JP3611933B2 - 送信ダイバーシチを行なう送受信装置 - Google Patents

送信ダイバーシチを行なう送受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TDD方式の通信において送信ダイバーシチを行なう送受信装置に関し、特に、伝送路状態が最適な送信アンテナを適切に選択できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
送信と受信とを同一周波数により時分割で行なうTDD通信方式のセルラ無線通信システムでは、複数のアンテナの中から受信の際に最も高い受信パワーが得られたアンテナを選択して送信を行なう送信ダイバーシチ方式の送受信装置が用いられている。
【0003】
従来のこの送受信装置は、図9に示すように、送受信兼用の第1のアンテナ59と、送受信兼用の第2のアンテナ60と、第1のアンテナ59の送受分離器61と、第2のアンテナの送受分離器62と、第1のアンテナ59で受信した受信信号をベースバンド帯域にダウンコンバートする受信機63と、第2のアンテナで受信した受信信号をベースバンド帯域にダウンコンバートする受信機64と、受信信号を復号して復号データ69を出力するベースバンド復調部65と、受信機63の出力によって受信パワーを検出するRSSI部66と、受信機64の出力によって受信パワーを検出するRSSI部67と、検出された受信パワーを比較してアンテナ選択情報を出力する比較器68と、アンテナ選択情報に基づいてアンテナを選択する送信アンテナ切換器70と、入力する変調データ73によりベースバンド変調処理を行なうベースバンド変調部72と、ベースバンド変調部72から出力された信号を無線信号にアップコンバートする送信機71とを備えている。
【0004】
この装置では、第1のアンテナ59及び第2のアンテナ60で受信された受信信号の受信パワーがRSSI部66及びRSSI部67によって検出され、比較器68に出力される。比較器68は、これらの受信パワーを比較し、受信パワーの大きい方のブランチに接続されるアンテナを選択するためのアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器70に出力し、送信アンテナ切換器70は、アンテナ選択情報に従って、アンテナ59またはアンテナ60を選択する。
【0005】
一方、ベースバンド変調部72は、入力する変調データ73に基づいてベースバンド変調処理を行ない、送信機71は、変調された信号を無線信号にアップコンバートする。送信機71から出力された送信信号は、送信アンテナ切換器70の選択したアンテナより送信される。
【0006】
このように、TDD方式の送受信装置では、送信に際して、先の受信時に最も高い受信レベルの信号を受信したアンテナを選択する送信ダイバーシチが行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の送信ダイバーシチを行なう送受信装置では、受信レベルを検出するためのアナログ回路(RSSI部)を特別に設けているため、回路規模が増大するという問題点を有している。
【0008】
また、従来のこの装置では、ベースバンド前段の受信機の出力により受信レベルを検出しているため、隣接波やマルチパスが含まれたままの受信レベルが検出され、主波の受信レベルを正確に検出することができず、そのため、通信品質の最もよいブランチの送信アンテナを選択することができないという問題点を有している。
【0009】
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、小さな回路規模を持ち、また、隣接波、フェージングやマルチパスが存在する場合でも、通信品質の最もよい送信アンテナを選択することができる送受信装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の送受信装置では、ベースバンド復調部に、複数のアンテナで受信された各ブランチの受信信号を等化処理して合成する最大比合成適応等化器と、この最大比合成適応等化器の収束タップ係数から算出した値を比較して、ブランチの1つを選択する比較器とを設けている。
【0011】
この送受信装置では、最大比合成適応等化器が合成した等化出力は受信データの復号に用いられ、最大比合成適応等化器の収束タップ係数は比較器での送信アンテナの選択に用いられる。そのため、比較器では主波の受信レベルに基づいて、最適のブランチを選択することができる。
【0012】
