JP3600053B2 - Banknote handling machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、束紙幣を金種別に収納するとともにこの収納した束紙幣を必要に応じて出金可能な紙幣処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定枚数の紙幣を結束して作成された束紙幣を金種別に収納するとともに、この収納した束紙幣を必要に応じて出金可能な紙幣結束機としては、例えば、特開平9−202306号公報に開示されたものがある。
この紙幣結束機は、機体内の所定枚数の紙幣を集積しこれを結束する結束部と、該結束部により結束された束紙幣を搬送する束紙幣搬送部と、該束紙幣搬送部によって搬送された束紙幣を収納するとともにこの収納した束紙幣を必要に応じて繰り出し可能な2つの束収納繰出部と、各束紙幣繰出部から繰り出された束紙幣を受け取り機外に払い出す束払出部とを有する結束機本体部を機体内上下に配置した構成となっている。
また、各束収納繰出部には、収納する束紙幣を繰り出すための繰出機構がそれぞれ設けられるとともに、束紙幣繰出部外には、繰出機構をそれぞれ個々に駆動するためのプッシャ移動モータが各繰出機構毎に設けられており、この各プッシャ移動モータが必要に応じて駆動されることによって、各束収納繰出部単位での束紙幣の繰り出しが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記紙幣結束機では、結束機本体部を上下2段に設けることで、各処理を効率よく行うことができるようになっているが、その反面、収納繰出部から繰り出された束紙幣を出金させるための束払出部が機体上下に2つ必要であったり、この各束払出部に対し束紙幣を繰り出す時に駆動を行うプッシャ駆動モータが各束収納繰出部それぞれに設けられたりする構成であることから、束紙幣を出金させるために必要な全体の部品点数が非常に多くなってしまうという問題があった。
したがって、本発明は、束紙幣を出金させるために必要な部品点数を大幅に削減することができる紙幣処理機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の紙幣処理機は、束紙幣を収納するとともに収納した束紙幣を繰出口から繰り出し可能な金種別の束紙幣収納部を有するものであって、それぞれの繰出口を同側に向けた状態で前記金種別の束紙幣収納部を上下方向に重ねて配置するとともに、これら金種別の束紙幣収納部の繰出口に対向可能な位置において昇降可能に設けられ、すべての金種別の束紙幣収納部の繰出口から繰り出された束紙幣を受け入れ可能な束紙幣搬送リフトを有し、前記束紙幣搬送リフトには、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持する束紙幣受入部が設けられており、該束紙幣受入部は、移動ガイド部材と、該移動ガイド部材に対し前記重ね合わせの方向に沿って移動可能であるとともに常に該移動ガイド部材の方向に付勢された挟持板とを有しており、前記移動ガイド部材には、前記束紙幣収納部側に位置するほど前記挟持板とは反対側に位置するように傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴としている。
これにより、それぞれの繰出口を同側に向けた状態で上下方向に重ねられて配置された金種別の束紙幣収納部に対し、これら金種別の束紙幣収納部の繰出口に対向可能な位置において昇降可能に設けられた束紙幣搬送リフトで、すべての金種別の束紙幣収納部の繰出口から繰り出された束紙幣を受け入れることになる。
束紙幣受入部が、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持するため、最大限の束紙幣を確実に束紙幣搬送リフトに受け入れさせることができる。
【0005】
本発明の請求項2記載の紙幣処理機は、請求項1記載のものに関して、前記金種別の束紙幣収納部には、それぞれ繰出口から束紙幣を繰り出させるプッシャが設けられており、前記束紙幣搬送リフトには、すべての前記プッシャを駆動可能な束紙幣繰出駆動部が設けられていることを特徴としている。
このように、全ての金種別の束紙幣収納部のプッシャを束紙幣搬送リフトの束紙幣繰出駆動部で駆動可能であるため、金種別の束紙幣収納部から束紙幣を繰り出させるための駆動側の構成が共用化される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一の実施の形態の紙幣処理機を図面を参照して以下に説明する。なお、各図において矢印で示すX方向が、操作を行うオペレータ側すなわち機体10の前方(正面側)を示す。また、以下における前後は機体10における前後であり、左右は、機体10の前方から機体10を見たときの左右である。
【0008】
この実施の形態の紙幣処理機は、バラ紙幣の入金、収納、回収および出金と、紙幣の結束、結束された束紙幣の収納および出金等、紙幣に関する各処理を行うことが可能とされ、銀行等における出納機の一部として他の図示しない硬貨処理機等と組み合わされて用いられるものであり、図1に示すように、その機体10の上部には正面(前面)からやや上方に向いて、各処理の操作がオペレータにより入力される操作部11と、処理のガイドメニュー、処理状態および処理結果等を表示する表示部12とが設けられている。
【0009】
また、これら操作部11および表示部12の下側位置には、正面に向いて、結束された束紙幣を機外に放出するための束紙幣放出口13と、結束枚数に満たないバラの端数紙幣を機外に繰り出させるための端数紙幣繰出口14とが設けられている。
さらに、これら束紙幣放出口13および端数紙幣繰出口14の下側かつ前側位置には、上方を向いて、入金するバラ紙幣がオペレータにより機外からセットされ、また機内から出金されるバラ紙幣を機外に取り出し可能とする紙幣入出金・リジェクト口16と、所定枚数で結束された各金種の束紙幣を機外に取り出し可能とする束紙幣出金口17とが設けられている。
【0010】
紙幣入出金・リジェクト口16には、機体10の内外を開放・遮断するスライド式のスライドシャッタ18が設けられており、束紙幣出金口17にも、機体10の内外を開放・遮断するスライド式のスライドシャッタ19が設けられていて、端数紙幣繰出口14にも、機体10の内外を開放・遮断するスライド式のスライドシャッタ20が設けられている。また、束紙幣放出口13にも、機体10の内外を開放・遮断する揺動式の開閉シャッタ21が設けられている。
【0011】
この紙幣処理機は、大きく分けると、紙幣入出金・リジェクト口16に投入されたバラ紙幣を入金させて収納する入金処理を行うとともに、収納したバラ紙幣を必要に応じて紙幣入出金・リジェクト口16ヘ出金させる出金処理等のバラ紙幣における各処理を行う紙幣入出金ユニット23と、該紙幣入出金ユニット23から送り込まれるバラ紙幣を所定枚数集積させ、さらに集積させた集積紙幣を結束させるとともに、この結束した束紙幣を第1束紙幣入出ボックス140でその目的に応じた場所に向け振分搬送する紙幣結束・搬送ユニット24と、該紙幣結束・搬送ユニット24で結束されて送り込まれる束紙幣を受け取り、金種別に収納するとともに、収納した束紙幣を必要に応じて束紙幣出金口17から出金させる束紙幣収納・出金ユニット25とから構成されている。なお、紙幣入出金ユニット23においては、紙幣の搬送方向が上下方向、前後方向および上下前後の組み合わせ方向のみとされており、束紙幣収納・出金ユニット25は、束紙幣をその長手方向を上下方向に沿わせかつその厚さ方向を前後方向に沿わせた状態で収納させるようになっている。
【0012】
ここで、束紙幣収納・出金ユニット25は、紙幣入出金ユニット23の正面から見て横に並設されていて、紙幣結束・搬送ユニット24は、これら紙幣入出金ユニット23および束紙幣収納・出金ユニット25の上側かつ後部側に配置されている。また、並設された紙幣入出金ユニット23および束紙幣収納・出金ユニット25の全体の幅は、紙幣結束・搬送ユニット24の幅と同じとされている。
【0013】
次に、本発明の要部に関わる束紙幣収納・出金ユニット25について説明する。
図2に示すように、束紙幣収納・出金ユニット25は、束紙幣を収納するとともに収納した束紙幣を繰り出し可能とされ、さらに機体10から着脱自在に構成される複数具体的には3つの金種別の束紙幣収納庫(束紙幣収納部)227,228,229と、紙幣結束・搬送ユニット24の第1束紙幣入出ボックス140から所定位置に投入された束紙幣を受け取ってその金種に応じた束紙幣収納庫228,229に振り分け収納させる束紙幣振分収納部230と、各束紙幣収納庫227〜229から必要に応じて繰り出された束紙幣を受け入れ、図1に示す束紙幣出金口17まで搬送する束紙幣出金部231とにより構成される。なお、上段の束紙幣収納庫227には、紙幣結束・搬送ユニット24の第1束紙幣入出ボックス140から直接束紙幣が投入されることになる。また、束紙幣振分収納部230は、束紙幣収納庫228の前後進も合わせて行うことにより、束紙幣を束紙幣収納庫228,229に振り分けるようになっている。
なお、金種別の束紙幣収納庫227〜229は、それぞれ束紙幣をその長手方向を上下方向に沿わせかつ厚さ方向を前後方向に沿わせた状態で前後方向に重ね合わせて収納するもので、この収納形態に合わせて長手方向を前後方向に沿わせて配置される。また、これら束紙幣収納庫227〜229は上下方向に重なり合うよう配設された状態で紙幣入出金ユニット23の横に並設される。
