JP3606921B2 - 光学的情報読み取り装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、バーコード等の光学的情報が記載された読み取り対象から光学的情報を読み取る光学的情報読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、バーコードリーダとしては、読み取り対象が通常のバーコードである場合にこのバーコードに読み取り口を当接させて読み取るタッチ読み取りと、読み取り対象が読み取り口以上のワイドなバーコードである場合にこのワイドバーコードから読み取り口を離して読み取るワイド読み取りとの双方が可能であるように構成されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなバーコードリーダにおいては、バーコードの読み取りが、ラインセンサの露光時間及び増幅回路のゲインから決まる露光条件により大きく左右される。しかも、上述のような二つの読み取り方では、露光条件が相互に大きく異なっている。
【0004】
このため、例えば、タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行った後ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行うことによって、双方の読み取り方を可能としている。
しかし、同一の照度環境、例えば、タッチ読み取りでは読めずワイド読み取りでは長い露光時間が必要となる低照度環境においてワイド読み取りを続ける場合には、タッチ読み取りでの実行頻度が余分になる。その結果、このことが、読み取り速度が遅く感じられる原因となっている。
【0005】
これに対しては、前回のタッチ読み取り用或いはワイド読み取り用露光条件を記憶しておき、この記憶露光条件でもって一定回数読み取りを行うことにより、前回と同一の読み取り環境における読み取り速度を向上させるようにすることも考えられる。
しかし、この一定回数の読み取りでもってしても読み取り不成功の場合に、上述と同様に、タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行った後ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行うこととすれば、ワイド読み取り速度が遅く感じられることに変わりはない。
【0006】
以上のようなことは、ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行った後タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行うこととした場合でも同様である。
そこで、本発明は、以上ようなことに対処するため、タッチ読み取り及びワイド読み取りの各実行頻度の一方を調整することにより、同一環境での読み取り速度を向上させる光学的情報読み取り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光条件に応じて受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記受光信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(40、50、70)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
読み取り手段(40、50、70)が、その読み取りを、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号のピーク値及び振幅値に基づき光学的センサ(30)の最適な露光条件を設定する露光条件設定手段(121、141、143、192、221、223)を備えて、
光学的センサ(30)が前記最適な露光条件に応じて受光信号を発生することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段(40)と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(50、150、230)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき光学的センサ(30)の電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段(112、114)と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段(112、114)と、
N種のタッチ読み取り用露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段(121、141、192、221)と、
M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づき最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段(121、143、192、223)と、
光学的センサ(30)の露光時間及び増幅手段(40)のゲインを第1或いは第2の選択手段(121、141、143、192、221、223)の選択露光条件により設定する設定手段(112、113)とを備え、
読み取り手段(50、150、230)が、その読み取りを、前回の読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の光学的情報読み取り装置において、
第1選択手段(121、141、192、221)が、前記N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出する第1抽出手段(121、192)を備え、その選択を、前記n個の抽出露光条件から行い、
また、第2選択手段(121、143、192、223)が、前記M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm個の露光条件を抽出する第2抽出手段(121、192)を備え、その選択を、前記m個の抽出露光条件から行うことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明では、請求項3及び4のいずれかに記載の光学的情報読み取り装置において、
電荷生成量決定手段(112、114)が、前記受光信号のピーク値をホールドするピークホールド手段(60)を有し、その決定を、前記ピークホールド値に基づき行うことを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段(40)と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(50、150、230)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき光学的センサ(30)の電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段(112、114)と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段(112、114)と、
N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出するとともにM種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm(>n)個の露光条件を抽出する抽出手段(121、192)と、
前記n個の抽出露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段(141、221)と、
前記m個の抽出露光条件から最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段(143、223)と、
光学的センサ(30)の露光時間及び増幅手段(40)のゲインを第1或いは第2の選択手段(141、143、221、223)の選択露光条件により設定する設定手段(112、114)とを備えることを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0013】
なお、上記各手段のカッコ内の符号は、後述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0014】
【発明の作用効果】
上述のように請求項1に記載の発明を構成したことにより、読み取り手段が、その読み取りを、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続くタッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行う。
【0015】
これにより、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度読み取りを行ったとき不成功な場合、これに続くタッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度が第1及び第2の頻度の一方よりも減少される。従って、前回読み取り時の環境と同一の環境で読み取りを続ける場合の読み取り速度を、第1及び第2の頻度の一方を繰り返す場合に比べて、向上させることができる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、露光条件設定手段が、前記受光信号のピーク値及び振幅値に基づき光学的センサ(30)の最適な露光条件を設定し、光学的センサ(30)がこの最適な露光条件に応じて受光信号を発生する。
これにより、読み取りをより一層良好にしつつ請求項1に記載の作用効果を達成できる。
【0017】
