JP3610567B2 - 地中連続壁用掘削機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空頭高さや施工空間に制約のある場所に適した地中連続壁用掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中連続壁を構築する際の地盤掘削機械としてハイドロフレーズ掘削機と呼ばれる水平多軸式掘削機が広く使用されている。水平多軸式掘削機は、安定液で満たされた溝内に吊り込まれた状態でロータリーカッターを回転駆動させることにより、地盤を鉛直下方に掘り下げていく構造になっており、掘削された土砂については、安定液とともに地上に吸い上げられて土砂分離等の処理を経た後、再び孔内に戻して循環使用される。
【0003】
ここで、空頭高さに制限がない場合には、標準型の水平多軸式掘削機を溝内に吊り降ろして使用するが、高架下や地下では数m程度の施工高さしか確保できない場合も少なくない。かかる場合には、路下式掘削機が適している。
【0004】
図5は、従来の路下式掘削機を示したものである。同図でわかるように、従来の路下式掘削機は、敷設された軌道1上を走行するやぐら2と、該やぐら2に吊持された掘削機本体3とから概ね構成され、掘削機本体3は、やぐら2に設置された巻上げウインチ4によって溝5内に吊り込まれるようになっている。また、やぐら2には、掘削機本体3に接続された油圧ホースを巻き取るための油圧ホースリール6や計測ケーブルを巻き取るためのケーブルリール7等が装備されている。
【0005】
かかる路下式掘削機を使用して掘削を行う際、掘削された土砂は揚泥管(図示せず)を介して安定液とともに地上に設置された真空式スラリーポンプで吸い上げられるが、かかる揚泥管は、掘削機本体3の下降に合わせて順次継ぎ足していく必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空頭の制限が厳しい場合には、短い揚泥管を使用せざるを得ず、その分、継ぎ足し回数が多くなって掘削効率が低下するという問題を生じていた。
【0007】
すなわち、揚泥管を継ぎ足すには、まず、揚泥作業をいったん中断して使用中の揚泥管を切り離し、次いで、新しい揚泥管を継ぎ足し、最後に、ポンプ内を真空状態に戻した後で揚泥を再開するといった一連の作業が必要になり、継ぎ足し回数が多くなればなるほど、全体の時間に占める切り継ぎ作業の時間割合が大きくなって掘削効率は悪化する。また、狭隘な場所での作業であることを考えれば安全面でも問題が生じてくる。
【0008】
また、同図のような掘削機では、溝5からある程度セットバックされた位置に軌道1、1を敷設する必要があるため、形成すべき溝5の近傍に既設の構造物、例えば柱が林立する場合には、軌道1、1を敷設して走行させること自体困難になるという問題も生じていた。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、揚泥管の切り継ぎに起因する手間やロスタイムをなくして掘削効率を高めるとともに、地中連続壁の構築予定箇所に既設構造物が近接する場合であっても該地中連続壁用の溝を掘削可能な地中連続壁用掘削機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項1に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ、前記油圧ホースリール及び前記揚泥ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したものである。
【0011】
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項2に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ及び前記揚泥ホースリールのうち、一方を前記移動架台の前方に他方を後方に設置し、前記油圧ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したものである。
【0012】
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項3に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記揚泥ホースリール、前記巻上げウインチ及び前記油圧ホースリールをそれらの回転軸線が前記移動架台の走行方向と直交するように前記移動架台に設けたものである。
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は、前記移動架台に姿勢保持機構を設けたものである。
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項5に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、伸縮自在アームを側方に伸ばしてその先端に取り付けられた当接板を作業用の溝の作業面から立ち上がる側壁に押し当てるように構成してなる姿勢保持機構を前記移動架台の下方に設けたものである。
【0013】
本発明に係る地中連続壁用掘削機においては、掘削機本体を溝内に吊り込んで該溝の底面を掘り下げていくが、掘削機本体は、一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降が行われる。
