JP3601286B2 - Voltage controlled oscillator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波〜ミリ波帯の無線装置に用いられる局部発振器およびシンセサイザに関するものである。適用例として、ゲートカードやセキュリティカードなどのパーソナル用無線機、AWA (ATM ワイヤレスアクセス)用無線端末機、移動体端末機等があり、発振器は不可欠な回路である。
【0002】
【従来の技術】
局部発振器はマイクロ波送受信機において重要な回路の1つであり、無線装置の小型化・経済化および高機能化を目的として局部発振器をモノリシックIC(モノリシックマイクロ波集積回路:MMIC)で構成する研究が進められている。位相同期ループ(PLL )局部発振器は基準信号に水晶発振器出力を使用するため、周波数安定度が高く、キャリア近傍の位相雑音を低減できる等の特徴を有し、局部発振器の有効な構成法として従来からよく用いられている。PLL 局部発振器は基本的に電圧制御発振器、分周器および位相比較器より構成され、電圧制御発振器はPLL 局部発振器の特性を左右するため、高い周波数安定度、高い出力レベル、広い周波数可変範囲および低い位相雑音特性が望まれる。特に、近年、様々な周波数帯、変調方式やデータフォーマットに対してソフトの変更によって柔軟に対応するソフトウェアradio (例えば、Digital cellular phoneにおける日本でのPDC(Personal Digital Cellular)、ヨーロッパでのGSM(Global System for Mobile communications)、アメリカでのIS−95 をソフトウェアで切り替えて1台の無線端末機で共有する)の研究が進められており、様々な周波数帯に対応できる広い周波数可変範囲を有する発振器が不可欠となってきている。
【0003】
図25は第1の従来の電圧制御発振器である。100は発振素子のFET であり、該FET 100のゲート端子111はインダクタ121を介して接地されているとともにインダクタ120を通じて電圧制御可変容量素子としてのバラクタダイオード150のアノード151に接続される。バラクタダイオード150のカソード152は抵抗140を介して制御電圧入力端子114に接続されるとともにキャパシタ130を通じて接地される。また、ソース端子113はインダクタ122とキャパシタ131と接続され、該インダクタ122は抵抗141を介して、上記キャパシタ131は直接接地され、ドレイン端子112はインダクタ123を介してドレイン電圧供給端子115に接続されるとともに、インダクタ124と出力容量素子133を通じて出力端子110に接続される。また、上記端子115はキャパシタ132を通じて接地され、上記インダクタ123、124、キャパシタ132、133より出力整合回路を形成している。上記端子115にドレイン電圧が印加されると、FET 100のゲートは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ゲート端子111に可変インダクタンスを接続することにより、電圧制御発振器が構成される。従来の技術において可変インダクタンスは上記バラクタダイオード150とインダクタ120によって実現されている。また、上記バラクタダイオード150はFET のドレインとソースを接続して、制御電圧に対するゲート・ソース間容量Cgsとゲート・ドレイン間容量Cgdの並列和を制御することにより電圧制御可変容量素子を構成できるため、半導体基板上に集積して形成することが可能であるとともに再現性よく経済的な回路が実現できる。しかし、第1の従来の電圧制御発振器では可変リアクタンスを得るためにバラクタダイオードを使用しているが、半導体基板上に集積化したモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)で実現する場合、ゲート・ソース間容量Cgsは1:2程度しか変化できないため、周波数チューニング範囲の一層の拡大を図ることが困難である。また、第1の従来の電圧制御発振器では、負性抵抗を発生させるデバイスとバラクタを構成する2つ以上の能動デバイスが必要である。このことは、周波数の上昇とともに回路の歩留まりの低下の大きな要因となる。さらに、低い周波数帯での雑音成分(1/f雑音)が複数の能動デバイスの非線形性によるミキシング効果で発振周波数近傍にアップコンバージョンされるため、位相雑音特性を悪化させる。
【0004】
図26は特開平6−140836で開示された第2の従来の電圧制御発振器である。200は発振素子のトランジスタであり、該トランジスタのベース端子211は抵抗208を介して接地されるとともに、キャパシタ201を介して伝送線路210に接続され、該伝送線路210の他端はキャパシタ202を介して短絡される。また、上記ベース端子211は抵抗207を介してベース電圧制御端子214とキャパシタ203に接続され、該キャパシタ203の他端は短絡される。また、エミッタ端子213は抵抗209とキャパシタ204を介して短絡されるとともに、キャパシタ205を介してベース端子211に接続される。また、トランジスタ200のコレクタ端子はコレクタ電圧制御端子215と接続されるとともに、キャパシタ206を介して接地される。第2の従来の電圧制御発振器では、上記抵抗209により負性抵抗が発生し、トランジスタ200のベース端子211は容量性の負性インピーダンスとなり、誘導性の伝送線路210を接続することにより発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子214とコレクタ電圧制御端子215から印加される電圧により、トランジスタ200のベース(211)とコレクタ(212)間の電圧差を制御し、ベース・コレクタ間容量を変化させることにより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。図26に示す第2の従来の電圧制御発振器では、第1の従来の電圧制御発振器に比べ可変リアクタンス素子となるバラクタダイオードを必要とせず、たった1つのトランジスタを用いることにより周波数可変機能を有する発振器が実現できる。そのため、第1の従来の電圧制御発振器に対して回路の歩留まりを2倍以上向上することができるとともに、帰還回路での非線形要素を低減し、低位相雑音化に有効である。しかし、ベース・コレクタ間の容量は1:2程度しか変化できないため、第2の従来の電圧制御発振器も第1の従来の電圧制御発振器と同様に大きな可変範囲を実現することが困難である。
【0005】
また、第2の従来の電圧制御発振器について直流的な考察を行う。トランジスタを流れる電流はベース・エミッタ間電圧を変えることにより制御される。これは、npn型トランジスタではベースに印加される電圧によってベース・エミッタ接合の電位障壁が小さくなり、エミッタの電子がベースに注入され、ここでベース幅が十分小さければ、ベース内に注入された電子のほとんどはベース・コレクタ接合に到達し、コレクタへ流れ込む(電流はコレクタからエミッタへ流れ込む)というトランジスタの基本動作による。従って、トランジスタのベース(エミッタ)電流を制御するためには、ベース・エミッタ間電圧を自由に制御できることが必要となる。
【0006】
しかし、第2の従来の電圧制御発振器では負性抵抗を発生させるための抵抗209によってベース・エミッタ間電圧の自由度に制約が生じる。すなわち、抵抗209を流れるエミッタ電流Ie による電圧降下によってエミッタ端子213に印加される電位Veeは電圧降下分だけ正側にシフトする。従って、今、ベース電流(エミッタ電流)を増加させるためベース電圧制御端子214に印加する電圧値を増加したとしても、抵抗209の電圧降下によってベース(211)・エミッタ(212)間は増加できず、結果としてベース電流は増加しない。数値計算を用いて上記の動作原理を検証する。図27に計算に用いた回路図を示す。ベースとコレクタにはそれぞれ1kΩの抵抗、1μHのインダクタを介して電圧が印加され、コレクタ電圧は固定1[V]が印加されている。また、トランジスタにはSST1C バイポーラトランジスタ(C. Yamaguchi, Y. Kobayashi, M. Miyake, K. Ishii, and H. Ichino, “ 0.5−μm Bipolar Transistor Using a New Base Formation Method:SST1C,”IEEE 1993 Bipolar Circuits and Technology Meeting 4.2, pp.63−66.)を用い、エミッタサイズは0.3 μm× 120.6μmである。まず、トランジスタ単体でのDC特性を図28に示す。SST1C バイポーラトランジスタはベース・エミッタ電圧の上昇によりベース(エミッタ)電流が指数関数的に増加する一般的なバイポーラトランジスタの特性を有する。次に、図27に示す回路においてベース電圧制御端子から供給される電圧とトランジスタのベース・エミッタ間電圧の関係の数値計算結果を図29に示す。エミッタ端子に接続される抵抗値が大きくなるほど、ベース・エミッタ間電圧の上限が低くなり、この結果、トランジスタを流れるベース(エミッタ)電流が少なくなる。
【0007】
従って、第2の従来の電圧制御発振器では大きなエミッタ(コレクタ)電流を流すことができなくなるため、大きな発振出力を得ることが困難となる。なお、第2の従来の電圧制御発振器において、大きな負性抵抗を得るためには抵抗209の抵抗値をより大きくすることが必要であるため、発振器動作をするためには抵抗209が不可欠であるとともに、抵抗209の抵抗値が0の場合、負性抵抗は発生せず、発振器動作することはない。以下の考察により、第2の従来の電圧制御発振器ではベース・コレクタ間電圧は自由に制御可能であるが、ベース・エミッタ間電圧は制御範囲が制約される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、モノリシック集積回路に適し且つ一層の周波数可変範囲の広帯域化を実現できる電圧制御発振器を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の特徴は、第1のバイポーラトランジスタのベースとエミッタ間に正帰還回路を形成し、コレクタからインピーダンス整合回路を介して発振信号を出力させ、上記バイポーラトランジスタのベースにインダクタ素子を接続し、上記バイポーラトランジスタのベースに電位を与える制御可能な制御電源を具備し、上記インピーダンス整合回路内にコレクタ電位を供給する電源を具備し、ベースと上記ベース電位を与える制御電源の間に第1の抵抗を接続し、エミッタがインダクタまたは伝送線路を介して接地され、ベース・エミッタ間電圧を制御することにより、ベース電流を変化させて発振周波数を可変することを特徴とする電圧制御発振器にある。
本発明の他の特徴は、第1のバイポーラトランジスタのベースとエミッタ間に正帰還回路を形成し、コレクタからインピーダンス整合回路を介して発振信号を出力させ、上記バイポーラトランジスタのベースにインダクタ素子を接続し、上記バイポーラトランジスタのベースとエミッタにそれぞれの電位を与える制御可能な制御電源を具備し、上記インピーダンス整合回路内にコレクタ電位を供給する電源を具備し、ベースと上記ベース電位を与える制御電源の間に第1の抵抗を接続し、エミッタとエミッタに電位を与える電源供給端子間がインダクタまたは伝送線路の少なくとも1つを用いて接続され、ベース・エミッタ間電圧を制御することにより、ベース電流を変化させて発振周波数を可変する電圧制御発振器において、上記第1の抵抗とベース電位を制御する電源供給端子間にバリスタを接続したことを特徴とする電圧制御発振器である。
【0010】
図1と図2の実施例によると、トランジスタのベース・エミッタ間抵抗がベース電流に対して大きな比で変えることができるバリスタとして動作する特徴を生かし、このバリスタにより等価的に大きな可変比を有する可変リアクタンスを構成し、従来のバラクタを用いたものに比べて広い周波数チューニング範囲が実現できる。詳しい動作原理については、実施例を用いて説明する。
【0011】
電流制御型のトランジスタ(例えばバイポーラトランジスタ)は、FET のような電圧制御型のトランジスタに比べて制御電圧{トランジスタはベース・エミッタ間電圧(ベース電流)、FET はゲート・ソース間電圧(単にゲート電圧)}を制御することより相互コンダクタンスgm の劣化が少ないため、バリスタの効果を有効に活用することができる。また、電圧制御発振器の位相雑音は発振素子の1/f雑音が発振素子や可変リアクタンス素子(従来ではバラクタダイオード等)の非線形性によるミキシング効果で発振周波数近傍にアップコンバージョンされることにより発生しているが、本発明では発振素子のトランジスタ内のバリスタ特性により可変リアクタンスを実現しており、従来のものに比べて発振素子以外の非線形要因を取り除くことができるため低位相雑音な発振器が実現できる。また、トランジスタ1つで電圧制御発振器が構成されているため、モノリシック化に適すると共に第1の従来の電圧制御発振器に比べて2倍以上の歩留まり向上が可能となり、非常に経済的である。また、一般にトランジスタのベース電流はベース・エミッタ間電圧に対して指数関数的に増加するため発振周波数が急峻に変化するが、ベースとベース電圧制御端子間に抵抗を挿入することにより、抵抗を流れる電流による電圧降下を利用してベース端子に印加する電圧を緩やかに変化させることが可能となるため、制御性に優れた電圧制御発振器を実現できる。また、十分大きな抵抗を使用すれば、ベースとベース電圧制御端子間に挿入された抵抗は等価的に回路から無視できるため、制御端子による発振器動作への影響は少なくなる。また、エミッタに印加する電圧は、伝送線路またはインダクタを介して供給されるため、エミッタ電流の大小に依存することなくエミッタ電位を固定電圧として供給できる。従って、第2の従来の電圧制御発振器に比べベース・エミッタ間電圧を自由に制御することが可能であるため、ベース電流の制御範囲が大幅に拡大する。