また、請求項3乃至5に記載の発明によれば、電荷生成量決定手段が受光信号に基づき光学的センサの電荷生成量を決定し、振幅値決定手段が受光信号の振幅値を決定し、第1選択手段がN種のタッチ読み取り用露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択し、第2選択手段がM種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づき最適なワイド読み取り用露光条件を選択し、設定手段が光学的センサの露光時間及び増幅手段のゲインを第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定し、また、読み取り手段が、その読み取りを、前回の読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行う。
【0018】
これにより、請求項1及び2に記載の発明の作用効果と同様の作用効果を達成できる。
請求項6に記載の発明によれば、電荷生成量決定手段が受光信号に基づき光学的センサの電荷生成量を決定し、振幅値決定手段が受光信号の振幅値を決定し、抽出手段がN種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出するとともにM種のワイド読み取り用露光条件から電荷生成量及び振幅値に基づきm個の露光条件を抽出し、第1選択手段がn個の抽出露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択し、第2選択手段がm個の抽出露光条件から最適なワイド読み取り用露光条件を選択し、また、設定手段が光学的センサの露光時間及び増幅手段のゲインを第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定する。
【0019】
これにより、光学的センサが、最適な露光条件の露光時間に応じた電荷生成量により、光学的情報を受光信号として発生し、かつ増幅手段が、この受光信号を、最適な露光条件のゲインに応じて増幅し増幅信号を発生する。
この場合、上述のごとく、タッチ読み取りの場合の露光条件範囲がワイド読み取りの場合の露光条件範囲に比べて狭いので、n<mである。従って、タッチ読み取りからワイド読み取りに切り換える場合に、ワイド読み取りの最適な露光条件の切り換え時期が短縮される。その結果、読み取り手段によるワイド読み取りの速度が向上する。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
図2及び図1は本発明に係るバーコードリーダの全体構成を示している。
このバーコードリーダは、ケーシング10を備えており、このケーシング10は、ヘッド部11と把持部12とにより首曲がり形状に構成されている。ヘッド部11の先端には、長方形状の読み取り口11aが形成されており、このヘッド部11の外周壁には、トリガスイッチSW(図1参照)が付設されている。なお、バーコードリーダの後述する各回路素子への給電はこのバーコードリーダの電源コネクタ(図示しない)を商用電源に接続することによりなされる。
【0021】
光学系20はヘッド部11内に配設されており、この光学系20は、光源21、ミラー22、絞り23及び集光レンズ24により構成されている。
光源21は、半円柱レンズ21aと、この半円柱レンズ21aの入射面にその長手方向に沿い配列した複数の発光ダイオード(図示しない)とにより構成されている。そして、この光源21においては、上記各発光ダイオードから出射される光を半円柱レンズ21aによりバー状に集光し読み取り口11aを通してバーコードBに向けて出射する。
【0022】
ミラー22は、バーコードBからの反射光を受けて絞り23に向けて反射する。絞り23は、ミラー22により反射された光の量を絞って集光レンズ24に入射させる。この場合、後述するラインセンサ30の結像の明確な状態でタッチ読み取り及びワイド読み取りの双方を可能とするためには、集光レンズ24の焦点深度を深くする必要がある。そこで、絞り23の絞り形状、即ちスリットの形状は縦長となっている。
【0023】
集光レンズ24は絞り23からの回折光をラインセンサ30に入射させる。この場合、絞り23は集光レンズ24の物側焦点距離内にあるため、集光レンズ24からの光はラインセンサ30の長さ方向に広がりつつこのラインセンサ30に入射する。
ラインセンサ30は、集光レンズ24の後方にてケーシング10の把持部12内に配設されており、このラインセンサ30としては、バーコードBを読み取るために、複数の縦長の画素(ホトダイオードに相当する)をバーコードBの長さ方向に対応して配列して構成したイメージセンサが採用されている。
【0024】
これにより、このラインセンサ30は、後述するマイクロコンピュータ70による制御のもとに、集光レンズ24からの光を受光して、各画素の光電効果に応じた電荷を生成し受光信号として発生する。この場合、電荷生成量は、ラインセンサ30に対する光の入射時間(露光時間に相当する)に比例する。
次に、バーコードリーダの電子回路構成について図1を参照して説明する。
【0025】
バーコードリーダの各種電子回路素子(図1参照)は、ラインセンサ30の後方にてケーシング10の把持部内に配設したプリント基板P(図2参照)に装着されている。
増幅回路40は、ラインセンサ30からの受光信号を増幅し増幅信号を発生する。この場合、増幅回路40は、複数のアナログスイッチを備えており、これら各アナログスイッチが後述するマイクロコンピュータ70による制御のもとに選択的にオンして増幅回路40のゲインを多段的に切り換えるようになっている。
【0026】
2値化回路50は、増幅回路40からの増幅信号を2値化して2値化信号を発生する。ピークホールド回路60は、ラインセンサ30からの受光信号を受けてそのピーク値をホールドし、ピークホールド信号を発生する。
マイクロコンピュータ70は、図3乃至図6にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行し、この実行中において、ラインセンサ30、2値化回路50及びピークホールド回路60からの各出力に基づき、最適な露光条件の選択処理、タッチ読み取り及びワイド読み取りの各実行頻度設定や読み取り処理、ラインセンサ30及び光源駆動回路80の駆動処理等の各種の演算処理をする。
【0027】
本実施例においては、上記最適な露光条件の選択にあたり、次のようなタッチ読み取り用露光条件群及びワイド読み取り用露光条件群がそれぞれ準備されている。ここで、露光条件とは、ラインセンサ30の露光時間と増幅回路40のゲインとの積をいう。
タッチ読み取りは、周囲照度に影響されない自己照明、即ち光源21による照明のもとでなされる。従って、この照明のもとで得られる露光条件の範囲は、バラツキが狭く高い信頼性を有する。従って、これを前提としてタッチ読み取り用露光条件が定められている。
【0028】
一方、ワイド読み取りは、タッチ読み取りとは異なり、バーコードリーダの周囲の照度自体を利用してなされる。この場合、周囲照度の範囲は通常広いため、タッチ読み取り用露光条件群はワイド読み取り用露光条件群の範囲に完全に含まれる。ここで、露光条件群の範囲とは、露光条件とゲインとの積の最小値から最大値までの範囲をいう。
【0029】
以上のことを考慮して、タッチ読み取り用露光条件群及びワイド読み取り用露光条件群が、それぞれ、次の表1及び表2にて示すように定められている。
【0030】
【表1】
この表1において、tN は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Nにおけるラインセンサ30の露光時間を表し、一方、gN は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Nにおける増幅回路40のゲインを表す。また、tN ×gN をaN でもって表すと、露光条件aN は、露光条件a1 のN倍に設定されている。
【0031】
【表2】
この表2において、TM は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Mにおけるラインセンサ30の露光時間を表し、一方、GM は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Mにおける増幅回路40のゲインを表す。
【0032】
但し、ワイド読み取り用露光条件群の範囲は、上述のように、タッチ読み取り用露光条件群の範囲に比べ広いため、MはNよりも非常に大きい。例えば、N=5に対し、M=100である。また、TM ×GM をAM でもって表すと、周囲照度の変化範囲が光源21による照度に比べ非常に広いため、露光条件AM は露光条件a1 の約2M倍に設定されている。
【0033】
また、表1及び表2の各内容はタッチテーブルデータ及びワイドテーブルデータとしてそれぞれマイクロコンピュータ70のメモリに予め記憶されている。
光源駆動回路80は、マイクロコンピュータ70による制御のもとに、光源21の各発光ダイオードを発光駆動する。
以上のように構成した本実施例の作動について説明する。
【0034】
上記電源コネクタを商用電源に接続すれば、バーコードリーダの各電子回路素子に商用電源から給電される。これに伴い、マイクロコンピュータ70が図3乃至図6のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始する。
ここで、トリガスイッチSWをオンすれば、図3のステップ100における判定がYESになり、ステップ101において、光源駆動回路80の駆動処理がなされる。これにより、光源駆動回路80が、光源21の各発光ダイオードを発光駆動する。このため、光源21が各発光ダイオードからの光を読み取り口11aを通してバーコードBに入射させる。
【0035】
ステップ101における処理後、コンピュータプログラムがステップ110以降の演算処理に進められる。以下、バーコードリーダにおける前回の露光条件がマイクロコンピュータ30のメモリに記憶されていない場合とされている場合とに分けて説明する。
(1) 前回の露光条件が記憶されていない場合
前回の露光条件がマイクロコンピュータ70のメモリに記憶されていない場合には、ステップ110における判定がNOとなる。
【0036】
ついで、ステップ111において、上記メモリのタッチテーブルからテーブルNO.1の露光条件a1 が読み出される。
すると、ステップ112において、露光条件a1 の露光時間t1 及びゲインg1 をそれぞれ表す露光出力信号及びゲイン出力信号がマイクロコンピュータ70からラインセンサ30及び増幅回路40にそれぞれ出力される。
【0037】