【0014】
そのため、地中連続壁が形成される溝は、一対の走行車輪に挟まれた箇所、すなわち平行に敷設された軌道の間に掘削形成されることとなり、言い換えれば、溝を跨ぐような姿勢で掘削が進行する。
【0015】
また、掘削に伴って生じる掘削ずりについては、掘削機本体の昇降に合わせて揚泥ホースを揚泥ホースリールから巻き出し、あるいは該リールで巻き取りながら、揚泥ポンプ及び揚泥ホースを介して安定液とともに溝内から揚泥する。
【0016】
上述したように、本発明の地中連続壁用掘削機は、溝を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、走行方向から見たときの全幅を抑えることができる反面、全幅に対する全高、いわば細長比が相対的に大きくなるので、場合によっては、掘削機本体の吊持が不安定となる場合も考えられる。しかし、かかる場合であっても、前記移動架台に姿勢保持機構を設けておき、該姿勢保持機構によって軌道の敷設面や該敷設面から立ち上がる側壁から反力をとるようにすれば、移動架台ひいては地中連続壁用掘削機全体の走行方向直交側への揺れを防止し、それらの姿勢を安定させることが可能となる。
【0017】
姿勢保持機構は、軌道の敷設面から反力をとる場合には、例えば揚重機で使用されているようなアウトリガーを用いることが可能であるが、該姿勢保持機構に側方当接板を設けておけば、該側方当接板を該敷設面から立ち上がる側壁に押し当てることによって該側壁から反力をとることができるので、作業に必要な空間幅をさらに小さくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る地中連続壁用掘削機の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機の平面図及び正面図、図2は、同じくA―A線に沿う鉛直断面図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11は、移動架台12と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体13と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプ14に接続された揚泥ホース15と、該揚泥ホースを巻き取ることができるように移動架台12に設置された揚泥ホースリール16とを備える。
【0020】
ここで、移動架台12の底面には、一対の走行車輪17、17を前後に2組、計4カ所設けてあり、かかる4つの走行車輪17によって平行に敷設された軌道18、18上を走行できるようになっている。
【0021】
移動架台12には、掘削機本体13を巻き上げる巻上げウインチ19、掘削機本体13への油圧ホースを巻き取る油圧ホースリール20、20、計測ケーブルを巻き取るケーブルリール21、原動機や油圧ポンプ等を収容した油圧ユニット22等を装備してある。
【0022】
なお、巻上げウインチ19、油圧ホースリール20及び揚泥ホースリール16を移動架台12の前方及び後方に設置することで、地中連続壁用掘削機11の全高を抑えてある。
【0023】
一方、掘削機本体13の上端にはワイヤシーブ27、27を取り付けてあり、巻上げウインチ19から巻き出されたワイヤー29を移動架台12に設けられたワイヤーシーブ28a、28b、28cを経てワイヤシーブ27に巻回し、いったん移動架台12のワイヤーシーブ28dに巻回した後、もう一方のワイヤシーブ27に巻回することで掘削機本体13を昇降自在に吊持できるようになっている。
【0024】
ここで、移動架台12のワイヤーシーブ28a〜28dは、掘削機本体13を、移動架台12の内部空間ほぼ中央に配置された位置(図1、図2の状態)を最高位置として一対の走行車輪17、17に挟まれた鉛直空間内で昇降させることができるようにそれらを位置決めしてある。
【0025】
掘削機本体13の下端には、図1の正面図でよくわかるように油圧駆動式のロータリーカッター23、23を並設するとともに、溝の内壁面に当接されて掘削機本体13の姿勢を保持する伸縮自在な姿勢保持板24を側面上下に2カ所ずつ設けるとともに、同様の姿勢保持板24を正面に4カ所、背面にも4カ所(図示せず)合計12カ所に設けてある。
【0026】
また、掘削機本体13の中央に取り付けられた揚泥ポンプ14は、ロータリーカッター23、23の間に配置された吸入口25から掘削ずりを安定液とともに吸い込み、これを揚泥ホース15を介して揚泥ホースリール16に圧送するようになっている。なお、揚泥ホースリール16には吐出口26を設けてあり、該吐出口から吐出された掘削ずり及び安定液は、図示しない泥水処理プラントに送られて処理される。
【0027】
一方、移動架台12の下方にはアウトリガー51を4カ所に設けてあり、図2でよくわかるように、該アウトリガーを構成するアーム52の先端に取り付けられた昇降脚53を降ろして軌道敷設面30に当接させることにより、移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機11の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止する姿勢保持機構として機能する。なお、アウトリガー51のアーム52についてはこれを伸縮自在とし、該アウトリガーによる姿勢安定が不要な場合には、アーム52を縮めておくことができるように構成するのがよい。
