JP3609519B2 - レーザ用中空微小球ガラス - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、レーザ光を利用する光メモリー,光計測,光情報処理分野で使用される中空微小球ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信に用いられる1.3μmや1.5μmの波長域のレーザ光を増幅する材料として、希土類イオンをドープしたガラスファイバが知られている。ガラスファイバに希土類イオンをドープするとき、光の閉じ込めを効果的に利用し、効率的にレーザ増幅することができる。
長波長の光で励起して短波長に光を発振させるアップコンバージョンレーザに関しても、ガラス材料では光の閉じ込めが効果的に利用できるシングルモードガラスファイバにおいて確認されている。たとえば、Pr3+を添加したZrF4 系フッ化物ガラスを用いTi:サファイアレーザの1.01μmと850nmの二波長同時励起により、491nm,520nm及び620nmのアップコンバージョン発振が得られることが、R.G.Smart,et al.,Electron.Lett.27,1307(1991)で報告されている。
このようにファイバ形状にすることにより、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が提案されている。このとき使用されるガラスとしては、比較的効率的にレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が生じる組成であり、且つ安定してファイバーに作成できる石英ガラス系やZrF4 系フッ化物ガラスに限られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ファイバ形状に成形しても光の閉じ込めが不十分であるため、効率的にレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が起こらない組成のガラスがある。また、更に高効率のレーザ発振,増幅,アップコンバージョンレーザ発振が期待されるものの、ファイバ化が困難なInF3 系フッ化物ガラス,塩化物ガラス,臭化物ガラス,混合ハライドガラス等では、ファイバを用いた光の閉じ込めができない。そこで、特開平7−162062号は、微小球ガラスをコンバージョンレーザ材料に使用することを提案している。しかし、この場合も光の閉じ込めが不十分で、レーザ発振するガラス組成が制約を受ける。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、ファイバ化や微小球化しても光の閉じ込めが不十分で、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が起こらない組成や、ファイバ化が困難でレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が従来観測されていない組成のガラスにおいても、希土類元素イオンを含ませた中空微小球にすることにより、容易に光を閉じ込めることができ、室温付近でKr+ レーザ,Ti:サファイアレーザはもとより、コンパクトで100mW程度の半導体レーザにおいてもレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が起きる中空微小球ガラスを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の中空微小球ガラスは、外径が20〜300μm,シェル厚みが0.3μm以上の中空微小球であり、希土類元素イオンを含み、シェルと中空微小球外部との境界及びシェルと中空微小球内部との境界が入射光が、全反射を繰り返す界面になっていることを特徴とする。希土類元素イオンとしては、エルビウム,ホロミウム,プラセオジウム,イッテルビウム,ツリウム,ネオジウム及びセリウムから選ばれた1種又は2種以上があり、ホストガラスに0.005〜10重量%の割合で配合される。