このため、ラインセンサ30がマイクロコンピュータ70からの露光出力信号により露光時間t1 の間電荷生成可能状態となる。また、増幅回路40のゲインが、増幅回路40のアナログスイッチのいずれかがマイクロコンピュータ70からのゲイン出力信号によりオンされて、この増幅回路40のゲインがゲインg1 となる。
【0038】
このような状態において、バーコードBに入射した光が反射されると、この反射光が光学系20によりラインセンサ30に入射される。このため、このラインセンサ30が、露光時間t1 の間、電荷を生成して受光信号を発生し増幅回路40、ピークホールド回路60及びマイクロコンピュータ70に出力する。
すると、増幅回路40が、ラインセンサ30からの受光信号を、ゲインg1 でもって増幅し増幅信号を発生する。ついで、2値化回路50が、増幅回路40からの増幅信号を2値化して2値化信号をマイクロコンピュータ70に出力する。一方、ピークホールド回路60がラインセンサ30からの受光信号のピーク値をホールドしピークホールド信号としてマイクロコンピュータ70に出力する。
【0039】
ついで、マイクロコンピュータ70が、2値化回路50からの2値化信号に基づきバーコードBの情報をデコードする。さらに、マイクロコンピュータ70が、ラインセンサ30からの受光信号の振幅値及びピークホールド回路60からのピークホールド信号のピーク値をそれぞれA−D変換する。
すると、ステップ120において、バーコードBの情報の読み取りを成功したか否かが、ステップ112におけるデコードデータに基づき判定される。ここで、読み取り不成功ならば、ステップ120における判定がNOなる。そして、ステップ121においてタッチテーブルからn個(例えば、NO.2、NO.3及びNO.4)のタッチ読み取り用露光条件が抽出される。さらに、ワイドテーブルからm個(例えば、NO.1乃至NO.10)のワイド読み取り用露光条件がステップ112における受光信号及びピークホールド信号の各A−D変換値の積に基づき抽出される。これにより、現在の読み取り環境に必要なワイド読み取り用露光条件の抽出が可能となる。なお、ワイド読み取り用露光条件をm個抽出するのは、ラインセンサ30の出力が外乱による誤差を含むことを考慮したためである。
【0040】
ついで、ステップ122において、テーブルフラグFがF=0とセットされるとともに計数データCがC=0とクリアされる。ここで、F=0は、タッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りを表す。
然る後、ステップ123において計数データCがインクレメントされてC=C+1=1と更新される。すると、図4のステップ130においてYESとの判定がなされた後ステップ140にてNOとの判定がなされる。
【0041】
ついで、ステップ141において、ステップ121で抽出したn個のタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、この選択露光条件に基づき、ステップ150においてステップ112での処理と実質的に同様の処理がなされる。この処理で得られたバーコードBの情報のデコードデータに基づき読み取り不成功と判断される場合には、ステップ160にてNOとの判定がなされる。
【0042】
このとき、C<n+m故、次のステップ170ではNOと判定される。以後、ステップ160でのNOとの判定が繰り返される場合には、ステップ123乃至ステップ150の処理が同様に繰り返される。そして、ステップ140においてYESとの判定がなされると、ステップ142においてテーブルフラグFがF=1とセットされる。ここで、F=1は、ワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りを表す。
【0043】
ステップ142での処理の終了後、ステップ143において、ステップ121で抽出したm個のワイド読み取り用露光条件の一つが選択される。そして、この選択露光条件に基づき、ステップ150において、ステップ112での処理と実質的に同様の処理がなされる。この処理で得られたバーコードBの情報のデコードデータに基づき読み取り不成功と判断される場合には、ステップ160にてNOとの判定がなされる。
【0044】
このとき、C<n+m故、次のステップ170ではNOと判定される。以後、ステップ123乃至ステップ150の処理及びステップ170でのNOとの判定が同様に繰り返されると、C=n+mとなったときステップ170での判定がYESとなり、コンピュータプログラムがステップ121に戻る。なお、その後も読み取り不成功の場合は図示しないステップにて読み取り処理が終了される。
【0045】
また、上述の処理過程において、ステップ120或いは160における判定がYESとなる場合には、その直前におけるステップ111或いはステップ141及び143の一方での選択露光条件がステップ180にて上記メモリに記憶されて、ステップ181にて読み取り処理が終了する。
以上説明したように、前回の露光条件が記憶されていない場合には、まず、n個のタッチ読み取り用露光条件により順次読み取りを行う。そして、これによる読み取りが不成功のとき、m個のワイド読み取り用露光条件により順次読み取りを行う。
【0046】
このように露光条件範囲の狭いタッチ読み取り用露光条件による読み取りを先行させるので、現実にワイド読み取りを行う場合には、これに必要なワイド読み取り用露光条件への切り換えが迅速に行える。また、上述のようにn<mでありN<Mであるので、タッチ読み取りからワイド読み取りへの切り換え時期速くなり、ワイド読み取りの読み取り速度が向上する。
(2) 前回の露光条件が記憶されている場合
上述のように読み取りを終了しトリガスイッチSWをオフしても、上記電源コネクタを商用電源に接続したままの状態ではステップ180において記憶された前回の露光条件はそのまま保持されている。
【0047】
従って、再度の読み取りにあたりトリガスイッチSWをオンすれば、ステップ101にて光源21の発光後、ステップ110において、ステップ180における前回の記憶露光条件の記憶に基づきYESとの判定がなされる。
すると、図5のステップ113において、前回の記憶露光条件がセットされ、ステップ114において、この露光条件のもとに、上述したステップ112における処理と実質的に同様の処理がなされる。そして、この処理で得られたデコード結果に基づき読み取り不成功となった場合には、ステップ190においてNOと判定される。
【0048】
然る後、ステップ191にて、前回の記憶露光条件に基づきk回(例えば、2回)だけ読み取りを行うことが設定され、ついで、ステップ192において、タッチテーブルからn個(例えば、NO.1乃至NO.3)のタッチ読み取り用露光条件が抽出されるとともに、ワイドテーブルからm個(例えば、NO.1乃至NO.10)のワイド読み取り用露光条件が受光信号の振幅値及びピークホールド信号のピーク値の各A−D変換値の積に基づき抽出される。但し、N≧n≧kとし、また、M≧mとする。
【0049】
ついで、ステップ193において、フラグFがF=2とセットされるとともに計数データCがC=1とセットされる。ここで、F=2は、前回の記憶露光条件で読み取りを行うことを表す。また、C=1としたのは、ステップ113にて同一条件での読み取りが既に一度行われているためである。
然る後、ステップ194にて計数データCがC=C+1=2と更新される。すると、現段回ではF=2であるため、コンピュータプログラムがステップ194から図6のステップ200を通りステップ210に進む。このとき、C<k故、ステップ210における判定がNOとなり、ステップ211において前回の記憶露光条件が選択される。
【0050】
ついで、この選択露光条件のもとにステップ211にてステップ150における読み取り処理と同様の読み取り処理がなされる。ここで、読み取りが不成功ならば、ステップ240にてNOと判定される。また、現段階ではC<n+m故、ステップ250での判定もNOとなる。
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、210、211、230、240及び250を通る処理が繰り返される。
【0051】
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、k回の読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ210にてYESと判定された場合には、次のステップ212においてフラグFがF=0とセットされる。
【0052】
かかるセットに伴い、ステップ192にて抽出されたn個のタッチ読み取り用露光条件の一つがステップ221において選択され、この選択露光条件に基づき、次のステップ230における読み取り処理が上述と同様になされる。そして、読み取り不成功ならば、各ステップ240、250にてNOとの判定後コンピュータプログラムがステップ194に進む。
【0053】
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、220、221、230、240及び250を通る処理が繰り返される。
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ220にてYESと判定された場合には、次のステップ222においてフラグFがF=1とセットされる。
【0054】
かかるセットに伴い、ステップ192にて抽出されたm個のワイド読み取り用露光条件の一つがステップ223において選択され、この選択露光条件に基づき、次のステップ230における読み取り処理が上述と同様になされる。そして、読み取り不成功ならば、各ステップ240、250にてNOとの判定後コンピュータプログラムがステップ194に進む。
【0055】
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、223、230及び250を通る処理が繰り返される。
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、m個のワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ250にてYESと判定された場合には、必要な露光条件は記憶露光条件とは異なっているとの判断のもとに次のステップ251においてk=k−1と更新される。
【0056】
