JP3599024B2 - 通信ネットワーク及びそれに用いるサービス情報の設定方法 - Google Patents

通信ネットワーク及びそれに用いるサービス情報の設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信ネットワーク及びそれに用いるサービス情報の設定方法に関し、特に通信ネットワークにおけるサービスの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インタネット(Internet)に代表される通信ネットワークが急速に発展している。これに伴って、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンとする)や携帯電話等の各種端末を用いて、ネットワークサービス提供者(Network Service Provider:NSP)が運営する通信ネットワークに接続し、端末間での通話や電子メールの交換、及びワールドワイドウェブ(World Wide Web:WWW)の閲覧といった様々なネットワークサービスの提供を受けることが一般的になってきている。
【0003】
端末を通信ネットワークに接続する形態としては、図8に示すように、ケーブル等を用いてパソコン等の端末412にモデム411を直接接続し、固定電話網410を介して接続するダイヤルアップ接続の形態、携帯電話端末421,422から移動電話網420を介して接続する形態、及び特定地域内の端末同士を接続するための閉域網であるLAN(Local Area Network:構内網)430,440,450を構築し、LAN430,440,450内の端末432,433,442,443,452,453と通信ネットワークとの間をルータ431,441,451で接続する形態等が一般的である。この場合、ネットワークサービス提供者網400はサーバ401〜403やルータ404〜408等で構築されている。
【0004】
このようなLANの例としては、あるひとまとまりの組織に属する端末同士を接続する組織内LAN、一般家庭において複数台のパソコン等を相互接続する家庭内LAN、及びカフェや空港等の公衆の建築物の内部等に設置され、これらの設備を利用する者が自己で所持する、もしくは借用した端末を接続する公衆LAN等が挙げられる。
【0005】
このように、複数のLANがNSPの運営する通信ネットワークに接続されたネットワークの構成の一例を図9に示す。図9に例示する通信ネットワークは、各種のネットワークサービスの提供を行うNSP(Network Service Provider:ネットワークサービス提供者)網600、及びNSP網600にルータ91,92,71〜7nを介して接続される複数のLAN500−1〜500−n、及びNSP網600とゲートウェイ93とを介して接続される他のNSP網、固定電話網及び移動電話網等700−1〜700−lに代表される他のネットワークから構成されている。
【0006】
LAN500−1〜500−n内には複数の端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nが接続されており、同一のLAN500−1〜500−nに接続された端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−n同士で通信を行うことが可能である。
【0007】
また、NSP網600との接点であるルータ71〜7nを介してNSP網600にアクセスすることによって、NSP網600内のルータ91,92や接続制御サーバ94との通信、または他のLAN内に接続されている端末との通信を行うことが可能である。
【0008】
NSP網600へのアクセスを行う端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nに対しては、NSP等から割り当てられ、端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nを一意に識別することが可能なグローバル端末識別子が付与されている。
【0009】
この種の端末識別子の例としては、セッションイニシエーションプロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)において用いられるSIP URL(Uniform Resource Locator)等が挙げられる。
【0010】
また、LAN500−1〜500−n内にはネットワークアドレス管理サーバ81〜8nが存在し、LAN500−1〜500−n内において個々の端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nを識別するために用いられ、LAN500−1〜500−n内の端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−n同士及びLAN500−1〜500−n内の端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nとNSP網600内のルータ91,92やサーバ94、及び他のLAN内に接続される端末との通信を行う際に必要なネットワークアドレスの管理を行っている。
【0011】
この種のネットワークアドレスの例としては、インタネットで用いられるIP(Internet Protocol)アドレスが挙げられる。また、ネットワークアドレスの管理に用いられるプロトコルの例としては、ダイナミックホストコンフィギュレーションプロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol:DHCP)が挙げられる。
【0012】
一方、NSP網600内には、複数のルータ91,92が存在し、異なるLAN内に接続されている端末間でやりとりされるメッセージ(パケット)の転送を行う役割を持っている。また、NSP網600が提供するサービスを利用する端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nから送信されてくる端末登録情報を管理し、端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nに付与されたグローバル端末識別子を用いて端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−n間の接続を制御する役割を持つ接続制御サーバ94が含まれている。さらに、NSP網600はゲートウェイ93を介して他のNSP網、固定電話網及び移動電話網等700−1〜700−lと相互接続されている。
【0013】
LAN500−1〜500−nに接続された端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nがネットワークアドレスを取得し、NSP網600内の接続制御サーバ94に対して端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nの登録を行うまでの処理の流れを図10に示す。
【0014】
LAN500−1〜500−nに接続された端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nは、ネットワークを使用した通信を行うために必要であり、個々の端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nを識別するために用いられるネットワークアドレスの払出しを受けるために、LAN500−1〜500−nに対してネットワークアドレスの払出し要求メッセージをブロードキャストする(図10のc1)。