【0012】
また、図3の実施例によると、出力側の負荷がエミッタ端子にキャパシタを介して直接接続されているため、該出力側の負荷は負性抵抗を発生させるための負荷として作用できる。その結果、あらかじめ上記出力側の負荷を考慮して発振条件が決定できるため、出力側のインピーダンス整合回路が不要となる。すなわち、請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明の目的に加えて、インピーダンス整合回路を除去し回路を大幅に小型化できるとともに、出力側の反射特性を改善できる。
【0013】
また、図4、図5の実施例によると、トランジスタのエミッタがインダクタまたは伝送線路により短絡され、エミッタの電位を常時0Vに設定できるため、エミッタ電圧制御端子を削除でき、回路構成が簡易になる。
【0014】
また、図6、図7の実施例によると、トランジスタのベースとエミッタ間に接続された第2の抵抗はベース・エミッタ間抵抗Rbeに対して並列抵抗となり、発振条件を満足するベース・エミッタ間抵抗値(バリスタ)の範囲を変えることができる。また、第2の抵抗を挿入することによりベース・エミッタ間電圧を安定化できるため、より制御性に優れた電圧制御発振器を実現できる。
【0015】
また、図8、図9の実施例によると、接続されるキャパシタにより共振器のQ値が上がるため、出力信号の低位相雑音化が図られる。
【0016】
また、本発明の更に別の実施例によると、トランジスタのベースに印加される電圧がコレクタ電圧の抵抗分圧で供給することができるため、ベース電圧制御端子を削除でき、回路構成が簡易になる。
【0017】
また、図10、図11の実施例によると、接続されるバリスタの値によって、制御電圧に対する発振周波数の変調感度を変えることができるため、発振周波数の制御性を向上できる。
【0018】
また、図12A−図15Bの実施例によると、正帰還回路内に接続された可変リアクタンス素子により、周波数可変範囲を一層広げることが可能になるとともに、制御電圧に対する周波数変調感度を向上または調整することができる。
【0019】
また、本発明の更に別の実施例によると、1/f雑音特性の優れたシリコン基板に形成したバイポーラトランジスタを用いることにより、電圧制御発振器の一層の低位相雑音化が実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明による実施例について説明する。
【0021】
(第1の実施例)
図1は本発明の電圧制御発振器の第1の実施例である。
【0022】
図1において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はキャパシタ7を介して接地されるとともに、インダクタ6を介して第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続される。
【0023】
ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。ベース電流を制御する方法としては、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を同時に制御する場合と、どちらか一方を固定にし、他方を制御する方法がある。
【0024】
次に、第1の実施例の電圧制御発振器の動作原理を示す。図1に示す本発明の第1の実施例の簡略化した等価回路図を図20に示す。図20において、gbeはベース・エミッタ間コンダクタンス(ベース・エミッタ間抵抗Rbeの逆数)、Cbcはベース・コレクタ間容量、Rb はベース抵抗、gm は相互コンダクタンスであり、La はベースに接続されるインダクタンス、Cf はエミッタに接続されるキャパシタンス、ZL はコレクタに接続される負荷インピーダンスである。
【0025】
エミッタ接地のトランジスタ1のYパラメータは式(1)のように表せる。
【0026】
【数1】
【0027】
式(1)のYマトリクスをZパラメータに変換し、ベースからみた入力インピーダンスZa は、キャパシタンスCf を無視すると、式(2)のように表される。
【0028】
【数2】
【0029】
式(2)においてベース・エミッタ間コンダクタンスgbeに注目すると、式(3)が得られる。
【0030】
【数3】
【0031】
ここで、a1 、a2 、a3 、a4 、b1 、b2 、b3 、c1 は定数である。式(3)より、入力インピーダンスZa の虚部Xa はベース・エミッタ間コンダクタンスgbeにより大きく変動することができる。従って、ベース・エミッタ間抵抗Rbe(ベース・エミッタ間コンダクタンスgbe)は等価的に可変容量として動作するため、発振周波数を可変できる。
【0032】
図21にベース電流に対するトランジスタのベース・エミッタ間抵抗Rbeとベース抵抗Rb の関係を示す。ここでは、上記SST1C バイポーラトランジスタを用いた結果を示しており、使用電流値で規格化しているためトランジスタサイズに依存しない汎用的な値として取り扱える。図21からも明らかなように、トランジスタのベース抵抗Rb は一定であるが、ベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に対して1:10程度(以上)のバリスタとして動作する。
【0033】
以上のように、本発明第1の実施例では、制御電圧によりベース電流を制御することにより大きな比で容量性リアクタンスを変えることができるため、従来のバラクタダイオードを用いたものに比べて非常に広い周波数チューニングが可能となる。また、エミッタ端子に印加する電圧は、インダクタを介して供給されるため、エミッタ電流の大小に依存することなくエミッタ電位を固定電圧として供給できるため、ベース電流を制御するベース・エミッタ間電圧を自由に制御することができる。その結果、ダイナミックにベース電流を変動することができ、本発明第1の実施例ではベース・エミッタ間抵抗Rbeの変化比を第2の従来の電圧制御発振器に比べより一層大きくすることができる。
【0034】
また、トランジスタ1つから電圧制御発振器が構成されているため、構成が簡易で経済的であるとともに、モノリシック化した場合、第1の従来の電圧制御発振器の2倍以上の歩留り向上が可能となる。また、電圧制御発振器の位相雑音は発振素子の1/f雑音が発振素子や可変リアクタンス素子(従来ではバラクタダイオード等)の非線形性によるミキシング効果で発振周波数近傍にアップコンバージョンされることにより発生しているが、本回路は発振素子のトランジスタ内のバリスタ特性により可変インダクタンスを実現しており、第1の従来のものに比べて発振素子以外の非線形要因を取り除くことができるため低位相雑音な発振器が実現できる。さらに、シリコン基板上に形成したバイポーラトランジスタを用いた場合、1/f雑音特性に優れるためより一層の低雑音化が可能となる。また、一般にトランジスタのベース電流はベース・エミッタ間電圧に対して指数関数的に増加するため発振周波数が急峻に変化するが、抵抗8を挿入することにより、抵抗8に流れる電流による電圧降下を利用してベース端子に印加する電圧を緩やかに変化させることが可能となるため、制御性に優れた電圧制御発振器を実現できる。なお、本発明第1の実施例では、インダクタ6の代わりに伝送線路を用いても同様の効果を得る。また、伝送線路2と伝送線路4の代わりにインダクタを用いても同様である。
【0035】
(第2の実施例)
図2は本発明の電圧制御発振器の第2の実施例である。図2において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0036】
図2において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はキャパシタ7を介して接地されるとともに、インダクタ6を介して第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続される。
【0037】
ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20は伝送線路22と終端短絡スタブ21からなり、該終端短絡スタブ21は伝送線路23とキャパシタ25から構成される。また、コレクタ電圧供給端子15は上記伝送線路23とキャパシタ25の接続点に接続されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これにより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。ベース電流を制御する方法としては、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を同時に制御する場合と、どちらか一方を固定にし、他方を制御する方法がある。
【0038】
以上の第2の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。例として、以下の各パラメータを用いて設計した6GHz帯電圧制御発振器の数値計算結果を示す。なお、トランジスタ1はSPICE モデルを用いて計算した。
トランジスタ1・・・(SST1C トランジスタ:エミッタサイズ0.3 μm×120.6 μm),
キャパシタ3:C=12 [pF], キャパシタ5:C=8[pF],
キャパシタ7:C=2.37[pF], キャパシタ9:C=2[pF],
キャパシタ25:C=10 [pF],
抵抗8:R=1000 [Ω],
インダクタ6:L=3[nH]
伝送線路2:Z=40 [Ω], L=3.66[mm],
εr(実効誘電率)=2.9
伝送線路4:Z=70 [Ω], L=5.00[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
伝送線路22:Z=50 [Ω], L=0.30[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
伝送線路23:Z=70 [Ω], L=1.03[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
【0039】
図22Aはコレクタ電圧供給端子15およびベース電圧制御端子14に供給される電圧をそれぞれ2V、4Vとし、エミッタ電圧制御端子16から供給される電圧と発振周波数の関係を示したものであり、図22Bはコレクタ電圧供給端子15およびエミッタ電圧制御端子16に供給される電圧をそれぞれ2V、0Vとし、ベース電圧制御端子14に供給される電圧と発振周波数の関係を示したものである。図22Aと図22Bより、エミッタまたはベースの供給電圧のいずれでベース電流を制御しても、非常に広い周波数可変範囲を実現できる。特に、エミッタの供給電圧を制御することにより、4.79GHzから6.46GHz(33%)の従来の3倍以上の周波数チューニング範囲が実現できる。一方、ベースの供給電圧を制御することにより広い周波数チューニング範囲が達成できるとともに、制御電圧に対する発振周波数の高い線形性が得られ、発振周波数の制御が簡易になる。
【0040】
(第3の実施例)
図3は本発明の電圧制御発振器の第3の実施例である。図3において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0041】
図3において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はキャパシタ7を介して接地されるとともに、インダクタ6を介して第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続される。さらに、上記エミッタ端子13はキャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインダクタ30を介してコレクタ電圧供給端子15に接続されるとともに、キャパシタ33と接続し、該キャパシタ33は接地される。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。ベース電流を制御する方法としては、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を同時に制御する場合と、どちらか一方を固定にし、他方を制御する方法がある。
