JP3610539B2 - バーコード焼き込みシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロールフィルムの生産工程で、ロールフィルムを搬送しながら2トラックバーコードを焼き込むバーコード焼き込みシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
2トラックバーコードをフィルムに潜像として書き込むドット式潜像焼き込み装置が提案されている(特開昭63−106637号公報、特開昭63−106638号公報参照)。斯かるドット式潜像書き込み装置を含んだバーコード焼き込みシステムは、ロールフィルムの生産工程でロールフィルムに2トラックレコードを書き込むために外部装置である制御部(以下、これを単に外部装置と略称する。)との通信処理に基づいて2トラックコードをロールフィルムに焼き付けている。具体的には、外部装置はバーコードを表す数値をドット式潜像書き込み装置に送信し、当該書き込み装置は受信した数値をデコードしてバーコード化するバーコード焼き込みシステムを採用するか、バーコードの形状を表すビットイメージデータをドット式潜像焼き込み装置に設け、バーコードのデコードをドット式書き込み装置外で行って、どのビットイメージデータを使うのかの指示を書き込み装置に伝送するバーコード焼き込みシステムを採用することによって、ロールフィルム上に2トラックデータを焼き込んでいる。前述したいずれのバーコード焼き込みシステムにおいても外部装置からドット式潜像焼き込み装置への伝送処理が必要となる。斯かる伝送処理として一般にシリアル伝送又はパラレル伝送のいずれかである。いずれも外乱等によるノイズのために誤った伝送がなされることもあれば、バスラインの断線によって正しいデータを伝送できないこともある。斯かる伝送誤差を除去するためにスレーブから受信データを返送させることによって送信データを照合しながら伝送するハンドシェークを一般に採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したハンドシェークを採用したシステムであっても、例えばマスタは1000を送ったに拘わらず、スレーブは999を受信し、スレーブは999を返信した際にノイズ混入のためにマスタが1000と認識してしまうようにスレーブとマスタの双方に以上を生じていた場合に完全な照合動作がなされない。更に伝送処理が正常になされても、当該伝送処理以降で誤動作を生じたためにロールフィルム上に間違った2トラックコードが書き込まれることもある。斯かる場合にハンドシェークも意味をなさない。
【0004】
又、バーコード焼き込みシステムの構成によって伝送処理時間に余裕がなかったり、その他の事情によってハンドシェークを採用できないこともある。
【0005】
本発明の目的は、上記技術的課題に鑑み、未露光フィルム上に焼き込んだ2トラックバーコードの焼き込み結果を照合して信頼性の高い2トラックコードを書き込むことができる2トラックコード書き込みシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成により達成される。
【0007】
(1) 未露光フィルムに2トラックバーコードを焼き込む焼き込み装置と、当該焼き込み装置に露光データを伝送して焼き込み制御する制御部を有するバーコード焼き込みシステムにおいて、クロックトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタとデータトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタとの少なくとも2種のシフトレジスタと、クロックトラックに形成するクロックパターンを発生するクロックパターン発生回路と、クロックトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタからのデータと前記クロックパターン発生回路からクロックパターンデータとを比較する回路と、比較結果が一致した時点のデータトラックの潜像形成データをラッチし中央制御装置に送出するラッチ回路と、を有するバーコードデコーダと、
バーコードデコーダからのラッチされたデータトラックの潜像形成データにより2トラックバーコードを正確に焼き込んだか否かを確認する前記制御部と、有することを特徴とするバーコード焼き込みシステム。
【0008】
