JP3612488B2 - 発券管理方法、発券管理システム及び発券管理プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発券管理方法、発券管理システム及び発券管理プログラムに関し、特に、個人の所有する端末から予約を受けたイベント等のチケットを、会場付近に設置されたキオスク端末で発行する発券管理方法、発券管理システム及び発券管理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
販売店,小売店舗,商店街,映画館,美術館,博物館,遊園地,球技場,旅客運搬業(鉄道,船舶,航空),宿泊施設,公共団体等(以下、総称して販売店等という)においては、顧客や来場者等を獲得するために、イベントの企画・挙行,バーゲンセールの開催,割引券・福引券・記念入園券・記念乗車券等の発行などが行われている。
【0003】
また、これらイベント等を宣伝広告するために、従来から、テレビやラジオのコマーシャル放映、新聞へのチラシの折り込み、鉄道車両内の中吊り広告、街頭でのポスター貼付や呼び込み活動等が行われている。
さらに、近年においては、通信技術の発達にともない、イベント等の内容をウエブページやダイレクトメールへ掲載し、契約会員や一般家庭の通信端末へ配信・提供することも行われている。
【0004】
一方、イベント等の参加入場券,バーゲンセールの整理券,その他入場券,割引券,福引券,商品券,鑑賞券,入園券,乗車券,乗船券,搭乗券,宿泊券,ディナー券,招待券,優待券等(以下、総称してチケットという)の購入を希望する者の中には、店頭における直接買い入れの他に、自己の所有する端末(パーソナルコンピュータ等からなるユーザ端末)を用いて該当するウエブページ等を検索表示し、そのウエブページ上で申し込みを行って、後日の郵送により入手する者が増加してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、店頭において又は郵送によりチケットを購入した者は、そのチケットを、イベント等の開催される販売店等へ持参しなければならないことから、イベント会場に到着するまでの間にチケットを紛失するおそれがあった。そして、チケットを紛失したときは、予約の労力等が無駄になるばかりでなく、支払った料金が返却されず損害を被ることもあった。
【0006】
このようなチケットの紛失を防止するため、駅,コンビニエンスストア,百貨店等に設けられ不特定多数の者により利用可能な端末(キオスク端末)において、チケットを発行させる技術が提案されている。
このキオスク端末における発券技術を利用して、イベント会場近くのキオスク端末においてチケットを発行させることにより、この発行からイベント会場の到着までの時間が短縮されるため、チケットの紛失を防止できる。
【0007】
ところが、キオスク端末においてチケットを発行させる場合は、チケット購入の予約が別の端末(通常は、購入者の所有する端末)で行われるため、この予約者とキオスク端末におけるチケットの受取人とが同一人か否かを認証する必要があった。
この認証には、一般的に予約番号が用いられているが、万が一、この予約番号が漏洩し他者に知られるところとなったときは、その他者によりチケットが受け取られ、悪用されることもあった。
【0008】
この悪用の例としては、自身が正当予約者になりすましてコンサートやイベント等に参加する行為や、その不正入手したチケットを、元値あるいは高額で売って利益を得る行為等がある。
さらに、チケットが一度発行されると、これと同一内容のチケットは、特別の事情がない限り再発行されないことから、不正受取人によりチケットが受け取られてしまうと、その後に正当予約者がキオスク端末で発券処理を行ってもチケットを受け取ることができなかった。
【0009】
この場合、正当予約者は、新たにチケットを購入するか、正当予約者であることを証明することになるが、正当予約者の証明は容易ではないため、結局イベントの参加等を諦めることも多かった。
加えて、正当予約者の請求により、既に支払われた料金が返済されることは稀であるため、金銭的な被害をも被ることとなっていた。
【0010】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、会場近くのキオスク端末でチケットを発行させるにあたり、チケットの予約者と受取人との同一を確実に認証できるとともに、不正入手者があった場合に正当予約者もチケットを入手でき、かつ、不正入手者の発見及びこの者への適切な対応を可能とする発券管理方法、発券管理システム及び発券管理プログラムの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載の発券管理方法は、発券管理ネットワークが、通信回線を利用して、ユーザ端末からチケットの購入予約を受信して記憶し、複数のキオスク端末のうち、チケットの発券を要求してきたキオスク端末に対し、購入予約の内容を送信してチケットの発券を行わせる発券管理方法であって、ユーザ端末から、発券を行わせるキオスク端末の指定番号を受信して記憶し、発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、指定番号と固有番号とを照合し、照合の結果、一致したときに、固有番号を送信してきたキオスク端末へ購入予約の内容を送信する方法としてある。
