JP3608236B2 - 密閉形蓄電池 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、密閉形蓄電池に関し、特にその電槽蓋に設けられている安全弁の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に示すように、従来の密閉形鉛蓄電池の安全弁1は、図示しない電槽の開口部を閉塞する電槽蓋2の上面に凹部3が設けられ、該凹部3の底面3aに開口するように排気口4が設けられ、該排気口4に対して同心状に弁筒5が凹部3の底面3aから該凹部3内に立設され、該弁筒5の先端外周にキャップ状のゴム弁体6がシリコーンオイルを介して被せられ、凹部3の入口には弁筒5からのゴム弁体6の脱落を防止する弁体押え蓋7が嵌合係止された構造になっていた。
【0003】
このように、密閉形鉛蓄電池に安全弁1を設けているのは、過充電や大電流によってガス吸収能力を超える多量のガスが電池内に発生した場合、内圧上昇による電槽の膨れや破裂といった電池の損傷を防止し、且つ外部からの酸素の進入を防止するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の安全弁1では、電池内のガスを排出する際に、電解液である硫酸の飛沫が同時に排出され、これが弁筒5とゴム弁体6との間に付着すると、ゴム弁体6が弁筒5に貼り付いてしまう場合がある。この状態になると、電槽内のガスが排出されにくくなり、内圧が上昇し電槽の膨れや破裂といった電池の損傷を起こすことになり、このような安全弁1では密閉形蓄電池の長期使用に問題があった。
【0005】
また、この弁筒5とゴム弁体6との間の付着を防止するために、電池内圧で拡形させるキャップ状のゴム弁体6をフッ素ゴムで形成することも考えられるが、フッ素ゴムは一般的に耐寒性に問題があり、低温になるとゴム弾性を失う傾向にあり、低温下の使用ではゴムが硬くなり、安全弁1の作動圧が高くなってしまい、ガスの排出が行われにくくなるという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、長期間安定した作動をする安全弁を備えた密閉形蓄電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電槽の開口部を閉塞する電槽蓋の一部にガス排出用の安全弁が設けられた密閉形蓄電池を改良の対象としている。
【0008】
請求項1に記載の密閉形蓄電池における前記安全弁は、前記電槽蓋の上面に凹部が設けられ、該凹部の底面に開口させて前記電槽蓋に排気口が設けられ、該排気口に対して同心円状に前記凹部の底面に環状溝が設けられ、前記環状溝に下端を嵌合支持させて前記凹部内にゴム弁筒が立設され、前記ゴム弁筒内にフッ素樹脂弁体が嵌合された構造になっていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の密閉形蓄電池における前記安全弁は、前記フッ素樹脂弁体の下端の一部に前記電槽蓋の下部に当接する突起部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の密閉形蓄電池における前記安全弁は、前記ゴム弁筒の内周の一部に、前記フッ素樹脂弁体の下降を阻止するストッパー部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の密閉形蓄電池における前記安全弁は、前記電槽蓋に設けられている前記凹部の入口に、前記フッ素樹脂弁体に接してこれを押える弁体押え蓋が支持されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の密閉形蓄電池における前記安全弁は、前記フッ素樹脂弁体に、前記排気口を通って前記電槽蓋の下面に係止されるフック部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
【作用】
安全弁が、このようにゴム弁筒と、該ゴム弁筒内に嵌合されたフッ素樹脂弁体とを主体として構成されていると、電池内が減圧状態の場合は、ゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付けているため気密が保たれ、また電池内が増圧状態の場合は、ゴム弁筒が押し広げられてフッ素樹脂弁体との間からガスが排出される。
【0014】
また、フッ素樹脂は貼り付き難い性質を備えているので、ゴム弁筒とフッ素樹脂弁体との間に硫酸の飛沫が付着されてもフッ素樹脂弁体がゴム弁筒に貼り付くのを防止でき、長期使用に対して安定した弁作動を得ることができる。
【0015】