上記構成を備えることにより、焼き込み装置の発光タイミング信号と各トラックの発光データ又は発光を最終的に指示する信号の少なくとも2種以上の信号を取り込んで、2トラックバーコードの実際に焼き込んだ形状を制御部に返送することから、制御部は実際に未露光フィルム上に焼き込んだ形状と焼き込み装置に指示した2トラックバーコードの形状とを照合することができるので、例えばハンドシェークを行っているバスラインの異常が発生しても伝送誤りを検出できる。
【0009】
また、上記構成を備えることにより、焼き込み装置の処理時間に余裕がないためにハンドシェークによるデータ伝送を行えないシステム構成であっても、制御部は実際に未露光フィルム上に焼き込んだ2トラックコードの形状と指示した2トラックコードの形状とを照合することができる。更に、制御部は焼き込み装置の動作異常も検査できるので、信頼性の高い検査システムを組むことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本実施の形態におけるバーコード焼き込みシステムの概略構成を示すブロック図である。
【0011】
本実施の形態のバーコード焼き込みシステムは、ロールフィルムの生産工程で感光材を塗布した未露光フィルム(以下、単に未露光フィルムという)にコマ番号、ブランド、乳剤番号等を2トラックバーコードで焼き付けるものであり、ドット式潜像焼き込み装置100とバーコードデコーダ200と中央制御装置300とからなる。
【0012】
ドット式潜像焼き込み装置100は、フィルム搬送機構110と発光タイミング発生回路120と発光データ発生回路130とゲート回路140とドライバ150とLEDアレイ160とCPU170とからなる。
【0013】
フィルム搬送機構110は、未露光フィルム1をガイドローラ111,112で規制し、フィルム1の送り孔をスプロケット113に係止してスプロケット113に巻き取りながら矢印A方向に搬送するものである。スプロケット113はその駆動軸にロータリエンコーダ119を設けてある。なお、スプロケット113が停止中であっても安定したバックテンションが加わるようにし、フィルム1の送り孔に送り方向と反対方向の縁部に爪115を係止することにより、フィルム1とスプロケット113がずれることなく正確に搬送する。
【0014】
図9はフィルム搬送機構にサクションローラを用いた例を示したものである。
【0015】
図9はフィルム搬送機構110においてスプロケット113でなく、サクションローラを用いた場合を示している。サクションローラ113bは表面に穴を開けられており、そこから内部へと空気が流れるようになっており、この負圧によってフィルム1がサクションローラ113bに密着した状態で搬送される。空気の吸引はブロアモータ又は真空ポンプ130で行われる。
【0016】
フィルム搬送機構に用いられるスプロケット113又はサクションローラ113bはそれ自体にモータを接続し、直接駆動しても良いし、伝達機構を介して間接駆動するものでも良い。
【0017】
発光タイミング発生回路120は、ロータリエンコーダ119からのパルス信号に基づいてLEDアレイ160の発光タイミングとなるクロックを発生するものであり、正逆転検出回路121とアップダウンカウンタ122と比較器123とラッチ124とを設けてある。ロータリエンコーダ119から発生するパルスは、スプロケット113の円周長と所定の関係を有しており、1ドットに相当する長さだけ回転すると規定パルス数だけ出力する。従って、ロータリエンコーダ119からの出力パルス(2相パルス)を正逆転検出回路121で搬送方向Aに回転することを示す正転パルスをアップダウンカウンタ122のアップ端子Uに逆方向回転を示す逆転パルスをアップダウンカウンタ122のダウン端子Dに各々入力して、アップダウンカウンタ122の以前の出力値とを比較器123で比較してアップダウンカウンタ122からの出力値がラッチ124の出力値よりも大きい場合にのみ、発光指令パルスを出力すると共に、ラッチ124の内容をその時のアップダウンカウンタ122の出力値に更新する。発光タイミング発生回路120は、前述した構成を備えることによって、発光指令パルスをフィルム1を搬送方向に所定ピッチ進むときのみ出力するので、スプロケット113を逆転した際に2重焼き込みしないようにしてある。具体的には、発光タイミング発生回路120は、ラッチ124に常に大きなカウント値をラッチするため、例えば、スプロケット113が逆転方向に回転した場合にアップダウンカウンタ122がダウンカウントしてそのカウント出力が低下するので比較器123から発光指令パルスを出力せず、スプロケット113が正方向に回転復帰してアップダウンカウンタ122のカウント値を以前にラッチ124でラッチした最大値を越えたとき初めて発光指令パルスを出力するようになる。これによりスプロケット113が逆転した際に2重焼き込みしないことになる。