【0012】
さらに、請求項2記載の発券管理システムは、チケットの購入予約を入力するユーザ端末と、チケットを発券する複数のキオスク端末と、通信回線を利用して購入予約を受信するとともに、チケットの発券を要求してきたキオスク端末に対し、購入予約の内容を送信して発券を行わせる発券管理ネットワークとを有する発券管理システムであって、発券管理ネットワークが、ユーザ端末から、発券を行わせるキオスク端末の指定番号を受信して記憶する記憶部と、発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、この固有番号と記憶部から取り出した指定番号とを照合し、照合の結果、一致したときに、固有番号を送信してきたキオスク端末へ購入予約の内容を送信する発券管理サーバとを有した構成としてある。
【0013】
発券管理方法及び発券管理システムをそれぞれこれらのような方法及び構成とすると、チケット予約者に与えられた予約番号が仮に他人に知られたとしても、その他人が、チケット予約者の指定したキオスク端末において発券処理を行わない限り、チケットが発行されないため、予約番号の漏洩にともなうチケットの不正入手を防止できる。
【0014】
また、請求項3記載の発券管理システムは、チケットの使用される会場に設けられた会場端末を有し、発券管理ネットワークの発券管理サーバが、購入予約の内容を会場端末へ送信し、会場端末が、チケットの記載内容を読み取り、この読み取った記載内容と受信した予約内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、会場へのチケットの持参者がチケットの予約者と同一人であると判断する構成としてある。
【0015】
発券管理システムをこのような構成とすると、チケットの予約者と受取人との照合による認証を、キオスク端末においてだけでなく会場端末においてもできるため、二重の認証処理が可能となる。
さらに、会場端末において、発券管理ネットワークから購入予約の内容が提供されるため、その会場についてのチケット販売状況や入場者予測などを集計・算出できる。そして、発券管理ネットワークを有する管理業者としては、キオスク端末における発券状況や個人端末の使用者による発券管理システムの利用頻度を定量的に把握できる。
【0016】
また、請求項4記載の発券管理システムは、発券管理ネットワークが、特定のチケットに関する発券の要求を複数受信したときに、これら発券の要求を送信してきた一又は二以上のキオスク端末及び会場端末のそれぞれへ特定のチケットに関する購入予約の内容を送信し、一又は二以上のキオスク端末のそれぞれが、発券の要求の受信にともない、チケットを発券し、会場端末が、チケットの記載内容を読み取り、この読み取った記載内容と受信した特定のチケットに関する購入予約の内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、複数発券されたチケットのうちの一つである旨を外部に報知する構成としてある。
【0017】
発券管理システムをこのような構成とすれば、発券管理ネットワークにおいて発券許諾要求が複数受信された場合に、その発券許諾要求を送信してきた一又は二以上のキオスク端末に発券を行わせることにより、会場端末において、それら複数発券されたチケットを検出でき、かつ、この検出した旨を外部報知できる。よって、イベント会場の管理者は、会場端末の外部報知により、複数発券されたチケットの所持者を引き止めて、チケットの正当予約者か不正受取者かを確認できる。
【0018】
また、従来においては、一つの予約について一度チケットが発行されると、その後、同一の予約について発券処理を行っても同一のチケットが再発行されることはなかった。このため、不正に予約番号を入手した者によりチケットの発券が行われてしまった場合、正当予約者は、その後にキオスク端末において発行処理を行おうとしても発行されず諦めざるを得なかった。しかし、本発明の発券管理システムにおいて、一の予約に対して二以上のチケットの発行を可能とすることで、正当予約者もチケットを受け取ることができ、イベント等への参加も可能となる。
【0019】