【0042】
以上の第3の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、出力端子10の負荷(例えば50[Ω])はエミッタ端子13にキャパシタ9を介して直接接続されているため、該出力端子10の負荷は負性抵抗を発生させるための負荷として回路設計に組み込むことができる。そのため、あらかじめ上記出力側の負荷を考慮して発振条件が決定できるため、上記出力端子10の負荷からの反射係数を改善でき、出力側のインピーダンス整合回路が不要となる。また、インピーダンス整合回路を削除できるため、回路の大幅な小型化が可能となる。
【0043】
(第4の実施例)
図4は本発明の電圧制御発振器の第4の実施例である。図4において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0044】
図4において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。
【0045】
上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0046】
以上の第4の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得るとともに、トランジスタ1のエミッタはインダクタ32により直流的に短絡され、エミッタの電位が一義的に0Vに設定できるため、エミッタ電圧制御端子を削除できる。従って、回路構成の簡易な電圧制御発振器が実現できる。
【0047】
(第5の実施例)
図5は本発明の電圧制御発振器の第5の実施例である。図5において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0048】
図5において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地される。さらに、上記エミッタ端子13はキャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインダクタ30を介してコレクタ電圧供給端子15に接続されるとともに、キャパシタ33と接続し、該キャパシタ33は接地される。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0049】
以上の第5の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得るとともに、トランジスタ1のエミッタはインダクタ32により直流的に短絡され、エミッタの電位が一義的に0Vに設定できるため、エミッタ電圧制御端子を削除できる。従って、回路構成の簡易な電圧制御発振器が実現できる。
【0050】
(第6の実施例)
図6は本発明の電圧制御発振器の第6の実施例である。図6において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0051】
図6において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を通じて接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0052】
以上の第6の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、トランジスタ1のベースとエミッタ間に接続された抵抗40はベース・エミッタ間抵抗Rbeに対して並列抵抗となり、発振条件を満足するベース・エミッタ間抵抗値(バリスタ)の範囲を変えることができる。抵抗40の抵抗値が小さいと、発振条件を満足するバリスタの範囲は小さいほう(ベース電流の少ないほう)にシフトする。従って、正帰還回路内における等価的な可変容量の範囲が変化するため、抵抗40の抵抗値によって周波数チューニング範囲を調整させることが可能となる。また、トランジスタのベースとエミッタ間に抵抗40を挿入することによりベース・エミッタ間電圧を直流的に安定化させることができる。
【0053】
(第7の実施例)
図7は本発明の電圧制御発振器の第7の実施例である。図7において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0054】
図7において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該伝送線路4とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を通じて接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20は伝送線路22と終端短絡スタブ21からなり、該終端短絡スタブ21は伝送線路23とキャパシタ25から構成される。また、コレクタ電圧供給端子15は上記伝送線路23とキャパシタ25の接続点に接続されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0055】
以上の第7の実施例によれば、本発明の第6の実施例と同様の効果を得る。実測例として、以下のパラメータを用いた5GHz帯電圧制御発振器の結果を図23に示す。
トランジスタ1・・・(SST1C トランジスタ:エミッタサイズ 0.3 μm×120.6 μm),
キャパシタ3:C=12 [pF],キャパシタ5:C=2.7[pF],
キャパシタ7:C=0.5[pF],キャパシタ26:C=10 [pF],
抵抗8:R=1000 [Ω],
抵抗9:R=1000 [Ω],
伝送線路2:Z=40 [Ω], L=3.66[mm],
εr(実効誘電率)=2.9
伝送線路4:Z=70 [Ω], L=3.00[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
伝送線路22:Z=50 [Ω], L=0.30[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
伝送線路23:Z=70 [Ω], L=1.03[mm],
εr(実効誘電率)=2.8
【0056】
この図より、本発明の第7の実施例の電圧制御発振器は、コレクタ電圧供給端子15に3[V]を印加したとき4.02GHzから 5.35 GHzの非常に広い周波数チューニング範囲(33%)を達成し、従来のバラクタダイオードを用いたものに比べ3倍以上の周波数チューニング範囲を実現している。また、図22Bのシミュレーションで示されたように、ベース電圧制御端子14から供給される制御電圧に対する発振周波数の高い線形性も得た。
【0057】
(第8の実施例)
図8は本発明の電圧制御発振器の第8の実施例である。図8において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0058】
図8において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13はキャパシタ50を通じて接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0059】
以上の第8の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、トランジスタ1のベースとエミッタ間に挿入されたキャパシタ50により共振器のQ値が向上するため、出力信号の低位相雑音化が図られる。
【0060】
(第9の実施例)
図9は本発明の電圧制御発振器の第9の実施例である。図9において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0061】
図9において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、キャパシタ51を介してインダクタ31に接続され、該インダクタ31の他方はキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0062】
以上の第9の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、キャパシタ51によりインダクタ31とキャパシタ3からなる共振回路とトランジスタ1を疎結合にすることにより共振器のQ値が上がるため、出力信号の低位相雑音化が図られる。
【0063】
(第10の実施例)
図10は本発明の電圧制御発振器の第10の実施例である。図10において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0064】
図10において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8とバリスタ60を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はインダクタ6とキャパシタ7に接続され、該インダクタ6は第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続されるとともに、上記キャパシタ7は接地される。ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。ベース電流を制御する方法としては、ベース電圧制御端子14とエミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を同時に制御する場合と、どちらか一方を固定にし、他方を制御する方法がある。
【0065】
以上の第10の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、バリスタ60によりトランジスタ1のベースとベース電圧制御端子14間の全体の抵抗値が変わり、電圧効果が変化するため、ベース電圧制御端子14から供給される制御電圧に対する発振周波数の変調感度を変えることができる。抵抗8とバリスタの抵抗値の和をRTOTAL とし、第2の実施例で数値計算に用いたパラメータを用いてベース電圧制御端子14から供給される制御電圧に対する発振周波数の関係を図24に示す。RTOTAL を大きくすることにより、線形性を劣化させることなく変調感度を可変できる。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧を一定にした場合も、バリスタを制御することで発振周波数を制御することも可能となる。
【0066】
(第11の実施例)
図11は本発明の電圧制御発振器の第11の実施例である。図11において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0067】
図11において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、ベース電圧制御端子14はバリスタ60と接続される。ここで、バリスタ60はトランジスタのベース・コレクタ間を接続して構成されており、エミッタ側がベース電圧制御端子14と接続され、ベース側はバリスタ制御端子17と接続され、上記バリスタはベース電圧制御端子14とバリスタ制御端子17に印加される電位差で制御される。また、上記トランジスタ1のエミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0068】
以上の第11の実施例によれば、本発明の第10の実施例と同様の効果を得る。なお、図11の第11の実施例ではバリスタ60のエミッタ側をベース電圧制御端子14に接続し、ベース側をバリスタ制御端子17に接続したが、バリスタ60のエミッタ側をバリスタ制御端子17に接続し、ベース側をベース電圧制御端子14に接続しても同様の結果を得る。
【0069】
(第12の実施例)
図12Aは本発明の電圧制御発振器の第12の実施例である。図12Aにおいて図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0070】
図12Aにおいて1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はインダクタ32とバリスタ60と接続され、該インダクタ32は直接に、また、バリスタ60はキャパシタ5を介して接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。ここで、バリスタ60はトランジスタのベース・コレクタ間を接続して構成されており、エミッタ側がトランジスタ1のエミッタ端子13と接続し、ベース(コレクタ)側は抵抗8と同じまたは同程度の抵抗41を介してベース電圧制御端子14に接続している。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0071】
