JP3611338B2 - 電流駆動導電性材料評価方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電流駆動導電性材料評価方法に係わり、さらに詳しくは、例えば、LSI等に用いられる各種導電性材料のストレスマイグレーション耐性をそれぞれ独立に効率よく測定する評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を、導電性材料としてLSIの配線材料を例にとり説明する。LSIの配線材料として、現在、主に、AlやAlに数%のSiを混入したAl−Si合金、あるいはCuを少量加えたAl−Si−Cu合金などが用いられている。
【0003】
LSIの高集積化に伴い、これらの配線の線幅は益々細くなると共にその長さも長くなり、さらに配線の本数も増加する傾向にある。一方、LSIでは高集積化と同時に高速動作が要求され、その結果、配線に流れる電流は増加する傾向にある。即ち、単位断面積当たりに流れる電流密度はLSIの高集積化と共に益々増大しつつある。しかしながら、金属配線に大きな電流を流すと、電流の流れる方向とは逆方向に金属原子が移動し、配線の一部が徐々に細くなりついには断線にいたることがある。この現象はエレクトロマイグレーションと呼ばれる。さらに配線間を流れる電流密度が増加するとその配線のジュール発熱により配線に熱ストレスが生じ配線を劣化せしめる。この現象はストレスマイグレーションと呼ばれる。金属配線の信頼性は上記2つの現象によって決定されるといっても過言ではない。そこで、より高性能なLSIの開発には、エレクトロマイグレーション、及びストレスマイグレーション耐性の高い材料が要求され、その材料開発においては材料のそれらの現象に対する強度を厳密に評価することが重要となる。
【0004】
従来の配線の信頼性の評価方法は以下の通りである。
通常のLSI配線ではせいぜい105A/cm2程度の電流しか流さないが、信頼性試験では、配線の信頼性試験時間を短くするために1桁大きな電流密度106A/cm2の電流を配線に流す方法がとられている。また、劣化をさらに加速するために、雰囲気温度を250℃程度に上げる方法が採用されている。しかしながら、このような加速試験においても、通常のAl−Si合金配線では、短寿命のものでも、一ヶ月以上経過しないと断線には至らず、実際は例えば、配線の抵抗をモニターし、テスト前の値に対し、例えば5%あるいは10%増加した寿命を持ってその配線の寿命とする方法が取られている。にもかかわらず、多くの場合、抵抗値が以上の変化を示すまでには、数週間から一ヶ月程度の時間を要し、特に材料開発の目標とする、より信頼性の高い配線材料の場合は、さらに長い時間を要するため、配線材料における評価方法としては、現実には有効な方法とはなり得ないものであった。
【0005】
そこで、劣化試験をさらに加速するために、より高密度の電流を流すことが望まれる。しかしより高密度の電流を流そうとすると、ジュール熱により配線が加熱され、その結果抵抗が増加し、また配線がさらに加熱されるということが起こり、配線温度は暴走して熱による配線の溶断が起こってしまう。
【0006】
この問題を解決するために、本発明者は配線パターンに第1の電流を流して配線の抵抗値を測定した後、この配線パターンに第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を流してこの配線を加熱すると同時に、温度上昇の暴走が起こらないように外部から冷却して配線パターンの温度を制御し、第2の電流をきった後再び第1の電流を流すことにより配線パターンの抵抗値を測定する操作を複数回繰り返すことにより熱暴走による配線の溶断を起こすことなく配線の信頼性試験時間の短縮に成功している(特願平3−126732号)。しかし、この方法では試験時間を短縮することは可能であるが、エレクトロマイグレーションによって配線が劣化したのか、ストレスマイグレーションによって配線が劣化したのかを区別することができないという問題があることが分かった。今後配線の信頼性をさらに詳しく追求するためには、これらの現象による配線の劣化を区別して評価することが必要となってくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の現状に対し、本発明は短時間で配線材料のストレスマイグレーション耐性を独立に評価でき、材料開発に有効にフィードバックできる電流駆動導電性材料評価方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、導電性材料よりなる配線パターンに第1の電流を流すことにより前記配線パターンの抵抗値を測定した後、前記配線パターンに前記第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を所定の時間流すことにより前記配線パターンにストレスマイグレーションを生ぜしめ、前記第2の電流を切った後再び前記第1の電流を流して前記配線パターンの抵抗値を計測する操作を複数回繰り返すことにより前記配線パターンのストレスマイグレーションを加速評価する方法において、前記第2の電流を実質的にエレクトロマイグレーションが起こらない電流値とし、前記第2の電流を流す繰り返し周期を10msec以下として前記第2の電流通電時の前記配線パターンの温度が前記第1の電流通電時の温度に比べ100℃以上上昇するように前記第2の電流を流す時間を設定することにより、前記配線パターンに生じるストレスマイグレーションを計測することを特徴とする電流駆動導電性材料評価方法に存在する。
【0010】
【作用】