一方、チケットの不正受取者は、正当予約者になりすましてイベント等に参加するか、又は転売により利益を得るなどしてチケットを悪用していた。そして、転売されたチケットを入手した者は、通常、予約がとれずに参加を諦めていた者か、又は、格安で入手した者であるため、そのチケットを持参して会場に姿を見せていた。
【0020】
このため、キオスク端末で同一のチケットについて発行処理を行う者が複数あった場合に、それらの者に対してチケットを発行しておき、かつ、会場端末に対してチケットが複数発行された旨を知らせることにより、会場端末の設けられた会場入り口等において、正当な予約者と不正なチケット入手者とを発見し、適切な措置を講ずることができる。
【0021】
さらに、キオスク端末で入手したチケットをその後に紛失した場合に、そのチケットを手にした他人が予約者になりすまして会場に入場しようとするときにも、正当予約者が再度キオスク端末で発行処理を行うことにより、会場端末においてその悪用しようとする者を摘出できる。
【0022】
また、請求項5記載の発券管理システムは、チケットの使用される会場の入り口に設けられた開閉ゲートを有し、会場端末が、チケットから読み取った記載内容と特定のチケットに関する購入予約の内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、開閉ゲートを閉じる構成としてある。
【0023】
発券管理システムをこのような構成とすると、会場端末で複数発券されたチケットが見つかったときに、自動的に開閉ゲートを閉じることができる。
したがって、不正なチケット使用者の入場を止めることができるとともに、この者の逃亡を阻止して取り押さえることができる。
【0024】
また、請求項6記載の発券管理プログラムは、通信回線を利用して、ユーザ端末からチケットの購入予約を受信して記憶し、複数のキオスク端末のうち、チケットの発券を要求してきたキオスク端末に対し、購入予約の内容を送信する処理を発券管理サーバに実行させるプログラムであって、ユーザ端末から、キオスク端末の指定番号を受信し、発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、指定番号と固有番号とを照合し、照合の結果、一致したときに固有番号を送信してきたキオスク端末へ購入予約の内容を送信する処理を実行させる構成としてある。
【0025】
発券管理プログラムをこのような構成とすれば、ユーザ端末からの指定番号と、キオスク端末からの固有番号とを照合させ、照合の結果、指定番号と固有番号とが一致しないとき、すなわち、指定番号で示されたキオスク端末以外のものから発見許諾が要求されてきているときは、購入予約の内容を送信しないこととする処理を発券管理ネットワークに実行させることができる。
【0026】
このため、不正に予約番号を入手した者によりキオスク端末における発券処理が行われたとしても、指定番号と一致した固有番号を有するキオスク端末を用いなければチケットが発行されないことから、予約番号の漏洩によるチケットの不正入手を阻止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明の発券管理方法を実現する発券管理システム及び発券管理プログラムの第一の実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態の発券管理システムの構成を示すブロック図である。
【0028】
同図に示すように、発券管理システム1は、ユーザ端末10と、キオスク端末21−1〜21−nと、印刷装置22−1〜22−nと、発券管理ネットワーク30と、通信回線40とを有している。
ここで、ユーザ端末10は、CRT(ブラウン管)やLCD(液晶ディスプレイ)等に代表される図示しない表示部と、キーボードやタッチパネル等に代表される図示しない入力部とを有する情報通信装置であって、たとえば、パーソナルコンピュータ,ノート型パソコン,携帯電話機,PHS,PDA,モバイルツール,モバイルノート等からなる。
【0029】
ユーザ端末10の表示部は、図2に示すように、販売店等のサービス情報を出力することができる。
サービス情報には、販売店のイベントにおけるプレゼントや抽選会への参加、百貨店のバーゲンにおける共通割引、美術館・博物館・遊園地等の入場料金の割引、鉄道・バス・船舶等の乗車割引、ホテル・旅館・民宿等の宿泊料割引などが含まれる。
【0030】
さらに、サービス情報は、サービスを行う店舗名,博物館名,企業名等、サービス期間、イベント名、サービス対象者、サービス内容を表示項目とすることができる。
また、サービス情報の表示画面には、同図に示すように、購入希望の有無を示す欄及び購入希望の決定を行うボタンなどを表示させることができる。
なお、図1においては、ユーザ端末10が一つだけ設けてあるが、一つに限るものではなく、複数設けることもできる。
【0031】