【0028】
本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11においては、図3に示すように、掘削機本体13を溝31内に吊り込んで該溝の底面を掘り下げていくが、掘削機本体13は、一対の走行車輪17、17に挟まれた鉛直空間内で昇降が行われる。
【0029】
そのため、地中連続壁用の溝31は、一対の走行車輪17、17に挟まれた箇所、言い換えれば平行に敷設された軌道18、18の間に掘削形成されることとなり、溝31を跨ぐような姿勢で掘削が進行する。
【0030】
また、掘削に伴って生じる掘削ずりについては、掘削機本体13の昇降に合わせて揚泥ホース15を揚泥ホースリール16から巻き出し、あるいは該リールで巻き取りながら、揚泥ポンプ14及び揚泥ホース15を介して安定液とともに溝31内から揚泥する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、溝31を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、軌道走行方向から見たときの全幅W(図2参照)を例えば1.8m程度に抑えた、いわば薄型の掘削機とすることができる。
【0032】
そのため、図3に示すように、軌道敷設面30に柱などの既設構造物32が林立している場合であっても、例えば2m程度の走行幅さえ確保できれば、その走行幅に沿った箇所に地中連続壁用の溝31を掘削することが可能となり、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設の建築物や高速道路の橋脚などに囲まれた狭隘な場所にも地中連続壁用の溝31を掘削することができる。
【0033】
また、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、揚泥管の代わりに揚泥ホース15を用いるようにしたので、揚泥管を継ぎ足すための空頭スペースが不要となる。そして、巻上げウインチ19、油圧ホースリール20及び揚泥ホースリール16を移動架台12の前方及び後方に設置することで、地中連続壁用掘削機11の全高を例えば5m程度に抑えることができるので、結局、地中連続壁用掘削機11の全高に相当する空頭が確保されていれば、地中連続壁用の溝を掘削することが可能となり、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設建築物のスラブや梁などで空頭が制限される場所であっても、地中連続壁用の溝31を掘削することができる。
【0034】
なお、従来であれば、空頭高さの関係上、短い揚泥管を何回も継ぎ足していかねばならない場所であっても、本実施形態の地中連続壁用掘削機11を用いれば、揚泥管の継ぎ足しが不要となるとともに、揚泥再開のたびにポンプ内を真空に戻すといった手間が一切なくなり、地下や高架下といった空頭制限のある場所での掘削効率は飛躍的に向上する。また、狭隘な場所での継ぎ足し作業がなくなる分だけ作業の安全性も改善される。
【0035】
また、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、移動架台12の下方にアウトリガー51を設けたので、該アウトリガーの昇降脚53を下げて軌道敷設面30に当接させることにより、移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機11の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止することができる。
【0036】
本実施形態では、上述したように、揚泥管に代えて揚泥ホース15を採用するとともに、巻上げウインチ19等を移動架台12の前方及び後方に設置することで地中連続壁用掘削機11の全高を例えば5000mm程度に抑えたので、従来であれば施工できないような空頭制限場所であっても、地中連続壁用の溝31を掘削することができるが、図4に示すように既設構造物の梁41がきわめて低い場所にあるために空頭が極端に制限される場合には、同図に示すように、作業用の溝42を予め掘削し、その作業面43に軌道18、18を敷設して地中連続壁用掘削機44を走行させればよい。
【0037】
なお、地中連続壁用掘削機44は、上述した地中連続壁用掘削機11とほぼ同様であるが、移動架台12の下方には、アウトリガー51に代えて別の姿勢保持機構45を設けた点が異なる。
【0038】
姿勢保持機構45は、伸縮自在アーム47を側方に伸ばしてその先端に取り付けられた当接板46を作業面43から立ち上がる側壁44に押し当てることで、該側壁から反力をとって移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機44の軌道直交方向への姿勢安定性を高め、該方向への倒れあるいは揺れを防止することができる。なお、本変形例に係る姿勢保持機構45は、アウトリガー形式とは異なり、側壁48から直接反力をとることができるため、掘削作業に必要な空間幅W´をきわめて小さくすることが可能となる。なお、その他の構成は、上述した地中連続壁用掘削機11と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る地中連続壁用掘削機によれば、溝を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、軌道走行方向から見たときの全幅を例えば1.8m程度に抑えることができる。そのため、軌道敷設面に柱などの既設構造物が林立している場合であっても、例えば2m程度の走行幅さえ確保できれば、その走行幅に沿った箇所に地中連続壁用の溝を掘削することが可能となる。また、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設建築物のスラブなどで空頭が制限される場所であっても、地中連続壁用の溝を掘削することができる。
