JP3599223B2 - 画像形成装置の照明制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置における照明制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、原稿面を露光用ランプで照明し、原稿面での反射光を結像面に結像させて結像面を露光するようになっている。このような画像形成装置の照明制御装置においては、露光ランプからの光量を精密に制御するため、一般に位相制御を行っている。位相制御は、基本的には、交流波形の各サイクルの通電時間と非通電時間とのデューティを調整することにより、露光ランプに印加される電力を制御するものである。以下、従来の画像形成装置における照明制御装置の例について説明する。
【0003】
図15は、画像形成装置としての複写機の画像形成プロセスを説明するための図である。図15において、周知のように、原稿はコンタクトガラス1上にセットされ、下方にある照明用光源としての露光ランプ2から出射された照明光が原稿を照明する。照明光は原稿面で反射され、この反射光が、第1ミラー3a、第2ミラー3b、第3ミラー3cで反射され、レンズ4を通り、第4ミラー3d、第5ミラー3e、第6ミラー3fで反射されて、感光体ドラム5に達する。これにより、原稿面の像が感光体ドラム5上に結像され感光体ドラム5の表面が露光される。その際、露光用光源2及び第1ミラー3aを搭載した第1スキャナ6が原稿面に沿って走査するとともに、第2ミラー3bおよび第3ミラー3cを搭載した第2スキャナ7が第1スキャナ6の速度の1/2の速度で原稿面に沿って走査し、これに同期して感光体ドラム5が回転することにより、感光体ドラム5の表面に原稿の画像が静電潜像として形成されていく。そして、この感光体5の表面に形成された静電潜像はトナーで現像され、トナー像が用紙に転写され、これを加熱圧着して定着を行うことで、用紙に画像が形成される。
【0004】
上記の画像形成プロセスで、原稿画像を光学的に走査する行程において用いられる露光ランプ2への通電は、図16に示すような回路で制御される。図16において、露光ランプ2は、回路を遮断できるリレー12、トライアックのような双方向スイッチング素子13およびヒューズ21を直列に介して、交流電源11に接続されている。また、露光ランプ2の両端にはトランス15の1次側が接続され、露光ランプ2の両端にかかる電圧がトランス15で降圧される。トランス15の2次側は全波整流器16で全波整流されて直流に変換される。この直流電圧は印加電圧検出回路17に入力され、印加電圧検出回路17による検出電圧信号が制御手段としてのマイクロコンピュータ(またはマイクロコントローラ、以下「マイコン」という)20に入力される。交流ラインにはまた、トランス18を介してゼロクロス検知回路19も接続されており、ゼロクロス検知回路19によって検知されるゼロクロス信号を制御の基本タイミングとして、上記検出電圧をもとに、マイコン20がトリガ回路14を通して双方向スイッチング素子13をオン・オフ制御する。このような回路により、交流波形の各サイクルの通電時間と非通電時間とのデューティが調整され、露光ランプ2からの光量を一定にする制御が行われる。
【0005】
上記制御回路による制御波形を図17に示す。図17に示すように、まず交流入力波形(AC入力波形)に対し、上記ゼロクロス検知回路19により各ゼロクロス点でゼロクロス信号を発生させており、マイコン20はこのゼロクロス信号に同期して位相角タイマをスタートさせる。位相角タイマには、あらかじめ電圧検出回路17で検出された電圧値をもとに、通電時間と非通電時間とのデューティに応じた時間がセットされており、上記位相角タイマがそのセットされた時間を計数するとタイマ割り込みが発生する。このタイマ割り込みによってトリガ回路14がオンになり、双方向スイッチング素子13をオンさせてランプ2に交流電源11が通電されることになる。そして、交流入力電圧がゼロクロス点近傍まで下がってくると、次のゼロクロス信号が発生し、マイコン20によりトリガ回路14をオフしてランプ2への通電をオフし、位相角タイマがリセットされ再びスタートされることになる。このような制御サイクルで図17の再下段に示すようなランプ検出電圧波形が得られ、ランプ光量がほぼ一定となる。
【0006】
ところが、複写機等の画像形成装置においては、交流入力としては一般的に商用交流電源が用いられており、その電圧波形は必ずしもきれいな正弦波とは限らない。そのため、その商用交流電源波形から得られるゼロクロス信号も、例えば50[Hz]の場合、その周期は本来10[msec]周期で一定であるはずのものが、不規則な周期であったり、電源の瞬断といった現象も充分ありうる。かかる現象が生じると、ゼロクロス信号と交流入力の位相が違ってしまうため、露光ランプへの通電のオン・オフが切り換わらずに1サイクル以上の通電状態が継続してしまったり、もしくは非通電状態が継続してしまったりする。その結果、複写機等の画像形成装置では、形成された画像中に白帯や黒帯が生じ、さらには全面が白紙画像や全面が真っ黒の画像となってしまうこともある。
【0007】
このような現象に対処するために、各種の技術が提案されている。例えば、特開昭63−95850号公報、特開平8−69327号公報記載の技術がある。特開昭63−95850号公報記載の技術は、ゼロクロス信号が欠落した場合に対処するもので、タイマを用いてゼロクロス信号の欠落を監視し、ゼロクロス信号の欠落を検出したら、タイマからゼロクロス信号に代わる割り込み信号を発生させ、この割り込み信号により、ランプ印加電圧波形のデューティーを決定するタイマをスタートさせるものである。また、特開平8−69327号公報記載の技術は、制御対象が露光ランプではなく、複写機の定着ヒーターであるが、交流電源が瞬間的にオフするいわゆる電源瞬断時に対処する技術である点で本発明に関連がある。すなわち、ゼロクロス点の検知時点から所定のタイミングでヒーターへの通電を制御してヒーターの温度を制御するもので、ゼロクロス信号が欠落して交流電源の極性の反転が所定時間以上ないと判断した場合は、定着ヒーターへの通電を停止し、その後、交流電源が回復して極性反転が生じた場合には、定着ヒーターへの通電を開始するようにしたものである。
【0008】
また、未だ公開されていないが、本出願人が先に特許出願した特願平8−275951号、特願平9−24599号、特願平9−134906号にかかる発明も交流入力波形が乱れた場合に交流電源を制御して対処する方法の一例である。上記特願平8−275951号にかかる発明は、ゼロクロス点近傍でない位置でのノイズ発生によりゼロクロス回路が誤検知を起こした場合に対処するために、露光ランプ点灯時、スイッチング手段がオンの状態のときにのみ、ゼロクロス検知回路から出力されるゼロクロス信号に同期してスイッチング手段を制御するようにしたものである。また、特願平9−24599号にかかる発明は、交流入力電圧変動によりゼロクロス信号が実際の交流入力電圧のゼロクロスより遅れた場合に対処するために、位相角タイマと同時に周期タイマを動かし、ゼロクロス信号が遅れた場合は周期タイマによりスイッチング手段のオフ制御を行うものである。
前記各公報に記載された発明及び上記各出願にかかる発明は、いずれも交流入力波形が乱れた場合に交流電源を制御して対処する方法の例である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭63−95850号公報や特開平8−69327号公報記載の技術は、ゼロクロス信号が欠落したときの対処法であり、特願平8−275951号にかかる技術は、ゼロクロス信号誤検知の場合の対処法である。また、特願平9−24599号にかかる技術はゼロクロス信号誤検知と入力電圧変動によるゼロクロス信号の遅延に対処するものである。特願平9−134906号にかかる発明は、ゼロクロス信号の欠落、誤検知、遅延という三つの制御異常に対処するために、位相角タイマとともに周期タイマを有し、特定の条件下において周期タイマをリセット・スタートし、また位相角タイマをスタートさせるようにしたものである。これらの技術が対処している現象についてさらに具体的に説明する。
【0010】
まず、特開昭63−95850号公報記載の技術は、交流(AC)入力波形のゼロクロス点近傍にノイズが乗ると、ゼロクロス検知回路がゼロクロス信号を出力することができず、トリガが掛かりっぱなしになって露光用ランプへの印加電圧の制御ができず、印加電圧がが高くなってしまうため、ゼロクロス信号の欠落を検出したら、タイマからゼロクロス信号に代わる割り込み信号を発生させ、ランプ印加電圧波形のデューティーを決定するタイマをスタートさせるようにしたものである。
【0011】
特願平8−275951号記公報載の技術は、交流入力波形のゼロクロス点近傍以外の時点でノイズが乗り、もしくは瞬断が発生すると、このノイズや瞬断をゼロクロス検知回路がゼロクロスとして誤検知を起こすことがあり、ゼロクロスとして誤検知すると、各タイマにリセットがかかることでトリガはオフのままとなって制御ができないので、露光ランプ点灯時、スイッチング手段がオンの状態のときにのみ、ゼロクロス検知回路から出力されるゼロクロス信号に同期してスイッチング手段を制御するようにしている。
【0012】
特願平9−24599号にかかる技術は、交流入力波形に電圧変動が起こった結果、制御用のゼロクロス信号が真のゼロクロス点よりも遅延してしまい、スイッチング素子としてトライアックのような双方向性スイッチング素子を用いていると、トリガオフがかからなくなり、ランプは位相制御が行われず、フル点灯を起こしてしまうので、位相角タイマと同時に周期タイマを作動させ、ゼロクロス信号が遅れた場合は周期タイマによりスイッチング手段のオフ制御を行うようにしている。
なお、特開平8−275951号公報記載の技術は、露光ランプではなく定着ヒータの制御であるので、ここでは省略する。
【0013】
上記3つの技術および前記特願平9−134906号にかかる技術は、ゼロクロス信号の欠落・ゼロクロス信号の誤検知・ゼロクロス信号の遅延等の現象にそれぞれ有効に対処していて、形成された画像中に白帯や黒帯、また、真っ白の画像、真っ黒の画像が発生するということはなくなる。
しかしながら、画像形成装置の内部負荷変動により、あるいは電源外部の他の負荷変動等によって交流電源の1サイクルもしくは数サイクルのみの電圧変動があると、以下に説明するような不具合が生じる可能性がある。図18の最上段に示すAC入力波形のように、電圧変動(図示の例は電圧低下の例である)が1サイクルだけ発生したとすると、前記4つの先行技術では、まず電圧変動が起こった直後のゼロクロス信号の位置ずれが発生する。この場合は、実際のゼロクロス位置が真のゼロクロス位置からずれているわけではないのに、電圧変動が起こった結果、ゼロクロス検知回路が真のゼロクロス位置を検知することができず、図18に破線で示すように電圧変動が起こった直後のゼロクロス信号に位置ずれが発生するのである。このゼロクロス信号の位置ずれは、前述の特願平9−24599号にかかる発明が問題にしているような、交流入力の電圧変動に伴って、実際のゼロクロス点が真のゼロクロス点よりも遅延してしまう場合とは異なる。
【0014】
位相角タイマおよび上記特願平9−24599号にかかる発明で用いられている周期タイマは、位置がずれている上記ゼロクロス信号によって定常時と同じ値がセットされてスタートされるためストップするタイミングもずれる。その結果、露光用ランプに印加される電圧も図18の最下段に破線で示すような波形となり、定常時のランプ印加電圧波形に対して平行斜線を付した部分だけ積分値の相違が生じる。図18において符号Aを付した平行斜線部分は、電圧変動が発生したサイクルにおけるランプ印加電圧波形と定常時におけるランプ印加電圧波形との差を示しているが、電圧変動が発生したサイクルだけでなく、符号Bを付した平行斜線部分のように、次の正常なサイクルであるはずの印加電圧波形も、トリガオンのタイミングがずれる結果、正常時とは異なった印加電圧波形となってその積分値に相違が生じている。このように正常時とは異なった印加電圧波形となっても、図16に示す印加電圧検出回路17によるフィードバックがかかっているため、徐々に定常状態へ復帰していく。しかし、定常状態へ復帰するまでに、画像に白すじや黒すじが発生することもあり得る。
【0015】
本発明は上記のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、請求項1記載の発明は、複写機等の画像形成装置の照明制御装置において、
a.交流入力波形のゼロクロス点近傍にノイズが乗ってしまったためにゼロクロス信号が欠落してしまった場合、
b.ゼロクロス点近傍でない位置にノイズもしくは瞬断が発生してしまい、ゼロクロス検知回路が誤検知してしまった場合、
c.内部の他のAC負荷などによるAC入力電圧の変動がおこってゼロクロス回路により得られるゼロクロス信号が遅延してしまった場合、
の以上3つの現象による制御の異常を防止し、機器の信頼性を高めると共に、1サイクルまたは数サイクルの交流入力電圧の変動によってゼロクロス信号の位置ずれが発生してしまった場合でも、位相角タイマ、周期タイマを補正することで、電源電圧変動に対する露光ランプ印加電圧の応答性を向上させ、白すじ画像や黒すじ画像の発生を防止できる、より信頼性の高い画像形成装置の照明制御装置を提供することを目的とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、上記の目的に加え、電源電圧検出回路によりサンプリングした検出値の積分演算をハードウエアに依存させることにより、マイコンの演算時間によって起こるタイマの遅延を防止することができ、位相角タイマ、周期タイマの補正をより高精度に行うことができ、より信頼性が高い画像形成装置の照明制御装置を提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の目的に加え、電源電圧のサンプリング期間を限定することで、マイコン処理の負荷を低減することが可能となり、その分同一マイコン内で他の制御を行うことができ、もって、より多機能で、より一層信頼性が高い画像形成装置の照明制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1記載の発明は、交流電源と、この交流電源からの交流入力により駆動され原稿を照明して結像面に原稿像を露光する露光用ランプと、交流入力のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知回路と、露光用ランプの通電をオン・オフするスイッチング手段と、このスイッチング手段のオン・オフを制御する制御手段と、露光用ランプの印加電圧を検出する印加電圧検出回路と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路とを有する画像形成装置の照明制御装置において、上記制御手段は、上記スイッチング手段のトリガをオンするタイミングを決める位相角タイマとスイッチング手段のトリガをオン・オフする周期を監視する周期タイマを具備し、上記スイッチング手段のトリガは、位相角タイマによりオンし、周期タイマが所定時間以上計数した後に出力される次のゼロクロス信号のタイミングと周期タイマの上限設定値を計数したタイミングのうち何れか早い方に対応してオフし、上記制御手段は、上記スイッチング手段のトリガオフと同時に、次のオンを決める位相角タイマと次のオン・オフを監視する周期タイマをスタートさせ、上記スイッチング手段のトリガオフが周期タイマにより行われた場合、所定の時間内にゼロクロス信号が出力されたとき既にスタートしている位相角タイマをリセット・スタートさせ、上記位相角タイマの値は、印加電圧検出回路で検出したランプ電圧検出値と、ゼロクロス信号入力から次のゼロクロス信号入力までの間電源電圧検出回路による電源電圧値を積分演算した結果とから算出されることを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、電源電圧検出回路によりサンプリングした電源電圧検出値の積分演算は、積分器などのハードウエアによって行われることを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、電源電圧検出回路によるサンプリングは、交流電源の位相角90゜から次のゼロクロス信号入力である位相角180゜までの間または位相角270゜から位相角360゜までの間で行われることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる画像形成装置の照明制御装置の実施の形態について説明する。
本発明は、図15に示した画像形成プロセスを持つ複写機に適用可能であり、原稿画像を光学走査するための露光用照明光源としての露光用ランプを、図1に示したような回路で制御することができる。従って、本発明の実施の形態は、図15に示す画像形成プロセスを持つ複写機と図1に示すハードウエア構成を有するものとして説明することにする。図1に示す回路は、図16に示す従来の回路例に、全波整流器31と電源電圧検出回路32が付加されたものである。トランス18の二次側とゼロクロス回路19との間に接続された全波整流器31の出力が電源電圧検出回路32に入力されることによって電源電圧が検出され、この検出出力がマイコン20に入力される。
上記ゼロクロス回路19に全波整流回路が内蔵されていれば、その出力を電源電圧検出回路32に入力すればよく、その場合は全波整流器31を省略することができる。その他の回路構成は図16について説明した回路の構成と同じであるから説明は省略する。
【0021】
図2、図3は、本発明にかかる画像形成装置の照明制御装置の一実施形態の制御フローを示す。この制御フローは図1に示す回路のマイコン20内で実行される。図2(a)に示す「位相角割込」は位相角タイマが設定されたタイマ値を計数したとき発生し、図3に示す「ゼロクロス割込」はゼロクロス信号が出力されたとき、図2(b)に示す「周期割込」は周期タイマが設定されたタイマ上限値を計数としたとき発生する。上記位相角タイマおよび周期タイマは、制御手段としてのマイコン20が具備している。上記位相角タイマは、図1におけるスイッチング手段13をオンするタイミングを決めるものであり、周期タイマは、上記スイッチング手段13をオン・オフする周期を監視するものである。上記「ゼロクロス割込」は、図1におけるゼロクロス検知回路19が交流入力のゼロクロス点を検知することによって出力される。以下、正常時と異常時の制御波形の図を参照しながら図2、図3の制御フローについて説明する。
【0022】
図4に示す制御波形は正常時の動作をあらわしている。まず、ゼロクロス波形の立ち下がりによって位相角タイマと周期タイマがスタートしている状態から説明する。位相角タイマが設定されたタイマ値を計数すると、位相角割り込みが入力される。図2(a)のステップS11において、ランプON指示があるかどうかをチェックし、ランプON指示があれば、ステップS12においてトリガ出力をONする。トリガ出力ONで、図1に示すスイッチング手段13が瞬時にONし、露光用ランプ2に通電される。このとき、印加電圧検出回路17でランプ印加電圧をサンプリングし(ステップS13)、次回の位相角タイマ値tLを計算する(ステップS14)。ランプ印加電圧のサンプリング方法、位相角タイマ値の算出方法については従来より種々の方法があり、これらの方法の中から適宜選択して用いればよい。
【0023】
次に交流入力波形が正常であれば、ゼロクロス信号によるゼロクロス割り込みが入力され、図3に示すようにステップS21、S32により、周期タイマの計数値がA[ms]からB[ms]までの範囲内かどうかチェックする。ステップS21で示したA[ms]、ステップS32で示したB[ms]の値は、例えば、入力交流電源周波数が50[Hz]のとき、画像形成装置としての機械仕様で許容周波数が45〜55[Hz]であったとすると、A[ms]を1.01[ms](55−50[Hz]分)とし、B[ms]を9.09[ms](45[Hz]分)と設定する。こうすることで、ゼロクロス割り込みが正常に入ってくる図4の制御では、図3の制御フローにおいて、ステップS21、S32を経て、ステップS33に進むことになり、トリガ出力をOFFする。トリガ出力OFFにより、図1におけるスイッチング手段13がオフ状態となる。次に周期タイマをリセットし(ステップS34)、かつ、スタートをかける(ステップS35)。また同時に、ステップ23において、前回のゼロクロス割込時にスタートされていた電源電圧のサンプリングをストップする。この1周期サンプリングし続けた結果をステップS24で積分演算する。
【0024】
なお、図4中に示した積分結果は、参考としてリアルタイム表示で示しているが、図3に示す制御フローでは、ゼロクロス割込が入ったときのみ演算する。この演算結果をAiとする。次にステップS25にて次式(1)により次回位相角タイマの補正値Δtを計算する。
Δt=α・(As−Ai) ・・・・(1)
ここで、As:定常時の電源電圧積分結果
α:定数
上記Asは予め求められている定数で、図4中の積分結果にも示してある。定数αは電源電圧波形の変動によりどれだけゼロクロス点がずれるかを示すその回路特有の値である。図4の例は正常時であるので、As=Aiで、Δt=0となる。
【0025】
次に、ステップS26において位相角タイマ値tを次式(2)で補正する。
t=tL+Δt ・・・・(2)
図4に示す例は正常時の動作であるから、Δt=0でt=tLとなる。この補正値を計算後、ステップS28、S29、S30にて位相角タイマ値をセットし、位相角タイマと周期タイマをスタートさせ、次回のゼロクロス割込時の補正計算のために、ステップS31で電源電圧のサンプリングをスタートさせ、次回の位相角割込または周期割込を待つことになる。なお、この正常時の動作では、周期割り込みは全く使わない。
【0026】
次に異常時の動作例として、図5に示した状態の場合について説明する。図5は、交流入力波形のゼロクロス点近傍にノイズが乗ってしまい、ゼロクロス信号が欠落してしまった場合を示す。正常時と同様に、位相角タイマと周期タイマが動いている状態から説明する。位相角タイマが設定されたタイマ値を計数すると、位相角割り込みが入力され、図2(a)に示す制御フローに沿って正常時と同様にステップS11からS14まで問題なく行われ、次回位相角タイマ値tLが算出される。
【0027】
次に、正常時であれば、ゼロクロス割り込みが入力されるが、ノイズのためゼロクロスが欠落しているので、ゼロクロス割り込みが入力されず、ここでは周期タイマが上限値を計数し、周期割り込みが入力される。この周期割り込みにより、図2(b)に示すステップS41によりトリガ出力はオフされ、図1におけるスイッチング手段13がオフ状態になる。また、同時にステップS42において、前回のゼロクロス割込時にスタートされていた電源電圧のサンプリングをストップし、ステップS43で電源電圧積分演算、ステップS44で前記式(1)による補正計算を行い、ステップS45で位相角タイマ値tを次式(3)にて算出する。
t=tL ・・・・(3)
このとき、補正値Δtは算出だけ行い、タイマ値tにはランプ印加電圧tLの値のみが代入される。これは、補正値Δtが電圧変動によるゼロクロス割込のずれを補正するためのものであるためで、周期割込のフローでは適用していない。これにより位相角タイマ値が算出されると、位相角タイマ値をセットし、ステップS47で位相角タイマをスタートさせ、同時にステップS48で周期タイマもスタートさせ、次の位相角割り込み待ちとなる。この動作フローから明らかなように、ゼロクロス割り込みが欠落しても、周期割り込みによってトリガ出力がオフとなるため、露光用ランプ2のトリガがONのままになるようなことはなく、ランプ制御として異常動作となることが防止される。
【0028】
次に、異常時の動作例として、図6に示した状態の場合について説明する。図6は、交流入力波形のゼロクロス点近傍ではない位置にノイズが乗ることによってこれをゼロクロス回路がゼロクロス点として誤検知してしまい、予定外のタイミングでゼロクロス信号が入力された場合を示す。図3に示す制御フローによれば、上記予定外のゼロクロス信号で直ちにゼロクロス割り込みが入力される。そこで、ステップS21、S32において、ゼロクロス割り込み入力時点での周期タイマの計数値をチェックし、周期タイマの計数値が、前述したようにA[ms](1.01[ms])以下ではなく、かつ、B[ms](9.09[ms])以上ではない場合、換言すれば、A[ms]からB[ms]の範囲に入っていなければ、トリガをオフするステップS26には進まないようにする。図6に示す例の場合、ゼロクロス割り込み入力時点はゼロクロス点近傍ではないため、ステップS21、S32でのチェックからリターンへ抜けることになる。そのほかの動作の流れは正常時と全く同じ流れとなり、ランプ制御として異常動作とはならない。
【0029】
次に、異常時の動作例として、図7に示した状態の場合について説明する。図7は、外部ノイズや内部の交流負荷変動などによって交流入力波形が歪んでしまい、ゼロクロス検知回路19で検知されるゼロクロス信号が交流入力の真のゼロクロス点よりも遅延してしまった場合を示す。図2(a)に示す制御フローにより、位相角割り込みの処理(ステップS11〜S14)は正常な場合と同様に行われる。次に、本来なら所定のタイミングでゼロクロス割り込みが入力されるはずであるが、ゼロクロス割り込みが遅延することにより、ゼロクロス割り込みよりも周期タイマによる周期割り込みが先に入力される。これにより、図2(b)に示すステップS41〜S47において、トリガ出力オフ、電源電圧サンプリングのストップ、電源電圧積分演算、位相角タイマ値の算出(補正値含まず)、位相角タイマのスタート、周期タイマの再スタート、電源電圧サンプリングの再スタートが行われる。
【0030】
そして、数ms遅れてゼロクロス信号が出力されると、図3に示すゼロクロス割り込みが入力され、周期タイマのチェックがステップS21にて行われる。このとき機械としての許容周波数内を目安として、周期がA[ms](1.01[ms])以内であれば、ステップS22に抜け、位相角タイマのリセット、スタートをかける。この際、ステップS26において、周期割込中で一度算出された位相角タイマ値の再計算が式(2)により行われる。このとき、ステップS44で演算だけ行われていた補正値Δtが用いられ、ゼロクロス信号が遅延した分、位相角タイマ値を少なく補正し、次回位相割込が適切なタイミングで行われるように補正している。なお、スイッチング手段13をオン・オフする周期の監視を続けるため、このとき周期タイマのリセット・スタートはかけない。ステップS21において、もし許容周期外であれば、ステップS32を経てリターンを返すだけで、位相角タイマのリセット・スタートは行わない。この後、どちらにせよ、位相角タイマ、周期タイマは動いており、次の位相角割り込みを待つことになり、ランプ制御として異常動作は起こらない。
【0031】
次に、異常時の動作として、図8に示す状態の場合について説明する。図8は、交流入力波形に1サイクルまたは数サイクルのみの電圧変動が起こった場合を示しており、従来技術の不具合を説明した図18に示す状態の場合と同じである。図8に示すように交流入力波形に1サイクルまたは数サイクルのみの電圧変動が起こると、電圧変動が起こった直後のゼロクロス信号に位置ずれを生じる。この位置ずれは、前にも説明したとおり、実際のゼロクロス位置が真のゼロクロス位置からずれているわけではないのに、電圧変動が起こった結果、ゼロクロス検知回路が真のゼロクロス位置を検知することができない場合であって、交流入力の電圧変動に伴って、実際のゼロクロス点が真のゼロクロス点よりも遅延してしまう場合とは異なる。
【0032】
図8に示す状態の場合、まず、図2(a)に示す制御フローにより位相角割込の処理(ステップS11〜14)が正常時と同様に行われる。ただし、印加電圧は、図8と図18とを比較することによって明らかなように、正常時よりも小さな印加電圧となってしまっている。
【0033】
次に、次のゼロクロス割込が入力されるが、電源電圧のダウンによりゼロクロス回路19から本来のゼロクロス位置よりも早いタイミングでゼロクロス割込が入力され、ゼロクロス割込に位置ずれを起こしている。しかしながら、制御フローとしては、正常時と同様に図3に示すステップS21、S32〜S35、S23〜S25と進んで処理されていく。ただし、この際、ステップS24における積分演算結果Aiは、図8を参照すれば確認することができるように、基準となる定常積分結果Asを下回っているので、次回位相角タイマの補正値Δtは式(1)により正の0でない値となる。これにより、ステップS25において、位相角タイマtの補正計算が式(2)により行われ、補正計算前の次回の位相角タイマ値tLよりも大きい値に補正されたことになる。そのため、図8に示すように位相角割込が印加電圧の低下に見合う分だけ遅れて発生する。図8に示すランプ印加電圧波形と図18に示すランプ印加電圧波形とを比較すると、電圧変動が起こった次の周期でのトリガオンのタイミングずれが修正されており、従来技術との違いを確認することができる。これにより、電源電圧変動によるランプ印加電圧の変動を素早く修正して直ちに定常状態に復帰させることができ、応答性のよいランプ制御が可能となる。電圧変動がすうサイクルにまたがって生じた場合も同様に動作し、直ちに定常状態に復帰させることができる。
【0034】
なお、図8に示す例は電源電圧が低下した場合であるが、電圧変動には電圧が定常の電圧よりも上昇する場合もあり得る。この場合は、ゼロクロス回路19で検知されるゼロクロス検知信号が定常時よりも遅れた形で位置ずれを起こす。この場合、補正値計算において前記補正値Δtが負の0でない値となり、位相角タイマは小さい値に補正されることで、適切な位相角割込のタイミングが得られる。この補正は、図7について既に説明したような、ゼロクロス検知回路19で検知されるゼロクロス信号が交流入力の真のゼロクロス点よりも遅延してしまった場合と同様に処理されることによって行われる。
【0035】
以上のような制御により、正常時だけでなく、ゼロクロス信号の欠落、誤検知、遅延、位置ずれといった4つの異常時全てについても、露光用ランプへの通電のオン・オフを正しい周期で行うことができ、露光ランプのフル点灯やフル消灯といった現象を確実に防止することができる信頼性の高い照明制御が可能となる。
【0036】
以上説明してきた実施の形態における制御は、位相角タイマ、周期タイマを真のゼロクロスに対し精度よく動作させることを目的としている。そのため、図2、図3に示す制御フローにおいて、位相角割込、周期割込、ゼロクロス割込の各処理は瞬時に行われなければならない。しかしながら、これまで説明した来た実施の形態では、ゼロクロス割込、周期割込処理に、電源電圧をサンプリングした結果をマイコン20で積分演算するステップが含まれている。この積分演算はその分解能を上げれば上げるほど演算時間が長くなる。また、使用しているマイコン20の処理能力によっても演算時間が左右されてしまう。そのため、割込入力から位相角タイマや周期タイマがスタートするまでの時間が遅延してしまうことが懸念される。
【0037】
そこで、電源電圧検出回路によりサンプリングした電源電圧検出値の積分演算を、積分器などのハードウエア用いて行うようにするとよい。このようにした実施の形態として、図9にその回路例を、図10、図11にその制御フローを示す。図9に示す回路例は、図1に示す回路において、電源電圧検出回路32とマイコン20との間に積分器33を介在させ、電源電圧検出回路32の検出出力を積分器33で積分してこの積分値をマイコン20に入力するようにしたものである。そして、マイコン20による制御フローも、前記図2、図3に示すフローのようにマイコン20で積分演算を行うのではなく、図10、図11に示すように、ゼロクロス割込処理と周期割込処理を積分器33による積分値を用いている。
【0038】
すなわち、周期割込に関しては、図10に示すように、ステップS41でトリガ出力オフと同時にステップS54で積分器33による積分値Aiを取り込み、ステップS55で積分器33をリセットする。以後、ステップS44からステップS48まで図2のフローと同様に進んで処理し、図2の例におけるステップS49の電源電圧サンプリングスタートの代わりにステップS56で積分器33をスタートさせる。ゼロクロス割込処理に関しても、図11に示すように、マイコン20での処理に代えてステップS51で積分値Aiの取り込み、ステップS52で積分器33のリセットを行っている。そして、ステップS29で位相角タイマをスタートさせ、ステップS30で周期タイマをスタートさせるのと同時にステップS53で積分器33を再スタートさせるようになっている。
【0039】
図9〜図11に示す実施の形態は、電源電圧の積分をマイコン20で演算するのに代えて積分器33で行うようにしたもので、制御波形に関しては、図4〜図8に示したものと同じである。このように、マイコン20による積分演算がハードウエアである積分器33に置き換えられるため、図2、図3において最も処理時間がかかるステップS24とステップS43の積分演算を省略することができ、割込処理の時間遅延は問題にならない。
以上のように、図9〜図11に示す実施の形態によれば、マイコン20において必要とする演算時間によって起こる位相角タイマ、周期タイマの遅延を防止することができ、位相角タイマ、周期タイマの補正をより高い精度で行うことができるため、より高い精度で画像形成装置の照明制御を行うことができ、機器の信頼性をさらに高めることができる。
【0040】
これまで説明してきた二つの実施の形態において、第1の実施の形態における露光用ランプの制御は、積分演算したい分解能でマイコン20が電源電圧を検出しサンプリングしなければならない。また、第2の実施の形態における露光用ランプの制御でも、積分器33の積分方式によってはやはり分解能ごとにマイコン20の検出指示が必要なものがある。従って、これらの制御では、少なくとも露光ランプが点灯している間は積分分解能ごとにマイコン20が処理を行うことになる。通常、複写機では上記マイコン20は露光ランプ制御専用ではなく、他の制御と共用されるので、従来技術のように電源電圧検出回路による電源電圧値の積分演算を行わないものと比較すると、上記二つの実施の形態におけるランプ制御は、マイコン負荷として重いものになってしまう。
【0041】
そこで、図12、図13に示すような制御を行う第3の実施の形態のようにするとよい。図12、図13に示す制御フローは、図2、図3に示す制御フローのゼロクロス割込、周期割込を変更し、さらに周期割込2というフローを追加したものである。この実施の形態では、周期割込を交流電源の位相角90゜もしくは270゜に相当する時間を周期タイマが計数したとき発生させる。例えば、交流電源周波数が50[Hz]であれば、5[ms]の時間を周期タイマが計数したとき周期割込を発生させる。また、図2、図3に示す制御フローに対する変更点としては、ゼロクロス割込、周期割込ともに最後のステップである電源電圧サンプリングスタート(ステップS31とステップS49)が削除されており、その代わりに、図13(b)の周期割込2のフローにステップS63として入れられている。また、図3のフローのステップS25および図2(b)のフローのステップS44での位相角タイマの補正値Δtの計算が、前記式(1)から次に示す式(4)に変更され、図12のフローではステップS61に、図13のフローではステップS62にそれぞれ代わっている。
Δt=α・(As/2−Ai) ・・・・(4)
ここで、As:定常時の電源電圧積分結果
α:定数
なお、Asは予め求められている定数で、前述の二つの実施の形態で用いられている値と同じ値とする。
【0042】
図12、図13に示す制御フローによる制御波形を図14に示す。図14は図4に示した正常時の動作に対応するものである。図14に示す波形が図4に示す波形と異なる点は、積分結果の波形である。前記二つの実施の形態ではゼロクロス割込または周期割込によってリセット、スタートがかかっていたのに対し、図14に示す例では周期タイマによる周期割込2によってスタートがかかっており、ストップ、リセットはゼロクロス割込または周期割込でかかっている。本発明は、もともと電源電圧の変動が及ぼすゼロクロス信号のずれを補正しようとするものであり、その要因となる位相角としては、90゜〜180゜、270゜〜360゜の範囲が強いと考えられる。そのため、電源電圧のサンプリングおよび積分演算をこの期間に限定したのが第3の実施の形態である。
【0043】
電源電圧のサンプリングおよび積分演算を上記の期間に限定して短くするということは、マイコン20による処理量を減らすことができるということであり、その上、ゼロクロス信号の欠落、誤検知、遅延、位置ずれといった異常時の動作に対しては、図5〜図8に示したトリガ波形およびランプ印加電圧波形と同様の波形が得られ、正常時と変わらないランプ制御が行われる。
【0044】
このように、第3の実施の形態によれば、電源電圧のサンプリングおよび積分演算期間を限定したため、マイコン処理の負荷を低減することができ、マイコン処理に余裕が生じた分で他の制御を行うことができるため、画像形成装置の多機能化に貢献することができる。あるいは、処理能力の小さいマイコンでも制御可能となる。これにより、汎用性、信頼性の高い画像形成装置の照明制御装置を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、複写機等の画像形成装置の照明制御装置において、交流入力波形のゼロクロス点近傍にノイズが乗ってしまったためにゼロクロス信号が欠落してしまった場合や、ゼロクロス点近傍でない位置にノイズもしくは瞬断が発生してしまい、ゼロクロス回路が誤検知してしまった場合、また、内部の他の交流負荷変動などによる交流入力電圧の変動が起こり、ゼロクロス回路により得られるゼロクロス信号が遅延してしまった場合、これらの異常現象による露光用ランプのフル点灯やフル消灯といった制御の異常を防止するとともに、1サイクルまたは数サイクルの交流入力電圧の変動によりゼロクロス信号の位置ずれが発生してしまった場合でも、位相角タイマ、周期タイマを補正することでランプ印加電圧の電源電圧変動に対する応答性を向上させることができ、白すじ画像や黒すじ画像の発生を防止することができ、信頼性の高い画像形成装置の照明制御装置を実現することができる。
【0046】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明における電源電圧検出回路によりサンプリングした検出値の積分演算を積分器などのハードウエアに依存することにより、マイコン等による演算に必要な時間によって起こるタイマの遅延を防止することができ、位相角タイマ、周期タイマの補正をより高精度に行うことができる。これにより、より機器の信頼性が高い画像形成装置の照明制御装置を実現することができる。
【0047】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明において、電源電圧検出回路による電源電圧のサンプリング期間を限定したため、マイコン処理の負荷を低減することが可能となり、その分で他の制御を行うことができるため、画像形成装置の多機能化に貢献することができる。あるいは、処理能力の小さいマイコンでも制御可能となる。これにより、汎用性、信頼性の高い画像形成装置の照明制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像形成装置の照明制御装置の実施の形態を示す電気的制御系統のブロック図である。
【図2】同上実施の形態の位相割込動作および周期割込動作動作を示すフローチャートである。
【図3】同上実施の形態のゼロクロス割込動作を示すフローチャートである。
【図4】同上実施の形態の正常時の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】同上実施の形態の異常時の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】同上実施の形態の別の異常時の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】同上実施の形態のさらに別の異常時の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】同上実施の形態のさらに別の異常時の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明にかかる画像形成装置の照明制御装置の別の実施の形態を示す電気的制御系統のブロック図である。
【図10】同上実施の形態の周期割込動作を示すフローチャートである。
【図11】同上実施の形態のゼロクロス割込動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明にかかる画像形成装置の照明制御装置のさらに別の実施の形態のゼロクロス割込動作を示すフローチャートである。
【図13】同上実施の形態の周期割込動作を示すフローチャートである。
【図14】同上実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】画像形成装置の一般的な例を示す光学配置図である。
【図16】画像形成装置に用いられる電気的制御系統の一般的な例を示すブロック図である。
【図17】従来の画像形成装置のランプ制御動作を示すタイミングチャートである。
【図18】従来の画像形成装置のランプ制御の異常動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 露光用ランプ
11 交流電源
13 スイッチング手段
14 トリガ回路
19 ゼロクロス検知回路
20 制御手段としてのマイコン
32 電源電圧検出回路
33 積分器
Claims (3)
- 交流電源と、この交流電源からの交流入力により駆動され原稿を照明して結像面に原稿像を露光する露光用ランプと、上記交流入力のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知回路と、上記露光用ランプの通電をオン・オフするスイッチング手段と、このスイッチング手段のオン・オフを制御する制御手段と、上記露光用ランプの印加電圧を検出する印加電圧検出回路と、上記交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路とを有する画像形成装置の照明制御装置において、
上記制御手段は、上記スイッチング手段のトリガをオンするタイミングを決める位相角タイマと上記スイッチング手段のトリガをオン・オフする周期を監視する周期タイマを具備し、
上記スイッチング手段のトリガは、上記位相角タイマによりオンし、上記周期タイマが所定時間以上計数した後に出力される次のゼロクロス信号のタイミングと周期タイマの上限設定値を計数したタイミングのうち何れか早い方に対応してオフし、
上記制御手段は、上記スイッチング手段のトリガオフと同時に、次のオンを決める位相角タイマと次のオン・オフを監視する周期タイマをスタートさせ、上記スイッチング手段のトリガオフが周期タイマにより行われた場合、所定の時間内にゼロクロス信号が出力されたとき既にスタートしている位相角タイマをリセット・スタートさせ、
上記位相角タイマの値は、上記印加電圧検出回路で検出したランプ電圧検出値と、ゼロクロス信号入力から次のゼロクロス信号入力までの間上記電源電圧検出回路による電源電圧値を積分演算した結果とから算出されることを特徴とする画像形成装置の照明制御装置。 - 電源電圧検出回路によりサンプリングした電源電圧検出値の積分演算は、積分器などのハードウエアによって行われることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の照明制御装置。
- 電源電圧検出回路によるサンプリングは、交流電源の位相角90゜から次のゼロクロス信号入力である位相角180゜までの間または位相角270゜から位相角360゜までの間で行われることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置の照明制御装置。
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