JP3604384B2 - 抗−ネコ免疫不全ウイルス(fiv)ワクチン - Google Patents

抗−ネコ免疫不全ウイルス(fiv)ワクチン Download PDF

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Description

本発明は、合成ネコ免疫不全ウイルス(FIV)ペプチド、その製造、およびワクチンおよび診断試薬としてのその使用に関する。
FIVは、ネコに感染してAIDS−様症候群を引き起こす最近発見されたT−リンパ趨向性レンチウイルスである。FIVは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と形態的にも病理学的にも類似性を示すが、抗原的には異なることが示されている(Pederson et al.,Science 235:790−793,1987)。感染したネコおよび子ネコは、CD4+T細胞が損失した結果としての重大な免疫機能低下を特徴とする中間的症候(例えばリンパ節疾患、白血球減少症および貧血症)を伴う一般的に衰弱性のAIDS−様疾患を示し、二次通性感染を受け易くなり、最終的には死に至る。
伝染病学的研究は、FIV感染が全世界的に拡大していることを示しており、この病気は獣医学的見地から、急速に、著しい臨床上の重要性を獲得しつつある。このため、最近、FIVに対するワクチンの開発を目指した努力が開始されている。しかしながら、感染細胞全体またはウイルス全体に基づくワクチンの予備的結果は有望であることを証明しているが(Yamamoto et al.,AIDS Research and human retroviruses,:911−922,1991)、サブユニットまたはペプチドに基づくワクチンを用いてネコをFIV感染に対して首尾よく免疫することは、未だ文献に報告されていない。現在のところ、市販のワクチンを入手することはできない。
いたるところに存在しているにもかかわらず、FIVがネコからヒトに伝播しうるとは思われない。それにもかかわらず、FIVはHIVおよび他の哺乳類レンチウイルスと、ゲノム組織、生物学的特性、天然宿主に持続的に感染する傾向において、その付随する病理学的徴候(例えばインビボおよびインビトロ両方でのCD4+リンパ細胞の減衰、免疫機能の漸進的損失および通性感染)と共に、類似性を共有している。従って、FIVのような非−ヒトレンチウイルス感染の実験的モデルの開発は、ヒトのHIV感染に対するワクチンおよび治療法の設計に寄与するであろう。
FIVの分子構造は、ゲノム組織およびヌクレオチド配列に関して研究されている(Talbot et al.,PNAS,86:5743−5747,1989;Olmstead et al.,PNAS,868088−8092,1989)が、特別の抗原的に重要な領域の同定についての進歩はまだ遅く、現在研究中のワクチンに関する大部分の提案には、分解されていないウイルス全体が必要である。
それ故に、ネコおよび子ネコのFIV感染を防除するためのみならず、ヒトのFIV感染に有用な動物モデル(このモデルにおいて実験ワクチンを評価できる)として役立てるための、FIVに対する有効な候補となるワクチン、特にサブユニットまたはペプチドに基づくワクチンが、引き続き要求されている。本発明は、このような候補となるワクチンを提供することを目指している。
ウイルスワクチン開発への多くのアプローチを利用できる。一つのアプローチは、上記のように、分解されていないウイルス全体を不活化形態または生きた弱毒化形態で使用することである。このようなアプローチは、一般的に有効であり、FIVの場合は最初のうちは有望であるが、場合によっては、ウイルスを完全に不活化できないか、または充分に弱毒化できないことがあり、そして免疫された宿主を保護するよりはむしろこの宿主に感染することがあるので、必ずしも問題がないわけではない。FIVのような深刻な感染の場合、このことは軽々しく考えることのできないリスクであり、ワクチン製造および予防接種におけるウイルスの取り扱いの全ての局面を除去する合成ワクチンは、より魅力的な代替物であろう。
この目的を考慮して、この10年間に、保護免疫を生じさせる際に重要な抗原部位を含有する合成ペプチドに基づくワクチンを開発するための努力がなされてきた(Fransis,Sci.Progress 74:115−130,1990)。このようなペプチドは、重要な連続的および不連続的エピトープを模倣することができる(不連続的エピトープは、異なるタンパク質から、または同じタンパク質の異なる領域からのアミノ酸残基を含む)。ペプチドが、インビトロでの中和活性に加えて、インビボでの保護免疫性を誘導しうるるという最初の実証は、1982年に、モルモット動物モデルにおける足−および−口の疾患ウイルス(foot−and−mouth disease virus:FDMV)のVP1被覆タンパク質からのペプチドを用いて得られた。これは、その後、ウシおよびブタにおける保護免疫の実証により支持されている。商業的製品はまだ市場に出されていないが、B型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、単純疱疹、ヒトロータウイルス、HIV、ウシロータウイルス、ウシエンテロウイルスおよび他の多くのウイルスを含む広範囲のウイルスに対して免疫応答を誘導するために、ペプチドが現在用いられている。
FIVに対するペプチドに基づくワクチンの研究において、我々は、ウイルス感染性にとって重要であろうと考え、かつ、細胞毒性T細胞と、FIV感染に対する宿主免疫応答における中和抗体との両方のための主要な標的であろうと考えたFIVのエンベロープタンパク質に向けて、我々の努力を払った。
1993年7月15日出願の同時係属中の国際特許出願No.PCT/EP93/01860明細書において、我々はFIVエンベロープタンパク質の残基483〜567にわたる領域からの合成ペプチドに基づくFIVワクチンを提案した。
我々はここに、本発明に従って、FIVワクチンまたは診断試薬のための好適な候補としての、更なる一連のFIVエンベロープタンパク質ペプチドを提案する。
従って、一つの態様において、本発明は、下記のアミノ酸配列:
Figure 0003604384
から選択されたアミノ酸配列の全部または一部を含む合成ポリペプチド、あるいはその抗原性フラグメント、機能的に等価な変異体または薬理的に許容される塩を提供する。
本発明のもう一つの態様は、例えばFIVに対する免疫応答を刺激することにより、動物におけるFIV感染の防除に使用するための、このような合成ポリペプチド、およびその抗原性フラグメント、機能的に等価な変異体および薬理的に許容される塩を提供する。
別の観点からみると、本発明は、本願発明に係るこのような合成ポリペプチド、およびその抗原性フラグメント、機能的に等価な変異体および薬理的に許容される塩の、動物におけるFIV感染の防除のための、好ましくはFIVに対する免疫応答を刺激するための組成物の製造における使用を提供することが判る。
ここで用いられる用語「ポリペプチド」は、長鎖ポリペプチドおよび短鎖ペプチド配列の両方を定義する。
上記のように、本発明の範囲には、本発明に係る合成FIVポリペプチドの機能的に等価な変異体およびフラグメントが包含される。ポリペプチドアミノ酸配列に関して上記で用いられた「機能的に等価な」とは、アミノ酸配列が単一または複数のアミノ酸の置換、付加または欠失によって修飾されている上記の天然FIVエンベロープタンパク質ポリペプチド配列に関連するか、またはこれから誘導されるポリペプチド、そしてまた、アミノ酸が例えばグリコシル化または脱グリコシル化によって化学的に修飾されている配列に関連するか、またはこれから誘導されるポリペプチドを定義するが、それにもかかわらず、これらのポリペプチドは、免疫原活性または他のFIV防除活性を保持しており、例えば、宿主において中和抗体および/または機能的免疫を生じさせることことによって、例えば宿主−保護免疫応答を引き起こすことのできるものを定義する。このような機能的に等価な変異体は、自然の生物学的変異として発生することがあり、あるいは公知技術を用いて製造することができ、例えば機能的に等価な組み換えポリペプチドは、部位指向性突然変異発生、ランダム突然変異発生、またはアミノ酸の酵素的開裂および/または連結の公知技術を用いて製造することができる。
即ち、例えば、上記のアミノ酸配列は、FIV UK 8およびPetaluma単離物の配列の組み合わせから主として決定された。図1には、本発明の合成ポリペプチドが誘導されたFIV UK 8およびPetaluma単離物のエンベロープタンパク質のアミノ酸配列の複合が示されている。しかしながら、配列における変化は、異なる系統または血清型の間で、異なる地理的起源の単離物の間で、あるいは同じ宿主からの異なる単離物の間でさえも生じうる。異なるFIV単離物、およびそれらの間での配列多様性は、例えばRigby et al.によりJournal of General Virology(1993),74,425−436に記載されている。種々の代表的なFIV単離物のエンベロープタンパク質の予想アミノ酸配列の比較およびアラインメントは、図2に示されている。星印(★)は、保存されたシステイン残基を示す。NGは、保存された可能性のあるN−結合グリコシル化を示し;L><SUは、疎水性リーダーの推定開裂部位を示し;SU><TMは、表面糖タンパク質と膜透過性タンパク質との間の推定開裂部位を示す。このような変異体は、本発明の範囲に包含される。
上記のように、機能的に等価な変異体配列を得るためのアミノ酸配列の修飾は、ポリペプチドの免疫原性が影響を受けない限り、アミノ酸置換により行なうことができる。即ち、例えば、アミノ酸を、ポリペプチドの物理化学的特性またはそのエピトープ(1つ以上)を例えば電荷密度、親水性/疎水性、大きさおよび立体配置に関して保存し、従って免疫学的構造を保存する他のアミノ酸によって置き換えることができる。例えば、AをGで、またはその逆に置換することができ;VをA、LまたはGで;KをRで;SをTで、またはその逆に;EをDで、またはその逆に;そしてQをNで、またはその逆に置換することができる。一般的に、置換するアミノ酸は、置換されるアミノ酸と同様の特性、例えば疎水性、親水性、電気陰性度、嵩高な側鎖等を有する。
「付加」変異体には、例えば、300以下、例えば200または100以下の残基を有するアミノ酸配列の付加によるアミノ末端および/またはカルボキシル末端の融合物、ならびに1個または複数のアミノ酸の配列内挿入物が含まれる。付加されるアミノ酸配列は、FIVエンベロープタンパク質中の対応する位置に存在するもの、または他のアミノ酸、例えば他のポリペプチドまたはタンパク質の全部または一部であってよい。より長いペプチドは、1個または数個のポリペプチド配列の多重コピーを含んでいてもよい。あるいは、ポリペプチドの多重コピー(例えば5〜20、好ましくは8〜15)を、例えばTamによりPNAS85:5400−5413,1989に記載されているようにして、ポリアミノ酸骨格(backbone)、例えばポリリジン骨格にカップリングして、いわゆる多重抗原ペプチド(MAPs)を形成することができる。
挿入アミノ酸配列変異体は、1個または数個のアミノ酸残基がタンパク質の所定部位に導入されているものであるが、得られる生成物の適切なスクリーニングにより、ランダム挿入も可能である。欠失変異体は、配列からの1個または数個のアミノ酸の除去により特徴づけられる。好ましくは、欠失または挿入は、隣接する対において、例えば2個の残基の欠失または2個の分子の挿入として行なわれる。全ての場合に、修飾はポリペプチドの免疫原性を保存することが条件である。
従って、機能的に等価な変異体ポリペプチドの例としては、少なくとも50%、例えば少なくとも60または70%、より好ましくは80%を超えるアミノ酸配列相同性を示すものが挙げられる。しかしながら、機能的に等価な変異体は、上記パーセンテージ未満の全体的な配列相同性を示すものであってよく、これらが相同性の領域を保存しているならば、本発明の範囲に含まれることに注意すべきである。
場合によっては、自然には発生しないものであれば、ポリペプチドの末端に1個または数個のシステイン残基を含ませて、例えば特定の担体結合を可能にするか、あるいはジスルフィド結合を可能にすることが好都合である−これは、ポリペプチドが、タンパク質表面に現れうるような抗原性ループを模倣するのを可能にする上で、また、これによりその免疫原性を向上する上で望ましいであろう。前記のポリペプチド1〜6および8は、N−およびC−末端システイン残基を有することが認められるであろう。
ペプチドに脂肪酸または疎水性テイルを付加して、免疫原性を向上し、そして輸送ビヒクル例えばリポゾーム、ノボゾームおよびISCOMS中への導入を促進することもできる(Reid,Vaccine 10:597−601,1992)。
本発明の合成ポリペプチドのアミノ酸残基は、特に分子末端において化学的に修飾することができ、また、例えばアミノ酸のエステルまたはアミドの形態をとることもできる。従って、例えば、N−またはC−末端残基、例えばN−またはC−末端システイン残基、特にC−末端システイン残基は、例えばアセトアミド基または他の保護基により化学的に封鎖または保護することができる。広範囲の封鎖基が当業界において知られており、かつ使用することができ、これには例えばスルホネート基、カルボキシメチル基、カルボキサミドメチル基、アミノエチル基および類似の基が含まれる。
免疫原的に活性な連結体を作成するために、ポリペプチドを担体に結合することができる。生理的に許容される任意の好適な担体を使用することができ、例えばウシ血清アルブミン、チログロブリン、オバルブミンまたは鍵穴カサガイ(keyhole limpet)ヘモシアニン等のタンパク質が挙げられる。最近、ある意味で、ヴィリオン(virion)に類似した微粒子構造の表面上に、ウイルス性ペプチドの多重コピーが出現するという概念が注目を集めている。これは、例えばポリオウイルスとのウイルス/ペプチドキメラを産生することよって、あるいはそれ自体が自然に集合して粒子になるタンパク質、例えばB型肝炎表面抗原、酵母からのTyタンパク質または肝炎ウイルスからのコアタンパク質(HBcAg)にペプチドを結合することによって達成することができる。ポリペプチドを、他のFIVタンパク質またはポリペプチドに結合することもでき、これにより免疫原および多価ワクチンの両方が同時に提供される。
このようにしてペプチドに担体配列を結合するよりはむしろ、それ自体が好適な担体配列を組み込んでいるポリペプチドを製造することができ、即ち、以下に詳述するように、本発明の合成ポリペプチド(1つ以上)を含むか、または異種担体配列に結合したこのようなポリペプチドを組み込んでいるより長い配列を含む融合タンパク質として製造することができる。このような担体タンパク質は、一般的に、得られる生成物が生理的に許容されるように選択される。
合成ポリペプチドの免疫原性を増強するために行ないうる他の修飾法としては、FIVヘルパーT−細胞エピトープを含有するより長いアミノ酸配列の導入、またはこれとの結合が挙げられる。これに関しては特に、ヘルパーT−細胞エピトープを含有し、従って高度に免疫原的な様式の抗原出現と、ヘルパーT−細胞エピトープの存在という2つの利点を有する微粒子状担体タンパク質、例えばHBcAgが挙げられる。このような修飾、ならびに抗原の出現および/または免疫系への輸送を向上しうる他の多くの修飾は、上記のものを含めて全て当業界で公知であり、FrancisによりVaccines,Eds.Gregoriadis et al,Plenum Press,New York,p 13−23,1991で;Sci.Progress 74:115−130,1990で、およびFrancis & ClarkeによりMeth.Enzymol.,178:659−676,1989で論じられ、概説されている。
本発明の合成ポリペプチドは、薬理的または生理的に許容される塩、例えば酸付加塩として存在することができる。これは、有機塩および無機塩の両方、例えば塩酸、フッ化水素酸、硫酸、スルホン酸、酒石酸、フマル酸、臭酸、グリコール酸、クエン酸、マレイン酸、リン酸、コハク酸、酢酸、硝酸、安息香酸、アスコルビン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼン−スルホン酸、ナフタレンスルホン酸、プロピオン酸等の酸から製造されるものを包含することができる。好ましくは、酸付加塩は、塩酸、酢酸またはコハク酸から製造されるものである。このような塩は、当業者に公知の従来法により製造できる。
あるいはペプチドは、カルボン酸塩、例えばアンモニウム塩またはアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等に変えることができる。
上記のように、本発明に係る合成FIVポリペプチドは、動物におけるFIV感染を防除するため、および好ましくはFIVに対する宿主免疫応答を刺激するために使用できる。このような免疫応答は、FIV感染から宿主を保護し、および/またはウイルスを殺すかまたは阻害するための体液性免疫および/または細胞−媒介免疫の両方の要素からなっていてよく、従って、例えばウイルスにダメージを与え、ウイルスを阻害または殺す免疫エフェクター分子、抗体または細胞の産生を包含しうる。普通には、このような宿主−保護免疫応答は、ウイルスを中和できる抗体の産生により明示することができる。
従って、本発明の合成FIVポリペプチドがその宿主保護効果を発揮できる方法の一つは、ウイルスの成長および/または持続を阻害する中和抗体を産生することによる。モノクローナルでもポリクローナルでもよいこのような中和抗体は、これらを含有するワクチン組成物、およびFIV感染に対して宿主を受動的に免疫するワクチン組成物の製造におけるその使用と同様に、本発明のもう一つの態様を形成する。モノクローナルまたはポリクローナル抗体を得るための技術は、当業界において公知である。
本願発明に係るFIVポリペプチドは、好都合には、例えば1989年にSambrook et al.により記載された技術(Molecular Cloning,a Laboratory Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbour Press)のような標準的技術を用いる組み換えDNA技術によって製造することができる。
従って、本発明のもう一つの態様は、下記の残基:
残基
(1) 377−417;および/または
(2) 462−490;および/または
(3) 354−377;および/または
(5) 417−445;および/または
(6) 320−339;および/または
(7) 161−190;および/または
(8) 248−267;および/または
(10) 716−736;
から選択された、FIVエンベロープタンパク質のFIVenv遺伝子をコードする残基の領域の全部または一部を含むヌクレオチド配列を含むか、あるいはこのような上記配列の何れかの変性物である配列、上記配列の何れかと実質的に相同性の配列、または上記配列の何れかとハイブリッド化する配列を含む核酸分子の、FIV防除用組成物、好ましくは動物におけるFIV感染に対するワクチン、即ちFIVに対する免疫応答を刺激するワクチン組成物の製造における使用を提供する。
別の観点からみて、本発明はまた、FIVを防除する組成物、好ましくは動物におけるFIV感染に対するワクチンの製造に使用するための、このような核酸分子を提供する。
本発明のもう一つの態様は、下記の残基:
残基
(1) 377−417;および/または
(2) 462−490;および/または
(3) 354−377;および/または
(5) 417−445;および/または
(6) 320−339;および/または
(7) 161−190;および/または
(8) 248−267;および/または
(10) 716−736;
から選択された、FIVエンベロープタンパク質のFIVenv遺伝子をコードする残基の領域の全部または一部に実質的に対応する第一ヌクレオチド配列、あるいはこのような上記配列の何れかの変性物である配列、上記配列の何れかと実質的に相同性の配列、または上記配列の何れかとハイブリッド化する配列を、上記第一ヌクレオチド配列の側部にある少なくとも一つの追加ヌクレオチド配列と一緒に含有し、この追加の配列が900個以下、好ましくは600個以下、例えば300個以下の塩基を含む核酸分子を提供する。
本発明に係る核酸分子は、単鎖または二重鎖のDNA、cDNAまたはRNAであってよく、好都合には、組み換え核酸分子、好ましくは組み換えDNA分子の形態をとることができる。
本発明に係る核酸分子中の追加の側部配列は、FIVenv遺伝子それ自体から、FIV DNAの他の領域から、または異種源から誘導することができ、またコードするものでもコードしないものでもよい。好ましい態様では、側部配列は1個または数個の制限部位を含有することができる。
上記のようにenvコード領域における変化は、FIVの異なる抗原型間、単離物間または系統間で、例えば地理的に異なる起源の系統間で、あるいは同じ宿主からの異なる単離物間でさえも起こることがあり、そして、FIVエンベロープタンパク質の上記残基をコードするFIV env遺伝子の領域中のこのような変化(これらは、例えばFIVに対する免疫応答を刺激することにより、FIVを防除ができる生成物として発現する)は、本発明のこの態様の範囲に包含される。
ここで用いられる「実質的に相同性の」には、約60%以上、例えば70%または80%以上の配列相同性を有する配列、ならびに核酸がFIV−防除ポリペプチド、例えば免疫原性ポリペプチドをコードする配列をコードするか、またはこの配列と相補的な配列、そしてまた、機能的に等価な対立変異体、および単一または多数の塩基の置換、付加および/あたは欠失により修飾された関連配列が含まれる。「機能的に等価な」とは、免疫反応性または免疫原性ポリペプチド、例えば宿主において抗体、例えば中和抗体または機能的免疫を誘導しうるポリペプチド、あるいはFIVウイルスを防除しうるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を意味する。
FIV env遺伝子の上記の領域とハイブリッド化するか、あるいは上記で定義した任意の変性物、実質的に相同性の配列または機能的に等価な配列とハイブリッド化する上記定義のヌクレオチド配列の使用もまた、本発明の範囲に包含される。
ここで用いられる「ハイブリッド化」とは、非緊縮条件下(例えば6 x SSC 50%ホルムアミド、室温)で結合し、低緊縮条件下(例えば2 x SSC、室温、より好ましくは2 x SSC、42℃)またはより高い緊縮条件下(例えば2 x SSC、65℃)で洗浄した配列と定義される(ここでSSC=0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.2)。一般的にいって、高緊縮条件下でハイブリッド化する配列は、コードの縮退がないならば、高緊縮条件下でハイブリッド化する配列と同様に、本発明の範囲に包含される。
このような誘導体関連配列を、例えば部位指向性突然変異発生、ランダム突然変異発生、または核酸の酵素開裂および/または連結により製造する方法は、当業界で公知であり、こうして修飾されたヌクレオチド配列が被験(subject)配列と有意な相同性を有するかどうかを、例えばハイブリッド化により決定する方法と同様である。
従って、本発明に係るヌクレオチド配列の提供は、合成FIVポリペプチドを相当なな量で得ることを可能にし、これにより抗−FIVワクチンおよび療法の開発が促進される。
従って別の態様によれば、本発明は、下記の残基:
(1) 377−417;および/または
(2) 462−490;および/または
(3) 354−377;および/または
(5) 417−445;および/または
(6) 320−339;および/または
(7) 161−190;および/または
(8) 248−267;および/または
(10) 716−736;
から選択された、FIVエンベロープタンパク質のFIV env遺伝子をコードする残基の領域からの1個または数個の抗原決定基−コード領域を組み込んでいるか、あるいはこのような上記配列の何れかの変性物である配列、上記配列の何れかと実質的に相同性の配列、または上記配列の何れかとハイブリッド化する配列を組み込んでいる、FIVに対する中和抗体を産生しうるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子の使用を提供する。
上記定義の本発明に係る核酸分子は、当業界において公知の適切な発現システム中で発現させて、本発明の組み換え合成FIVポリペプチドを得ることができる。
即ち、組み換え合成FIVポリペプチドは、発現制御配列に作動的結合されている上記で広く定義した核酸分子を含む組み換えDNA分子、あるいはこのような組み換えDNA分子を含む組み換えDNAクローニングビヒクルまたはベクターを含有する宿主細胞中で発現させることによて製造することができる。あるいは本発明に係るヌクレオチド配列を含む裸のDNA分子を宿主細胞中に直接注射することによっても、ポリペプチドを発現させることができる。好適な組み換えDNA技術および発現技術は、上記のように文献、例えばSambrook et al.,1989(上記)に充分に記載されている。
このように発現されたポリペプチドは、本発明に係るFIVポリペプチド、およびこれに融合した組み換え分子のDNAによりコードされた追加のポリペプチドを含む融合ポリペプチドであってよい。これは、例えばβ−ガラクトシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、酵母Ty粒子、肝炎コアまたは表面抗原、膜タンパク質の膜透過部分、またはこの分野で融合タンパク質に一般的に採用される他の任意のポリペプチドであってよい。肝炎コア抗原との融合物が特に好ましい。
融合タンパク質のもう一つの形態において、本発明の1個または数個の合成ポリペプチドは、別のタンパク質、例えば肝炎コア抗原、酵母Ty粒子またはインフルエンザウイルスヘモアグルトニン(haemagglutonin:HA)の1個または数個の抗原エピトープ、またはその一部に取って代わることができる。
従って、本発明の他の態様は、本発明の係るヌクレオチド配列を含むDNAを含有するクローニングベクターおよび発現ベクターを包含する。このような発現ベクターは、例えば、整合読み取り枠において本発明の核酸分子と結合している翻訳制御要素(例えば開始および終了コード)、および転写制御要素(例えばプロモーター−オペレーター領域、リボゾーム結合部位、翻訳終止配列)のような適切な制御配列を含んでいる。
本発明はまた、上記定義の本発明に係るヌクレオチド配列を含有する、形質転換またはトランスフェクトされた原核性または真核性の宿主細胞、あるいはトランスジェニック微生物を包含し、ならびに、上記定義の核酸分子を含有する宿主細胞を、上記ポリペプチドが発現される条件下で培養し、こうして生成されたこのポリペプチドを回収することによる、本発明の合成ポリペプチドの製造方法を包含する。
本発明に係るクローニングベクターおよび発現ベクターは、当業界で公知の技術によるプラスミド、ファージおよびウイルスを含むことができ、種々の異なる発現システム細胞、例えばバクテリア(例えばE.Coli)、酵母または哺乳類の発現システムにおいて発現させることができる。従って、本発明に係るポリペプチドは、遺伝子工学的に処理された細胞系、例えばウイルスベクターでトランスフェクトされ、かつ本発明に係るFIVポリペプチドを構成的に発現しうる細胞系(例えばBHKまたはHela)において発現させることができる。従って、例えば好適なウイルス性ベクターの典型としては、組み換えワクシニアウイルスが挙げられる。好都合な発現手段としては、本発明に係る核酸分子を、プラスミドベクター中にワクシニアウイルスプロモーターの下流で挿入し、そして側部にワクシニアチミジンキナーゼ(TK)配列を並べることができる。得られた組み換えベクターは、ワクシニアウイルスでトランスフェクトされた細胞中に導入される。相同性組み換えの結果として、ポリペプチドを発現するTK-組み換えワクシニアウイルスが産生される。
本発明に係る好ましい発現システムとしては、特に哺乳類システム(例えばBHK細胞)が挙げられるが、酵母、ワクシニア、バクロウイルスおよびバクテリアのシステム、例えばE.coliまたはSalmonellaも挙げられる。
合成ポリペプチドは、化学的合成により、例えば固相合成法を用いて、有利には商業的に入手しうるポリペプチド合成装置を用いて製造することもできる。このような合成において、それぞれのアミノ酸の活性側鎖原子団(例えばアミノ基またはカルボキシル基)は保護され、そして最終工程は、保護基の脱離および/またはポリペプチドが合成中に結合していた不活性支持体からの分離である。溶液−相合成系もまた、この技術において公知である。
ペプチド鎖を構築する際には、原則としてC−末端またはN−末端の何れからも出発できるが、C−末端出発操作法だけが普通に用いられている。
従って、例えばシステインの好適な誘導体とグルタミンの好適な保護誘導体との反応によって、C−末端から出発することができる。システイン誘導体は遊離のα−アミノ基を有するであろうが、他方の反応関与体は遊離のまたは活性化されたカルボキシル基と、保護アミノ基とを有するであろう。カップリングの後、中間体を例えばクロマトグラフィーで精製することができ、次いで選択的にN−保護基を脱離して、更なるN−保護アミノ酸残基、および遊離または活性化アミノ酸残基の付加を可能にすることができる。この操作は、必要なアミノ酸配列が完結するまで続けられる。
採用することのできるカルボン酸活性化置換基としては、例えば対称または混合無水物、または活性化エステル、例えばp−ニトロフェニルエステル、2,4,5−トリクロロフェニル−エステル、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル(OBt)、N−ヒドロキシサクシンイミジルエステル(OSu)またはペンタフルオロフェニルエステル(OPFP)が挙げられる。
遊離のアミノ基またはカルボキシル基のカップリングは、例えばジシクロヘキシルカルボジ−イミド(DCC)を用いて行なうことができる。採用できる他のカップリング剤は、例えばN−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)である。
一般に、カップリング反応は低温、例えば−20℃から常温までの温度で、有利には好適な溶剤系、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、塩化メチレンまたはこれら溶剤の混合物中で行なわれる。
固相樹脂支持体上で合成を行なうことが更に有利なことがある。クロロ−メチル化ポリスチレン(1%ジビニルベンゼンで架橋)は、有用な支持体の1種であり、この場合の合成は、例えばN−保護システインを支持体にカップリングさせることにより、C−末端から出発するであろう。
多くの好適な固相技術が、Eric Atherton,Christopher J.LoganおよびRobert C.SheppardによりJ.Chem.Soc.Perkin I,538−46(1981)に;James P.Tam,Foe S.TjoengおよびR.B,MerrifieldによりJ.Am.Chem.Soc.102,6117−27(1980)に;James P.Tam,Richard D.DimarchiおよびR.B.MerrifieldによりInt.J.Peptide Protein Res 16 412−25(1980)に;Manfred MutterおよびDieter BellofによりHelvetica Chimica Acta 67 2009−16(1984)に記載されている。
アミノ酸のための保護基の広い選択枝が知られており、次の文献に例示されている。Schroeder,E.,and Lueke,K.,The Peptides,Vols.1 and 2,Academic Press,New York and London,1965 and 1966;Pettit,G.R.,Synthetic Peptides Vols.1−4,Van Nostrand,Reinhold,New York 1970,1971,1975 and 1976;Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,Synthese von Peptiden,Band 15,Georg Thieme Berlag Stuttgart,YN,1983;The Peptides,Analysis,synthesis,biology 1−7,Ed:Erhard Gross,Johannes Meienhofer,Academic Press,NY,San Fransisco,London;Solid phase peptide synthesis 2nd ed.,John M.Stewaet,Janis D.Young,Pierce Chemical Campany.
即ち、例えば採用しうるアミン保護基としては、カルボベンゾキシ(Z−)、t−ブトキシカルボニル(Boc−)、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr−)および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc−)等の保護基が挙げられる。ペプチドをC−末端から構築する場合には、アミン保護基は、付加される新しい各残基のα−アミノ基上に存在し、次のカップリング工程に先立って選択的に除去する必要があることが判るだろう。このような一時的なアミン保護のための特に有用な基は、有機溶剤中でピペリジンを用いて処理することにより選択的に除去できるFmoc基である。
採用できるカルボキシル保護基としては、例えばベンジル(−OBZl)、p−ニトロベンジル(−ONB)またはt−ブチル(t−OBu)等の容易に開裂されるエステル基、ならびに固体支持体上のカップリング、例えばポリスチレンに結合したメチル基が挙げられる。
例えば上記の文献に詳細に記載されているように、広範囲の他のこのような基があり、このような全ての基を前記の方法に使用することは、本発明の範囲に包含されることが判るだろう。
アミン保護基およびカルボキシル保護基を除去するための広範囲の操作法がある。しかしながら、これらの操作法は、採用される合成法と調和しなければならない。側鎖保護基は、一次的なα−アミノ保護基を次のカップリング工程に先立って除去するために用いられる条件に対して安定である必要がある。
アミン保護基、例えばBocおよびカルボキシル保護基、例えばtOBuは、例えばトリフルオロ酢酸を用いる酸処理により同時に除去することができる。
本発明のもう一つの態様は、保護または固定化された対応するポリペプチドを、保護基の脱離または、または固体支持体からの分離に付することからなる、本発明に係る合成ポリペプチドの製造方法を提供する。
本発明に係る核酸配列およびポリペプチドは、ワクチン製造の分野において公知の方法を用いるワクチン組成物の製造に使用することができる。
伝統的ワクチン製剤は、適切ならば、1種または数種の好適なアジュバント、例えば水酸化アルミニウム、ムラミルジペプチド、鉱物油または植物油、ノボゾーム、リポゾーム、サポニン、Quil−A、Q5−21、Matrixまたはpluronicsと一緒に、1種または数種の薬理的に許容される担体または希釈剤の存在下で、1種または数種の本発明に係るポリペプチドを含むことができる。好適な担体としては、液状媒体、例えば患者にポリペプチドを導入するためのビヒクルとして用いるのに適する食塩溶液が挙げられる。追加の成分、例えば保存剤を含めることができ、ワクチンは他の抗原性成分、例えば他のFIV抗原、例えば他のFIVタンパク質および/またはポリペプチド、または他のネコウイルス、例えばネコ白血病ウイルス、抗原を含有させて、多価−ワクチンを形成することもできる。最近、免疫刺激性複合体(ISCOMS Morein et al.,Nature,308:457−460,1984)は、ワクチン調製物におけるアジュバントとして特に効果的であることが見出されており、「膜透過性」タンパク質を含む抗原を出現させるのに特に魅力的である。
このようなワクチン組成物は、本発明の他の態様を形成する。従って、本発明はまた、下記のアミノ酸配列:
Figure 0003604384
から選択されたアミノ酸配列の全部または一部を含む1種または数種の合成ポリペプチドを、所望により、1種または数種のアジュバントおよび薬理的に許容される担体または希釈剤と一緒に含むFIVを防除する組成物、好ましくは動物におけるFIVに対する免疫応答を刺激するワクチン組成物を提供し、ならびに上記定義の組成物を動物に投与することからなるFIVを防除する方法、好ましくは上記動物におけるFIVに対する免疫応答を刺激する方法を提供することが判る。
本発明に係るワクチンを出現させる別の好ましい方法は、問題のポリペプチドを発現することができる発現ベクターを、免疫原性ポリペプチドが動物内のその場で発現されるように、動物に投与することである。免疫原性ポリペプチドのこのような「その場での(in situ)」発現は、動物の免疫系に特に好ましい様式で免疫原を出現させることが見出された。
従って、本発明のもう一つの好ましい態様は、本発明に係る上記定義の核酸分子が挿入されており、挿入されたヌクレオチド配列によりコードされたポリペプチドに対する免疫応答を刺激するための発現ベクターまたは宿主細胞を、1種または数種の薬理的に許容される担体または希釈剤と一緒に含む、FIV防除組成物、好ましくは動物のFIVに対する免疫応答を刺激するワクチン組成物を包含する。
このような用途に好適な発現ベクターは当業界で公知であり、特にウイルス性ベクター、殊にポックスウイルスベクターが挙げられる。特筆する価値のあるベクターには、例えばAda et al.,Vaccine8:425−437,1990に記載されているような、ワクシニアウイルス、家禽ポックスウイルス、カナリアポックスウイルス、ネコ鼻腔気管炎(rhinotracheitis)ウイルス、ネコカリシウイルス、ネコ汎白血球減少症(panleukopenia)ウイルス、アデノウイルスおよびバクテリア(例えばサルモネラ)が含まれる。特に有利には、融合タンパク質は、異種のタンパク質部分(「担体」)が膜透過性タンパク質(例えばインフルエンザウイルスHA)の全部または一部を含むようなシステム中で発現することができる。このような組み換えウイルスに感染した真核性細胞中で発現する場合、融合タンパク質は一般にグリコシル化されており、細胞表面に輸送され、この表面を通してそれが突き出し、これによって合成ポリペプチド(またはそのエピトープ)が細胞表面の外側に現れる。
本発明に係る組成物、例えばワクチン組成物の投与は、任意の普通の経路で、例えば経口的または非経口的に、例えば皮下、静脈内、筋肉内または皮内注射により、所望により間隔を置いて、例えば7〜42日の間隔で2度注射することによって行なうことができる。典型的には、ペプチドは1投与当たり1〜1000μg、より好ましくは1投与当たり2〜100μgの量で、経口的または非経口的経路で投与される。組み換えウイルスベクターをワクチンとして投与する場合には、投与経路および投与量は同じであってよい。
前記の本発明の種々の態様において、動物は好ましくは哺乳類であり、最も好ましくはネコまたは子ネコである。
我々は、本発明に係る合成ポリペプチドがFIV陽性ネコからの抗血清によって認識されうることを示した。従って、このようなポリペプチドは、FIVに対する抗体の検出に使用することができ、こうしてFIVの診断試験、特に血清が変化しているFIV感染ネコを同定するための基礎を形成することができる。
従って、本発明のもう一つの態様は、本発明に係る1種または数種の合成ポリペプチドをFIVに対する抗体を含むサンプルと接触させ、上記ポリペプチドと上記抗体との間で形成された複合体の存在を検出することからなる、FIVに対する抗体の検出方法を提供する。
このような複合体形成の検出は、例えばELISAのような標準的な免疫アッセイ技術を用いて行なうことができる。
サンプルは任意の臨床サンプルまたは生物学的サンプルであってよく、例えば体液または固体(例えば血液、血漿、血清、尿または組織のサンプル)を含むことができる。しかし、サンプルは一般的に血液−由来のサンプルであろう。
好都合には、診断試験の実施に必要な試薬は、キットの形態で提供され、これは本発明のもう一つの態様である。
従って、本発明はまた、本発明に係る1種または数種の合成ポリペプチド、および上記ポリペプチドと上記抗体との間での複合体形成を検出するための手段を含む、サンプル中のFIVに対する抗体の検出に用いられる試験キットを提供することが判る。
このような検出手段は、1種または数種の標識された、例えば比色的に標識された第二抗体または比色的に標識された形態の上記合成ポリペプチドを含むことが好都合である。
上記FIVポリペプチドに対するモノクローナル抗体はまた、例えば標識された形態で診断システムに用いることができ、このような使用は本発明のもう一つの態様を構成する。
以下の非限定的実施例において、添付の図面を参照して、本発明を更に詳細に説明する。これらの図面において、
図3〜12は、FIV感染ネコからの抗血清における間接的ELISAによって測定された、それぞれFIVポリペプチド1〜10に対する抗体応答を示す。
これらの図において、横軸は血清希釈の逆数を示し、縦軸は492nmでの吸光度を示し;
これらの図のセクション(a)〜(d)における記号は、それぞれ下記の通りである(図11のセクション(c)以外)。
(a)○ プレ−採血ネコA5
▽ プレ−採血ネコA6
● 免疫採血ネコA5
▼ 免疫採血ネコA6
(b)○ プレ−採血ネコA7
▽ プレ−採血ネコA9
● 免疫採血ネコA7
▼ 免疫採血ネコA9
(c)○ プレ−採血ネコA10
▽ プレ−採血ネコA11
● 免疫採血ネコA10
▼ 免疫採血ネコA11
(d)○ プレ−採血ネコA12
▽ プレ−採血ネコA34
● 免疫採血ネコA12
▼ 免疫採血ネコA34
図11のセクション(c)における記号は、下記のとおりである。
◯ 正常ネコ血清
▽ プレ−採血ネコA11
● 免疫採血ネコA10
▼ 免疫採血ネコA11
実施例1
材料および方法
ペプチド
ペプチドは、Merrifield(1963)により開発された固相化学方法を用いて、米国ロックフェラー大学のDr.James Tamによって合成され、下記のものであった。
Figure 0003604384
各ペプチドを逆相HPLCにより強力に精製し、アミノ酸分析およびマススペクトル分析により特性決定した。更に、タンパク質担体へのカップリングを容易にするために、ペプチド7、9および10(SEQ ID NOS:7、9および10)のカルボキシル−末端に、非−天然システイン残基を付加した。更にまた、カルボキシル−末端システインを介しての特異的な担体結合を可能にするために、各ペプチドのアミノ−末端システインは、Cys(Acm)としてアセトアミド基で保護されたままにしておいた。これはまた、Cys(Acm)の活性化、従ってAcm基の除去によりポリマーまたは環状ペプチドを生成する機会を提供した。配列は、UK8配列とPetaluma配列との組み合わせに基づいている。ペプチド1(SEQ ID NO:1)は、位置411に非−天然Metを含有しており、ペプチド9(SEQ ID NO:9)は、位置607に非−天然Alaを含有している。ペプチド5(SEQ ID NO:5)の位置421は、FIV Dutch 19klからの残基を含有しているが、UK8またはPetalumaからの残基は含有していない。
抗血清
8匹のネコから、FIV感染に暴露する前および後に採取された抗血清は、グラスゴー大学、ネコウイルスユニットのProf O.Jarrettにより提供された。ネコのコード番号は、A5、A6、A7、A9、A10、A11、A12およびA34であた。
抗ペプチドアッセイ
Voller & BidwellによりBr.J.Exp.Path.,57:243−247,1976に記載された間接的ELISA技術を変更して用いて、抗−ペプチド抗体応答をアッセイした。簡単に述べると、カップリングしていない合成ペプチドを10μg/mlの濃度で用いて、マイクロプレートを室温で一夜被覆した。プレートを洗浄し、試験血清サンプルを1:10からの2倍希釈の範囲で加えた。37℃で1時間インキュベートした後、プレートを洗浄し、抗−ネコIgG−パーオキシダーゼ接合体を加えた。37℃で更に1時間の後、プレートを洗浄し、酵素基質(リン酸塩/クエン酸塩緩衝液中の0.04%o−フェニレンジアミン+0.004%過酸化水素)を加えた。得られた発色を、3〜5分後に12.5%硫酸で停止し、492nmでの吸光度をTitertek Multiskan plus(Flow Laboratories,Irvine,Ayrshire,U.K.)により測定した。
ポスト−接種サンプルの2倍希釈から得られたA492値を、log10逆数抗血清希釈に対してプロットした。報告された結果は、2つの試験の平均である。
結果
10の各ペプチドに対するネコ抗血清の反応性を示すグラフは、図3〜12に示されている。これらのグラフの結果は表1にまとめられている。この表は、全てのペプチドが、少なくとも1つ、または2つ以上のFIV陽性抗血清に対して低レベルの血清学的反応性を有していたことを示している。更に、10のペプチドの5つ(FIV2、3、5、8および9(SEQ ID NOS:2、3、5、8および9))は、1つまたは2つ以上の抗血清に対して有意な反応性を有していた。これに関して特に顕著なものは、8つのネコ抗血清の全てとよく反応したペプチド2(SEQ ID NO:2)、および、8つの抗血清の6つ、および8つの抗血清の5つとそれぞれ強く反応したペプチド8および9(SEQ ID NOS:8および9)であった。多くの抗血清において検出された全体的な抗−ペプチド力価もまた非常に高く、例えばペプチド2に対しては>1:10,000、ペプチド8および9(SEQ ID NOS:8および9)に対しては>1:1000であった。全てのペプチドと反応したネコ抗血清は1つもなかったが、A7、A10、A11、A12およびA34は、3つまたは4つ以上のペプチドと強く反応した。
これらの結果は、FIVのエンベロープタンパク質から選択された上記10の各ペプチドが、少なくとも1つまたは2つ以上のFIV陽性抗血清によってある程度まで認識されることを実証している。この認識は、ペプチドの5つについて極めて有意であり、これらのうちの3つの場合、試験したネコ血清の大部分は陽性である。従って、これらの結果は、これらペプチド、またはペプチドの組み合わせが、FIV感染に暴露された血清陽性ネコの検出に有用であろうということを示している。更に、このようなペプチドをFIVに対するワクチンの基礎として使用することも示している。
Figure 0003604384
実施例2
ネコ抗血清についての更なる血清学的スクリーニングア ッセイ
序論
実施例1に記載したように、UK(glasgow)8ウイルスに感染させたネコからの8つの抗血清を、10のFIVペプチドに対してスクリーニングすることにより得られた最初の励みになる結果に続いて、より大規模にスクリーニングするために、最も反応性の高い5つのペプチドを選択した。選択された5つのペプチドは、ペプチド2、3、5、8および9(SEQ ID NOS.2、3、5、8および9)であった。
使用したネコ抗血清は、FIVの英国(UK)単離物に感染させたネコからの59の抗血清(ブリストル大学で飼われた実験的感染ネコからの6つの抗血清、およびグラスゴー大学からのフィールド単離物および実験的感染ネコからなる53の抗血清)、FIVのオランダ(Dutch)単離物に感染させたネコからの36の抗血清(4匹の実験的感染ネコ番号11〜14からの一連の採血物)、およびFIVの米国(USA)単離物に感染させたネコからの3つの抗血清(5040、5039および8917−6)であった。
結果
FIVの英国単離物に暴露されたネコからの59の抗血清のスクリーニングから得られた全体的な結果によれば、それぞれ、94%がペプチド2(SEQ ID NO:2)に対して;69.6%がペプチド3(SEQ ID NO:3)に対して;76.8%がペプチド5(SEQ ID NO:5)に対して;88.4%がペプチド8(SEQ ID NO:8)に対して;および70%がペプチド9(SEQ ID NO:9)に対して、陽性反応を示した。
オランダ単離物に感染させたネコから採取した血清は、ペプチド2(SEQ ID NO:2)に対して感染後に強い応答を示した(表2)。他の4つの抗血清に対しては、2匹のネコ(12および14)からの抗血清において、より低い反応性が認められた。米国単離物に感染させたネコからの3つの抗血清のうち、2つ(5039および5040)は、5つのペプチドの大部分に対して顕著な応答を示したが、1つはペプチド2および9(SEQ ID NOS 2および9)とは弱く反応したにすぎなかった(表2)。
結論
これらの結果は、ヨーロッパおよび米国の両方の起源の広範囲のFIV単離物に感染させたネコから採取した抗血清が、ペプチドFIV2、3、5、8および9(SEQ ID NOS:2、3、5、8および9)に対して有意な応答を示すことを実証している。このことは、実施例1で示した結果を確認かつ拡張し、そして診断の目的ならびにワクチンの目的のためのこれらペプチドの実用性を支持している。
Figure 0003604384
Figure 0003604384
実施例3
FIVペプチドに対する抗体の製造および特性決定
序論
10のFIVペプチドの免役原的可能性を評価するために、各ペプチドをタンパク質担体(鍵穴カサガイヘモシアニン−KLH)にカップリングし、50μgを、モルモット2匹およびウサギ2匹の10の群に、23gの針を用いて0.5mlの投与量で皮下接種した。全ての動物を42日目および48日目に上記のようにし追加抗原刺激し、108日目に採取した抗血清を、抗−相同性ペプチド、抗−KLHおよび抗−組み換えFIV gp130についてはELISAによって、抗−FIV gp130についてはウェスタンブロットによって分析した。
結果
モルモットおよびウサギについて得られた結果は、それぞれ表3および4に示されている。
表3から、モルモットにおいて10のペプチドの8つに対して、高力価(≧1:10240)の抗−ペプチド抗血清が産生されたことが判る。ペプチド7および9(SEQ ID NOS:7および9)は、検出可能なペプチド応答を引き起こすことができなかったが、KLHに対しては高力価の応答を生じた。この理由は明らかでない。更に、ペプチド2、5および6(SEQ ID NOS:2、5および6)に対する抗血清もまた、ELIZAおよびウェスタンブロットにおいて組み換えFIV gp130との反応性を示した。抗−ペプチド抗体は検出できなかったという事実にもかかわらず、ペプチド9(SEQ ID NO:9)抗血清については、ELIZAにおいてgp130に対する低い活性もまた認められた。
表3は、10のペプチドの6つ(SEQ ID NOS:1、2、4、5、6および9)に対しての高力価の(≧1:2560)ウサギ抗−ペプチド抗血清が産生されたが、残りの4つのペプチド(SEQ ID NOS:3、7、8および10)に対しては、より低い力価の抗血清(1:40〜1:320)が産生されたことを示している。唯一の例外(ウサギ11、力価1:640)を除いて、KLHに対する応答は普遍的に高かった(≧1:10240)。FIV gp130に対するELISA反応性は12の抗血清において検出され、これらは試験した10のペプチドの8つをカバーした。ペプチド1および7(SEQ ID NOS:1および7)だけは、ELISAで検出して、抗−FIV gp130活性を生じさせることができなかったが、ペプチド7(SEQ ID NO:7)抗血清は、ウェスタンブロットにおいてgp130に対して若干の活性を示した。興味深いことに、ELISAにおいてFIV gp130に対して検出しうる活性を有する幾つかの抗−ペプチド抗血清(3、8、9および10)は、ウェスタンブロットにおいて変性gp130とは反応しなかった。
結論
これらの結果は、ペプチドをタンパク質担体に化学的に結合させることにより、10のFIVペプチド全てに対する抗−ペプチド抗体の産生が可能であることを実証している。更に、10のペプチドの9つに対する選ばれた血清は、若干の抗−FIVエンベロープタンパク質活性を実証した。これら結果の機能的重要性は知られていないが、これらペプチドがFIVワクチンの開発のために実用的であることを示している。
Figure 0003604384
Figure 0003604384

Claims (13)

  1. 免疫原性または他のFIV防除活性を保持している、FIVエンベロープタンパク質の残基番号462〜490のアミノ酸配列:
    Figure 0003604384
    からなる合成ポリペプチドまたは薬理的に許容されるその塩。
  2. FIVの防除に使用するための、請求項1に記載の合成ポリペプチド。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリペプチドと追加のポリペプチドとからなる融合タンパク質、あるいは担体タンパク質またはポリペプチドに結合されている請求項1または請求項2に記載のポリペプチドからなる結合タンパク質。
  4. FIVエンベロープタンパク質の残基番号462〜490のアミノ酸配列:
    Figure 0003604384
    をコードするFIVenv遺伝子の領域よりなるヌクレオチド配列、あるいはその配列の縮退物である配列からなる、FIVの防除に使用するための核酸分子。
  5. FIVエンベロープタンパク質のアミノ酸残基番号462−490:
    Figure 0003604384
    からなるポリペプチドをコードするFIVenv遺伝子の領域からなる第一ヌクレオチド配列を含んでなるか、あるいはその配列の縮退物である配列を、該第一ヌクレオチド配列の側部にある少なくとも1つの追加のヌクレオチド配列(この追加のヌクレオチド配列は900個以下の塩基を含む)と一緒に含んでなる核酸分子。
  6. 請求項の核酸分子によりコードされる合成ポリペプチド。
  7. 請求項で定義されたヌクレオチド配列を含む核酸分子を含有する発現ベクターまたはクローニングベクター。
  8. 請求項で定義されたヌクレオチド配列を含む核酸分子を含有するか、あるいは請求項に記載の発現ベクターを含有する宿主細胞またはトランスジェニック微生物。
  9. 請求項で定義された宿主細胞を、請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドが発現される条件下で培養し、こうして生成した上記ポリペプチドを回収することからなる、請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドの製造方法。
  10. 対応する保護されたポリペプチドまたは固定化されたポリペプチドを、保護基の脱離または固体支持体からの分離に付することからなる、請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドの製造方法。
  11. 請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドに特異的に結合する単離された抗体。
  12. 請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドの1種または数種を、FIVに対する抗体を含むサンプルと接触させ、上記ポリペプチドと上記抗体との間で形成された複合体の存在を検出することからなる、FIVに対する抗体の検出方法。
  13. 請求項1〜3の何れかで定義された合成ポリペプチドの1種または数種、および上記ポリペプチドと上記抗体との間で形成された複合体を検出するための手段を含む、サンプル中のFIVに対する抗体を検出するための試験キット。
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