JP3605668B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液を用いた二次電池に関するものであり、特に高電流密度の充放電ができる非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に非水電解液二次電池は、リチウムをドープ、脱ドープすることができる負極と遷移金属化合物を含有する正極を用いたリチウムイオン二次電池に代表される。また、非水電解液二次電池は、帯状の負極側集電体に負極活物質を塗布した帯状負極と、帯状の正極側集電体に正極活物質を塗布した帯状正極とをセパレータを介して積層したものが外装材で被覆されている。或いは前記帯状負極と帯状正極とを積層したものを、渦巻状に巻回して円筒状のジェリーロールと称される電池要素を作成した後に、電池缶内に収容して電池とすることが行われている。
特に、円筒状の電池要素を電池缶内に収容した電池は、密閉性に優れると共に円筒状であるために、積層体の部位によらず一様な電池反応を行うことが可能であるという特徴を有している。
また、大電流を取り出す目的で使用される非水電解液二次電池においても円筒状の電池が重要な位置を占めており、電気自動車、電気補助自転車等の動力用の大型電池としても期待されている。
【0003】
次に、従来の非水電解液二次電池につき、図面を参照して説明する。
図8は従来の非水電解液二次電池を示す断面図である。
図8に示す非水電解液二次電池は円筒状である。係る非水電解液二次電池は、その電池外装缶5内に、負極集電体に負極活物質を設けた帯状の負極電極3と正極集電体に正極活物質を設けた帯状の正極電極2とを有している。電池外装缶5内には負極電極3及び正極電極2よりも幅が広いセパレータ1を介して積層になる態様で巻回したコア4、セパレータ1、負極電極3及び正極電極2からなる電池要素が設けられている。係る電池要素の両端面は、正極電極2或いは負極電極3は突出せずにセパレータ1の端部で構成されている。
また、電池外装缶5を負極側とした非水電解液二次電池の場合には、帯状の負極電極3に取り付けた短冊状の入出力取り出しリード15aを溶接等の方法によって電池外装缶5の内壁に接合している。入出力取り出しリード15aは、電池内部の異常な圧力上昇時に内部の圧力を開放する圧力開放弁と電流とを遮断する電流遮断機構等を有している。更に、入出力取り出しリード15aは正極側も兼ねており、キャップ20、ニッケルリング21、ラプチャーディスク22、ウエルドプレート19及びガスケット23からなるヘッダ部10に接続されている。
【0004】
次に、図面を参照してヘッダ部の安全機構を説明する。
図9(a)は本発明及び従来の非水電解液二次電池のヘッダ部の構成部材の一例を示す図である。
図9(b)は本発明及び従来の非水電解液二次電池の安全機構を説明する断面図である。
ヘッダ部10は、キャップ20、ニッケルリング21、ラプチャーディスク22、ウエルドプレート19及びガスケット23で構成されている。係る構成を組み立てた後は、ヘッダ組立側面図(安全機構未動作時)30になる。
【0005】
ヘッダ組立側面図(安全機構動作時1)31は、過充電や異常な電池内部温度上昇により電池内部のガス圧力が上昇される。その後、ヘッダ組立側面図31は、ラプチャーディスク22を反転させることにより、ラプチャーディスク22とウエルドプレート19との電気経路を遮断して電池外部へのエネルギーの入出力を不可能にする。
また、ヘッダ組立側面図(安全機構動作時2)32は、ヘッダ組立側側面図(安全機構動作時1)31で、安全機構が動作した後に発熱等により、反応が進み、その結果として電池内部のガス圧力がさらに上昇する。この場合のヘッダ組立側面図32においては、反転したラプチャーディスク22の点線切り欠き部分が破壊され、ガスが外部に開放され、電池の爆発等を回避することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上説明した従来の非水電解液二次電池にあっても次のような問題があった。
図8及び図9を参照して説明すると、従来の非水電解液二次電池は、電池内部のエネルギーを内部に閉じ込め、外部に出力することが行えない状態を作る安全機構である。一度その機構が動作すると電池要素と外部端子である電池外装缶5及びキャップ20との接続を切断する為、エネルギーを開放することができなかった。
そこで、開放出来なくなった電池内部のエネルギーを開放させる為に、電池外装缶5の側壁に釘を刺す等の手段により強制的に短絡させていた。
この様な手段においては、電池内部のエネルギーを開放することができる。
しかし、設備が大型になりコストが増大するばかりか、発火、発煙及び爆発等の可能性もあり、大変危険な作業になるという問題があった。
【0007】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、開放出来なくなった電池内部のエネルギーを安全に開放することができる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