本明細書においてキオスク端末21−1〜21−nとは、駅,コンビニエンスストア,百貨店,公共施設等に設置され、不特定多数の者が操作可能な端末をいう。このキオスク端末21−1〜21−nは、印刷装置22−1〜22−nとともに、新聞・雑誌の印刷・販売,無料情報の表示・提供,チケットの発券等に代表される各種サービスを行う。
【0032】
また、キオスク端末21−1〜21−nは、顧客により入力された認証用の予約番号及びキオスク端末固有番号を発券管理ネットワーク30へ送信し、認証結果を受信する。
なお、キオスク端末21−1〜21−nは、街頭や店舗など公衆の集う場所に設置され、かつ、不特定多数の者により利用可能であるため、ソフトウェア面の管理やハードウェア面のメンテナンス等を十分に行わなければ、発行されるチケット等の変造や偽造、管理者の想定外のサイトへの接続、他のネットワーク等への侵入・盗聴などに使われる可能性もある。よって、認証の徹底が需要となる。
【0033】
印刷装置22−1〜22−nは、接続されたキオスク端末21−1〜21−nにおける発行処理にともないチケットの印刷等を行う。
なお、キオスク端末21−1〜21−nは、必ずしも印刷装置22−1〜22−nを接続していなくともよい。
【0034】
発券管理ネットワーク30は、データベース専用サーバ31と、発券管理サーバ32と、ウエブサーバ33とを有している。
データベース専用サーバ31は、ユーザ端末10からの購入予約の内容(予約内容),キオスク端末21−1〜21−nの設置場所,キオスク端末固有番号,指定キオスク端末等を記憶する。
【0035】
発券管理サーバ32は、ユーザ端末10からのチケット予約ページの送信要求をウエブサーバ33へ送る。また、ユーザ端末10からの予約内容を受信してデータベース専用サーバ31へ送り記憶させる。
さらに、発券管理サーバ32は、予約内容の受信にともない予約番号を決定し、ユーザ端末10へ送信する。
【0036】
また、発券管理サーバ32は、キオスク端末21−1〜21−nからの予約番号入力ページの送信要求をウエブサーバ33へ送る。さらに、キオスク端末21−1〜21−nからの予約番号をデータベース専用サーバ31から検索して取り出し、予約番号とともに記憶されていたキオスク端末指定番号とキオスク端末21−1〜21−nからの固有番号とを照合する。照合の結果、一致したときは、この旨をウエブサーバ33へ送る。
なお、発券管理サーバ32には、ワークステーションサーバを用いることができる。
【0037】
ウエブサーバ33は、発券管理サーバ32からのチケット予約ページ送信要求の入力にともない、チケットの予約内容の入力画面をウエブページへ掲載してユーザ端末10へ送信する。
また、ウエブサーバ33は、発券管理サーバ32からの予約番号入力ページ送信要求の入力にともない、チケットの予約内容の入力画面をウエブページへ掲載してユーザ端末10へ送信する。
【0038】
さらに、ウエブサーバ33は、発券管理サーバ32における指定番号と固有番号との照合の結果を、ウエブページへ掲載してキオスク端末21−1〜21−nへ送信する。
なお、発券管理ネットワーク30には、図示しないメールサーバを設けることもできる。このメールサーバは、ウエブサーバ33でウエブページに掲載される情報を電子メールに載せてユーザ端末10及びキオスク端末21−1〜21−nへ配信する。
【0039】
通信回線40は、従来公知の任意好適な公衆回線、商業回線又は専用回線を用いることができる。
また、通信回線40は、ユーザ装置10,キオスク端末21−1〜21−n及び発券管理ネットワーク30を無線あるいは有線で接続可能な回線であり、例えば、携帯端末網,公衆回線網,専用回線網,インターネット回線網及びイントラネット網等により構成することができる。
【0040】
次に、本実施形態の発券管理システムの動作について、図3を参照して説明する。
同図は、本実施形態の発券管理システムの動作を示す動作手順図である。
まず、通信回線40を介して、ユーザ端末10から発券管理ネットワーク30へ、予約内容の入力用ウエブページ(チケット予約ページ)の送信要求が送られる(ステップ10)。
【0041】
チケット予約ページの送信要求が受信された発券管理ネットワーク30のウエブサーバ33において、チケット予約ページが作成され、ユーザ端末10へ送信される(ステップ11)。
ユーザ端末10において、受信されたチケット予約ページが表示され、予約内容が入力される(ステップ12,ステップ13)。
【0042】
入力された予約内容がユーザ端末10から発券管理ネットワーク30へ送信される(ステップ14)。
発券管理ネットワーク30の発券管理サーバ32において、受信された予約内容がデータベース専用サーバ31へ送られ記憶される(ステップ15)。
【0043】
また、発券管理サーバ32において予約番号が決定され、ユーザ端末10へ送信される(ステップ16,ステップ17)。そして、ユーザ端末10において、受信された予約番号が画面表示される(ステップ18)。
