JP3612523B2 - 封函装置 - Google Patents

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JP3612523B2 JP2002113483A JP2002113483A JP3612523B2 JP 3612523 B2 JP3612523 B2 JP 3612523B2 JP 2002113483 A JP2002113483 A JP 2002113483A JP 2002113483 A JP2002113483 A JP 2002113483A JP 3612523 B2 JP3612523 B2 JP 3612523B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンボール紙材などで形成された箱体の開口部を封函する封函装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ダンボール紙材などで形成された箱体に製品を箱詰めする作業は、折り畳み状態の箱紙材を立体的に起こして矩形筒状にする作業、一方の開口部を封函する作業、製品を他方の開口部から内部に収容する作業、他方の開口部を封函する作業を含んでいる。そのうち、開口部の封函作業は、例えば図4に示すような態様で行われる。
【0003】
同図(a)に示すように、箱体1は、矩形筒状の側部1aと、側部1aの両端開口部1bの周縁に折り曲げ自在に設けられたフラップ1c1、1c2とで構成される。尚、同図(a)に示す状態では、下側の開口部1bは既に封函されている。
【0004】
フラップは、相対向する一対のもの(例えばフラップ1c1)を内フラップ、相対向する他の一対のもの(例えばフラップ1c2)を外フラップとし、先ず、内フラップ1c1を開口部1bの側に折り曲げ{同図(b)、(c)}、次に、外フラップ1c2を開口部1bの側に折り曲げて、内フラップ1c1に重ね合わせる{同図(d)、(e)}。その後、外フラップ1c2の突合せ部分に粘着テープTを貼着して、外フラップ1c2間を封着する{同図(f)}。
【0005】
上記のような粘着テープによる封函作業を自動で行う装置として、例えば特開平6−171614号公報に記載されたものが知られている。同号記載の封函装置はテーピングヘッドを備えており、このテーピングヘッドは、粘着テープのテープ巻体が装着されるテープ装着部と、このテープ巻体から引き出された粘着テープを箱体の外フラップ間に貼着する貼着ローラと、粘着テープを切断するカッター刃とを備えている。
【発明が解決しようとする課題】
近年、流動的な内容物(例えば家庭用洗剤やシャンプーなどの洗浄液、カレーのルーやシチューなどの食品)を収容する容器としてスタンディングパウチと呼ばれる袋容器が普及している。また、ペットボトル飲料においては、持ち運びの際の利便性などから比較的小容量(500ml等)のものが好まれている。これらの製品は、大容量のものに比べて、製品単価が低い反面、販売数量が多くなるという特性を有しており、製品の箱詰め作業や封函作業の一層の効率化、高速化が求められている。
【0006】
しかしながら、上記公報記載の封函装置は、テーピングヘッドに装着されたテープ巻体の残量がなくなり、テープ巻体を新ものに交換する際に、装置を停止させる必要があり、その間、箱詰め作業や封函作業が滞る事態が避けられない。また、テーピングヘッドに何らかのトラブルが発生した場合にも同様の事態が起こる。従って、上記公報記載の封函装置によれば、封函作業の効率化や高速化に限界があった。
【0007】
本発明の課題は、封函作業のより一層の効率化、高速化を図ることができる封函装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、箱体の開口部の側に折り曲げられたフラップ間を粘着テープで封着して、該箱体の開口部を封函する封函装置において、粘着テープのテープ巻体が装着されるテープ装着部と、テープ巻体から引き出された粘着テープを箱体の所要部位に押圧して貼着する貼着ローラとを有するテーピングユニットを複数備え、複数のテーピングユニットは、それぞれ、箱体の封函作業を行う作業位置と、作業位置から所定方向に退避した退避位置との間を進退移動可能に配設され、複数のテーピングユニットのうち、一つが作業位置に在るとき、他は退避位置に退避し、作業位置に在るテーピングユニットの所定の状態を検知する信号に基づいて、作業位置に在るテーピングユニットが退避位置に退避移動すると共に、退避位置に在るテーピングユニットの一つが作業位置に進出移動する構成を提供する。
【0010】
ここで、上記の「テーピングユニットの所定の状態」には、テープ巻体の粘着テープの残量に関する情報、テーピングユニットの構造上、機能上のトラブルに関する情報等が含まれる。
【0011】
