JP3607973B2 - シートリクライナ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度でロックするシートリクライナ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15には、従来のシートリクライナ構造の一例が示されている(特開平9−182642号公報参照)。
【0003】
このシートリクライナ構造200では、シートクッションフレーム202に一対の半円状の膨出部204が形成され、この膨出部204の間のロック摺動溝206に、摺動部材208が摺動可能に配置されている。摺動部材208の一方面には外歯状のロックギヤ部210が形成されており、このロックギヤ部210が、シートバックと一体で回転するリング部材212の円弧ギヤ214とかみ合い可能となっている。そして、操作レバー216を操作することにより摺動部材208が移動して、ロックギヤ部210が円弧ギヤ214から離れ、シートバックをシートクッショに対して回転させることができる。また、リング部材212の内側で摺動部材208が摺動し、シートバックに作用する荷重を膨出部204で支持するため、シートリクライナ構造200全体として小型化が図られている。
【0004】
しかし、このシートリクライナ構造200では、ロックギヤ部210と円弧ギヤ214とのかみ合い部分が周方向の一部のみに限られてしまうため、かみ合い面積が少なくなり、十分なロック強度が得られない。
【0005】
かみ合い面積を大きくするためには、例えば、外周の全周に渡って外歯が形成された外歯部材をシートクッションに固定すると共に、この外歯と全周に渡ってかみ合う内歯が形成された内歯部材を、外歯部材のさらに外側に配置されるようにシートバックに取り付ける構成が考えられる。しかし、このように、内歯部材を外歯部材のさらに外側に配置した構成では、シートリクライナ構造が大型になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事実を考慮し、小型で、かつ大きなロック強度が得られるシートリクライナ構造を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、を有し、前記係止手段が、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の一方に、前記シートバックの回転の周方向に沿って所定間隔で、且つ前記シートバックの回転の径方向の異なる位置で複数列形成されると共に、それぞれの列によって係止孔のピッチが異なるように形成された複数の係止孔と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の他方に、前記係止孔の複数の列に対応して複数設けられ前記係止孔に挿入可能とされた係止ピンと、を備え、前記係止孔と前記係止ピンとの接触面が前記シートバックの回転軸方向と平行となることで、第1係止部材と第2係止部材との相対回転力によって作用するせん断力が、前記シートバックの回転の周方向となるように係止孔及び係止ピンの形状が決められていることを特徴とする。
【0008】
従って、第1係止部材と第2係止部材とが離間しているときには、第1係止部材と第2係止部材とは係止手段によって係止されていないので、相対回転可能となっている。このため、シートバックをシートクッションに対して回転させて、所定のリクライニング角度とすることができる。
【0009】
支持手段を操作することにより第1係止部材と第2係止部材とが接近すると、係止手段が係止され、第1係止部材と第2係止部材とが相対回転不能となる。シートバックにかかる荷重が、第2係止部材を介して第1係止部材に作用するが、第1係止部材はシートバックの回転軸回りに回転不能とされているので、シートバックがシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
【0010】
ここで、第2係止部材は、第1係止部材に対してシートバックの回転軸方向に対向しており、第1係止部材及び第2係止部材の少なくとも一方が他方に対してこの回転軸方向に接離する。第1係止部材及び第2係止部材のいずれか一方が他方の外側には配置されていないので、シートリクライナ構造全体として小型にすることが可能となる。また、係止手段は、この対向部に形成されており、対向部の全体に渡って、又は対向部の複数の箇所で、シートバックからの荷重を支持できるので、小型のシートリクライナ構造であっても大きなロック強度が得られる。加えて、第1係止部材及び第2係止部材はいずれも略プレート状とされており、係止手段を第1係止部材及び第2係止部材の径方向外周近傍位置に形成することができる。これにより、第1係止部材及び第2係止部材を軸方向に薄肉とするとができるので、シートリクライナ構造をさらに小型にすることが可能となる。
【0012】
ここで、シートクッションがシートバックに対して所定のリクライニング角度でロックされた状態で、第1係止部材と第2係止部材とが接近し係止ピンが係止孔に挿入されることにより、シートクッションに作用した荷重が係合ピン及び係止孔の内面にせん断力として作用する。係止孔と係止ピンとの接触面がシートバックの回転軸方向と平行となるように係止孔及び係止ピンの形状が決められているので、せん断力はシートバックの回転の周方向に作用する。
【0013】
すなわち、せん断力の一部又は全部が回転軸方向に作用しない。これにより、第1係止部材及び第2係止部材に、互いに離間する方向の力が作用しないので、第1係止部材及び第2係止部材が接近した状態に確実に維持される。このため、係止手段の係止状態も確実に維持されるので、シートクッションに大きな荷重が作用しても、これを支持するのに十分な大きなロック強度が得られる。
【0019】
また、このような係止孔又は係止ピンを第1係止部材及び第2係止部材の全周に渡って、あるいは複数箇所に形成することにより、第1係止部材及び第2係止部材の対向部の面積が小さくても大きなロック強度を得ることが可能となる。
【0020】
また、本発明では、前記係止孔が、前記シートバックの回転の径方向の異なる位置で複数列形成されると共に、それぞれの列によって係止孔のピッチが異なるように形成され、前記係止ピンが、前記係止孔の複数の列に対応して複数設けられている。
【0021】
従って、複数設けられた係止ピンのうちのいずれかの係止ピンが、この係止ピンに対応した列の特定の係止孔に挿入されて、シートバックがシートクッションに対してロックされる。ここで、各列の係止孔は列によって係止孔のピッチが異なるように形成されているので、シートバックをさらに所定角度回転させた状態では、回転前に係止ピンが挿入されていた係止孔の列と異なる列の係止孔に係止ピンが挿入されて、シートバックがシートクッションに対してロックされる。このように、ピッチの異なる複数列の係止孔を形成したことにより、シートバックのリクライニング角度の微妙な調整が可能となる。
【0022】