また、本出願第1の発明は、セパレータを介して積層された正極活物質層及び負極活物質層を有する正極集電体及び負極集電体がコアを軸として巻回されてなる電池要素を電池外装缶内部に有し、前記電池要素が正極及び負極に電気的に接続されてなる非水電解液二次電池において、前記コアの内壁の一部の全内周に渡り形成された導電性部材と、前記コアの内部に設けた放電用負荷と、当該放電用負荷から前記正極の方向及び前記負極の方向に延設される放電用負荷リードとを有し、前記導電性部材の内周縁に放電用負荷リードに当接する態様で絶縁性の放電用負荷リードガイドを設け、前記電池外装缶を強制的に塑性変形させたときに、前記放電用負荷と前記放電用負荷リードと前記電池要素とで電気回路を形成することによって前記放電用負荷で熱を発生させ、当該放電用負荷で発生した熱を前記電池外装缶の内壁を通して外部に放熱する安全機構を有することを特徴とする非水電解液二次電池である。
【0013】
したがって、本出願第1の発明の非水電解液二次電池によれば、導電性部材の内周縁に放電用負荷リードに当接する態様で絶縁性の放電用負荷リードガイドを設けたことから、放電用負荷リードを所定の位置に保持することができる。即ち、コアの内壁の一部の全内周に形成された導電性部材と放電用負荷リードとが誤って接触することに起因する短絡を防止することができる。その結果、そのような誤動作を回避して開放出来なくなった電池内部のエネルギーを安全に開放することができる。
【0014】
また、本出願第2の発明は、セパレータを介して積層された正極活物質層及び負極活物質層を有する正極集電体及び負極集電体がコアを軸として巻回されてなる電池要素を電池外装缶内部に有し、前記電池要素が正極及び負極に電気的に接続されてなる非水電解液二次電池において、前記コアの内壁の一部の全内周に渡り形成された導電性部材と、前記コアの内部に設けた放電用負荷と、当該放電用負荷から前記正極の方向及び前記負極の方向に延設される放電用負荷リードとを有し、前記導電性部材の内周縁に放電用負荷リードに当接する態様で絶縁性の放電用負荷リードガイドを設け、前記導電性部材の内部に設けた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応した前記電池外装缶の外部側壁にマークを設け、前記電池外装缶を強制的に塑性変形させたときに、前記放電用負荷と前記放電用負荷リードと前記電池要素とで電気回路を形成することによって前記放電用負荷で熱を発生させ、当該放電用負荷で発生した熱を前記電池外装缶の内壁を通して外部に放熱する安全機構を有することを特徴とする非水電解液二次電池である。
【0015】
したがって、本出願第2の発明の非水電解液二次電池によれば、導電性部材の内部に設けられた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応させて電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことから、前記マークを押圧し電池外装缶を塑性変形させることで、導電性部材と放電用負荷リードとを当接させ、放電用負荷と電池要素とで電気回路を形成させる際の押し込み位置(潰し位置)を視覚的に確認することができる。従って、電気回路形成時の作業性を向上させながら開放出来なくなった電池内部のエネルギーを安全に開放することができる。
【0018】
また、本出願第3の発明は、前記放電用負荷リードガイドが位置する部位に対応させて前記電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非水電解液二次電池である。
【0019】
したがって、本出願第3の発明の非水電解液二次電池によれば、前記放電用負荷リードガイドが位置する部位に対応させて電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことから、電池外装缶の外部側壁に設けられたマーク以外の所定部位を押圧し、電池外装缶を塑性変形させることで、コアの内壁の一部の全内周に形成された導電性部材と放電用負荷リードとを当接させ、電気回路を形成させる際の作業性を向上させることができる。
【0020】
また、本出願第4の発明は、前記導電性部材の内部に設けた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応した前記電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一に記載の非水電解液二次電池である。
【0021】
したがって、本出願第4の発明の非水電解液二次電池によれば、導電性部材の内部に設けられた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応させて電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことから、前記マークを押圧し電池外装缶を塑性変形させることで、導電性部材と放電用負荷リードとを当接させ、放電用負荷と電池要素で電気回路を形成させる際の押し込み位置(潰し位置)を視覚的に確認することができる。従って、電気回路形成時の作業性を向上させることができる。
【0023】
また、本出願第5の発明は、前記マークを凸部としたことを特徴とする請求項4乃至請求項4の何れか一に記載の非水電解液二次電池である。
したがって、本出願第5の発明の非水電解液二次電池によれば、前記マークを凸部としたことから、前記凸部を押圧し、電池外装缶を塑性変形させることでコアの内壁の一部の全内周に形成された導電性部材と放電用負荷リードとを当接させ、電気回路を形成させる際の押し込み量を視覚的に確認することができる。従って、電気回路形成時の作業性を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の非水電解液二次電池につき図面を参照して説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の断面図である。
