JP3609968B2 - 光増幅器 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、光信号を増幅する光増幅器及びそれを用いた光通信システムに関し、特に、波長多重(WDM)伝送技術を使用した光通信システム及びそのシステムに用いられる光増幅器に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットに代表される爆発的な通信需要の増加と光通信システムの低コスト化の要求に伴って、一本の光ファイバに複数の相異なる波長の信号光を多重して伝送する波長多重(WDM)伝送方式が検討され、同方式を用いたシステム及びネットワークが検討されている。
WDM伝送方式を用いた光通信システムの伝送容量を増大させるために、従来から検討がすすめられている1550nm帯のみならず1580nm帯を使用したシステムが検討されている。この2帯域を使用したシステムには、両帯域をカバーするEr添加ファイバ光増幅器(以下、EDFAと称する)が必要であるが、これまでのシステムでは、以下に示す2つの種類のEDFAが用いられている。
(1)EDFAの入出力端に合波器を配置し、入力端の分波器で多重された信号を1550nm帯と1580nm帯に分離し、それぞれの帯域毎に増幅し、出力端の合波器で再び両帯域の信号を合波して伝送路に送信する(文献1:T.Sakamoto et al.,Electronics Letters,Vol.34,p.392 参照)。
(2)1550nm帯及び1580nm帯を共通増幅部で増幅した後、サーキュレータならびにファイバ・ブラッグ・グレーティングを用いて多重された信号を1550nm帯と1580nm帯に分離し、それぞれの帯域毎に増幅し、再びサーキュレータならびにファイバ・ブラッグ・グレーティングを用いて両帯域を合波し、伝送路へ送信する(文献2:Y.Sun et a1.,Proc.ECOC’98,p.53 参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の2種類のEDFAにはそれぞれ問題がある。すなわち、前記従来技術の(1)では、入力端の分波器の損失によって光増幅器全体のその分波器の損失分だけ雑音指数が劣化(上昇)する。光増幅器の雑音指数の上昇は、光通信システムの受信端での光SNR(信号対雑音比)の劣化を招き、結果的に伝送特性を劣化させるという問題がある。
また、前記従来技術の(2)では、1550nm帯と1580nm帯の信号を合波する合波器とそれらを分波する分波器として、ファイバ・ブラッグ・グレーティングとサーキュレータを組み合わせて用いているが、実装サイズは約65×50×8mm3程度必要であり、実装上さらに小型化が望まれる。また、共通増幅部も含めて光増幅の設計(利得スペクトルの平坦性、出力パワー等)を行っているため、1550nm帯または1580nm帯の単一波長帯で使う場合、共通増幅部及び帯域合波器及び分波器が過剰設備となるなど設備増設・撤去の柔軟性が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、光増幅器の雑音指数の劣化(上昇)を抑制することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、小型で設備増設・撤去の柔軟性を持った光増幅器を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0005】
(1)信号光を複数の波長帯に分割する分波器と、前記分波器から出力される各波長帯の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅器と、前記複数の光増幅器から出力される各信号光を合波する合波器とを備えた光増幅器において、前記分波器の入力端に前記信号光の全てを増幅する光増幅器を前置増幅器として備え、前記前置増幅器と前記各波長帯の信号光をそれぞれ増幅する前記複数の光増幅器とが、それぞれ利得等化を行う。
【0006】
(2)前記手段(1)の光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器はEr添加ファイバ増幅器である。
【0007】
(3)前記手段(2)の光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加石英系ファイバを用いる。
【0008】
(4)前記手段(2)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加フッ化物系ファイバを用いる。
【0009】
(5)前記手段(2)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加テルライト系ファイバを用いる。
【0010】
(6)前記手段(3)乃至(5)のいずれかのEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、少なくとも1525nm〜1560nmの波長領域にある1つ以上の信号光と少なくとも1570nm〜1625nmの波長領域にある1つ以上の信号光とを増幅するものである。
【0011】
(7)前記手段(6)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器と合波器が誘電体多層膜フィルタから構成される。
【0012】