【0040】
また、請求項4に係る本発明の地中連続壁用掘削機によれば、移動架台ひいては地中連続壁用掘削機の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止することができるという効果も奏する。
【0041】
また、請求項5に係る本発明の地中連続壁用掘削機によれば、アウトリガー形式とは異なり、側壁から直接反力をとることができるため、作業に必要な空間限界幅W´をきわめて小さくすることが可能となるという効果も奏する。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る地中連続壁用掘削機の図であり、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図2】図1のA―A線に沿う鉛直断面図。
【図3】本実施形態に係る地中連続壁用掘削機を用いて掘削している様子を示した鉛直断面図。
【図4】変形例に係る地中連続壁用掘削機の鉛直断面図。
【図5】従来技術に係る地中連続壁用掘削機の側面図。
【符号の説明】
11 地中連続壁用掘削機
12 移動架台
13 掘削機本体
14 揚泥ポンプ
15 揚泥ホース
16 揚泥ホースリール
17 走行車輪
18 軌道
45 姿勢保持機構
51 アウトリガー(姿勢保持機構)
【発明の属する技術分野】
本発明は、空頭高さや施工空間に制約のある場所に適した地中連続壁用掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中連続壁を構築する際の地盤掘削機械としてハイドロフレーズ掘削機と呼ばれる水平多軸式掘削機が広く使用されている。水平多軸式掘削機は、安定液で満たされた溝内に吊り込まれた状態でロータリーカッターを回転駆動させることにより、地盤を鉛直下方に掘り下げていく構造になっており、掘削された土砂については、安定液とともに地上に吸い上げられて土砂分離等の処理を経た後、再び孔内に戻して循環使用される。
【0003】
ここで、空頭高さに制限がない場合には、標準型の水平多軸式掘削機を溝内に吊り降ろして使用するが、高架下や地下では数m程度の施工高さしか確保できない場合も少なくない。かかる場合には、路下式掘削機が適している。
【0004】
図5は、従来の路下式掘削機を示したものである。同図でわかるように、従来の路下式掘削機は、敷設された軌道1上を走行するやぐら2と、該やぐら2に吊持された掘削機本体3とから概ね構成され、掘削機本体3は、やぐら2に設置された巻上げウインチ4によって溝5内に吊り込まれるようになっている。また、やぐら2には、掘削機本体3に接続された油圧ホースを巻き取るための油圧ホースリール6や計測ケーブルを巻き取るためのケーブルリール7等が装備されている。
【0005】
かかる路下式掘削機を使用して掘削を行う際、掘削された土砂は揚泥管(図示せず)を介して安定液とともに地上に設置された真空式スラリーポンプで吸い上げられるが、かかる揚泥管は、掘削機本体3の下降に合わせて順次継ぎ足していく必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空頭の制限が厳しい場合には、短い揚泥管を使用せざるを得ず、その分、継ぎ足し回数が多くなって掘削効率が低下するという問題を生じていた。
【0007】
すなわち、揚泥管を継ぎ足すには、まず、揚泥作業をいったん中断して使用中の揚泥管を切り離し、次いで、新しい揚泥管を継ぎ足し、最後に、ポンプ内を真空状態に戻した後で揚泥を再開するといった一連の作業が必要になり、継ぎ足し回数が多くなればなるほど、全体の時間に占める切り継ぎ作業の時間割合が大きくなって掘削効率は悪化する。また、狭隘な場所での作業であることを考えれば安全面でも問題が生じてくる。
【0008】
また、同図のような掘削機では、溝5からある程度セットバックされた位置に軌道1、1を敷設する必要があるため、形成すべき溝5の近傍に既設の構造物、例えば柱が林立する場合には、軌道1、1を敷設して走行させること自体困難になるという問題も生じていた。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、揚泥管の切り継ぎに起因する手間やロスタイムをなくして掘削効率を高めるとともに、地中連続壁の構築予定箇所に既設構造物が近接する場合であっても該地中連続壁用の溝を掘削可能な地中連続壁用掘削機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項1に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ、前記油圧ホースリール及び前記揚泥ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したものである。
【0011】
