JP3596611B2 - インクジェット記録装置用インクカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷信号に対応してインク滴を吐出する記録ヘッドにインクを適正な負圧状態で供給するインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、通常、記録用紙の紙幅方向に往復動するキャリッジに印刷信号に対応してインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドを搭載して、外部のインクタンクから記録ヘッドにインクを供給するように構成されている。このようなインクタンク等のインク貯蔵容器は、小型の記録装置にあっては取り扱いの便を考慮してキャリッジに着脱可能に搭載できるように構成されている。
【0003】
このようなインク貯蔵容器は、通常、記録ヘッドからのインクの漏れ出しを防止するため、多孔質材を収容し、この多孔質材にインクを含浸させて毛細管力によりインクを保持するように構成されている。
一方で、印字品質や、印刷速度の向上が求められ、これにともなって記録ヘッドのノズル開口数が多くなり、単位時間当りのインク消費量が増加する傾向にある。
【0004】
このような傾向に対応するためには、望ましくはインク貯蔵容器に収容するインク量を増量する必要があり、多孔質材の体積が増大する。しかしながら、多孔質材の毛細管力でインクを保持するには、高さ、つまり水頭に限界があるため、底面積を増加させて体積を大きくせざるを得ず、キャリッジのサイズが大きくなり、結果として記録装置が大型化するという問題がある。
【0005】
もとより、平均孔径が小さい多孔質材を用いてインクの保持力を上げることも考えられるが、インクの流れに対する流体抵抗が大きくなり、記録ヘッドのインク消費量に対応して安定にインクを供給することが困難となるばかりでなく、インク供給口から離れた領域のインクを記録ヘッドに確実に供給することが困難となり、結果としてインク貯蔵容器のインクが消費し切れなくなり、無駄が生じるという新たな問題が生じる。
このような問題を解消するため、特開平8−174860号公報に見られるように、上部にインク貯蔵室を配置するとともに、インク貯蔵室とインク供給口との間に、常時閉弁状態を維持し、また記録ヘッドのインク消費による負圧により開弁する膜弁を配置したインク貯蔵容器が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これによれば、膜弁によりインクの漏れ出しを防止できるため、収容できるインク量を増大することができるものの、インク貯蔵室が上部に位置するため、インク量に見合う圧力が膜弁に作用することになる。この結果、底面積を抑えつつ、インク収容量を増加させるためには、膜弁の開弁時の負圧を大きくする必要があり、インク残量が少なくなった時点、つまりインクの水頭圧が規定値よりも低下した時点で印字品質の低下を招くという虞がある。反対に、印字品質を重視してインクレベルを所定の範囲に維持しようとするとインク残量が多くなってしまうという問題がある。
また、使い残しとなるインク量を少なくしようとして印字品質を度外視して印刷を継続すると、膜弁を開弁させるための余分な負圧を必要として、記録ヘッドに大きな負圧が作用するため、記録ヘッドのノズルのメニスカスが破壊されてしまい印字が不能になるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、インクを収容する容器の底面積を抑えつつ、膜弁に作用するインクの水頭圧を可及的に小さく、かつ印字品質の低下を招くことなく有効使用できるインク収容量を増大させることができるインクカートリッジを提供することである。
また、他の目的は、部品の共通化を図りつつ、インク収容量を簡単に変更することができるインクカートリッジを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために本発明においては、下部インク収容室、上部インク収容室、記録ヘッドにインクを供給するインク供給口、前記下部インク収容室と前記上部インク収容室とを接続するインク吸い上げ流路、前記インク供給口と前記上部インク収容室とを結ぶインク流路、及び前記下部インク収容室を大気に連通させる大気連通部を備えた容器と、前記容器に収容され、かつ前記インク流路の途中に配置された負圧発生機構とを備え、記録ヘッドでのインクの消費により生じる前記インク供給口の圧力低下に対応して前記インク吸い上げ流路を介して前記下部インク収容室のインクを前記上部インク収容室に移動させてから前記負圧発生機構を介して前記インク供給口にインクを排出するように構成されている。