【0014】
〔束紙幣収納庫〕
束紙幣収納庫227〜229は、前後方向の長さを除いてはすべて同様の構成をなしており、図3に示すように、その外郭をなす直方体状の筐体233を有している。
筐体233内の左右には、前後方向かつ鉛直方向に沿って互いに略平行をなすガイド板234,235が設けられており、これらガイド板234,235の間には、束紙幣S3をその長手方向を上下方向に沿わせかつ厚さ方向を前後方向に沿わせた状態で前後方向に重ね合わせて収納させる収納空間236が形成される。一方のガイド板234の外側には、該ガイド板234に平行をなしかつ水平に延在するガイド軸237が筐体233に対し位置固定となるよう配置されており、ガイド軸237には、該ガイド軸237に沿って、前後方向における所定範囲で前後移動可能となるよう後板238が収納空間236に一部突出する状態で摺動自在に支持されている。
【0015】
また、ガイド板234の外側には、ガイド軸237と平行をなして図示せぬ無端状のベルトが配置されており、該ベルトはその一点が後板238に固定されている。そして、制御部により制御される図示せぬ後板移動モータの正逆回転でこのベルトが正逆回転し、その一点に固定された後板238をガイド軸237に沿って強制的に前後移動させる。
ガイド軸237には、後板238よりも前側に、該ガイド軸237に沿って前後移動可能となるよう前板241が収納空間236に一部突出する状態で摺動自在に支持されている。この前板241は、図示せぬバネで後方に付勢されていて、この付勢力により該後板238等との間で束紙幣S3を挟持可能となっている。
【0016】
筐体233の上面には、後側の移動端に位置する後板238に対し前側に位置して、紙幣結束・搬送ユニット24から束紙幣S3が、その長手方向を上下方向に沿わせ厚さ方向を前後方向に沿わせた立位状態で投入される平面視長方形状の取込口242(図2参照)が形成されている。
この取込口242より投入された束紙幣S3は、ほぼ投入時の立位姿勢のままガイド板234,235間に収納され、後側から前側へ移動する後板238により、ほぼ立位姿勢のまま前側に移動させられることになる。
【0017】
取込口242より所定距離前側には、鉛直方向に延在する一対の軸部244,244がガイド板234,235の両外側位置に位置固定で配置されており、これら軸部244,244には、それぞれ、一対の略長方形状の面部245,246を有しこれら面部245,246を長手方向を鉛直方向に沿わせかつ相互に直角をなすよう連結させた形状の可動板247,247が、連結部分において回転自在となるよう支持されている。
【0018】
各軸部244,244より所定距離前側には、鉛直方向に延在する一対の軸部249,249がガイド板234,235の両外側位置に位置固定で配置されており、これら軸部249,249には、それぞれ、一対の略長方形状の面部250,251を有しこれら面部250,251を長手方向を鉛直方向に沿わせかつ相互に直角をなすよう連結させた形状の可動板252,252が、連結部分において回転自在となるよう支持されている。
【0019】
そして、可動板247,247は、一方の面部245をガイド板234,235に平行に鉛直延在させかつ軸部244から前方に延出させた状態とし、他方の面部246を、ガイド板234,235に垂直をなして鉛直延在する状態で収納空間236内に突出させた状態が定状態とされており、この状態から面部246の後方への揺動が規制され、面部246の前方への揺動が許容されていて、さらに、定状態になる方向に図示せぬバネで付勢されている。
同様に、可動板252,252は、一方の面部250をガイド板234,235に平行に鉛直延在させかつ軸部244から前方に延出させた状態とし、他方の面部251を、ガイド板234,235に垂直をなして鉛直延在する状態で収納空間236内に突出させた状態が定状態とされており、この状態から面部251の後方への揺動が規制され、面部251の前方への揺動が許容されていて、さらに、定状態になる方向に図示せぬバネで付勢されている。
【0020】
なお、可動板247,247間の距離および可動板252,252間の距離は、後板238の後側から前側への移動および前側から後側への移動のいずれにおいても干渉せず許容するようになっている。また、後板238で搬送される束紙幣の後側から前側への移動を揺動により許容し前側から後側への移動を規制するようになっている。さらに、可動板252,252は、前板241をこれら可動板252,252よりも前側に配置することで、該前板241の前側から後側への移動を規制するようになっている。
【0021】
ここで、前側の可動板252,252は、取込口242から投入され後板238の移動でガイド板234,235間で案内されて前側に移動する束紙幣S3を通過させ、通過後に図示せぬバネの付勢力で定状態に戻ることになる。そして、前側の可動板252,252は、この状態から後板238が後側に移動することで、後板238の移動は許容するものの前板241で付勢されて後退する束紙幣S3の同方向への通過を規制することになり、その結果、束紙幣S3を前板241側から受ける付勢力で当接させて支持する。
なお、後側の可動板247,247は、主に取込口242から取り込まれた束紙幣S3をガイドするために設けられている。
【0022】
筐体233の前部には、左右方向に沿って鉛直延在する前側ガイド板254が設けられており、該前側ガイド板254と筐体233の前面部255との間には、一の側方(具体的には図3における右方)に形成された繰出口256から束紙幣S3を繰り出させる束紙幣繰出機構257が設けられている。ここで、筐体233の前端部の右側には角を落とすように段部258が形成されており、この段部258内に繰出口256は形成されている。
【0023】
{束紙幣繰出機構}
前側ガイド板254と筐体233の前面部255との間部分には、その上部に、図4および図5に示すように、左右方向に延在するよう位置固定で二本の平行な摺動軸260,260が設けられており、その下部にも、左右方向に延在するよう位置固定で二本の平行な摺動軸261,261が設けられている。そして、上側の摺動軸260,260にはピン262を前側に突出させた摺動ブロック263が摺動自在に嵌合されており、下側の摺動軸261,261にもピン264を前側に突出させた摺動ブロック265が左右方向に摺動自在となるよう嵌合されている。上側の摺動ブロック263の後側には、収納空間236内に突出するようにプッシャ266が、下側の摺動ブロック267の後側にも、収納空間236内に突出するようにプッシャ265が、それぞれ固定されている。
【0024】
摺動ブロック263のピン262には、駆動アーム268が嵌合されている。すなわち、駆動アーム268には、一端にその長さ方向に沿って延在する長孔269が形成されており、該長孔269にピン262が移動および回転自在に嵌合されている。そして、駆動アーム268の他端は、ピン270を介して、筐体233に固定された支持部材271に位置固定で回転自在に支持されている。
同様に、摺動ブロック265のピン264には、駆動アーム272が嵌合されている。すなわち、駆動アーム272にも、一端にその長さ方向に沿って延在する長孔273が形成されており、該長孔273にピン264が移動および回転自在に嵌合されている。そして、駆動アーム272の他端は、ピン274を介して支持部材271に位置固定で回転自在に支持されている。
また、両駆動アーム268,272には、中間位置にもそれぞれの長さ方向に沿って延在する長孔276,277が形成されており、これらの長孔276,277には、リンク部材278が両端のピン279,280を移動および回転自在に嵌合させている。このリンク部材278は、中央において摺動ブロック281に固定されている。
【0025】
前側ガイド板254と筐体233の前面部255との間の上下方向における中央には、支持部材271に両端が支持された状態で左右方向に延在するよう三本の摺動軸283,283,283が位置固定で配置されている。そして、上記摺動ブロック281はこれら摺動軸283,283,283に摺動自在に嵌合されている。この摺動ブロック281には、駆動ピン284が前側に固定されており、この駆動ピン284は、筐体233の前面部255に左右方向に延びるよう形成された長孔285を通って筐体233から前方に突出している。
【0026】
この束紙幣繰出機構257は、駆動ピン284を左方に位置させると、プッシャ266,267を水平方向における位置を合わせた状態のまま左方に位置させることになり、この状態で後板238を前進させて前板241とで挟持しつつ収納空間236内の束紙幣S3を移動させると、前板241が前進端位置に位置したとき、最も前側の束紙幣S3を前側ガイド板254に当接させるとともにプッシャ266,267の右方に配置させることになる。そして、この状態から駆動ピン284を右方すなわち繰出方向に移動させると、摺動ブロック281およびリンク部材278を介して両駆動アーム268,272を揺動させ摺動ブロック263,265すなわちプッシャ266,267を水平方向における位置を合わせた状態のまま駆動ピン284と同じ右方に移動させることになり、その結果、プッシャ266,267が最も前側の束紙幣S3を右方に押し出し繰出口256から繰り出させる。ここで、この束紙幣繰出機構257自体には、プッシャ266,267を移動させるための駆動部の駆動力が直接連結されていない。