エレクトロマイグレーションを発生しない電流密度の第1の電流で抵抗値をモニターし、高電流密度の第2の電流でエレクトロマイグレーションを発生させ、これにより抵抗値が所定の値になった時を配線寿命として配線のエレクトロマイグレーション耐性を計測する。この際、第2の電流を印加したときに発生するジュール熱により第1の電流を流したときの配線温度よりも50℃以上上昇しないように、第2の電流を流す時間、周期を設定することにより、熱暴走に起因する制御困難な温度上昇によるエレクトロマイグレーションの加速を防ぐことができ、所定の温度でエレクトロマイグレーションの計測が可能となる。また、配線温度の上昇を50℃以下に抑えるためストレスマイグレーションは実質的には起こらず、その結果、ブラックの経験式((I)式)により任意の条件での配線のエレクトロマイグレーション耐性だけを正確に見積もることが可能となる。
【0011】
一方、ストレスマイグレーションの測定においては、第2の電流の印加時間及び電流密度をエレクトロマイグレーションが起こらないが、ジュール熱による配線温度上昇が見られる値に設定し、この第2の電流を繰り返し印加してストレスマイグレーションを起こさせ、配線の温度変化を起こさない電流密度の第1の電流で配線の抵抗値をモニターすることにより、ストレスマイグレーション耐性だけを評価することができる。
【0012】
(実施態様例)
以下に本発明の実施態様例を説明する。
【0013】
図1は本発明のエレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイグレーション耐性の評価に用いる装置である。図1において、1は導電性材料の配線を形成した基板、2は外部接続用のピンを有するプリント基板、3は基板保持手段、4は熱流体容器、5は熱流体導入口、6は熱流体排出口、 7は熱流体導入管、8は仕切部、9は流量制御手段、10は流量計、11は熱流体温度制御手段、12は配管である。
【0014】
導電性材料としては、LSIの配線材料が典型例としてあげられる。LSIの配線材料としては、例えば、Al,Al−Si(2〜5%)合金、Al−Si(1〜5%)−Cu(1〜5%)合金、Cu,W,Mo,Ti,WSi2,MoSi2,TiSi2,あるいはポリシリコンなどの他、これらの材料が層状に形成された配線、例えば、AlとTiなどの高融点材料を交互に積み重ねた配線などがあげられる。なお、これら以外に、超伝導体も導電性材料として例示することができる。
【0015】
基板としては、例えば、Siウェハ、Siウェハの表面に0.01〜1μmシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を形成した基板、ガラス基板、アルミナ等のセラミック基板、表面に例えばSiO2等の絶縁膜を形成した銅製基板等があげられる。銅製の基板の場合、熱伝導率が高いため冷却効率が良くなり、より高電流密度の実験が可能となる。これらの基板の上に配線材料の薄膜を、例えば、蒸着、スパッタ、CVD、MOCVD法で0.7〜1μm程度形成し、例えば、長さ0.1〜1mm、幅0.3〜5μmのエレクトロマイグレーションあるいはストレスマイグレーション耐性計測用配線パターンを形成する。
【0016】
基板を保持する手段(基板保持手段)としては、配線パターンが形成された基板を保持することができ、また温度制御手段に取り付け可能なものであれば特に限定はされないが、基板より大きな径を有し、厚さ2〜5mmの銅板、アルミ板あるいはセラミック板が例示される。このうち熱伝導率が良好な銅板が望ましい。なお、基板は、例えば、インジウムのような低融点金属を用いて基板保持手段に接着すれば良い。また、基板保持手段には、複数の基板を保持せしめてもよい。さらに、基板の他に配線パターンを電源、計測器と接続せしめるための引きだし用プリント基板を保持せしめても良い。
【0017】
本発明において、配線に第1の電流を流すための手段としては、配線パターンのパッド部とプリント基板の対応するパッドを接続する、例えば、ワイヤーボンディング等の接続手段、プリント基板の引きだし用ピンと電源とを接続するための、例えば、コネクター等の接続手段、及び電源により構成される。
【0018】
また配線の抵抗値を測定する手段としては、配線パターンのパッド部とプリント基板の対応するパッドを接続する、例えばワイヤーボンディング等の接続手段、プリント基板のピンと電圧計とを接続するための、例えば、コネクター等の接続手段、及び電圧計により構成される。
【0019】
第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を流す手段としては、第1の電流を流す手段を共用しても良いし、別に設けても良い。この場合電源としては、直流電源に限らず交流電源を用いても良い。また交流電源は、正弦波出力をもったものでも良いし、パルス出力のものでも良い。さらに直流に交流を重畳させたものを用いても良いことは言うまでもない。ストレスマイグレーションの測定では、交流電源を用いるのが好ましく、特に絶対値が等しいものが好ましい。これにより、エレクトロマイグレーションはより一層抑制できるため、高電流密度、高温でのストレスマイグレーションを測定することができる。
【0020】
基板(配線)の温度を制御する手段としては、たとえば図1に示した構成のものが用いられる。熱流体導入口5は、容器1内部で熱流体導入管7と接続され、配線で発生する熱を効率的に取り除いたりあるいは配線に熱を供給したりするために、導入管の先端は基板1の直下に配置される。また、容器内部には、空気の滞留を防ぐために、導入管7を取り囲むようにして仕切り部8がもうけられている。排出口6は、仕切部の上端よりも低位の位置にとりつけられ、断熱性のパイプ12を介して熱流体温度制御手段11の導入口に連結される。一方、熱流体導入口5は、流量計10、流量制御手段9、断熱性パイプ12を介し、熱流体温度制御手段11の熱流体出口に接続されている。
【0021】
熱流体流量制御手段9及び熱流体温度制御手段11は、配線の温度検知手段の出力を入力信号として熱流体流量及び温度を制御し、配線温度を所定の値に維持するために設けられる。
【0022】