(8)前記手段(7)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、その利得値を常に一定に制御する手段、出力値を一定に制御する手段、励起光源が発生する励起光量を一定に制御する手段のうちいずれか1つの手段を備えている。
【0013】
(9)前記手段(7)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、Er添加ファイバの動径方向に放出される自然放出光をモニタした結果に基づいてその励起光源の発生する光パワーを変化させる手段を有し、前記光増幅器の利得値を常に一定制御するものである。
【0014】
(10)前記手段(8)または(9)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、少なくとも1525nm〜1560nmの波長領域にある1つ以上の信号光を増幅する光増幅器と少なくとも1525nm〜1625nmの波長領域にある1つ以上の信号光を増幅する。
【0015】
(11)前記手段(10)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、出力値を一定に制御する手段を備えている。
【0016】
(12)前記手段(11)のEr添加ファイバ光増幅器において、前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、出力値を一定に制御する手段と、制御出力値を変化させる制御手段を備えている。
【0017】
本発明のポイントは、信号を複数の波長帯に分割して各波長帯の光増幅器によって信号を増幅した後、各波長帯の信号を合波する形態の光増幅器において、
(イ)信号を複数の波長帯に分割する分波器の入力端に全ての波長帯の信号を増幅する光増幅器を配置することにより、雑音指数の劣化を抑制する。
(ロ)合波器として誘電体多層膜フィルタを使用することにより、合波器のサイズダウンをして装置全体の小型化を行う。
(ハ)利得・出力等の制御機能を具備することにより、設備の増設・撤去の柔軟性を高める。
【0018】
ここで、雑音指数劣化の抑制について説明する。
図9に示す従来技術の場合、雑音指数(NF)は次式の数1のように表される。
【0019】
【数1】
NF=NF1/Lc
前記数1の式で、NF1は1550nm帯EDFA、及び1580nm帯EDFAの雑音指数を表し、Lcは入力端の分波器の損失を表す。
一方、入力端分波器の前に1550nm帯と1580nm帯の両波長帯の信号が増幅できる広帯域EDFAを配置した場合(図1)の雑音指数は、次式の数2のようになる。
【0020】
【数2】
NF=NF0+NF1/LcG0
前記数2の式で、NF0、G0はそれぞれ広帯域EDFAの雑音指数、利得を表す。
例えば、10log(Lc)=2dB(Lc=0.63)、
10log(NF0)=10log(NFl)
=5.5dB(NF0=NFl=3.54)、
10log(G0)=12dB(G0=15.8)とすると、
従来技術では、雑音指数は7.5dBとなるが、図1の構成では5.9dBとなり、従来技術に比べて1.6dB改善できる。
【0021】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施の形態(実施例)を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本発明による実施形態1の光増幅器(EDFA)の回路構成を示すブロック図であり、1は1550nm帯及び1580nm帯の両波長帯の信号を同時に増幅できる広帯域なEDFA(以下、広帯域EDFAと称する)、2は1550nm帯EDFA、3は1580nm帯EDFA、4は多重化された1550nm帯及び1580nm帯の信号を各帯域に分波する分波器、5は1550nm帯及び1580nm帯の信号を合波する合波器である。
【0023】
図2は、広帯域EDFA1の構成を示すブロック図であり、6はEr添加ファイバ、7は励起光源、8−1は励起光と信号光とを合波する合波器、9−1,9−2はアイソレータ、10は利得等化器、11−1,11−2は光パワーの一部を分岐するタップ、12−1,12−2は光受光器、13は電子的な制御回路(ATT)である。
本実施形態1の広帯域EDFAの破線で囲んだ光増幅部15は、タップ11−1,11−2ならびに受光器12−1,12−2を用いた入出力パワーをモニタによる利得一定制御を行う。入力パワーが−22dBm/chから−12dBm/chに対して−10dBm/chから0dBm/chまで利得12dBで増幅する。増幅媒体であるEr添加ファイバ6としては、Er添加テルライト系ファイバを用い、励起光源7としては980nm帯LDを用いた。
また、利得等化器10としてマッハツェンダ型フィルタを用いて、波長領域1530nmから1600nmにわたって利得偏差(各チャネルの利得の最大値と最小値の差)を1dB以下にしている。
【0024】