ホストガラスとしては、フッ化物ガラス,塩化物ガラス等のハロゲン化物ガラスや、塩素フッ化物ガラス等の混合ハロゲン化物ガラスが使用される。また、SiO2:60〜75モル%,Na2O+K2O:10〜18モル%,MgO+CaO+BaO:5〜15モル%,B2O3:0〜10モル%及びAl2O3:0〜3モル%の組成をもつホストガラス、或いはLi2O+Na2O+K2O:5〜25モル%,ZnO+MgO:10〜55モル%,P2O5:20〜40モル%,Al2O3:0〜5モル%及びB2O3:0〜20モル%の組成をもつホストガラスが使用される。
【0005】
【作用】
本発明に従った中空微小球ガラスにおいて、励起光で励起するとき、希土類元素イオンの発光やアップコンバージョン発光が中空微小球のシェル内部で生じる。これら発光のうち、シェルと中空微小球外部との境界面に臨界角より大きな角度で入射した光は、図1に示すようにシェル2/中空微小球外部1の境界面及びシェル2/中空微小球内部3の境界で全反射を繰返す。この全反射を繰り返し、中空微小球のシェル2内を回転する光が同じ位相をもつとき、この光が共振し、中空微小球自体が共振器として働く、そのため、希土類イオンの発光やアップコンバージョン発光を効率よくシェル2内に閉じ込めることができ、室温付近でレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振が可能となる。
【0006】
【実施の形態】
中空微小球は、20μm以上の外径及び0.3μm以上のシェル厚みをもつことが必要である。外径が20μmに満たないと、回折効果による光の漏れが大きくなり好ましくない。外径は20μm以上であれば、特に上限が制約されるものではない。シェル厚みが0.3μmに満たないと、発生する光波長よりも小さくなり、シェル2内に光が存在できなくなる。シェル2の厚みは0.3μm以上であれば、特に上限が規制されるものではなく、発振するレーザ光のモードがシェル2の厚みに依存することから、使用するレーザ光のモードに応じて選定することが好ましい。
中空微小球ガラスに添加される希土類元素イオンには、エルビウム,ホロミウム,プラセオジウム,イッテルビウム,ツリウム,ネオジウム,セリウム等があり、所望のレーザ光やアップコンバージョンレーザ光の波長に適した希土類元素イオンが選択される。希土類元素イオンの添加量は、0.005〜10重量%の範囲が好ましい。添加量が0.005重量%に満たないと、励起用レーザ光の吸収効率が悪く、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振が起こりにくくなる。逆に10重量%を超える添加量では、希土類元素イオン間の相互作用に起因した濃度消光が生じ、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振が起こりにくくなる。
【0007】
ホストガラスとしては、大別して次の3種類が使用される。
ハロゲン化物ガラス又は混合ハロゲン化物ガラス
フッ化物ガラス,塩化物ガラス等のハロゲン化物ガラスや塩素フッ化物ガラス等の混合ハロゲン化物ガラスは、フォノンエネルギーが小さいため、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン効率が高くなる。化学的耐久性や機械的強度を考慮する場合、アルカリイオンを含まないAlF3 系,InF3 系,ZrF3 系等のフッ化物ガラスが好ましい。励起光波長及びレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振波長に材料の固有吸収があるガラスは、発光効率が低下することから好ましくない。また、ガラスの溶解性を改良したり、中空ガラス体を作製するために原料中に添加したNH3 成分が得られたガラス体中に残存しても良い。
SiO 2 −(Na 2 O,K 2 O)−(MgO,CaO,BaO)系ガラス
本系のガラスは、SiO2 :60〜75モル%,Na2 O+K2 O:10〜18モル%,MgO+CaO+BaO:5〜15モル%,B2 O3 :0〜10モル%及びAl2 O3 :0〜3モル%の組成をもつことが好ましい。
SiO2 が60モル%より少ないと化学的耐久性が悪化し、逆に75モル%を超えるとガラスの高温粘性が高く、中空化が困難になる。
Na2 O,K2 Oは、単独又は混合して配合することができるが、10モル%以下ではガラスの溶融温度が高くなりすぎる、逆に、18モル%を超えると、化学的耐久性が悪化する。