【0015】
ブロードキャストされた払出し要求メッセージを受けたネットワークアドレス管理サーバ81〜8nは、必要に応じて端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nの認証処理を行い(図10のc2)、払出用アドレスプール81a〜8na内に払出し可能なネットワークアドレスが存在していれば、払出し要求メッセージをブロードキャストした端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nに対してネットワークアドレスを付与する(図10のc3)。
【0016】
ネットワークアドレス管理サーバ81〜8nからネットワークアドレスの払出しを受けた端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nは、当該ネットワークアドレスを用いてテンポラリ端末識別子を生成する(図10のc4)。テンポラリ端末識別子は、他のLANに接続された端末から当該端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nに対して、グローバル端末識別子を用いた接続要求があった場合に、NSP網600において当該端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nへ接続要求メッセージを転送する際に、当該端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nがどのLAN500−1〜500−nに接続されているかを判別するルーティング情報として用いられる。テンポラリ端末識別子の形式としては、“sip:端末利用者アカウント名@端末に付与されたネットワークアドレス”といったSIP URL形式が例として挙げられる。
【0017】
テンポラリ端末識別子を生成した端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nは、当該端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nを一意に識別するグローバル端末識別子及び生成したテンポラリ端末識別子を含む、端末登録要求メッセージをNSP網600内の接続制御サーバ94に送信する(図10のc5)。
【0018】
NSP網600内の接続制御サーバ94では、端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nから送信されてきた端末登録要求メッセージを受信すると、サーバ内部に保持する端末登録データベース94aを、受信メッセージ中のグローバル端末識別子をキーとして検索する(図10のc6)。検索の結果、合致するエントリが存在する場合には(図10のc7)、当該エントリ内のテンポラリ端末識別子のフィールドを、受信メッセージ中のテンポラリ端末識別子の内容で更新する(図10のc8)。
【0019】
一方、合致するエントリが存在しない場合には(図10のc7)、新規の登録要求とみなし、新規エントリを作成し、受信メッセージ中のグローバル端末識別子およびテンポラリ端末識別子の内容を格納する(図10のc9)。
【0020】
端末登録データベース94aの内容を更新した後、接続制御サーバ94は端末登録要求メッセージを送信してきた端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nに対して、端末登録要求メッセージに対する肯定応答を送信する(図10のc10)。
【0021】
端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nがLAN500−1〜500−n間を移動した結果、付与されているネットワークアドレスに変更が生じた場合には、その都度、端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nから接続制御サーバ94に対して新たな端末登録要求メッセージを送信する。
【0022】
また、ネットワークアドレスに変更がない場合においても、当該端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nがLAN500−1〜500−nに接続されていることを確認する意味で、定期的に端末61−1〜6m−1,……,61−n〜6m−nから接続制御サーバ94に対して端末登録要求メッセージを送信する。
【0023】
図11は図9に示す通信ネットワークにおいて、あるLANに接続されている端末#2から異なるLANに接続されている端末#1に対して接続要求があった場合の処理の流れを示すシーケンスチャートである。
【0024】
端末#2が端末#1との通信を行う場合、まず、端末#2は接続先の指定として端末#1を一意に識別可能なグローバル端末識別子を含む接続要求メッセージをNSP網内の接続制御サーバに対して送信する(図11のd1)。
【0025】
NSP網内の接続制御サーバでは、端末2 から送信されてきた接続要求メッセージを受信すると、サーバ内部に保持する端末登録データベースを、受信メッセージ中のグローバル端末識別子をキーとして検索する(図11のd2)。検索の結果、合致するエントリが存在しない場合には(図11のd3)、端末#1が端末登録データベースに登録されておらず、端末#1への接続が不可能である旨の応答メッセージを端末#2に対して送信し(図11のd4)、処理を終了する。
【0026】
一方、合致するエントリが存在する場合には(図11のd3)、当該エントリ内のテンポラリ端末識別子の内容を取得し(図11のd5)、当該テンポラリ端末識別子を用いて、端末#2からの接続要求メッセージを端末#1へ転送する(図11のd6)。
【0027】
接続制御サーバによって転送されてきた端末#2からの接続要求メッセージを端末#1が受信した後、端末#1から接続要求に対する肯定応答を、接続制御サーバを介して端末#2に送信することによって(図11のd7,d8)、端末#1と端末#2との間での接続が確立する(図11のd9)。いったん接続が確立した後は、端末#1と端末#2との間で音声やデータ等の通信を行うことが可能となる(図11のd10)。
【0028】
確立されている接続の切断を行う場合には、端末#1もしくは端末#2のいずれかが(図11に示す例では端末#2)、接続制御サーバを介して相手端末に対する切断要求メッセージを送信し(図11のd11,d12)、切断要求メッセージを受信した端末が、接続制御サーバを介して当該メッセージに対する肯定応答を送信することによって切断が行われる(図11のd13,d14)。
【0029】
これまでに述べたように、LANに接続される端末各々が各LANにおいてネットワークアドレス管理サーバから払出されたネットワークアドレスを用いてテンポラリ端末識別子を生成し、端末を一意に識別可能なグローバル端末識別子とともに、NSP網内の接続制御サーバへ登録しておくことによって、端末が異なる複数のLANを移動する場合でも、相手端末のグローバル端末識別子のみがわかっていれば、端末がどのLANに接続されているかを意識することなく、通信を行うことが可能である。
【0030】
但し、上述したように、端末が接続される可能性のあるLANには、組織内LANや家庭内LAN、及び公衆LAN等がある。これらのLANは、それぞれ運営者が異なっており、運営者が独自に定めた運営方針に基づいて運用されていることが一般的である。また、端末をLANに接続してネットワークサービスを利用するサービス利用者の側においても、端末が接続されているLANの種別によって、ネットワークサービスの利用設定情報を柔軟かつ動的に変更したい場合がある。
