキシ樹脂 10
(5)クエン酸アセチルトリブチル 5
(6)酢酸エチル 20
(7)酢酸ブチル 30
(8)イソプロピルアルコール 5
(製法)
上記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
以上のようにして得られた透明ベースコートは爪への負担感のなさ、塗りやすさ、乾燥性、化粧持ちに優れるものであった。
【0020】
実施例11 透明トップコート
(処方) (%)
(1)ニトロセルロース 10
(2)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体 10
(3)シュークローズベンゾエート 5
(4)トルエンスルホンアミドエポキシ樹脂 10
(5)アルキッド樹脂 5
(6)酢酸エチル 20
(7)酢酸ブチル 35
(8)イソプロピルアルコール 5
(製法)
上記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
以上のようにして得られた透明トップコートは、光沢、乾燥性、化粧持ちに優れるものであった。
【0021】
【発明の効果】
本発明の美爪料は、従来にない高い光沢性を持ち、しかも乾燥性が良好で且つ塗りやすさに優れ、そのために塗膜の平滑性が良好であり、化粧持ちに優れている為に美しい光沢が非常に長持ちするという特徴をもつものである。また経時安定性も良好であり、極めて良好な品質を有するものである。
Claims (2)
- ニトロセルロース5〜25重量%及びトルエンスルホンアミドエポキシ樹脂1〜20重量%を含有する美爪料において、シュークローズベンゾエート1〜10重量%を含有することを特徴とする美爪料。
- 更に、アルキッド樹脂2〜15重量%を含有することを特徴とする請求項1記載の美爪料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216098A JP3614304B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 美爪料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216098A JP3614304B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 美爪料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000053535A JP2000053535A (ja) | 2000-02-22 |
JP3614304B2 true JP3614304B2 (ja) | 2005-01-26 |
Family
ID=16778127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22216098A Expired - Lifetime JP3614304B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 美爪料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3614304B2 (ja) |
-
1998
- 1998-08-05 JP JP22216098A patent/JP3614304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000053535A (ja) | 2000-02-22 |
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