なお、図3に示す状態は、束紙幣S3を受け入れるときの各部の位置を示したものであり、後板43の本来の「待機位置」は、図3に一点鎖線で示す位置となる。
【0027】
以下で、束紙幣収納庫227〜229の作動について説明する。
まず、待機状態において、すでに収納された束紙幣S3は、前板241と前側の可動板252,252との間に挟持されており、後板238は、可動板252,252と可動板247,247との間に位置している(図3に示す一点鎖線の状態)。また、束紙幣収納庫227〜229にそれぞれ設けられたプッシャ266,267は、右側すなわち繰出口256側に位置している。
この状態から束紙幣S3を収納させる際には、まず、制御部は後板238を後退させる。
【0028】
このように後板238を後退端に位置させた状態で取込口242から束紙幣S3を投入させる。そして、束紙幣S3の投入が確認されると、制御部は、後板238を束紙幣S3とともに、後側の可動板247,247および前側の可動板252,252を順次揺動させつつ通過するまで前進させる。なお、前側の可動板252,252を通過する際に後板238は、前進させていた束紙幣S3を、その前に可動板252,252に当接されていた前板241、または該前板241と可動板252,252との間にすでに収納されていた束紙幣S3に当接させ、すべて一体に前方にバネの付勢力に抗して移動させる。一方、後側の可動板247,247および前側の可動板252,252は、後板238が通過した後には、図示せぬバネの付勢力で定状態に戻る。
【0029】
そして、制御部は、後板238を前側の可動板252,252を通過させた後に後退させ、待機位置に戻す。この後板238の後退で、該後板238とともに前板241が図示せぬバネの付勢力で後板238との間で挟持していた束紙幣S3とともに後退するが、前側の可動板252,252は揺動が規制されることになり、束紙幣S3は該可動板252,252で後側への移動が規制されるため、バネの付勢力により可動板252,252と前板241とで挟持される。
以上により、収納作動が終了する。
【0030】
一方、束紙幣S3を繰り出す場合には、制御部は、プッシャ266,267を左側すなわち繰出口256に対し反対側に移動させるとともに、後板238を待機位置から前進させる。すると、後板238は可動板252,252と前板241とで挟持されていた束紙幣S3を押圧し、可動板252,252から離間させつつ前板241とで挟持して移動させる。そして、制御部は、前板241が図5に示すように、前側ガイド板254と略同一面となる位置に達したことを図示しないセンサの検出結果から確認すると後板238を停止させる。この状態において、最も前側の束紙幣S3は上述したようにプッシャ266,267の右方に位置することになる。そして、この状態から駆動ピン284が繰出方向に移動させられると、プッシャ266,267が繰出方向に移動することになり、その結果、プッシャ266,267が最も前側の束紙幣S3のみを右方に押し出し繰出口256から繰り出させる。
【0031】
繰り出しが終了すると、制御部は後板238を待機位置まで後退させる。すると、該後板238とともに前板241がバネの付勢力で後板238との間で挟持していた束紙幣S3とともに後退するが、束紙幣S3は該可動板252,252で後側への移動が規制されるため、バネの付勢力により可動板252,252と前板241とで挟持される。
【0032】
〔束紙幣振分収納部〕
束紙幣振分収納部230は図2および図6に示すように、上2段の束紙幣金種庫227,228の後方側に昇降可能に設けられ、紙幣結束・搬送ユニット24の第1束紙幣入出ボックス140から受け渡された束紙幣S3を最上段以外の各束紙幣収納庫228,229に受け渡す束紙幣受渡部287と、束紙幣受渡部287が中段の束紙幣収納庫228に束紙幣を収納させる際に、該束紙幣収納庫228を移動させる束紙幣収納庫移動機構288とによって構成されている。
【0033】
{束紙幣受渡部}
束紙幣受渡部287は、図6に示すように、第2束紙幣入出ボックス290を有している。なお、第1束紙幣入出ボックス140も、この第2束紙幣入出ボックス290とほぼ同様の構成となっている。
第2束紙幣入出ボックス290は、束紙幣をその中に取り込む、長手方向における両端が開口する箱状の筐体部材291を有しており、該筐体部材291は、長手方向を上下にし厚さ方向を前後方向にして配置されている。
そして、束紙幣受渡部287は、筐体部材291を上記配置状態で昇降移動可能に支持する図示せぬスライドレールと、該スライドレールに沿って筐体部材291を昇降させる昇降駆動部292とを有している。
【0034】
この昇降駆動部292は、上下に配置された2つのプーリ293,293とこれらプーリ293,293間に張り渡される駆動ベルト294とを有しており、該駆動ベルト294の一部に第2束紙幣入出ボックス290の筐体部材291を係合させている。そして、プーリ293,293の一方を図示しないモータで正逆駆動することによって、第2束紙幣入出ボックス290を昇降移動させるようになっている。
【0035】
第2束紙幣入出ボックス290の筐体部材291内の一端開口側には、一対の駆動伝達軸296,297がそれぞれの両端において該筐体部材291に位置固定で回転自在に支持されている。これら駆動伝達軸296,297は、筐体部材291の短手方向に沿うように互いに平行をなして、筐体部材291の厚み方向(前後方向)の両端位置に配置されている。そして、後方側の駆動伝達軸296は前方側の駆動伝達軸297よりも筐体部材291内における奥方に配置されている。
筐体部材291内の他端開口側には、駆動伝達軸296,297に平行をなす回転軸298がその両端において該筐体部材291に位置固定で回転自在に支持されている。この回転軸298は、筐体部材291の厚さ方向において駆動伝達軸296と同じ一端位置に配置されている。
【0036】
筐体部材291の長手方向における中間位置および回転軸298側には、回転軸298等と略平行をなすように駆動伝達軸299および回転軸300が筐体部材291の厚み方向に移動自在かつ回転自在に配置されている。
そして、駆動伝達軸297にはプーリ301が固定され、駆動伝達軸299には図示せぬプーリが固定されており、これらの間には無端状の搬送ベルト302が張り渡されている。また、駆動伝達軸299にはさらに二つ(一方のみ図示)のプーリ303が固定され、回転軸300には二つ(一方のみ図示)のプーリ304が固定されており、これらの間には無端状の二本(一方のみ図示)の搬送ベルト305が張り渡されている。さらに、駆動伝達軸296にはプーリ306が固定されており、回転軸298にはプーリ307が固定されていて、これらの間には無端状の搬送ベルト308が張り渡されている。
【0037】
駆動伝達軸296,297は筐体部材291の外側に設けられた図示せぬモータの正逆駆動によって回転させられることになり、この回転で搬送ベルト302,305,308が駆動され、搬送ベルト302,305と搬送ベルト308との間への束紙幣の取り込みあるいは繰り出しが可能となる。
なお、駆動伝達軸299および回転軸300はいずれも図示しないバネ材で搬送ベルト308の方向に付勢されており、これによって、搬送ベルト302,305と搬送ベルト308との間へ取り込んだ束紙幣の厚さに応じて確実に該束紙幣を保持することができるようになっている。また、搬送ベルト305は、束紙幣を取り込まない状態において搬送ベルト308に対し平行をなしており、束紙幣を取り込んだ状態においても搬送ベルト308に対し平行をなすことが可能となっている。他方、搬送ベルト302は、束紙幣を取り込まない状態において搬送ベルト308に対し駆動伝達軸297側が離間するように傾斜しており、束紙幣を取り込んだ状態において搬送ベルト308に対しほぼ平行をなすことが可能となっている。
【0038】
また、筐体部材291内には、駆動伝達軸297,299に両端が支持されることにより、搬送ベルト302と略同様に揺動するガイド部材309が、搬送ベルト302の搬送ベルト308側の辺部より若干引込んだ位置に該辺部と略平行をなすよう設けられている。さらに、筐体部材291内には、駆動伝達軸299および回転軸300に支持されることにより、搬送ベルト305と略同様に揺動するガイド部材310が、搬送ベルト305の搬送ベルト308側の辺部より若干引込んだ位置に該辺部と略平行をなすよう設けられている。加えて、筐体部材291内には、搬送ベルト308の搬送ベルト302,305側の辺部より若干引込んだ位置に該辺部と略平行をなすように配置されたガイド部材311が、筐体部材291自体に固定されている。このガイド部材311は、筐体部材291の上端部まで延出している。
【0039】
そして、上側のガイド部材309とガイド部材311とにより、束紙幣を受け取る受取口313が第2束紙幣入出ボックス290の長手方向の一端上側に構成され、他方、ガイド部材310,311により、束紙幣を繰り出す放出口314が第2束紙幣入出ボックス290の長手方向の他端下側に構成される。ここで、受取口313は水平方向における位置を、紙幣結束・搬送ユニット24の底板64に形成された第2投入口124と一致させている。
