JP3606440B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3606440B2 JP3606440B2 JP2000002406A JP2000002406A JP3606440B2 JP 3606440 B2 JP3606440 B2 JP 3606440B2 JP 2000002406 A JP2000002406 A JP 2000002406A JP 2000002406 A JP2000002406 A JP 2000002406A JP 3606440 B2 JP3606440 B2 JP 3606440B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor chip
- semiconductor
- semiconductor chips
- semiconductor device
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/15—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
- H01L2224/16—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
- H01L2224/161—Disposition
- H01L2224/16135—Disposition the bump connector connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip
- H01L2224/16145—Disposition the bump connector connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip the bodies being stacked
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/44—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process
- H01L2224/45—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/45001—Core members of the connector
- H01L2224/45099—Material
- H01L2224/451—Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof
- H01L2224/45138—Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof the principal constituent melting at a temperature of greater than or equal to 950°C and less than 1550°C
- H01L2224/45144—Gold (Au) as principal constituent
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/06—Polymers
- H01L2924/078—Adhesive characteristics other than chemical
- H01L2924/0781—Adhesive characteristics other than chemical being an ohmic electrical conductor
- H01L2924/07811—Extrinsic, i.e. with electrical conductive fillers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/10—Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/102—Material of the semiconductor or solid state bodies
- H01L2924/1025—Semiconducting materials
- H01L2924/10251—Elemental semiconductors, i.e. Group IV
- H01L2924/10253—Silicon [Si]
Landscapes
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、複数の半導体チップを積み重ねた、いわゆるチップ・オン・チップと呼称される構造の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体チップを用いて所望の半導体装置を製造する場合、半導体チップ内に組み込まれた回路素子の実装密度を高めることによって、半導体装置全体の小型化が図られている。近年では、複数の半導体チップを用い、これらを厚み方向に積み重ねた構造、いわゆるチップ・オン・チップ(以下「COC」という)と呼称される構造の半導体装置が提案されている。
【0003】
図10は、上記COC構造を適用した半導体装置の一例を示す図である。この半導体装置では、複数(たとえば2つ)の半導体チップ51,52が上下に積み重ねられた状態で、略平板状のダイパッド53上に実装されている。上記2つの半導体チップ51,52は、それらの主面54,55同士を互いに対向させた状態で接着され、主面54,55に形成されているバンプ電極56,57同士が異方性導電接着剤58を介して互いに導通されている。上記半導体チップ51,52では、通常、主面54,55側の内部に、回路素子等が組み込まれている。
【0004】
また、上記半導体チップ51の主面54に形成されているパッド状電極59は、ワイヤWを介してリードフレーム60に結線接続されている。そして、上記2つの半導体チップ51,52、複数のワイヤW、およびダイパッド53等は、たとえばトランスファー成形法等を用いてパッケージング樹脂61によって封止されている。
【0005】