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項2に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ及び前記揚泥ホースリールのうち、一方を前記移動架台の前方に他方を後方に設置し、前記油圧ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したものである。
【0012】
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項3に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記揚泥ホースリール、前記巻上げウインチ及び前記油圧ホースリールをそれらの回転軸線が前記移動架台の走行方向と直交するように前記移動架台に設けたものである。
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は、前記移動架台に姿勢保持機構を設けたものである。
また、本発明に係る地中連続壁用掘削機は請求項5に記載したように、平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、伸縮自在アームを側方に伸ばしてその先端に取り付けられた当接板を作業用の溝の作業面から立ち上がる側壁に押し当てるように構成してなる姿勢保持機構を前記移動架台の下方に設けたものである。
【0013】
本発明に係る地中連続壁用掘削機においては、掘削機本体を溝内に吊り込んで該溝の底面を掘り下げていくが、掘削機本体は、一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降が行われる。
【0014】
そのため、地中連続壁が形成される溝は、一対の走行車輪に挟まれた箇所、すなわち平行に敷設された軌道の間に掘削形成されることとなり、言い換えれば、溝を跨ぐような姿勢で掘削が進行する。
【0015】
また、掘削に伴って生じる掘削ずりについては、掘削機本体の昇降に合わせて揚泥ホースを揚泥ホースリールから巻き出し、あるいは該リールで巻き取りながら、揚泥ポンプ及び揚泥ホースを介して安定液とともに溝内から揚泥する。
【0016】
上述したように、本発明の地中連続壁用掘削機は、溝を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、走行方向から見たときの全幅を抑えることができる反面、全幅に対する全高、いわば細長比が相対的に大きくなるので、場合によっては、掘削機本体の吊持が不安定となる場合も考えられる。しかし、かかる場合であっても、前記移動架台に姿勢保持機構を設けておき、該姿勢保持機構によって軌道の敷設面や該敷設面から立ち上がる側壁から反力をとるようにすれば、移動架台ひいては地中連続壁用掘削機全体の走行方向直交側への揺れを防止し、それらの姿勢を安定させることが可能となる。
【0017】
姿勢保持機構は、軌道の敷設面から反力をとる場合には、例えば揚重機で使用されているようなアウトリガーを用いることが可能であるが、該姿勢保持機構に側方当接板を設けておけば、該側方当接板を該敷設面から立ち上がる側壁に押し当てることによって該側壁から反力をとることができるので、作業に必要な空間幅をさらに小さくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る地中連続壁用掘削機の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機の平面図及び正面図、図2は、同じくA―A線に沿う鉛直断面図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11は、移動架台12と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体13と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプ14に接続された揚泥ホース15と、該揚泥ホースを巻き取ることができるように移動架台12に設置された揚泥ホースリール16とを備える。
【0020】
ここで、移動架台12の底面には、一対の走行車輪17、17を前後に2組、計4カ所設けてあり、かかる4つの走行車輪17によって平行に敷設された軌道18、18上を走行できるようになっている。
【0021】
移動架台12には、掘削機本体13を巻き上げる巻上げウインチ19、掘削機本体13への油圧ホースを巻き取る油圧ホースリール20、20、計測ケーブルを巻き取るケーブルリール21、原動機や油圧ポンプ等を収容した油圧ユニット22等を装備してある。
【0022】
なお、巻上げウインチ19、油圧ホースリール20及び揚泥ホースリール16を移動架台12の前方及び後方に設置することで、地中連続壁用掘削機11の全高を抑えてある。
【0023】
一方、掘削機本体13の上端にはワイヤシーブ27、27を取り付けてあり、巻上げウインチ19から巻き出されたワイヤー29を移動架台12に設けられたワイヤーシーブ28a、28b、28cを経てワイヤシーブ27に巻回し、いったん移動架台12のワイヤーシーブ28dに巻回した後、もう一方のワイヤシーブ27に巻回することで掘削機本体13を昇降自在に吊持できるようになっている。
【0024】
ここで、移動架台12のワイヤーシーブ28a〜28dは、掘削機本体13を、移動架台12の内部空間ほぼ中央に配置された位置(図1、図2の状態)を最高位置として一対の走行車輪17、17に挟まれた鉛直空間内で昇降させることができるようにそれらを位置決めしてある。