以上の第12の実施例によれば、本発明の第1の実施例とほぼ同様の効果に加えて、以下のような利点を有する。すなわち、正帰還回路内にバリスタ60を接続し、該バリスタ60の制御端子をベース電圧制御端子14と共有化することにより、トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeの変化(バリスタ)とバリスタ60の抵抗変化が単一の電圧で制御できるため、可変リアクタンスの範囲および変化率を拡大または調整することができる。従って、本発明の第12の実施例の電圧制御発振器は周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する可変周波数の変調感度を向上することができる。また、図12Bのようにバリスタ60を接続しても同様の効果を得る。さらに、第12の実施例において、バリスタ60はトランジスタのベース・コレクタ間を接続して構成されているが、エミッタ・コレクタ間を接続して構成されても同様の効果が得られる。また、インダクタの代わりに伝送線路を用いてもよい。
【0072】
(第13の実施例)
図13Aは本発明の電圧制御発振器の第13の実施例である。図13Aにおいて図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0073】
図13Aにおいて1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13はインダクタ32とバラクタダイオード70と接続され、該インダクタ32は直接に、また、バラクタダイオード70はキャパシタ5を介して接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。ここで、バラクタダイオード70はトランジスタのベース・エミッタ間を接続し、ベース・コレクタ間電圧に対するベース・コレクタ間容量Cbcの変化を利用して構成しており、エミッタ(ベース)側をトランジスタ1のエミッタ端子13と接続し、コレクタ側は抵抗41を介してベース電圧制御端子14に接続している。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0074】
以上の第13の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。さらに、正帰還回路内にバラクタダイオード70を接続し、該バラクタダイオード70の制御端子をベース電圧制御端子14と共有化することにより、トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeの変化(バリスタ)とバラクタダイオード70の容量変化が単一の電圧で制御できるため、可変リアクタンスの範囲および変化率を拡大または調整することができる。従って、本発明の第13の実施例の電圧制御発振器は周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する発振周波数の変調感度を向上することができる。また、図13Bのようにバラクタダイオード70をトランジスタのコレクタ・エミッタ間を接続して構成しても同様の効果を得る。さらに、図13Aに示す第13の実施例において、バラクタダイオード70のエミッタ(ベース)側をトランジスタ1のエミッタ端子13と接続し、コレクタ側をキャパシタ5と接続したが、反転させて接続しても同様の効果を得る。
【0075】
(第14の実施例)
図14は本発明の電圧制御発振器の第14の実施例である。図14において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0076】
図14において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3とバリスタ60に接続され、該キャパシタ3とバリスタ60は接地されている。ここで、バリスタ60はトランジスタのベース・コレクタ間を接続して構成されており、ベース(コレクタ)側がインダクタ31と接続され、エミッタ側が接地されている。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0077】
以上の第14の実施例によれば、本発明の第12の実施例と同様の効果を得る。すなわち、正帰還回路内に接続されたバリスタ60により、ベース端子11に可変インダクタ(インダクタ31、キャパシタ3とバリスタ60から構成)が接続されたものとみえるため、周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する可変周波数の変調感度を向上または調整することができる。また、第14の実施例において、バリスタ60のベース(コレクタ)側をインダクタ31と接続しているが、エミッタ側をインダクタ31と接続し、ベース(コレクタ)側を接地しても同様の効果を得る。
【0078】
(第15の実施例)
図15Aは本発明の電圧制御発振器の第15の実施例である。図15Aにおいて図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0079】
図15Aにおいて1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3とバラクタダイオード70に接続され、該キャパシタ3とバラクタダイオード70は接地されている。ここで、バラクタダイオード70はトランジスタのベース・エミッタ間を接続して構成されており、ベース(エミッタ)側がインダクタ31と接続され、コレクタ側が接地している。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0080】
以上の第15の実施例によれば、本発明の第13の実施例と同様の効果を得る。すなわち、正帰還回路内に並列に挿入されたバラクタ70により、ベース端子11に可変インダクタ(インダクタ31、キャパシタ3とバラクタ70から構成)が接続されたものとみえるため、周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する可変周波数の変調感度を向上または調整することができる。また、図15Bのようにバラクタダイオード70をトランジスタのコレクタ・エミッタ間を接続して構成しても同様の効果を得る。さらに、図15Aに示す第15の実施例において、バラクタダイオード70のベース(エミッタ)側をインダクタ31と接続しているが、コレクタ側をインダクタ31と接続し、ベース(エミッタ)側を接地しても同様の効果を得る。
【0081】
(第16の実施例)
図16は本発明の電圧制御発振器の第16の実施例である。図16において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0082】
図16において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗43を介してコレクタ端子12に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はキャパシタ7を介して接地されるとともに、インダクタ6を介して第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続される。ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12は抵抗44を介して接地されるとともに、インピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、エミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。コレクタ電圧供給端子15より印加するコレクタ電圧を固定し、エミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を変えることにより、ベース電流は制御できる。
【0083】
以上の第16の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、トランジスタ1のベース端子11に印加される電圧は、コレクタ電圧供給端子15に印加される電圧の抵抗43と抵抗44による分圧で固定されるため、ベース電圧制御端子を削除できる。従って、回路構成の簡易な電圧制御発振器が実現できる。
【0084】
(第17の実施例)
図17は本発明の電圧制御発振器の第17の実施例である。図17において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0085】
図17において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗43を介してコレクタ端子12に接続されると共に、伝送線路2を介してキャパシタ3に接続され、接地している。また、ベース端子11は抵抗45を介して接地される。また、エミッタ端子13は伝送線路4とキャパシタ5に接続され、該キャパシタ5は接地され、上記線路4はキャパシタ7を介して接地されるとともに、インダクタ6を介して第2の制御端子となるエミッタ電圧制御端子16に接続される。ここで、上記トランジスタ1からみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11に伝送線路2を接続することにより、発振器が構成される。また、エミッタ電圧制御端子16から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。コレクタ電圧供給端子15より印加するコレクタ電圧を固定し、エミッタ電圧制御端子16から供給される電圧を変えることにより、ベース電流は制御できる。
【0086】
以上の第17の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、トランジスタ1のベース端子11に印加される電圧は、コレクタ電圧供給端子15に印加される電圧の抵抗43と抵抗45による分圧で固定されるため、ベース電圧制御端子を削除できる。従って、回路構成の簡易な電圧制御発振器が実現できる。
【0087】
(第18の実施例)
図18は本発明の電圧制御発振器の第18の実施例である。図18において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0088】
図18において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3とバリスタ60に接続され、該キャパシタ3とバリスタ60は接地されている。ここで、バリスタ60はトランジスタのベース側は抵抗46を介してバリスタ制御端子17に接続され、コレクタ側が上記インダクタ31と接続され、エミッタ側が接地されている。また、エミッタ端子13はインダクタ32とキャパシタ5に接続され、該インダクタ32とキャパシタ5はともに接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0089】
以上の第18の実施例によれば、本発明の第1の実施例と同様の効果を得る。また、正帰還回路内に接続されたバリスタ60により、ベース端子11に可変インダクタ(インダクタ31、キャパシタ3とバリスタ60から構成)が接続されたものとみえるため、周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する可変周波数の変調感度を向上または調整することができる。また、第18の実施例において、バリスタ60のコレクタ側をインダクタ31と接続しているが、エミッタ側をインダクタ31と接続し、コレクタ側を接地しても同様の効果を得る。
【0090】
(第19の実施例)
図19は本発明の電圧制御発振器の第19の実施例である。図19において図1と同一のものについては同一の符号を付している。
【0091】
図19において1は発振素子であるトランジスタであり、該トランジスタ1のベース端子11は抵抗8を介して第1の制御端子となるベース電圧制御端子14に接続されると共に、インダクタ31を介してキャパシタ3に接続され、該キャパシタ3は接地される。また、エミッタ端子13はキャパシタ5、インダクタ32とバリスタ60と接続され、該インダクタ32とキャパシタ5は接地され、上記トランジスタからみてベースとエミッタ間に正帰還回路が構成されている。ここで、バリスタ60はトランジスタのベース側が抵抗46を介してバリスタ制御端子17に接続され、エミッタ側がトランジスタ1のエミッタ端子13と接続し、コレクタ側は接地されている。また、ベース端子11とエミッタ端子13は抵抗40を介して接続されている。さらに、上記トランジスタ1のコレクタ端子12はインピーダンス整合回路20を介してキャパシタ9と接続し、該キャパシタ9を通じて出力端子10に接続される。ここで、上記インピーダンス整合回路20にはコレクタ電圧供給端子15が同時に形成されている。上記コレクタ電圧供給端子15にコレクタ電圧が印加されると、トランジスタ1のベースは容量性の負性インピーダンスを呈するため、ベース端子11にインダクタ31を接続することにより、発振器が構成される。また、ベース電圧制御端子14から供給される電圧によりトランジスタ1に流れるベース電流が制御できる。トランジスタ1のベース・エミッタ間抵抗Rbeはベース電流に依存するバリスタとして機能し、正帰還回路内において等価的に可変容量として動作するため、ベースは可変容量性の負性インピーダンスとなり、これより発振周波数が変化し、電圧制御発振器が構成される。