【0018】
焼き込みドットに対するロータリエンコーダ119からのパルスが複数である場合に1ドットに対して1パルスだけ出力するように処理してある。焼き込みドットを露光する時間はフィルム感度に応じて適正な時間があるので、発光タイミング発生回路120は発光時間を制御する機能を有する。
【0019】
図8は発光タイミング発生回路120を示すブロック図である。
【0020】
発光タイミング発生回路120は、図8に示すように中央制御装置300からCPU170を介して伝達された発光時間をラッチ回路125でラッチし、タイマ回路126に出力する。タイマ回路126は発光指令パルスが入ったら、ラッチ回路125で指定した数値になるまでCK端子に入力されるクロック信号をカウントし、カウントアップするまでの間出力を行う。例えば、ラッチ回路125の数値が“10”であり、クロック信号が1MHzならば、出力は10μsecの時間になる。タイマ回路126は一般的にワンチップICで構成する。
【0021】
発光データ発生回路130は、CPU170で受信した画像データを展開した記録ドットデータをゲート回路140に与えるものである。斯かる記録ドットデータは2値データである。発光データ発生回路130は、発光タイミングパルスの入力前にゲート回路140に記録ドットデータを印加し、少なくとも発光タイミングパルスのオン時間が終了するまでは出力状態を維持する。
【0022】
ゲート回路140は、LEDの数と同数のAND回路を含むものである。従って、ゲート回路140は発光タイミングパルスのオン時間だけドライブ信号をドライバ150に送出することになる。
【0023】
ドライバ150は、ゲート回路140からのドライブ信号に応じてLEDアレイ160を発光するものである。前述したようにLEDアレイ160は発光タイミングパルスのオン時間毎に発光することになる。
【0024】
LEDアレイ160は、2トラックバーコードを焼き込むに必要なドット数のLEDを配置したものであり、本実施の形態において図6に示すように2トラックバーコードが6×3ドットで1ビットを表現するクロックトラックとデータトラックから表現されるために12個のLEDを1列に配置してある。なお、本実施の形態にはLEDアレイを用いて説明したが、これに限定されるものでなく、他の発光素子であってもよい。
【0025】
CPU170は、中央制御装置300のCPUとハンドシェイクでデータ通信をして2トラックバーコードを未露光フィルム1に焼き付け制御するものである。
【0026】
バーコードデコーダ200は、発光タイミングパルスとクロックトラック発光データとデータトラック発光データを取り込んでデータパターンを示すパターン信号を中央制御装置300に送出するものである。
【0027】
中央制御装置300は、2トラックバーコードを焼き込むデータをCPU170にハンドシェイクで伝送し、バーコードデコーダ200からのパターン信号で2トラックバーコードを正確に焼き込んだか否かを確認しながらロールフィルムの生産工程で2トラックバーコードを焼き込むものである。
【0028】
ここで、バーコードデコーダ200の詳細構成を図2を参照して説明する。
【0029】
図2はバーコードデコーダの具体例を示すブロック図である。
【0030】
バーコードデコーダ200は、I/F211,221と分周回路210とシフトレジスタ220と比較回路240とクロックパターン発生回路230と設定手段231とシフトレジスタ250とラッチ回路260とI/F261とからなる。
【0031】
I/F211は発光タイミング発生回路120からの発光タイミングクロックの電圧をバーコードデコーダ200の電圧レベルに変換するものであり、I/F221はクロックトラックの発光信号の電圧をバーコードデコーダ200の電圧レベルに変換するものであり、I/F251はデータトラックの発光信号の電圧をバーコードデコーダ200の電圧レベルに変換するものである。なお、I/F211,221,251は発光タイミング発生回路120及びドライバ150の駆動電圧とバーコードデコーダ200の駆動電圧を同一にすれば不要のものである。