請求項2に記載の発明では、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、を有し、前記支持手段が、前記シートバックを構成するシートバックフレーム又は前記シートクッションを構成するシートクッションフレームを弾性変形させることによって前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して離間させるように支持していることを特徴とする。
【0023】
従って、第1係止部材と第2係止部材とが離間しているときには、第1係止部材と第2係止部材とは係止手段によって係止されていないので、相対回転可能となっている。このため、シートバックをシートクッションに対して回転させて、所定のリクライニング角度とすることができる。
支持手段を操作することにより第1係止部材と第2係止部材とが接近すると、係止手段が係止され、第1係止部材と第2係止部材とが相対回転不能となる。シートバックにかかる荷重が、第2係止部材を介して第1係止部材に作用するが、第1係止部材はシートバックの回転軸回りに回転不能とされているので、シートバックがシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
ここで、第2係止部材は、第1係止部材に対してシートバックの回転軸方向に対向しており、第1係止部材及び第2係止部材の少なくとも一方が他方に対してこの回転軸方向に接離する。第1係止部材及び第2係止部材のいずれか一方が他方の外側には配置されていないので、シートリクライナ構造全体として小型にすることが可能となる。また、係止手段は、この対向部に形成されており、対向部の全体に渡って、又は対向部の複数の箇所で、シートバックからの荷重を支持できるので、小型のシートリクライナ構造であっても大きなロック強度が得られる。加えて、第1係止部材及び第2係止部材はいずれも略プレート状とされており、係止手段を第1係止部材及び第2係止部材の径方向外周近傍位置に形成することができる。これにより、第1係止部材及び第2係止部材を軸方向に薄肉とするとができるので、シートリクライナ構造をさらに小型にすることが可能となる。
さらに、シートバックフレーム及びシートクッションフレームの少なくとも一方の弾性力によって、第1係止部材及び第2係止部材の少なくとも一方が付勢され、第1係止部材と第2係止部材とが接近した状態に維持される。そして、シートバックフレーム及びシートクッションフレームの少なくとも一方を弾性変形させることで、第1係止部材及び第2係止部材の少なくとも一方がシートバックの回転軸方向に移動して、第1係止部材と第2係止部材とが離間する。
【0024】
このように、シートバックフレーム及びシートクッションフレームの弾性を利用することにより、簡単な構造でシートリクライナ構造を構成することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1〜図3には、本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10が示されている。第1の実施の形態のシートリクライナ構造10は、本願発明の前提となる参考例である。
【0029】
このシートリクライナ構造10は、自動車のシートにおいて、シートバックをシートクッションに対して回転可能に支持すると共に、所定のリクライニンク角度(回転角度)でシートバックをシートクッションに対してロックするために使用される。なお、図面において、シートの全体像は図示を省略しているが、車両前方を矢印Fで、車両幅方向を矢印Wで、上方を矢印Uでそれぞれ示している。また、以下の説明において、単に「前方」、「後方」及び「幅方向」というときは、それぞれ、「車両前方」、「車両後方」及び「車両幅方向」を意味する。
【0030】
シートクッションの内部には、パイプを四角枠状に折り曲げて形成されたシートクッションフレーム12が配置されており、このシートクッションフレーム12の後方側の位置に、シートクッションブラケット16が取付けられている。シートクッションブラケット16は、上部が半円の板状に形成された板部18と、この板部18の下端を板厚方向に湾曲させて形成された円筒部20と、で構成されている。円筒部20に、シートクッションフレーム12が挿通されて、加締めや溶接等によって強固に固定(いわゆる完全固定)されている。
【0031】
同様に、シートバックの内部にも、パイプを四角枠状に折り曲げて形成されたシートバックフレーム14が配置されており、このシートバックフレーム14の下端近傍の位置に、シートバックブラケット22が取り付けられている。シートバックブラケット22は、シートクッションブラケット16の板部18と略平行な板部24と、この板部24の上端及び下端を略直角に折り曲げて形成された取付板部26と、で構成されている。取付板部26には挿通孔28が形成されており、この挿通孔28に、シートバックフレーム14の下端近傍部分が挿通されて、溶接等によって強固に固定(完全固定)されている。
【0032】
シートリクライナ構造10は、上記したシートクッションブラケット16とシートバックブラケット22との間に設けられている。
【0033】
シートクッションブラケット16の板部18の中央には四角孔30が形成されると共に、四角孔30の周囲から、シートバックブラケット22に向かってフランジ32が立設されている。また、板部18のシートバックブラケット22側の面には、発砲樹脂等の弾性変形可能な材料によって円板状に形成されたクッション板34が面接触して固着されている。クッション板34の中央には、フランジ32の外周に対応した四角孔36が形成されており、この四角孔36内にフランジ32が隙間無く収容されている。
【0034】
クッション板34よりもシートバックブラケット22側には、略円板状に形成されたシートクッション側係止板38が配置されている。シートクッション側係止板38の中央には、シートクッションブラケット16のフランジ32の外周に対応して四角孔40が形成されると共に、この四角孔40の周囲からシートクッションブラケット16に向かってフランジ42が立設されている。図2及び図3からも分かるように、この四角孔40内にフランジ32が挿入されている。これにより、シートクッション側係止板38がシートクッションブラケット16に対して位置決めされ、回転しないようになっている。
【0035】
クッション板34の所定位置には、一又は複数(本実施の形態では4つ)の保持孔44が厚み方向に貫通して形成されており、この保持孔44に、圧縮コイルスプリング46が収容されて保持されている。圧縮コイルスプリング46の一端はシートクッションブラケット16の板部18に、他端はシートクッション側係止板38のそれぞれ接触しており、圧縮変形による弾性力によって、シートクッション側係止板38を、後述するシートバック側係止板62に向かって常時付勢している。また、シートクッションブラケット16の板部18には、保持孔44に対応した位置に、保持孔44よりも小径の挿通孔48が形成されている。図2及び図3に示すように、挿通孔48及び、圧縮コイルスプリング46の内側には、ワイヤ50が挿入され(図1ではワイヤ50の図示を省略)、その一端がシートクッション側係止板38に固着されている。ワイヤ50の他端は図示しない操作レバーや操作ダイヤル等の操作部材に接続されており、この操作部材を操作することで、ワイヤ50を介して、シートクッション側係止板38を圧縮コイルスプリング46に弾性力に抗してシートクッションブラケット16に向かって移動させることができる(図3参照)。