温度検知手段は、配線温度を測れるものであれば適宜のものが用いられる。例えば、上記第2の電流を流す手段と抵抗値を測定するための手段とをそのまま用いることができる。すなわち、配線の比抵抗の温度特性をあらかじめ測定しておき、第2の電流を流したときに配線両端での電位差から配線抵抗値を求め、先の比抵抗温度特性を参照することにより、配線温度を求めることが可能である。その他、熱電対等の接触式の温度計や、焦電素子やサーモパイル等の非接触式温度計等も用いることもできる。
【0023】
配線温度を所定の温度を保つためには、熱流体の流量及び温度を制御することにより行う。熱流体の流量を制御する手段としては、一般のバルブを用いることができるが、上記の温度検知手段からの出力信号を入力信号として流量を制御できる電磁式のバルブが望ましい。また、熱流体の温度を制御する手段としては、例えば、恒温槽などが用いられるが、同様に温度検知手段からの出力信号を入力信号として熱流体温度を制御できる加熱器及び冷却器を備えたものが好ましい。
【0024】
次に導電体のエレクトロマイグレーションのみに対する寿命を求める方法を図2(a)を用いて説明する。図2(a)は、第1の電流と第2の電流を繰り返し流した時の配線パターンの抵抗値が変化する様子を示している。
【0025】
導電体の配線パターンに、エレクトロマイグレーションの起こらない電流、例えば102〜106A/cm2の範囲の任意の第1の電流を流し、パターンの両端の電位差から配線の抵抗の初期値を得る。次に配線からのジュール発熱による温度上昇が追随できないほど短いパルス幅の第2の電流を印加する。このパルス幅は、用いる電流密度との関係から適宜決定されるが、例えば106〜109A/cm2程度の電流密度の場合は、10psec〜50nsec程度のパルス幅が用いられる。また、デューティ比は、通常50%以下が用いられる。従ってこのときの配線温度は基板の温度制御手段のみにより設定される。このときの第2の電流の大きさはパルスの出力電流値で定義する。従ってエレクトロマイグレーションを起こす電流の大きさと試験温度は独立に制御することができる。また異なった温度の測定を行うには、熱流体の温度を変更して行えばよい。一方、第2の電流による温度上昇は50℃以下に抑えられるためストレスマイグレーションを実質的に無視できる。
【0026】
パルスを印加した後ここで再び抵抗値を測定する。このときの抵抗値は、第2の電流を印加したことによる、エレクトロマイグレーション効果により初期値より大きな値になる。以上の操作を繰り返すと、抵抗値が徐々に大きくなり、初期値から5%あるいは10%増加した点を配線寿命とする。この寿命の定義は5%、10%以外のいかなる変化によって定義してもよい。また第1の電流による抵抗測定は、第2の電流パルスを数回繰り返し印加した後でも良い。
【0027】
本発明においては第1の電流は、直流、交流のどちらを用いてもよい。交流の場合には、抵抗測定時に生ずるエレクトロマイグレーション効果は抑制される。エレクトロマイグレーションによる配線劣化は、一般に下記の経験式(1)で表される。
【0028】
τ=(A/Jn)・exp(E/kT) (1)
(通常n=2)
τ:寿命
k:ボルツマン定数
T:温度(K)
J:電流密度
E:活性化エネルギー
A:定数
【0029】
(1)式から明らかなように、2種類以上の温度で上記試験を行うことで、未知の定数A,Eが決まる。その結果、任意の温度でのエレクトロマイグレーションに対する寿命と電流密度の積が求まり、例えば、ある電流密度での寿命や、必要な寿命に対する最大許容電流密度を推定することができる。
【0030】
以上に述べたように、本発明により、配線の発熱が温度上昇にほとんど寄与しないため熱暴走が抑えられる結果、より高密度の電流を流すことができ、より高温でのエレクトロマイグレーション耐性評価試験を行うことも可能となる。即ち、より短時間でエレクトロマイグレーション耐性を試験することが可能となる。
【0031】
次に導電体のストレスマイグレーションのみに対する寿命を求める方法を図2(b)を用いて説明する。図2(b)は、第1の電流と第2の電流を繰り返し流した時の配線パターンの抵抗値が変化する様子を示している。
【0032】
導電体の配線パターンに、例えば、102〜104A/cm2の範囲程度の任意の第1の電流を流し、パターンの両端の電位差から配線の抵抗の初期値を求める。次に配線でエレクトロマイグレーションの効果の少ない電流密度、例えば、104〜106A/cm2程度で配線によるジュール発熱が十分に起こるパルス電流を用いて第2の電流を印加する。このときの配線温度は基板の温度制御手段のみではなく、配線で生じるジュール熱により設定される。このときの第2の電流の大きさはパルスの出力電流値で定義する。
【0033】
パルスを印加した後ここで再び抵抗値を測定する。このときの抵抗値は、第2の電流を印加したことによる、ストレスマイグレーション効果により初期値より大きな値になる。以上の操作を繰り返すと、抵抗値が徐々に大きくなり、初期値から5%あるいは10%増加した点を配線寿命とする。この寿命の定義は5%、10%以外のいかなる変化によって定義してもよい。また第1の電流による抵抗測定は、第2の電流を数回繰り返した後でも良い。
本発明に於いては第1及び第2の電流は、直流、交流のどちらを用いてもよい。
【0034】
以上に述べたように、本発明により、第2の電流を流す際に熱を発生させるが、パルスにより電流を印加するためにジュール発熱で生ずるストレスによる効果が大きくなり、ストレスマイグレーションのみによる抵抗値変化を短時間で求めることが可能となる。また、配線を加熱するための第2の電流を流す際に発生する余分な熱は基板の温度制御手段により効果的に取り除くことができ、その結果熱暴走が抑えられる。即ち、よりパルス幅の長い電流を流すことにより、より高温でのストレスマイグレーション耐性評価試験を行うことも可能となる。