【0032】
分周回路210は、図6に示すように2トラックバーコードを構成する1ビットに相当するバーがフィルム1の搬送方向で複数の記録ドットとして焼き込まれる場合にバーコードの1ビット当たりでシフトパルスを1パルスだけ発生するように分周する。これにより、分周回路210に後続するシフトレジスタ220の段数を軽減している。
【0033】
シフトレジスタ220は、少なくともバーコードのビット数に相当するバーの数だけの段数のフリップフロップを接続して構成したものであり、データ端子Dから入力されたクロックトラックに潜像を形成するための発光信号をシリアルに入力し、各段のフリップフロップからの出力を比較回路240に送出する。シフトレジスタ220のクロック端子CKに入力されるシフトパルスは、前述したようにバーコードの1ビットに相当する1つのバー毎の間隔で1パルス出力されるから、同間隔でその都度、シフトレジスタ220の内容が更新され、その時点での発光データを比較回路240に送出することになる。つまり、バーコードが全て焼き込み終わった時以外はランダムなパターンが出力されている。なお、シフトレジスタ220,250の段数を増やせば分周回路210を省略することができる。
【0034】
クロックパターン発生回路230は、例えばDXバーコードやDXNバーコードのクロックトラックに形成するクロックパターンを格納したメモリと斯かるメモリからクロックパターンを読み出す読み出し回路からなり、フィルムに焼き付けるクロックパターンを形成するバー数のクロックパターンを常時発生して比較回路240に送出している。設定手段231はクロックパターン発生回路230から発生するDXコードやDXNコード等のクロックパターンの種類を設定するものである。本実施の形態では中央制御装置300から設定手段231に設定動作を行わせている。
【0035】
比較回路240は、シフトレジスタ220から入力されるデータとクロックパターン発生回路230から入力されるクロックパターンとを比較して一致したときに一致パルスをラッチ回路260に送出する。
【0036】
シフトレジスタ250は、少なくともバーコードのビット数だけの段数のフリップフロップを接続して構成したものであり、データ端子Dから入力されたデータトラックに潜像を形成するための記録データをシリアルに入力し、各段のフリップフロップからの出力をラッチ回路260に送出する。シフトレジスタ250のクロック端子CKに入力されるシフトパルスは、前述したようにバーコードの1ビットに相当する1つのバー毎の間隔で1パルス出力されるから、同間隔でその都度シフトレジスタ250の内容が更新され、その時点での発光データをラッチ回路260に送出することになる。
【0037】
ラッチ回路260は、比較回路240からの一致パルスによってシフトレジスタの内容を更新し、I/F261を介して中央制御装置300に送出するものである。以上が本実施の形態におけるバーコードデコーダ200の概略構成である。
【0038】
本実施の形態のバーコード焼き込みシステムの動作説明をするに先立ち、2トラックバーコードを図6を参照して具体的に説明する。
【0039】
図6は2トラックバーコードの具体例を示したものであり、図6(a)は2トラックバーコードの例としてDXバーコードを示した模式図であり、図6(b)は2トラックバーコードの例としてDXNバーコードを示した模式図である。
【0040】
2トラックバーコードは、上下2段のトラックをもち、露光して潜像を形成することによって発色する露光バーと露光されずに発色しない未露光バーで記述してある。上段のトラックはバーコードリーダで読み取る際の同期信号を得るためのクロックトラックである。下段のトラックはデータを記述するデータトラックである。データトラックは先頭と最終に決まったコードを記述しており、これらの間にデータとパリティを記述してある。従って、2トラックバーコードはバーコードリーダで読み取ることによりクロックトラックと先頭コード及び最終コードとの関係からレコードを識別して読み取ることができる。上述した2トラックバーコードの例によれば様々なレコード長のものを得ることができる。一般にDXコードやDXNコードや47ビットのID番号等を記述したバーコードが用いられる。
【0041】