上記において、複数のテーピングユニットは、ぞれぞれ、作業位置と退避位置との間を進退移動可能な進退移動機構に着脱自在に搭載されている構成とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
【0013】
図1及び図2は、この実施形態の封函装置の全体構成を概念的に示している。ダンボール紙材などで形成された箱体1は、上流側のステージAにおいて、図4に示す態様で開口部(1b)のフラップが折り曲げられ、外フラップ(1c2)が内フラップ(1c1)に重ね合わされた状態で下流側の封函装置Bに搬送される。そして、封函装置Bにて開口部(1b)が封函された後、下流側のステージCに排出される。
【0014】
封函装置Bは、箱体1を下流側に搬送する搬送手段、例えばベルトコンベア2と、ベルトコンベア2の側方に配設された複数、例えば2つのテーピングユニット3、4と、テーピングユニット3、4がそれぞれ搭載された進退移動機構5、6を主要な要素として構成される。
【0015】
図2に示すように、進退移動機構5は、テーピングユニット3が着脱自在に搭載される搭載部5aと、搭載部5aを進退方向(同図に示す例では上下方向)にスライド自在に案内する案内手段(同図に示す例では一対のガイドバー5b)と、搭載部5aを進退駆動する駆動手段{同図に示す例ではエアーシリンダ5c}とを備えている。同様に、進退移動機構6は、テーピングユニット4が着脱自在に搭載される搭載部6aと、搭載部6aを進退方向(同図に示す例では上下方向)にスライド自在に案内する案内手段{同図に示す例では一対のガイドバー6b}と、搭載部6aを進退駆動する駆動手段(同図に示す例ではエアーシリンダ6c)とを備えている。
【0016】
テーピングユニット3は、進退移動機構5により、箱体1の封函作業を行う作業位置S1と、作業位置S1から所定方向(同図に示す例では上方)に退避した退避位置S2のうち何れか一方の位置に保持され、また、進退移動機構5のシリンダ5cの作動により、作業位置S1と退避位置S2との間を進退移動する。同様に、テーピングユニット4は、進退移動機構6により、箱体1の封函作業を行う作業位置S3と、作業位置S3から所定方向(同図に示す例では上方)に退避した退避位置S4のうち何れか一方の位置に保持され、また、進退移動機構6のシリンダ6cの作動により、作業位置S3と退避位置S4との間を進退移動する。箱体1の封函作業時、テーピングユニット3と4のうち何れか一方は作業位置S1又はS3に保持され、他方は退避位置S2又はS4に保持される。
【0017】
図3は、テーピングユニット3を模式的に示している。テーピングユニット3は、所定の間隔で相対向する第1プレート10と第2プレート11に、以下に説明する構成要素を組み付けてユニット化したものである。テーピングユニット3は、第1プレート10と第2プレート11を、取付ボルト等の適宜の手段により進退移動機構5(6)の搭載部5a(6a)に固定される。尚、テーピングユニット4はテーピングユニット3と同一構成であり、テーピングユニット3に関する事項はテーピングユニット4にも該当する。
【0018】
第1プレート10にテープ取付板12が固定され、テープ取付板12の先端部に回転ボス13が設けられる。一面に貼着面を有する粘着テープTをロール状に巻き回して構成されたテープ巻体14は、その端面をテープ取付板12にあてがわれ、その中心穴を回転ボス13に着脱自在に嵌着される。回転ボス13は、粘着テープTがテープ巻体14から引出される際の引出し力によって従動回転する。
【0019】
第1プレート10と第2プレート11に支点ピン15が両持ち的に固定され、支点ピン15に一方のローラアーム16が回動自在に枢着される。ローラアーム16の先端部には、貼着ローラ17が回転自在に軸支される。同様に、第1プレート10と第2プレート11に支点ピン18が両持ち的に固定され、支点ピン18に他方のローラアーム19が回動自在に枢着される。ローラアーム19の先端部には、貼着ローラ20が回転自在に軸支される。ローラアーム16の後端部とローラアーム19の後端部はリンク部材21によって相互に連結され、両ローラアーム16、19は互いに連動して相反する向きに回動可能である。また、ローラアーム19の後端部はスプリング22を介して係止ピン23に連結され、箱体1が接触していない状態では、同図に示すように、両ローラアーム16、19の先端部および貼着ローラ17、20は、第1プレート10及び第2プレート11の端面よりも外側(ベルトコンベア2の側)に突出している。尚、両ローラアーム16、19の回動範囲はストッパ24によって規制される。
【0020】