【0035】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0036】
表面に0.5μmの熱酸化膜を形成したSiウェハ上に蒸着あるいはスパッタ法でCuを1μm形成した。その後エッチングにより、1mm×1mmのVANDER PAUWパターンを基板当たり100個形成した。CVD法でウェハ表面にシリコン酸化膜を1μm形成し、パット部をエッチングで除去した後ダイシングして基板を作製した。
【0037】
この基板とワイヤボンディング用パッド及び外部引きだし用ピンを有すセラミック製プリント基板を50mmφ、2mmtの銅板の上にインジウムを用いて接着し、その後基板上の配線とプリント基板上の対応するパッド間をワイヤボンディングで接続した。この銅板を図1に示した容器にOリングを介してネジで固定した。容器の熱流体導入口及び排出口は恒温槽と連結され、熱流体は常に所定の温度に保たれるようにした。
【0038】
次に図3の概念図に示すように、2組のパッドの一方に、パルス電源とオシロスコープ1を直列に接続し、他方の組のパッド2はオシロスコープ2を接続した。本実施例では、パルス電源、オシロスコープ1、2の信号出入力ポートを、コンピュータと接続し、コンピュータにより第1の電流値及び第2の電流値及びオン−オフのタイミング制御、配線抵抗値の計算、配線温度の計算とそれに基づく熱流体の温度制御を行った。
【0039】
続いて、以下に述べる方法でエレクトロマイグレーションにたいする配線の寿命を求めた。
まず、各配線に第1の電流を流し、各々の抵抗を測定した。次に電流値を瞬時に上げて所定の電流密度に対応する第2の電流値とし、温度を上昇させない程度の短い時間保持し、瞬時に電流を第1の電流値まで下げて抵抗値を測定した。抵抗値が初期値より5%増加するまで上記の操作を繰り返した。
【0040】
第1の電流及び第2の電流は、それぞれ1×104A/cm2及び0.5〜1.5×107A/cm2、パルス幅を10nsec、デューティ比0.5とした。また、熱流体温度を77℃、127℃とした。第2の電流を流したときの配線温度を、第2の電流通電時の抵抗値測定から求めたところ、0.5〜1.5×107A/cm2のいずれの電流密度の場合も温度上昇はみられなかった。
【0041】
配線の抵抗値が5%増加するまでの寿命時間を図4(a)、(b)に示した。図の直線は、各温度でのデータの平均値を最小2乗法により直線近似して求めたものである。図4(a),(b)の直線の傾きは一致した。即ち、(1)式が成立し、温度を変えて測ることによりEとAがそれぞれ正確に決定することができることを示している。本実施例においては、E=1.2,A=3となった。従来法による測定では、E=0.8,A=2.65となり、本実施例によりストレスマイグレーションの影響を取り除き、エレクトロマイグレーションだけによる配線劣化が得られることが分かる。
【0042】
以上のように、本発明により配線材料のエレクトロマイグレーション耐性のみの評価を行うことが可能である。
【0043】
続いて、以下に述べる方法でストレスマイグレーションに対する配線の寿命を求めた。
まず、各配線に第1の電流を流し、各々の抵抗を測定した。次に電流値を瞬時に上げ、所定の電流密度に対応する第2の電流値とし、温度を上昇させた後、瞬時に電流を第1の電流値まで下げ、抵抗値を測定した。
【0044】
第1の電流及び第2の電流は、それぞれ1×102A/cm2及び4×104A/cm2、第2の電流のパルス幅を100nsec、10μsec、デューティ比を0.5とし、熱流体温度は127℃とした。第2の電流を印加したときの配線温度は、第1の電流値を流したときの温度に対しパルス幅100nsecで100℃、パルス幅10μsecで210℃上昇した。
【0045】
Cuスパッタ膜について、配線の抵抗値が増加する様子を図5に示した。図の直線は、各温度でのデータの平均値を最小2乗法により直線近似して求めたものである。
【0046】
以上のようにして、ストレスマイグレーションだけによる抵抗値変化が得られ、配線材料のストレスマイグレーション耐性のみの評価を行うことが可能となる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1の発明により、短時間で配線材料のストレスマイグレーション耐性を計測することが可能となる。即ち、本発明によりストレスマイグレーションを独立に評価でき、材料開発に有効にフィードバックできる電流駆動導電性材料評価方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電流駆動導電性材料評価装置の一構成を示す概念図。
【図2】第1の電流と第2の電流を繰り返し流したときの配線パターンの抵抗値の変化を示すグラフ。
【図3】評価測定系の構成を示す概念図。
【図4】Cuスパッタ膜の任意の電流密度でのエレクトロマイグレーションに対する寿命(τ)と電流密度1/J2の関係を示すグラフ。
【図5】Cuスパッタ膜へ印加するパルスの数と抵抗地変化の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 基板、
2 プリント基板、
3 基板保持手段、
4 容器、
5 熱流体導入口、
6 熱流体排出口、
7 熱流体導入管、
8 仕切部、
9 流量制御手段、
10 流量計、
11 熱流体温度制御手段、
12 配管。
【産業上の利用分野】
本発明は電流駆動導電性材料評価方法に係わり、さらに詳しくは、例えば、LSI等に用いられる各種導電性材料のストレスマイグレーション耐性をそれぞれ独立に効率よく測定する評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を、導電性材料としてLSIの配線材料を例にとり説明する。LSIの配線材料として、現在、主に、AlやAlに数%のSiを混入したAl−Si合金、あるいはCuを少量加えたAl−Si−Cu合金などが用いられている。
【0003】