また、比較器の機能は、ベースバンド復調部のディジタル信号処理の一環として実現することができるため、小規模の回路で送信ダイバーシチを行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、複数の送受信兼用アンテナと、このアンテナで受信された信号を復調するベースバンド復調部と、送信アンテナを切り換える送信アンテナ切換部とを備え、受信信号の受信状態に基づいて、その後に送信する送信信号の送信アンテナを切り換えるTDD通信方式の送受信装置において、ベースバンド復調部に、複数のアンテナで受信された各ブランチの受信信号を等化処理して合成する最大比合成適応等化器と、最大比合成適応等化器の収束タップ係数を用いて算出した各ブランチにおける遅延分散値を比較し、この遅延分散値が最小となるブランチを選択して、そのブランチに対応する送信アンテナへの切り換えを送信アンテナ切換部に指示する比較器とを設けたものであり、遅延分散値が最適値を示すブランチを選択して送信ダイバーシチを行なうことができ、送信に際し、遅延分散を抑制して通信品質の向上を図ることができる。
【0018】
請求項に記載の発明は、比較器が、最大比合成適応等化器の収束タップ係数を用いて算出した各ブランチにおける前記遅延分散値を含む複数種類の判断基準値を比較し、この複数種類の判断基準値による総合評価が最も高いブランチを選択するように構成したものであり、複数の基準に照らして、最も適切なブランチを選択することができる。
【0019】
請求項に記載の発明は、比較器が、複数種類の判断基準値の各々によって該当するブランチを順次絞り込み、最後の判断基準値によって選択すべきブランチを1つに絞り込むように構成したものであり、多観点から見た最適なブランチを効率的に絞り込むことができる。
【0020】
請求項に記載の発明は、比較器が、各ブランチの複数種類の判断基準値を種類に応じた重み付けを行なって合計し、その合計値が最大となるブランチを選択するように構成したものであり、複数の基準の総合評価により適切なブランチを選択することができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、複数種類の判断基準値として、遅延分散値の他に、SN比及び係数パワーの内のつ以上を用いるようにしたものであり、それらを判断の基準として、最適なブランチを選択することができる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
第1の実施形態の送受信装置は、図1に示すように、第1の送受信兼用アンテナ1と、第2の送受信兼用アンテナ2と、第1のアンテナ1の送受分離器3と、第2のアンテナ2の送受分離器4と、第1のアンテナ1で受信した受信信号をべースバンド帯域にダウンコンバートする受信機5と、第2のアンテナ2で受信した受信信号をベースバンド帯域にダウンコンバートする受信機6と、各受信機5、6の出力をディジタル処理して復調するベースバンド復調部7と、ベースバンド復調部7に内蔵された最大比合成適応等化器8と、最大比合成適応等化器8のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成するベースバンド復調部7内の比較器9と、比較器9から出力されるアンテナ選択情報に基づいてアンテナを選択する送信アンテナ切換器11と、入力する変調データ14によりベースバンド変調処理を行なうベースバンド変調部13と、ベースバンド変調部13から出力された信号を無線信号にアップコンバートする送信機12とを備えている。
【0024】
最大比合成適応等化器8は、各ブランチの受信信号を等化処理し、各ブランチの受信レベルに比例した重み付けを行なって合成する。ベースバンド復調部7は、この最大比合成適応等化器8の出力を用いて復号処理を行ない、復号データ10を出力する。また、比較器9は、最大比合成適応等化器8のタップ係数に基づいてアンテナ選択情報を生成する。
【0025】
最大比合成適応等化器8は、図2に示すように、ブランチ1の遅延線15と、複素タップ係数17と、遅延線15で順次遅延されたデータに複素タップ係数17を乗算して加算する積和演算部19とから成るFIRフィルタと、ブランチ2の遅延線16と、複素タップ係数18と、遅延線16で順次遅延されたデータに複素タップ係数18を乗算して加算する積和演算部20とから成るFIRフィルタと、ブランチ1及びブランチ2のFIRフィルタの出力を加算する加算器21とを備えており、複素タップ係数として、各ブランチの受信レベルに比例する重み付けがされた係数が設定される。
【0026】