なお、筐体部材291内には、搬送ベルト302,305と搬送ベルト308との間の束紙幣の有無を検出する束紙幣有無検知センサ315,316が設けられている。一方の束紙幣有無検知センサ315は、放出口314の位置における束紙幣の有無を検出し、他方の束紙幣有無検知センサ316は、受取口313および放出口314の中間位置における束紙幣の有無を検出する。
【0040】
この第2束紙幣入出ボックス290が昇降駆動部292により上昇端位置に位置するとき、該第2束紙幣入出ボックス290の受取口313が第2投入口124のすぐ真下に配置されることになる。また、第2束紙幣入出ボックス290が上昇端位置に位置し、かつ中段の束紙幣収納庫228が後退端位置(後述する)に位置するとき、第2束紙幣入出ボックス290の放出口314は、束紙幣収納庫228の取込口242のすぐ真上に配置されることになる。さらに、この第2束紙幣入出ボックス290が昇降駆動部292により下降端位置に位置するとき、該第2束紙幣入出ボックス290の放出口314が下段の束紙幣収納庫229の取込口242のすぐ真上に配置されることになる。
【0041】
{束紙幣収納庫移動機構}
図6に示すように、金種別の束紙幣収納庫227〜229は、その両側部および下部がそれぞれ一対(片側のみ図示)のガイドフレーム318〜320により支持されており、このうちの上段および下段の束紙幣収納庫227,229に応じたガイドフレーム318,320は、図示しない機体フレームに固定されている。これにより、上段および下段の束紙幣収納庫227,229は、ガイドフレーム318,320にセットされることにより、それぞれの前後、左右および上下のすべての方向の位置が固定されることになる。
一方、中段の束紙幣収納庫228を支持するガイドフレーム319と機体フレームとの間には、ガイドフレーム319を前後方向に移動自在とする一対(片側のみ図示)のスライドレール321が設けられている。これにより、中段の束紙幣収納庫228は、ガイドフレーム319にセットされることにより、その左右および上下方向の位置が固定とされた状態で前後に所定範囲のみガイドフレーム319と一体に移動可能となる。
【0042】
そして、この中段の束紙幣収納庫228がセットされるガイドフレーム319の一方には、ラックギア323が固定され、さらに機体側には、このラックギア323に噛み合うピニオンギア324、該ピニオンギア324と同軸上に設けられるベベルギア325、該ベベルギア325に噛み合うベベルギア326、該ベベルギア326をその駆動軸に固定させるモータ327とが設けられており、このモータ327が正逆駆動されることによって、ガイドフレーム320と一体に束紙幣収納庫228を前後方向に所定の範囲だけ移動させるようになっている。
【0043】
ここで、金種別の束紙幣収納庫227〜229は、すべて左右方向の幅および高さが同じとされており、また、下段にセットされる束紙幣収納庫229は前後方向長さが長く、上段および中段にセットされる二つの束紙幣収納庫227,228は下段の束紙幣収納庫229より短い同じ長さとされている。
そして、それぞれ束紙幣収納庫227〜229が対応するガイドフレーム318〜320にセットされた状態においては、すべての束紙幣収納庫227〜229が、常に、左右方向の位置を一致させ、かつ前後方向の位置を重ね合わせることになる。
【0044】
また、それぞれ束紙幣収納庫227〜229がガイドフレーム318〜320にセットされ、中段の束紙幣収納庫228が前進端に位置する状態で、すべての束紙幣収納庫227〜229は、前端部の前後方向の位置を一致させることになる。しかも、このとき、すべての束紙幣収納庫227〜229は、それぞれの繰出口256を同側(右前側)に向けかつ水平方向における位置を一致させる。
さらに、それぞれ束紙幣収納庫227〜229がガイドフレーム318〜320にセットされ、中段の束紙幣収納庫228が後退端に位置する状態で、中段の束紙幣収納庫228と下段の束紙幣収納庫229とが後端部の前後方向の位置を一致させることになる。
【0045】
そして、上段にセットされた束紙幣収納庫227の取込口242は、常に紙幣結束・搬送ユニット24の底板64に形成された第1投入口123のすぐ真下に水平方向における位置を一致させた状態で配置されることになる。これにより、上段にセットされた束紙幣収納庫227は、第1投入口123に第1束紙幣入出ボックス140から投入された束紙幣をそのまま取込口242を介して収納空間236に受け入れることになる。
また、下段にセットされた長い束紙幣収納庫229の取込口242は、第2束紙幣入出ボックス290の放出口314の真下に水平方向における位置を一致させた状態で配置されることになる。ここで、中段にセットされた束紙幣収納庫228が前進端に位置する状態で、下段の束紙幣収納庫229は、その後側の部分を上段および中段の束紙幣収納庫227,228よりも後側に突出させることになり、この突出部分に取込口242が位置することになる。
さらに、中段にセットされた束紙幣収納庫228は、後退端に位置する状態において、その取込口242の水平方向における位置を第2束紙幣入出ボックス290の放出口314と一致させることになる。
【0046】
〔束紙幣出金部〕
束紙幣出金部231は、図2に示すように、すべての金種別の束紙幣収納庫227〜229の繰出口256から繰り出された束紙幣を受け入れ可能であるとともに受け入れた束紙幣を、機外に開口可能な束紙幣出金口17に向け搬送する一つの束紙幣搬送リフト330と、該束紙幣搬送リフト330を昇降移動させる一つのリフト駆動機構部331とから構成されている。
ここで、束紙幣搬送リフト330は、中段の束紙幣収納庫228が前進端に位置し、すべての束紙幣収納庫227〜229の繰出口256が水平方向における位置を一致させた状態にあるとき、すべての束紙幣収納庫227〜229の繰出口256に対向可能な水平方向位置において昇降可能とされている。なお、束紙幣搬送リフト330は、その移動が昇降のみとされている。
【0047】
{束紙幣搬送リフト}
図2、図7に示すように、束紙幣搬送リフト330は、すべての束紙幣収納庫227〜229のプッシャ266,267を駆動可能な束紙幣繰出駆動部332と、すべての束紙幣収納庫227〜229から繰り出された束紙幣を受け入れる束紙幣受入部333と、これらを支持する支持フレーム334とから構成され、この支持フレーム334の左右両側と図示しない機体フレームとの間には該支持フレーム334の昇降移動を可能とする一対のスライドレール335,335(図2参照:一部図示略)が設けられている。
ここで、上記のように、プッシャ266,267を移動させるための駆動源は、束紙幣収納庫227〜229には設けられておらず、束紙幣搬送リフト330に束紙幣繰出駆動部332として設けられている。
なお、図2に示すように、該束紙幣搬送リフト330は、下段の束紙幣収納庫229より低い下降端位置にあるときが「待機位置」となる。
【0048】
・束紙幣繰出駆動部
束紙幣繰出駆動部332は、束紙幣収納庫227〜229にそれぞれ設けられた駆動ピン284,284,284を択一的に左右方向に駆動することにより、束紙幣収納庫227〜229のうちの選択された駆動ピン284を有する一つのみから束紙幣を一束ずつ繰り出させるもので、図7〜図9に示すように、支持フレーム334との間に介在された前後方向に延在するスライドレール337および凹凸形状のガイド部材338(図8参照)により、支持フレーム334に対し前後方向に移動自在となるよう支持された支持部材339を有している。
この支持部材339には、左右方向に延在するように上下一対の平行な摺動軸340,340がそれぞれの両端において固定されており、これら摺動軸340,340には摺動ブロック341が左右方向に摺動自在となるよう支持されている。
【0049】
この摺動ブロック341の後部の左右方向の中間所定位置には、鉛直延在する垂直溝342が上下に貫通するよう形成されている。
また、この摺動ブロック341の前部には鉛直延在する長溝343が上下方向の中間所定範囲に形成されている。
摺動ブロック341の前方には、支持部材339に回転自在に支持された回転軸344と、該回転軸344の一端に該回転軸344から半径方向外方に延出するよう固定されることにより該回転軸344を中心に回転可能な回転アーム345とが配置されている。そして、回転アーム345の半径方向先端には、回転軸344に対し反対方向に突出するようにピン346が支持されており、該ピン346が長溝343に回転および移動自在に嵌合されている。
【0050】
他方、回転軸344の他端には、ギア348が取り付けられており、該ギア348は、支持部材339に設けられるモータ349の駆動軸に取り付けられたギア350に噛み合わされている。これにより、モータ349が正逆駆動するとその駆動力がギア350、ギア348、回転軸344、回転アーム345、ピン346を介して摺動ブロック341に伝達され、該摺動ブロック341を左右に移動させる。
【0051】
ここで、摺動ブロック341の垂直溝342には、束紙幣搬送リフト330の昇降位置に応じて、束紙幣収納庫227〜229から突出する上述した駆動ピン284,284,284のいずれか一つが択一的に係合可能である。よって、垂直溝342にいずれか一つの駆動ピン284を係合させた状態で、摺動ブロック341をモータ349で右方に移動させることによって束紙幣繰出機構257のプッシャ266,267を繰出方向に移動させると、束紙幣収納庫227〜229のうち、駆動ピン284を垂直溝342に係合させている一つのみから束紙幣を繰り出させることになり、束紙幣搬送リフト330の昇降位置を変えて係合する駆動ピン284を変えることによって、すべての束紙幣収納庫227〜229から束紙幣を繰り出すことが可能となっている。