【0031】
例えば、無線LAN機能を有する携帯電話端末を所持し、これを用いてネットワークサービスを利用することを考えた時、「端末が屋外に存在する場合には、他の端末から当該携帯電話端末への接続要求があると、この接続要求を当該携帯電話端末へ着信させる。一方、端末の所持者が自宅におり、当該携帯電話端末が家庭内LANに接続されている場合には、当該携帯電話端末への接続要求を、固定電話網を経由させて自宅の固定電話端末へ着信させる。」という内容で、ネットワークサービスの利用設定を行いたい場合がある。
【0032】
また、鉄道会社が乗客の利便性を考えて、鉄道の車両内LANを構築し、端末がこの車両内LANを介してネットワークサービスを受けられるようなサービスを提供していることを考えた時、鉄道会社の車両内LANの運営方針として、「他の乗客への迷惑防止のため、端末間の音声メディアを用いた通信を拒否する。」ということを実施することが考えられる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の通信ネットワークでは、端末がどのLANに接続されているかによって異なるネットワークサービスの利用設定情報や、LAN毎に異なる運営方針を尊重した形でのネットワークサービスを提供することができず、端末を用いてネットワークサービスを利用するサービス利用者、LANの運営者の利便性が十分に実現されていないという問題がある。
【0034】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、端末が接続されるLANの種別によって異なるネットワークサービスの利用設定やLAN毎に異なる運営方針等、LAN各々に固有の情報を反映したネットワークサービスの提供を受けることができる通信ネットワーク及びそれに用いるサービス情報の設定方法を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明による通信ネットワークは、各々複数の端末が接続される複数のローカルエリアネットワーク各々をネットワークサービス提供者網に接続してなる通信ネットワークであって、
前記ローカルエリアネットワーク各々に設けられかつ前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を管理する固有情報管理サーバと、
前記端末各々に設けられかつ前記ローカルエリアネットワーク固有の情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成するサービス設定情報生成手段と、
前記ネットワークサービス提供者網に設けられかつ前記端末を登録する際に送られてくるサービス設定情報に基づいて少なくとも接続要求メッセージの転送処理を行う接続制御サーバとを備えている。
【0036】
本発明によるサービス情報の設定方法は、各々複数の端末が接続される複数のローカルエリアネットワーク各々をネットワークサービス提供者網に接続してなる通信ネットワークのサービス情報の設定方法であって、
前記ローカルエリアネットワーク各々に設けられた固有情報管理サーバが前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を管理し、
前記端末各々に設けられたサービス設定情報生成手段で前記ローカルエリアネットワーク固有の情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成し、
前記ネットワークサービス提供者網に設けられた接続制御サーバが前記端末を登録する際に送られてくるサービス設定情報に基づいて少なくとも接続要求メッセージの転送処理を行っている。
【0037】
すなわち、本発明の通信ネットワークは、端末が接続されるLAN毎に、当該LAN独自の運営方針等に代表される固有の情報を管理するためのLAN固有情報管理サーバを設置し、そのLAN固有情報管理サーバの内部に、当該LANの運用方針に応じて、当該LANに接続される端末に対して適用される固有のサービス設定情報を格納している。
【0038】
また、LANに接続してネットワークサービスを利用する端末各々の内部には、LAN固有情報管理サーバから通知されるLAN固有情報と、端末の内部に保持する端末内部情報とからサービス設定情報を生成するためのサービス設定情報生成手段を具備している。
【0039】
LANに接続してネットワークサービスを利用する端末は、ネットワークを使用した通信を行うために必要であり、個々の端末を識別するために用いられるネットワークアドレスの払出しをネットワークアドレス管理サーバから受けた後、LAN固有情報管理サーバに対して、端末が現在接続されているLANに関する固有情報を通知するように要求する。
【0040】
LAN固有情報管理サーバからLAN固有情報が通知された端末は、通知されたLAN固有情報と端末内部情報とを基にサービス設定情報を生成し、端末の登録を行う際に、そのサービス設定情報を端末のグローバル端末識別子及びテンポラリ端末識別子とともに接続制御サーバに送信する。
【0041】
グローバル端末識別子及びテンポラリ端末識別子に加え、サービス設定情報を受信した接続制御サーバでは、受信した情報に基づいてサービス設定情報データベースの更新管理を行う。
【0042】
ある端末から異なる端末への接続を要求するメッセージが接続制御サーバに対して送信されてきた場合には、登録されているサービス設定情報に基づき、接続制御サーバにおいて、当該接続要求をどのように処理するかを決定する。接続制御サーバは決定した処理にしたがって、接続要求メッセージの端末への転送、指定された他のサーバへの転送等のサービスを行う。
【0043】
上記のように、本発明では、端末が接続されるLAN各々の内部に、運営方針等の当該LANに固有の情報を管理するLAN固有情報管理サーバを設置し、さらに端末においても、LAN固有情報及び端末内部情報からサービス設定情報を生成するサービス設定情報生成手段を具備し、またさらに接続制御サーバに対して端末を登録する際に、グローバル端末識別子及びテンポラリ端末識別子に加えて、サービス設定情報をあわせて送信し、接続制御サーバでは登録されたサービス設定情報に基づいて接続要求メッセージ等の転送処理を行うことによって、端末が接続されているLANによって異なるネットワークサービスの利用設定情報や、LAN毎に異なる運営方針を尊重した形でのサービスの提供を行うことが可能となり、ネットワークサービスの利用者及びLANの運営者の双方の利便性の向上を図ることが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による通信ネットワークの構成を示すブロック図である。図1において、通信ネットワークは各種のネットワークサービスの提供を行うNSP(Network Service Provider:ネットワークサービス提供者)網200と、NSP網200にルータ21〜2nを介して接続される複数のLAN100−1〜100−nと、NSP網200にゲートウェイ53を介して接続される他のNSP網、固定電話網及び移動電話網等に代表される他のネットワーク300−1〜300−lとから構成されている。
【0045】