以後、ステップ240におけるYESとの判定がない限り、ステップ191乃至ステップ250における処理がkのステップ251における更新毎に繰り返される。なおk=1になったとき、読み取り処理は終了される。
以上説明したように、前回の記憶露光条件を利用して読み取りを行う場合には、この露光条件により一回読み取りを行う。これにより、読み取りが成功すれば、迅速な読み取りが可能となるので、読み取り速度の向上につながる。
【0057】
また、このような読み取りが不成功な場合においては、前回の記憶露光条件に基づきk回だけ読み取りを行う。これにより、上述の前回の記憶露光条件に基づく1回だけの読み取りが外乱により不成功であった場合、このk回の読み取りでもって読み取り成功とし得る。
また、このk回の読み取りでも読み取り不成功のとき、(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づき順次読み取りを行う。さらに、これによっても読み取り不成功のときにはm個のワイド読み取り用露光条件に基づき順次読み取りを行う。
【0058】
このように、前回の記憶露光条件に基づくk回の読み取りによっても不成功な場合には、信頼性の高いタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りを先行させる。このため、タッチ読み取りを現実に行う場合には、必要な露光条件が適正にかつ迅速に選定され得る。かかる場合、読み取りは(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づきなされるので、タッチ読み取りの実行頻度がn個の場合に比べて減少する。従って、その後の読み取り速度の向上につながる。
【0059】
次に上記実施例の変形例について図7及び図8を参照して説明すると、この変形例においては、上記実施例にて述べた図5のフローチャート部分においてステップ113の前に図7にて示すステップ260乃至262を設け、かつ図6のフローチャート部分においてステップ200乃至ステップ223に代えて図8のステップ270乃至292を採用したことにその構成上の特徴がある。
【0060】
ここで、図7及び図8にて示す符号Zは次のことを意味する。
即ち、前回がワイド読み取りの場合、Z=00が前回の露光条件の選択を表し、Z=01がタッチ読み取り用露光条件の選択を表し、また、Z=02がワイド読み取り用露光条件の選択を表す。一方、前回がタッチ読み取りの場合、Z=10が前回の露光条件の選択を表し、Z=11がワイド読み取り用露光条件の選択を表し、また、Z=12がタッチ読み取り用露光条件の選択を表す。
【0061】
また、図8において、ステップ270における記号*はZの上位の桁を表す。このように構成した本変形例において、上記実施例にて述べたように図5のステップ194における処理が終了すると、図7のステップ260において前回の露光条件がタッチ読み取り用かワイド読み取りかにつき判定される。
前回の露光条件がワイド読み取り用である場合には、ステップ261においてZ=00及びH=nとされ、ステップ113における処理が上述と同様になされる。ついで、Z=00に基づく図8のステップ270の処理後、ステップ271にてNOとの判定がされ、ステップ272にて前回のワイド読み取り用露光条件が選択され、然る後、ステップ230以降の処理がなされる。
【0062】
ついで、ステップ271における判定がYESになると、ステップ273においてZが加算更新され、ステップ280にてNOと判定される。このとき、Z=01故、ステップ290での処理後ステップ291でステップ192におけるタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0063】
その後、Z=01に基づきステップ270を介してステップ280にてNOとの判定がなされ、ステップ291におけるタッチ読み取り用露光条件の選択が同様になされる。そして、再びステップ280に達したときYESとの判定がなされると、ステップ281にてZ=02と更新され、ステップ290を介しステップ292にてステップ192におけるワイド読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0064】
一方、前回の露光条件がタッチ読み取り用である場合には、ステップ262においてZ=10及びH=mとされ、ステップ113における処理が上述と同様になされる。ついで、Z=10に基づくステップ270の処理後、ステップ271にてNOとの判定がされ、ステップ272にて前回のタッチ読み取り用露光条件が選択され、然る後、ステップ230以降の処理がなされる。
【0065】
ついで、ステップ271における判定がYESになると、ステップ273においてZが加算更新され、ステップ280にてNOと判定される。このとき、Z=11故、ステップ290での処理後ステップ292でステップ192におけるワイド読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0066】
その後、Z=11に基づきステップ270を介してステップ280にてNOとの判定がなされ、ステップ292におけるワイド読み取り用露光条件の選択が同様になされる。そして、再びステップ280に達したときYESとの判定がなされると、ステップ281にてZ=12と更新され、ステップ290を介しステップ291にてステップ192におけるタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0067】
このように、前回の読み取りモードがタッチ読み取りである場合には、前回のタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りがk回なされ、ステップ292でのワイド読み取り用選択露光条件に基づく読み取りが(m−k)回なされ、ついで、ステップ291でのタッチ読み取り用選択露光条件に基づく読み取りがn回なされる。
【0068】
一方、前回の読み取りモードがワイド読み取りである場合には、前回のワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りがk回なされ、ステップ291でのタッチ読み取り用選択露光条件に基づく読み取りが(n−k)回なされ、ついで、ステップ292でのワイド読み取り用選択露光条件に基づく読み取りがm回なされる。
【0069】
これにより、前回の読み取りモードがタッチ読み取り及びワイド読み取りのいずれであっても、この読み取りモードの露光条件に基づきk回読み取りをした後は、この読み取りモードに対応する露光条件に基づく読み取り頻度がk回だけ減少されて、当該読み取りモード後の他の読み取りモードの読み取り速度を向上させ得る。
【0070】
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施例にて伸べたピークホールド回路に代えて、積分回路や平均値回路を採用し、ラインセンサ30の出力の積分値や平均値をラインセンサ30の露光時間の算出に利用してもよい。
また、本発明の実施にあたっては、バーコードリーダに限ることなく、光学的情報を記載した読み取り対象を読み取るのに適した各種の光学的情報読み取り装置に本発明を適用して実施してもよい。
【0071】
また、本発明の実施にあたっては、上記メモリとして、バックアップメモリを採用して実施してもよい。
また、上記実施例の各フローチャートにおける各ステップは、それぞれ、機能実行手段としてハードロジック構成により実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバーコードリーダの一実施例を示す回路構成のブロック図である。
【図2】上記バーコードリーダの部分破断外観構成図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの一部である。
【図4】当該フローチャートの一部である。
【図5】当該フローチャートの一部である。
【図6】当該フローチャートの一部である。
【図7】上記実施例の変形例のフローチャートの一部である。
【図8】上記実施例の変形例のフローチャートの一部である。
【符号の説明】
B・・・バーコード、21・・・光源、30・・・ラインセンサ、40・・・増幅回路、60・・・ピークホールド回路、70・・・マイクロコンピュータ、80・・・光源駆動回路。
【産業上の利用分野】
本発明は、バーコード等の光学的情報が記載された読み取り対象から光学的情報を読み取る光学的情報読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、バーコードリーダとしては、読み取り対象が通常のバーコードである場合にこのバーコードに読み取り口を当接させて読み取るタッチ読み取りと、読み取り対象が読み取り口以上のワイドなバーコードである場合にこのワイドバーコードから読み取り口を離して読み取るワイド読み取りとの双方が可能であるように構成されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなバーコードリーダにおいては、バーコードの読み取りが、ラインセンサの露光時間及び増幅回路のゲインから決まる露光条件により大きく左右される。しかも、上述のような二つの読み取り方では、露光条件が相互に大きく異なっている。
【0004】
このため、例えば、タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行った後ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行うことによって、双方の読み取り方を可能としている。
しかし、同一の照度環境、例えば、タッチ読み取りでは読めずワイド読み取りでは長い露光時間が必要となる低照度環境においてワイド読み取りを続ける場合には、タッチ読み取りでの実行頻度が余分になる。その結果、このことが、読み取り速度が遅く感じられる原因となっている。
【0005】
これに対しては、前回のタッチ読み取り用或いはワイド読み取り用露光条件を記憶しておき、この記憶露光条件でもって一定回数読み取りを行うことにより、前回と同一の読み取り環境における読み取り速度を向上させるようにすることも考えられる。