【0008】
MgO,CaO,BaOは、単独で或いは2種以上を混合して使用することができるが、合計量が5モル%未満ではガラスの溶融温度が高くなりすぎ、逆に15モル%を超えるとガラスが失透し易くなる。
B2 O3 は、ガラスの高温粘性を下げ、化学的耐久性を向上させる作用を呈するが、10モル%を超える添加量では逆に化学的耐久性が低下するため好ましくない。
Al2 O3 は、化学的耐久性を向上させる作用を呈するが、3モル%を超えるとガラスの溶融温度が高くなることから好ましくない。
他の成分としては、原料中の不純物としてFe2 O3 ,TiO2 やガラスの溶融性を改善するためにSb2 O3 を含ませることができる。また、ガラスの清澄性を改良したり、中空ガラス体を作製する目的で原料中に添加したNO3 ,SO3 成分が得られたガラス体中に残存しても良い。
【0009】
(Li 2 O,Na 2 O,K 2 O)−(ZnO,MgO)−P 2 O 5 系ガラス
本系のガラスは、P2 O5 を含んでいることから、誘導放出断面積が大きく、高い利得係数をもち、希土類元素イオンを高濃度に含有しても濃度消光を起こしにくい。更に、レーザ用中空微小球ガラスを作製するためには、Li2 O+Na2 O+K2 O:5〜25モル%,ZnO+MgO:10〜55モル%,P2 O5 :20〜40モル%,Al2 O3 :0〜5モル%及びB2 O3 :0〜20モル%の組成をもつことが好ましい。
Li2 O,Na2 O,K2 Oは、単独で又は2種以上を混合して配合できる。合計量が5モル%未満では、ガラスの粘性が高くなり、中空微小球化が困難である。逆に、25モル%を超える合計量では、ガラスの耐水性が劣化する。
ZnO,MgOは、単独で又は混合して配合することができる。合計量が10モル%未満ではガラスの耐水性が十分でなく、逆に55モル%を超える含有量ではガラスの粘性が高く、中空微小球化が困難である。
【0010】
P2 O5 は、20モル%未満ではガラス化が難しく、40モル%を超えるとガラス中に溶解しなくなる。
B2 O3 は、温度上昇に対するガラスの粘性低下を緩やかにし、中空微小球の作製を容易にする作用を呈する。しかし、20モル%を超える含有量では、耐水性が低下する。
この成分系において、Li2 O+Na2 O+K2 O:7〜20モル%,ZnO+MgO:42〜48モル%,P2 O5 :25〜30モル%,Al2 O3 :1〜3モル%及びB2 O3 :9〜15モル%の組成をもつガラスは、ガラス転移温度が低く、耐水性にも優れ、粘性の温度に対する傾きも緩やかであることから、好ましい材料である。
他の成分として、原料中の不純物として混入するFe2 O3 ,TiO2 や、ガラスの溶融性を改善するために添加するSb2 O3 等を含むことができる。また、ガラスの清澄性を改良したり、中空ガラス体を作製する目的で原料中に添加したNO3 成分やSO3 成分が得られたガラス体中に残存しても良い。
【0011】
中空微小球ガラスを製造する手段は、特に制限されるものでなく、たとえばホストガラスがハロゲン化物ガラスの場合では発泡剤として酸性フッ化アンモニウム等,P2 O5 系又はSiO2 系ガラスの場合ではNO3 ,SO3 ,ハロゲン等の成分を予め含むガラス粉末を作製した後、その粉末を電気炉や火炎中に噴霧することによって発泡させ、中空ガラス微小球を作製できる。また、P2 O5 系ガラスでは、原料を調合して得られた濃厚な水溶液やスラリーを電気炉中や火炎中に直接噴霧することによって、ガラス化及び中空微小球化を同時に行うことができる。
【0012】
【実施例】
ZrF4 :50モル%,BaF2 :30モル%,AlF3 :20モル%の組成をもつホストガラスに対して2重量%のNd3+に相当するNdF3 を添加したガラスが30gになるように秤量し、調合した。このバッチに、発泡剤として酸性フッ化アンモニウム10gを添加し、900℃で30分間溶融した後、液体窒素中で急冷することにより酸性フッ化アンモニウムを含むガラス粉末を得た。更に、このガラス粉末を火炎中に噴霧し、外径150μm,シェル厚み10μmの中空微小球を作製した。