【0008】
【作用】
下部インク収容室から上部インク収容室にインクを吸い上げてから、負圧発生機構を介して記録ヘッドに供給するため、インク消費にともなうインクカートリッジ内のインク量による負圧発生機構にかかる圧力の変化分が低減される。
【0009】
【発明の実施の形態】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1、図2は、それぞれ本発明のインクカートリッジの一実施例を、これを構成する容器本体1の表裏の構造を、また図3は底面の構造を示すものであって、略水平方向に延びる壁2により上下に分割され、下部領域に下部インク収容室を構成する第1インク収容室3が形成され、また上部には後述する負圧発生機構となる差圧弁収容室4、及びフィルタを収容するフィルタ室5、及び上部インク収容室を構成する第1、第2の上部インク収容部15、16を備えた第2インク収容室が形成されている。
【0010】
これら差圧弁収容室4とフィルタ室5とは、容器本体1の厚み方向の中央部で壁6により分離され、差圧弁収容室4側には凸部からなる弁座6a、及び貫通穴6bが形成されている。また、フィルタ室側にはフィルタ18(図6参照)を固定する枠部10が形成されている。
【0011】
上下の部屋は、一側部で上下方向に延びる壁11a、11b、及び水平方向に延びる壁11c、11dにより迷路状、より具体的には垂直面内で周回する流路を介して終端がフィルタ室5の上部領域の開口5aに連通されている。
【0012】
一方、貫通穴6bによりフィルタ室5と接続された差圧弁収容室4は、流路13bの上端部13aから流路13bを経由して流路13bの下端部13cから第1インク収容室3を隔離するように形成された流路13の上端部13dに連通し、更に流路13gはインク供給口14に連通している。また、差圧弁収容室4及びフィルタ室5を挟むように前述の第1、第2の上部インク収容部15、16が配置され、第1インク収容室3から上昇したインクに含まれている気泡をこれら上部インク収容部15、16にトラップするようになっている。
【0013】
容器本体1の上部には、図3に示したように容器本体1の外壁と若干の間隙を形成するように水平方向に延びる壁20を形成して空気室21が設けられている。空気室21は、容器本体1の差圧弁収容室側の面に形成されたキャピラリ22の一端22aを介して大気開放口17から大気に開放されている。また、空気室21は、筒状部25を介して第1インク収容室3に連通されており、第1インク収容室3は、筒状部25の開口25a、空気室21、通気性膜24a、キャピラリ22を介して大気開放口17に接続されている。
【0014】
キャピラリ22は、差圧弁収容室側の面に形成された蛇行溝を遮気性フィルム37により封止して形成されており、その一端22aが大気開放口17に接続され、他端22bが通気性膜24aと遮気性膜24bとにより区画された領域に空間22c及びこの空間22cと容器本体内部で連通する溝23cを介して連通されている。通気性膜24aは、容器本体1に形成された凹部23の中段に張設されている。具体的には、凹部23の中段に膜支持部23aを形成してここに通気性膜24aを張設するとともに、凹部23の上面23bに遮気性膜24bを張設して外気と遮断されている。
【0015】
空気室21は、インク供給口14とほぼ対向する位置に設けられた筒状部25を介して第1インク収容室3に連通されている。筒状部25の上部には開口28が設けられ、弾性変形可能な遮気性膜29により封止され、また筒状部25には板バネ26により上方に付勢され、常時第1インク収容室3を封止する弁体27が収容されている。(図8参照)
この構成により、インクカートリッジ1が記録装置に装着された際に進入してくる作動杆Rにより遮気性膜29が弾性変形して弁が開弁され、その結果第1インク収容室3が空気室21に連通する。
【0016】
この弁体27は、図5(イ)、(ロ)に示したようにカートリッジの上面に形成された窓28から一端27dが露出し、下端が筒状部25を貫通して空気室21に延びるスライダ27aに、弾性材料からなる弁27bを設けて構成され、スライダ27aの上部27cが板バネ26の取り付け部26aに取付けられている。窓28は、弾性変形可能で、かつ遮気性を備えた遮気性膜29により封止されている。