さらに、発券管理サーバ32において、受信された予約内容にもとづき、チケットの使用施設の近辺に設置されているキオスク端末21−1〜21−nがデータベース専用サーバ31から検索され(ステップ19)、検索の結果、発見されたキオスク端末21−1〜21−nがキオスク端末一覧としてユーザ端末10へ送信される(ステップ20)。
【0044】
ユーザ端末10において、受信されたキオスク端末一覧が各キオスク端末21−1〜21−nの指定番号とともに画面表示される(ステップ21)。
画面表示されたキオスク端末一覧の中から発券処理を行う端末として選ばれたキオスク端末(指定キオスク端末21)の指定番号が入力され、発券管理ネットワーク30へ送信される(ステップ22,ステップ23)。
【0045】
発券管理ネットワーク30の発券管理サーバ32において、受信された指定キオスク端末21の指定番号が、ステップ16で決定された予約番号とともに、データベース専用サーバ31へ送られ記憶される(ステップ24)。
その後、図4に示すように、複数あるキオスク端末21−1〜21−nのうちの一つから発券管理ネットワーク30へ予約番号入力ページの送信要求(発券許諾要求)が送信されると、ウエブサーバ33からそのキオスク端末10へ予約番号入力ページが送信される(ステップ25,ステップ26)。
【0046】
キオスク端末21−1〜21−nにおいて、受信された予約番号入力ページが画面表示され(ステップ27)、予約番号が入力される(ステップ28)。
入力された予約番号が、予約番号入力ページの表示されたキオスク端末21−1〜21−nの固有番号とともに発券管理ネットワーク30へ送信される(ステップ29)。
【0047】
発券管理ネットワーク30の発券管理サーバ32において予約番号が受信され、この予約番号に対応する指定番号がデータベース専用サーバ31から取り出される。この取り出された指定番号と受信された固有番号とが照合され(ステップ30)、照合の結果、一致したときは、この一致した旨がウエブサーバ33へ送られる。
【0048】
ウエブサーバ33において、入力された照合結果及びチケットの発行処理画面がウエブページに掲載され、キオスク端末21へ送信される(ステップ31)。そして、キオスク端末21において、受信された発行処理の表示画面にしたがい発行処理が行われる(ステップ32)。
一方、一致しなかったときは、この一致しなかった旨がキオスク端末21−1〜21−nへ送信される。
【0049】
発券管理方法、発券管理システム及び発券管理プログラムをこのような構成とすれば、ユーザ端末において指定されたキオスク端末以外の端末では、チケットを発行させないようにすることができる。
したがって、予約番号を不正に入手した者が、適当に選んだキオスク端末においてチケットを発行させようとしても、その端末が指定キオスク端末でなければ、チケットを受け取ることができない。このため、予約番号の漏洩にともなうチケットの不正入手を防止でき、かつ、正当予約者を保護できる。
【0050】
[第二実施形態]
次に、本発明の発券管理システム、発券管理方法及び発券管理プログラムの第二の実施形態について、図5を参照して説明する。
同図は、本実施形態の発券管理システムの構成を示すブロック図である。
【0051】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、イベント会場においてもチケットの認証が可能な会場端末を設けた点が相違する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図5において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0052】
図5に示すように、発券管理システム1は、会場端末50を有している。
ここで、会場端末50は、イベント会場等のチケット提出窓口等に設置される情報提供端末である。イベント会場等には、販売店,小売店舗,商店街,映画館,美術館,博物館,遊園地,球技場,旅客運搬業(鉄道,船舶,航空),宿泊施設,公共団体等が含まれる。
また、会場端末50は、読取部51と、端末管理部52と、端末記憶部53と、報知管理部54と、報知部55とを有している。
【0053】
読取部51は、チケットの記載内容を読み取る機能を有するバーコードリーダ,文字認識装置,記号識別装置等からなり、会場端末50に外部接続又は内蔵されている。
端末管理部52は、発券管理ネットワーク30からの予約内容を端末記憶部53へ送り記憶させる。
【0054】
また、端末管理部52は、読取部51からの記載内容と適合する予約内容を端末記憶部53から検索し、検索の結果、発見されたときは、チケットの予約者と持参者とが同一人であると判断する。