LAN100−1〜100−n内には複数の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nが接続されており、同一のLAN100−1〜100−nに接続された端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n同士で通信を行うことが可能である。
【0046】
また、NSP網200との接点であるルータ21〜2nを介してNSP網200にアクセスすることによって、NSP網200内のルータ51,52、接続制御サーバ55及び付加価値サービスサーバ群54、また他のLAN内に接続されている端末との通信を行うことが可能である。
【0047】
端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nの内部には、LAN固有情報及び端末内部情報からサービス設定情報を生成する機能を持つサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nを具備している。
【0048】
NSP網200へのアクセスを行う端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに対しては、NSP等から割り当てられ、各端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nを一意に識別することが可能なグローバル端末識別子が付与されている。この種の端末識別子の例としては、SIP(Session Initiation Protocol:セッションイニシエーションプロトコル)において用いられるSIP URL(Uniform Resource Locator)等が挙げられる。
【0049】
また、LAN100−1〜100−n内にはネットワークアドレス管理サーバ31〜3nが存在し、LAN100−1〜100−n内において個々の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nを識別するために用いられ、LAN100−1〜100−n内の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n同士及びLAN100−1〜100−n内の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nとNSP網200内のルータ51,52やサーバ54,55、及び他のLAN内に接続される端末との通信を行う際に必要なネットワークアドレスの管理を行っている。
【0050】
この種のネットワークアドレスの例としては、インタネットで用いられるIP(Internet Protocol)アドレスが挙げられる。また、ネットワークアドレスの管理に用いられるプロトコルの例としては、ダイナミックホストコンフィギュレーションプロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol:DHCP)が挙げられる。
【0051】
さらに、LAN100−1〜100−n内にはLAN固有情報管理サーバ41〜4nが存在し、当該LAN100−1〜100−n独自の運営方針等に代表される固有の情報を格納するLAN固有情報データベース41a〜4naを内部に保持している。LAN固有情報サーバ41〜4nは当該LAN100−1〜100−nに接続されている端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nからの要求に応じて、LAN固有情報データベース41a〜4na内に格納するLAN固有情報を要求元の端末に対して通知する役割を持っている。
【0052】
ここで、LAN固有情報の通知に関しては、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nからの要求に応じて通知するのではなく、定期的にLAN固有情報サーバ41〜4nの側からLAN100−1〜100−nに対して、LAN固有情報をブロードキャストすることによって、LAN100−1〜100−n内の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに通知することとしてもよい。
【0053】
図2は本発明の一実施例による通信ネットワークにおけるLAN固有情報の構成の一例を示す図である。図2において、LAN固有情報は木構造を有しており、当該LAN100−1〜100−nに接続されている端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nが使用すべきサービス設定情報によって構成されている。
【0054】
サービス設定情報は端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nが使用する可能性のあるメディア(図示せず)毎に用意されており、各メディア種別毎に当該メディアを使用した通信を許可するか否かを指定する利用可否、許可されない場合の代替処理、及び代替接続先を示す端末識別子から構成されている。
【0055】
図2に示す例では、LAN100−1〜100−nに接続される端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nはLAN固有情報として、「自端末からの発信については音声メディアを使用不可であり、代替メディアとしてはテキストを使用することが求められる。動画メディアとテキストメディアについては使用可能である。自端末への着信については、音声メディアを使用不可であり、発信元の端末に対しては、“sip:voicemail@provider.jp”で識別される音声蓄積サーバ(NSP網200内に存在する付加価値サービスサーバ群54中の一つ)への転送要求が行われる。動画メディアとテキストメディアについては使用可能である。但し、自端末から110番への発信に限っては、音声メディアを使用可能である。」という内容の情報が通知されることとなる。
【0056】
図3は本発明の一実施例による通信ネットワークにおける端末内部情報の構成の一例を示す図である。図3において、端末内部情報は木構造を有しており、当該端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nがサポートするメディアに関する情報を含んでいる。
【0057】
図3に示す例では、当該端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは通信に用いるメディアとして、音声とテキストとを扱うことができることになっている。
【0058】
一方、NSP網200内には複数のルータ51,52が存在し、異なるLAN100−1〜100−n内に接続されている端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n間でやりとりされるメッセージ(パケット)の転送を行う役割を持っている。
【0059】
また、NSP網200が提供するサービスを利用する端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nから送信されてくる端末登録情報を管理し、その端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに付与されたグローバル端末識別子を用いて端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n間の接続を制御し、サービス設定情報に基づいて付加価値サービスサーバ群54と連携し、接続や転送等のネットワークサービスを提供する役割を持つ接続制御サーバ55が含まれている。さらに、NSP網200はゲートウェイ53を介して他のNSP網、固定電話網及び移動電話網等の他のネットワーク300−1〜300−lと相互接続されている。