図3は、図1に示す1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3の構成を示すブロック図であり、6−1,6−2はEr添加フアイバ、14は光可変減衰器である。1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3は、それぞれの光増幅器入力パワーが−11.5dBm/chから−1.5dBm/chの範囲で変化する(広帯域EDFA1の出力がその入力パワーに応じて−10dBm/chから0dBm/chまで変化し、挿入損失1.5dBの分波器4を通過することにより、1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3への入力パワーは、−11.5dBm/chから−1.5dBm/chとなる)のを光可変減衰器14により入力パワーの変化を補償することによって出力パワーを常に一定にする。すなわち、自動出力一定制御(ALC)を行う。
1550nm帯EDFA2、1580nm帯EDFA3共に、増幅媒体であるEr添加ファイバ6としては、Er添加石英系ファイバを用い、励起光源7−1としては980nm帯LD、励起光源7−2としては1480nm帯LDを用いた。図1に示す分波器4及び合波器5としては、誘電体多層膜フィルタを用いた。
【0025】
図4(a)は、本発明のEDFAの利得、図4(b)は、雑音特性を示す図であり、本発明の光パワーが−22dBm/chの64チャネルを多重した入力信号に対する各チャネルの利得と雑音指数を▲印で示し、比較のために従来技術の光増幅器各チャネルの利得と雑音指数を□印で示してある。
従来技術のEDFAの雑音指数は最悪チャネルで7.9dBであった。しかし、本発明のEDFAを分波器の前に配置することにより、雑音指数は最悪チャネルでも6.5dBであり、本発明のEDFAで雑音指数が改善されるのが分かる。
【0026】
本発明の光増幅器を、例えば、中継数3個の4スパンの光通信システムの線形中継器に使用した場合、システム全体の光SNR(信号対雑音比)を4dB以上改善することができる。
また、分波器4及び合波器5として誘電体多層膜フィルタを用いることにより、分波器4及び合波器5の実装サイズは40×40×8mm3程度となり、ファイバ・ブラッグ・グレーティングとサーキュレータを組み合わせた従来技術に比べて分波器4及び合波器5の実装サイズを3分の2以下にできる。
【0027】
さらに、広帯域EDFAはそれ自体で利得等化を行っており、また1550nm帯EDFA及び1580nm帯EDFAも利得等化を行っているので、広帯域EDFA1を用いた1550nm帯及び1580nm帯両帯域増幅から1550nm帯または1580nm帯単体の増幅への移行(設備の撤去)は、広帯域EDFA1と分波器4を撤去すればよい(合波器5を撤去した場合はその損失分の減衰器を挿入する)。反対に、1550nm帯または1580nm帯単体の増幅から広帯域EDFA1を用いた1550nm帯及び1580nm帯両帯域増幅への移行(設備の増設)は設備の撤去と逆の手順でよい。このように、従来の技術に比べて設備の増設・撤去の柔軟性が高まる。
【0028】
ところで、光増幅部15の利得制御は、タップ11を用いて光パワーの一部を分岐し、その光パワーをモニタすることによって行っているが、図5に示すような構成を用いて、受光器12によりファイバ動径方向に放出される自然放出光をモニタすることにより光増幅器を制御してもよい。
【0029】
なお、本発明の広帯域EDFAでは、励起光源として980nm帯LDを使用したが、1480nm帯LDを用いてもよい。1550nm帯EDFAと1580nm帯EDFAでは励起光源として980nm帯LDと1480nm帯LDの両方を用いたが、全ての励起光源を980nm帯LDまたは1480nm帯LDのどちらか一方を使用してもよい。また、励起法は前方励起系を示したが、後方励起系、双方向励起系、これらを混合した形態のいずれの方法でもよい。
【0030】
また、本発明のEDFAに使用した広帯域EDFAでは、Er添加ファイバとしてEr添加テルライト系ファイバを使用したが、Er添加石英系ファイバ、Er添加フッ化物系ファイバを使用してもよく、これらEr添加ファイバを組み合わせて使用してもよい。1550nm帯EDFAと1580nm帯EDFAではEr添加ファイバとしてEr添加石英系ファイバを使用したが、Er添加フッ化物系フッイバ、Er添加テルライト系ファイバを使用してもよく、これらEr添加ファイバを組み合わせて使用してもよい。
【0031】
(実施形態2)
本発明による実施形態2の光増幅器(EDFA)の回路構成は、前記実施形態1の図1に示した構成と同様であり、1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3は、実施形態1の図3に示した構成と同様である。1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3は入力パワーが−22dBm/chから−12dBm/chに対して+2dBm/chの一定出力パワーまで増幅するために自動出力一定制御(ALC)を行う。
【0032】
1550nm帯EDFA及び1580nm帯EDFAの励起光源は、980nm帯LD及び1480nm帯LDを用い、増幅媒体であるEr添加ファイバとしては、Er添加石英系ファイバを用いた。
なお、1550nm帯EDFA及び1580nm帯EDFAの励起光源は980nm帯のみ、または1480nm帯のみを使用してもよい。Er添加ファイバは、Er添加石英系ファイバの他にEr添加フッ化物系ファイバ、Er添加テルライト系ファイバを用いてもよく、また、これらのファイバを組み合わせて使用してもよい。
【0033】