一方、発見されなかったときは、チケットの予約者と持参者とが同一人でないと判断して、報知信号を報知管理部54へ送る。
【0055】
さらに、端末管理部52は、検索の結果、発見された予約内容が、複数発行されたチケットに関するものである場合には、この旨を示す報知信号を報知管理部54へ送る。
報知管理部54は、端末管理部52からの報知信号にともない、報知部55を制御して、報知信号の示す内容を外部に報知する。
【0056】
報知部55は、報知管理部54の制御により、報知信号の内容を外部に報知する。
この報知部55は、LCD(液晶ディスプレイ)やCRT(ブラウン管)等からなり、複数発行されたチケットが受け付けられた旨を画面表示させることができる。また、スピーカ,LED(発光ダイオード)又はネオンサイン等からなり、音声出力又は発光等により報知することもできる。
【0057】
また、発券管理システム1には、図6に示すように、イベント等の開催される会場の入り口に設置された開閉ゲート60を設けることができる。
開閉ゲート60は、参加者の入場を検知又は監視するものであり、不正に進入しようとする者を阻止するための進入防止板や、その侵入を報知する警報機、警報ランプ等が付設されている。
【0058】
また、進入防止板、警報機、警報ランプ等は、会場端末50の端末管理部52と接続され、その動作が制御される。
たとえば、端末管理部52において、チケットの記載内容に対応する予約内容が端末記憶部53から検索された結果、発見されなかったとき、又は、発見された予約内容が複数発行されたチケットに関するものであるときは、不正受取者信号が開閉ゲート60へ送られ、進入防止板が閉じられる。
【0059】
発券管理システムに開閉ゲートを設けて会場端末と接続することにより、会場端末で不正受取者が発見されたときに、その者の進入を開閉ゲートにおいて阻止できる。
このため、チケットの持参者が正当予約者か不正受取者かを取り調べることができ、正当予約者に対しては、そのまま入場を認めるとともに、一方の不正受取者に対しては、相応の措置を講ずることができる。
【0060】
次に、本実施形態の発券管理システムの動作のうち、二以上のキオスク端末において発行処理が行われた場合について、図7を参照して説明する。
同図は、本実施形態の発券管理システムの動作を示す動作手順図である。
複数のキオスク端末21−1〜21−nのうち一のキオスク端末(キオスク端末21a)において、発行処理が行われると(ステップ50(図4におけるステップ32と同じ内容の発行処理))、この処理の完了を示す発行処理完了信号(発行完了信号a)が発券管理ネットワーク30へ送信される(ステップ51)。
【0061】
発券管理ネットワーク30の発行管理サーバ32において、受信された発行完了信号aがデータベース専用サーバ31へ送られ記憶される(ステップ52)。
また、発行完了信号a及び当該チケットに関する予約内容が会場端末50へ送信される(ステップ53)。
会場端末50の端末管理部52において、受信された発行完了信号a及び予約内容が端末記憶部53へ送られ記憶される(ステップ54)。
【0062】
次いで、キオスク端末21a以外の端末(キオスク端末21b)において、発行処理が行われると(ステップ55(図4におけるステップ32と同じ内容の発行処理))、この処理の完了を示す発行処理完了信号(発行完了信号b)が発券管理ネットワーク30へ送信される(ステップ56)。
【0063】
なお、本発明の発券管理ネットワーク30においては、一度発行処理されたチケットについて、再度、発券許諾要求が送られてきた場合であっても、この発券許諾要求を送信してきたキオスク端末21bに対し発行処理ページを送信して発行処理を行わせるものとする。
【0064】
発券管理サーバ33において、受信された発行完了信号bがデータベース専用サーバ31へ送られて記憶される(ステップ57)。また、発行完了信号bが会場端末50へ送信される(ステップ58)。
なお、ここで、発行管理サーバ32において、発行完了信号bに関するチケットがキオスク端末21bだけでなくキオスク端末21aにおいても既に発行されている旨を会場へ伝えることもできる。
【0065】
会場端末50の端末管理部52において、受信された発行完了信号bが端末記憶部53へ送られ発行完了信号aの予約内容とともに記憶される(ステップ59)。
その後、会場端末50の読取部51において、チケットの記載内容が読み取られ(ステップ60)、端末管理部52へ送られる。
【0066】
端末管理部52において、入力された記載内容に対応する予約内容が端末記憶部53から検索される(ステップ61)。検索の結果、該当する予約内容が発見されると、この予約内容に関する発行完了信号が複数あるか否かが確認される(ステップ62)。
【0067】
確認の結果、複数あるときは、複数発行されたチケットである旨を示す報知信号が報知管理部54へ送られる。