【0026】
図1に示すように本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池は、セパレータ1を介して積層された正極活物質層及び負極活物質層を有する正極集電体(正極電極2)及び負極集電体(負極電極3)がコア4を軸として巻回されてなる電池要素を電池外装缶5内部に収容している。また、
【0027】
また、本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の安全機構の構成を説明する。
コア4の内壁の一部に、全内周に渡り電池外装缶5の缶底部8に接続されるリードを有する導電性部材6(以下、短絡及び放熱用電極7)が形成されている。短絡及び放熱用電極7は負極となる缶底部8に接続される。
放電用負荷9から正極方向及び負極方向に延設されている放電用負荷リードがコア4内部に設けられている。放電用負荷リードは正極となるヘッダ部10と接続される放電用負荷リード11aと缶底部8の方向に延設される放電用負荷リード11bから構成されている。放電用負荷リードはコア4の内面に設けられた絶縁性の放電用負荷リードガイド12によって短絡及び放熱用電極7と放電用負荷リードとが当接しないように保持されている。放電用負荷9及び放電用負荷リードは、エネルギー放出用の負荷として設けられている。
【0028】
電池要素の底部端面13には、絶縁リング14が設けられており、負極集電体に取り付けられた少なくとも一以上の入出力取り出しリード15aは、絶縁リング14に設けた開口部16から缶底部8に接続される態様で延設されている。係る絶縁リング14は短絡及び放熱用電極とかしめリング17aとにより機械的に嵌着させた後、溶接により電池外装缶5の内壁に接合されている。
また、電池要素の上部端面18には、絶縁リング14が設けられており、正極集電体に取り付けられた少なくとも一以上の入出力取り出しリード15bは、絶縁リング14に設けた開口部16からヘッダ部10に接続される態様で延設されている。係る絶縁リング14は短絡及び放熱用電極7とかしめリング17bとにより機械的に嵌着された後、溶接によりヘッダ部10のウエルドプレート19に接合されている。
【0029】
ヘッダ部10は、キャップ20、ニッケルリング21、ラプチャーディスク22、ウエルドプレート19及びガスケット23から構成されている。ヘッダ部10はガスケット23を介して電池外装缶5の上部を電解液注液後に専用のかしめ機械を使用してかしめることにより非水電解液二次電池を封口している。
ヘッダ部10は、電流を遮断するディスコネクト機構及び電池内部の異常による内部圧力上昇時に作動して、内部圧力を開放するバースト機構が設けられている。また、過大な電流を遮断する素子等が設けられても良い。
ウエルドプレート19に接合される外部取り出し用溶接点24a及び電池外装缶5の内壁に接合される外部取り出し用溶接点24bは、抵抗溶接、超音波溶接又はレーザー溶接を用いて接合されている。
【0030】
電池外装缶5は外部側壁に放電用負荷リードガイド12の位置を示すマーク(図示せず)及び/又は潰し位置を示すマーク(図示せず)等が設けられている。また、前記潰し位置を示すマークを凸部(図示せず)とすることで規定量の押し込み量を視覚的に確認することができる。その結果として、安全機構動作時の作業性が向上される。また、凸部は押し込み量に対応するの長さを有する。
また、前記潰し位置は放電用負荷リードガイド12が設けられていない短絡及び放熱用電極7が位置する部位に対応する電池外装缶5の外部側面25を指す。
【0031】
入出力取り出しリード15a及びかしめリング17aには電池の正極材料として、電気的に安定である材料を使用する。例えばアルミニウム等を使用することが好ましい。
入出力取り出しリード15b及びかしめリング17bには非水電解液二次電池の負極材料として、電気的に安定である材料を使用する。例えばニッケル又は銅等を使用することが好ましい。
絶縁リング14、コア4の内部及び放電用リードガイド12は、電解質に腐食されにくい材料を使用する。例えば、ポリプロピレン又はポリプロエチレン等を用いることが好ましい。また、コア4については、巻き始めに接触する金属箔と同等の金属材料を用いてもよい。
短絡及び放熱用電極7と放電用負極リードとは、耐電解液性、導電性及び導熱性のある材料を使用する。例えば、銅、ニッケル又はアルミ等を用いることが好ましい。また、これらの部材に抵抗成分を持たせて、安全機構動作時に部材でエネルギーを放出しても良い。更に、これらの部材は発生した熱を分散させる効果もある。更に加えて、放電用負荷リードは放電用負荷径の中央部に配設・保持される。
放電用負荷9のサイズは、電池全高の1/5以内とし、電池外装缶5内に少なくとも一以上設ける。また、放電用負荷9の外周は、導熱性、絶縁性及び耐電解液性がある材料でコーティングしたものを使用する。例えば、ハーメチック抵抗をガラス又はセラミック等の絶縁材料で封止したものを使用することが好ましい。
【0032】
本発明の実施の形態1の非水電解質二次電池の発電要素について、図面を参照して更に詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の発電要素の一例を示す構成模式図である。