【0017】
一方、インク供給口14が形成されている下面には、差圧弁収容室4の直下に下面側に開口する凹部30が形成され、この実施例ではインクカートリッジ識別用の突起31を形成する領域が確保されている。またこの下面には製造時にインクを充填するためのインク注入口32、33が形成されている。なお、図中符号34は、インク供給口14の近傍の側壁に形成された記憶手段収容凹部を、また符号35は、インクカートリッジの記録装置のキャリッジへの着脱支援用の凸部を示す。
【0018】
図6(イ)(ロ)は、負圧発生機構(負圧付与手段)としての差圧弁機構の一実施例を、閉弁状態、及び開弁状態で示すものであって、外周に環状の厚肉部40aを、また中心に貫通穴40bが穿設された厚肉部40cを、さらに厚肉部近傍に略S字条の屈曲部40dを備えた膜弁40を、円筒状のホルダ41に固定して差圧弁収容室4に嵌装されている。中心の厚肉部40cと容器本体1の間にはコイルバネ42が挿入されている。コイルバネ42は、記録ヘッドでのインクの消費によりインク供給口14に一定の負圧が作用した時点で膜弁40を弁座6aから離れさせ(図6(ロ))、また記録ヘッドにインクの供給が終了した時点で膜弁40を弁座6aに弾接させる(図6(イ))ことができるようにその弾圧力を調整されている。
容器本体1は、フィルタ室側の面を蓋体36により、また差圧弁収容室側の面に遮気性フィルム37を張設して封止されて密封容器に構成されている。
【0019】
このように構成されたインクカートリッジは、インク供給口14をインク供給針の挿入により破砕可能なフィルムにより封止した状態で、底面のインク注入口33、34にインク注入手段を接続してインクを充填し、充填後、これらのインク注入口32、33を栓体、または遮気性フィルムで封止してインクカートリッジに仕上げられる。
【0020】
図7(イ)は、上述したインクカートリッジに適したカートリッジホルダ50の一実施例を示すものであって、基部51にインクカートリッジの前面、及び前面に隣接する両側面に一致する壁52、53、54と、カートリッジの垂直凹部に対向する位置に凸部55を設けて構成され、必要に応じてカートリッジ種類検出突起56を形成して構成されている。
【0021】
この実施例において、インクカートリッジが記録装置に装着されていない状態では、弁体27の弁27bがバネ26により筒状部25の第1インク収容室側の開口部を封止するよう弾圧されて第1インク収容室3が大気と遮断されているため、インクの蒸発や漏洩が防止される。
【0022】
一方、インクカートリッジをカートリッジホルダ50に装着すると、前面側の3面が壁52、53、54に、また凹部が凸部55にガイドされて図7(ロ)に示したように所定位置に位置決めされ、また図8に示したように弁体27が、記録装置に設けられた作動杆Rにより遮気性膜29を介して下方に押圧されて開弁する。これにより、第1インク収容室3が空気室21、通気性膜24a、キャピラリ22、大気開放口17を介して大気に開放される。
【0023】
この状態で、記録ヘッドでインクが消費されてインク供給口14側に負圧が作用すると、膜弁40が差圧を受けてコイルバネ42の付勢力に抗して弁座6aから離れる。第1インク収容室3のインクはフィルタ18を通過して貫通穴6bから差圧弁収容室4に流れ込み、膜弁40の貫通穴40bを通過して流路13を経由してインク供給口14に流れ込む。
【0024】
他方、インク供給口14からのインクの流れ出しによりフィルタ室5に負圧が作用すると、図9に示したように第1インク収容室3のインクは壁11により区画された垂直方向に伸びる流路A、最上部で水平方向に伸びる流路B、フィルタ室を区画する壁と水平方向に伸びる壁2とで形成された流路C、垂直な流路D、水平な流路Eを経由して第1インク収容室3のインクがフィルタ室5の上部に吸い込まれる。このように第1インク収容室3のインクは、2つの上部インク収容部15、16を経由し、その底部から流れ出すため、インクの気泡は、上部インク収容部15、16の上部に停滞させられてフィルタ室5に流入する以前に可能な限り除去される。
ここで、上部インク収容部16はその底部でインク流入及びインク流出が行われるため、この上部インク収容部16でインクが消費される期間は差圧弁にかかる圧力(水頭圧)を一定にすることができ、水頭圧の変化を低減することができる。
【0025】