【0025】
掘削機本体13の下端には、図1の正面図でよくわかるように油圧駆動式のロータリーカッター23、23を並設するとともに、溝の内壁面に当接されて掘削機本体13の姿勢を保持する伸縮自在な姿勢保持板24を側面上下に2カ所ずつ設けるとともに、同様の姿勢保持板24を正面に4カ所、背面にも4カ所(図示せず)合計12カ所に設けてある。
【0026】
また、掘削機本体13の中央に取り付けられた揚泥ポンプ14は、ロータリーカッター23、23の間に配置された吸入口25から掘削ずりを安定液とともに吸い込み、これを揚泥ホース15を介して揚泥ホースリール16に圧送するようになっている。なお、揚泥ホースリール16には吐出口26を設けてあり、該吐出口から吐出された掘削ずり及び安定液は、図示しない泥水処理プラントに送られて処理される。
【0027】
一方、移動架台12の下方にはアウトリガー51を4カ所に設けてあり、図2でよくわかるように、該アウトリガーを構成するアーム52の先端に取り付けられた昇降脚53を降ろして軌道敷設面30に当接させることにより、移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機11の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止する姿勢保持機構として機能する。なお、アウトリガー51のアーム52についてはこれを伸縮自在とし、該アウトリガーによる姿勢安定が不要な場合には、アーム52を縮めておくことができるように構成するのがよい。
【0028】
本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11においては、図3に示すように、掘削機本体13を溝31内に吊り込んで該溝の底面を掘り下げていくが、掘削機本体13は、一対の走行車輪17、17に挟まれた鉛直空間内で昇降が行われる。
【0029】
そのため、地中連続壁用の溝31は、一対の走行車輪17、17に挟まれた箇所、言い換えれば平行に敷設された軌道18、18の間に掘削形成されることとなり、溝31を跨ぐような姿勢で掘削が進行する。
【0030】
また、掘削に伴って生じる掘削ずりについては、掘削機本体13の昇降に合わせて揚泥ホース15を揚泥ホースリール16から巻き出し、あるいは該リールで巻き取りながら、揚泥ポンプ14及び揚泥ホース15を介して安定液とともに溝31内から揚泥する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、溝31を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、軌道走行方向から見たときの全幅W(図2参照)を例えば1.8m程度に抑えた、いわば薄型の掘削機とすることができる。
【0032】
そのため、図3に示すように、軌道敷設面30に柱などの既設構造物32が林立している場合であっても、例えば2m程度の走行幅さえ確保できれば、その走行幅に沿った箇所に地中連続壁用の溝31を掘削することが可能となり、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設の建築物や高速道路の橋脚などに囲まれた狭隘な場所にも地中連続壁用の溝31を掘削することができる。
【0033】
また、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、揚泥管の代わりに揚泥ホース15を用いるようにしたので、揚泥管を継ぎ足すための空頭スペースが不要となる。そして、巻上げウインチ19、油圧ホースリール20及び揚泥ホースリール16を移動架台12の前方及び後方に設置することで、地中連続壁用掘削機11の全高を例えば5m程度に抑えることができるので、結局、地中連続壁用掘削機11の全高に相当する空頭が確保されていれば、地中連続壁用の溝を掘削することが可能となり、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設建築物のスラブや梁などで空頭が制限される場所であっても、地中連続壁用の溝31を掘削することができる。
【0034】
なお、従来であれば、空頭高さの関係上、短い揚泥管を何回も継ぎ足していかねばならない場所であっても、本実施形態の地中連続壁用掘削機11を用いれば、揚泥管の継ぎ足しが不要となるとともに、揚泥再開のたびにポンプ内を真空に戻すといった手間が一切なくなり、地下や高架下といった空頭制限のある場所での掘削効率は飛躍的に向上する。また、狭隘な場所での継ぎ足し作業がなくなる分だけ作業の安全性も改善される。
【0035】
また、本実施形態に係る地中連続壁用掘削機11によれば、移動架台12の下方にアウトリガー51を設けたので、該アウトリガーの昇降脚53を下げて軌道敷設面30に当接させることにより、移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機11の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止することができる。
【0036】