【0036】
シートクッション側係止板38の四角孔40には、ピン52の大四角部54が隙間無く挿入されている。ピン52は、図1からも分かるように、この大四角部54と、大四角部54よりもシートクッションブラケット16側に形成された小四角部56及び、これら大四角部54、小四角部56からそれぞれシートバックブラケット22、シートクッションブラケット16に向かって突設された円柱状の円柱部58、60と、で構成されている。大四角部54は、中心線C方向に同一形状の断面を有しており、シートクッション側係止板38が中心線C方向に移動可能となっている。また、大四角部54が四角形状とされていることによって、シートクッション側係止板38はピン52に対して中心線C回りに相対回転不能となっている。
【0037】
なお、このように、シートクッション側係止板38をピン52に対して回転不能とするためには、必ずしもピン52の一部を大四角部54のように断面四角形状とする必要はなく、少なくとも一部がそれ以外の部分に対して、中心線Cからの距離(半径)が異なっているような形状(異径断面)に形成されていればよい。例えば、中心線Cから一定の半径を有する略円柱状に形成すると共にその外周の一部に平面や凸部、凹部等を形成した形状としたり、断面を楕円状としたりしてもよい。すなわち、これらの形状に対応した孔をシートクッション側係止板に形成することで、シートクッション側係止板38をピン52に対して回転不能とすることができる。
【0038】
小四角部56は、シートクッションブラケット16の四角孔30に隙間無く挿入されて、溶接等により強固に固定されており、ピン52がシートクッションブラケット16に対して回転しないようになっている。この結果、シートクッション側係止板38も、シートクッションブラケット16に対して中心線C回りに回転しない。
【0039】
ピン52の大四角部54とシートバックブラケット22との間には、略円板状のシートバック側係止板62が配置されている。シートバック側係止板62の中央には、シートバックブラケット22に向かって四角形状の挿入部64が立設されており、この挿入部64が、シートバックブラケット22に形成された四角孔68に隙間無く挿入されると共に、溶接等によって強固に固定されている。
【0040】
また、シートバック側係止板62の中央には、ピン52の円柱部58に対応して、円形の挿入孔68が形成されている。挿入孔68には、円柱部58が挿入されており、シートバック側係止板62が、円柱部58の中心線C回りに回転可能となっている。これにより、シートバックは、中心線Cを回転中心(回転軸)として回転する。
【0041】
図4にも詳細に示すように、シートクッション側係止板38及びシートバック側係止板62のそれぞれの対向面の外周近傍位置には、中心線Cを中心として放射状の複数の歯70、72が、周方向に一定間隔で形成されている(なお、シートクッション側係止板38とシートバック側係止板62とで歯70、72の形状が略同一であるため、図4においては、シートクッション側係止板38及びシートバック側係止板62の双方に関し1つの図面で歯70、72の形状を示している。また、図4では、歯70、72は周方向の一部分のみ示し、他の部分は図示を省略している)。そして、図2に示すように、シートバック側係止板62がシートクッション側係止板38に接近した状態では、図5(A)にも示すように、それぞれの歯70、72がかみ合い、シートバック側係止板62が回転不能となる。
【0042】
図4からも分かるように、それぞれの歯70、72の側面70A、72Aは、中心線Cを含む平面P内に位置するように形成されている。このため、歯70、72がかみ合って、歯70の側面70Aと、歯72の側面72Aとが面接触した状態(図5(A)参照)で、シートバック側係止板62に中心線C回りの回転力が作用すると、この回転力が、歯70、72に対して中心線C回りの周方向のせん断力Fとして作用する。すなわち、シートバック側係止板62に作用する回転力の一部又は全部が中心線C方向(図5では紙面の左右方向)の力として作用してしまうことはない。このため、この回転力によってシートバック側係止板62とシートクッション側係止板38とが互いに離間する方向の力を受けることもない。
【0043】
また、図5に詳細に示すように、歯70、72を中心線C回りの周方向に断面視したときの断面形状において、歯70、72の先端は半円状に形成されて、アール部74が構成されている。
【0044】
次に、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10によって、シートバックをリクライニングさせると共に、所定のリクライニング角度で固定する方法、及びシートリクライナ構造10の作用を説明する。
【0045】
乗員が操作レバー、操作ダイヤル等の操作部材を操作していない状態では、図2に示すように、圧縮コイルスプリング46の弾性力によってシートクッション側係止板38が押され、シートバック側係止板62に接近している。そして、図5(A)にも示すように、歯70、72がかみ合っており、シートバック側係止板62はシートクッション側係止板38に対して中心線C回りに回転することはない。このため、シートバックも回転することなく、シートバックはシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
【0046】
シートバックに乗員がもたれ掛かる等によって大きな荷重が作用すると、この荷重がシートバック側係止板62に中心線C回りの回転力として作用する。ここで、図4からも分かるように、歯70、72の側面70A、72Aは、中心線Cを通る平面P内に位置しており、歯70、72に対して作用するせん断力F(図5(A)参照)が、中心線C回りの周方向にのみ作用し、中心線C方向(軸方向)の力としては作用しない。従って、この回転力によってシートバック側係止板62とシートクッション側係止板38とが互いに離間する方向の力を受けない。これにより、シートバックに大きな荷重が作用した場合であっても、圧縮コイルスプリング46の弾性力のみで歯70、72がかみ合った状態を確実に維持でき、大きなロック強度が得られる。また、歯70、72の形状が小さくでも、必要なロック強度が得られるため、リクライニング角度の微調整(より細かいピッチでのシートバックのロック)も可能となる。
【0047】