ところで、上記半導体チップ51,52等が上記パッケージング樹脂61によって封止される際、パッケージング樹脂61が硬化されることにより収縮し、半導体チップ51,52等はその周囲から上記収縮による押圧力を受けることがある。そのため、上記押圧力によって、主面54,55に設けられたバンプ電極56,57が半導体チップ51,52側に押しやられ、バンプ電極56,57の基端側近傍に設けられた図示しない回路素子を損傷させたり、破壊したりするおそれがある。したがって、半導体チップ51,52では、通常、バンプ電極56,57の基端側近傍に回路素子を設けないようにして、回路素子や配線パターン等の保護を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、バンプ電極56,57の基端側近傍に回路素子を設けないようにすると、半導体チップ51,52内における回路素子の配置や配線パターンの引回しに制約が生じる場合がある。すなわち、バンプ電極56,57の配置領域には、基本的に回路素子を形成することができないため、他の領域を選定して回路素子を形成しなければならず、回路の設計自由度が制限されることになる。このことは、回路素子の実装密度を高める上での問題点のひとつになっていた。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、COC構造の半導体装置において、半導体チップのバンプ電極の基端側近傍に回路素子を設けつつ、回路素子の実装密度を高めることのできる半導体装置を提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明によって提供される半導体装置は、第1の半導体チップと第2の半導体チップとのそれぞれの主面同士が互いに対面して接着され、かつそれらの主面に形成されている金製の電極同士が互いに対向して導通され、上記第1および第2の半導体チップがパッケージング樹脂によって樹脂パッケージされた半導体装置であって、上記第1および第2の半導体チップが樹脂パッケージされる際の上記パッケージング樹脂の収縮による押圧力を緩和するために、少なくとも上記第1および第2の半導体チップの一方の片面が上記パッケージング樹脂の外部に露出しているとともに、上記第1および第2の半導体チップの各電極の基端近傍の内部に、回路素子が組み込まれていることを特徴としている。
【0010】
本願発明によれば、この半導体装置では、主面同士が互いに対面して接着された第1および第2の半導体チップのうち、少なくとも一方の半導体チップの片面がパッケージング樹脂の外部に露出するように、パッケージング樹脂によって樹脂パッケージされる。そのため、両半導体チップが樹脂パッケージされる際、パッケージング樹脂が硬化して収縮しても、半導体チップに対して上記収縮による押圧力が緩和され、従来のように、バンプ電極が半導体チップ側に押しやられるといったことを回避することができる。半導体チップのバンプ電極の基端側近傍にも回路素子を設けているため、回路の設計自由度が制限されることがなく、回路素子の実装密度を高めることができる。したがって、半導体装置の一層の小型化を図ることができる。
【0011】
本願発明の好ましい実施の形態によれば、一方の半導体チップの片面に、放熱体が設けられている。この構成によれば、一方の半導体チップの片面に設けられた放熱板により、半導体チップから発せられる熱を効率よく外部に逃がすことができ、この半導体装置の放熱性を高めることができ、ひいては電子回路の動作を安定させることができる。また、上記放熱板を半導体チップの片面に設けても、放熱板が外部に露出するようになるため、半導体チップが樹脂パッケージされる際の当該樹脂の収縮による押圧力を緩和することができる。
【0013】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0015】
図1は、本願発明に係る半導体装置の一例を示す断面図である。この半導体装置は、複数の半導体チップを重ね合わせたCOC構造が適用されたものであり、第1の半導体チップ1と、第2の半導体チップ2と、両半導体チップ1,2を搭載するためのダイパッド3と、複数本のリードフレーム4と、パッケージング樹脂5とが備えられて構成されている。
【0016】
第1の半導体チップ1および第2の半導体チップ2は、たとえばLSIチップ、あるいはその他のICチップとして構成されたものであり、シリコンチップの片面上に所望の電子回路を集積させて一体的に形成されたものである。以下、上記第1の半導体チップ1および第2の半導体チップ2の、電子回路が集積された側の面を主面11および主面12ということにする。
【0017】
上記第1の半導体チップ1の主面11には、突起状に形成されたバンプ電極13と、それよりも平坦な形状に形成されたパッド状電極14とがそれぞれ複数設けられている。一方、第2の半導体チップ2の主面12には、上記第1の半導体チップ1の複数のバンプ電極13と対応する複数の突起状のバンプ電極15が設けられている。
【0018】
上記複数のバンプ電極13,15は、それらの導電接続性を良好とするために、たとえば金製のバンプ電極として形成されている。また、同様に、上記複数のパッド状電極14も金線等のワイヤ(後述)との導電接続性を良好とするために、その表面が金製の電極とされている。具体的には、パッド状電極14は、たとえば第1の半導体チップ1の主面11に形成されたアルミニウム製の平坦な電極の表面に金メッキを施すことによって形成される。
【0019】
上記第1の半導体チップ1は、その主面11が上向きとなる姿勢とされて、その裏面21が上記ダイパッド3の上面に接着剤等を介して接着されている。上記第2の半導体チップ2は、上記第1の半導体チップ1よりもその大きさが小であり、その裏面22が上向きとなる姿勢で第1の半導体チップ1上に重ねられている。詳細には、第2の半導体チップ2の主面12は、第1の半導体チップ1の主面11と異方性導電接着剤23を介して接着されている。なお、異方性導電接着剤23に代わり、異方性導電フィルム等を適用するようにしてもよい。
【0020】
異方性導電接着剤23は、図2に示すように、絶縁材料としての、たとえば熱硬化性のエポキシ樹脂内に金属粒子等の導電性粒子23aを分散させて含有させたものであって、上記両半導体チップ1,2の主面11,12間に存在するだけではその厚み方向に導電性を有することはなく、それらの厚み方向に所定値以上の圧力が加わえられると、その圧力が加えられた部分のみが導電性を有することとなる特性を有している。そのため、上記第1の半導体チップ1のバンプ電極13と、第2の半導体チップ2のバンプ電極15とは、それらが互いに対向して配置されることにより、これらの間に所定値以上の圧力が加えられ、異方性導電接着剤23を介して互いに導通接続されている。したがって、上記両半導体チップ1,2は、互いに電気的に接続された状態で組み合わされている。
【0021】