【0052】
また、図7に示すように、支持フレーム334と支持部材339との間には、該支持部材339を後方に付勢するバネ材351が設けられている。
さらに、この支持部材339の側部には、支持フレーム334に形成された前後方向に延びる長孔352から左方に突出するように固定軸353が固定されており、該固定軸353の先端には同軸をなしてローラ354が回動自在に支持されている。他方で、該ローラ354の後方には位置固定のガイドレール355が上下方向に延在して設けられており、バネ材351の付勢力によってローラ354はガイドレール355に常に当接させられる。このガイドレール355の形状によって、支持部材339は、束紙幣搬送リフト330の昇降移動の際に前後方向に移動する。
【0053】
すなわち、図2に示すように、ガイドレール355は、摺動ブロック341を束紙幣収納庫227〜229から一定距離離間させる直線形状部356の中に、摺動ブロック341が束紙幣収納庫227〜229の駆動ピン284,284,284と同じ高さ位置に位置した場合にのみ垂直溝342を駆動ピン284と係合させるべく該摺動ブロック341を束紙幣収納庫227〜229の方向に移動させるように緩やかな切欠357,357,357が形成された形状をなしている。
なお、このように束紙幣繰出駆動部332を前後方向に移動させる構成としたのは、束紙幣収納庫227〜229に設けられる図示せぬ取手等との干渉によって、摺動ブロック341と駆動ピン284が係合する位置のまま昇降移動ができないという構成上の問題があるためであり、したがって、この束紙幣収納庫227〜229の前面部255に駆動ピン284以外何もなければ、このような構成は必要なく、摺動ブロック341を、垂直溝342が駆動ピン284と係合可能な水平方向の一定位置において、昇降させればよいことになる。
【0054】
・束紙幣受入部
束紙幣受入部333は、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持するもので、図7に示すように、支持フレーム334内の束紙幣繰出駆動部332に隣接する位置には、束紙幣収納庫227〜229の繰出口256から繰出された束紙幣を収納する収納空間360が、該支持フレーム334とガイド部材361,362とによって形成されている。すなわち、収納空間360は、右方がガイド部材361で、前方がガイド部材362で、後方および下方が支持フレーム334でそれぞれ囲まれることにより形成されている。
【0055】
収納空間360は、束紙幣収納庫227〜229のうち、束紙幣繰出駆動部332が駆動ピン284を係合させている一つから繰り出される束紙幣のみを受け入れるようになっており、このため、該一つの繰出口256の下端高さに支持フレーム334の底面部334aの高さを合わせるようになっている。そして、束紙幣搬送リフト330の昇降位置を変えることによって、収納空間360は、すべての束紙幣収納庫227〜229から束紙幣を受け入れ可能となっている。
ガイド部材361と支持フレーム334との間には、図7、図10に示すように、前後方向に延在する2つの摺動軸363,363が上下に配置されており、これら摺動軸363,363には、摺動ブロック364が前後方向に摺動自在となるように支持されている。
【0056】
また、ガイド部材362とさらに前方側に設けられる支持フレーム334の前面部359との間には、モータ365と、該モータ365の駆動軸に基端側が固定される回転アーム366と、一端を回転アーム366のモータ365に対し反対の先端に、他端を前記摺動ブロック364にそれぞれ回転自在に取り付けられる連結アーム367とが設けられており、このモータ365の正逆駆動により、回転アーム366および連結アーム367を介して摺動ブロック364が前後方向に移動する。
そして、摺動ブロック364には、収納空間360に突出する移動ガイド部材369が固定されている。
【0057】
また、収納空間360内における移動ガイド部材369の前側には、挟持板370が設けられており、該挟持板370は移動ガイド部材369に対し前後方向に移動可能であるとともに常に該移動ガイド部材369に当接する方向に付勢されている。
【0058】
すなわち、図11に示すように、挟持板370には上下に離間して支持部材371,372が固定されており、該挟持板370の前方にある支持フレーム334の前面部359にも支持部材373,374が上下に離間して固定されている。そして、上側の支持部材371,373には、それぞれ上下方向に延在するよう長孔375,376が形成されている。支持部材371の長孔375には、アーム部材378の一端の移動軸379が移動および回転自在に嵌め合わされており、該アーム部材378の他端の固定軸380は支持部材374に位置固定で回転自在に連結されている。同様に、支持部材373の長孔376には、アーム部材382の一端の移動軸383が移動および回転自在に嵌め合わされており、該アーム部材382の他端の固定軸384は支持部材372に位置固定で回転自在に連結されている。そして、これらアーム部材378,382は中央位置において支持軸385により互いに回転自在に連結されており、これらアーム部材378,382の間には、これらを前後方向に沿わせる方向に付勢するバネ材386が設けられている。
これによって、挟持板370は常に後方すなわち移動ガイド部材369の方向に付勢されており、その結果、支持フレーム334の底面部334aで下側が支持されつつプッシャ266,267で押し出され移動ガイド部材369との間に挿入される束紙幣を保持可能となっている。
【0059】
移動ガイド部材369は、モータ365の正逆駆動により、摺動ブロック364とともに前後方向に移動することになるため、該移動ガイド部材369と挟持板370は、束紙幣収納庫227〜229から繰り出された束紙幣を相互間に挟持するとともに、挟持した束紙幣を必要に応じて前後に移動させる。
移動ガイド部材369の挟持板370側かつ束紙幣収納庫227〜229側(図7における左側)には、束紙幣収納庫227〜229側に位置するほど後方に位置するよう傾斜した状態で鉛直延在する傾斜面388が形成され、該傾斜面388の束紙幣収納庫227〜229に対し反対側(図7における右側)には、左右方向に鉛直延在する挟持面389が形成されている。他方、挟持板370の移動ガイド板369側には、左右方向に鉛直延在する挟持面390のみが形成されている。
【0060】
ここで、束紙幣収納庫227〜229のうち、束紙幣繰出駆動部332が駆動ピン284を係合させている一つからプッシャ266,267で繰り出された束紙幣が、図12に示すように、支持フレーム334の底面部334aで下側が支持されつつ移動ガイド部材369の方向に移動することになるが、その際に、繰り出された束紙幣は、すでに保持された最後方の束紙幣S3(保持された束紙幣がない場合は挟持板370)の後側に当接しつつ移動ガイド部材369の傾斜面388に沿って斜め前方に移動することで、挟持板370と保持された全束紙幣S3と(保持された束紙幣がない場合は挟持板370)に移動ガイド部材369から離間する前方向の力を付与する。よって、繰り出された束紙幣は、挟持板370とすでに保持された全束紙幣S3と(保持された束紙幣がない場合は挟持板370)を移動ガイド部材369から離間させつつすでに保持された全束紙幣(保持された束紙幣がない場合は挟持板370)と移動ガイド部材369との間に入り込む。また、傾斜面388に沿って前方に移動することで、束紙幣は、次に繰り出される束紙幣の障害となる位置から逃がされることになる。
【0061】
このようにして、すでに保持された束紙幣の最も移動ガイド部材369側のものと移動ガイド部材369との間に、順次新たな束紙幣を入り込ませることで、底面部334aで下側を支持しつつ移動ガイド部材369と挟持板370との間に束紙幣を整列状態で保持することになる。
なお、図7に示す移動ガイド部材369の位置が「待機位置」となる。
また、図7に示すように、収納空間360内の移動ガイド部材369等の移動に障害とならない位置とガイド部材362および前面部359間とには、収納空間360内に収納される束紙幣の有無を検出する束紙幣有無検知センサ391の各発光/受光素子が設けられている。
【0062】
{リフト駆動機構部}
リフト駆動機構部331は、図2に示すように、位置固定で上下に離間して配置されたプーリ393,393と、これらに張り渡される駆動ベルト394と、これらプーリ393,393の一方を正逆駆動する図示しない駆動部とから構成されており、該駆動ベルト394の一部が束紙幣搬送リフト330の支持フレーム334に固定されていて、これにより、図示しない駆動部の正逆駆動で該束紙幣搬送リフト330を、すべての金種別の束紙幣収納部227〜229の繰出口256から繰り出された束紙幣を受け入れ可能となるように、スライドレール335,335に沿って昇降移動させるようになっている。
【0063】
以上に述べた束紙幣収納・出金ユニット25の束紙幣出金処理について説明する。