DXバーコードは、図6(a)に示すように23ビットのレコード長を有し、クロックトラック及びデータトラックの先頭6ビットに相当する6つのバーと最終4ビットに相当する4つのバーを記述してある。従って、クロックトラックは先頭6バーと最終4バーに挟まれて“10”の繰り返しからなるクロックコードを示すバーを記述したものであり、データトラックは先頭6バーと最終4バーに挟まれてデータに相当するバーとパリティに相当するバーを記述したものである。
【0042】
DXNバーコードは、図6(b)に示すように31ビットのレコード長を有し、クロックトラック及びデータトラックの先頭6ビットに相当する6バーと最終4ビットに相当する4バーを記述してある。従って、クロックトラックは先頭6バーと最終4バーに挟まれて“10”の繰り返しからなるクロックコードに相当するバーを記述したものであり、データトラックは先頭6バーと最終4バーに挟まれてデータに相当するバーとパリティに相当するバーを記述したものである。
【0043】
ID番号を含むバーコードは、例えば47ビットからなるものであり、1本1本のフィルム毎に記録内容を異にしたものであるので、個々のフィルムを識別するためのものである。例えば、製造番号を記述してある。
【0044】
図7は本実施の形態のドット式潜像焼き込み装置で未露光フィルム上に焼き込んだ2トラックバーコードのドットイメージを示した模式図である。
【0045】
2トラックバーコードはクロックトラックとデータトラックの連続する3ビットのバーコードを示したものである。1ビットに相当するバーは3×6ドットとして記述してある。
【0046】
次に図3〜図5を参照して本実施の形態におけるバーコード焼き込みシステムの動作を説明する。
【0047】
図3は全長23バーからなるDXバーコードを未露光フィルムに焼き込み状態を示した模式図であり、図3(a)はDXコードを構成するバーを13個まで焼き込んだ状態を示したものであり、図3(b)はDXコードを構成する23個のバー焼き込み終えた状態を示した模式図である。
【0048】
図4は図3に示すDXバーコードを記録信号を格納したシフトレジスタの内容を示したものであり、図4(a)は図3(a)の焼き込み状態におけるシフトレジスタ220、250の内容を示したものであり、図4(b)は図3(b)の焼き込み完了状態におけるシフトレジスタ220,250の内容を示したものである。
【0049】
シフトレジスタ220,250は、DXコードを構成するバーと同数である23のフリップフロップから構成されており、データを図上で右から左方向に順次シフトされている。
【0050】
図5はバーコードデコーダの各信号を示したタイムチャートである。
【0051】
図5(a)は比較器123から発生する発光指令パルスを示したものであり、DXバーコードは23個のバーから構成されているので23×3個のパルスで1レコードのDXバーコードを焼き込むことになる。斯かる発光タイミングパルスは図2に示したI/F211を介して分周回路210に入力される。
【0052】
図5(b)はLEDの発光時間を規定する発光タイミングパルスを示すタイムチャートである。斯かる発光タイミングパルスのオン時間は前述したようにフィルム1の感度で決定されるものである。
【0053】
図5(c)はクロックトラックの発光データを示したものであり、ハイレベルは1=露光であり、ローレベルは0=未露光を示している。
【0054】
図5(d)はデータトラックの発光データを示したものであり、ハイレベルは1であり、ローレベルは0を示している。
【0055】
図5(e)は分周回路210から出力されるシフトパルスを示したものであり、図5(e)のタイミングによって各トラックの発光データがラッチされる。
【0056】
図5(f)はシフトレジスタ220に入力されるクロックトラックの発光データを示したものであり、図5(g)はシフトレジスタ250に入力されるデータトラックの発光データの論理を示している。バーコードの最終ビットの信号がシフトレジスタに入力された時点で各シフトレジスタ220の内容は図4に示した内容と同一であり、シフトレジスタ220はクロックパターン発生回路230の出力と同じであり、シフトレジスタ250はラッチ回路260の入力となる。
【0057】
以上のようなタイミングでシフトレジスタ220の内容が比較回路240に送出さる。クロックパターン発生回路230から比較回路240に送出されるクロックパターンは、1レコード単位で固定したパターンであるので、シフトレジスタ220から送出されるデータは1レコードのDXバーコードの焼き込み終了時点でクロックパターン発生回路230から発生するクロックパターンと一致するので、比較回路240は1レコードのDXコードを記録し終えた時点で一致パルスをラッチ回路260に送出することになる。
