JP3601139B2 - 全有機炭素計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶液試料中の全有機炭素(TOC)を測定する全有機炭素計(TOC計)に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、公害調査等のため、上下水道水、各種プラント用水、河川等の水中に含まれる有機炭素の計測が重要な項目の一つとなっており、かかる有機炭素の計測に全有機炭素計(TOC計)が用いられている。
【0003】
かかる全有機炭素計では、予めバブリング等により無機炭素(IC)が除去された水溶液試料を燃焼管で燃焼させ、発生した二酸化炭素を測定することで直接全有機炭素濃度を計測するものや、直接水溶液試料を燃焼させ、計測された全炭素(TC)の測定値から、別途計測した無機炭素の測定値を差し引くことで有機炭素濃度を計測するもの等が知られているが、他種類の水溶液試料を燃焼管に供給したり、洗浄の目的で燃焼管に接続されるチューブに洗浄液を供給する等のために、マルチポートバルブが広く用いられ、なかでもセラミック等の硬質な材料の擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブが多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブを用いた場合、全有機炭素の非計測時間が長時間に及ぶと、擦り合わせ面が固着してしまい、回転動作に支障を来したり、最悪の場合は回転不能となり、全有機炭素の計測が困難になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はかかる問題点を解消するため、長時間全有機炭素の計測動作を行わない場合であっても、回転動作に支障を来すことのない、擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブを有する全有機炭素計の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、水溶液試料を燃焼管で燃焼させ、発生した二酸化炭素を測定することで、全有機炭素濃度を求める全有機炭素計において、
擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブを有し、全有機炭素の非計測時に洗浄液が満たされた前記マルチポートバルブを所定時間毎に回転させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
前記マルチポートバルブは、セラミック等の硬質な材料からなる擦り合わせ面を有することを特徴とする。
【0008】
前記洗浄液は、純水、アルコール、界面活性効果のある液体のいずれかからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1〜図3に基づいて説明する。
【0010】
図1は本発明にかかる全有機炭素計の全体概略図であり、全有機炭素計は、分析部1に非分散型赤外線ガス分析計を検出部20として接続したものである。分析部1内には水溶液試料中のTC(全炭素)を二酸化炭素に変換する酸化反応部2と、水溶液試料中のIC(無機炭素)を二酸化炭素に変換するIC反応部16が設けられている。水溶液試料の一定量を採取して酸化反応部2又はIC反応部16へ導くために、試料自動注入器8が設けられており、試料自動注入器8は回転式4ポートバルブ6とマイクロシリンジ7とを備えている。
【0011】
回転式4ポートバルブ6のポート62には水溶液試料容器18が接続されており、水溶液試料容器18内の水溶液試料がセンタポート65を介してマイクロシリンジ7で一定量採取され、ポート61又はポート63を介して酸化反応部2又はIC反応部16へ導かれる。また、回転式4ポートバルブ6のポート64には、酸化反応部2やIC反応部16へ接続されるチューブの洗浄用の純水容器(不図示)が接続されている。
【0012】
回転駆動用のモータ9aは、回転式4ポートバルブ6の回転駆動を行い、制御手段9bによりその回転駆動制御が行われる。
【0013】
酸化反応部2には酸化触媒が充填された燃焼管4と加熱炉5が設けられ、水溶液試料は試料注入部3を介して燃焼管4に注入される。酸化反応部2の出口はIC反応部16を経てNDIR(非分散型赤外分光光度計)の二酸化炭素検出部20へ接続されている。IC反応部16には、IC反応液が充填されたIC反応器が備えられており、IC試料注入口17を経て試料自動注入器15から液体試料が注入される。IC反応部16と検出部20の間の流路には除湿除塵部11が設けられている。
【0014】
検出部20では、光源21からの光が同量ずつ入射するように試料セル22と比較セル23が互いに平行に配置されており、試料セル22には酸化反応部2でTCが二酸化炭素に変換されてキャリアガスと共に導入されるか、又はIC反応部6でICが二酸化炭素に変換されてキャリアガスにより導入される。比較セル23には赤外線を吸収しない窒素や空気などの不活性ガスが充填されている。チョッパ24は光源21から試料セル22と比較セル23に入射される光を同時に断続するものであり、各セル22と23を透過して検出部27に入射する光の量を調節するために各セル22、23と検出部27の間にはそれぞれ光量調整器25、26が配置されている。検出部27はコンデンサマイクロホン方式の検出器であり、チョッパ24の回転により検出部27の出力信号は交流信号として得られ、その振幅が出力値となる。そして、この全有機炭素計によって、TCの測定とICの測定を時間をずらせて行えば、全有機炭素の濃度を計測することができる。
【0015】
図2は、図1で説明した回転式4ポートバルブ6の詳細を示す図であり、図2aは横断面を、図2bは図2aのA−A断面を下方から見た図を、そして図2cは図2aのA−A断面を上方から見た図である。同図において、回転部6aと固定部6bは共にセラミックなどの硬質な材料により構成され、回転部6aにはセンタポート65と各ポート61〜64のいずれかを接続するための空隙部6cが形成されており、回転部6aと固定部6bとの擦り合わせ面6dによってセンタポート65と残りのポートとの接続状態が遮断される。