本実施形態では、上述したように、揚泥管に代えて揚泥ホース15を採用するとともに、巻上げウインチ19等を移動架台12の前方及び後方に設置することで地中連続壁用掘削機11の全高を例えば5000mm程度に抑えたので、従来であれば施工できないような空頭制限場所であっても、地中連続壁用の溝31を掘削することができるが、図4に示すように既設構造物の梁41がきわめて低い場所にあるために空頭が極端に制限される場合には、同図に示すように、作業用の溝42を予め掘削し、その作業面43に軌道18、18を敷設して地中連続壁用掘削機44を走行させればよい。
【0037】
なお、地中連続壁用掘削機44は、上述した地中連続壁用掘削機11とほぼ同様であるが、移動架台12の下方には、アウトリガー51に代えて別の姿勢保持機構45を設けた点が異なる。
【0038】
姿勢保持機構45は、伸縮自在アーム47を側方に伸ばしてその先端に取り付けられた当接板46を作業面43から立ち上がる側壁44に押し当てることで、該側壁から反力をとって移動架台12ひいては地中連続壁用掘削機44の軌道直交方向への姿勢安定性を高め、該方向への倒れあるいは揺れを防止することができる。なお、本変形例に係る姿勢保持機構45は、アウトリガー形式とは異なり、側壁48から直接反力をとることができるため、掘削作業に必要な空間幅W´をきわめて小さくすることが可能となる。なお、その他の構成は、上述した地中連続壁用掘削機11と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る地中連続壁用掘削機によれば、溝を跨ぐような姿勢で掘削を行うこととなるため、軌道走行方向から見たときの全幅を例えば1.8m程度に抑えることができる。そのため、軌道敷設面に柱などの既設構造物が林立している場合であっても、例えば2m程度の走行幅さえ確保できれば、その走行幅に沿った箇所に地中連続壁用の溝を掘削することが可能となる。また、従来の地中連続壁用掘削機であれば不可能な場所、例えば既設建築物のスラブなどで空頭が制限される場所であっても、地中連続壁用の溝を掘削することができる。
【0040】
また、請求項4に係る本発明の地中連続壁用掘削機によれば、移動架台ひいては地中連続壁用掘削機の軌道直交方向への姿勢安定性を高めて該方向への倒れあるいは揺れを防止することができるという効果も奏する。
【0041】
また、請求項5に係る本発明の地中連続壁用掘削機によれば、アウトリガー形式とは異なり、側壁から直接反力をとることができるため、作業に必要な空間限界幅W´をきわめて小さくすることが可能となるという効果も奏する。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る地中連続壁用掘削機の図であり、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図2】図1のA―A線に沿う鉛直断面図。
【図3】本実施形態に係る地中連続壁用掘削機を用いて掘削している様子を示した鉛直断面図。
【図4】変形例に係る地中連続壁用掘削機の鉛直断面図。
【図5】従来技術に係る地中連続壁用掘削機の側面図。
【符号の説明】
11 地中連続壁用掘削機
12 移動架台
13 掘削機本体
14 揚泥ポンプ
15 揚泥ホース
16 揚泥ホースリール
17 走行車輪
18 軌道
45 姿勢保持機構
51 アウトリガー(姿勢保持機構)
Claims (5)
- 平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ、前記油圧ホースリール及び前記揚泥ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したことを特徴とする地中連続壁用掘削機。
- 平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記巻上げウインチ及び前記揚泥ホースリールのうち、一方を前記移動架台の前方に他方を後方に設置し、前記油圧ホースリールを前記移動架台の前方及び後方に設置したことを特徴とする地中連続壁用掘削機。
- 平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールと、前記掘削機本体を巻き上げるために前記移動架台に装備された巻上げウインチと、前記掘削機本体への油圧ホースを巻き取るために前記移動架台に装備された油圧ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、前記揚泥ホースリール、前記巻上げウインチ及び前記油圧ホースリールをそれらの回転軸線が前記移動架台の走行方向と直交するように前記移動架台に設けたことを特徴とする地中連続壁用掘削機。
- 前記移動架台に姿勢保持機構を設けた請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の地中連続壁用掘削機。
- 平行に敷設された軌道上を走行する一対の走行車輪が設けられた移動架台と、該移動架台に昇降自在に吊持された掘削機本体と、該掘削機本体に内蔵された揚泥ポンプに接続された揚泥ホースと、該揚泥ホースを巻き取ることができるように前記移動架台に設置された揚泥ホースリールとを備えてなり、前記掘削機本体を前記一対の走行車輪に挟まれた鉛直空間内で昇降させるように構成するとともに、伸縮自在アームを側方に伸ばしてその先端に取り付けられた当接板を作業用の溝の作業面から立ち上がる側壁に押し当てるように構成してなる姿勢保持機構を前記移動架台の下方に設けたことを特徴とする地中連続壁用掘削機。
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