LSIの高集積化に伴い、これらの配線の線幅は益々細くなると共にその長さも長くなり、さらに配線の本数も増加する傾向にある。一方、LSIでは高集積化と同時に高速動作が要求され、その結果、配線に流れる電流は増加する傾向にある。即ち、単位断面積当たりに流れる電流密度はLSIの高集積化と共に益々増大しつつある。しかしながら、金属配線に大きな電流を流すと、電流の流れる方向とは逆方向に金属原子が移動し、配線の一部が徐々に細くなりついには断線にいたることがある。この現象はエレクトロマイグレーションと呼ばれる。さらに配線間を流れる電流密度が増加するとその配線のジュール発熱により配線に熱ストレスが生じ配線を劣化せしめる。この現象はストレスマイグレーションと呼ばれる。金属配線の信頼性は上記2つの現象によって決定されるといっても過言ではない。そこで、より高性能なLSIの開発には、エレクトロマイグレーション、及びストレスマイグレーション耐性の高い材料が要求され、その材料開発においては材料のそれらの現象に対する強度を厳密に評価することが重要となる。
【0004】
従来の配線の信頼性の評価方法は以下の通りである。
通常のLSI配線ではせいぜい105A/cm2程度の電流しか流さないが、信頼性試験では、配線の信頼性試験時間を短くするために1桁大きな電流密度106A/cm2の電流を配線に流す方法がとられている。また、劣化をさらに加速するために、雰囲気温度を250℃程度に上げる方法が採用されている。しかしながら、このような加速試験においても、通常のAl−Si合金配線では、短寿命のものでも、一ヶ月以上経過しないと断線には至らず、実際は例えば、配線の抵抗をモニターし、テスト前の値に対し、例えば5%あるいは10%増加した寿命を持ってその配線の寿命とする方法が取られている。にもかかわらず、多くの場合、抵抗値が以上の変化を示すまでには、数週間から一ヶ月程度の時間を要し、特に材料開発の目標とする、より信頼性の高い配線材料の場合は、さらに長い時間を要するため、配線材料における評価方法としては、現実には有効な方法とはなり得ないものであった。
【0005】
そこで、劣化試験をさらに加速するために、より高密度の電流を流すことが望まれる。しかしより高密度の電流を流そうとすると、ジュール熱により配線が加熱され、その結果抵抗が増加し、また配線がさらに加熱されるということが起こり、配線温度は暴走して熱による配線の溶断が起こってしまう。
【0006】
この問題を解決するために、本発明者は配線パターンに第1の電流を流して配線の抵抗値を測定した後、この配線パターンに第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を流してこの配線を加熱すると同時に、温度上昇の暴走が起こらないように外部から冷却して配線パターンの温度を制御し、第2の電流をきった後再び第1の電流を流すことにより配線パターンの抵抗値を測定する操作を複数回繰り返すことにより熱暴走による配線の溶断を起こすことなく配線の信頼性試験時間の短縮に成功している(特願平3−126732号)。しかし、この方法では試験時間を短縮することは可能であるが、エレクトロマイグレーションによって配線が劣化したのか、ストレスマイグレーションによって配線が劣化したのかを区別することができないという問題があることが分かった。今後配線の信頼性をさらに詳しく追求するためには、これらの現象による配線の劣化を区別して評価することが必要となってくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の現状に対し、本発明は短時間で配線材料のストレスマイグレーション耐性を独立に評価でき、材料開発に有効にフィードバックできる電流駆動導電性材料評価方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、導電性材料よりなる配線パターンに第1の電流を流すことにより前記配線パターンの抵抗値を測定した後、前記配線パターンに前記第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を所定の時間流すことにより前記配線パターンにストレスマイグレーションを生ぜしめ、前記第2の電流を切った後再び前記第1の電流を流して前記配線パターンの抵抗値を計測する操作を複数回繰り返すことにより前記配線パターンのストレスマイグレーションを加速評価する方法において、前記第2の電流を実質的にエレクトロマイグレーションが起こらない電流値とし、前記第2の電流を流す繰り返し周期を10msec以下として前記第2の電流通電時の前記配線パターンの温度が前記第1の電流通電時の温度に比べ100℃以上上昇するように前記第2の電流を流す時間を設定することにより、前記配線パターンに生じるストレスマイグレーションを計測することを特徴とする電流駆動導電性材料評価方法に存在する。
【0010】
【作用】
エレクトロマイグレーションを発生しない電流密度の第1の電流で抵抗値をモニターし、高電流密度の第2の電流でエレクトロマイグレーションを発生させ、これにより抵抗値が所定の値になった時を配線寿命として配線のエレクトロマイグレーション耐性を計測する。この際、第2の電流を印加したときに発生するジュール熱により第1の電流を流したときの配線温度よりも50℃以上上昇しないように、第2の電流を流す時間、周期を設定することにより、熱暴走に起因する制御困難な温度上昇によるエレクトロマイグレーションの加速を防ぐことができ、所定の温度でエレクトロマイグレーションの計測が可能となる。また、配線温度の上昇を50℃以下に抑えるためストレスマイグレーションは実質的には起こらず、その結果、ブラックの経験式((I)式)により任意の条件での配線のエレクトロマイグレーション耐性だけを正確に見積もることが可能となる。
【0011】