更に、フッ素樹脂弁体を使用することで、ゴム弁筒とフッ素樹脂弁体との貼り付きを防止できるので、電池内圧で拡径させるゴム弁筒は耐寒性等に優れたゴムを用いることができるため、低温化でも安定した弁作動を維持させることができる。弁体は弾性変形を必要としないので、フッ素樹脂で構成しても耐寒性に問題を生じることはない。
【0016】
特に、請求項2に記載の安全弁のように、フッ素樹脂弁体の下端の一部に、電槽蓋の一部に当接する突起部を設けると、電池内が減圧状態の場合に、フッ素樹脂弁体がゴム弁筒内で電池内部側へ引き込まれるのを阻止でき、このためフッ素樹脂弁体が電池内に引き込まれてゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付ける圧力が強くなって該安全弁の作動圧が高くなるのを防止できる。
【0017】
また、フッ素樹脂弁体の下端の一部だけが、電槽蓋の下部に当接するので、該弁体の下端の全周が電槽蓋の下部に当接して排気口を塞ぐのを防止することができる。
【0018】
また、請求項3に記載の安全弁のように、ゴム弁筒の内周の一部に、フッ素樹脂弁体の下降を阻止するストッパー部を設けると、請求項2の場合と同様に、電池内が減圧状態の場合に、フッ素樹脂弁体がゴム弁筒内で電池内部側へ引き込まれるのを阻止でき、このためフッ素樹脂弁体が電池内に引き込まれてゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付ける圧力が強くなって該安全弁の作動圧が高くなるのを防止できる。
【0019】
また請求項4に記載の安全弁のように、電槽蓋に設けられている凹部の入口に、フッ素樹脂弁体に接してこれを押える弁体押え蓋を支持させるか、請求項5に記載の安全弁のように、フッ素樹脂弁体に、排気口を通って電槽蓋の下面に係止されるフック部を設けると、電池内圧でフッ素樹脂弁体が外れるのを防止できる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明に係る密閉形蓄電池の実施例を図を参照して詳細に説明する。なお、前述した図6と対応する部分には同一符号を付けて示している。
【0021】
図1は、本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第1実施例を示したものである。本実施例の密閉形鉛蓄電池においては、電槽蓋2の上面に凹部3が設けられ、該凹部3の底面3aに開口させて該電槽蓋2に排気口4が設けられ、該排気口4に対して同心円状に凹部3の底面3aに環状溝8が設けられ、該環状溝8に下端を嵌合支持させて凹部3内にゴム弁筒9が立設され、該ゴム弁筒9にフッ素樹脂弁体10が嵌合され、凹部3の入口にはフッ素樹脂弁体10に接してこれを押える弁体押え蓋7が支持されて安全弁1が構成されている。この場合、ゴム弁筒9の孔は、電池内部から外側に向かって広がるテーパ孔になっていて、フッ素樹脂弁体10と接する部分では必ず該フッ素樹脂弁体10の外径の方が大きく、該ゴム弁筒9からフッ素樹脂弁体10に締め付け圧力が加わるようになっている。
【0022】
本実施例では、電槽蓋2はABS樹脂、ゴム弁筒9はクロロプレンゴム、フッ素樹脂弁体10はテトラフロロエチレン樹脂で形成されている。
【0023】
このようにゴム弁筒9と、該ゴム弁筒9に嵌合されたフッ素樹脂弁体10とを主体として安全弁1を構成すると、電池内が減圧状態の場合は、該図1に示すようにゴム弁筒9がフッ素樹脂弁体10を締め付けているため気密が保たれ、また電池内が増圧状態の場合は、図2に示すようにゴム弁筒9が押し広げられてフッ素樹脂弁体10との間からガスが排出される。
【0024】
また、フッ素樹脂は貼り付き難い性質を備えているので、ゴム弁筒9とフッ素樹脂弁体10との間に硫酸の飛沫が付着されてもフッ素樹脂弁体10がゴム弁筒9に貼り付くのを防止でき、長期使用に対して安定した弁作動を得ることができる。
【0025】
図3は、本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第2実施例を示したものである。本実施例の密閉形鉛蓄電池は、フッ素樹脂弁体10の下端の一部に電槽蓋2の凹部3の底面3aに当接する突起部10aが設けられている点に特徴がある。該突起部10aは、フッ素樹脂弁体10と同じフッ素樹脂で形成されている。その他の構成は、図1と同様になっている。
【0026】
第1の実施例では、減圧時にフッ素樹脂弁体10がゴム弁筒9の電池内側へ引き込まれる可能性があり、こうなるとゴム弁筒9がフッ素樹脂弁体10を締め付ける力が強くなって安全弁1の作動圧がわずかに高くなるが、この第2の実施例のように、フッ素樹脂弁体10の一部の突起部10aが電槽蓋2の凹部底面3aに接することでフッ素樹脂弁体10の位置が固定され、該フッ素樹脂弁体10がゴム弁筒9内で電池内部側へ引き込まれることがなくなる。このため、安全弁1の作動圧を安定させることができる。ただし、この際には、フッ素樹脂弁体10の下部の全周が電槽蓋2の凹部底面3aに接すると、フッ素樹脂弁体10が排気口4を全体的に塞ぐ形となり、ゴム弁筒9に電池内圧が伝わり難くなるので、フッ素樹脂弁体10と排気口4の周囲全周が接しないことが重要である。