第2プレート11に支点ピン25が片持ち的に固定され、支点ピン25にカッターアーム26が回動自在に枢着される。カッターアーム26の先端部には、取付ブラケット27が装着され、取付ブラケット27にカッター刃28が装着される。また、カッターアーム26の後端部はスプリング29を介して係止ピン30に連結され、箱体1が接触していない状態では、同図に示すように、カッターアーム26の先端部およびカッター刃28は、第1プレート10及び第2プレート11の端面よりも外側(ベルトコンベア2の側)に突出している。尚、カッター刃28は、カッターアーム26に対して紙面手前側に突出した状態で取付けられている。また、取付ブラケット27は、長穴と取付けボルトとの固定構造により、カッターアーム26の長手方向に位置調整が可能である。また、カッターアーム26の同図で時計方向の回動はストッパ35によって規制される。
【0021】
両ローラアーム16、19、及びカッターアーム26は、第1プレート10と第2プレート11との間の間隔部に収容され、ローラアーム16とカッターアーム26の位置関係は、ローラアーム16が第1プレート10側に位置し、カッターアーム26が第2プレート11側に位置している。
【0022】
第1プレート10にガイドローラ31とガイドローラ32が片持ち的に回転自在に軸支され、ローラアーム16にガイドローラ33が片持ち的に回転自在に軸支される。また、ローラアーム16にガイドプレート34が装着される。
【0023】
テープ巻体14から引き出された粘着テープTは、ガイドローラ31→ガイドローラ32→ガイドローラ33→ガイドプレート34という経路で案内され、その先端部は、貼着面を上にした状態で貼着ローラ17にあてがわれる。
【0024】
例えば、図2に示すように、テーピングユニット3が進退移動機構5により作業位置S1に保持されているとき、テーピングユニット4は進退移動機構6により退避位置S4に保持される。上流側のステージAで開口部(1b)のフラップを折り曲げられた箱体1は、外フラップ(1c2)間の突合せ部分がテーピングユニット3の側に向いた状態でベルトコンベア2上に移送され、ベルトコンベア2によって下流側に搬送される。その際、箱体1の外フラップ(1c2)がテーピングユニット3の第1プレート10及び第2プレート11の端面に接触して案内される。
【0025】
図3において、箱体1の前端面上部が封着ローラ17に当接すると、封着ローラ17にあてがわれた粘着テープTの先端部が箱体1の前端面上部に貼着されると共に、箱体1の進行方向への移動に伴い、ローラアーム16がスプリング22の弾性力に抗して同図で反時計方向に回動して、封着ローラ17が外フラップ(1c2)間の突合せ部分に乗り移る。尚、ローラアーム19は、リンク部材21の作用により、ローラアーム16の回動に連動して同図で時計方向に回動する。
【0026】
外フラップ(1c2)間の突合せ部分に乗り移った封着ローラ17は、粘着テープTを該突合せ部分に押圧し、箱体1の進行方向への移動に伴い、粘着テープTを該突合せ部分に沿って貼着する。同時に、カッターアーム26が外フラップ(1c2)の上面に接触し、スプリング29に抗して同図で反時計方向に回動して、その先端部が外フラップ(1c2)の上面に乗る。
【0027】
一方、ローラアーム16の回動に連動して同図で時計方向に回動したローラアーム19の貼着ローラ20も、箱体1の進行方向への移動に伴い、外フラップ(1c2)間の突合せ部分に貼着された粘着テープTを押圧して、粘着テープTの貼着状態を安定ならしめる。貼着ローラ20が外フラップ(1c2)間の突合せ部分に接触している間は、箱体1の進行方向への移動に伴って貼着ローラ17が箱体1の後端から外れても、ローラアーム16は回動せず、貼着ローラ17はそのままの位置を維持する。
【0028】
このようにして、箱体1がテーピングユニット3の側方で移動する動作に伴って、粘着テープTがテープ巻体14から引き出され、貼着ローラ17と20によって外フラップ(1c2)間の突合せ部分に貼着される。そして、カッターアーム26の先端部が箱体1の後端から外れると、その瞬間にカッターアーム26がスプリング29の弾性復元力によって同図で時計方向に回動し、箱体1の後端と貼着ローラ17との間に緊張されている粘着テープTにカッター刃28が当たり、粘着テープTが瞬時に切断される。したがって、カッターアーム26の先端とカッター刃28との間の寸法だけ、粘着テープTの切断端部が箱体1の後端から突出した状態になる。この切断端部の突出寸法は、カッター刃28を取付ける取付ブラケット27の位置を調整することによって、所望の寸法に調整することができる。
【0029】
そして、箱体1の進行方向への移動に伴い、貼着ローラ20が箱体1の後端から外れると、スプリング22の弾性復元力により、ローラアーム19が同図で反時計方向に回動し、これに連動してローラアーム16が同図で時計方向に回動して、貼着ローラ17が粘着テープTの切断端部を箱体1の後端面上部に押圧して貼着する。
【0030】