【0016】
次に、本発明の作用を図3に示される制御手段9bの動作を示すフローチャートに基づいて説明する。
【0017】
まず、動作に先立って全有機炭素の計測が行われていない状態を示す休止モードであるか否かを判断し、休止モードとなるまでポーリングを繰り返す(S1)。なお、休止モードであるか否かは、別途休止モードであることを示すスイッチ等を設け、全有機炭素の計測終了時に操作者に押されたスイッチの信号により判断するよう構成しても良いし、回転式4ポートバルブ6が回転動作したことを示すセンサを別途設け、このセンサの信号を入力して、一定時間以上回転動作がなされていないことを計測すること等で判断するよう構成しても良い。
【0018】
休止モードである場合、図2の回転式4ポートバルブ6の空隙部6cに純水を填充する(S2)。すなわち、図2の回転部6aを所定量だけ回転させることで図1における回転式4ポートバルブ6のセンタポート65とポート64とを接続し、シリンジポンプ7により純水を所定量吸引して、空隙部6cに純水を満たす。
【0019】
次に、制御手段9b内の計測時間をリセットし(S3)、予め定めた所定時間を経過したか否かを監視する(S4)。この際、所定時間が経過していない場合、休止モードに変更がないかを判断し(S5)、休止モードでない状態となっていた場合は、休止モードか否かを判断するためのポーリングに戻り(S1)、休止モードに変更がない場合は、上記S3,S4の動作を繰り返す。
【0020】
そして、休止モードでないと判断されてから所定時間経過した場合は、回転式4ポートバルブを所定回転数だけ回転させる回転動作を行い(S6)。回転動作の終了後、再び制御手段9b内の計測時間をリセットし(S3)、予め定めた所定時間を経過したか否かの監視(S4)及び休止モードに変更がないか否かの判断(S5)動作を再度繰り返し行う。
【0021】
これにより、全有機炭素計において非計測時には、図2で回転式4ポートバルブ6の空隙部6bに純水が充填された状態で一定時間毎に回転部6aが所定回転するため、回転部6aと固定部6bの擦り合わせ面6dは、所定時間毎に純水によって洗浄させ、擦り合わせ面6d上に残留する不純物が除去され、また、擦り合わせ面6dの乾燥がなくなる。このため、長時間に渡って全有機炭素の計測を行わない場合であっても、擦り合わせ面6dの固着が防止できるため、回転式4ポートバルブ6に支障を来すことなく、全有機炭素の計測を行うことが可能となる。
【0022】
なお、上述した実施例では、洗浄液として純水を用いたが、純水の他にアルコールや、界面活性効果のある等でもよく、チューブ内に付着した水溶液試料等を洗浄するための洗浄液であれば何でもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、全有機炭素計の非計測時に、擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブに洗浄液を充填した状態で当該バルブを一定時間毎に回転するよう構成したため、回転部と固定部との擦り合わせ面は、所定時間毎に洗浄液によって洗浄され、これにより当該擦り合わせ面上に残留する不純物が除去され、また、擦り合わせ面の乾燥がなくなる。このため、長時間に渡って全有機炭素の計測を行わない場合であっても、擦り合わせ面が固着することを有効に防止でき、回転式マルチポートバルブに支障を来すことなく、全有機炭素の計測を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる全有機炭素計の全体概略図である。
【図2】本発明にかかるマルチポートバルブを示す詳細図のである。
【図3】本発明にかかる制御手段の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
6・・・・・・回転式4ポートバルブ
6a・・・・・回転部
6b・・・・・固定部
6c・・・・・空隙部
6d・・・・・擦り合わせ面
61,62,63,64 ・ポート
65・・・・・センタポート
Claims (1)
- 水溶液試料を燃焼管で燃焼させ、発生した二酸化炭素を測定することで、全有機炭素を計測する全有機炭素計において、
擦り合わせにより水密を保持する構成の回転式マルチポートバルブを有し、全有機炭素の非計測時に洗浄液が満たされた前記マルチポートバルブを所定時間毎に回転させる制御手段を備えたことを特徴とする全有機炭素計。
Priority Applications (1)
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JP30007695A JP3601139B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 全有機炭素計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30007695A JP3601139B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 全有機炭素計 |
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JPH09145705A JPH09145705A (ja) | 1997-06-06 |
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Family Applications (1)
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JP30007695A Expired - Fee Related JP3601139B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 全有機炭素計 |
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1995
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