このようにしてインクが消費されると、下部に位置する第1インク収容室3のインクを上部のフィルタ室5に吸い上げ、その後、差圧弁機構を介してインク供給口14に供給する。したがって、膜弁40の背面に作用するインク圧が第1インク収容室3のインクの揺動などによる圧力変化の影響が少なく、最適な負圧を維持して記録ヘッドにインクを供給することができる。
【0026】
他方、インクカートリッジのインクが消費されたり、また途中でインク種を変更するべくインクカートリッジが取り外されると、弁体27が記録装置側の作動杆の支持を失って閉弁し、また膜弁40もコイルバネ42により付勢されて弁座6aに弾接しているため、インク供給口14からのインクの漏れ出しが防止される。
【0027】
なお、上述に実施例においては、負圧発生機構を構成する差圧弁機構を、上部に位置する第2インク収容室8に収容しているが、第2インク収容室8とインク供給口14とを接続する流路に接続すれば、収容する位置に関わり無く、上部のインク収容室8のインクに負圧を付与してインク供給口14に供給できることは明らかである。
【0028】
また、上述の実施例においては、凹部に誤挿入防止のために識別片ブロックを装着する場合について説明したが、誤挿入の恐れが無い場合、例えば併用される他のカートリッジ(イエローインク用、シアンインク用、マゼンタインク用カートリッジ)と外形形状を異ならせたカートリッジ(ブラックインク用カートリッジ)にあっては識別片ブロックを装着することなく使用することができる。
【0029】
また、図10に示したようにフィルタ室5に多孔質材57を単独、またはフィルタ18に重なるように充填すると、気泡等、印刷に障害を与える異物や、また短い周期でのインクの圧力変化の影響を排除することができる。更に、多孔質材を単独で用いた場合には、フィルタの溶着工程がなくなるので製造が容易になる。更にまた、多孔質材を容器本体と同一材料にすれば、リサイクル性が向上する。
【0030】
また、上述の実施例にあっては、図11(イ)、(ロ)に示したように凹部30の識別片とは反対側のインク収容部の長さL1、L2を変更することにより、容積を変更してインクカートリッジのインク容量を、挿抜性や記録ヘッドヘのインク供給特性に変化をもたらすことなく変更することができる。
【0031】
図12(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のインクカートリッジの他の実施例の外観を示すものであって、インクカートリッジ61は、一方の面が開口した扁平な矩形状の容器本体62と、この開口を封止する蓋体63とを主体として構成されている。挿入方向の先端側、この実施例では下部にはインク供給口64が、上部の側方にはそれぞれ係止部材65、66が容器本体62と一体に形成されている。またインク供給口64側の係止部材65の下部には記憶手段67が設けられ、他方の係止部材66の下部にはバルブ収容室68が形成されている。インク供給口64には、インク供給針の挿通により開弁する図示しない弁体が収容されている。
【0032】
図13、図14は、同上インクカートリッジを構成する容器本体62に形成された流路の一実施例を示すものであって、容器本体62は、略水平方向、より詳細にはインク供給口64の側が若干下方となるように延びる壁70により上下に分割されている。
下部領域には下部インク収容室を構成する第1インク収容室71が、また上部は、壁70を底面とするように容器本体62の壁72と一定の間隙を持たせて大気連通路73を形成するように枠部74により上部インク収容室が区画されている。枠部74は、底部に連通口75aが形成された垂直な壁75により分割され、一方の領域を第2インク収容室76として、また他方の領域を第3インク収容室77として形成されている。
【0033】
第2インク収容室76側には、第2インク収容室76と容器本体62の底面62a(第1インク収容室71の底部領域)とを接続する吸い上げ流路78が形成されている。吸い上げ流路78は、記録ヘッドでのインク消費量に対応できる程度の断面積に形成され、図15に示すように、その下端に第1インク収容室71に開口し、かつ毛細管力によりインクを保持できる吸い込み口78aが、また上端が第2インク収容室76の底部に連通するように流出口78bが開口するように形成されている。
【0034】
吸い上げ流路78の下部には、連通口79a、79bを備えた壁79が形成されている。またこの吸い上げ流路78に対向する箇所には容器本体62に外部からインクの注入のための開口80、及び第1インク収容室と連通するインク注入のための開口81が形成されている。この吸い上げ流路78は、容器本体62の表面に凹部78c(図16)を形成し、この凹部78cを遮気性フィルムにより封止することにより構成されている。
【0035】
第3インク収容室77は、枠部74の上面74aと一定の間隙を隔てた壁82及び壁84により、また第4インク収容室83は壁86、壁84、壁87により区画されている。壁82に連続してフィルタ115を収容するフィルタ室94が壁84により区画され、さらに容器本体の厚み方向の一方側に差圧弁収容室93(図16)を、また他方の側にフィルタ室94を形成するように壁85により区画されている。壁85にはフィルタを通過したインクをフィルタ室94と背腹関係に形成された差圧弁収容室93に導く貫通穴85aが設けられている。
【0036】
壁84の下部には壁70との間に連通口86aを備えた区画壁86が、また枠部74との間には下部に連通口87aを備えた区画壁87を設けてインク流路88が形成されている。インク流路88の上部は、貫通穴89を介してカートリッジ61の表面側に連通している。なお、図中符号62bは、記憶手段67を収容する凹部を示す。
【0037】
この貫通穴89は、図15に示したように壁87に連続するように形成された壁90により分離され、図16に示したようにその凹部90aを介してフィルタ室94の上部に連通されている。より詳細には、貫通穴89は凹部90aを介して壁90、84、82により区画された領域91に連通し、フィルタ室94を区画する壁84の上部の連通口84aを介してフィルタ室94の上部に連通されている。
【0038】
差圧弁収容室93の下部とインク供給口64とは、図16に示したように表面に形成された凹部95と、この凹部95を覆う遮気性フィルムとからなる流路により接続されている。なお、図中符号95aは、インク供給口側に入り込んだ深部を示す。
【0039】
また、容器本体62の表面には、可及的に流路抵抗が高くなるように蛇行する細溝96と、これの周囲に幅広の溝97と、第2インク収容室76に対向する領域に矩形状の凹部98が形成されている。矩形状の凹部98にはさらに一段下がった位置に枠部99とリブ100が形成され、これらに撥インク性と通気性とを備えた通気性フィルムを貼付して大気通気室が区画形成されている。凹部98の底面には貫通穴101が形成され、第2インク収容室76の壁102で区画された細長い領域103(図15)に連通されている。また凹部98の、通気性フィルムよりも表面側の領域で細溝96が連通されている。領域103の他端は貫通穴104、連通用の溝105、及び貫通穴106を介してバルブ収容室68に連通されている。
【0040】
バルブ収容室68の、カートリッジ挿入側の先端、この実施例では図14に示したように下部に窓68aが形成されて開放されていて、上部に常時閉弁状態を維持し、また記録装置本体に設けられた図示しないバルブ作動杆の進入により開弁する大気開放弁125が収容されている。
【0041】
図17は、前述の差圧弁収容室93近傍の断面構造を示すものであって、差圧弁収容室93には、バネ110とエラストマー等の弾性変形可能な材料により構成され、中心に貫通穴111を備えた膜弁112が収容されている。膜弁112はその周囲を環状の厚肉部112aと、この厚肉部112aと一体的に形成された枠部114とを備え、この枠部114を介して容器本体62に固定され、またバネ110は、一端を膜弁112のバネ受け部112bに、他端を差圧弁収容室の蓋体113のバネ受け部113aに支持されている。
【0042】
なお、図中符号符号115はフィルタ室94に設けられたフィルタを、また符号116、117は、容器本体62の表面、及び開口面側に貼付された遮気性フィルムをそれぞれ示す。フィルム116は、図15における枠部70、74、壁75、82、84、86、87、90、及び102に溶着等により接着されている。
【0043】
このような構成により、フィルタ115を通過したインクは、インク流通口85aを通過して膜弁112に阻止される。この状態でインク供給口64の圧力が低下すると、膜弁112がバネ110の付勢力に抗して弁座部85bから離れるため、貫通穴111を通過し、凹部95により形成された流路を経由してインク供給口64に流れ込む。
【0044】
インク供給口64のインク圧力が所定の値に上昇すると、膜弁112がバネ110の付勢力に負けて弁座部85bに弾接され、インクの流通が遮断される。このような動作を繰返すことにより一定の負圧を維持しながらインクをインク供給口64に排出することができる。