また、比較器9は、図3に示すように、機能ブロックとして、最大比合成適応等化器23の収束タップ係数の中から最大タップ係数を検出する最大係数検出器25と、この検出結果を基にアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器26とを備えており、これらの各ブロックの機能が、ベースバンド復調部22のディジタル信号処理によって実現される。
【0027】
この送受信装置では、第1のアンテナ1及び第2のアンテナ2で受信された信号が、受信機5、6でべースバンド帯域にダウンコンバートされベースバンド復調部7の最大比合成適応等化器8に入力する。
【0028】
最大比合成適応等化器8では、2つのFIRフィルタのそれぞれが、第1のアンテナ1で受信されたブランチ1のデータ及び第2のアンテナ2で受信されたブランチ2のデータの等化処理を行ない、加算器21がそれらの結果を合成する。
【0029】
このとき、各ブランチ1、2の受信信号は遅延線15、16に入力し、積和演算部19、20において、遅延した信号に各タップ係数17、18を乗算して加算する畳込み演算が行なわれ、各積和演算部19、20の演算結果が加算部21で合成される。
【0030】
ベースバンド復調部7は、この加算部21の出力から受信信号を識別し、データを復号する。
【0031】
最大比合成適応等化器8の各ブランチにおけるタップ係数17、18は、既知の送信データに対する受信信号の識別誤差が最小になるように収束する。この収束したタップ係数は、入力レベルに比例した大きさを持ち、各ブランチのタップ係数は各ブランチのインパルス応答に対応した大きさに適応的に更新される。
【0032】
ここで、あるスロットにおけるタップ係数の収束値を、
タップ係数定義;αij (i=1,‥,M、j=1,‥,N、Mはブランチ数、Nはタップ数)と表すことにする。
【0033】
比較器24の最大係数検出器25は、最大比合成適応等化器23の各FIRフィルタにおける収束タップ係数αijを比較し、全ブランチのタップ係数の中から最大のタップ係数を検出する。いま、
全ブランチ中の最大タップ係数;αBA (i=B、j=A)
とする。
【0034】
この検出結果を受けて、比較器24の送信アンテナ選択器26は、最大のタップ係数αBAが含まれるブランチBを選択するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器11に出力する。
【0035】
送信アンテナ切換器11は、このアンテナ選択情報に従ってアンテナ1または2を選択する。
【0036】
ベースバンド変調部13は、入力する変調データ14に応じてベースバンド変調処理を行ない、処理した信号を送信機12に出力する。送信機12は、変調された信号を無線信号にアップコンバートし、この送信機12の出力は、選択されたアンテナ1または2を通じて送信される。
【0037】
このように、この送受信装置では、最大比合成適応等化器の各FIRフィルタにおける収束タップ係数の中で最大のタップ係数を含むブランチを選択する送信ダイバーシチを行なっている。そのため、送信に際して、隣接波を排除した主波の受信レベルの最も高いブランチのアンテナを選択することができる。
【0038】
また、この装置の比較器の機能は、ベースバンド復調部でのディジタル信号処理によって実現することができるため、従来の装置に比べて、少ない回路規模で通信品質の向上を図ることができる。
【0039】
なお、この実施形態では、ブランチが2つの場合を例示しているが、ブランチが3以上であっても同じように構成することができる。
【0040】
(第2の実施の形態)
第2の実施形態の送受信装置は、送信に際して、遅延波の影響が少ないアンテナを選択することができる。
【0041】
この装置は、図4に示すように、ベースバンド復調部27が、最大比合成適応等化器28と、最大比合成適応等化器28のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成する比較器29とを備え、この比較器29が、機能ブロックとして、最大比合成適応等化器28の収束タップ係数を用いて各ブランチごとの遅延分散値を検出する遅延分散検出器30と、この検出結果を基にアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器31とを具備している。比較器29の各ブロックの機能はベースバンド復調部27のディジタル信号処理によって実現される。その他の構成は第1の実施形態(図1、図2)と変わりがない。
【0042】
この装置では、比較器29の遅延分散検出器30が、最大比合成適応等化器28の収束タップ係数を用いて、各ブランチごとの遅延分散値Aτを次式によって検出する。
【0043】
ブランチiの遅延分散値;Aτi=Σ(j−Ai)|αij| / Σ|αij|