【0027】
図4は、本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第3実施例を示したものである。本実施例の密閉形鉛蓄電池は、ゴム弁筒9の内周の一部に、フッ素樹脂弁体10の下降を阻止するストッパー部9aが設けられている点に特徴がある。該ストッパー部9aは、ゴム弁筒9と同じゴムで形成されている。
【0028】
このように、ゴム弁筒9の内周の一部に、フッ素樹脂弁体10の下降を阻止するストッパー部9aを設けると、第2実施例と同様に、電池内が減圧状態の場合に、フッ素樹脂弁体10がゴム弁筒9内で電池内部側へ引き込まれるのを阻止でき、このためフッ素樹脂弁体10がゴム弁筒9内で電池内部側へ引き込まれてゴム弁筒9がフッ素樹脂弁体10を締め付ける圧力が強くなって安全弁1の作動圧が高くなるのを防止できる。
【0029】
図5は、本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第4実施例を示したものである。本実施例の密閉形鉛蓄電池は、フッ素樹脂弁体10に、排気口4を通って電槽蓋2の下面に係止されるフック部10bが設けられている点に特徴がある。該フック部10bは、フッ素樹脂弁体10と同じフッ素樹脂で形成されている。このようにフッ素樹脂弁体10が、排気口4を通って電槽蓋2の下面にフック部10bを介して係止される関係で、弁体押え蓋7はフッ素樹脂弁体10から少し離して設けられている。その他の構成は、図1と同様になっている。
【0030】
このような構造でも、電池内圧でフッ素樹脂弁体10が外れるのを防止することができる。
【0031】
なお、ゴム弁筒9は円錐状の形でもよく、またゴム弁筒9とフッ素樹脂弁体10の間にシリコーンオイル等のオイルを配してもよい。また、ゴム弁筒9と電槽蓋2との間の気密をより確実にするために、ゴム弁筒9を入れる環状溝8の中にオイルを配したり、ゴム弁筒9を環状溝8に接着剤により接着することもできる。更に、フッ素樹脂弁体10が増圧時にゴム弁筒9から抜けないように、フッ素樹脂弁体10を弁体押え蓋7で押えつけるか(図1)、あるいはフッ素樹脂弁体10にフック部10bを電槽蓋2の下面に引っ掛ける(図5)ようにして、電池内圧が上昇してもゴム弁筒9からフッ素樹脂弁体10に抜けてしまわないようにすることが好ましい。
【0032】
次に、図1に示す構造の安全弁1を持つ本発明の密閉形鉛蓄電池(発明品1)と、図3に示す構造の安全弁1を持つ本発明の密閉形鉛蓄電池(発明品2)と、図4に示す構造の安全弁1を持つ本発明の密閉形鉛蓄電池(発明品3)と、図6に示す構造で、ABS製の電槽蓋2にABS製の弁筒5が設けられ、該弁筒5にクロロプレンゴム製のキャップ状ゴム弁体6がシリコーンオイルを介して被せられた安全弁1を持つ密閉形鉛蓄電池(従来品1)と、同じ構造でフッ素ゴム製のキャップ状ゴム弁体6を用いた安全弁1を持つ密閉形鉛蓄電池(従来品2)との性能比較実験を行った。
【0033】
発明品1,2,3及び従来品1,2の2V−4Ahの電池を各50個ずつ作成し、25℃中及び−20℃中での安全弁1の作動圧を測定した後、60℃中で6カ月放置した後の安全弁1の作動圧を測定した。
【0034】
【表1】
表1のように、いずれの安全弁1も25℃中では約0.2kg/cm2 と開弁圧に差は見られないが、−20℃中では従来品2のフッ素ゴム製のキャップ状ゴム弁体6を使用した場合の開弁圧が約0.6kg/cm2 と約3倍になった。
【0035】
また、60℃中で6カ月放置した後の作動圧は、本発明品1,2,3及び従来品2では約0.2kg/cm2 と大きな変化はないが、従来品1では約1.2kg/cm2 と非常に高くなっており、ゴム弁体6と弁筒5の貼り付きが見られた。
【0036】
上記実施例では、本発明を密閉形鉛蓄電池に適用した実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の密閉形蓄電池の安全弁にも同様に適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る密閉形蓄電池では、安全弁を、ゴム弁筒と、該ゴム弁筒内に嵌合されたフッ素樹脂弁体とを主体として構成しているので、電池内が減圧状態の場合は、ゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付けて気密を保つことができ、また電池内が増圧状態の場合は、ゴム弁筒が押し広げられてフッ素樹脂弁体との間からガスを排出させることができる。
【0038】