【0045】
図18は、大気連通用のバルブ収容室68の断面構造を示すものであって、バルブ収容室68を区画する壁には貫通穴120が穿設され、ここにゴム等の弾性部材により構成された押圧部材121がその周囲を容器本体62に支持されて移動可能に挿入されている。押圧部材121の進入側の先端には、下端を突起123により固定され、中央部を突起124により規制された板バネ122などの弾性部材に支持され、貫通穴120に常時付勢された弁体125が配置されている。
【0046】
また押圧部材121の他面には図20に示したような識別ブロック135が装着されている。識別ブロック135は、インクカートリッジの挿入方向側、この実施例では下端が記録装置の作動杆よりも若干内側に位置するように回動支点126aを形成し、引き抜き側、この実施例では上部側が図示しない作動杆の進入路に斜めに突出するアーム126が設けら、アーム126の先端には、押圧部材121を弾圧する凸部126bが形成されている。このような構成により、弁体125の開弁時に、第1インク収容室71の上部に設けられた通孔127が貫通穴120を介して大気連通用の凹部98に接続される。
【0047】
また、アーム126よりも挿入側、この実施例では下方に記録装置に対するインクカートリッジの適否を判断するための識別ブロック固定用の凹部128が形成され、この凹部128には、インク供給針にインク供給口64を連通させる以前で、かつ弁体125を開弁させる以前に、インクカートリッジの適合を判定が完了するように図20に示した識別ブロック135が装着されている。なお、図中符号138”は、識別ブロック135の識別部となる凸部を示す。
【0048】
この識別ブロック135は、記録装置に設けられた作動杆、及び識別片の進入を案内するガイド溝136、及び137、140が形成され、識別片が進入するガイド溝には所定位置に凸部138、138’が形成されている。この凸部138、138’は、不適合なカートリッジが挿入された場合に、識別片に当接してカートリッジの移動を阻止する位置となるように、カートリッジ毎に少なくともカートリッジの挿入方向の位置を違えて形成されている。
なお、図中符号139は、容器本体に形成された凹部140に係止される爪部を示す。また記録装置に設けれている識別片は、図24、25に示したものと同様の構造に構成されている。
【0049】
このような構成により、下面に作動杆が立設されたカートリッジホルダにカートリッジ61が装填されると、作動杆が識別ブロック135の傾斜したアーム126に当接し、カートリッジ61の押し込みとともに押圧部材121を弁体125の側に移動させる。これにより弁体125が貫通穴120から離れ、前述した貫通穴106、溝105、貫通穴104、領域103、貫通穴101及び通気性フィルムを介して第1インク収容室71を大気に開放させる。
【0050】
また、インクカートリッジ61がカートリッジホルダから引き抜かれた場合には、アーム126が作動杆の支持を失うため、バネ122により弁体125が貫通穴120を封鎖し、第1インク収容室71と大気との連通を断つ。
【0051】
次にこのように弁など全ての部材が容器本体62に組み込まれた状態で、表面には少なくとも凹部が形成されている領域を覆うように遮気性フィルム117を熱溶着等により貼付する。これにより表面側には細溝96と遮気性フイルム117とにより大気連通路となるキャピラリが形成される。
【0052】
また開口部には、主として第2インク収容室76、第3インク収容室77、第4インク収容室83を封止するように気密的に遮気性フィルム116が熱溶着等により貼着され、壁70、74、75、82、84、86、87、90及び102により区画された領域が流路78、連通口75a、86a、87aを介してのみ連通するように封止されている。
次に、バルブ収容室68の開口側も遮気性フィルム116’により封止され、最後に封止用の蓋体63が、フィルム116との間に所定の間隙、好ましくはインク圧の変動でフィルム116が変形できる程度の間隙を形成するよう溶着等により固定されて第1インク収容室71が密封されてインクカートリッジに仕上げられる。
【0053】
インク収容領域をフィルム116により封止する構造を採ることにより、容器本体6を高分子材料の射出成形という簡単な手法で複数のインク収容室や領域を区画するように成形できるばかりでなく、キャリッジの往復動に起因するインクの揺動をフィルム116の変形により吸収することが可能となる。