正極集電体の両面に塗布部及び未塗布部が重なり合うように正極活物質層を間欠塗布している。係る正極活物質層の未塗布部に入出力取り出しリード15bを接合した正極電極2と負極集電体との両面に塗布部及び未塗布部が重なり合うように負極活物質を間欠塗布している。係る負極活物質の未塗布部に入出力取り出しリード15aを接合した負極電極3を、負極電極3及び正極電極2よりも幅が広いセパレータ1を介して積層になるようにコア4を軸に巻回させて発電要素を得ている。
また、正極電極2に対して、負極電極3の幅は広く設けて、正極活物質層の対向電極となる負極活物質層に正極活物質からドープされる物質が負極活物質層以外に析出しないようにされている。
【0033】
また、ヘッダ部10の構成、作用及び効果は従来のヘッダ部と同一である。
しかし、係るヘッダ部を有する従来の非水電解液二次電池における課題は、本願発明の構成とすることで解決される。
従って、ヘッダ部10の安全機構作動時においても、安全に電池内部のエネルギーを開放することができる。
【0034】
次に図3(a)及び図3(b)を参照して本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の構成を説明する。
図3(a)は図1に示した本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池のA−A’断面図である。
図3(b)は図1に示した本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池のB−B’断面図である。
【0035】
図3(a)に示した非水電解液二次電池は、内側から放電用負荷9、短絡及び放熱用電極7、コア4、セパレータ1、負極電極3、正極電極2及び電池外装缶5で構成されている。放電用負荷9は、短絡及び放熱用電極7に電気的に短絡しないように放電用負荷9の外周部で接触している。係る構成により、放電用負荷9で発生した熱を電池外装缶5の内壁を通して外部に放熱する。
図3(b)に示した非水電解液二次電池は、内側から、放電用負荷リード11b、放電用負荷リードガイド12、短絡及び放熱用電極7、コア4、セパレータ1、負極電極3、正極電極2及び電池外装缶5で構成されている。係る構成とすることで、放電用負荷で発生した熱を電池外装缶5の内壁を通して外部に放熱する。
また、放電用負荷リード11bは、放電用負荷リードガイド12により短絡及び放熱用電極7と絶縁される。
【0036】
次に本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の安全機構動作時を図面を参照して説明する。
図4(a)は、本発明の実施の形態1の安全機構非動作時の非水電解液二次電池を示す模式図である。
図4(b)は、本発明の実施の形態1の安全機構動作時の非水電解液二次電池を示す模式図である。
図4(c)は、本発明の実施の形態1の安全機構動作時の非水電解液二次電池における電池外装缶5の変形動作を示す模式図である。
【0037】
図4(a)を参照して、本発明の実施の形態1の安全機構非動作時の非水電解液二次電池を説明する。
図4(a)に示すように、コア4内には、放電用負荷9と放電用負荷リード11bと放電用負荷リードガイド12と短絡及び放熱用電極7とが収容されている。安全機構が動作していない状態では、放電用負荷リード11bは、放電用負荷リードガイド12により、短絡及び放熱用電極7と電気的に絶縁されている。
また、放電用負荷9は電池外装缶5の変形の影響を受けにくいコア4の端部に設けられる。
更に、放電用リードガイド12の円周は、短絡及び放熱用電極7に接触固定されている。前記円周の径は、5mm以内である。放熱用リードガイド12の配置間隔は、電池高さの1/2以内として、放電用負荷リード11bが短絡及び放熱用電極7に接触しない態様で設けられる。
【0038】
次に本発明の実施の形態1の安全機構動作時の非水電解質二次電池を図4(b)及び図4(c)を参照して説明する。
本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の安全機構が動作した状態では、図4(c)に示すように、強制的に電池外装缶5の外部側壁25を変形させる。即ち、外部側壁25を変形させることにより、図4(b)に示すように、コア4と短絡及び放熱用電極7とが同時に変形される。その結果として放電用負荷リード11bと短絡及び放熱用電極7とを電気的に短絡させることにより、電池要素と放電用負荷リード11bとに電気経路が形成されてエネルギーを放電用負荷に出力させることができる。
【0039】
また、安全機構動作について図4(b)及び図4(c)を参照して更に詳細に説明する。
本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池に温度センサ28を取り付けた後、先端部に丸棒の付いた安全機構作動治具26を安全機構作動応力方向27(コア4方向)に押圧する。係る押圧動作により電池要素と放電用負荷リード11bとが電気的に短絡すると共に、電気経路が形成されて放電用負荷への放電を開始する。放熱開始後は温度センサ28により温度が上昇することをモニタして確認する。安全機構を作動させるための押し込み量は、圧壊試験と同様な状態を避けるため、電池直径の1/8以内とする。
また、安全機構は放電するための手段であるため、下記にて説明する放電用負荷9の放電時の温度設定条件を満たせば、短絡及び放熱用電極7と放電用負荷リード11bとの接続面等が抵抗であっても良いため、放電を行う為の接触面積は特に規定しない。
【0040】
放電用負荷9の設定条件は、電解液の系及び使用最大温度で異なる。放電用負荷9は、放電用負荷9を最大の値に設定する場合は、電解液が気化しないように電池の最大使用温度と沸点の温度差とによって決定してもよい。但し、一般的には十分な安全マージンを見ることが好ましく、電力20W程度の抵抗を使用して、放電時の最大設定電力が10W以下になるように設定する。
例えば、容量10Ah、使用最大温度が60℃、電解液の系がPC:EC:EMCのLiイオン二次電池に対して放電用負荷9を設定する場合は以下のようになる。
電解液の系がPC:EC;EMCを用いた場合、混合溶媒においても沸点が低い物質から気化していくため、先ず3種類の沸点及び引火点を調査する。この系では、EMCが最も沸点及び引火点が低い。具体的には、沸点が108℃、引火点が23℃である。
最大使用温度から沸点までのマージンは48℃であり、0.1C(1A)で放電する場合、電池最大電圧が4.2Vである。この時の最大電力は4.2Wであり、長時間電流を流し続けた場合においても、△Tで4℃程度の発熱であるため安全である。
また、短絡時のスパークの危険性については、スパークの発生は、電圧が高い時に発生する。従って、本発明の実施の形態1に示すLiイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池の安全機構動作時においては、単セル当たりの電圧が、最大4.2V程度であり、スパークの発生はない。
【0041】
また、放電用負荷リードガイドが設けられていない場合は、放電負荷を導電部材の内径に嵌着又は接着させることで放電負荷及び放電負荷リードを保持することもできる。
また、電池外装缶が塑性変形された結果、放電用負荷リードと電池要素との間に電気経路が形成される構造であれば、放電用負荷リードは正極及び負極に接続されていなくともよい。
【0042】
次に本発明の実施の形態1の非水電解質二次電池の製造方法につき下記にて説明する。
(1)コア内に短絡及び放熱用電極を挿入してコア内壁と接合させる。
(2)帯状の正極電極及び帯状の負極電極の一部の正極活物質及び負極活物質を取り除く。若しくは、間欠塗布を行い、正極箔及び負極箔が露出する部分を設ける。次に正極箔及び負極箔が露出する部分に入出力取り出しリードを接合してコアを軸にセパレータを介して積層させた積層体を巻回させ、電池要素を作成する。
(3)電池要素の端面に正極側及び負極側に絶縁リングを取り付けて、両絶縁リングの開口部から正極及び負極の入出力取り出しリードを突出させ、突出させた入出力取り出しリードとかしめリングで機械的に接合させる。
(4)電池外装缶内に電池要素を収納させた後、かしめリングで機械的に接合させた入出力取り出しリードと、短絡及び放熱用電極のリードとを缶底部に接合させて導電経路を形成させる。前記缶底部との接合は、接合面積を大に設定することが望ましい。また、接合は抵抗溶接、超音波溶接又はレーザー溶接を用いて行う。
(5)放電用負荷の放電用負荷リード及び短絡端子に、放電用負荷リードガイドを一定間隔に固定させてコア内に設置させる。
(6)入出力取り出しリードのヘッダ側とコア内とから突出する態様で設けられた放電用負荷リードをかしめリングで機械的に接合させ、電池外装缶の上部をグルービング(溝加工)し、電池の内壁に段差部を形成させる。
(7)前記放電用負荷リードをヘッダ部に接合させる。ヘッダ部との接合は、接合面積を大に設定することが望ましい。また、接合は抵抗接合、超音波接合又はレーザー接合等を用いて行う。
(8)電解液を注入した後、ヘッダ部をガスケットを介して電池外装缶とかしめ加工して電池を封止させる。
【0043】
以上で説明した本発明の実施の形態1の非水電解質二次電池の製造方法は、電池外装缶を負極にする例であるが、アルミニウム等を電池外装缶とした場合は電池外装缶が正極であっても良い。この場合は正極と負極とが逆になる。
また、放電用負荷リードガイドを設けない場合は、放電負荷を導電部材の内径に嵌着又は接着させることで放電負荷及び放電負荷リードを保持することもできる。
また、電池外装缶が塑性変形された結果、放電用負荷リードと電池要素との間に電気経路が形成される構造であれば、放電用負荷リードは正極及び負極に接続されていなくともよい。
【0044】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池につき、図面を参照して説明する。
図5は本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の断面図である。
図5に示すように本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池は、正極電極2と負極電極3とをセパレータ1を介して積層させ、コア4を軸として巻回させて電池要素を形成させている。コア4内には、短絡及び放熱用電極7と短絡端子29と放電用負荷リードガイド12と放電用負荷9とを設けて安全機構を形成させている。
【0045】
発電要素のコア4内の内壁には、一部に全内周に渡り短絡及び放熱用電極7が設けられている。係る短絡及び放熱用電極7の内部には放電用負荷9が設けられている。また短絡及び放熱用電極7の内面には放電用負荷リードガイド12が設けられている。更に、係る放熱用負荷リードガイド12により放電用負荷リード及び短絡端子29が短絡及び放熱用電極7の内部に保持されている。更に加えて、放電用負荷リードは短絡及び放熱用電極と絶縁されている。
また、発電要素の底部端面13には、絶縁リング14が設けられてる。更に、負極集電体に取り付けられた少なくとも一以上の入出力取り出しリード15aは、絶縁リング14に設けられた開口部16から缶底部8に接続される態様で延設されている。更に加えて、入出力取り出しリード15aは、短絡及び放熱用電極7とかしめリング17aにより機械的に嵌着された後、溶接を用いて電池外装缶5の内壁に接合されている。
また、発電要素の上部端面18には、絶縁リング14が設けられている。更に、正極集電体の端部に取り付けられた少なくとも一以上の入出力取り出しリード15bは、絶縁リング14に設けられた開口部16から延設されている。更に加えて、入出力取り出しリード15bは、短絡及び放熱用電極7とかしめリング17bとにより機械的に嵌着された後、溶接を用いてヘッダ部10のウエルドプレート19に接合されている。
【0046】
また、キャップ20、ニッケルリング21、ラプチャーディスク22、ウエルドプレート19及びガスケット23からなるヘッダ部10はガスケット23を介して電池外装缶5の上部を電解液を注液後に専用のかしめ機械を使用してかしめることにより電池を封口している。
前記ウエルドプレート19に接合される外部取り出し用溶接点24a及び電池外装缶5の内壁に接合される外部取り出し用溶接点24bは抵抗溶接、超音波溶接又はレーザー溶接を用いて接合される。
ヘッダ部10には、電池内部の異常による内部圧力上昇時に作動して、電流を遮断するディスコネクト機構及び内部圧力を開放するバースト機構が設けられている。また、ヘッダ部10には過大な電流を遮断する素子等が設けられても良い。
【0047】
電池外装缶5は、外部側壁25に放電用負荷リードガイドの位置を示すマーク(図示せず)及び/又は潰し位置を示すマーク(図示せず)を設けることで安全機構動作を容易に行うことができる。また、前記潰し位置を示すマークを凸部(図示せず)とすることで規定量の押し込みを視覚的に確認することができる。
また、前記潰し位置は放電用負荷リードガイド12が設けられていない短絡及び放熱用電極7が位置する部位に対応する電池外装缶5の外部側面25を指す。更に、本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池においては、短絡端子29と接続された電極が位置する電池外装缶5の外部を指す。更に加えて、以上で説明した潰し位置のうち、前記凸部は少なくとも一の潰し位置に設けられる。
その結果として、安全機構動作時の作業性が向上される。
また、凸部は押し込み量に対応するの長さを有する。
【0048】
入出力取り出しリード15b及びかしめリング17bは、正極電極2材料として、電気的に安定である材料を使用する。例えば、アルミニウム等を使用することが好ましい。
また、入出力取り出しリード15a及びかしめリング17bは、負極電極3材料として、電気的に安定である材料を使用する。例えば、ニッケル又は銅等を使用することが好ましい。
短絡及び放熱用電極7と放電用負荷リードとは、耐電解液性、導電性及び導熱性のある材料を使用する。例えば、銅、ニッケル又はアルミニウム等を使用することが好ましい。また、これらの部材に抵抗成分を持たせて、安全機構動作時に部材でエネルギーを放出させても良い。更に、これらの部材は、発生した熱を分散させる効果もある。更に加えて、放電用負荷リードは、放電用負荷径の中央部に接続される。
放電用負荷9のサイズは電池全高の1/5以内とし、電池外装缶5に一以上設け、導熱性、耐熱性及び耐電解液性を有する材料でコーティングしたものを使用する。例えば、ハーメチック抵抗をガラス又はセラミック等の絶縁材料で封止したものを使用することが好ましい。
【0049】
次に図6(a)及び図6(b)を参照して本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の構成を説明する。
図6(a)は図5に示した本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池のA−A’断面図である。
図6(b)は図5に示した本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池のB−B’断面図である。
【0050】
図6(a)に示した非水電解液二次電池は、内側から放電用負荷、短絡及び放熱用電極、コア4、セパレータ1、負極電極3、正極電極2及び電池外装缶5で構成されている。放電用負荷9は、短絡及び放熱用電極7に電気的に短絡しないように放電用負荷9の外周部で接触している。係る構成により、放電用負荷9で発生した熱を電池外装缶5の内壁を通して外部に放熱する。
図6(b)に示した非水電解液二次電池は、内側から、短絡端子29、放電用負荷リードガイド12、短絡及び放熱用電極7、コア4、セパレータ1、負極電極3、正極電極2及び電池外装缶5で構成されている。放電用負荷9は、短絡及び放熱用電極7に電気的に短絡しないように放電用負荷9の外周部で接触している。係る構成とすることで、放電用負荷で発生した熱を電池外装缶5の内壁を通して外部に放熱する。
また、短絡端子は、放電用負荷リードガイドにより、短絡及び放熱用電極と絶縁されている。
【0051】
次に、本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構につき図面を参照して説明する。
図7(a)は、本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構非動作時を示す模式図である。
図7(b)は、本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構動作時を示す模式図である。
図7(c)は、本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構動作時における電池外装缶5の変形動作を示す模式図である。
【0052】
図7(a)を参照して説明すると、コア4内には、放電用負荷9と放電用負荷リード11bと放電用負荷リードガイド12と短絡及び放熱用電極7と短絡端子29が収納されている。安全機構が動作していない状態では、放電用負荷リード11bは、放電用負荷リードガイド12により短絡及び放熱用電極7と絶縁される。また、短絡端子12は短絡及び放熱用電極7と電気的に接触接続しており、放電用負荷リード11bとは絶縁される。
【0053】
また、安全機構が動作していない状態では、図7(c)に示すように強制的に電池外装缶5の缶底部8を変形させる。即ち、図7(b)に示すように、短絡端子29が短絡及び放熱用電極7内に電気的に接触接続された状態で放電用負荷リード11b側に移動して、電気的に短絡させる。その結果として、電気経路とを形成させてエネルギーを放電用負荷に出力する。
【0054】
安全機構の作動については、電池に温度センサ28を取り付けた後、先端部に丸棒の付いた安全機構作動用治具26により、安全機構作動応力27の方向に電池外装缶5の缶底部8を電池外装缶5の缶底部8がコア4に接触する程度潰す。それにより放電用負荷9への放電を開始する。
放熱開始後は温度センサ28より温度が上昇することをモニタして確認する。
【0055】
また、缶底部8に押し込み用の凸部等を設け、係る凸部を押し込むようにしても視覚的に押し込み量が確認できる。この時の短絡及び放熱用電極7と短絡端子29との間隔は、短絡端子29の缶底部8側の凸部、即ち電池外装缶5の缶底部8の底部端部13と缶底部8とで形成される隙間と同程度にすることが望ましい。
安全装置を作動させるための押し込み量は、圧壊試験と同様な状態を避けるため、缶底部がコア4に接触する位置までとする。
【0056】
また、放電用負荷リードが設けられていない場合は、放電負荷を導電部材の内径に嵌着又は接着させることで放電負荷及び放電負荷リードを保持することもできる。更に、短絡端子の一部を導電部材の内径に嵌着させることで、短絡端子を保持することもできる。
また、電池外装缶が塑性変形された結果、放電用負荷リードと電池要素との間に電気経路が形成される構造であれば、放電用負荷リードは正極及び負極に接続されていなくともよい。
【0057】
次に本発明の実施の形態2の非水電解質二次電池の製造方法につき下記にて説明する。
(1)コア内に短絡及び放熱用電極を挿入してコア内壁と接合させる。
(2)帯状の正極電極及び帯状の負極電極の一部の正極活物質及び負極活物質を取り除く。若しくは、間欠塗布を行い、正極箔及び負極箔が露出する部分を設ける。次に正極箔及び負極箔が露出する部分に入出力取り出しリードを接合してコアを軸にセパレータを介して積層させた積層体を巻回させ、電池要素を作成する。
(3)電池要素の端面に正極側及び負極側に絶縁リングを取り付けて、両絶縁リングの開口部から正極及び負極の入出力取り出しリードを突出させ、突出させた入出力取り出しリードとかしめリングで機械的に接合させる。
(4)電池外装缶内に電池要素を収納させた後、かしめリングで機械的に接合させた入出力取り出しリードと、短絡及び放熱用電極のリードとを缶底部に接合させて導電経路を形成させる。前記缶底部との接合は、接合面積を大に設定することが望ましい。また、接合は抵抗溶接、超音波溶接又はレーザー溶接を用いて行う。
(5)放電用負荷の放電用負荷リード及び短絡端子に、放電用負荷リードガイドを一定間隔に固定させてコア内に設置させる。
(6)入出力取り出しリードのヘッダ側とコア内とから突出する態様で設けられた放電用負荷リードをかしめリングで機械的に接合させ、電池外装缶の上部をグルービング(溝加工)し、電池の内壁に段差部を形成させる。
(7)前記放電用負荷リードをヘッダ部に接合させる。ヘッダ部との接合は、接合面積を大に設定することが望ましい。また、接合は抵抗接合、超音波接合又はレーザー接合等を用いて行う。
(8)電解液を注入した後、ヘッダ部をガスケットを介して電池外装缶とかしめ加工して電池を封止させる。
【0058】
以上で説明した本発明の実施の形態2の非水電解質二次電池は、電池外装缶を負極にする例であるが、アルミニウム等を電池外装缶とした場合は電池外装缶が正極であっても良い。この場合は正極と負極とが逆になる。
また、放電用負荷リードを設けない場合は、放電負荷を導電部材の内径に嵌着又は接着させることで放電負荷及び放電負荷リードを保持することもできる。更に、短絡端子の一部を導電部材の内径に嵌着させることで、短絡端子を保持することもできる。
また、電池外装缶が塑性変形された結果、放電用負荷リードと電池要素との間に電気経路が形成される構造であれば、放電用負荷リードは正極及び負極に接続されていなくともよい。
【0059】
【発明の効果】
電池外装缶5内にエネルギー放出用の負荷を設けた電池において、電池要素と外部取り出し溶接点24a及び/又は外部取り出し溶接点24bが振動等によって切断した場合や回路等の不具合で、ヘッダ部の安全機構が作動した場合に、電池外装缶5を強制的に変形させることで電池外装缶5内部に設けたエネルギー放出用の負荷に電池要素が短絡して安全にエネルギーを放出させることができる。その結果として、電池を安全な状態にすることができる。また、大規模な設備を必要としないため、コストを低減させる利点がある。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の断面図
【図2】本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池の電池要素を示す模式図
【図3】(a) 本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池のA―A’断面図
(b) 本発明の実施の形態1の非水電解液二次電池のB―B’断面図
【図4】(a) 本発明の実施の形態1の安全機構非動作時の非水電解液二次電池を示す模式図
(b) 本発明の実施の形態1の安全機構動作時の非水電解液二次電池を示す模式図
(c) 本発明の実施の形態1の安全機構動作時の非水電解液二次電池における電池外装缶の変形動作を示す模式図
【図5】本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池を示す断面図
【図6】(a) 本発明の実施の形態2の図5に示した非水電解液二次電池のA−A’断面図
(b) 本発明の実施の形態2の図5に示した非水電解液二次電池のB−B’断面図
【図7】(a) 本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構非動作時を示す模式図
(b) 本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構動作時を示す模式図
(c) 本発明の実施の形態2の非水電解液二次電池の安全機構動作時における電池外装缶の変形動作を示す模式図
【図8】従来の非水電解液二次電池を示す断面図
【図9】(a) 本発明及び従来の非水電解液二次電池のヘッダ部の構成部材の一例を示す図
(b) 本発明及び従来の非水電解液二次電池の安全機構を説明する断面図
【符号の説明】
1 セパレータ
2 正極電極
3 負極電極
4 コア
5 電池外装缶
6 導電性部材
7 短絡及び放熱用電極
8 缶底部
9 放電用負荷
10 ヘッダ部
11a 放電用負荷リード
11b 放電用負荷リード
12 放電用負荷リードガイド
13 底部端面
14 絶縁リング
15a 入出力取り出しリード
15b 入出力取り出しリード
16 開口部
17a かしめリング
17b かしめリング
18 上部端面
19 ウエルドプレート
20 キャップ
21 ニッケルリング
22 ラプチャーディスク
23 ガスケット
24a 外部取り出し溶接点
24b 外部取り出し溶接点
25 外部側壁
26 安全機構作動治具
27 安全機構作動応力方向
28 温度センサ
29 短絡端子
30 ヘッダ組立側面図
31 ヘッダ組立側面図
32 ヘッダ組立側面図
Claims (5)
- セパレータを介して積層された正極活物質層及び負極活物質層を有する正極集電体及び負極集電体がコアを軸として巻回されてなる電池要素を電池外装缶内部に有し、前記電池要素が正極及び負極に電気的に接続されてなる非水電解液二次電池において、前記コアの内壁の一部の全内周に渡り形成された導電性部材と、前記コアの内部に設けた放電用負荷と、当該放電用負荷から前記正極の方向及び前記負極の方向に延設される放電用負荷リードとを有し、前記導電性部材の内周縁に放電用負荷リードを当接する態様で絶縁性の放電用負荷リードガイドを設け、前記電池外装缶を強制的に塑性変形させたときに、前記放電用負荷と前記放電用負荷リードと前記電池要素とで電気回路を形成することによって前記放電用負荷で熱を発生させ、当該放電用負荷で発生した熱を前記電池外装缶の内壁を通して外部に放熱する安全機構を有することを特徴とする非水電解液二次電池。
- セパレータを介して積層された正極活物質層及び負極活物質層を有する正極集電体及び負極集電体がコアを軸として巻回されてなる電池要素を電池外装缶内部に有し、前記電池要素が正極及び負極に電気的に接続されてなる非水電解液二次電池において、前記コアの内壁の一部の全内周に渡り形成された導電性部材と、前記コアの内部に設けた放電用負荷と、当該放電用負荷から前記正極の方向及び前記負極の方向に延設される放電用負荷リードとを有し、前記導電性部材の内周縁に放電用負荷リードに当接する態様で絶縁性の放電用負荷リードガイドを設け、前記導電性部材の内部に設けた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応した前記電池外装缶の外部側壁にマークを設け、前記電池外装缶を強制的に塑性変形させたときに、前記放電用負荷と前記放電用負荷リードと前記電池要素とで電気回路を形成することによって前記放電用負荷で熱を発生させ、当該放電用負荷で発生した熱を前記電池外装缶の内壁を通して外部に放熱する安全機構を有することを特徴とする非水電解液二次電池。
- 前記放電用負荷リードガイドが位置する部位に対応させて前記電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非水電解液二次電池。
- 前記導電性部材の内部に設けた放電用負荷リードと前記導電性部材の内壁とが対向する部位に対応した前記電池外装缶の外部側壁にマークを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一に記載の非水電解液二次電池。
- 前記マークを凸部としたことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか一に記載の非水電解液二次電池。
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