報知信号が受信された報知管理部54において報知部55が制御され、複数発行されたチケットの一つが発見された旨が外部報知される(ステップ63)。
【0068】
なお、一の予約に対しては複数のチケットが発行されているため、それら複数のチケットが会場端末50で受け付けられるたびに、ステップ60からステップ63までの処理が行われ、報知部55で外部報知される。
【0069】
発券管理システムをこのような構成とすれば、発券管理ネットワークからの発行完了信号及び予約内容により、会場端末においても、その会場やイベント等の利用状況や販売状況などを把握することができる。
このため、ただ単に広告を掲載していることに比べ、販売促進効果を定量的に把握することができる。
【0070】
また、キオスク端末だけでなく、会場端末においても、チケットの認証を行うことができるため、一のチケットについて二重の内容確認が可能となる。
また、複数発行されたチケットの一つが会場端末において発見されたときは、この発見された旨を外部に報知できる。
さらに、会場の管理者としては、会場端末における報知により、複数発行されたチケットを持参した者を捕らえて、正当予約者か不正受取者かを確認し、不正受取者である場合は、相当の措置を講ずることができる。
【0071】
なお、以上の各実施形態における発券管理ネットワーク,発券管理サーバ,ウエブサーバ,キオスク端末,会場端末及びユーザ端末での処理は、発券管理プログラムに制御されたコンピュータにより実行される。この発券管理プログラムにより実行される処理には、たとえば、ユーザ端末からの予約内容及びキオスク端末からの予約番号をデータベース専用サーバへ送り記憶させる処理、予約番号を決定してユーザ端末へ送信する処理、指定番号と固有番号とを照合する処理、予約内容をキオスク端末及び会場端末へ送信する処理、チケットの記載内容の読取処理、記載内容に対応する予約内容の検索の処理、及び、報知信号を報知管理部へ送る処理など、発券管理システムの各構成において発券管理プログラムにより制御される処理がある。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、チケット予約者に与えられた予約番号が他人に知られたとしても、その他人が、チケット予約者の指定したキオスク端末において発行処理を行わない限り、チケットが発行されないため、予約番号の漏洩にともなうチケットの不正発行を防止できる。
【0073】
また、チケットの予約者と受取人との照合を行う会場端末を発見管理システムに設けることにより、キオスク端末においてだけでなく会場端末においてもチケットの認証が可能となる。よって、チケットの偽造等による不正侵入を、会場端末の認証により阻止できる。
【0074】
さらに、会場端末において、発券管理ネットワークから購入予約の内容が提供されるため、その会場についてのチケット販売状況や入場者予測などを集計・算出できる。そして、発券管理ネットワークを有する管理業者としては、キオスク端末における発券状況や本発明の発券管理システムの利用頻度を定量的に把握できる。
【0075】
また、発券管理ネットワークにおいて発券許諾要求が複数受信された場合であっても、その発券許諾要求を送信してきた一又は二以上のキオスク端末に発券を行わせることにより、会場端末において、複数発券されたチケットのうちの一つが検出されたときに、この検出された旨を外部報知して会場管理者に知らせることができる。よって、会場管理者は、その報知により、チケットの使用者を捕らえ、チケットの正当予約者か不正受取者か確認し、正当予約者には入場を許し、一方の不正受取者には相当の措置を講ずることができる。
したがって、正当予約者に対しては、不正受取者が先に発行処理を行ったために、チケットを入手できないといった不利な状況を回避することができる。
【0076】
さらに、キオスク端末で入手したチケットをその後に紛失した場合に、そのチケットを手にした他人が予約者になりすまして会場に入場しようとするときにも、正当予約者が再度キオスク端末で発行処理を行うことにより、会場端末においてその悪用しようとする者を摘出できる。
【0077】
また、開閉ゲートを会場端末に接続して設けることにより、偽造されたチケットや複数発行されたチケットが会場端末において発見されたときに、この会場端末から不正受取者進入信号を受信した開閉ゲートにおいて自動的にチケット持参者の進入を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態における発券管理システムの内部構成を示すブロック図である。
【図2】バーゲン情報や割引情報が表示されたユーザ端末の表示部を示す図である。
【図3】本発明の第一実施形態における発券管理システムの動作を示す動作手順図である。
【図4】図3に示す動作の続きの動作を示す動作手順図である。