シートバックのリクライニング角度を変更する場合には、まず、操作レバー、操作ダイヤル等の操作部材を操作する。これにより、図3に示すようにワイヤ50が引っ張られ、圧縮コイルスプリング46の弾性力に抗して、シートクッション側係止板38がシートクッションブラケット16に向かって移動し、シートバック側係止板62から離間する。なお、シートクッションブラケット16の板部18とシートバック側係止板62との間にはクッション板34が配設されているので、シートバック側係止板62がシートクッションブラケット16の板部18に衝撃的に当たることはない。
【0048】
そして、シートクッション側係止板38がシートバック側係止板62から離間することにより、図5(C)にも示すように、歯70、72のかみ合いが解除される。シートバック側係止板62はシートクッション側係止板38に対して中心線C回りに回転可能となるので、シートバックを回転させて、リクライニング角度を変更することができる。
【0049】
所望のリクライニング角度で、乗員が操作レバー、操作ダイヤル等の操作部材から手を離す等によってワイヤ50の引っ張りを解除すると、図2に示すように、圧縮コイルスプリング46の弾性力でシートクッション側係止板38がシートバック側係止板62に接近し、図5(A)にも示すように、歯70、72が再びかみ合う。これにより、シートバックはシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
【0050】
なお、シートクッション側係止板38がシートバック側係止板62に接近するとき、シートバック側係止板62の回転角度によっては、図5(B)に示すように、歯70、72の位置にズレが生じ、完全にかみ合う前段階で、歯70の先端近傍と歯72の先端近傍とが接触してしまうことがある。しかし、このような場合であっても、歯70、72の先端には半円状のアール部74が構成されているので、シートクッション側係止板38がシートバック側係止板62に接近する力(圧縮コイルスプリング46の弾性力)が接触部分において斜め方向に作用し(この力を図5(B)において矢印Sで示す)、その一部がシートバック側係止板62を中心線C回りに回転させる回転力S1となる。これにより、シートバック側係止板62が回転しつつ、シートクッション側係止板38がシートクッション側係止板38に接近し、図5(A)に示すように、歯70、72が完全にかみ合う。
【0051】
なお、このように歯70、72の位置にズレが生じている場合に、歯70、72を完全にかみ合わせるためには、必ずしも歯70、72の形状は上記したものみ限られない。要するに、シートクッション側係止板38がシートバック側係止板62に接近する力の一部が、シートバック側係止板62を中心線C回りに回転させる回転力に変換されれば十分であり、例えば、歯70、72の先端が断面略三角形状に形成されていてもよい。
【0052】
上記したように、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10では、シートクッション側係止板38とシートバック側係止板62とのそれぞれの対向面に歯70、72を形成し、シートクッション側係止板38を軸方向(中心線C方向)に移動させることにより、シートバックのロック及びロック解除を行うようにしたので、シートリクライナ構造10が小型になる。特に、シートクッション側係止板38とシートバック側係止板62とを共に略円板状(略プレート状)とすることで、歯70、72を、これらシートクッション側係止板38及びシートバック側係止板62の外周近傍に形成している。このため、シートクッション側係止板38及びシートバック側係止板62を中心線C方向に薄肉とすることができ、シートリクライナ構造10を小型にすることが可能となる。
【0053】
さらに、歯70、72の側面70A、70Aを中心線Cを通る平面P内に位置させることにより大きなロック強度が得ることができ、シートバックに大きな回転力が作用した場合であってもシートバックを確実に支持できる。
【0054】
図6には、本発明の第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造80が示されている。以下、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10と同一の構成要素、構成部材等については同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造80では、シートバック側係止板82及びシートクッション側係止板84に、第1の実施の形態の歯70、72に相当するものは形成されておらず、これに代えて、シートバック側係止板82に形成された係止孔86に、シートクッション側係止板84に設けられた係止ピン88を挿入させて係止するようになっている。
【0056】
すなわち、図8に詳細に示すように、シートバック側係止板82には、径方向の異なる位置で複数列(図8では半径R1の内側列と半径R2外側列との2列)に、且つそれぞれの列ごとにおいて周方向に一定間隔で、複数の係止孔86が形成されている。また、内側列と外側列との係止孔86の位置が周方向に一致することないように、それぞれの係止孔86が異なるピッチで形成されている(別言すれば、外側列の任意の係止孔86の中心とシートバック側係止板82の中心を結ぶ直線L1と、内側列の任意の係止孔86の中心とシートバック側係止板82の中心を結ぶ直線L2と、を想定したときに、これらの直線L1とL2とが重なることがないように、係止孔86の位置が決められている)。
【0057】
また、図8からも分かるように、係止孔86の孔壁86A(係止ピン88との接触面)が中心線Cと平行となるように、それぞれの係止孔86が形成されている。
【0058】
一方、図7に示すように、シートクッション側係止板84には、係止孔86の内側列及び外側列に対応した位置に収容孔90が形成されて、この収容孔90に係止ピン88が収容されている。さらに、収容孔90に対応して、シートクッションブラケット16側に有底円筒状の収容筒体92が固定されている。収容筒体92内には圧縮コイルスプリング94が収容されており、この圧縮コイルスプリング94の弾性力で、係止ピン88をシートバック側係止板62に向かって常時付勢している。係止ピン88の後端(図7及び図9では左端)には、収容孔90よりも大径の円板部96が形成されており、この円板部96がシートクッション側係止板84に当たることで、係止ピン88の脱落が防止されている。
【0059】
係止ピン88は、外周面88A(係止孔86との接触面)が中心線Cと平行な略円柱状に形成されると共に、その先端がシートクッション側係止板84に向かって突出している。さらに、係止ピン88の先端(図7及び図9では右端)には、半球状のアール部88Bが形成されている。
【0060】