【0058】
一方、ラッチ回路260は、図5に示したタイミングでシフトレジスタ250の内容をラッチしているので、ラッチ回路260は一致パルスを受けた時点で図4(b)の内容をI/F261を介して中央制御装置300に送出することになる。
【0059】
上述した本実施の形態に係るバーコード焼き込みシステムによれば、ドット潜像焼き込み装置100の発光タイミングパルスとクロックトラック及びデータトラックの発光データ又は発光を最終的に指示する信号の少なくとも2種以上の信号を取り込んで、2トラックバーコードの実際に焼き込んだ形状を中央制御装置300に返送することから、中央制御装置300は実際に未露光フィルム1上に焼き込んだ形状とドット潜像焼き込み装置100に指示した2トラックバーコードの形状とを照合することできるので、例えばハンドシェークを行っているバスラインの異常が発生しても伝送誤りを検出できる。
【0060】
また、本実施の形態に係るバーコード焼き込みシステムによれば、ドット潜像焼き込み装置100の処理時間に余裕がないためにハンドシェークによるデータ伝送を行えない場合でも、中央制御装置300は実際に未露光フィルム1上に焼き込んだ2トラックコードの形状と指示した2トラックコードの形状とを照合することができる。更に、中央制御装置300はドット潜像焼き込み装置100の動作異常も検査できるので、信頼性の高い検査システムを組むことができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、上記構成を備えることにより、未露光フィルム上に焼き込んだ2トラックバーコードの焼き込み結果を照合して信頼性の高い2トラックコードを書き込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるバーコード焼き込みシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】バーコードデコーダの具体例を示すブロック図である。
【図3】全長23バーからなるDXバーコードを未露光フィルムに焼き込み状態を示した模式図である。
【図4】図3に示すDXバーコードを記録信号を格納したシフトレジスタの内容を示したものである。
【図5】バーコードデコーダの各信号を示したタイムチャートである。
【図6】2トラックバーコードの具体例を示したものである。
【図7】本実施の形態のドット式潜像焼き込み装置で未露光フィルム上に焼き込んだ2トラックバーコードのドットイメージを示した模式図である。
【図8】発光タイミング発生回路120を示すブロック図である。
【図9】フィルム搬送機構にサクションローラを用いた例を示したものである。
【符号の説明】
100 潜像焼き込み装置
200 バーコードデコーダ
220,250 シフトレジスタ
230 クロックパターン発生回路
240 比較回路
260 ラッチ回路
300 中央制御装置

Claims (1)

  1. 未露光フィルムに2トラックバーコードを焼き込む焼き込み装置と、当該焼き込み装置に露光データを伝送して焼き込み制御する制御部を有するバーコード焼き込みシステムにおいて、
    クロックトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタとデータトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタとの少なくとも2種のシフトレジスタと、クロックトラックに形成するクロックパターンを発生するクロックパターン発生回路と、クロックトラックの潜像形成データを記録するシフトレジスタからのデータと前記クロックパターン発生回路からクロックパターンデータとを比較する回路と、比較結果が一致した時点のデータトラックの潜像形成データをラッチし中央制御装置に送出するラッチ回路と、を有するバーコードデコーダと、
    バーコードデコーダからのラッチされたデータトラックの潜像形成データにより2トラックバーコードを正確に焼き込んだか否かを確認する前記制御部と、有することを特徴とするバーコード焼き込みシステム。
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