本実施形態2のEDFAに使用されている1550nm帯EDFA及び1580nm帯EDFAは、(a)必要に応じてALCによる光出力レベルを必要に応じて変化する機能、(b)前記(a)の機能によって光出力レベルを上昇させることができるように、その出力上昇分を見込んだ励起光パワーを備える、の2つの機能及び装備を有する。これらの機能及び装備により出力端の合波器の損失を補償し、1550nm帯EDFAのみ、または1580nm帯EDFAのみの単一波長帯を使用した場合と本発明のEDFAにより両波長帯を使用した場合とで出力パワーを等しくできる。
【0034】
広帯域EDFA1の構成は、前記実施形態1の図3に示す構成と同様であり、光増幅部15−1及び15−2はそれぞれタップ11−1,11−2及び11−3により分岐した光パワーをモニタし、制御回路13−1および13−2により光増幅部の利得が一定になるように制御する。一方、タップ11−4により分岐した光パワーをモニタし、光増幅部15−2の出力が一定となるように制御回路13−3光可変減衰器14の減衰量を調整する。このように各光増幅部を制御することで広帯域EDFA1は出力一定制御を行う。出力制御の出力目標値は1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3の入力パワー範囲の最大値−12dBm/chとする。Er添加ファイバ6としては、Er添加テルライト系ファイバを用いた。励起光源7−1としては980nm帯LD、励起光源7−2としては1480nm帯LDを用いた。
【0035】
本実施形態2のEDFAの利得及び雑音特性は、図4(a)、図4(b)に示した前記実施形態1のEDFAと同様に雑音指数劣化が抑えられる。
また、出力値を1550nm帯EDFAと1580nm帯EDFAの入力パワー範囲の最大値に設定することによって、もとの1550nm帯のみ、または1580nm帯のみの単一波長帯を使用した設備の光増幅器を、両波長帯使用に拡張する際にそのまま使用することができる。
これとは逆に、両波長帯を使用した設備から単一波長帯の設備に縮小するときにも、本発明の光増幅器1と使用をやめる波長帯のEDFAを撤去し、残りの単一波長帯のEDFAをそのまま使用することができる。このように、設備の増設・撤去の柔軟性が向上する。
【0036】
なお、本実施形態のEDFAに使用した広帯域EDFAでは、励起光源として980nm帯LDと1480nm帯LDの両方を用いたが、全ての励起光源を980nm帯LDまたは1480nm帯LDのどちらか一方を使用してもよい。
また、励起法は前方励起系を示したが、後方励起系、双方向励起系、これらを混合した形態のいずれの方法でもよい。また、本発明のEDFAに使用した広帯域EDFAでは、Er添加ファイバとしてEr添加テルライト系ファイバを使用したが、Er添加石英系ファイバ、Er添加フッ化物系ファイバを使用してもよく、これらEr添加ファイバを組み合わせて使用してもよい。
【0037】
さらに、光増幅部15の制御はタップ11を用いて光パワーの一部を分岐し、その光パワーをモニタすることによって行っているが、図5及び図6に示すような構成により制御してもよい。図6に示す構成では、光増幅部15−2の入力または出力(図では出力の場合を示す)パワーをタップ(光分岐器)11−3とタップ(光分岐器)11−4で分岐した後、タップ11−3で分岐された各信号の光パワーを光受光器12−2にモニタし、タップ11−4で分岐された各信号の光パワーは、さらに光分岐器16で2方向に分岐し、一方の各信号の光パワーを光受光器12−2によりモニタし、他方の各信号の光パワーを光受光器17によりモニタし、その最大値が一定となるように光可変減衰器14の減衰量を制御回路13−3により制御する。
【0038】
(実施形態3)
本発明による実施形態3のEDFAは、前記実施形態2のEDFA構成と同様であり、1550nm帯EDFA及び1580nm帯EDFAも前記実施形態2のEDFA構成と同様である。
図7に1550nm帯及び1580nm帯の両波長帯の信号を同時に増幅できる広帯域なEDFAの構成を示す。本実施形態3の広帯域EDFAは、破線で囲んだ光増幅部15はタップ11−1,11−2ならびに受光器12−1,12−2を用いた入出力パワーをモニタによる制御回路(ATT)13−1を制御して利得一定制御を行い、さらに、出力パワーをタップ11−2ならびに受光器12−2を用いてモニタし、制御回路(ATT)13−2を制御して出力一定制御を行う。本実施形態3の構成の広帯域EDFAを使用することによって、前記実施形態2よりも簡素な構成のEDFAが構成でき、光学特性は図4(a)、図4(b)と同様の結果が得られる。
なお、光増幅部15は、図8に示すように、アイソレータ9−1,9−2,9−3で増幅部を分割してさらに雑音指数劣化を低減してもよい。
また、前記図7または図8に示した構成において、励起光源7−1,7−2が発生する励起光パワーを常に一定に保持してもよい。
なお、本実施形態3のEDFAに使用した広帯域EDFAでは、励起光源としては980nm帯LDまたは1480nm帯LDのどちらか一方を使用してもよく、複数の励起光源を使用する場合は、それらの両方を使用してもよい。また、励起法は前方励起系を示したが、後方励起系、双方向励起系、これらを混合した形態のいずれの方法でもよい。
【0039】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更し得ることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光増幅器の雑音指数の劣化(上昇)を低減することができる。
また、小型で設備増設・撤去の柔軟性が持った光増幅器を提供することができる。
また、本発明の光増幅器を2つ以上の波長帯を光通信システムに使用することによって、雑音指数劣化を抑え、かつ、設備の増設・撤去が柔軟に行えるシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態1の光増幅器(EDFA)の回路構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態1の広帯域EDFA1の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態1の1550nm帯EDFA2及び1580nm帯EDFA3の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のEDFAの利得及び雑音特性を示す図である。
【図5】本実施形態2の光増幅部の制御の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態2の光増幅部の制御の別の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態3に使用される広帯域EDFAの構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態3に使用される広帯域EDFAの別の構成を示すブロック図である。
【図9】従来技術の光増幅器の回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…広帯域なEDFA、2…1550nm帯EDFA、3…1580nm帯EDFA、4…分波器、5…合波器、6…Er添加ファイバ、7,7−1,7−2…励起光源、8−1,8−2…励起光と信号光とを合波する合波器、9−1〜9−3…アイソレータ、10…利得等化器、11−1〜11−4…タップ、12,12−1,12−2…光受光器、13,13−1〜13−3…電子的制御回路(ATT)、14…光可変減衰器、15,15−1,15−2…光増幅部、16…光分岐器、17…分波器と光受光器。
Claims (12)
- 信号光を複数の波長帯に分割する分波器と、前記分波器から出力される各波長帯の信号光をそれぞれ増幅する複数の光増幅器と、前記複数の光増幅器から出力される各信号光を合波する合波器とを備えた光増幅器において、前記分波器の入力端に前記信号光の全てを増幅する光増幅器を前置増幅器として具備し、前記前置増幅器と前記各波長帯の信号光をそれぞれ増幅する前記複数の光増幅器とが、それぞれ利得等化を行うことを特徴とする光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器はEr添加ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加石英系ファイバを用いるEr添加ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加フッ化物系ファイバを用いるEr添加ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、増幅媒体としてEr添加テルライト系ファイバを用いるEr添加ファイバ増幅器であることを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、少なくとも1525nm〜1560nmの波長領域にある1つ以上の信号光と、少なくとも1570nm〜1625nmの波長領域にある1つ以上の信号光とを増幅することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の光増幅器。
- 前記分波器と合波器が誘電体多層膜フィルタから構成されることを特徴とする請求項6に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、その利得値を常に一定に制御する手段、出力値を一定に制御する手段、励起光源が発生する励起光量を一定に制御する手段のうちいずれか1つの手段を具備することを特徴とする請求項7に記載の光増幅器。
- 前記分波器の入力端に配置し、信号光の全てを増幅する光増幅器は、Er添加ファイバの動径方向に放出される自然放出光をモニタした結果に基づいてその励起光源の発生する光パワーを変化させる手段を有し、前記光増幅器の利得値を常に一定制御することを特徴とする請求項8に記載の光増幅器。
- 前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、少なくとも1525nm〜1560nmの波長領域にある1つ以上の信号光を増幅する光増幅器と、少なくとも1525nm〜1625nmの波長領域にある1つ以上の信号光を増幅する光増幅器であることを特徴とする請求項8または9に記載の光増幅器。
- 前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、出力値を一定に制御する手段を具備することを特徴とする請求項10に記載の光増幅器。
- 前記分波された各波長帯の信号光を増幅する光増幅器は、出力値を一定に制御する手段と、制御出力値を変化させる制御手段を具備することを特徴とする請求項11に記載の光増幅器。
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