特に、フッ素樹脂は貼り付き難い性質を備えているので、ゴム弁筒とフッ素樹脂弁体との間に硫酸の飛沫が付着されても、該フッ素樹脂弁体がゴム弁筒に貼り付くのを防止でき、長期使用に対して安定した弁作動を得ることができる。
【0039】
また、フッ素樹脂弁体を使用することで、ゴム弁筒とフッ素樹脂弁体との貼り付きを防止できるので、電池内圧で拡径させるゴム弁筒は耐寒性等に優れたゴムを用いることができるため、低温化でも安定した弁作動を維持させることができる。弁体は弾性変形を必要としないので、フッ素樹脂で構成しても耐寒性に問題を生じることはない。
【0040】
特に、請求項2に記載の発明では、フッ素樹脂弁体の下端の一部に、電槽蓋の一部に当接する突起部を設けているので、電池内が減圧状態の場合に、フッ素樹脂弁体がゴム弁筒内で電池内部側へ引き込まれるのを阻止でき、このためフッ素樹脂弁体が電池内に引き込まれてゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付ける圧力が強くなって該安全弁の作動圧が高くなるのを防止することができる。
【0041】
また、フッ素樹脂弁体の下端の一部だけが、電槽蓋の下部に当接するので、該弁体の下端の全周が電槽蓋の下部に当接して排気口を全体的に塞いでゴム弁筒に電池内圧が伝わり難くなるのを防止することができる。
【0042】
また、請求項3に記載の発明では、ゴム弁筒の内周の一部に、フッ素樹脂弁体の下降を阻止するストッパー部を設けたので、請求項2の場合と同様に、電池内が減圧状態の場合に、フッ素樹脂弁体がゴム弁筒内で電池内部側へ引き込まれるのを阻止でき、このためフッ素樹脂弁体が電池内に引き込まれてゴム弁筒がフッ素樹脂弁体を締め付ける圧力が強くなって該安全弁の作動圧が高くなるのを防止することができる。
【0043】
また請求項4に記載の発明では、電槽蓋に設けられている凹部の入口に、フッ素樹脂弁体に接してこれを押える弁体押え蓋を支持させるか、請求項5に記載の発明では、フッ素樹脂弁体に、排気口を通って電槽蓋の下面に係止されるフック部を設けているので、電池内圧の上昇でフッ素樹脂弁体が外れるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第1の実施例の安全弁部の縦断面図である。
【図2】図1に示す安全弁部の放圧時の状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第2の実施例の安全弁部の縦断面図である。
【図4】本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第3の実施例の安全弁部の縦断面図である。
【図5】本発明を適用した密閉形鉛蓄電池の第4の実施例の安全弁部の縦断面図である。
【図6】従来の密閉形鉛蓄電池の安全弁部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 安全弁
2 電槽蓋
3 凹部
3a 底面
4 排気口
5 弁筒
6 ゴム弁体
7 弁体押え蓋
8 環状溝
9 ゴム弁筒
9a ストッパー部
10 フッ素樹脂弁体
10a 突起部
Claims (4)
- 電槽の開口部を閉塞する電槽蓋の一部にガス排出用の安全弁が設けられた密閉形蓄電池において、
前記安全弁は、前記電槽蓋の上面に凹部が設けられ、該凹部の底面に開口させて前記電槽蓋に排気口が設けられ、該排気口に対して同心円状に前記凹部の底面に環状溝が設けられ、前記環状溝に下端を嵌合支持させて前記凹部内にゴム弁筒が立設され、前記ゴム弁筒内にフッ素樹脂弁体が嵌合され、前記電槽蓋に設けられている前記凹部の入口には前記フッ素樹脂弁体に接してこれを押える弁体押え蓋が支持されていることを特徴とする密閉形蓄電池。 - 電槽の開口部を閉塞する電槽蓋の一部にガス排出用の安全弁が設けられた密閉形蓄電池において、
前記安全弁は、前記電槽蓋の上面に凹部が設けられ、該凹部の底面に開口させて前記電槽蓋に排気口が設けられ、該排気口に対して同心円状に前記凹部の底面に環状溝が設けられ、前記環状溝に下端を嵌合支持させて前記凹部内にゴム弁筒が立設され、前記ゴム弁筒内にフッ素樹脂弁体が嵌合され、前記フッ素樹脂弁体には前記排気口を通って前記電槽蓋の下面に係止されるフック部が設けられていることを特徴とする密閉形蓄電池。 - 前記フッ素樹脂弁体の下端の一部には前記電槽蓋の下部に当接する突起部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉形蓄電池。
- 前記ゴム弁筒の内周の一部に前記フッ素樹脂弁体の下降を阻止するストッパー部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉形蓄電池。
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