図1に戻り、上記第1の半導体チップ1の主面11に形成されたパッド状電極14には、金線等からなるワイヤWがボンディングされ、このワイヤWは、複数本のリードフレーム4に接続されている。
【0022】
リードフレーム4は、銅等の薄肉金属板によって形成されたものであり、パッケージング樹脂5の内部に埋没した内部リード24と、パッケージング樹脂5の外部に突出した外部リード25とを有している。このリードフレーム4によって、この半導体装置を他の実装基板に実装することができる。すなわち、ハンダペーストが塗布された他の実装基板の所定領域に、上記リードフレーム4を接触させるようにこの半導体装置を載置した後、ハンダペーストを加熱してハンダリフロー処理を行うと、この半導体装置を他の実装基板の所定領域に実装することができる。
【0023】
ダイパッド3は、たとえば平面視略矩形状に形成されており、上記リードフレーム4と同様に、銅等の薄肉金属板によって形成されている。このダイパッド3に接着剤が塗布されて第1の半導体チップ1が接合される。なお、上記リードフレーム4およびダイパッド3は、後述する導体フレームから派生したものである。
【0024】
上記パッケージング樹脂5は、たとえば熱硬化性を有するエポキシ樹脂からなり、両半導体チップ1,2の周辺部、ワイヤWのボンディング位置、ダイパッド3、リードフレーム4の一部等を覆うように成形されている。パッケージング樹脂5の上面5aは、第2の半導体チップ2の上向きの裏面22と略面一の高さとされ、上記裏面22の略全面が外部に露出するように形成されている。
【0025】
すなわち、本実施形態によると、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出するようにパッケージング樹脂5が成形されているので、パッケージング樹脂5の成形の際に、第1および第2の半導体チップ1,2に対して加えられる、パッケージング樹脂5の硬化、収縮による押圧力を緩和することができる。詳細には、従来では上記押圧力によりバンプ電極13,15が半導体チップ1,2の内部に押しやられる場合があり、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部には回路素子を設けることができないといった弊害を生じていたが、本実施形態では、第2の半導体チップ2の裏面22のほぼ全面が外部に露出しているので、バンプ電極13,15に影響を及ぼしていた押圧力が緩和されることになる。そのため、バンプ電極13,15が半導体チップ1,2の内部に押しやられることが回避され、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部に、回路素子を設けたとしても、これら回路素子の損傷を防止することができる。したがって、回路素子は、安定した動作が行え得、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【0026】
また、第2の半導体チップ2の裏面22を外部に露出させる結果、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部に、回路素子を設けることができるので、回路の設計自由度が制限されることがなく、回路素子の実装密度を高めることができる。したがって、半導体装置の一層の小型化を図ることができる。
【0027】
次に、この半導体装置の製造方法について説明する。この半導体装置の製造方法では、図3,4に示すような導体フレーム31が用いられ、この導体フレーム31に、第1および第2の半導体チップ1,2が搭載される。
【0028】
まず、導体フレーム31に搭載される前に、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2とが重ね合わされる。すなわち、第1の半導体チップ1をその主面11を上向きにし、裏面21がたとえば図示しないテープキャリア上に仮接着される。次いで、第1の半導体チップ1の主面11に異方性導電接着剤23等を塗布する。この場合、異方性導電接着剤23の厚みは、バンプ電極13の高さよりも多少高くなる厚みにしておく。
【0029】
次に、第2の半導体チップ2を、図示しない吸着コレット等に保持させ、第1の半導体チップ1の上方に配置する。そして、第1および第2の半導体チップ1,2の各バンプ電極13,15が対向するように、第1の半導体チップ1に対して第2の半導体チップ2の位置合わせを行う。その後、第2の半導体チップ2を下降させて第2の半導体チップ2を第1の半導体チップ1上に載置し、この第2の半導体チップ2を下方に押し付ける。これにより、異方性導電接着剤23は、2つの半導体チップ1,2の間で圧縮されて主面11,12全域に広がる。
【0030】
この場合、異方性導電接着剤23は、互いに対向するバンプ電極13,15間において大きな圧縮力を受け、図2に示すように、導電性粒子23aが上記バンプ電極13,15の表面に密着することとなり、上記バンプ電極13,15間のみが適切に導通することになる。その後、異方性導電接着剤23を加熱して硬化させる。これにより、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2との接着固定状態をより確実なものとすることができる。
【0031】
上記のような方法で重ね合わされた第1および第2の半導体チップ1,2は、上述した導体フレーム31に搭載される。この導体フレーム31は、たとえば銅製の金属板に打ち抜きプレス加工を施し、所定のフォーミング加工を施す等して形成されたものであり、一定方向に延びる長尺状である。より詳細には、この導体フレーム31は、多数の送り孔32が一定間隔で穿設された2条の側縁部33,34の間に、第1および第2の半導体チップ1,2を搭載するためのダイパッド3をその長手方向に一定間隔で複数箇所形成したものである。そして、この導体フレーム31は、上記ダイパッド3を支持するサポートリード35、上記ダイパッド3から離反した位置に設けられた複数条の内部リード24、およびこれら複数条の内部リード24とタイバー36を介して繋がった複数条の外部リード25をそれぞれ具備している。
【0032】
上記導体フレーム31のダイパッド3上に、図4に示すように、上記両半導体チップ1,2を接着する。この場合、ダイパッド3側または第1の半導体チップ1の裏面21側、あるいは両方に、予めたとえばチップボンダー等を塗布しておく。その後、第1の半導体チップ1のパッド状電極14とリードフレーム4の内部リード24とをワイヤWを介して結線接続する。
【0033】