「束紙幣出金処理」が開始されると、まず、制御部は、中段の束紙幣収納庫228が前進端の「待機位置」に位置するか否かを確認し、「待機位置」にない場合には「待機位置」に位置させる。そして、図2に示すように「待機位置」にある束紙幣搬送リフト330を、リフト駆動機構部331の図示しないモータを駆動して、束紙幣収納庫227〜229のうち出金させる金種に応じたものの高さ位置まで移動させる。なお、制御部は、複数金種を一度の処理で出金させる場合には、下段の束紙幣収納庫229の束紙幣、中段の束紙幣収納庫228の束紙幣、上段の束紙幣収納庫227の束紙幣の順に束紙幣搬送リフト330に繰り出させるように制御する。
【0064】
そして、制御部は、束紙幣搬送リフト330が、束紙幣収納庫227〜229のうち出金させる金種のものの高さ位置に達するとその上昇を一旦停止させる。すると、図7で一点鎖線に示すように、束紙幣繰出駆動部332の摺動ブロック341の垂直溝342と束紙幣収納庫227〜229のうち出金させる金種のものから突出する駆動ピン284とが係合した状態となるとともに、束紙幣収納庫227〜229のうち出金させる金種のものの繰出口256と収納空間360との高さが合った状態となる。
その後、制御部は、束紙幣繰出駆動部332のモータ349を駆動し、摺動ブロック341を繰出口256に対し反対側に移動させると、これに連動して、束紙幣繰出機構257のプッシャ266,267も、図12に示すように繰出口256に対し反対側の収納空間236の外まで移動することになる。
【0065】
また、これと同じタイミングで、制御部は、モータ365を駆動して図7に示す待機位置にある移動ガイド部材369を、図12に示すように、束紙幣収納庫227〜229から繰り出される束紙幣の収納をガイドする後退端位置まで後退させる。すると、これに連動して挟持板370も一体に移動する。
このプッシャ266,267と、移動ガイド部材369の移動が完了すると、制御部は、図3の一点鎖線に示す「待機位置」ある後板238の前方への移動を開始させる。すると、束紙幣は、この後板238と前板241との間に挟まれながら前方に移動する。そして、制御部は、該前板241が前側ガイド板254と面一となる位置に達したことを図示しないセンサの検出結果から確認すると後板238の移動を停止させる(図12に示す状態)。
【0066】
この状態で、制御部は、束紙幣繰出駆動部332のモータ349を再び駆動し、摺動ブロック341を図12に示す位置から「待機位置」となる図3に示す位置まで移動させる。すると、プッシャ266,267が前端の一束の束紙幣S3のみを束紙幣搬送リフト330の収納空間360の方向に押し出すことになる。そして、プッシャ266,267で押し出された束紙幣は、移動ガイド部材369にガイドされ、該移動ガイド部材369とすでに保持された束紙幣S3(保持された束紙幣がない場合は挟持板370)との間に挿入されることになる。
一方、プッシャ266,267がこの束紙幣を完全に押し出す「待機位置」に達すると、収納された束紙幣を挟持する前板241は、後方に付勢されていることから、この繰り出された束紙幣分、後方側に移動して収納されている束紙幣を挟持する。
【0067】
この時点で、繰り出しが行われた金種についてそれ以上の束紙幣が必要数すべて繰り出された場合、制御部は、移動ガイド部材369を再び「待機位置」に戻すとともに、束紙幣収納庫227〜229のうちすでに繰り出しが行われた金種のものの後板238も「待機位置」に戻す。
一方で、制御部は、束紙幣搬送リフト330を、次に繰り出しを行う金種の束紙幣収納庫227〜229に応じた位置となる束紙幣受渡位置に必要に応じて移動させる。
【0068】
逆に、束紙幣が必要数すべて繰り出されていなければ、制御部は、再び束紙幣繰出駆動部332のモータ349を駆動し、摺動ブロック341を図12に示す位置まで移動させるとともに、後板238をこの繰り出した一束分前方に移動させた後、再びプッシャ266,267を「待機位置」に移動させて次の束紙幣を繰り出させる。
【0069】
このようにして最終的に、束紙幣搬送リフト330が、金種別の束紙幣収納部227〜229の必要なものの繰出口256から繰り出された束紙幣をすべて受け入れると、制御部は、束紙幣を整列状態で保持したまま束紙幣搬送リフト330を上段の束紙幣収納庫227の高さ位置に位置させ、束紙幣搬送リフト330の直上に位置する束紙幣出金口17のスライドシャッタ19を開放させる。これにより、移動ガイド部材369および挟持板370間に挟持された出金束紙幣を、束紙幣出金口17を通じて束紙幣搬送リフト330から直接人手によって取り出させることになる。
【0070】
そして、束紙幣搬送リフト330の移動ガイド部材369および挟持板370間に挟持された出金束紙幣の取り出しが束紙幣有無検知センサ391で確認されると、制御部は、スライドシャッタ19を閉塞させるとともに、束紙幣搬送リフト330を下降させて「待機位置」に位置させる。
【0071】
以上のように構成された紙幣処理機によれば、それぞれの繰出口256を同側に向けた状態で上下方向に重ねられて配置された金種別の束紙幣収納庫227〜229に対し、これら金種別の束紙幣収納庫227〜229の繰出口256に対向可能な位置において昇降可能に設けられた束紙幣搬送リフト330で、すべての金種別の束紙幣収納庫227〜229の繰出口256から繰り出された束紙幣を受け入れることになる。
したがって、一つの束紙幣搬送リフト330で、上下に配置された金種別の束紙幣収納庫227〜229から繰り出された束紙幣を受け入れるため、束紙幣を出金させるために必要な部品点数を大幅に削減することができる。
【0072】
また、全ての金種別の束紙幣収納庫227〜229のプッシャ266,267を束紙幣搬送リフト330の一つの束紙幣繰出駆動部332で駆動可能であるため、金種別の束紙幣収納庫227〜229から束紙幣を繰り出させるための駆動側の構成が共用化される。
したがって、束紙幣を出金させるために必要な部品点数をさらに削減することができる。
【0073】
さらに、束紙幣受入部333が、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持するため、最大限の束紙幣を確実に束紙幣搬送リフト330に受け入れさせることができる。
したがって、束紙幣搬送リフト330をコンパクトにできる。しかも、この束紙幣搬送リフト330から束紙幣出金口17を介して機外へ取り出す際の作業性を向上させることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の紙幣処理機によれば、それぞれの繰出口を同側に向けた状態で上下方向に重ねられて配置された金種別の束紙幣収納部に対し、これら金種別の束紙幣収納部の繰出口に対向可能な位置において昇降可能に設けられた束紙幣搬送リフトで、すべての金種別の束紙幣収納部の繰出口から繰り出された束紙幣を受け入れることになる。
したがって、一つの束紙幣搬送リフトで、上下に配置された金種別の束紙幣収納部から繰り出された束紙幣を受け入れるため、束紙幣を出金させるために必要な部品点数を大幅に削減することができる。
束紙幣受入部が、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持するため、最大限の束紙幣を確実に束紙幣搬送リフトに受け入れさせることができる。
したがって、束紙幣搬送リフトをコンパクトにできる。しかも、この束紙幣搬送リフトから機外へ取り出す際の作業性を向上させることができる。
【0076】
本発明の請求項2記載の紙幣処理機によれば、全ての金種別の束紙幣収納部のプッシャを束紙幣搬送リフトの束紙幣繰出駆動部で駆動可能であるため、金種別の束紙幣収納部から束紙幣を繰り出させるための駆動側の構成が共用化される。
したがって、束紙幣を出金させるために必要な部品点数をさらに削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣処理機の一の実施の形態の斜視図。
【図2】同実施の形態の束紙幣収納・出金ユニットの概略構成を示す斜視図。
【図3】同実施の形態の束紙幣収納・出金ユニットの束紙幣収納庫の概略構成を示す平断面図。
【図4】同実施の形態の束紙幣収納庫内に収納される束紙幣を繰り出す束紙幣繰出機構の構成を示す正面図。
【図5】図4の側断面図。
【図6】同実施の形態の金種別束紙幣収納庫と束紙幣振分収納部との配置構成を示す構成図。
【図7】同実施の形態の束紙幣出金部の束紙幣搬送リフトの構成を示す平面図。
【図8】同実施の形態の束紙幣搬送リフトに設けられる束紙幣繰出駆動部の概略構成を示す正面部分断面図。
【図9】同実施の形態の束紙幣繰出駆動部の概略構成を示す側断面図。
【図10】同実施の形態の束紙幣搬送リフトに設けられる束紙幣受入部の移動ガイド部材を駆動させるための構成を示す側断面図。
【図11】同実施の形態の束紙幣搬送リフトに設けられる挟持板を移動させるための構成を示す側断面図。
【図12】同実施の形態の「束紙幣出金処理」において、束紙幣収納庫から束紙幣搬送リフトへの束紙幣押し出し時の状態を示す動作説明図。
【符号の説明】
256 繰出口
227〜229 束紙幣収納庫(束紙幣収納部)
330 束紙幣搬送リフト
266,267 プッシャ
332 束紙幣繰出駆動部
333 束紙幣受入部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a banknote processing machine capable of storing bundled banknotes by denomination and dispensing the stored bundled banknotes as needed.