【0060】
図4は本発明の一実施例による通信ネットワークの動作の一例を示すシーケンスチャートである。図4においては、LAN100−1〜100−nに接続された端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nがネットワークアドレスを取得後、さらにLAN固有情報を取得し、NSP網200内の接続制御サーバ55に対して端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nの登録を行うまでの処理の流れを示している。
【0061】
これら図1〜図4を参照して本発明の一実施例による通信ネットワークにおいて、LAN100−1〜100−nに接続された端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nがネットワークアドレスを取得し、NSP網200内の接続制御サーバ55に対して端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nの登録を行うまでの処理、LAN固有情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成する処理、及びあるLANに接続されている端末から異なるLANに接続されている端末への接続要求があった場合に、接続制御サーバ55内に保持されるサービス設定情報に基づいて処理が行われる手順についてそれぞれ説明する。
【0062】
LAN100−1〜100−nに接続された端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは、ネットワークを使用した通信を行うために必要であり、個々の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nを識別するために用いられるネットワークアドレスの払出しを受けるために、LAN100−1〜100−nに対してネットワークアドレスの払出し要求メッセージをブロードキャストする(図4のa1)。
【0063】
ブロードキャストされた払出し要求メッセージを受けたネットワークアドレス管理サーバ31〜3nは、必要に応じて端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nの認証処理を行い(図4のa2)、払出用アドレスプール31a〜3na内に払出し可能なネットワークアドレスが存在していれば、払出し要求メッセージをブロードキャストした端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに対してネットワークアドレスを付与する(図4のa3)。
【0064】
ネットワークアドレス管理サーバ31〜3nからネットワークアドレスの払出しを受けた端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは、当該ネットワークアドレスを用いてテンポラリ端末識別子を生成する(図4のa4)。テンポラリ端末識別子は他のLANに接続された端末から当該端末に対して、グローバル端末識別子を用いた接続要求があった場合に、NSP網200において当該端末へ接続要求メッセージを転送する際に、当該端末がどのLANに接続されているかを判別するルーティング情報として用いられる。テンポラリ端末識別子の形式としては、“sip:端末利用者アカウント名@端末に付与されたネットワークアドレス”といったSIP URL形式が例として挙げられる。
【0065】
テンポラリ端末識別子を生成した端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは、当該端末が接続されているLAN100−1〜100−nの運営方針等、当該LAN100−1〜100−nに固有の情報を取得するために、LAN固有情報管理サーバ41〜4nに対して、LAN固有情報を通知するように要求する(図4のa5)。その際、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nはLAN固有情報管理サーバ41〜4nに対する通知要求メッセージの中に、当該端末のグローバル端末識別子を含めてもよい。
【0066】
端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nからのLAN固有情報の通知要求メッセージを受信したLAN固有情報管理サーバ41〜4nは、必要に応じて端末の認証処理を行い(その際、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nからグローバル端末識別子が通知されていれば、当該端末識別子を認証に利用してもよい)(図4のa6)、LAN固有情報を要求元の端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに対して送信する(図4のa7)。
【0067】
LAN固有情報管理サーバ41〜4nからLAN固有情報の通知を受けた端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは、内部に具備するサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nにおいて、通知されたLAN固有情報と端末内部情報とから接続制御サーバ55に対して送信するサービス設定情報を生成する(図4のa8)。
【0068】
サービス設定情報を生成した端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nは、当該端末を一意に識別するグローバル端末識別子、先に生成しておいたテンポラリ端末識別子及びサービス設定情報を含む端末登録要求メッセージをNSP網200内の接続制御サーバ55に送信する(図4のa9)。
【0069】
NSP網200内の接続制御サーバ55では、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nから送信されてきた端末登録要求メッセージを受信すると、サーバ内部に保持するサービス設定情報データベース55aに対して受信メッセージ中のグローバル端末識別子をキーとする検索を行う(図4のa10)。
【0070】
その検索の結果、合致するエントリが存在する場合には(図4のa11)、当該エントリ内のテンポラリ端末識別子及びサービス設定情報の各フィールドを、受信メッセージ中のテンポラリ端末識別子及びサービス設定情報の内容で更新する(図4のa12)。
【0071】
一方、合致するエントリが存在しない場合には(図4のa11)、新規の登録要求とみなし、新規にエントリを生成し、受信メッセージ中のグローバル端末識別子、テンポラリ端末識別子及びサービス設定情報の内容を格納する(図4のa13)。
【0072】
サービス設定情報データベース55aの内容を更新した後、接続制御サーバ55は端末登録要求メッセージを送信してきた端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nに対して、端末登録要求メッセージに対する肯定応答を送信する(図4のa14)。
【0073】