図2に示すように、箱体1の封函作業時、例えばテーピングユニット3は作業位置S1に保持され、テーピングユニット4は退避位置S4に保持される。この状態で、テーピングユニット3により、上述した態様で箱体1の開口部(1b)の封函作業が連続して行われる。そして、テーピングユニット3のテープ巻体14の残量(貼着テープTの残量)が無くなると(又は少なくなると)、その状態が光センサ等の適宜の検知手段により検知され、この検知信号が封函装置を制御する制御装置に入力される。制御装置は、この検知信号に基づいて、進退移動機構5のシリンダ5cと進退移動機構6のシリンダ6cを作動させ、テープ巻体14の残量が無くなった(又は少なくなった)テーピングユニット3を作業位置S1から退避位置S2に退避させると共に、新しいテープ巻体14が装着されたテーピングユニット4を退避位置S4から作業位置S3に進出させて、テーピングユニット4により、上述した態様で箱体1の開口部(1b)の封函作業を続行させる。テーピングユニット3のテープ巻体14は、テーピングユニット4による封函作業が行われている間に新しいものに交換する。そして、テーピングユニット4のテープ巻体14の残量が無くなると(又は少なくなると)、検知手段の検知信号に基づいて、テーピングユニット4が退避位置S4に退避し、テーピングユニット3が作業位置S1に進出して、テーピングユニット3による封函作業が続行される。以後、この操作が繰り返される。従って、テープ巻体14を新しいものに交換するに際して、装置を停止させる必要がなく、従来の装置に比べて、封函作業の効率化、高速化を図ることができる。
【0031】
また、テーピングユニット3(4)は、進退移動機構5(6)の搭載部5a(6a)に対してカセット式に着脱することができるので、取付、修理、交換作業が容易である。さらに、進退移動機構の構成が異なる場合でも、テーピングユニット3(4)は共通のものを使用可能であるので、部品の共通化を図って生産性を高めることができる。
【0032】
尚、この実施形態では、テーピングユニット3(4)の退避位置S2(S4)を作業位置S1(S3)の上方に設けているが、作業位置S1(S3)の下方に設けても良い。また、テーピングユニット3(4)の進退移動方向は上下方向に限らず、水平方向にしても良い。さらに、必要であれば、テーピングユニットは3つ以上配設するようにしても良い。
【0033】
また、テープ巻体14の残量のみならず、テーピングユニット3(4)に構造上、機能上のトラブルが発生した場合、これを適宜の検知手段により検知して、上記と同様の操作が行なわれるようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、封函作業のより一層の効率化、高速化を図ることができる。
【0035】
また、テーピングユニットを進退移動機構に着脱自在に搭載した構成とすることにより、取付、修理、交換作業が容易になると同時に、進退移動機構の構成が異なる場合でも、テーピングユニットは共通のものを使用可能であるので、部品の共通化を図って生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る封函装置の全体構成を概念的に示す平面図である。
【図2】実施形態に係る封函装置の全体構成を概念的に示す平面図である。
【図3】テーピングユニットを模式的に示す平面図である。
【図4】箱体の封函作業を示す図である。
【符号の説明】
1 箱体
1c2 外フラップ
3 テーピングユニット
4 テーピングユニット
5 進退移動機構
6 進退移動機構
14 テープ巻体
17 貼着ローラ
20 貼着ローラ
T 粘着テープ
S1 作業位置
S2 退避位置
S3 作業位置
S4 退避位置

Claims (2)

  1. 箱体の開口部の側に折り曲げられたフラップ間を粘着テープで封着して、該箱体の開口部を封函する封函装置において、
    粘着テープのテープ巻体が装着されるテープ装着部と、該テープ巻体から引き出された粘着テープを前記箱体の所要部位に押圧して貼着する貼着ローラとを有するテーピングユニットを複数備え、
    前記複数のテーピングユニットは、それぞれ、前記箱体の封函作業を行う作業位置と、該作業位置から所定方向に退避した退避位置との間を進退移動可能に配設され、
    前記複数のテーピングユニットのうち、一つが前記作業位置に在るとき、他は前記退避位置に退避し、
    前記作業位置に在るテーピングユニットの所定の状態を検知する信号に基づいて、該作業位置に在るテーピングユニットが前記退避位置に退避移動すると共に、前記退避位置に在るテーピングユニットの一つが前記作業位置に進出移動することを特徴とする封函装置。
  2. 前記複数のテーピングユニットは、ぞれぞれ、前記作業位置と前記退避位置との間を進退移動可能な進退移動機構に着脱自在に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の封函装置。
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