[0002]
[Prior art]
A banknote binding machine capable of storing bundled banknotes created by bundling a predetermined number of banknotes by denomination and dispensing the stored bundled banknotes as necessary is disclosed in, for example, JP-A-9-202306. Is disclosed.
This banknote binding machine accumulates and binds a predetermined number of banknotes in the body, a bundle banknote transport unit that transports the bundle banknotes bound by the binding unit, and is transported by the bundle banknote transport unit. Two bundle storage and feeding units capable of storing the bundled banknotes and feeding out the stored bundled banknotes as necessary, and a bundle payout unit for discharging the bundled banknotes fed from each of the bundled banknote payouts to the outside of the receiving machine. The binding machine main body having the above is arranged vertically in the machine.
Further, each bundle storage and feeding section is provided with a feeding mechanism for feeding out the bundled banknotes to be stored, and outside the bundled banknote feeding section, a pusher moving motor for individually driving the feeding mechanism is provided for each feeding. The bundled banknotes are provided for each mechanism, and the respective pusher moving motors are driven as necessary, so that the bundled banknotes can be fed out in units of the respective bundle storage / feeding units.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the above-described banknote binding machine, by providing the binding machine main body portion in two upper and lower stages, each processing can be efficiently performed, but on the other hand, the bundle fed out from the storage feeding portion. Two bundle dispensing units for dispensing banknotes are required at the top and bottom of the machine, or a pusher drive motor that drives when dispensing a bundled banknote to each bundle dispensing unit is provided for each bundle storage and dispensing unit. Therefore, there is a problem that the total number of components required for dispensing the bundled banknotes becomes very large.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a banknote handling machine that can significantly reduce the number of components required for dispensing bundled banknotes.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the banknote handling machine according to claim 1 of the present invention has a bundled banknote storage unit of a denomination capable of storing a bundled banknote and feeding out the stored bundled banknote from a feeding port. With the respective bill outlets facing the same side, the bundled banknote storage units of the denominations are arranged in an up-and-down direction, and can be moved up and down at a position capable of opposing the breeze banknote storage units of the denominations. Has a bundled bill transport lift that can receive the bundled bills fed from the payout exits of the bundled banknote storage units of all denominations.The bundled banknote transport lift is provided with a bundled banknote receiving unit that releases the received bundled banknote from an obstruction position of the next bundled banknote and holds all the received bundled banknotes in an aligned state. The bundled banknote receiving portion has a moving guide member and a holding plate that is movable with respect to the moving guide member in the direction of the superimposition and is always urged in the direction of the moving guide member. The moving guide member has an inclined surface that is inclined so as to be located on the opposite side to the holding plate as being closer to the bundle banknote storage unit side.It is characterized by:
Thereby, with respect to the bundled banknote storage units of the denominations arranged in a state of being vertically stacked with the respective payout ports directed to the same side, a position capable of opposing the discharge ports of the bundled banknote storage units of these denominations. In the above, the bundled banknote transport lift provided so as to be able to move up and down accepts the bundled banknotes fed from the feeding outlets of the bundled banknote storage units of all denominations.
The bundled banknote receiving unit releases the received bundled banknote from the obstruction of the next bundled banknote and holds all the received bundled banknotes in an aligned state, so that the maximum number of bundled banknotes can be reliably transported. Can be accepted by the lift.
[0005]
The banknote handling machine according to a second aspect of the present invention is the banknote handling machine according to the first aspect, wherein each of the denomination-type bundled banknote storage units is provided with a pusher for feeding out a bundled banknote from a feeding port. The banknote transport lift is provided with a bundled banknote delivery drive unit capable of driving all the pushers.
As described above, since the pushers of the bundled banknote storage units of all denominations can be driven by the bundled banknote feeding drive unit of the bundled banknote transport lift, the driving side for feeding out the bundled banknotes from the bundled banknote storage units of the denominations. Is shared.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A banknote handling machine according to one embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings. In each of the drawings, the X direction indicated by an arrow indicates the side of the operator performing the operation, that is, the front (front side) of the
[0008]
The banknote handling machine of this embodiment is capable of performing various processes related to banknotes, such as depositing, storing, collecting, and dispensing loose banknotes, binding banknotes, storing and dispensing bundled bundled banknotes, and the like. It is used in combination with another not-shown coin processing machine or the like as a part of a cash dispenser in a bank or the like, and as shown in FIG. An operation unit 11 for inputting operations of each process by an operator, and a
[0009]
Further, at the lower positions of the operation unit 11 and the
Further, in the lower and front positions of the bundled banknote discharge opening 13 and the fractional
[0010]
The bill depositing / dispensing /
[0011]
This banknote processing machine is roughly divided into a banknote depositing / dispensing / rejecting
[0012]
Here, the bundled banknote storage /
[0013]
Next, the bundled banknote storage /
As shown in FIG. 2, the bundled banknote storage and dispensing
In addition, the bundled
[0014]
[Bundled banknote storage]
The bundled
[0015]
Outside the
A
[0016]
On the upper surface of the
The bundled banknotes S3 inserted through the
[0017]
A pair of
[0018]
A pair of
[0019]
The
Similarly, the
[0020]
Note that the distance between the
[0021]
Here, the front
The rear
[0022]
A
[0023]
{Bundling mechanism}
In a portion between the
[0024]
A
Similarly, a
The
[0025]
At the vertical center between the
[0026]
When the
Note that the state shown in FIG. 3 shows the position of each unit when the bundled banknote S3 is received, and the original “standby position” of the rear plate 43 is the position shown by the one-dot chain line in FIG.
[0027]
Hereinafter, the operation of the bundled
First, in the standby state, the bundled banknotes S3 already stored are sandwiched between the
When storing the bundled banknotes S3 from this state, first, the control unit retreats the
[0028]
With the
[0029]
Then, the control unit causes the
Thus, the storing operation ends.