得られた中空微小球ガラスについて、図2に示す実験装置を使用しレーザ発振スペクトルを観測した。すなわち、ガラスプレート4に中空微小球ガラス5を配置し、対物レンズ6,フィルタ7,ダイクロミックミラー8を介してCCDカメラ9で観察しながら、励起光レーザ10を中空微小球ガラス5に照射した。励起光としては、800nmにチューニングしたTi:サファイアレーザの連続(CW)レーザ光を使用し、10倍の対物レンズ6で集光した後、中空微小球ガラス5に照射した。中空微小球ガラス5からの発光は、光ファイバ11を介して分解能0.5nmの光スペクトルアナライザ12に導入した。
【0013】
励起光の強度を変えて得られた中空微小球ガラスからの発光スペクトルを測定した。図3の測定結果にみられるように、励起光強度が弱い場合にはブロードな蛍光スペクトルの上に僅かにシャープなスペクトルが確認できる程度であった。励起光強度を強くするに従って、明らかに蛍光と異なるシャープなピークが確認された。このピークの入射強度に対する出射強度(ピーク強度)依存性を測定した結果を図4に示す。この結果から、明らかに閾値の存在が確認され、シャープなスペクトルが中空微小球ガラスによるレーザ発振によるものであることが確認された。この例では、発振閾値は5mWと非常に低く、Ti:サファイアレーザの代わりに半導体レーザ励起(波長800nmm)においても同様にレーザ発振を確認することができた。
【0014】
実施例2:
Na2 O:15モル%,K2 O:2モル%,CaO:12モル%,SiO2 :71モル%の組成をもつホストガラスに対して0.1重量%のNd3+に相当するNd2 O3 を添加したガラス500gに相当する原料として、Na2 CO3 ,Na2 SO4 ,K2 CO3 ,SiO2 ,CaCO3 ,Nd2 O3 を調合し、1400℃で1時間溶融した。融液を水中に流し出し、水砕した後、ボールミルで100メッシュ以下の粒度に粉砕した。得られた粉末を1100〜1350℃に調整された火炎を出すバーナに気体燃料と共に送り込んだ。ガラス粉末は、火炎の中で加熱されて発泡し、中空微小球になった。
この中空微小球のサイズを測定したところ、外径が100μm,シェルの厚みが5μmであった。
実施例1と同様に、中空微小球レーザの発振を行った。800nmのレーザ光を中空微小球に照射したとき、発振スペクトル及び発振の閾値の存在から、Nd3+の遷移に伴う1.06μmのレーザ光の発振が確認された。
【0015】
実施例3:
Li2 O:5.0モル%,Na2 O:5.5モル%,K2 O:5.5モル%,ZnO:40.0モル%,Al2 O3 :2.0モル%,B2 O3 :12.0モル%,P2 O5 :30.0モル%の組成をもつホストガラスに対して0.07重量%のEr3+に相当するEr2 O3 を添加したガラス300gに相当する原料スラリーを正リン酸用液に添加し、その他の固体原料を溶解させることにより作製した。このとき、Na2 O原料の一部に硝酸ナトリウムを使用し、原料スラリー中に発泡剤として3重量%のNO3 を含ませた。このスラリーを1000℃に調整された火炎を出すバーナに気体燃料と共に送り込んだ。スラリーは、火炎の中で加熱されてガラス化と発泡が同時に起こり、中空微小球となった。
実施例1と同様に、中空微小球レーザの発振を行った。Ti:サファイアレーザの代わりに980nmで発振する半導体レーザを励起レーザに使用した。980nmのレーザ光を中空微小球に照射したとき、発振スペクトル及び発振の閾値の存在から、1.5μmのレーザ光の発振が確認された。
【0016】
実施例4:
InF3 :45モル%,PbF3 :30モル%,ZnF3 :25モル%の組成をもつホストガラスに対して0.07重量%のEr3+に相当するErF3 を添加したガラス30gに相当するように、各種原料を秤量,調合した。このバッチに発泡剤として酸性フッ化アンモニウム10gを添加し、900℃で30分間溶融した後、液体窒素中で急冷することにより、酸性フッ化アンモニウムを含むガラス粉末を得た。このガラス粉末を火炎中に噴霧することで、外径300μm,シェル厚み10μmの中空微小球を作製した。
実施例1と同様に800nmのレーザ光を中空微小球に照射すると、発振スペクトル及び閾値(50nmW)の存在から、Er3+の 4I15/2→ 4I9/12励起及び 4I1/2 → 4F7/12励起による 4S3/2 → 4I15/2遷移に伴う550nmのアップコンバージョンレーザ光が確認された。