【0092】
以上の第19の実施例によれば、本発明の第1の実施例とほぼ同様の効果に加えて、以下のような利点を有する。すなわち、正帰還回路内にバリスタ60を接続し、該バリスタ60の制御端子を制御することにより、可変リアクタンスの範囲および変化率を拡大または調整することができる。従って、本発明の第19の実施例の電圧制御発振器は周波数チューニング範囲をより一層広げることが可能となると共に、制御電圧に対する可変周波数の変調感度を向上または調整することができる。また、第19の実施例において、バリスタ60のエミッタ側をトランジスタ1のエミッタ端子13と接続しているが、コレクタ側をエミッタ端子13と接続し、エミッタ側を接地しても同様の効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図3】本発明の第3の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図4】本発明の第4の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図5】本発明の第5の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図6】本発明の第6の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図7】本発明の第7の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図8】本発明の第8の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図9】本発明の第9の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図10】本発明の第10の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図11】本発明の第11の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図12A】本発明の第12の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図12B】図12Aの変形例である電圧制御発振器の回路図である。
【図13A】本発明の第13の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図13B】図13Aの変形例である電圧制御発振器の回路図である。
【図14】本発明の第14の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図15A】本発明の第15の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図15B】図15Aの変形例である電圧制御発振器の回路図である。
【図16】本発明の第16の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図17】本発明の第17の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図18】本発明の第18の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図19】本発明の第19の実施例である電圧制御発振器の回路図である。
【図20】本発明の第1の実施例である電圧制御発振器の簡略化した等価回路図である。
【図21】シリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)の規格化ベース電流に対する規格化ベース・エミッタ間抵抗と規格化ベース抵抗の関係図である。
【図22A】本発明の第2の実施例である電圧制御発振器についてシリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)を用いて数値計算した5GHz帯電圧制御発振器のエミッタ供給電圧に対する発振周波数の関係図である。
【図22B】本発明の第2の実施例である電圧制御発振器についてシリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)を用いて数値計算した5GHz帯電圧制御発振器のベース供給電圧に対する発振周波数の関係図である。
【図23】本発明の第7の実施例である電圧制御発振器についてシリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)を用いて製作した5GHz帯電圧制御発振器のベース供給電圧に対する発振周波数の関係図である。
【図24】本発明の第10の実施例である電圧制御発振器についてシリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)を用いて数値計算した5GHz帯電圧制御発振器のベース供給電圧に対する発振周波数の関係図である。
【図25】第1の従来の電圧制御発振器の回路図である。
【図26】第2の従来の電圧制御発振器の回路図である。
【図27】第2の従来の電圧制御発振器についてシリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)を用いて直流成分を数値計算するのに用いた回路図である。
【図28】シリコンバイポーラトランジスタ(SST1C)のベース・エミッタ間電圧に対するベース電流とエミッタ電流の関係図である。
【図29】図27の回路図を用いて数値計算したベース供給電圧とベース・エミッタ間電圧の関係図である。
【符号の説明】
1 トランジスタ
2、4、22、23 伝送線路
3、5、7、9、25、33、50、51 キャパシタ
6、30、31、32 インダクタ
8、40、41、42、43、44、45、46 抵抗
10 出力端子
11 ベース端子
12 コレクタ端子
13 エミッタ端子
14 ベース電圧制御端子
15 コレクタ電圧制御端子
16 エミッタ電圧制御端子
17 バリスタ制御端子
20 インピーダンス整合回路
21 終端短絡スタブ
60 バリスタ
70 バラクタダイオード
100 FET
110 出力端子
111 ゲート端子
112 ドレイン端子
113 ソース端子
114 制御電圧入力端子
115 ドレイン電圧供給端子
120、121、122、123、124 インダクタ
130、131、132、133、201、202、203、204、205、206 キャパシタ
140、141、207、208、209 抵抗
150 バラクタダイオード
151 アノード
152 カソード
200 トランジスタ
210 伝送線路
211 ベース端子
212 コレクタ端子
213 エミッタ端子
214 ベース電圧制御端子
215 コレクタ電圧制御端子[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a local oscillator and a synthesizer used for a radio device in a microwave to a millimeter wave band. Examples of applications include personal wireless devices such as gate cards and security cards, wireless terminals for AWA (ATM wireless access), mobile terminals, and the like. An oscillator is an indispensable circuit.
[0002]
[Prior art]
Local oscillators are one of the important circuits in microwave transceivers. Research on configuring local oscillators with monolithic ICs (monolithic microwave integrated circuits: MMICs) for the purpose of downsizing, economy, and high functionality of wireless devices Is being promoted. The phase-locked loop (PLL) local oscillator uses a crystal oscillator output as a reference signal, and therefore has features such as high frequency stability and reduction of phase noise near a carrier. Often used from. The PLL local oscillator basically includes a voltage controlled oscillator, a frequency divider, and a phase comparator. Since the voltage controlled oscillator affects the characteristics of the PLL local oscillator, it has high frequency stability, high output level, wide frequency variable range, Low phase noise characteristics are desired. In particular, in recent years, software radio (for example, PDC (Personal Digital Cellular) in Japan in Digital Cellular phone) and GSM (Global in Europe) that flexibly cope with various frequency bands, modulation schemes and data formats by changing software. Research on System for Mobile communications), and switching of IS-95 by software in the United States and sharing it with one wireless terminal) has been advanced, and an oscillator having a wide frequency variable range that can support various frequency bands has been developed. It has become indispensable.
[0003]
FIG. 25 shows a first conventional voltage controlled oscillator.
[0004]
FIG. 26 shows a second conventional voltage controlled oscillator disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-140836.
[0005]
Further, a DC consideration will be given to the second conventional voltage controlled oscillator. The current flowing through the transistor is controlled by changing the base-emitter voltage. This is because in an npn-type transistor, the potential barrier at the base-emitter junction is reduced by the voltage applied to the base, and the electrons of the emitter are injected into the base. If the base width is sufficiently small, the electrons injected into the base are reduced. Most of the current reaches the base-collector junction and flows into the collector (current flows from the collector to the emitter). Therefore, in order to control the base (emitter) current of the transistor, it is necessary to freely control the base-emitter voltage.