第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造80においても、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10と同様に、乗員が操作レバー、操作ダイヤル等の操作部材を操作していない状態では、図9(A)に示すように、圧縮コイルスプリング46の弾性力によって、シートクッション側係止板84がシートバック側係止板82に接近している。そして、2つの係止ピン88のうち一方の係止ピン88(図9(A)では外側の係止ピン88)が係止孔86に挿入されて係止されており、シートバック側係止板82はシートクッション側係止板84に対して、中心線C回りに回転しないので、シートバックも回転することはなく、所定のリクライニング角度でロックされている。
【0061】
この状態で、シートバックに大きな荷重が作用すると、シートバック側係止板82に中心線C回りの回転力が作用するが、係止孔86の孔壁86A及び係止ピン88の外周面88Aは共に中心線Cに対して平行に形成されており、係止ピン88及び係止孔86に作用するせん断力は、中心線C回りの周方向成分のみを有する。すなわち、シートバック側係止板82に作用する回転力の一部又は全部が中心線C方向(軸方向)の力として作用しないので、この回転力によってシートバック側係止板82とシートクッション側係止板84とが互いに離間する方向の力を受けない。これにより、シートバックに大きな荷重が作用した場合であっても、圧縮コイルスプリング46の弾性力のみで、係止ピン88が係止孔86に挿入された状態を維持でき、大きなロック強度が得られる。
【0062】
シートバックのリクライニング角度を変更する場合には、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10と同様、まず、操作レバー、操作ダイヤル等の操作部材を操作して、圧縮コイルスプリング46の弾性力に抗してシートクッション側係止板84をシートバック側係止板82から離間させる。図9(B)にも示すように、係止ピン88が係止孔86から抜けるので、シートバック側係止板82がシートクッション側係止板84に対して中心線C回りに回転可能となり、シートバックのリクライニング角度を変更することができる。
【0063】
所望のリクライニング角度となった状態で、乗員が操作部材から手を離すと、圧縮コイルスプリング46の弾性力によってシートクッション側係止板84がシートバック側係止板82に接近し、内側又は外側の係止ピン88が、対応した位置の係止孔86に挿入される。これにより、シートバックはシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。なお、このとき、係止孔86に挿入されなかった係止ピン88はシートバック側係止板82に押され、圧縮コイルスプリング94の弾性力に抗して、収容筒体92内に押し込まれている。
【0064】
なお、シートクッション側係止板84がシートバック側係止板82に接近するとき、シートバック側係止板82の回転角度によっては、係止ピン88と係止孔86との位置にズレが生じていることがある。しかし、このような場合であっても、係止ピン88の先端には半球状のアール部88Bが構成されているので、シートクッション側係止板84がシートバック側係止板82に接近する力(圧縮コイルスプリング46の弾性力)の一部が、シートバック側係止板82を中心線C回りに回転させる回転力に変換される。これにより、シートバック側係止板82が回転しつつ、シートクッション側係止板84がシートクッション側係止板84に接近し、図9(A)又は(B)に示すように、係止ピン88が係止孔86に確実に挿入される。
【0065】
また、第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造80においては、必ずしも係止孔86は複数列形成されている必要はないが、それぞれの列において、係止孔86の位置が周方向に一致することないように、それぞれの係止孔86を異なるピッチで形成することにより、リクライニング角度の微調整が可能となる。すなわち、図9(A)に示すように、外側列の係止孔86に係止ピン88が係止される場合に加えて、図9(C)に示すように、内側列の係止孔86に係止ピン88が係止されるようにすることができ、リクライニング角度の微調整ができる。従って、かかる観点からは、係止孔86を中心線Cから異なる半径でより多くの列状に形成することにより、リクライニング角度のさらなる微調整が可能となる。
【0066】
図10〜図12には、本発明の第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造100が示されている。以下、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10と同一の構成要素、構成部材等については同一符号を付して説明を省略する。
【0067】
第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造100では、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10のシートクッション側係止板38及びシートバック側係止板62は設けられておらず、シートクッションブラケット16及びシートバックブラケット22の対向面に、第1の実施の形態と同様の歯70、72が直接形成されている。
【0068】
また、シートバックフレーム14の内側、且つ幅方向中央の位置に案内板102が固定されており、この案内板102に沿って上下方向にスライド可能に、スライドプレート104が取り付けられている。スライドプレート104にはワイヤ50の一端が結び付けられており、操作部材を操作することによってワイヤ50が他端側から引っ張られ、スライドプレート104が下方にスライドする。
【0069】
スライドプレート104の幅方向両端には、ピン105によって、一対のアーム106の上端が回転可能に取り付けられている。また、アーム106の下端にはジョイント108が取り付けられている。図11からも分かるように、ジョイント108は、その先端側で段階的に縮径されて、大径部110及び小径部112が形成されており、大径部110の端面110Aが、シートクッションブラケット16に形成された挿通孔114を貫通して、シートバックブラケット22に当たっている。また、小径部112は、シートバックブラケット22に形成された挿入孔116に挿入されている。小径部112の中心線Cがシートバックの回転中心となっている。
【0070】
また、2本のアーム106が略直線状となってシートバックフレーム14の下端が広げられたときに、シートバックブラケット22がシートクッションブラケット16から離れて歯70、72のかみ合いが解除されるように、アーム106の長さが決められている。
【0071】
第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造100では、図12に実線で示すように、ワイヤ50が引っ張られていない状態では、シートバックフレーム14の弾性により、シートバックブラケット22がシートクッションブラケット16に向かって付勢されており、歯70、72がかみ合っている。
【0072】