この実施例では、Er3+を添加したInF3 −PbF2 −ZnF2 系フッ化物ガラスの中空微小球を使用したが、色素レーザ励起(650nm)により480nmのレーザ光が得られることも確認した。更に、ホストガラスとしては、ZrF4 −BaCl2 系混合ハライドガラス,AgBr−PbBr系臭化物ガラスを用い、希土類元素としてHo3+,Pr3+,Ce3+又はNd3+を添加した微小球についてもそれぞれ励起波長を変えることによってアップコンバージョンレーザ光を得ることが可能であった。
【0017】
比較例1:
発泡剤を含まない外は実施例1と同様の組成のガラスを溶融し、液体窒素中で急冷することにより微小球ガラスを作製した。得られた微小球の中から外径150μmのものを選び、実施例1と同様なレーザ発振実験に供した。その結果、レーザ発振したものの閾値が50mWであり、中空微小球の場合に比較して大きくなっていた。
比較例2:
発泡剤を含まない外は実施例2と同様の組成をもつ微小球ガラスを研磨することによって作製した。得られた微小球ガラスから外径100μmのものを選び、実施例1と同様なレーザ発振試験を行ったところ、レーザ発振スペクトルが観察されなかった。
【0018】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の中空微小球ガラスは、外径及びシェル厚みを特定することにより光の閉じ込めを効果的に利用している。そのため、ファイバ化や微小球化しても光の閉じ込めが不十分で、レーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が起こらないガラス組成や、ファイバ化が困難でレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が従来観測されていない組成のガラスにおいても、容易に光を閉じ込めることができ、室温付近においてKr+ レーザやTi:サファイアレーザはもとより、コンパクトで100mW程度の半導体レーザにおいてもレーザ発振,増幅,アップコンバージョン発振等が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った中空微小球ガラスで光の共振が起きることを説明する図
【図2】実施例で使用したレーザ発振スペクトルの観察装置
【図3】励起光の強度を変えて得られた中空微小球ガラスからの発光スペクトル
【図4】入射強度に対する出射強度の依存性を示したグラフ
【符号の説明】
1:中空微小球の外部 2:シェル 3:中空微小球の内部
4:ガラスプレート 5:中空微小球ガラス 6:対物レンズ
7:フィルタ 8:ダイクロミックミラー 9:CCDカメラ
10:励起光レーザ 11:光ファイバ 12:光スペクトルアナライザ
Claims (6)
- 外径が20〜300μm,シェル厚みが0.3μm以上の中空微小球であり、希土類元素イオンを含み、シェルと中空微小球外部との境界及びシェルと中空微小球内部との境界が、入射光が全反射を繰り返す界面になっていることを特徴とするレーザ用中空微小球ガラス。
- 希土類元素イオンがエルビウム,ホロミウム,プラセオジウム,イッテルビウム,ツリウム,ネオジウム及びセリウムから選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載のレーザ用中空微小球ガラス。
- ホストガラスに0.005〜10重量%の希土類元素イオンが含まれている請求項1又は2記載のレーザ用中空微小球ガラス。
- ホストガラスがハロゲン化物ガラス又は混合ハロゲン化物ガラスである請求項3記載のレーザ用中空微小球ガラス。
- ホストガラスがSiO2 :60〜75モル%,Na2 O+K2 O:10〜18モル%,MgO+CaO+BaO:5〜15モル%,B2 O3 :0〜10モル%及びAl2 O3 :0〜3モル%の組成をもつ請求項3記載のレーザ用中空微小球ガラス。
- ホストガラスがLi2 O+Na2 O+K2 O:5〜25モル%,ZnO+MgO:10〜55モル%,P2 O5 :20〜40モル%,Al2 O3 :0〜5モル%及びB2 O3 :0〜20モル%の組成をもつ請求項3記載のレーザ用中空微小球ガラス。
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