次いで、たとえばトランスファー成形法を用いて、パッケージング樹脂5の成形を行い、両半導体チップ1,2やその周辺部分を封止する樹脂パッケージ作業を行う。詳細には、図5に示すように、両半導体チップ1,2を所定の金型41,42を用いてエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂によりパッケージングを行い、パッケージング樹脂5を成形する。この場合、図6に示すように、第2の半導体チップ2の裏面22と、上側の金型41の内面41aとが接するように、金型41,42を両半導体チップ1,2およびリードフレーム4に対して配置し、エポキシ樹脂を金型41,42内に注入する。これにより、パッケージング樹脂5は、第2の半導体チップ2の裏面22と略面一になるような高さまで形成されることになる。
【0034】
上記樹脂パッケージ作業が終了すれば、導体フレーム31の不要部分を取り除き、リードフレーム4を折り曲げるフォーミング加工を行う。このような一連の作業工程により、図1に示すような半導体装置を得ることができる。
【0035】
図7は、本実施形態に係る半導体装置の変形例を示す図である。同図によれば、この半導体装置は、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出していることに代わり、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられ、放熱板43の片面が外部に露出するようになっている。
【0036】
上記放熱板43は、平面視略矩形状の金属製のプレート部材によって形成されており、放熱面積を大きくとるために、その大きさは、第2の半導体チップ2より大とされている。放熱板43は、一方の側面43aが第2の半導体チップ2の裏面22に、たとえば超音波接合、スポット溶接、またはそれ以外の方法によって接合されている。そして、他方の側面43bが上向きに外部に露出されている。その他の構成については、上記した実施形態の構成と略同様である。
【0037】
この変形例のように、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられることにより、第2の半導体チップ2の裏面22は、直接外部に露出していないが、放熱板43を通じて間接的に外部に露出することになる。したがって、パッケージング樹脂5を封止する際に、第1および第2の半導体チップ1,2に対する押圧力が緩和されることになり、上述した実施形態と同様に、バンプ電極13,15による回路素子の損傷を防止することができる。
【0038】
また、この実施形態では、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられ、放熱板43が外部に直接露出しているため、第2の半導体チップ2から発せられる熱は、上記裏面22から外部に効率よく逃がすことができる。そのため、この半導体装置の放熱性を良好に維持し、半導体チップ1,2が駆動しているときの温度上昇を抑制し、半導体チップ1,2に組み込まれている電子回路の動作を安定させることができる。
【0039】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態においては、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出するように構成されていたが、この構成に代わり、第1の半導体チップ1の裏面21がダイパッド3を介して外部に露出するように、形成されていてもよい。また、図8に示すように、第1および第2の半導体チップ1,2の両方の裏面21,22がそれぞれ外部に露出されていてもよい。
【0040】
また、上記実施形態においては、第2の半導体チップ2に放熱板43が設けられていたが、図9に示すように、第1の半導体チップ1の裏面21とダイパッド3を介して繋がっている下面に放熱板44が設けられていてもよい。さらには、両半導体チップ1,2に両放熱板43,44がそれぞれ設けられていてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、2つの半導体チップを搭載した半導体装置について説明したが、半導体チップの搭載数は、これに限らず、3つ以上の半導体チップが搭載されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る半導体装置の一例を示す断面図である。
【図2】図1の一部拡大要部断面図である。
【図3】導体フレームの要部平面図である。
【図4】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図5】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図6】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図7】図1に示す半導体装置の変形例を示す断面図である。
【図8】図1に示す半導体装置の他の変形例を示す断面図である。
【図9】図1に示す半導体装置の他の変形例を示す断面図である。
【図10】従来の半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1の半導体チップ
2 第2の半導体チップ
5 パッケージング樹脂
11 主面(第1の半導体チップの)
12 主面(第2の半導体チップの)
13 バンプ電極(第1の半導体チップの)
15 バンプ電極(第2の半導体チップの)
22 裏面(第2の半導体チップの)
23 異方性導電接着剤
43 放熱板
【発明の属する技術分野】
本願発明は、複数の半導体チップを積み重ねた、いわゆるチップ・オン・チップと呼称される構造の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体チップを用いて所望の半導体装置を製造する場合、半導体チップ内に組み込まれた回路素子の実装密度を高めることによって、半導体装置全体の小型化が図られている。近年では、複数の半導体チップを用い、これらを厚み方向に積み重ねた構造、いわゆるチップ・オン・チップ(以下「COC」という)と呼称される構造の半導体装置が提案されている。
【0003】
図10は、上記COC構造を適用した半導体装置の一例を示す図である。この半導体装置では、複数(たとえば2つ)の半導体チップ51,52が上下に積み重ねられた状態で、略平板状のダイパッド53上に実装されている。上記2つの半導体チップ51,52は、それらの主面54,55同士を互いに対向させた状態で接着され、主面54,55に形成されているバンプ電極56,57同士が異方性導電接着剤58を介して互いに導通されている。上記半導体チップ51,52では、通常、主面54,55側の内部に、回路素子等が組み込まれている。