(各Σはj=1からNまで加算)
上式においてAiは各ブランチにおける最大係数である。
【0044】
送信アンテナ選択器31は、遅延分散値Aτが最小となるブランチを選択するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器に出力する。
【0045】
このように遅延分散の最も少ないブランチを選択することにより、遅延波の影響が少ない送信アンテナを用いて送信することが可能となる。
【0046】
(第3の実施の形態)
第3の実施形態の送受信装置は、SN比の良好なブランチのアンテナを選択して送信することができる。
【0047】
この装置は、図5に示すように、ベースバンド復調部32が、最大比合成適応等化器33と、最大比合成適応等化器33のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成する比較器34とを備え、この比較器34が、機能ブロックとして、最大比合成適応等化器33の収束タップ係数を用いて各ブランチごとのSN比Asを検出するSN比検出器35と、この検出結果を基にアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器36とを具備している。比較器34の各ブロックの機能はベースバンド復調部32のディジタル信号処理によって実現される。その他の構成は第1の実施形態(図1、図2)と変わりがない。
【0048】
この装置では、比較器34のSN比検出器35が、最大比合成適応等化器33の収束タップ係数を用いて、各ブランチごとのSN比Asを次式によって検出する。
【0049】
ブランチiのSN検出値;Asi=Σ|αij|/(N+Σ|αij|(j−Ai)
(各Σはj=1からNまで加算)
上式においてAiは各ブランチにおける最大係数である。
【0050】
送信アンテナ選択器36は、SN検出値Asiが最大となるブランチを選択するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器に出力する。
【0051】
この場合、遅延分散もノイズに含まれ、SN比検出器35は、遅延波の影響を含めたSN比を検出する。従って、送信アンテナ選択器36により、遅延波の影響が少なく、良好なSN比を有する送信アンテナが選択される。
【0052】
(第4の実施の形態)
第4の実施形態の送受信装置は、受信パワーが最も大きいブランチのアンテナを選択して送信することができる。
【0053】
この装置は、図6に示すように、ベースバンド復調部37が、最大比合成適応等化器38と、最大比合成適応等化器38のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成する比較器39とを備え、この比較器39が、機能ブロックとして、最大比合成適応等化器38の収束タップ係数を用いて各ブランチごとの係数パワーApを検出する係数パワー検出器40と、この検出結果を基にアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器41とを具備している。比較器39の各ブロックの機能はベースバンド復調部37のディジタル信号処理によって実現される。その他の構成は第1の実施形態(図1、図2)と変わりがない。
【0054】
この装置では、比較器39の係数パワー検出器40が、最大比合成適応等化器38の収束タップ係数を用いて、各ブランチごとの係数パワーApを次式によって検出する。
【0055】
ブランチiの係数パワー値;Api=Σ|αij|
(各Σはj=1からNまで加算)
送信アンテナ選択器41は、係数パワーApが最大となるブランチを選択するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器に出力する。
【0056】
このように、この送受信装置では、最大比合成適応等化器から得られるタップ係数の係数パワーを各ブランチごとに検出し、その係数パワーが最も大きいブランチを選択することによって、受信レベルの最も高いブランチを的確に選択することができる。
【0057】
(第5の実施の形態)
第5の実施形態の送受信装置は、複数の判断基準に基づいて送信に用いるアンテナを選択する。
【0058】