[0006]
However, in the second conventional voltage controlled oscillator, the degree of freedom of the base-emitter voltage is restricted by the
[0007]
Therefore, the second conventional voltage controlled oscillator cannot flow a large emitter (collector) current, making it difficult to obtain a large oscillation output. In the second conventional voltage controlled oscillator, it is necessary to increase the resistance value of the
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to solve the above problems and to realize a voltage controlled oscillator suitable for a monolithic integrated circuit and capable of further realizing a wider frequency variable range.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
A feature of the present invention to achieve the above object is that a positive feedback circuit is formed between the base and the emitter of the first bipolar transistor, an oscillation signal is output from the collector via an impedance matching circuit, and the base of the bipolar transistor is output. And the base of the above bipolar transistorToA control power supply capable of providing a potential; a power supply providing a collector potential in the impedance matching circuit; a first resistor connected between a base and the control power supply providing the base potential;ButInductor or transmission lineThrough the groundA voltage-controlled oscillator is characterized in that the oscillation frequency is varied by changing the base current by controlling the base-emitter voltage.
Another feature of the present invention is that a positive feedback circuit is formed between the base and the emitter of the first bipolar transistor, an oscillation signal is output from the collector via an impedance matching circuit, and an inductor element is connected to the base of the bipolar transistor. A control power supply for supplying a potential to a base and an emitter of the bipolar transistor; a power supply for supplying a collector potential in the impedance matching circuit; and a control power supply for supplying a base and the base potential. A first resistor is connected between the first resistor and the emitter and a power supply terminal for applying a potential to the emitter is connected using at least one of an inductor and a transmission line, and the base current is controlled by controlling a base-emitter voltage. In the voltage controlled oscillator which varies the oscillation frequency by changing the voltage, the first resistor A voltage controlled oscillator, characterized in that connecting the varistor between the power supply terminal for controlling the base potential and.
[0010]
The embodiment of FIGS. 1 and 2 makes use of the feature that the transistor operates as a varistor in which the resistance between the base and the emitter of the transistor can be changed at a large ratio with respect to the base current. By configuring a variable reactance, a wider frequency tuning range can be realized as compared with a conventional varactor. The detailed operation principle will be described using an embodiment.
[0011]
A current-controlled transistor (for example, a bipolar transistor) has a control voltage {a transistor has a base-emitter voltage (base current) and a FET has a gate-source voltage (simply a gate voltage) compared to a voltage-controlled transistor such as an FET. ) By controlling}, the transconductance gm Since the deterioration of the varistor is small, the effect of the varistor can be effectively utilized. Further, the phase noise of the voltage controlled oscillator is generated by up-conversion of the 1 / f noise of the oscillation element to the vicinity of the oscillation frequency due to the mixing effect due to the nonlinearity of the oscillation element and the variable reactance element (conventionally, a varactor diode or the like). However, in the present invention, the variable reactance is realized by the varistor characteristics in the transistor of the oscillation element, and a non-linear factor other than the oscillation element can be removed as compared with the conventional one, so that an oscillator with low phase noise can be realized. Further, since the voltage controlled oscillator is constituted by one transistor, it is suitable for monolithic operation and the yield can be improved twice or more as compared with the first conventional voltage controlled oscillator, which is very economical. In general, the base frequency of a transistor increases exponentially with respect to the voltage between the base and the emitter, so that the oscillation frequency changes sharply. However, the resistance flows by inserting a resistor between the base and the base voltage control terminal. Since the voltage applied to the base terminal can be gradually changed by using the voltage drop due to the current, a voltage controlled oscillator having excellent controllability can be realized. In addition, if a sufficiently large resistor is used, the resistance inserted between the base and the base voltage control terminal can be equivalently ignored from the circuit, so that the influence of the control terminal on the oscillator operation is reduced. Further, since the voltage applied to the emitter is supplied via the transmission line or the inductor, the emitter potential can be supplied as a fixed voltage without depending on the magnitude of the emitter current. Therefore, since the base-emitter voltage can be freely controlled as compared with the second conventional voltage controlled oscillator, the control range of the base current is greatly expanded.