端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nがLAN100−1〜100−n間を移動した結果、付与されているネットワークアドレスやLAN固有情報に変更が生じた場合には、その都度、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nから接続制御サーバ55に対して新たな端末登録要求メッセージを送信する。
【0074】
また、ネットワークアドレスに変更がない場合においても、当該端末がLAN100−1〜100−nに接続されていることを確認する意味で、定期的に端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nから接続制御サーバ55に対して端末登録要求メッセージを送信する。
【0075】
次に、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n内に具備されるサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nにおいて、LAN固有情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成する処理の流れについて説明する。
【0076】
図5は図1のサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nの処理動作を示すフローチャートである。図5においては、本発明の一実施例による通信ネットワークにおいて、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−n内に具備されるサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nが、LAN固有情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成する処理を示している。
【0077】
サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはLAN固有情報が通知されると、まず受信したLAN固有情報において、未処理のサービス設定が存在するか否かを検査する(図5ステップS1)。検査の結果、未処理のサービス設定が存在しなければ、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはサービス設定情報の生成処理を終了する。
【0078】
一方、未処理のサービス設定が存在すれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該の未処理のサービス設定ノードを読込む(図5ステップS2)。
【0079】
続いて、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該サービス設定ノードの属性として設定されている端末識別子の値が“Default”であるか否かを検査する(図5ステップS3)。検査の結果、“Default”であれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該サービス設定ノードの内部に、未処理のメディア設定が存在するか否かを検査する(図5ステップS6)。
【0080】
その検査の結果、未処理のメディア設定が存在すれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該の未処理のメディア設定ノードを読込む(図5ステップS7)。
【0081】
サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該メディア設定ノードの属性として設定されているメディア種別の値を取得し、端末内部情報と照合して当該メディア種別を端末が使用可能であるか否かを検査する(図5ステップS8)。
【0082】
この検査の結果、サポートしているメディア種別であれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該のメディア設定ノードをサービス設定情報の内容に追加する(図5ステップS9)。
【0083】
一方、サポートしていないメディア種別であれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該メディア設定ノードを無視し、ステップS6の未処理のメディア設定ノードが存在するか否かの検査に戻り、処理を続行する。
【0084】
また、未処理のメディア設定が存在するか否かの検査において、未処理のメディア設定が存在しなければ、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはステップS1の未処理のサービス設定が存在するか否かの検査に戻り、処理を続行する。
【0085】
さらに、先の検査において、サービス設定ノードの属性として設定されている端末識別子の値が“Default”でなければ、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは同じくサービス設定ノードの属性として設定されている発着種別が“着”であるか否かを検査する(図5ステップS4)。
【0086】
この検査の結果、発着種別が“着”であれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはステップS6の未処理のメディア設定が存在するか否かの検査に進み、上記のステップS6以降の処理を続行する。
【0087】
一方、“着”でなければ、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nは当該サービス設定ノードの属性として設定されている端末識別子の値が自端末のグローバル端末識別子の値と一致するか否かを検査する(図5ステップS5)。この検査の結果、値が一致すれば、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはステップS6の未処理のメディア設定が存在するか否かの検査に進み、上記のステップS6以降の処理を続行する。
【0088】
一方、値が一致しなければ、サービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nはステップS1の未処理のサービス設定が存在するか否かの検査に戻り、処理を続行する。
【0089】
図6は図1のサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nで生成されるサービス設定情報の一例を示す図である。図6においては図2に示すLAN固有情報と、図3に示す端末内部情報とを基に、図5に示す処理の結果として生成されるサービス設定情報の内容を示している。
【0090】
図7は本発明の一実施例による通信ネットワークの動作の他の例を示すシーケンスチャートである。図7においては、あるLANに接続されている端末#2から異なるLANに接続されている端末#1に対して接続要求があった場合に、端末#1が接続制御サーバへの端末登録を行う際に送信しておいたサービス設定情報の内容にしたがってサービスが実行される場合の処理の流れを示している。図7に示す例では、端末#1が接続制御サーバに対する端末登録要求メッセージに含まれるサービス設定情報として、図6に示すサービス設定情報を送信しておいたものとする。また、端末#2から端末#1への接続要求については、音声メディアを用いた通信を要求するものであるとする。
【0091】
端末#2が端末#1との通信を行う場合、まず、端末#2は接続先の指定として端末#1を一意に識別可能なグローバル端末識別子を含む接続要求メッセージをNSP網内の接続制御サーバに対して送信する(図7のb1)。
【0092】
接続制御サーバは端末#2から送信されてきた接続要求メッセージを受信すると、サーバ内部に保持するサービス設定情報データベースを受信メッセージ中のグローバル端末識別子をキーとして検索する(図7のb2)。この検索の結果、合致するエントリが存在しなければ(図7のb3)、接続制御サーバは端末#1がサービス設定情報データベースに登録されておらず、端末#1への接続が不可能である旨の応答メッセージを端末#2に対して送信し(図7のb4)、処理を終了する。
【0093】
一方、合致するエントリが存在すれば、接続制御サーバは当該エントリ中のテンポラリ端末識別子及びサービス設定情報の内容を取得する(図7のb5)。サービス設定情報を取得した接続制御サーバは、取得したサービス設定情報の中に現在の状況と合致するサービス設定ノードを検索する(図7のb6)。
【0094】
図7に示す例においては(図6に示すサービス設定情報が登録されている)、サービス設定ノードの属性として端末#1のグローバル端末識別子が設定されたノードが存在せず、端末#2から端末#1への着信を要求されている状況であるため、属性として端末識別子名が“Default”、発着種別が“着”と設定されているサービス設定ノードが選択される。
【0095】
選択されたサービス設定ノード内部のメディア種別が“音声”であるメディア設定ノードの内容は、利用可否が不可であり、代替処理として端末識別子“sip:voicemail@provider.jp”で識別される音声蓄積サーバへの転送を行うこととなっている。
【0096】
接続制御サーバは指定されたサービス設定情報の内容にしたがって、転送先の指定として音声蓄積サーバのグローバル端末識別子“sip:voicemail@provider.jp”を含む転送要求メッセージを端末#2に対して送信する(図7のb7)。
【0097】
接続制御サーバから送信されてきた転送要求メッセージを受信した端末#2は転送要求にしたがって、接続先の指定として音声蓄積サーバのグローバル端末識別子“sip:voicemail@provider.jp”を含む接続要求メッセージを音声蓄積サーバに対して送信する(図7のb8)。端末#2から送信されてきた接続要求メッセージを受信すると、音声蓄積サーバは接続要求メッセージに対する肯定応答を端末#2に送信する(図7のb9)。
【0098】
音声蓄積サーバから送信されてきた接続要求メッセージに対する肯定応答を端末#2が受信すると、端末#2と音声蓄積サーバとの間の接続が確立される(図7のb10)。接続確立後、端末#2から音声蓄積サーバに対して、端末#1に対する音声メッセージを送信する(図7のb11)。音声蓄積サーバ側では端末#2から送信されてくる音声メッセージを録音し、その音声メッセージを内部に蓄積する(図7のb12)。
【0099】
端末#1に対する音声メッセージを音声蓄積サーバにすべて送信し終えると、端末#2は音声蓄積サーバに対して切断要求メッセージを送信する(図7のb13)。端末#2から送信されてきた切断要求メッセージを受信すると、音声蓄積サーバは切断要求メッセージに対する肯定応答を送信する(図7のb14)。
【0100】
音声蓄積サーバから送信されてきた肯定応答を受信すると、端末#2は音声蓄積サーバに対するメッセージの送信が成功したとみなし、接続制御サーバから送信されてきた音声蓄積サーバへの転送要求メッセージに対する肯定応答を接続制御サーバに対して送信する(図7のb15)。
【0101】
端末#2から送信されてきた転送要求に対する肯定応答を受信した接続制御サーバは、端末#2に対する音声蓄積サーバへの転送要求が成功したとみなし、端末#2から端末#1に対する接続要求メッセージに対する肯定応答を端末#2に対して送信する(図7のb16)。
【0102】
端末#2から端末#1への音声メッセージの蓄積が終了すると、音声蓄積サーバは通知先の指定として端末#1を一意に識別可能なグローバル端末識別子を含み、端末#1が録音されたメッセージにアクセスするために必要なアドレス情報(例えば、録音メッセージファイルのURL)を含む通知メッセージを接続制御サーバに対して送信する(図7のb17)。
【0103】
音声蓄積サーバから送信されてきた通知メッセージを受信した接続制御サーバは、端末#1のグローバル端末識別子に対応するテンポラリ端末識別子を取得し、当該テンポラリ端末識別子を用いて、音声蓄積サーバからの通知メッセージを端末#1へ転送する(図7のb18)。
【0104】
接続制御サーバにより転送されてきた音声蓄積サーバからの通知メッセージを端末#1が受信した後、端末#1から通知メッセージに対する肯定応答を接続制御サーバを介して音声蓄積サーバに送信することによって(図7のb19,b20)、一連のネットワークサービスの提供が終了する。
【0105】
このように、本発明は、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nが接続されるLAN100−1〜100−n各々の内部に、運営方針等の当該LAN100−1〜100−nに固有の情報を管理するLAN固有情報管理サーバ41〜4nを設置し、さらに端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nにおいても、LAN固有情報及び端末内部情報からサービス設定情報を生成するサービス設定情報生成手段11a−1〜1ma−1,……,11a−n〜1ma−nを具備し、さらに接続制御サーバ55に対して端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nを登録する際に、グローバル端末識別子及びテンポラリ端末識別子に加え、サービス設定情報をあわせて送信し、接続制御サーバ55で登録されたサービス設定情報に基づいて接続要求メッセージ等の転送処理を行うことによって、端末11−1〜1m−1,……,11−n〜1m−nが接続されているLAN100−1〜100−nによって異なるネットワークサービスの利用設定情報や、LAN100−1〜100−n毎に異なる運営方針を尊重した形でのサービスの提供を行うことができ、ネットワークサービスの利用者及びLAN100−1〜100−nの運営者の双方の利便性を向上させることができる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、各々複数の端末が接続される複数のローカルエリアネットワーク各々をネットワークサービス提供者網に接続してなる通信ネットワークにおいて、ローカルエリアネットワーク各々に設けられた固有情報管理サーバがローカルエリアネットワーク固有の情報を管理し、端末各々に設けられたサービス設定情報生成手段でローカルエリアネットワーク固有の情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成し、ネットワークサービス提供者網に設けられた接続制御サーバが端末を登録する際に送られてくるサービス設定情報に基づいて少なくとも接続要求メッセージの転送処理を行うことによって、端末が接続されるLANの種別によって異なるネットワークサービスの利用設定やLAN毎に異なる運営方針等、LAN各々に固有の情報を反映したネットワークサービスの提供を受けることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による通信ネットワークにおけるLAN固有情報の構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施例による通信ネットワークにおける端末内部情報の構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施例による通信ネットワークの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【図5】図1のサービス設定情報生成手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図6】図1のサービス設定情報生成手段で生成されるサービス設定情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例による通信ネットワークの動作の他の例を示すシーケンスチャートである。