【図5】本発明の第二実施形態における発券管理システムの内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第二実施形態における発券管理システムの他の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第二実施形態における発券管理システムの動作を示す動作手順図である。
【符号の説明】
1 発券管理システム
10 ユーザ端末
21−1〜21−n キオスク端末
22−1〜22−n 印刷装置
30 発券管理ネットワーク
31 データベース専用サーバ
32 発券管理サーバ
33 ウエブサーバ
40 通信回線
50 会場端末
51 読取部
52 端末管理部
53 端末記憶部
54 報知管理部
55 報知部
60 開閉ゲート
Claims (6)
- 発券管理ネットワークが、通信回線を利用して、ユーザ端末からチケットの購入予約を受信して記憶し、複数のキオスク端末のうち、前記チケットの発券を要求してきたキオスク端末に対し、前記購入予約の内容を送信して前記チケットの発券を行わせる発券管理方法であって、
前記ユーザ端末から、前記発券を行わせるキオスク端末の指定番号を受信して記憶し、前記発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、前記指定番号と前記固有番号とを照合し、照合の結果、一致したときに、前記固有番号を送信してきたキオスク端末へ前記購入予約の内容を送信する
ことを特徴とする発券管理方法。 - チケットの購入予約を入力するユーザ端末と、
前記チケットを発券する複数のキオスク端末と、
通信回線を利用して前記購入予約を受信するとともに、前記チケットの発券を要求してきた前記キオスク端末に対し、前記購入予約の内容を送信して前記発券を行わせる発券管理ネットワークとを有する発券管理システムであって、
前記発券管理ネットワークが、
前記ユーザ端末から、前記発券を行わせるキオスク端末の指定番号を受信して記憶する記憶部と、
前記発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、この固有番号と前記記憶部から取り出した前記指定番号とを照合し、照合の結果、一致したときに、前記固有番号を送信してきたキオスク端末へ前記購入予約の内容を送信する発券管理サーバとを有した
ことを特徴とする発券管理システム。 - 前記チケットの使用される会場に設けられた会場端末を有し、
前記発券管理ネットワークの前記発券管理サーバが、前記購入予約の内容を前記会場端末へ送信し、
前記会場端末が、前記チケットの記載内容を読み取り、この読み取った記載内容と前記受信した予約内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、前記会場への前記チケットの持参者が前記チケットの予約者と同一人であると判断する
ことを特徴とする請求項2記載の発券管理システム。 - 前記発券管理ネットワークが、特定のチケットに関する前記発券の要求を複数受信したときに、これら発券の要求を送信してきた一又は二以上のキオスク端末及び前記会場端末のそれぞれへ前記特定のチケットに関する前記購入予約の内容を送信し、
前記一又は二以上のキオスク端末のそれぞれが、前記発券の要求の受信にともない、前記チケットを発券し、
前記会場端末が、前記チケットの記載内容を読み取り、この読み取った記載内容と前記受信した特定のチケットに関する前記購入予約の内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、複数発券されたチケットのうちの一つである旨を外部に報知する
ことを特徴とする請求項3記載の発券管理システム。 - 前記チケットの使用される会場の入り口に設けられた開閉ゲートを有し、
前記会場端末が、前記チケットから読み取った記載内容と前記特定のチケットに関する前記購入予約の内容とを照合し、照合の結果、適合したときに、前記開閉ゲートを閉じる
ことを特徴とする請求項3又は4記載の発券管理システム。 - 通信回線を利用して、ユーザ端末からチケットの購入予約を受信して記憶し、複数のキオスク端末のうち、前記チケットの発券を要求してきたキオスク端末に対し、前記購入予約の内容を送信する処理を発券管理サーバに実行させるプログラムであって、
前記ユーザ端末から、前記キオスク端末の指定番号を受信し、前記発券を要求してきたキオスク端末から固有の番号を受信し、前記指定番号と前記固有番号とを照合し、照合の結果、一致したときに前記固有番号を送信してきた前記キオスク端末へ前記購入予約の内容を送信する処理を実行させる
ことを特徴とする発券管理プログラム。
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