[0012]
Further, according to the embodiment of FIG. 3, since the load on the output side is directly connected to the emitter terminal via the capacitor, the load on the output side can act as a load for generating negative resistance. As a result, the oscillation condition can be determined in consideration of the load on the output side in advance, so that the impedance matching circuit on the output side becomes unnecessary. That is, according to the second aspect of the present invention, in addition to the object of the first aspect, the impedance matching circuit can be eliminated, the circuit can be significantly reduced in size, and the reflection characteristic on the output side can be improved.
[0013]
Further, according to the embodiments of FIGS. 4 and 5, the emitter of the transistor is short-circuited by the inductor or the transmission line, and the potential of the emitter can always be set to 0 V, so that the emitter voltage control terminal can be eliminated and the circuit configuration can be simplified. .
[0014]
According to the embodiments of FIGS. 6 and 7, the second resistor connected between the base and the emitter of the transistor is a base-emitter resistor R.beAnd the resistance of the base-emitter (varistor) satisfying the oscillation condition can be changed. Further, since the base-emitter voltage can be stabilized by inserting the second resistor, a voltage-controlled oscillator having more excellent controllability can be realized.
[0015]
In addition, according to the embodiments of FIGS. 8 and 9, the Q value of the resonator is increased by the connected capacitor, so that the phase noise of the output signal is reduced.
[0016]
Further, according to still another embodiment of the present invention, the voltage applied to the base of the transistor can be supplied by resistance division of the collector voltage, so that the base voltage control terminal can be eliminated and the circuit configuration can be simplified. .
[0017]
According to the embodiments shown in FIGS. 10 and 11, the modulation sensitivity of the oscillation frequency with respect to the control voltage can be changed depending on the value of the connected varistor, so that the controllability of the oscillation frequency can be improved.
[0018]
Further, according to the embodiment of FIGS. 12A to 15B, the variable reactance element connected in the positive feedback circuit makes it possible to further widen the frequency variable range, and improves or adjusts the frequency modulation sensitivity to the control voltage. be able to.
[0019]
Further, according to still another embodiment of the present invention, the use of a bipolar transistor formed on a silicon substrate having excellent 1 / f noise characteristics can further reduce the phase noise of the voltage controlled oscillator.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0021]
(First embodiment)
FIG. 1 shows a first embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention.
[0022]
In FIG. 1,
[0023]
Here, a positive feedback circuit is formed between the base and the emitter as viewed from the
[0024]
Next, the operation principle of the voltage controlled oscillator of the first embodiment will be described. FIG. 20 shows a simplified equivalent circuit diagram of the first embodiment of the present invention shown in FIG. In FIG. 20, gbeIs the base-emitter conductance (base-emitter resistance Rbe), CbcIs the base-collector capacity, Rb Is the base resistance, gm Is the transconductance and La Is the inductance connected to the base, Cf Is the capacitance connected to the emitter, ZL Is the load impedance connected to the collector.
[0025]
The Y parameter of the
[0026]
(Equation 1)
[0027]
The Y matrix of equation (1) is converted into a Z parameter, and the input impedance Z seen from the base isa Is the capacitance Cf Is disregarded, it is expressed as in equation (2).
[0028]
(Equation 2)
[0029]
In equation (2), the base-emitter conductance gbeNote that Equation (3) is obtained.
[0030]
(Equation 3)
[0031]
Where a1 , A2 , A3 , A4 , B1 , B2 , B3 , C1 Is a constant. From equation (3), the input impedance Za The imaginary part X ofa Is the conductance g between the base and the emitterbeCan greatly vary. Therefore, the base-emitter resistance Rbe(Base-emitter conductance gbe) Operates equivalently as a variable capacitor, so that the oscillation frequency can be varied.
[0032]
FIG. 21 shows the base-emitter resistance R of the transistor with respect to the base current.beAnd base resistance Rb Shows the relationship. Here, the result of using the SST1C bipolar transistor is shown, and since it is normalized by the current value used, it can be handled as a general-purpose value independent of the transistor size. As is clear from FIG. 21, the base resistance Rb Is constant, but the base-emitter resistance RbeOperates as a varistor of about 1:10 (or more) with respect to the base current.
[0033]
As described above, in the first embodiment of the present invention, since the capacitive reactance can be changed at a large ratio by controlling the base current by the control voltage, it is very much compared to the conventional one using the varactor diode. Wide frequency tuning is possible. In addition, since the voltage applied to the emitter terminal is supplied via an inductor, the emitter potential can be supplied as a fixed voltage without depending on the magnitude of the emitter current, so that the base-emitter voltage for controlling the base current can be freely set. Can be controlled. As a result, the base current can be dynamically varied, and in the first embodiment of the present invention, the base-emitter resistance RbeCan be further increased as compared with the second conventional voltage controlled oscillator.
[0034]
Further, since the voltage controlled oscillator is constituted by one transistor, the structure is simple and economical, and when monolithic, the yield can be improved more than twice that of the first conventional voltage controlled oscillator. . Further, the phase noise of the voltage controlled oscillator is generated by up-conversion of the 1 / f noise of the oscillation element to the vicinity of the oscillation frequency due to the mixing effect due to the nonlinearity of the oscillation element and the variable reactance element (conventionally, a varactor diode or the like). However, this circuit realizes a variable inductance by the varistor characteristic in the transistor of the oscillation element, and can eliminate nonlinear factors other than the oscillation element compared to the first conventional one, so that an oscillator with low phase noise can be realized. realizable. Furthermore, when a bipolar transistor formed on a silicon substrate is used, the 1 / f noise characteristic is excellent, so that the noise can be further reduced. Generally, the base current of a transistor increases exponentially with respect to the voltage between the base and the emitter, so that the oscillation frequency changes sharply. By inserting the
[0035]
(Second embodiment)
FIG. 2 shows a second embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 2, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0036]
In FIG. 2,
[0037]
Here, a positive feedback circuit is formed between the base and the emitter as viewed from the
[0038]
According to the second embodiment described above, the same effects as those of the first embodiment of the present invention are obtained. As an example, numerical calculation results of a 6 GHz band voltage controlled oscillator designed using the following parameters are shown. Note that the
Capacitor 3: C = 12 [pF], Capacitor 5: C = 8 [pF],
Capacitor 7: C = 2.37 [pF], Capacitor 9: C = 2 [pF],
Capacitor 25: C = 10 [pF],
Resistance 8: R = 1000 [Ω],
Inductor 6: L = 3 [nH]
Transmission line 2: Z = 40 [Ω], L = 3.66 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.9
Transmission line 4: Z = 70 [Ω], L = 5.00 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
Transmission line 22: Z = 50 [Ω], L = 0.30 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
Transmission line 23: Z = 70 [Ω], L = 1.03 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
[0039]
FIG. 22A shows the relationship between the voltage supplied from the emitter
[0040]
(Third embodiment)
FIG. 3 shows a third embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 3, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0041]
In FIG. 3,
[0042]
According to the third embodiment described above, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Since the load (for example, 50 [Ω]) of the
[0043]
(Fourth embodiment)
FIG. 4 shows a fourth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 4, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0044]
In FIG. 4,
[0045]
When a collector voltage is applied to the collector
[0046]
According to the above-described fourth embodiment, the same effect as that of the first embodiment of the present invention is obtained, and the emitter of the
[0047]
(Fifth embodiment)
FIG. 5 shows a fifth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 5, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0048]
In FIG. 5,
[0049]
According to the fifth embodiment described above, the same effect as that of the first embodiment of the present invention is obtained, and the emitter of the
[0050]
(Sixth embodiment)
FIG. 6 shows a sixth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 6, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0051]
In FIG. 6,
[0052]
According to the above-described sixth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. The
[0053]
(Seventh embodiment)
FIG. 7 shows a seventh embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 7, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0054]
In FIG. 7,
[0055]
According to the seventh embodiment, the same effects as those of the sixth embodiment of the present invention can be obtained. As an actual measurement example, FIG. 23 shows a result of a 5 GHz band voltage controlled oscillator using the following parameters.