操作部材を操作することによりワイヤ50が引っ張られ、スライドプレート104が下方にスライドすると、アーム106他端の間隔が広がる。これにより、ジョイント108の大径部110の端面110Aがシートバックブラケット22を外側に向かって押すので、シートバックフレーム14は、それ自身の弾性力に抗して下端が押し広げられる。このため、シートバックブラケット22がシートクッションブラケット16から離間し、歯70、72のかみ合いが解除されるので、シートバックを中心線C回りに回転させることが可能となる。
【0073】
ワイヤ50の引っ張りを解除すると、シートバックフレーム14の弾性によってシートバックブラケット22がシートクッションブラケット16に接近し、歯70、72がかみ合うので、シートバックはシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
【0074】
このように、第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造100では、シートクッションブラケット16及びシートバックブラケット22に直接歯70、72を形成すると共に、シートバックフレーム14の弾性を利用して歯70、72がかみ合うようにしているので、第1の実施の形態のシートリクライナ構造10や第2の実施の形態のシートリクライナ構造80と比較して、シートリクライナ構造100を構成する部品点数が少なくなると共に、構造が簡単になる。また、部品点数が少なくなることで、軽量化を図ることも可能となる。
【0075】
図13には、本発明の第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造120が示されている。以下、第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造10と同一の構成要素、構成部材等については同一符号を付して説明を省略する。
【0076】
第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造120では、シートクッション内にシャフト122が回転可能に支持されている。シャフト122の一端近傍には右ねじ124が形成され、さらにその一端側に左ねじ126が形成されている。右ねじ124は、シートクッション側係止板128の中央に形成された雌ねじ129に螺合されている。また、シートクッション側係止板128から立設された四角形状の挿入部130が、シートクッションブラケット132の挿入孔134に隙間無く挿入され、溶接等によって完全固定されている。さらに、シートクッションブラケット132には、シートクッションフレーム12の後端が溶接やボルト留め等によって完全固定されている。
【0077】
一方、左ねじ126は、シートバック側係止板136の中央に形成された雌ねじ137に螺合されている。また、シートバック側係止板136から立設された四角形状の挿入部138が、シートバックブラケット140の挿入孔142に隙間無く挿入され、溶接等によって完全固定されている。さらに、シートバックブラケット140には、シートバックフレーム14の下端が溶接やボルト留め等によって完全固定されている。
【0078】
なお、シートクッション側係止板128をシートクッションブラケット132と一体的に形成したり、シートバック側係止板136をシートバックブラケット140と一体的に形成したりしてもよい。このように一体的とすることで、部品点数を少なくすると共に、軽量化を図ることができる。
【0079】
シャフト122の一端には、操作ダイヤル144が取り付けられており、操作ダイヤル144を回転させることで、シャフト122を回転させることができる。そして、シャフト122を一方向(矢印A方向)に回転させるとシートバック側係止板136とシートクッション側係止板128とが互いに離間し、他方向(矢印B方向)に回転させると、互いに接近する。
【0080】
シートバックブラケット140と操作ダイヤル144の間には、ケース146が配置され、シートバックブラケット140に固定されている。ケース146内には渦巻コイルスプリング148が収容されており、その内端がシャフト122に、外端がケース146にそれぞれ固着されている。渦巻コイルスプリング148は、シャフト122を、矢印B方向(シートバック側係止板136とシートクッション側係止板128とが接近する回転方向)に回転付勢している。
【0081】
シートクッション側係止板128及びシートバック側係止板136のそれぞれの対向面の外周位置には、中心線Cを中心として複数の歯150、152が、周方向に一定間隔で形成されている。図14にも詳細に示すように、歯150、152には、中心線Cと平行な係止部154と、この係止部154から斜めにシートクッション側係止板128又はシートバック側係止板136に接近するテーパー部156と、がそれぞれ形成されている。また、歯150、152の向き(係止部154とテーパー部156との位置関係)は、シートバック側係止板136が、リクライニング角度を増大する向き(矢印B方向)に回転しようとしたときに、歯150、152の係止部154が接触して、この回転が阻止される向きとされている。
【0082】
第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造120において、乗員が操作ダイヤルを操作していない状態では、図14(A)に示すように、渦巻コイルスプリングの弾性力によってシャフト122が矢印B方向に回転付勢され、シートクッション側係止板128がシートバック側係止板136に接近している。歯150、152がかみ合って係止部154が接触しているので、シートバックに乗員から荷重が作用する等によって、リクライニング角度を増大させる向きの回転力がシートバック側係止板136に作用しても、シートバック側係止板136はシートクッション側係止板128に対して、中心線C回りに回転しない。これにより、シートバックも回転することはなく、所定のリクライニング角度でロックされる。
【0083】
また、歯150、152の係止部154は、中心線Cと平行に形成されているので、歯150、152に対して作用するせん断力が、中心線C回りの周方向にのみ作用する。これにより、シートバックに大きな荷重が作用しても、シートバック側係止板136やシートクッション側係止板128が変形することはなく、歯70、72がかみ合った状態を維持できるので、大きなロック強度が得られる。
【0084】
シートバックのリクライニング角度を変更する場合には、操作ダイヤル144を矢印A方向に回転させる。これにより、シャフト122も矢印A方向に回転し、シートクッション側係止板128とシートバック側係止板136とが互いに離間して、図14(B)にも示すように、歯150、152のかみ合いが解除される。シートバック側係止板136はシートクッション側係止板128に対して中心線C回りに回転可能となるので、シートバックを回転させて、リクライニング角度を変更することができる。
【0085】