【0004】
また、上記半導体チップ51の主面54に形成されているパッド状電極59は、ワイヤWを介してリードフレーム60に結線接続されている。そして、上記2つの半導体チップ51,52、複数のワイヤW、およびダイパッド53等は、たとえばトランスファー成形法等を用いてパッケージング樹脂61によって封止されている。
【0005】
ところで、上記半導体チップ51,52等が上記パッケージング樹脂61によって封止される際、パッケージング樹脂61が硬化されることにより収縮し、半導体チップ51,52等はその周囲から上記収縮による押圧力を受けることがある。そのため、上記押圧力によって、主面54,55に設けられたバンプ電極56,57が半導体チップ51,52側に押しやられ、バンプ電極56,57の基端側近傍に設けられた図示しない回路素子を損傷させたり、破壊したりするおそれがある。したがって、半導体チップ51,52では、通常、バンプ電極56,57の基端側近傍に回路素子を設けないようにして、回路素子や配線パターン等の保護を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、バンプ電極56,57の基端側近傍に回路素子を設けないようにすると、半導体チップ51,52内における回路素子の配置や配線パターンの引回しに制約が生じる場合がある。すなわち、バンプ電極56,57の配置領域には、基本的に回路素子を形成することができないため、他の領域を選定して回路素子を形成しなければならず、回路の設計自由度が制限されることになる。このことは、回路素子の実装密度を高める上での問題点のひとつになっていた。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、COC構造の半導体装置において、半導体チップのバンプ電極の基端側近傍に回路素子を設けつつ、回路素子の実装密度を高めることのできる半導体装置を提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明によって提供される半導体装置は、第1の半導体チップと第2の半導体チップとのそれぞれの主面同士が互いに対面して接着され、かつそれらの主面に形成されている金製の電極同士が互いに対向して導通され、上記第1および第2の半導体チップがパッケージング樹脂によって樹脂パッケージされた半導体装置であって、上記第1および第2の半導体チップが樹脂パッケージされる際の上記パッケージング樹脂の収縮による押圧力を緩和するために、少なくとも上記第1および第2の半導体チップの一方の片面が上記パッケージング樹脂の外部に露出しているとともに、上記第1および第2の半導体チップの各電極の基端近傍の内部に、回路素子が組み込まれていることを特徴としている。
【0010】
本願発明によれば、この半導体装置では、主面同士が互いに対面して接着された第1および第2の半導体チップのうち、少なくとも一方の半導体チップの片面がパッケージング樹脂の外部に露出するように、パッケージング樹脂によって樹脂パッケージされる。そのため、両半導体チップが樹脂パッケージされる際、パッケージング樹脂が硬化して収縮しても、半導体チップに対して上記収縮による押圧力が緩和され、従来のように、バンプ電極が半導体チップ側に押しやられるといったことを回避することができる。半導体チップのバンプ電極の基端側近傍にも回路素子を設けているため、回路の設計自由度が制限されることがなく、回路素子の実装密度を高めることができる。したがって、半導体装置の一層の小型化を図ることができる。
【0011】
本願発明の好ましい実施の形態によれば、一方の半導体チップの片面に、放熱体が設けられている。この構成によれば、一方の半導体チップの片面に設けられた放熱板により、半導体チップから発せられる熱を効率よく外部に逃がすことができ、この半導体装置の放熱性を高めることができ、ひいては電子回路の動作を安定させることができる。また、上記放熱板を半導体チップの片面に設けても、放熱板が外部に露出するようになるため、半導体チップが樹脂パッケージされる際の当該樹脂の収縮による押圧力を緩和することができる。
【0013】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0015】
図1は、本願発明に係る半導体装置の一例を示す断面図である。この半導体装置は、複数の半導体チップを重ね合わせたCOC構造が適用されたものであり、第1の半導体チップ1と、第2の半導体チップ2と、両半導体チップ1,2を搭載するためのダイパッド3と、複数本のリードフレーム4と、パッケージング樹脂5とが備えられて構成されている。
【0016】
第1の半導体チップ1および第2の半導体チップ2は、たとえばLSIチップ、あるいはその他のICチップとして構成されたものであり、シリコンチップの片面上に所望の電子回路を集積させて一体的に形成されたものである。以下、上記第1の半導体チップ1および第2の半導体チップ2の、電子回路が集積された側の面を主面11および主面12ということにする。
【0017】
上記第1の半導体チップ1の主面11には、突起状に形成されたバンプ電極13と、それよりも平坦な形状に形成されたパッド状電極14とがそれぞれ複数設けられている。一方、第2の半導体チップ2の主面12には、上記第1の半導体チップ1の複数のバンプ電極13と対応する複数の突起状のバンプ電極15が設けられている。
【0018】
上記複数のバンプ電極13,15は、それらの導電接続性を良好とするために、たとえば金製のバンプ電極として形成されている。また、同様に、上記複数のパッド状電極14も金線等のワイヤ(後述)との導電接続性を良好とするために、その表面が金製の電極とされている。具体的には、パッド状電極14は、たとえば第1の半導体チップ1の主面11に形成されたアルミニウム製の平坦な電極の表面に金メッキを施すことによって形成される。
【0019】
上記第1の半導体チップ1は、その主面11が上向きとなる姿勢とされて、その裏面21が上記ダイパッド3の上面に接着剤等を介して接着されている。上記第2の半導体チップ2は、上記第1の半導体チップ1よりもその大きさが小であり、その裏面22が上向きとなる姿勢で第1の半導体チップ1上に重ねられている。詳細には、第2の半導体チップ2の主面12は、第1の半導体チップ1の主面11と異方性導電接着剤23を介して接着されている。なお、異方性導電接着剤23に代わり、異方性導電フィルム等を適用するようにしてもよい。