【図8】従来例による通信ネットワークの構成例を示すブロック図である。
【図9】従来例による通信ネットワークの他の構成例を示すブロック図である。
【図10】図9の接続制御サーバに対して端末の登録を行うまでの処理の流れを示すシーケンスチャートである。
【図11】図9に示す通信ネットワークにおいて、あるLANに接続されている端末から異なるLANに接続されている端末に対して接続要求があった場合の処理の流れを示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
11−1〜1m−1,……,
11−n〜1m−n 端末
11a−1〜1ma−1,……,
11a−n〜1ma−n サービス設定情報生成手段
21〜2n,51,52 ルータ
31〜3n ネットワークアドレス管理サーバ
31a〜3na 払出用アドレスプール
41〜4n LAN固有情報サーバ
41a〜4na LAN固有情報データベース
53 ゲートウェイ
54 付加価値サービスサーバ群
55 接続制御サーバ
100−1〜100−n LAN
200 ネットワークサービス提供者網
300−1〜300−l 他のネットワーク

Claims (12)

  1. 各々複数の端末が接続される複数のローカルエリアネットワーク各々をネットワークサービス提供者網に接続してなる通信ネットワークであって、
    前記ローカルエリアネットワーク各々に設けられかつ前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を管理する固有情報管理サーバと、
    前記端末各々に設けられかつ前記ローカルエリアネットワーク固有の情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成するサービス設定情報生成手段と、
    前記ネットワークサービス提供者網に設けられかつ前記端末を登録する際に送られてくるサービス設定情報に基づいて少なくとも接続要求メッセージの転送処理を行う接続制御サーバとを有することを特徴とする通信ネットワーク。
  2. 前記サービス設定情報は、前記端末が使用する可能性のあるメディア毎に用意され、少なくとも各メディア種別毎に当該メディアを使用した通信を許可するか否かを指定する利用可否と許可されない場合の代替処理とその代替接続先を示す端末識別子とを含むことを特徴とする請求項1記載の通信ネットワーク。
  3. 前記ローカルエリアネットワーク固有の情報は、少なくとも前記ローカルエリアネットワーク独自の運営方針を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信ネットワーク。
  4. 前記固有情報管理サーバは、前記ローカルエリアネットワーク毎に当該ローカルエリアネットワークに接続される前記端末に対して適用される固有のサービス設定情報を格納するデータベースを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の通信ネットワーク。
  5. 前記固有情報管理サーバは、前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を前記ローカルエリアネットワークに対して定期的にブロードキャストすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の通信ネットワーク。
  6. 前記端末は、前記接続制御サーバに登録する際に、前記サービス設定情報を、前記ネットワークサービス提供者網へのアクセスを行う前記端末に対して割り当てられかつ前記端末各々を一意に識別することが可能なグローバル端末識別子と、前記端末がどのローカルエリアネットワークに接続されているかを判別するルーティング情報として用いられるテンポラリ端末識別子とともに前記接続制御サーバに送信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の通信ネットワーク。
  7. 各々複数の端末が接続される複数のローカルエリアネットワーク各々をネットワークサービス提供者網に接続してなる通信ネットワークのサービス情報の設定方法であって、
    前記ローカルエリアネットワーク各々に設けられた固有情報管理サーバが前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を管理し、
    前記端末各々に設けられたサービス設定情報生成手段で前記ローカルエリアネットワーク固有の情報と端末内部情報とからサービス設定情報を生成し、
    前記ネットワークサービス提供者網に設けられた接続制御サーバが前記端末を登録する際に送られてくるサービス設定情報に基づいて少なくとも接続要求メッセージの転送処理を行うことを特徴とするサービス情報の設定方法。
  8. 前記サービス設定情報は、前記端末が使用する可能性のあるメディア毎に用意され、少なくとも各メディア種別毎に当該メディアを使用した通信を許可するか否かを指定する利用可否と許可されない場合の代替処理とその代替接続先を示す端末識別子とを含むことを特徴とする請求項7記載のサービス情報の設定方法。
  9. 前記ローカルエリアネットワーク固有の情報は、少なくとも前記ローカルエリアネットワーク独自の運営方針を含むことを特徴とする請求項7または請求項8記載のサービス情報の設定方法。
  10. 前記ローカルエリアネットワーク毎に当該ローカルエリアネットワークに接続される前記端末に対して適用される固有のサービス設定情報を前記固有情報管理サーバがデータベースに格納することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか記載のサービス情報の設定方法。
  11. 前記ローカルエリアネットワーク固有の情報を前記固有情報管理サーバから前記ローカルエリアネットワークに対して定期的にブロードキャストすることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか記載のサービス情報の設定方法。
  12. 前記接続制御サーバに登録する際に、前記サービス設定情報を、前記ネットワークサービス提供者網へのアクセスを行う前記端末に対して割り当てられかつ前記端末各々を一意に識別することが可能なグローバル端末識別子と、前記端末がどのローカルエリアネットワークに接続されているかを判別するルーティング情報として用いられるテンポラリ端末識別子とともに前記端末から前記接続制御サーバに送信することを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか記載のサービス情報の設定方法。
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