この装置は、図7に示すように、ベースバンド復調部42が、最大比合成適応等化器43と、最大比合成適応等化器43のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成する比較器44とを備え、この比較器44が、複数のブランチの中から第1の判断基準に該当する複数のブランチを検出する判断基準1検出器45と、判断基準1検出器45によって検出された複数のブランチの中から第2の判断基準に該当する複数のブランチを検出する判断基準2検出器46と、前段の判断基準検出器によって検出された複数のブランチの中からn番目の判断基準に該当する1つのブランチを検出する判断基準n検出器47と、この判断基準n検出器47の検出したブランチを選択するアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器48とを具備している。比較器44の各ブロックの機能はベースバンド復調部42のディジタル信号処理によって実現される。その他の構成は第1の実施形態(図1、図2)と変わりがない。
【0059】
この装置では、比較器44の判断基準1検出器45が、最大比合成適応等化器43の収束タップ係数を用いて、例えば、各ブランチごとの係数パワーApを検出し、この係数パワーApが閾値以上である複数のブランチを検出する。また、判断基準2検出器46は、最大比合成適応等化器43の収束タップ係数を用いて、判断基準1検出器45の検出した複数のブランチの、例えば遅延分散値Aτを検出し、遅延分散値Aτが閾値以下である複数のブランチを検出する。
【0060】
このように、複数の観点からブランチの絞り込みが繰り返され、判断基準n検出器47は、最大比合成適応等化器43の収束タップ係数を用いて、絞り込まれた複数のブランチの、例えばSN比を検出し、SN比が最も大きいブランチを検出する。
【0061】
送信アンテナ選択器48は、判断基準n検出器47が検出したブランチを選択するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器に出力する。
【0062】
このように、この送受信装置は、タップ係数パワー、遅延分散値、SN比などの複数の基準に基づいてブランチを選択することにより、通信品質の一層の向上を図ることができる。
【0063】
(第6の実施の形態)
第6の実施形態の送受信装置は、重み付けした複数の判断基準の総合結果に基づいて送信に用いるアンテナを選択する。
【0064】
この装置は、図8に示すように、ベースバンド復調部49が、最大比合成適応等化器50と、最大比合成適応等化器50のタップ係数を利用してアンテナ選択情報を生成する比較器51とを備え、この比較器51が、第1の判断基準に基づいて各ブランチの検出値を算出する判断基準1検出器52と、判断基準1検出器52の検出した検出値に重み付け係数1を乗算する乗算器55と、第2の判断基準に基づいて各ブランチの検出値を算出する判断基準2検出器53と、判断基準2検出器53の検出した検出値に重み付け係数2を乗算する乗算器56と、第n番目の判断基準に基づいて各ブランチの検出値を算出する判断基準n検出器54と、判断基準n検出器54の検出した検出値に重み付け係数nを乗算する乗算器57と、各乗算器55〜57の出力を各ブランチ毎に加算し、最も点数の高いブランチを選択して、そのアンテナ選択情報を出力する送信アンテナ選択器58とを具備している。比較器51の各ブロックの機能はベースバンド復調部49のディジタル信号処理によって実現される。その他の構成は第1の実施形態(図1、図2)と変わりがない。
【0065】
この装置では、比較器51の判断基準1検出器52が、最大比合成適応等化器50の収束タップ係数を用いて、例えば、各ブランチごとの係数パワーApを検出し、乗算器55が、この各ブランチの係数パワーApに重み付け係数1を乗算する。この乗算器55の算出値は送信アンテナ選択器58に出力される。
【0066】
また、判断基準2検出器53は、最大比合成適応等化器50の収束タップ係数を用いて、例えば、各ブランチごとの遅延分散値Aτを検出し、乗算器56が、この各ブランチの遅延分散値Aτに重み付け係数2を乗算する。この乗算器56の算出値は送信アンテナ選択器58に出力される。
【0067】
また、判断基準n検出器54は、最大比合成適応等化器50の収束タップ係数を用いて、例えば、各ブランチごとのSN比を検出し、乗算器57が、この各ブランチのSN比に重み付け係数nを乗算する。この乗算器57の算出値は送信アンテナ選択器58に出力される。
【0068】
送信アンテナ選択器58は、各乗算器55〜57の出力をそれぞれのブランチ毎に加算して最も点数の高いブランチを選択し、そのブランチを指定するアンテナ選択情報を送信アンテナ切換器に出力する。
【0069】