しかし、この一定回数の読み取りでもってしても読み取り不成功の場合に、上述と同様に、タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行った後ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行うこととすれば、ワイド読み取り速度が遅く感じられることに変わりはない。
【0006】
以上のようなことは、ワイド読み取りを一定の実行頻度だけ行った後タッチ読み取りを一定の実行頻度だけ行うこととした場合でも同様である。
そこで、本発明は、以上ようなことに対処するため、タッチ読み取り及びワイド読み取りの各実行頻度の一方を調整することにより、同一環境での読み取り速度を向上させる光学的情報読み取り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光条件に応じて受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記受光信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(40、50、70)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
読み取り手段(40、50、70)が、その読み取りを、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号のピーク値及び振幅値に基づき光学的センサ(30)の最適な露光条件を設定する露光条件設定手段(121、141、143、192、221、223)を備えて、
光学的センサ(30)が前記最適な露光条件に応じて受光信号を発生することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段(40)と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(50、150、230)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき光学的センサ(30)の電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段(112、114)と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段(112、114)と、
N種のタッチ読み取り用露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段(121、141、192、221)と、
M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づき最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段(121、143、192、223)と、
光学的センサ(30)の露光時間及び増幅手段(40)のゲインを第1或いは第2の選択手段(121、141、143、192、221、223)の選択露光条件により設定する設定手段(112、113)とを備え、
読み取り手段(50、150、230)が、その読み取りを、前回の読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の光学的情報読み取り装置において、
第1選択手段(121、141、192、221)が、前記N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出する第1抽出手段(121、192)を備え、その選択を、前記n個の抽出露光条件から行い、
また、第2選択手段(121、143、192、223)が、前記M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm個の露光条件を抽出する第2抽出手段(121、192)を備え、その選択を、前記m個の抽出露光条件から行うことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明では、請求項3及び4のいずれかに記載の光学的情報読み取り装置において、
電荷生成量決定手段(112、114)が、前記受光信号のピーク値をホールドするピークホールド手段(60)を有し、その決定を、前記ピークホールド値に基づき行うことを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明においては、
光学的情報を記載した読み取り対象(B)により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサ(30)と、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段(40)と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段(50、150、230)とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき光学的センサ(30)の電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段(112、114)と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段(112、114)と、
N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出するとともにM種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm(>n)個の露光条件を抽出する抽出手段(121、192)と、
前記n個の抽出露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段(141、221)と、
前記m個の抽出露光条件から最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段(143、223)と、
光学的センサ(30)の露光時間及び増幅手段(40)のゲインを第1或いは第2の選択手段(141、143、221、223)の選択露光条件により設定する設定手段(112、114)とを備えることを特徴とする光学的情報読み取り装置が提供される。
【0013】
なお、上記各手段のカッコ内の符号は、後述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0014】
【発明の作用効果】
上述のように請求項1に記載の発明を構成したことにより、読み取り手段が、その読み取りを、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続くタッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行う。
【0015】
これにより、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度読み取りを行ったとき不成功な場合、これに続くタッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度が第1及び第2の頻度の一方よりも減少される。従って、前回読み取り時の環境と同一の環境で読み取りを続ける場合の読み取り速度を、第1及び第2の頻度の一方を繰り返す場合に比べて、向上させることができる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、露光条件設定手段が、前記受光信号のピーク値及び振幅値に基づき光学的センサ(30)の最適な露光条件を設定し、光学的センサ(30)がこの最適な露光条件に応じて受光信号を発生する。
これにより、読み取りをより一層良好にしつつ請求項1に記載の作用効果を達成できる。
【0017】
また、請求項3乃至5に記載の発明によれば、電荷生成量決定手段が受光信号に基づき光学的センサの電荷生成量を決定し、振幅値決定手段が受光信号の振幅値を決定し、第1選択手段がN種のタッチ読み取り用露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択し、第2選択手段がM種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づき最適なワイド読み取り用露光条件を選択し、設定手段が光学的センサの露光時間及び増幅手段のゲインを第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定し、また、読み取り手段が、その読み取りを、前回の読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行う。
【0018】
これにより、請求項1及び2に記載の発明の作用効果と同様の作用効果を達成できる。
請求項6に記載の発明によれば、電荷生成量決定手段が受光信号に基づき光学的センサの電荷生成量を決定し、振幅値決定手段が受光信号の振幅値を決定し、抽出手段がN種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出するとともにM種のワイド読み取り用露光条件から電荷生成量及び振幅値に基づきm個の露光条件を抽出し、第1選択手段がn個の抽出露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択し、第2選択手段がm個の抽出露光条件から最適なワイド読み取り用露光条件を選択し、また、設定手段が光学的センサの露光時間及び増幅手段のゲインを第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定する。
【0019】
これにより、光学的センサが、最適な露光条件の露光時間に応じた電荷生成量により、光学的情報を受光信号として発生し、かつ増幅手段が、この受光信号を、最適な露光条件のゲインに応じて増幅し増幅信号を発生する。
この場合、上述のごとく、タッチ読み取りの場合の露光条件範囲がワイド読み取りの場合の露光条件範囲に比べて狭いので、n<mである。従って、タッチ読み取りからワイド読み取りに切り換える場合に、ワイド読み取りの最適な露光条件の切り換え時期が短縮される。その結果、読み取り手段によるワイド読み取りの速度が向上する。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
図2及び図1は本発明に係るバーコードリーダの全体構成を示している。
このバーコードリーダは、ケーシング10を備えており、このケーシング10は、ヘッド部11と把持部12とにより首曲がり形状に構成されている。ヘッド部11の先端には、長方形状の読み取り口11aが形成されており、このヘッド部11の外周壁には、トリガスイッチSW(図1参照)が付設されている。なお、バーコードリーダの後述する各回路素子への給電はこのバーコードリーダの電源コネクタ(図示しない)を商用電源に接続することによりなされる。
【0021】
光学系20はヘッド部11内に配設されており、この光学系20は、光源21、ミラー22、絞り23及び集光レンズ24により構成されている。
光源21は、半円柱レンズ21aと、この半円柱レンズ21aの入射面にその長手方向に沿い配列した複数の発光ダイオード(図示しない)とにより構成されている。そして、この光源21においては、上記各発光ダイオードから出射される光を半円柱レンズ21aによりバー状に集光し読み取り口11aを通してバーコードBに向けて出射する。
【0022】
ミラー22は、バーコードBからの反射光を受けて絞り23に向けて反射する。絞り23は、ミラー22により反射された光の量を絞って集光レンズ24に入射させる。この場合、後述するラインセンサ30の結像の明確な状態でタッチ読み取り及びワイド読み取りの双方を可能とするためには、集光レンズ24の焦点深度を深くする必要がある。そこで、絞り23の絞り形状、即ちスリットの形状は縦長となっている。
【0023】
集光レンズ24は絞り23からの回折光をラインセンサ30に入射させる。この場合、絞り23は集光レンズ24の物側焦点距離内にあるため、集光レンズ24からの光はラインセンサ30の長さ方向に広がりつつこのラインセンサ30に入射する。
ラインセンサ30は、集光レンズ24の後方にてケーシング10の把持部12内に配設されており、このラインセンサ30としては、バーコードBを読み取るために、複数の縦長の画素(ホトダイオードに相当する)をバーコードBの長さ方向に対応して配列して構成したイメージセンサが採用されている。
【0024】
これにより、このラインセンサ30は、後述するマイクロコンピュータ70による制御のもとに、集光レンズ24からの光を受光して、各画素の光電効果に応じた電荷を生成し受光信号として発生する。この場合、電荷生成量は、ラインセンサ30に対する光の入射時間(露光時間に相当する)に比例する。
次に、バーコードリーダの電子回路構成について図1を参照して説明する。
【0025】
バーコードリーダの各種電子回路素子(図1参照)は、ラインセンサ30の後方にてケーシング10の把持部内に配設したプリント基板P(図2参照)に装着されている。
増幅回路40は、ラインセンサ30からの受光信号を増幅し増幅信号を発生する。この場合、増幅回路40は、複数のアナログスイッチを備えており、これら各アナログスイッチが後述するマイクロコンピュータ70による制御のもとに選択的にオンして増幅回路40のゲインを多段的に切り換えるようになっている。
【0026】
2値化回路50は、増幅回路40からの増幅信号を2値化して2値化信号を発生する。ピークホールド回路60は、ラインセンサ30からの受光信号を受けてそのピーク値をホールドし、ピークホールド信号を発生する。
マイクロコンピュータ70は、図3乃至図6にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行し、この実行中において、ラインセンサ30、2値化回路50及びピークホールド回路60からの各出力に基づき、最適な露光条件の選択処理、タッチ読み取り及びワイド読み取りの各実行頻度設定や読み取り処理、ラインセンサ30及び光源駆動回路80の駆動処理等の各種の演算処理をする。
【0027】
本実施例においては、上記最適な露光条件の選択にあたり、次のようなタッチ読み取り用露光条件群及びワイド読み取り用露光条件群がそれぞれ準備されている。ここで、露光条件とは、ラインセンサ30の露光時間と増幅回路40のゲインとの積をいう。
タッチ読み取りは、周囲照度に影響されない自己照明、即ち光源21による照明のもとでなされる。従って、この照明のもとで得られる露光条件の範囲は、バラツキが狭く高い信頼性を有する。従って、これを前提としてタッチ読み取り用露光条件が定められている。
【0028】
一方、ワイド読み取りは、タッチ読み取りとは異なり、バーコードリーダの周囲の照度自体を利用してなされる。この場合、周囲照度の範囲は通常広いため、タッチ読み取り用露光条件群はワイド読み取り用露光条件群の範囲に完全に含まれる。ここで、露光条件群の範囲とは、露光条件とゲインとの積の最小値から最大値までの範囲をいう。
【0029】
以上のことを考慮して、タッチ読み取り用露光条件群及びワイド読み取り用露光条件群が、それぞれ、次の表1及び表2にて示すように定められている。
【0030】
【表1】
この表1において、tN は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Nにおけるラインセンサ30の露光時間を表し、一方、gN は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Nにおける増幅回路40のゲインを表す。また、tN ×gN をaN でもって表すと、露光条件aN は、露光条件a1 のN倍に設定されている。
【0031】
【表2】
この表2において、TM は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Mにおけるラインセンサ30の露光時間を表し、一方、GM は、タッチ読み取り時のテーブルNO.Mにおける増幅回路40のゲインを表す。
【0032】
但し、ワイド読み取り用露光条件群の範囲は、上述のように、タッチ読み取り用露光条件群の範囲に比べ広いため、MはNよりも非常に大きい。例えば、N=5に対し、M=100である。また、TM ×GM をAM でもって表すと、周囲照度の変化範囲が光源21による照度に比べ非常に広いため、露光条件AM は露光条件a1 の約2M倍に設定されている。
【0033】
また、表1及び表2の各内容はタッチテーブルデータ及びワイドテーブルデータとしてそれぞれマイクロコンピュータ70のメモリに予め記憶されている。
光源駆動回路80は、マイクロコンピュータ70による制御のもとに、光源21の各発光ダイオードを発光駆動する。
以上のように構成した本実施例の作動について説明する。
【0034】
上記電源コネクタを商用電源に接続すれば、バーコードリーダの各電子回路素子に商用電源から給電される。これに伴い、マイクロコンピュータ70が図3乃至図6のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始する。
ここで、トリガスイッチSWをオンすれば、図3のステップ100における判定がYESになり、ステップ101において、光源駆動回路80の駆動処理がなされる。これにより、光源駆動回路80が、光源21の各発光ダイオードを発光駆動する。このため、光源21が各発光ダイオードからの光を読み取り口11aを通してバーコードBに入射させる。
【0035】
ステップ101における処理後、コンピュータプログラムがステップ110以降の演算処理に進められる。以下、バーコードリーダにおける前回の露光条件がマイクロコンピュータ30のメモリに記憶されていない場合とされている場合とに分けて説明する。
(1) 前回の露光条件が記憶されていない場合
前回の露光条件がマイクロコンピュータ70のメモリに記憶されていない場合には、ステップ110における判定がNOとなる。
【0036】
ついで、ステップ111において、上記メモリのタッチテーブルからテーブルNO.1の露光条件a1 が読み出される。
すると、ステップ112において、露光条件a1 の露光時間t1 及びゲインg1 をそれぞれ表す露光出力信号及びゲイン出力信号がマイクロコンピュータ70からラインセンサ30及び増幅回路40にそれぞれ出力される。
【0037】
このため、ラインセンサ30がマイクロコンピュータ70からの露光出力信号により露光時間t1 の間電荷生成可能状態となる。また、増幅回路40のゲインが、増幅回路40のアナログスイッチのいずれかがマイクロコンピュータ70からのゲイン出力信号によりオンされて、この増幅回路40のゲインがゲインg1 となる。
【0038】
このような状態において、バーコードBに入射した光が反射されると、この反射光が光学系20によりラインセンサ30に入射される。このため、このラインセンサ30が、露光時間t1 の間、電荷を生成して受光信号を発生し増幅回路40、ピークホールド回路60及びマイクロコンピュータ70に出力する。
すると、増幅回路40が、ラインセンサ30からの受光信号を、ゲインg1 でもって増幅し増幅信号を発生する。ついで、2値化回路50が、増幅回路40からの増幅信号を2値化して2値化信号をマイクロコンピュータ70に出力する。一方、ピークホールド回路60がラインセンサ30からの受光信号のピーク値をホールドしピークホールド信号としてマイクロコンピュータ70に出力する。
【0039】
ついで、マイクロコンピュータ70が、2値化回路50からの2値化信号に基づきバーコードBの情報をデコードする。さらに、マイクロコンピュータ70が、ラインセンサ30からの受光信号の振幅値及びピークホールド回路60からのピークホールド信号のピーク値をそれぞれA−D変換する。
すると、ステップ120において、バーコードBの情報の読み取りを成功したか否かが、ステップ112におけるデコードデータに基づき判定される。ここで、読み取り不成功ならば、ステップ120における判定がNOなる。そして、ステップ121においてタッチテーブルからn個(例えば、NO.2、NO.3及びNO.4)のタッチ読み取り用露光条件が抽出される。さらに、ワイドテーブルからm個(例えば、NO.1乃至NO.10)のワイド読み取り用露光条件がステップ112における受光信号及びピークホールド信号の各A−D変換値の積に基づき抽出される。これにより、現在の読み取り環境に必要なワイド読み取り用露光条件の抽出が可能となる。なお、ワイド読み取り用露光条件をm個抽出するのは、ラインセンサ30の出力が外乱による誤差を含むことを考慮したためである。
【0040】
ついで、ステップ122において、テーブルフラグFがF=0とセットされるとともに計数データCがC=0とクリアされる。ここで、F=0は、タッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りを表す。
然る後、ステップ123において計数データCがインクレメントされてC=C+1=1と更新される。すると、図4のステップ130においてYESとの判定がなされた後ステップ140にてNOとの判定がなされる。
【0041】
ついで、ステップ141において、ステップ121で抽出したn個のタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、この選択露光条件に基づき、ステップ150においてステップ112での処理と実質的に同様の処理がなされる。この処理で得られたバーコードBの情報のデコードデータに基づき読み取り不成功と判断される場合には、ステップ160にてNOとの判定がなされる。
【0042】
このとき、C<n+m故、次のステップ170ではNOと判定される。以後、ステップ160でのNOとの判定が繰り返される場合には、ステップ123乃至ステップ150の処理が同様に繰り返される。そして、ステップ140においてYESとの判定がなされると、ステップ142においてテーブルフラグFがF=1とセットされる。ここで、F=1は、ワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りを表す。
【0043】
ステップ142での処理の終了後、ステップ143において、ステップ121で抽出したm個のワイド読み取り用露光条件の一つが選択される。そして、この選択露光条件に基づき、ステップ150において、ステップ112での処理と実質的に同様の処理がなされる。この処理で得られたバーコードBの情報のデコードデータに基づき読み取り不成功と判断される場合には、ステップ160にてNOとの判定がなされる。
【0044】
このとき、C<n+m故、次のステップ170ではNOと判定される。以後、ステップ123乃至ステップ150の処理及びステップ170でのNOとの判定が同様に繰り返されると、C=n+mとなったときステップ170での判定がYESとなり、コンピュータプログラムがステップ121に戻る。なお、その後も読み取り不成功の場合は図示しないステップにて読み取り処理が終了される。
【0045】
また、上述の処理過程において、ステップ120或いは160における判定がYESとなる場合には、その直前におけるステップ111或いはステップ141及び143の一方での選択露光条件がステップ180にて上記メモリに記憶されて、ステップ181にて読み取り処理が終了する。
以上説明したように、前回の露光条件が記憶されていない場合には、まず、n個のタッチ読み取り用露光条件により順次読み取りを行う。そして、これによる読み取りが不成功のとき、m個のワイド読み取り用露光条件により順次読み取りを行う。
【0046】
このように露光条件範囲の狭いタッチ読み取り用露光条件による読み取りを先行させるので、現実にワイド読み取りを行う場合には、これに必要なワイド読み取り用露光条件への切り換えが迅速に行える。また、上述のようにn<mでありN<Mであるので、タッチ読み取りからワイド読み取りへの切り換え時期速くなり、ワイド読み取りの読み取り速度が向上する。
(2) 前回の露光条件が記憶されている場合
上述のように読み取りを終了しトリガスイッチSWをオフしても、上記電源コネクタを商用電源に接続したままの状態ではステップ180において記憶された前回の露光条件はそのまま保持されている。
【0047】
従って、再度の読み取りにあたりトリガスイッチSWをオンすれば、ステップ101にて光源21の発光後、ステップ110において、ステップ180における前回の記憶露光条件の記憶に基づきYESとの判定がなされる。
すると、図5のステップ113において、前回の記憶露光条件がセットされ、ステップ114において、この露光条件のもとに、上述したステップ112における処理と実質的に同様の処理がなされる。そして、この処理で得られたデコード結果に基づき読み取り不成功となった場合には、ステップ190においてNOと判定される。
【0048】
然る後、ステップ191にて、前回の記憶露光条件に基づきk回(例えば、2回)だけ読み取りを行うことが設定され、ついで、ステップ192において、タッチテーブルからn個(例えば、NO.1乃至NO.3)のタッチ読み取り用露光条件が抽出されるとともに、ワイドテーブルからm個(例えば、NO.1乃至NO.10)のワイド読み取り用露光条件が受光信号の振幅値及びピークホールド信号のピーク値の各A−D変換値の積に基づき抽出される。但し、N≧n≧kとし、また、M≧mとする。
【0049】
ついで、ステップ193において、フラグFがF=2とセットされるとともに計数データCがC=1とセットされる。ここで、F=2は、前回の記憶露光条件で読み取りを行うことを表す。また、C=1としたのは、ステップ113にて同一条件での読み取りが既に一度行われているためである。
然る後、ステップ194にて計数データCがC=C+1=2と更新される。すると、現段回ではF=2であるため、コンピュータプログラムがステップ194から図6のステップ200を通りステップ210に進む。このとき、C<k故、ステップ210における判定がNOとなり、ステップ211において前回の記憶露光条件が選択される。
【0050】
ついで、この選択露光条件のもとにステップ211にてステップ150における読み取り処理と同様の読み取り処理がなされる。ここで、読み取りが不成功ならば、ステップ240にてNOと判定される。また、現段階ではC<n+m故、ステップ250での判定もNOとなる。
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、210、211、230、240及び250を通る処理が繰り返される。
【0051】
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、k回の読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ210にてYESと判定された場合には、次のステップ212においてフラグFがF=0とセットされる。
【0052】
かかるセットに伴い、ステップ192にて抽出されたn個のタッチ読み取り用露光条件の一つがステップ221において選択され、この選択露光条件に基づき、次のステップ230における読み取り処理が上述と同様になされる。そして、読み取り不成功ならば、各ステップ240、250にてNOとの判定後コンピュータプログラムがステップ194に進む。
【0053】
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、220、221、230、240及び250を通る処理が繰り返される。
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ220にてYESと判定された場合には、次のステップ222においてフラグFがF=1とセットされる。
【0054】
かかるセットに伴い、ステップ192にて抽出されたm個のワイド読み取り用露光条件の一つがステップ223において選択され、この選択露光条件に基づき、次のステップ230における読み取り処理が上述と同様になされる。そして、読み取り不成功ならば、各ステップ240、250にてNOとの判定後コンピュータプログラムがステップ194に進む。
【0055】
以後、読み取り不成功の状態では、各ステップ194、200、223、230及び250を通る処理が繰り返される。
この過程において読み取りが成功すれば、ステップ240におけるYESとの判定のもとにこの判定直前の露光条件がステップ180にて記憶される。
一方、m個のワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りにもかかわらず、ステップ240におけるYESとの判定なくして、ステップ250にてYESと判定された場合には、必要な露光条件は記憶露光条件とは異なっているとの判断のもとに次のステップ251においてk=k−1と更新される。
【0056】
以後、ステップ240におけるYESとの判定がない限り、ステップ191乃至ステップ250における処理がkのステップ251における更新毎に繰り返される。なおk=1になったとき、読み取り処理は終了される。
以上説明したように、前回の記憶露光条件を利用して読み取りを行う場合には、この露光条件により一回読み取りを行う。これにより、読み取りが成功すれば、迅速な読み取りが可能となるので、読み取り速度の向上につながる。
【0057】
また、このような読み取りが不成功な場合においては、前回の記憶露光条件に基づきk回だけ読み取りを行う。これにより、上述の前回の記憶露光条件に基づく1回だけの読み取りが外乱により不成功であった場合、このk回の読み取りでもって読み取り成功とし得る。
また、このk回の読み取りでも読み取り不成功のとき、(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づき順次読み取りを行う。さらに、これによっても読み取り不成功のときにはm個のワイド読み取り用露光条件に基づき順次読み取りを行う。
【0058】
このように、前回の記憶露光条件に基づくk回の読み取りによっても不成功な場合には、信頼性の高いタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りを先行させる。このため、タッチ読み取りを現実に行う場合には、必要な露光条件が適正にかつ迅速に選定され得る。かかる場合、読み取りは(n−k)個のタッチ読み取り用露光条件に基づきなされるので、タッチ読み取りの実行頻度がn個の場合に比べて減少する。従って、その後の読み取り速度の向上につながる。
【0059】
次に上記実施例の変形例について図7及び図8を参照して説明すると、この変形例においては、上記実施例にて述べた図5のフローチャート部分においてステップ113の前に図7にて示すステップ260乃至262を設け、かつ図6のフローチャート部分においてステップ200乃至ステップ223に代えて図8のステップ270乃至292を採用したことにその構成上の特徴がある。
【0060】
ここで、図7及び図8にて示す符号Zは次のことを意味する。
即ち、前回がワイド読み取りの場合、Z=00が前回の露光条件の選択を表し、Z=01がタッチ読み取り用露光条件の選択を表し、また、Z=02がワイド読み取り用露光条件の選択を表す。一方、前回がタッチ読み取りの場合、Z=10が前回の露光条件の選択を表し、Z=11がワイド読み取り用露光条件の選択を表し、また、Z=12がタッチ読み取り用露光条件の選択を表す。
【0061】
また、図8において、ステップ270における記号*はZの上位の桁を表す。このように構成した本変形例において、上記実施例にて述べたように図5のステップ194における処理が終了すると、図7のステップ260において前回の露光条件がタッチ読み取り用かワイド読み取りかにつき判定される。
前回の露光条件がワイド読み取り用である場合には、ステップ261においてZ=00及びH=nとされ、ステップ113における処理が上述と同様になされる。ついで、Z=00に基づく図8のステップ270の処理後、ステップ271にてNOとの判定がされ、ステップ272にて前回のワイド読み取り用露光条件が選択され、然る後、ステップ230以降の処理がなされる。
【0062】
ついで、ステップ271における判定がYESになると、ステップ273においてZが加算更新され、ステップ280にてNOと判定される。このとき、Z=01故、ステップ290での処理後ステップ291でステップ192におけるタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0063】
その後、Z=01に基づきステップ270を介してステップ280にてNOとの判定がなされ、ステップ291におけるタッチ読み取り用露光条件の選択が同様になされる。そして、再びステップ280に達したときYESとの判定がなされると、ステップ281にてZ=02と更新され、ステップ290を介しステップ292にてステップ192におけるワイド読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0064】
一方、前回の露光条件がタッチ読み取り用である場合には、ステップ262においてZ=10及びH=mとされ、ステップ113における処理が上述と同様になされる。ついで、Z=10に基づくステップ270の処理後、ステップ271にてNOとの判定がされ、ステップ272にて前回のタッチ読み取り用露光条件が選択され、然る後、ステップ230以降の処理がなされる。
【0065】
ついで、ステップ271における判定がYESになると、ステップ273においてZが加算更新され、ステップ280にてNOと判定される。このとき、Z=11故、ステップ290での処理後ステップ292でステップ192におけるワイド読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0066】
その後、Z=11に基づきステップ270を介してステップ280にてNOとの判定がなされ、ステップ292におけるワイド読み取り用露光条件の選択が同様になされる。そして、再びステップ280に達したときYESとの判定がなされると、ステップ281にてZ=12と更新され、ステップ290を介しステップ291にてステップ192におけるタッチ読み取り用露光条件の一つが選択され、次のステップ230においてこの選択露光条件に基づく読み取り処理が上述と同様になされる。
【0067】
このように、前回の読み取りモードがタッチ読み取りである場合には、前回のタッチ読み取り用露光条件に基づく読み取りがk回なされ、ステップ292でのワイド読み取り用選択露光条件に基づく読み取りが(m−k)回なされ、ついで、ステップ291でのタッチ読み取り用選択露光条件に基づく読み取りがn回なされる。
【0068】
一方、前回の読み取りモードがワイド読み取りである場合には、前回のワイド読み取り用露光条件に基づく読み取りがk回なされ、ステップ291でのタッチ読み取り用選択露光条件に基づく読み取りが(n−k)回なされ、ついで、ステップ292でのワイド読み取り用選択露光条件に基づく読み取りがm回なされる。
【0069】
これにより、前回の読み取りモードがタッチ読み取り及びワイド読み取りのいずれであっても、この読み取りモードの露光条件に基づきk回読み取りをした後は、この読み取りモードに対応する露光条件に基づく読み取り頻度がk回だけ減少されて、当該読み取りモード後の他の読み取りモードの読み取り速度を向上させ得る。
【0070】
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施例にて伸べたピークホールド回路に代えて、積分回路や平均値回路を採用し、ラインセンサ30の出力の積分値や平均値をラインセンサ30の露光時間の算出に利用してもよい。
また、本発明の実施にあたっては、バーコードリーダに限ることなく、光学的情報を記載した読み取り対象を読み取るのに適した各種の光学的情報読み取り装置に本発明を適用して実施してもよい。
【0071】
また、本発明の実施にあたっては、上記メモリとして、バックアップメモリを採用して実施してもよい。
また、上記実施例の各フローチャートにおける各ステップは、それぞれ、機能実行手段としてハードロジック構成により実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバーコードリーダの一実施例を示す回路構成のブロック図である。
【図2】上記バーコードリーダの部分破断外観構成図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの一部である。
【図4】当該フローチャートの一部である。
【図5】当該フローチャートの一部である。
【図6】当該フローチャートの一部である。
【図7】上記実施例の変形例のフローチャートの一部である。
【図8】上記実施例の変形例のフローチャートの一部である。
【符号の説明】
B・・・バーコード、21・・・光源、30・・・ラインセンサ、40・・・増幅回路、60・・・ピークホールド回路、70・・・マイクロコンピュータ、80・・・光源駆動回路。
Claims (6)
- 光学的情報を記載した読み取り対象により反射される光を受光し露光条件に応じて受光信号を発生する光学的センサと、
前記受光信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記読み取り手段が、その読み取りを、前回読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置。 - 前記受光信号のピーク値及び振幅値に基づき前記光学的センサの最適な露光条件を設定する露光条件設定手段を備えて、
前記光学的センサが前記最適な露光条件に応じて受光信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報読み取り装置。 - 光学的情報を記載した読み取り対象により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサと、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき前記光学的センサの電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段と、
N種のタッチ読み取り用露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段と、
M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づき最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段と、
前記光学的センサの露光時間及び前記増幅手段のゲインを前記第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定する設定手段とを備え、
前記読み取り手段が、その読み取りを、前回の読み取り時の露光条件下で複数頻度行った後、これに続く前記タッチ読み取り及びワイド読み取りの一方の頻度を前記第1及び第2の頻度の一方よりも減少させて行うことを特徴とする光学的情報読み取り装置。 - 前記第1選択手段が、前記N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出する第1抽出手段を備え、その選択を、前記n個の抽出露光条件から行い、
また、前記第2選択手段が、前記M種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm個の露光条件を抽出する第2抽出手段を備え、その選択を、前記m個の抽出露光条件から行うことを特徴とする請求項3に記載の光学的情報読み取り装置。 - 前記電荷生成量決定手段が、前記受光信号のピーク値をホールドするピークホールド手段を有し、その決定を、前記ピークホールド値に基づき行うことを特徴とする請求項3及び4のいずれかに記載の光学的情報読み取り装置。
- 光学的情報を記載した読み取り対象により反射される光を受光し露光時間に応じた電荷生成量により受光信号を発生する光学的センサと、
前記露光時間と共に露光条件を構成するゲインに応じて前記受光信号を増幅し増幅信号を発生する増幅手段と、
前記増幅信号に基づき前記光学的情報を読み取るにあたり、タッチ読み取り及びワイド読み取りを第1及び第2の頻度にて行う読み取り手段とを備えた光学的情報読み取り装置において、
前記受光信号に基づき前記光学的センサの電荷生成量を決定する電荷生成量決定手段と、
前記受光信号の振幅値を決定する振幅値決定手段と、
N種のタッチ読み取り用露光条件からn個のタッチ読み取り用露光条件を抽出するとともにM種のワイド読み取り用露光条件から前記電荷生成量及び振幅値に基づきm(>n)個の露光条件を抽出する抽出手段と、
前記n個の抽出露光条件から最適なタッチ読み取り用露光条件を選択する第1選択手段と
前記m個の抽出露光条件から最適なワイド読み取り用露光条件を選択する第2選択手段と、
前記光学的センサの露光時間及び前記増幅手段のゲインを前記第1或いは第2の選択手段の選択露光条件により設定する設定手段とを備えることを特徴とする光学的情報読み取り装置。
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