【0020】
異方性導電接着剤23は、図2に示すように、絶縁材料としての、たとえば熱硬化性のエポキシ樹脂内に金属粒子等の導電性粒子23aを分散させて含有させたものであって、上記両半導体チップ1,2の主面11,12間に存在するだけではその厚み方向に導電性を有することはなく、それらの厚み方向に所定値以上の圧力が加わえられると、その圧力が加えられた部分のみが導電性を有することとなる特性を有している。そのため、上記第1の半導体チップ1のバンプ電極13と、第2の半導体チップ2のバンプ電極15とは、それらが互いに対向して配置されることにより、これらの間に所定値以上の圧力が加えられ、異方性導電接着剤23を介して互いに導通接続されている。したがって、上記両半導体チップ1,2は、互いに電気的に接続された状態で組み合わされている。
【0021】
図1に戻り、上記第1の半導体チップ1の主面11に形成されたパッド状電極14には、金線等からなるワイヤWがボンディングされ、このワイヤWは、複数本のリードフレーム4に接続されている。
【0022】
リードフレーム4は、銅等の薄肉金属板によって形成されたものであり、パッケージング樹脂5の内部に埋没した内部リード24と、パッケージング樹脂5の外部に突出した外部リード25とを有している。このリードフレーム4によって、この半導体装置を他の実装基板に実装することができる。すなわち、ハンダペーストが塗布された他の実装基板の所定領域に、上記リードフレーム4を接触させるようにこの半導体装置を載置した後、ハンダペーストを加熱してハンダリフロー処理を行うと、この半導体装置を他の実装基板の所定領域に実装することができる。
【0023】
ダイパッド3は、たとえば平面視略矩形状に形成されており、上記リードフレーム4と同様に、銅等の薄肉金属板によって形成されている。このダイパッド3に接着剤が塗布されて第1の半導体チップ1が接合される。なお、上記リードフレーム4およびダイパッド3は、後述する導体フレームから派生したものである。
【0024】
上記パッケージング樹脂5は、たとえば熱硬化性を有するエポキシ樹脂からなり、両半導体チップ1,2の周辺部、ワイヤWのボンディング位置、ダイパッド3、リードフレーム4の一部等を覆うように成形されている。パッケージング樹脂5の上面5aは、第2の半導体チップ2の上向きの裏面22と略面一の高さとされ、上記裏面22の略全面が外部に露出するように形成されている。
【0025】
すなわち、本実施形態によると、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出するようにパッケージング樹脂5が成形されているので、パッケージング樹脂5の成形の際に、第1および第2の半導体チップ1,2に対して加えられる、パッケージング樹脂5の硬化、収縮による押圧力を緩和することができる。詳細には、従来では上記押圧力によりバンプ電極13,15が半導体チップ1,2の内部に押しやられる場合があり、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部には回路素子を設けることができないといった弊害を生じていたが、本実施形態では、第2の半導体チップ2の裏面22のほぼ全面が外部に露出しているので、バンプ電極13,15に影響を及ぼしていた押圧力が緩和されることになる。そのため、バンプ電極13,15が半導体チップ1,2の内部に押しやられることが回避され、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部に、回路素子を設けたとしても、これら回路素子の損傷を防止することができる。したがって、回路素子は、安定した動作が行え得、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【0026】
また、第2の半導体チップ2の裏面22を外部に露出させる結果、バンプ電極13,15の基端部近傍の、半導体チップ1,2の内部に、回路素子を設けることができるので、回路の設計自由度が制限されることがなく、回路素子の実装密度を高めることができる。したがって、半導体装置の一層の小型化を図ることができる。
【0027】
次に、この半導体装置の製造方法について説明する。この半導体装置の製造方法では、図3,4に示すような導体フレーム31が用いられ、この導体フレーム31に、第1および第2の半導体チップ1,2が搭載される。
【0028】
まず、導体フレーム31に搭載される前に、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2とが重ね合わされる。すなわち、第1の半導体チップ1をその主面11を上向きにし、裏面21がたとえば図示しないテープキャリア上に仮接着される。次いで、第1の半導体チップ1の主面11に異方性導電接着剤23等を塗布する。この場合、異方性導電接着剤23の厚みは、バンプ電極13の高さよりも多少高くなる厚みにしておく。
【0029】
次に、第2の半導体チップ2を、図示しない吸着コレット等に保持させ、第1の半導体チップ1の上方に配置する。そして、第1および第2の半導体チップ1,2の各バンプ電極13,15が対向するように、第1の半導体チップ1に対して第2の半導体チップ2の位置合わせを行う。その後、第2の半導体チップ2を下降させて第2の半導体チップ2を第1の半導体チップ1上に載置し、この第2の半導体チップ2を下方に押し付ける。これにより、異方性導電接着剤23は、2つの半導体チップ1,2の間で圧縮されて主面11,12全域に広がる。
【0030】
この場合、異方性導電接着剤23は、互いに対向するバンプ電極13,15間において大きな圧縮力を受け、図2に示すように、導電性粒子23aが上記バンプ電極13,15の表面に密着することとなり、上記バンプ電極13,15間のみが適切に導通することになる。その後、異方性導電接着剤23を加熱して硬化させる。これにより、第1の半導体チップ1と第2の半導体チップ2との接着固定状態をより確実なものとすることができる。
【0031】
上記のような方法で重ね合わされた第1および第2の半導体チップ1,2は、上述した導体フレーム31に搭載される。この導体フレーム31は、たとえば銅製の金属板に打ち抜きプレス加工を施し、所定のフォーミング加工を施す等して形成されたものであり、一定方向に延びる長尺状である。より詳細には、この導体フレーム31は、多数の送り孔32が一定間隔で穿設された2条の側縁部33,34の間に、第1および第2の半導体チップ1,2を搭載するためのダイパッド3をその長手方向に一定間隔で複数箇所形成したものである。そして、この導体フレーム31は、上記ダイパッド3を支持するサポートリード35、上記ダイパッド3から離反した位置に設けられた複数条の内部リード24、およびこれら複数条の内部リード24とタイバー36を介して繋がった複数条の外部リード25をそれぞれ具備している。