このように、この送受信装置では、タップ係数パワー、遅延分散値、SN比などの複数の基準に対して重み付けを行ない、それらの基準における値の加算値に基づいてブランチを選択している。送信に用いるアンテナを、複数の基準の総合評価で選択することにより、通信品質の一層の向上を図ることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の送受信装置は、遅延波の有無や主波のレベルなどを正確に検出することができ、その検出結果に基づいて送信アンテナを選択しているため、適切な送信ダイバーシチが可能となり、通信品質の向上を図ることができる。
【0071】
また、この送信アンテナの選択は、ベースバンド復調部でのディジタルデータ処理によって実現することができるため、小さい回路規模で送信ダイバーシチを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第6の実施形態における送受信装置の全体構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第1〜第6の実施形態における最大比合成適応等化器の構成図、
【図3】本発明の第1の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図4】本発明の第2の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図5】本発明の第3の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図6】本発明の第4の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図7】本発明の第5の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図8】本発明の第6の実施形態における送受信装置のベースバンド復調部の構成を示すブロック図、
【図9】従来の送受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、2、59、60 送受信兼用アンテナ
3、4、61、62 送受分離器
5、6、63、64 受信機
7、22、27、32、37、42、49、65 ベースバンド復調部
8、23、28、33、38、43、50 最大比合成適応等化器
9、24、29、34、39、44、51、68 比較器
10、69 復号データ
11、70 送信アンテナ切り換え部
12、71 送信部
13、72 ベースバンド変調部
14、73 変調データ
15、16 遅延線
17、18 タップ係数
19、20 積和演算部
21 加算部
26、31、36、41、48、58 送信アンテナ選択器
25 最大係数検出器
30 遅延分散検出器
35 SN検出器
40 係数パワー検出器
45、52 判断基準1検出器
46、53 判断基準2検出器
47、54 判断基準n検出器
55、56、57 重み付け係数乗算器
66、67 受信パワー測定部

Claims (5)

  1. 複数の送受信兼用アンテナと、前記アンテナで受信された信号を復調するベースバンド復調部と、送信アンテナを切り換える送信アンテナ切換部とを備え、受信信号の受信状態に基づいて、その後に送信する送信信号の送信アンテナを切り換えるTDD通信方式の送受信装置において、
    前記ベースバンド復調部に、
    複数の前記アンテナで受信された各ブランチの受信信号を等化処理して合成する最大比合成適応等化器と、
    前記最大比合成適応等化器の収束タップ係数を用いて算出した各ブランチにおける遅延分散値を比較し、前記遅延分散値が最小となるブランチを選択して、そのブランチに対応する送信アンテナへの切り換えを前記送信アンテナ切換部に指示する比較器と
    を具備することを特徴とする送受信装置。
  2. 前記比較器が、前記最大比合成適応等化器の収束タップ係数を用いて算出した各ブランチにおける前記遅延分散値を含む複数種類の判断基準値を比較し、前記複数種類の判断基準値による総合評価が最も高いブランチを選択することを特徴とする請求項に記載の送受信装置。
  3. 前記比較器が、前記複数種類の判断基準値の各々によって該当するブランチを順次絞り込み、最後の判断基準値によって選択すべきブランチを1つに絞り込むことを特徴とする請求項に記載の送受信装置。
  4. 前記比較器が、各ブランチの前記複数種類の判断基準値を種類に応じた重み付けを行なって合計し、その合計値が最大となるブランチを選択することを特徴とする請求項に記載の送受信装置。
  5. 前記複数種類の判断基準値として、前記遅延分散値の他に、SN比及び係数パワーの内のつ以上を用いることを特徴とする請求項2乃至4に記載の送受信装置。
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