所望のリクライニング角度となった状態で、乗員が操作ダイヤルから手を離すと、渦巻コイルスプリング148の弾性力によってシャフト122が矢印B方向に回転するので、シートクッション側係止板128とシートバック側係止板136とが互いに接近し、歯150、152がかみ合う。これにより、シートバックはシートクッションに対して所定のリクライニング角度でロックされる。
【0086】
シートクッション側係止板128がシートバック側係止板136に接近するとき、シートバック側係止板136の回転角度によっては、歯150、152がかみ合う前に、それぞれの歯150、152のテーパー部156が接触してしまうことがある。この場合であっても、テーパー部156から受ける中心線Cの周方向の力によって、シートバック側係止板136とシートクッション側係止板128とが回転しつつ接近し、図14(A)に示すように、歯150、152がかみ合う。
【0087】
上記したように、第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造120では、シャフト122をシートバック側係止板136及びシートクッション側係止板128に挿通させるだけの簡単な構造で、シートリクライナ構造120を構成できると共に、小型化を図ることが可能となる。
【0088】
なお、このように、シャフト122の回転によってシートバック側係止板136とシートクッション側係止板128とを接離させるためには、シャフト122に右ねじ124及び左ねじ126の双方の雄ねじが形成されている必要はなく、これらの一方の雄ねじだけであってもよい。すなわち、雄ねじが螺合されていない係止板については、中心線C方向に移動不能に、かつシャフト122に対して中心線C回りに相対回転可能となるように、シャフト122を挿通しておけばよい。このような構成であっても、シャフト122を一方向に回転させたときには、おねじが螺合された係止板が、雄ねじが螺合されていない係止板に対して接離する。
【0089】
また、第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造120は、シャフト122の一端のみでなく両端に構成されていてもよい。シャフト122両端に構成することにより、シートバックに作用した荷重を2つのシートリクライナ構造120で分担して支持することになるので、より大きなロック強度を得ることができる。なお、シャフト122の両端にシートリクライナ構造120を設ける場合には、予めシャフト122を中央で分断しておき、シートの幅方向両側から分断されたそれぞれのシャフト122を雌ねじ129、137に螺合して組付けることで、組み立てを容易にすることができる。また、組付け後にシャフト122を連結して一体とすることで、シャフト122全体を単一の操作で回転させることができ、操作が容易になる。
【0090】
さらに、渦巻コイルスプリング148は必ずしも必要ではなく、操作ダイヤルの操作のみによってシートバック側係止板136とシートクッション側係止板128とを接離させるようにしてもよい。
【0091】
また、それぞれのシートリクライナ構造と、係止手段との対応も、必ずしも上記したものに限られない。例えば、第1の実施の形態の歯70、72や第2の実施の形態の係止孔86、係止ピン88が、第4の実施の形態のシートリクライナ構造120に設けられていたり、第4の実施の形態の歯150、152が、第1の実施の形態のシートリクライナ構造10や第3の実施の形態のシートリクライナ構造100に設けられていたりしてもよい。
【0092】
また、本発明のシートリクライナ構造は、自動車のシートに限られず、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度でロックするタイプのあらゆるシートに採用することができる。
【0093】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、を有し、前記係止手段が、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の一方に、前記シートバックの回転の周方向に沿って所定間隔で、且つ前記シートバックの回転の径方向の異なる位置で複数列形成されると共に、それぞれの列によって係止孔のピッチが異なるように形成された複数の係止孔と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の他方に、前記係止孔の複数の列に対応して複数設けられ前記係止孔に挿入可能とされた係止ピンと、を備え、前記係止孔と前記係止ピンとの接触面が前記シートバックの回転軸方向と平行となることで、第1係止部材と第2係止部材との相対回転力によって作用するせん断力が、前記シートバックの回転の周方向となるように係止孔及び係止ピンの形状が決められているので、小型で、かつ大きなロック強度が得られると共に、シートバックのリクライニング角度の微妙な調整が可能となる。
【0094】
請求項2に記載の発明では、シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、を有し、前記支持手段が、前記シートバックを構成するシートバックフレーム又は前記シートクッションを構成するシートクッションフレームを弾性変形させることによって前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して離間させるように支持しているので、小型で、かつ大きなロック強度が得られると共に、簡単な構造でシートリクライナ構造を構成することが可能となる。
【0095】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記係止手段が、前記シートバックの回転軸に対して放射状に形成され、この回転軸を含む平面内で係止する係止面を備えた係止歯を有するので、大きなロック強度を得ることが可能となる。
【0096】
請求項4に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記係止手段が、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の一方に、前記シートバックの回転の周方向に沿って所定間隔で形成された複数の係止孔と、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の他方に、前記係止孔に挿入可能に設けられた係止ピンと、を有し、前記係止孔と前記係止ピンとの接触面が前記シートバックの回転軸方向と平行となるように係止孔及び係止ピンの形状が決められているので、大きなロック強度を得ることが可能となる。
【0097】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記係止孔が、前記シートバックの回転の径方向の異なる位置で複数列形成されると共に、それぞれの列によって係止孔のピッチが異なるように形成され、前記係止ピンが、前記係止孔の複数の列に対応して複数設けられているので、シートバックのリクライニング角度の微妙な調整が可能となる。
【0098】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記支持手段が、前記シートバックを構成するシートバックフレーム又は前記シートクッションを構成するシートクッションフレームを弾性変形させることによって前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して離間させるように支持しているので、簡単な構造でシートリクライナ構造を構成することが可能となる。
【0099】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記支持手段が、前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方に螺合され、回転によって第1係止部材と第2係止部材とを接離させる雄ねじ部材であるので、シートリクライナ構造全体として小型かつ簡単な構成とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造のロック状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造のロック解除状態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造のシートクッション側係止板及びシートバック側係止板を部分的に示す正面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るシートリクライナ構造の歯のかみ合い状態を示し、(A)は完全にかみ合った状態、(B)はかみ合い途中の状態、(C)はかみ合いが解除された状態をそれぞれ示す。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造のシートクッション側係止板を示し、(A)は正面図、(B)は一部破断側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造のシートバック側係止板を示し、(A)は正面図、(B)は一部破断側面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るシートリクライナ構造の係止ピンと係止孔との係止状態を示し、(A)及び(C)は係止状態、(B)は係止解除された状態をそれぞれ示す。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造を車両前方側から示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造を示す分解斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るシートリクライナ構造を部分的に拡大して示す説明図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造を示す分解斜視図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るシートリクライナ構造の歯のかみ合い状態を示し、(A)は完全にかみ合った状態、(B)はかみ合いが解除された状態をそれぞれ示す。
【図15】従来のシートリクライナ構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 シートリクライナ構造
38 シートクッション側係止板(第1係止部材)
52 ピン(支持手段)
62 シートバック側係止板(第2係止部材)
70 歯(係止歯、係止手段)
70A 側面(係止面)
72 歯(係止歯、係止手段)
80 シートリクライナ構造
82 シートクッション側係止板(第1係止部材)
84 シートバック側係止板(第2係止部材)
86 係止孔(係止手段)
86A 孔壁(接触面)
88 係止ピン(係止手段)
88A 外周面(接触面)
100 シートリクライナ構造
106 アーム(支持手段)
120 シートリクライナ構造
122 シャフト(雄ねじ部材、支持手段)
132 シートクッション側係止板(第1係止部材)
134 シートバック側係止板(第2係止部材)

Claims (2)

  1. シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、
    前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、
    前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、
    を有し、
    前記係止手段が、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の一方に、前記シートバックの回転の周方向に沿って所定間隔で、且つ前記シートバックの回転の径方向の異なる位置で複数列形成されると共に、それぞれの列によって係止孔のピッチが異なるように形成された複数の係止孔と、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の他方に、前記係止孔の複数の列に対応して複数設けられ前記係止孔に挿入可能とされた係止ピンと、
    を備え、
    前記係止孔と前記係止ピンとの接触面が前記シートバックの回転軸方向と平行となることで、第1係止部材と第2係止部材との相対回転力によって作用するせん断力が、前記シートバックの回転の周方向となるように係止孔及び係止ピンの形状が決められていることを特徴とするシートリクライナ構造。
  2. シートクッションに対してシートバックを所定のリクライニング角度で固定するシートリクライナ構造において、
    前記シートクッションに取り付けられ前記シートバックの回転軸回りに回転不能とされた略プレート状の第1係止部材と、
    前記第1係止部材に対して前記シートバックの回転軸方向に対向するようにシートバックに取り付けられた略プレート状の第2係止部材と、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して前記シートバックの回転軸方向に接離可能に支持する支持手段と、
    前記第1係止部材及び前記第2係止部材の対向部に形成され、第1係止部材と第2係止部材とが接近すると係止して第1係止部材と第2係止部材とを相対回転不能とする係止手段と、
    を有し、
    前記支持手段が、前記シートバックを構成するシートバックフレーム又は前記シートクッションを構成するシートクッションフレームを弾性変形させることによって前記第1係止部材及び前記第2係止部材の少なくとも一方を他方に対して離間させるように支持していることを特徴とするシートリクライナ構造。
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