【0032】
上記導体フレーム31のダイパッド3上に、図4に示すように、上記両半導体チップ1,2を接着する。この場合、ダイパッド3側または第1の半導体チップ1の裏面21側、あるいは両方に、予めたとえばチップボンダー等を塗布しておく。その後、第1の半導体チップ1のパッド状電極14とリードフレーム4の内部リード24とをワイヤWを介して結線接続する。
【0033】
次いで、たとえばトランスファー成形法を用いて、パッケージング樹脂5の成形を行い、両半導体チップ1,2やその周辺部分を封止する樹脂パッケージ作業を行う。詳細には、図5に示すように、両半導体チップ1,2を所定の金型41,42を用いてエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂によりパッケージングを行い、パッケージング樹脂5を成形する。この場合、図6に示すように、第2の半導体チップ2の裏面22と、上側の金型41の内面41aとが接するように、金型41,42を両半導体チップ1,2およびリードフレーム4に対して配置し、エポキシ樹脂を金型41,42内に注入する。これにより、パッケージング樹脂5は、第2の半導体チップ2の裏面22と略面一になるような高さまで形成されることになる。
【0034】
上記樹脂パッケージ作業が終了すれば、導体フレーム31の不要部分を取り除き、リードフレーム4を折り曲げるフォーミング加工を行う。このような一連の作業工程により、図1に示すような半導体装置を得ることができる。
【0035】
図7は、本実施形態に係る半導体装置の変形例を示す図である。同図によれば、この半導体装置は、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出していることに代わり、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられ、放熱板43の片面が外部に露出するようになっている。
【0036】
上記放熱板43は、平面視略矩形状の金属製のプレート部材によって形成されており、放熱面積を大きくとるために、その大きさは、第2の半導体チップ2より大とされている。放熱板43は、一方の側面43aが第2の半導体チップ2の裏面22に、たとえば超音波接合、スポット溶接、またはそれ以外の方法によって接合されている。そして、他方の側面43bが上向きに外部に露出されている。その他の構成については、上記した実施形態の構成と略同様である。
【0037】
この変形例のように、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられることにより、第2の半導体チップ2の裏面22は、直接外部に露出していないが、放熱板43を通じて間接的に外部に露出することになる。したがって、パッケージング樹脂5を封止する際に、第1および第2の半導体チップ1,2に対する押圧力が緩和されることになり、上述した実施形態と同様に、バンプ電極13,15による回路素子の損傷を防止することができる。
【0038】
また、この実施形態では、第2の半導体チップ2の裏面22に放熱板43が設けられ、放熱板43が外部に直接露出しているため、第2の半導体チップ2から発せられる熱は、上記裏面22から外部に効率よく逃がすことができる。そのため、この半導体装置の放熱性を良好に維持し、半導体チップ1,2が駆動しているときの温度上昇を抑制し、半導体チップ1,2に組み込まれている電子回路の動作を安定させることができる。
【0039】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態においては、第2の半導体チップ2の裏面22が外部に露出するように構成されていたが、この構成に代わり、第1の半導体チップ1の裏面21がダイパッド3を介して外部に露出するように、形成されていてもよい。また、図8に示すように、第1および第2の半導体チップ1,2の両方の裏面21,22がそれぞれ外部に露出されていてもよい。
【0040】
また、上記実施形態においては、第2の半導体チップ2に放熱板43が設けられていたが、図9に示すように、第1の半導体チップ1の裏面21とダイパッド3を介して繋がっている下面に放熱板44が設けられていてもよい。さらには、両半導体チップ1,2に両放熱板43,44がそれぞれ設けられていてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、2つの半導体チップを搭載した半導体装置について説明したが、半導体チップの搭載数は、これに限らず、3つ以上の半導体チップが搭載されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る半導体装置の一例を示す断面図である。
【図2】図1の一部拡大要部断面図である。
【図3】導体フレームの要部平面図である。
【図4】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図5】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図6】図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための図である。
【図7】図1に示す半導体装置の変形例を示す断面図である。
【図8】図1に示す半導体装置の他の変形例を示す断面図である。
【図9】図1に示す半導体装置の他の変形例を示す断面図である。
【図10】従来の半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1の半導体チップ
2 第2の半導体チップ
5 パッケージング樹脂
11 主面(第1の半導体チップの)
12 主面(第2の半導体チップの)
13 バンプ電極(第1の半導体チップの)
15 バンプ電極(第2の半導体チップの)
22 裏面(第2の半導体チップの)
23 異方性導電接着剤
43 放熱板
Claims (2)
- 第1の半導体チップと第2の半導体チップとのそれぞれの主面同士が互いに対面して接着され、かつそれらの主面に形成されている金製の電極同士が互いに対向して導通され、上記第1および第2の半導体チップがパッケージング樹脂によって樹脂パッケージされた半導体装置であって、