[0030]
On the other hand, when feeding out the bundled banknote S3, the control unit moves the
[0031]
When the feeding is completed, the control unit moves the
[0032]
(Bundled banknote sorting unit)
As shown in FIGS. 2 and 6, the bundled banknote sorting and storing
[0033]
{Bundled banknote delivery section}
As shown in FIG. 6, the bundled
The second bundled banknote insertion /
The bundled
[0034]
The lifting
[0035]
A pair of
A
[0036]
At an intermediate position in the longitudinal direction of the
A
[0037]
The
Note that the
[0038]
Further, in the
[0039]
The
Note that, within the
[0040]
When the second bundled banknote insertion /
[0041]
{Bundled banknote storage moving mechanism}
As shown in FIG. 6, the bundle banknote storage sheds 227 to 229 of the denominations are supported on both sides and a lower part thereof by a pair of guide frames 318 to 320 (only one side is shown). The guide frames 318 and 320 corresponding to the bundled
On the other hand, a pair (only one side is shown) of a
[0042]
A
[0043]
Here, the bundled
Then, in a state where the bundled
[0044]
Further, in a state where the bundled
Further, the bundled
[0045]
Then, the
In addition, the
Furthermore, in the state where the bundled
[0046]
(Bundled banknote dispensing section)
As shown in FIG. 2, the bundled
Here, the bundled
[0047]
{Bundled bill transport lift}
As shown in FIGS. 2 and 7, the bundled
Here, as described above, the driving source for moving the
As shown in FIG. 2, when the bundled
[0048]
・ Bundled bill feeding drive
The bundled banknote
A pair of upper and lower parallel sliding
[0049]
A vertically extending
A
A
[0050]
On the other hand, a
[0051]
Here, in the
[0052]
Further, as shown in FIG. 7, a
Further, a fixed
[0053]
That is, as shown in FIG. 2, the
In addition, the configuration in which the bundled bill feeding
[0054]
・ Bundled bill receiving section
The bundled banknote receiving unit 333 releases the received bundled banknote from an obstruction position of the next bundled banknote and holds all the received bundled banknotes in an aligned state. As shown in FIG. A
[0055]
The
As shown in FIGS. 7 and 10, two sliding
[0056]
A
A moving
[0057]
In addition, a holding
[0058]
That is, as shown in FIG. 11,
As a result, the holding
[0059]
The moving
The moving
[0060]
Here, among the bundled
[0061]
In this way, a new bundle of bills is sequentially inserted between the most recently held bundle of bills on the side of the
Note that the position of the
As shown in FIG. 7, between the
[0062]
{Lift drive mechanism}
As shown in FIG. 2, the
[0063]
The bundled banknote dispensing process of the bundled banknote storage and dispensing
When the “bundled banknote dispensing process” is started, first, the control unit confirms whether or not the middle-stage bundled
[0064]
Then, when the bundled
Thereafter, the control unit drives the
[0065]
At the same timing, the control unit drives the
When the movement of the
[0066]
In this state, the control unit again drives the
On the other hand, when the
[0067]
At this point, if all the necessary number of bundled banknotes have been paid out for the denominated denomination, the control unit returns the
On the other hand, the control unit moves the bundled
[0068]
Conversely, if the required number of bundled banknotes has not been paid out, the control unit drives the
[0069]
In this way, finally, when the bundled
[0070]
Then, when it is confirmed by the bundled banknote presence / absence detection sensor 391 that the bundled bundled banknotes sandwiched between the
[0071]
According to the banknote handling machine configured as described above, the bundled
Therefore, in order to accept the bundled banknotes fed from the bundled
[0072]
Further, since the
Therefore, it is possible to further reduce the number of components required for dispensing a bundled banknote.
[0073]
Furthermore, since the bundled banknote receiving unit 333 releases the received bundled banknote from a position where the bundled banknote that receives the next bundled bank becomes an obstacle and holds all the received bundled banknotes in an aligned state, the maximum number of bundled banknotes can be surely obtained. The bundled
Therefore, the bundled
[0074]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the banknote handling machine according to claim 1 of the present invention, the bundled banknote storage units of the denominations arranged in the vertical direction with the respective payout ports facing the same side. On the other hand, the bundled banknotes fed out from the delivery outlets of the bundled banknote storage units of all denominations by a bundled banknote transport lift provided so as to be able to ascend and descend at positions capable of facing the delivery exits of the bundled banknote storage units of these denominations Will accept.
Therefore, in order to receive the bundled banknotes fed from the bundled banknote storage units of the denominations arranged vertically by one bundled banknote transport lift, the number of parts required for dispensing the bundled banknote is significantly reduced. Can be.
The bundled banknote receiving unit releases the received bundled banknote from the obstruction of the next bundled banknote and holds all the received bundled banknotes in an aligned state, so that the maximum number of bundled banknotes can be reliably transported. Can be accepted by the lift.
Therefore, the bundled bill transport lift can be made compact. In addition, the operability at the time of taking out the bundled banknote transport lift out of the machine can be improved.
[0076]
According to the banknote handling machine according to the second aspect of the present invention, the pushers of the bundled banknote storage units of all denominations can be driven by the bundled banknote feeding drive unit of the bundled banknote transport lift. The configuration on the driving side for feeding bundled banknotes from the section is shared.
Therefore, it is possible to further reduce the number of components required for dispensing a bundled banknote.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of one embodiment of a banknote handling machine of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a schematic configuration of a bundled banknote storage and dispensing unit of the embodiment.
FIG. 3 is a plan sectional view showing a schematic configuration of a bundled banknote storage of the bundled banknote storage and dispensing unit of the embodiment.
FIG. 4 is a front view showing a configuration of a bundled banknote feeding mechanism for feeding out a bundled banknote stored in the bundled banknote storage of the embodiment.
FIG. 5 is a side sectional view of FIG. 4;
FIG. 6 is a configuration diagram showing an arrangement of a denomination-type bundled banknote storage and a bundled banknote sorting storage unit according to the embodiment;
FIG. 7 is a plan view showing the configuration of a bundled banknote transport lift of the bundled banknote dispensing unit of the embodiment.
FIG. 8 is a front partial cross-sectional view showing a schematic configuration of a bundled bill feeding drive unit provided in the bundled bill transport lift according to the embodiment.
FIG. 9 is a side sectional view showing a schematic configuration of a bundled bill feeding drive unit of the embodiment.
FIG. 10 is a side sectional view showing a configuration for driving a movement guide member of a bundled banknote receiving unit provided in the bundled banknote transport lift according to the embodiment.
FIG. 11 is a side sectional view showing a configuration for moving a holding plate provided in the bundled banknote transport lift of the embodiment.
FIG. 12 is an operation explanatory diagram showing a state of pushing out a bundled banknote from a bundled banknote storage to a bundled banknote transport lift in the “bundled banknote dispensing process” of the embodiment;
[Explanation of symbols]
256 exit
227 to 229 Bundle banknote storage (bundle banknote storage unit)
330 Bundle Bank Lift
266,267 Pusher
332 Bundle bill feeding drive unit
333 Bundle banknote receiving section
Claims (2)
それぞれの繰出口を同側に向けた状態で前記金種別の束紙幣収納部を上下方向に重ねて配置するとともに、
これら金種別の束紙幣収納部の繰出口に対向可能な位置において昇降可能に設けられ、すべての金種別の束紙幣収納部の繰出口から繰り出された束紙幣を受け入れ可能な束紙幣搬送リフトを有し、
前記束紙幣搬送リフトには、受け入れた束紙幣を次に受け入れる束紙幣の障害となる位置から逃がすとともに、すべての受け入れた束紙幣を整列状態で保持する束紙幣受入部が設けられており、
該束紙幣受入部は、移動ガイド部材と、該移動ガイド部材に対し前記重ね合わせの方向に沿って移動可能であるとともに常に該移動ガイド部材の方向に付勢された挟持板とを有しており、前記移動ガイド部材には、前記束紙幣収納部側に位置するほど前記挟持板とは反対側に位置するように傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする紙幣処理機。In a banknote processing machine having a bundled banknote storage unit of a denomination that can store the bundled banknotes in a stacked manner and push out the stored bundled banknotes sideways with respect to the direction of superimposition and can be fed out from the feeding port,
While arranging the bundled banknote storage units of the denominations vertically in a state where the respective payout ports are directed to the same side,
A bundled paper money transport lift that is provided so as to be able to move up and down at a position that can face the delivery port of the bundled paper money storage units of these denominations and that can receive the bundled banknotes fed from the delivery port of the bundled paper money storage units of all denominations. Yes, and
The bundled banknote transport lift is provided with a bundled banknote receiving unit that releases the received bundled banknote from an obstruction position of the next bundled banknote and holds all the received bundled banknotes in an aligned state,
The bundled banknote receiving portion includes a moving guide member, and a holding plate that is movable with respect to the moving guide member in the direction of the overlapping and is always urged in the direction of the moving guide member. The bill processing machine is characterized in that the movement guide member is formed with an inclined surface that is inclined so as to be located on the opposite side to the holding plate as being closer to the bundled bill storage unit side .
前記束紙幣搬送リフトには、すべての前記プッシャを駆動可能な束紙幣繰出駆動部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理機。The bundled banknote storage unit of the denomination is provided with a pusher for feeding out the bundled banknote from the feeding port,
The banknote handling machine according to claim 1, wherein the bundled banknote transport lift is provided with a bundled banknote delivery drive unit that can drive all the pushers.
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