Capacitor 3: C = 12 [pF], Capacitor 5: C = 2.7 [pF],
Capacitor 7: C = 0.5 [pF], Capacitor 26: C = 10 [pF],
Resistance 8: R = 1000 [Ω],
Resistance 9: R = 1000 [Ω],
Transmission line 2: Z = 40 [Ω], L = 3.66 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.9
Transmission line 4: Z = 70 [Ω], L = 3.00 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
Transmission line 22: Z = 50 [Ω], L = 0.30 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
Transmission line 23: Z = 70 [Ω], L = 1.03 [mm],
εr (effective dielectric constant) = 2.8
[0056]
As can be seen from the figure, the voltage-controlled oscillator according to the seventh embodiment of the present invention has a very wide frequency tuning range of 4.02 GHz to 5.35 GHz (33%) when 3 [V] is applied to the collector
[0057]
(Eighth embodiment)
FIG. 8 shows an eighth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 8, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0058]
In FIG. 8,
[0059]
According to the above-described eighth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. In addition, since the Q value of the resonator is improved by the
[0060]
(Ninth embodiment)
FIG. 9 shows a ninth embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 9, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0061]
In FIG. 9,
[0062]
According to the ninth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Further, since the Q value of the resonator is increased by loosely coupling the
[0063]
(Tenth embodiment)
FIG. 10 shows a tenth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 10, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0064]
In FIG. 10,
[0065]
According to the tenth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Further, the
[0066]
(Eleventh embodiment)
FIG. 11 shows an eleventh embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 11, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0067]
In FIG. 11,
[0068]
According to the eleventh embodiment, the same effects as those of the tenth embodiment of the present invention can be obtained. In the eleventh embodiment of FIG. 11, the emitter side of the
[0069]
(Twelfth embodiment)
FIG. 12A shows a twelfth embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 12A, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0070]
In FIG. 12A,
[0071]
According to the twelfth embodiment, in addition to the substantially same effects as those of the first embodiment of the present invention, the following advantages are provided. That is, by connecting the
[0072]
(Thirteenth embodiment)
FIG. 13A shows a thirteenth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 13A, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0073]
In FIG. 13A,
[0074]
According to the thirteenth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Further, by connecting a
[0075]
(14th embodiment)
FIG. 14 shows a fourteenth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 14, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0076]
In FIG. 14,
[0077]
According to the fourteenth embodiment, the same effects as those of the twelfth embodiment of the present invention can be obtained. In other words, since the
[0078]
(Fifteenth embodiment)
FIG. 15A shows a fifteenth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 15A, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0079]
In FIG. 15A,
[0080]
According to the fifteenth embodiment, effects similar to those of the thirteenth embodiment of the present invention are obtained. That is, the variable inductor (consisting of the
[0081]
(Sixteenth embodiment)
FIG. 16 shows a sixteenth embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 16, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0082]
In FIG. 16,
[0083]
According to the sixteenth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Further, since the voltage applied to the
[0084]
(Seventeenth embodiment)
FIG. 17 shows a seventeenth embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 17, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0085]
In FIG. 17,
[0086]
According to the seventeenth embodiment, effects similar to those of the first embodiment of the present invention can be obtained. Further, since the voltage applied to the
[0087]
(Eighteenth embodiment)
FIG. 18 shows an eighteenth embodiment of the voltage controlled oscillator of the present invention. 18, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0088]
In FIG. 18,
[0089]
According to the eighteenth embodiment, the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained. In addition, since the
[0090]
(19th embodiment)
FIG. 19 shows a nineteenth embodiment of the voltage controlled oscillator according to the present invention. 19, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals.
[0091]
In FIG. 19,
[0092]
According to the nineteenth embodiment, the following advantages are obtained in addition to the effects substantially similar to those of the first embodiment of the present invention. That is, by connecting the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to an eighth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a ninth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a tenth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to an eleventh embodiment of the present invention.
FIG. 12A is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a twelfth embodiment of the present invention.
FIG. 12B is a circuit diagram of a voltage-controlled oscillator that is a modification of FIG. 12A.
FIG. 13A is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a thirteenth embodiment of the present invention.
FIG. 13B is a circuit diagram of a voltage-controlled oscillator that is a modification of FIG. 13A.
FIG. 14 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a fourteenth embodiment of the present invention.
FIG. 15A is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a fifteenth embodiment of the present invention.
FIG. 15B is a circuit diagram of a voltage-controlled oscillator that is a modification of FIG. 15A.
FIG. 16 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a sixteenth embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a seventeenth embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to an eighteenth embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a circuit diagram of a voltage controlled oscillator according to a nineteenth embodiment of the present invention.
FIG. 20 is a simplified equivalent circuit diagram of the voltage controlled oscillator according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 21 is a graph showing the relationship between the normalized base-emitter resistance and the normalized base resistance with respect to the normalized base current of the silicon bipolar transistor (SST1C).
FIG. 22A is a graph showing the relationship between the oscillation frequency and the emitter supply voltage of a 5-GHz band voltage-controlled oscillator numerically calculated using a silicon bipolar transistor (SST1C) for the voltage-controlled oscillator according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 22B is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the base supply voltage of a 5 GHz band voltage controlled oscillator numerically calculated using a silicon bipolar transistor (SST1C) for the voltage controlled oscillator according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 23 is a diagram showing a relation between an oscillation frequency and a base supply voltage of a 5 GHz band voltage controlled oscillator manufactured by using a silicon bipolar transistor (SST1C) in the voltage controlled oscillator according to the seventh embodiment of the present invention.
FIG. 24 is a graph showing the relationship between the oscillation frequency and the base supply voltage of a 5 GHz band voltage controlled oscillator, which is numerically calculated using a silicon bipolar transistor (SST1C) for the voltage controlled oscillator according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 25 is a circuit diagram of a first conventional voltage controlled oscillator.
FIG. 26 is a circuit diagram of a second conventional voltage controlled oscillator.
FIG. 27 is a circuit diagram used to numerically calculate a DC component of a second conventional voltage controlled oscillator using a silicon bipolar transistor (SST1C).
FIG. 28 is a diagram showing a relationship between a base current and an emitter current with respect to a base-emitter voltage of a silicon bipolar transistor (SST1C).
29 is a diagram showing the relationship between the base supply voltage and the base-emitter voltage calculated numerically using the circuit diagram of FIG. 27;
[Explanation of symbols]
1 transistor
2, 4, 22, 23 transmission line
3, 5, 7, 9, 25, 33, 50, 51 capacitors
6, 30, 31, 32 inductor
8, 40, 41, 42, 43, 44, 45, 46 Resistance
10 Output terminal
11 Base terminal
12 Collector terminal
13 Emitter terminal
14 Base voltage control terminal
15 Collector voltage control terminal
16 Emitter voltage control terminal
17 Varistor control terminal
20 Impedance matching circuit
21 Termination short-circuit stub
60 Varistor
70 Varactor diode
100 FET
110 output terminal
111 Gate terminal
112 Drain terminal
113 source terminal
114 Control voltage input terminal
115 Drain voltage supply terminal
120, 121, 122, 123, 124 inductor
130, 131, 132, 133, 201, 202, 203, 204, 205, 206 Capacitor
140, 141, 207, 208, 209 resistance
150 Varactor diode
151 anode
152 cathode
200 transistors
210 Transmission line
211 Base terminal
212 Collector terminal
213 Emitter terminal
214 Base voltage control terminal
215 Collector voltage control terminal
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