上記第1および第2の半導体チップが樹脂パッケージされる際の上記パッケージング樹脂の収縮による押圧力を緩和するために、少なくとも上記第1および第2の半導体チップの一方の片面が上記パッケージング樹脂の外部に露出しているとともに、
上記第1および第2の半導体チップの各電極の基端近傍の内部に、回路素子が組み込まれていることを特徴とする、半導体装置。 - 上記第1および第2の半導体チップの一方の片面に、放熱体が設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000002406A JP3606440B2 (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000002406A JP3606440B2 (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001196527A JP2001196527A (ja) | 2001-07-19 |
JP3606440B2 true JP3606440B2 (ja) | 2005-01-05 |
Family
ID=18531516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000002406A Expired - Fee Related JP3606440B2 (ja) | 2000-01-11 | 2000-01-11 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3606440B2 (ja) |
-
2000
- 2000-01-11 JP JP2000002406A patent/JP3606440B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001196527A (ja) | 2001-07-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7138706B2 (en) | Semiconductor device and method for manufacturing the same | |
US6177718B1 (en) | Resin-sealed semiconductor device | |
US20180130724A1 (en) | Semiconductor device, semiconductor device manufacturing method and semiconductor device mounting structure | |
JP3619773B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
TW498516B (en) | Manufacturing method for semiconductor package with heat sink | |
JP5579402B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法並びに電子装置 | |
US6638790B2 (en) | Leadframe and method for manufacturing resin-molded semiconductor device | |
TWI253155B (en) | Thermally enhanced semiconductor package and fabrication method thereof | |
JP3297254B2 (ja) | 半導体パッケージおよびその製造方法 | |
TWI255532B (en) | Flip-chip ball grid array semiconductor package with heat-dissipating device and method for fabricating the same | |
EP0890989A1 (en) | Semiconductor device and method for manufacturing thereof | |
US8803304B2 (en) | Semiconductor package and manufacturing method thereof | |
KR20060101385A (ko) | 반도체 장치 및 그 제조 방법 | |
US7705469B2 (en) | Lead frame, semiconductor device using same and manufacturing method thereof | |
JP2004349316A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
US7282395B2 (en) | Method of making exposed pad ball grid array package | |
US20080197466A1 (en) | Semiconductor device and manufacturing method thereof | |
TW571406B (en) | High performance thermally enhanced package and method of fabricating the same | |
US20050263482A1 (en) | Method of manufacturing circuit device | |
JPH08139218A (ja) | 混成集積回路装置およびその製造方法 | |
JPH10335577A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP3628991B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP3606440B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP3371240B2 (ja) | 樹脂パッケージ型半導体装置 | |
JP3510520B2 (ja) | 半導体パッケージ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040930 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |