JP3601609B2 - タイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物及びタイヤ滑り止め装置成形品 - Google Patents

タイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物及びタイヤ滑り止め装置成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、屈曲疲労特性や高温域での優れた強度、高耐久性、耐摩耗性を保有するタイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物及びその成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性ポリウレタン樹脂は、分子量500以上の高分子ジオールに対して300以下の低分子ジオールを種々任意の配合にて調整し、末端水酸基の合計モル数にほぼ等しいモル数の有機ポリイソシアネートとの反応により合成されてきた。ポリエチレンやABS等般用樹脂より優れた耐摩耗性のあるこうしたポリウレタン樹脂は、紳士靴、婦人靴底用をはじめ各種スポーツシューズ底用にも使用されている。
【0003】
ところが、上記した合成タイプ熱可塑性ポリウレタ樹脂は、高分子ジオール、低分子ジオール成分内容や製造時の反応条件等の相違により、種々の相違のある特性が得られたりする。特に耐摩耗性や常温屈曲疲労特性〜低温屈曲疲労特性を有する用途、例えば、サッカー、野球、ラグビー等スポーツシューズ靴底、椅子・荷台の車輪(キャスター)、タイヤ滑り止め装置用途への展開時には耐摩耗性や屈曲特性を実用試験しながら、対応しているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の如き用途に適した、耐摩耗性、耐屈曲疲労特性、高耐久性に優れたタイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物及びその成形品を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は、高耐久性を必要とする用途、例えば、サッカー、野球靴底やタイヤチェーンの成形品等に用いる熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーの特性面に着目して、鋭意研究したところ、ある一定温度範囲における溶融粘度が、ある特定範囲から逸脱しない熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーを用いれば、耐屈曲疲労特性、耐摩耗性、高耐久性に優れるポリウレタン樹脂エラストマーの得られることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、数平均分子量1500〜4000で、アジピン酸とテトラメチレングリコールのみから誘導されるポリオール、テトラヒドロフランから得られるポリテトラメチレンエーテルポリオール、およびエチレングリコールのε−カプロラクトン付加ポリオールから選ばれる高分子ジオール(a)、テトラメチレングリコールからなる低分子ジオール(b)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートからなる有機ジイソシアネートとを、高分子ジオール(a)1モルに対して1〜7モルの低分子ジオール(b)と、(a)と(b)の合計モルに等しいモル数の有機ジイソシアネート(c)とを塊状重合反応して得られる数平均分子量が、5万以上である熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーであり、該熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーが、硬度(JISA)83〜98゜、引張り強度250kg/cm以上、破断伸度300%以上の物性を有するものであり、該熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーが200℃での溶融粘度が0.4×10〜100×10 ポイズかつ210℃での溶融粘度が0.4×10〜100×10ポイズの範囲にあることタイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物及びタイヤ滑り止め装置成形品を提供するものである。
【0007】
(構成)
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物は、数平均分子量1500〜4000で、アジピン酸とテトラメチレングリコールのみから誘導されるポリオール、テトラヒドロフランから得られるポリテトラメチレンエーテルポリオール、およびエチレングリコールのε−カプロラクトン付加ポリオールから選ばれる高分子ジオール(a)、テトラメチレングリコールからなる低分子ジオール(b)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートからなる有機ジイソシアネートとを、高分子ジオール(a)1モルに対して1〜7モルの低分子ジオール(b)と、(a)と(b)の合計モルに等しいモル数の有機ジイソシアネート(c)とを塊状重合反応して得られる数平均分子量が、5万以上である熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーであり、該樹脂が200℃での溶融粘度が0.4×10 〜100×10 ポイズかつ210℃での溶融粘度が0.4×10〜100×10ポイズの範囲にあるものである。
【0008】
本発明は、得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーの溶融粘度範囲に特徴があり、200℃での溶融粘度が0.4×105〜100×105ポイズ、210℃での溶融粘度が0.4×10〜100×104ポイズの範囲の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーを得ることで、耐摩耗性、耐屈曲疲労特性、高耐久性に優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物が得られ、この範囲からはずれると高温域での強度、耐摩耗性に劣る。又、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーの数平均分子量は、好ましくは5万〜50万で、より好ましくは10万〜30万である。
【0009】
本発明者等の知見によれば高耐久性を必要とする用途、例えばサッカー、野球、ラグビー等スポーツシューズ靴底やタイヤ滑り止め装置に適した熱可塑性ポリウレタン樹脂として当該温度における熱可塑性ポリウレタン樹脂の溶融粘度が低い程、耐摩耗性や耐熱性が劣り、当該温度における溶融粘度が高くなる程、屈曲疲労特性が低下し、使用時に、破断するなどの問題があるため、上記した温度において特定の溶融粘度範囲の本発明樹脂組成物を選択することでこの点が必要なのである。
【0010】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物は、上記範囲の粘度を有していればよいが、上記特性を有しているとともに、硬度(JIS)83〜98゜、引張り強度250kg/cm 以上、破断伸度300%以上のものであり、硬度85〜95゜、引張り強度300kg/cm 以上、かつ破断伸度400%以上の物性を有するものが好ましく使用出来る。
【0011】
高分子ジオール(a)は、分子量1500〜4000のジオール化合物である。
【0012】
低分子ジオール(b)は、分子量300以下のヒドロキシ末端化合物であるテトラメチレングリコールである。このジオール(b)は、高分子ジオール(a)1モルに対して、1〜7モル、好ましくは1〜5モルが高分子ジオール(a)と併せて使用される。
【0013】
そして熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーを得るために、有機ポリイソシアネート(c)が(a)及び(b)と反応させられる。本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物を得る際、有機ポリイソシアネート(c)は、(a)成分と(b)成分の合計モルに等しいモル数が好ましく用いられる。
【0014】
本発明で云う(a)成分高分子ジオールとしては、ポリエステルジオール/又はポリエーテルジオールが挙げられるが、アジピン酸とテトラメチレングリコールのみから誘導されるポリオール、テトラヒドロフランから得られるポリテトラメチレンエーテルポリオール、およびエチレングリコールのε−カプロラクトン付加ポリオールから選ばれるものである。
【0015】
ここで言うポリエステルジオールとは、多価アルコールと多塩基性カルボン酸の縮合物、ヒドロキシカルボン酸と多価アルコールの縮合物などが挙げられる。
【0016】
これらに使用される多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、3メチルペンタングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられ、多塩基性カルボン酸としては、例えばアジピン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマール酸、マレイン酸、フタール酸、テレフタール酸、ダイマー酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
【0017】
又、ヒドロキシカルボン酸と多価アルコールの縮合物としては、例えばヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコール、プロピレングリコールなどの反応生成物も有用である。
【0018】
更に、ポリエステルジオールとしては、ε−カプロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるラクトン系ポリエステルジオール類も用いる事が出来る。このラクトン系ポリエステルジオール類としては、先に述べた多価アルコール類にε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の一種又は二種以上を付加重合させたものがいずれも使用出来る。
【0019】
ポリエーテルジオールとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキサイドの一種もしくは二種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合せしめた生成物が使用でき、通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造に用いられる、公知のポリエーテルポリオールがいずれも使用できる。
【0020】
この場合2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば先にのべた多価アルコール、多塩基性カルボン酸の他に、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミン類、エタノールアミン、プロパノールアミンなどのアルカーノルアミン類、レゾルシン、ビスフェノールの如き多価フェノール類、ヒマシ油などが挙げられる。
【0021】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物を得る際の(a)(b)成分としては、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリヒドロキシル化合物が全て使用出来る。即ち、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの一種もしくは二種以上を用いる事が出来る。又、前記の多価アルコールの如き低分子ポリヒドロキシ化合物をポリオール成分として併用する事も出来る。
【0022】
高分子ジオール(a)は、数平均分子量1000以上のポリエステルジオール及びポリエーテルジオールの一種もしくは二種以上をさらに用いてもよいし、更に先に述べた多価アルコールをさらに低分子ジオール(鎖伸長剤)(b)としても良い。
【0023】
以上、分子量の大小区別することなく、(a)(b)成分を例示したが、本願発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーは、異なる分子量の高分子ジオール(a)同士及び低分子ジオール(b)同士を併用できるのは、勿論のことである。
【0024】
本発明に用いられる有機ポリイソシアネート(c)とは、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートであり、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが用でき、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジアニジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアナトトリル)フェニルメタン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、などの芳香族系ポリイソシアネート化合物、脂肪族系のポリイソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシメタンジイソシアネート、(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイイソシアネート)等が挙げられる。
【0025】
本発明に用いられる有機ポリイソシアネート(c)は、2種以上の異なる有機ポリイソシアネート化合物を併用してもよく、特に脂肪族系又は脂環系ポリイソシアネート化合物に芳香族系イソシアネート化合物を併用してもよい。
【0026】
本発明のポリウレタン樹脂エラストマーは、上記化合物(a)〜(c)を必要に応じて触媒の存在下、所定のモル割合で、塊状重合させて得ることができる。
【0027】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーを得るには、高分子ジオール(a)に対して低分子ジオール(b)を1〜7モル用いること及び(a)と(b)の合計モル数と同じモル数の有機ジイソシアネート(c)を用いて反応を行う。通常、NCO/活性水素原子のモル比が1:1付近となる様、(a)〜(c)を用いる。この際の反応条件は、特に制限されるものではなく、従来の条件がいずれも採用できる。
【0028】
得られたポリウレタン樹脂エラストマーは、粉体、粒状物、ペレット形状として成形材料として供給され、通常条件で押出成形方法や射出成形方法により成形品とされる。
【0029】
本発明のポリウレタン樹脂エラストマー組成物は、その製造時あるいは製造後に、必要に応じて、例えば離型剤、カップリング剤、着色剤、滑剤、耐候性、安定剤、発泡剤、防錆剤、乳白剤、防ばい剤、充填剤等の添加剤を必要量添加したものであっても良い。
【0030】
また、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物には、本発明の目的を逸脱しない範囲で他の熱可塑樹脂又はエラストマー、例えばポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラストマー、ポリブタジエン、塩ビ系エラストマー、ABS、AES等のアクリル系ポリマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド等を併用することも可能である。
【0031】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成は機械的混合などにより上記した特定の特性となる様に調製したポリウレタン樹脂エラストマーや、ABS、PVC、AES、ポリエステルエラストマー等の他合成樹脂と混合して変性し、上記した特定の特性となる様に調製したポリウレタン樹脂エラストマーも包含するのは勿論である。
【0032】
本発明の樹脂組成物は、射出成形法や押出成形法で得られタイヤ滑り止め装置、高耐久性を必要とするャスター用途の成形用とされる。
【0033】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。尚、例中の部は重量部を意味するものとする。
【0034】
(実施例1)
アジピン酸とテトラメチレングリコールからなる平均分子量2000のポリオ−ル2000部に、テトラメチレングリコール405部を混合し理論量に相当するジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート1389部とを加え160℃で10分間反応させて塊状の反応生成物を取出し、210℃で混練して、ペレット化を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーAの試料を製造した。
【0035】
(実施例2)
テトラヒドロフランから得られる平均分子量1500のポリテトラメチレンエーテルポリオール3000部、テトラメチレングリコール720部、それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート2525部とから実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーBの試料を製造した。
【0036】
(実施例3)
アジピン酸とテトラメチレングリコールからなる平均分子量2500のポリオール2500部にテトラメチレングリコール360部、それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート262部とから実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーCの試料を製造した。
【0037】
(実施例4)
アジピン酸とテトラメチレングリコールからなる平均分子量3000のポリオール3000部にテトラメチルグリコール342部、それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート1212部とから実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーDの試料を製造した。
【0038】
(実施例5)
エチレングリコールを開始剤とし、カプロラクトンを開環重合して得られる平均分子量2000のラクトン系ポリエステルポリオール2000部にテトラメチレングリコール207部それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート833部とから実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーEの試料を製造した。
【0039】
(比較例1)
エチレングリコールを開始剤とし、カプロラクトンを開環重合して得られる平均分子量1300のラクトン系ポリエステルポリオール2600部に、テトラメチレングリコール630部、それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート2275部とから実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーFの試料を製造した。
【0040】
(比較例2)
アジピン酸とテトラメチルグリコールからなる平均分子量5000のポリオール5000部、テトラメチレングリコール360部、それにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート1263部とから実施例1と同様にして、熱可塑ポリウレタン樹脂エラストマーGの試料を製造した。
【0041】
上記実施例1〜5及び比較例1〜2の各試料を射出成形して試験片をつくり、JIS K7311法に準じた各種物性測定、また、高化式フローテスターにて1mm(径)×1mm(長さ)のノズル、荷重30kgf、昇温速度3℃/min等条件での溶融粘度等の測定、GPCによる数平均分子量測定(テトロヒドロフラン、DMF溶剤)の結果を第1、2表に示した。
【0042】
また、上記の各試料を射出成形にて、25mm巾×120mm長×3mm厚試験片を作成し振幅35mmにセットしたデマッチャ屈曲試験機を使用して23℃常温、0℃低温での雰囲気で亀裂が入るまでの屈曲回数を測定した。
【0043】
【表1】
第1表
Figure 0003601609
【0044】
【表2】
第 1 表 (つづき)
Figure 0003601609
【0045】
【表3】
第 2 表
Figure 0003601609
【0046】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、200℃及び210℃の各溶融粘度が特定範囲内にある限定された熱可塑性ポリウレタン樹脂とすることで、屈曲疲労特性や高温域での優れた強度、優れた高耐久性、耐摩耗性を保有する格別顕著な効果を奏するもので、射出成形法や押出成形法で得られるサッカー靴底、野球靴底、タイヤ滑り止め装置等、高耐久性を必要とする用途をはじめ時計バンド、ヒールトップ、ギヤー、キャスター(椅子荷車の車輪)等の用途の成形品として有用である。

Claims (2)

  1. 数平均分子量1500〜4000で、アジピン酸とテトラメチレングリコールのみから誘導されるポリオール、テトラヒドロフランから得られるポリテトラメチレンエーテルポリオール、およびエチレングリコールのε−カプロラクトン付加ポリオールから選ばれる高分子ジオール(a)、テトラメチレングリコールからなる低分子ジオール(b)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートからなる有機ジイソシアネートとを、高分子ジオール(a)1モルに対して1〜7モルの低分子ジオール(b)と、(a)と(b)の合計モルに等しいモル数の有機ジイソシアネート(c)とを塊状重合反応して得られる数平均分子量が、5万以上である熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーであり、該熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーが、硬度(JISA)83〜98゜、引張り強度250kg/cm以上、破断伸度300%以上の物性を有するものであり、該熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマーが200℃での溶融粘度が0.4×10〜100×10 ポイズかつ210℃での溶融粘度が0.4×10〜100×10ポイズの範囲にあることを特徴とするタイヤ滑り止め装置成形用熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物。
  2. 請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー組成物からなることを特徴とするタイヤ滑り止め装置成形品。
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