一方、ストレスマイグレーションの測定においては、第2の電流の印加時間及び電流密度をエレクトロマイグレーションが起こらないが、ジュール熱による配線温度上昇が見られる値に設定し、この第2の電流を繰り返し印加してストレスマイグレーションを起こさせ、配線の温度変化を起こさない電流密度の第1の電流で配線の抵抗値をモニターすることにより、ストレスマイグレーション耐性だけを評価することができる。
【0012】
(実施態様例)
以下に本発明の実施態様例を説明する。
【0013】
図1は本発明のエレクトロマイグレーション耐性及びストレスマイグレーション耐性の評価に用いる装置である。図1において、1は導電性材料の配線を形成した基板、2は外部接続用のピンを有するプリント基板、3は基板保持手段、4は熱流体容器、5は熱流体導入口、6は熱流体排出口、 7は熱流体導入管、8は仕切部、9は流量制御手段、10は流量計、11は熱流体温度制御手段、12は配管である。
【0014】
導電性材料としては、LSIの配線材料が典型例としてあげられる。LSIの配線材料としては、例えば、Al,Al−Si(2〜5%)合金、Al−Si(1〜5%)−Cu(1〜5%)合金、Cu,W,Mo,Ti,WSi2,MoSi2,TiSi2,あるいはポリシリコンなどの他、これらの材料が層状に形成された配線、例えば、AlとTiなどの高融点材料を交互に積み重ねた配線などがあげられる。なお、これら以外に、超伝導体も導電性材料として例示することができる。
【0015】
基板としては、例えば、Siウェハ、Siウェハの表面に0.01〜1μmシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を形成した基板、ガラス基板、アルミナ等のセラミック基板、表面に例えばSiO2等の絶縁膜を形成した銅製基板等があげられる。銅製の基板の場合、熱伝導率が高いため冷却効率が良くなり、より高電流密度の実験が可能となる。これらの基板の上に配線材料の薄膜を、例えば、蒸着、スパッタ、CVD、MOCVD法で0.7〜1μm程度形成し、例えば、長さ0.1〜1mm、幅0.3〜5μmのエレクトロマイグレーションあるいはストレスマイグレーション耐性計測用配線パターンを形成する。
【0016】
基板を保持する手段(基板保持手段)としては、配線パターンが形成された基板を保持することができ、また温度制御手段に取り付け可能なものであれば特に限定はされないが、基板より大きな径を有し、厚さ2〜5mmの銅板、アルミ板あるいはセラミック板が例示される。このうち熱伝導率が良好な銅板が望ましい。なお、基板は、例えば、インジウムのような低融点金属を用いて基板保持手段に接着すれば良い。また、基板保持手段には、複数の基板を保持せしめてもよい。さらに、基板の他に配線パターンを電源、計測器と接続せしめるための引きだし用プリント基板を保持せしめても良い。
【0017】
本発明において、配線に第1の電流を流すための手段としては、配線パターンのパッド部とプリント基板の対応するパッドを接続する、例えば、ワイヤーボンディング等の接続手段、プリント基板の引きだし用ピンと電源とを接続するための、例えば、コネクター等の接続手段、及び電源により構成される。
【0018】
また配線の抵抗値を測定する手段としては、配線パターンのパッド部とプリント基板の対応するパッドを接続する、例えばワイヤーボンディング等の接続手段、プリント基板のピンと電圧計とを接続するための、例えば、コネクター等の接続手段、及び電圧計により構成される。
【0019】
第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を流す手段としては、第1の電流を流す手段を共用しても良いし、別に設けても良い。この場合電源としては、直流電源に限らず交流電源を用いても良い。また交流電源は、正弦波出力をもったものでも良いし、パルス出力のものでも良い。さらに直流に交流を重畳させたものを用いても良いことは言うまでもない。ストレスマイグレーションの測定では、交流電源を用いるのが好ましく、特に絶対値が等しいものが好ましい。これにより、エレクトロマイグレーションはより一層抑制できるため、高電流密度、高温でのストレスマイグレーションを測定することができる。
【0020】
基板(配線)の温度を制御する手段としては、たとえば図1に示した構成のものが用いられる。熱流体導入口5は、容器1内部で熱流体導入管7と接続され、配線で発生する熱を効率的に取り除いたりあるいは配線に熱を供給したりするために、導入管の先端は基板1の直下に配置される。また、容器内部には、空気の滞留を防ぐために、導入管7を取り囲むようにして仕切り部8がもうけられている。排出口6は、仕切部の上端よりも低位の位置にとりつけられ、断熱性のパイプ12を介して熱流体温度制御手段11の導入口に連結される。一方、熱流体導入口5は、流量計10、流量制御手段9、断熱性パイプ12を介し、熱流体温度制御手段11の熱流体出口に接続されている。
【0021】
熱流体流量制御手段9及び熱流体温度制御手段11は、配線の温度検知手段の出力を入力信号として熱流体流量及び温度を制御し、配線温度を所定の値に維持するために設けられる。
【0022】
温度検知手段は、配線温度を測れるものであれば適宜のものが用いられる。例えば、上記第2の電流を流す手段と抵抗値を測定するための手段とをそのまま用いることができる。すなわち、配線の比抵抗の温度特性をあらかじめ測定しておき、第2の電流を流したときに配線両端での電位差から配線抵抗値を求め、先の比抵抗温度特性を参照することにより、配線温度を求めることが可能である。その他、熱電対等の接触式の温度計や、焦電素子やサーモパイル等の非接触式温度計等も用いることもできる。
【0023】
配線温度を所定の温度を保つためには、熱流体の流量及び温度を制御することにより行う。熱流体の流量を制御する手段としては、一般のバルブを用いることができるが、上記の温度検知手段からの出力信号を入力信号として流量を制御できる電磁式のバルブが望ましい。また、熱流体の温度を制御する手段としては、例えば、恒温槽などが用いられるが、同様に温度検知手段からの出力信号を入力信号として熱流体温度を制御できる加熱器及び冷却器を備えたものが好ましい。
【0024】
次に導電体のエレクトロマイグレーションのみに対する寿命を求める方法を図2(a)を用いて説明する。図2(a)は、第1の電流と第2の電流を繰り返し流した時の配線パターンの抵抗値が変化する様子を示している。
【0025】
導電体の配線パターンに、エレクトロマイグレーションの起こらない電流、例えば102〜106A/cm2の範囲の任意の第1の電流を流し、パターンの両端の電位差から配線の抵抗の初期値を得る。次に配線からのジュール発熱による温度上昇が追随できないほど短いパルス幅の第2の電流を印加する。このパルス幅は、用いる電流密度との関係から適宜決定されるが、例えば106〜109A/cm2程度の電流密度の場合は、10psec〜50nsec程度のパルス幅が用いられる。また、デューティ比は、通常50%以下が用いられる。従ってこのときの配線温度は基板の温度制御手段のみにより設定される。このときの第2の電流の大きさはパルスの出力電流値で定義する。従ってエレクトロマイグレーションを起こす電流の大きさと試験温度は独立に制御することができる。また異なった温度の測定を行うには、熱流体の温度を変更して行えばよい。一方、第2の電流による温度上昇は50℃以下に抑えられるためストレスマイグレーションを実質的に無視できる。
【0026】
パルスを印加した後ここで再び抵抗値を測定する。このときの抵抗値は、第2の電流を印加したことによる、エレクトロマイグレーション効果により初期値より大きな値になる。以上の操作を繰り返すと、抵抗値が徐々に大きくなり、初期値から5%あるいは10%増加した点を配線寿命とする。この寿命の定義は5%、10%以外のいかなる変化によって定義してもよい。また第1の電流による抵抗測定は、第2の電流パルスを数回繰り返し印加した後でも良い。
【0027】
本発明においては第1の電流は、直流、交流のどちらを用いてもよい。交流の場合には、抵抗測定時に生ずるエレクトロマイグレーション効果は抑制される。エレクトロマイグレーションによる配線劣化は、一般に下記の経験式(1)で表される。
【0028】
τ=(A/Jn)・exp(E/kT) (1)
(通常n=2)
τ:寿命
k:ボルツマン定数
T:温度(K)
J:電流密度
E:活性化エネルギー
A:定数
【0029】
(1)式から明らかなように、2種類以上の温度で上記試験を行うことで、未知の定数A,Eが決まる。その結果、任意の温度でのエレクトロマイグレーションに対する寿命と電流密度の積が求まり、例えば、ある電流密度での寿命や、必要な寿命に対する最大許容電流密度を推定することができる。
【0030】
以上に述べたように、本発明により、配線の発熱が温度上昇にほとんど寄与しないため熱暴走が抑えられる結果、より高密度の電流を流すことができ、より高温でのエレクトロマイグレーション耐性評価試験を行うことも可能となる。即ち、より短時間でエレクトロマイグレーション耐性を試験することが可能となる。
【0031】
次に導電体のストレスマイグレーションのみに対する寿命を求める方法を図2(b)を用いて説明する。図2(b)は、第1の電流と第2の電流を繰り返し流した時の配線パターンの抵抗値が変化する様子を示している。
【0032】
導電体の配線パターンに、例えば、102〜104A/cm2の範囲程度の任意の第1の電流を流し、パターンの両端の電位差から配線の抵抗の初期値を求める。次に配線でエレクトロマイグレーションの効果の少ない電流密度、例えば、104〜106A/cm2程度で配線によるジュール発熱が十分に起こるパルス電流を用いて第2の電流を印加する。このときの配線温度は基板の温度制御手段のみではなく、配線で生じるジュール熱により設定される。このときの第2の電流の大きさはパルスの出力電流値で定義する。
【0033】
パルスを印加した後ここで再び抵抗値を測定する。このときの抵抗値は、第2の電流を印加したことによる、ストレスマイグレーション効果により初期値より大きな値になる。以上の操作を繰り返すと、抵抗値が徐々に大きくなり、初期値から5%あるいは10%増加した点を配線寿命とする。この寿命の定義は5%、10%以外のいかなる変化によって定義してもよい。また第1の電流による抵抗測定は、第2の電流を数回繰り返した後でも良い。
本発明に於いては第1及び第2の電流は、直流、交流のどちらを用いてもよい。
【0034】
以上に述べたように、本発明により、第2の電流を流す際に熱を発生させるが、パルスにより電流を印加するためにジュール発熱で生ずるストレスによる効果が大きくなり、ストレスマイグレーションのみによる抵抗値変化を短時間で求めることが可能となる。また、配線を加熱するための第2の電流を流す際に発生する余分な熱は基板の温度制御手段により効果的に取り除くことができ、その結果熱暴走が抑えられる。即ち、よりパルス幅の長い電流を流すことにより、より高温でのストレスマイグレーション耐性評価試験を行うことも可能となる。
【0035】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0036】
表面に0.5μmの熱酸化膜を形成したSiウェハ上に蒸着あるいはスパッタ法でCuを1μm形成した。その後エッチングにより、1mm×1mmのVANDER PAUWパターンを基板当たり100個形成した。CVD法でウェハ表面にシリコン酸化膜を1μm形成し、パット部をエッチングで除去した後ダイシングして基板を作製した。
【0037】
この基板とワイヤボンディング用パッド及び外部引きだし用ピンを有すセラミック製プリント基板を50mmφ、2mmtの銅板の上にインジウムを用いて接着し、その後基板上の配線とプリント基板上の対応するパッド間をワイヤボンディングで接続した。この銅板を図1に示した容器にOリングを介してネジで固定した。容器の熱流体導入口及び排出口は恒温槽と連結され、熱流体は常に所定の温度に保たれるようにした。
【0038】
次に図3の概念図に示すように、2組のパッドの一方に、パルス電源とオシロスコープ1を直列に接続し、他方の組のパッド2はオシロスコープ2を接続した。本実施例では、パルス電源、オシロスコープ1、2の信号出入力ポートを、コンピュータと接続し、コンピュータにより第1の電流値及び第2の電流値及びオン−オフのタイミング制御、配線抵抗値の計算、配線温度の計算とそれに基づく熱流体の温度制御を行った。
【0039】
続いて、以下に述べる方法でエレクトロマイグレーションにたいする配線の寿命を求めた。
まず、各配線に第1の電流を流し、各々の抵抗を測定した。次に電流値を瞬時に上げて所定の電流密度に対応する第2の電流値とし、温度を上昇させない程度の短い時間保持し、瞬時に電流を第1の電流値まで下げて抵抗値を測定した。抵抗値が初期値より5%増加するまで上記の操作を繰り返した。
【0040】
第1の電流及び第2の電流は、それぞれ1×104A/cm2及び0.5〜1.5×107A/cm2、パルス幅を10nsec、デューティ比0.5とした。また、熱流体温度を77℃、127℃とした。第2の電流を流したときの配線温度を、第2の電流通電時の抵抗値測定から求めたところ、0.5〜1.5×107A/cm2のいずれの電流密度の場合も温度上昇はみられなかった。
【0041】
配線の抵抗値が5%増加するまでの寿命時間を図4(a)、(b)に示した。図の直線は、各温度でのデータの平均値を最小2乗法により直線近似して求めたものである。図4(a),(b)の直線の傾きは一致した。即ち、(1)式が成立し、温度を変えて測ることによりEとAがそれぞれ正確に決定することができることを示している。本実施例においては、E=1.2,A=3となった。従来法による測定では、E=0.8,A=2.65となり、本実施例によりストレスマイグレーションの影響を取り除き、エレクトロマイグレーションだけによる配線劣化が得られることが分かる。
【0042】
以上のように、本発明により配線材料のエレクトロマイグレーション耐性のみの評価を行うことが可能である。
【0043】
続いて、以下に述べる方法でストレスマイグレーションに対する配線の寿命を求めた。
まず、各配線に第1の電流を流し、各々の抵抗を測定した。次に電流値を瞬時に上げ、所定の電流密度に対応する第2の電流値とし、温度を上昇させた後、瞬時に電流を第1の電流値まで下げ、抵抗値を測定した。
【0044】
第1の電流及び第2の電流は、それぞれ1×102A/cm2及び4×104A/cm2、第2の電流のパルス幅を100nsec、10μsec、デューティ比を0.5とし、熱流体温度は127℃とした。第2の電流を印加したときの配線温度は、第1の電流値を流したときの温度に対しパルス幅100nsecで100℃、パルス幅10μsecで210℃上昇した。
【0045】
Cuスパッタ膜について、配線の抵抗値が増加する様子を図5に示した。図の直線は、各温度でのデータの平均値を最小2乗法により直線近似して求めたものである。
【0046】
以上のようにして、ストレスマイグレーションだけによる抵抗値変化が得られ、配線材料のストレスマイグレーション耐性のみの評価を行うことが可能となる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1の発明により、短時間で配線材料のストレスマイグレーション耐性を計測することが可能となる。即ち、本発明によりストレスマイグレーションを独立に評価でき、材料開発に有効にフィードバックできる電流駆動導電性材料評価方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電流駆動導電性材料評価装置の一構成を示す概念図。
【図2】第1の電流と第2の電流を繰り返し流したときの配線パターンの抵抗値の変化を示すグラフ。
【図3】評価測定系の構成を示す概念図。
【図4】Cuスパッタ膜の任意の電流密度でのエレクトロマイグレーションに対する寿命(τ)と電流密度1/J2の関係を示すグラフ。
【図5】Cuスパッタ膜へ印加するパルスの数と抵抗地変化の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 基板、
2 プリント基板、
3 基板保持手段、
4 容器、
5 熱流体導入口、
6 熱流体排出口、
7 熱流体導入管、
8 仕切部、
9 流量制御手段、
10 流量計、
11 熱流体温度制御手段、
12 配管。
Claims (3)
- 導電性材料よりなる配線パターンに第1の電流を流すことにより前記配線パターンの抵抗値を測定した後、前記配線パターンに前記第1の電流よりも大きな電流値を有する第2の電流を所定の時間流すことにより前記配線パターンにストレスマイグレーションを生ぜしめ、前記第2の電流を切った後再び前記第1の電流を流して前記配線パターンの抵抗値を計測する操作を複数回繰り返すことにより前記配線パターンのストレスマイグレーションを加速評価する方法において、前記第2の電流を実質的にエレクトロマイグレーションが起こらない電流値とし、前記第2の電流を流す繰り返し周期を10msec以下として、前記第2の電流通電時の前記配線パターンの温度が前記第1の電流導通時の温度に比べ100℃以上上昇するように前記第2の電流を流す時間を設定することにより、前記配線パターンに生じるストレスマイグレーションを計測することを特徴とする電流駆動導電性材料評価方法。
- 前記第2の電流を104〜106A/cm2とした時、前記第2の電流を流す時間は、100nsec〜10μsecであることを特徴とする請求項1に記載の電流駆動導電性材料評価方法。
- 第2の電流は、正逆方向の電流を交互に印加することを特徴とする請求項1または2に記載の電流駆動導電性材料評価方法。
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