【0054】
ついで、インク注入用の開口80、81からカートリッジ内の空気を排気し、その後十分に脱気したインクを注入し、注入が終了した後に開口80、81をフィルムや栓体で封止する。この状態では、第1乃至第4のインク収容室71、76、77、83、インク吸い上げ流路78、フィルタ室94、差圧弁収容室93、及び差圧弁収容室104からインク供給口104に至る空間にインクが充填された状態となる。
【0055】
なお、下部のインク収容領域、つまり第1インク収容室71は、容器本体62と蓋体63とにより密封され、また上部のインク収容領域、この実施例では第2インク収容室76、第3インク収容室77、第4インク収容室83、フィルタ室94は、容器本体62と蓋体63との間に位置するフィルム116と容器本体62とにより区画されて第1インク収容室71に連通する空間150(図17)が存在するので、インク充填量によってはこの空間にも若干のインクが浸入した状態となる場合もある。
【0056】
このように構成されたインクカートリッジは、弁等により大気との連通が断たれて保存されるため、脱気されたインクを収容している場合にはインクの脱気度が十分に維持される。
インクカートリッジ61をカートリッジホルダに装填すると、当該ホルダに適合したインクカートリッジである場合には、インク供給口64がインク供給針に挿通される位置まで進入し、また前述したように作動杆により貫通穴120が開放され、第1インク収容室71(インク収容領域)が大気に連通し、またインク供給口64の弁体もインク供給針により開弁される。
【0057】
一方、当該ホルダに適合しない場合には、インク供給口64がインク供給針に到達する以前、つまり少なくともインク供給口内に形成された弁体をインク供給針により開弁する以前にインクカートリッジの進入が阻止されるから、弁体125が封止状態を維持し、インク収容領域の大気の無用な置換を阻止してインク溶媒の蒸発を防止する。
【0058】
ホルダに正常に装着されて記録ヘッドによりインクが消費されると、インク供給口64の圧力が規定値以下に低下するから、前述したように膜弁112が開放され、またインク供給口64の圧力が規定値以上に上昇すると膜弁112が閉弁して、所定の負圧に維持されたインクが記録ヘッドにインクが流れ込む(図19(I)、なお図19(I)乃至(V)におけるハッチングの領域は、第1インク収容室71乃至第4インク収容室83等に存在するインクを示す)。
【0059】
記録ヘッドでのインクの消費が進行すると、第1インク収容室71のインクは、吸い上げ流路78を経由して第2インク収容室76に流れ込む。ここにインクとともに第2インク収容室76に流れ込んだ気泡は浮力により上昇するから、インクだけが下部の連通口75aを経由して第3インク収容室77に流れ込む。
【0060】
第4インク収容室83のインクは、フィルタ室94を区画する壁86の連通口86aを通過してインク流路88を上昇し、領域91からフィルタ室94の上部に流れ込む。フィルタ115を通過したインクは、貫通穴85aから差圧弁収容室93に流れ込み、前述したように膜弁112の開閉動作により所定の負圧でインク供給口64に流れ込む。
【0061】
もとより、第1インク収容室71は、通孔127を介して大気に連通されて大気圧に維持され、また第2インク収容室76は、連通口75aを介してのみ第3インク収容室77に連通しているから、記録ヘッドでの消費により減少したインク量に見合うインクが第1インク収容室71から第2インク収容室76に流れ込む。
【0062】
また、第1インク収容室71のインクが逆流により凹部98まで流れ込んでも、ここには通気性を備えた撥インク性の膜が設けられているから、この膜により大気との連通を維持しつつインクの流出を阻止することができる。これにより、細溝96に流れ込んだインクが固化して大気連通流路が閉塞するというような不都合を未然に防止できる。以下、第1インク収容室71にインクが存在する状態では、第1インク収容室71のインクレベルHに対応してインク供給口64に作用する負圧が徐々に増大する。
【0063】
このように、下部に位置する第1インク収容室71の底面領域のインクを、上部のインク収容室、より詳細には第2インク収容室76の底面近傍に吸い上げるから、上部に位置するインク収容室76、77、83の水頭圧は略一定となり、インクカートリッジの高さに起因する水頭圧の変化を、下方に位置するインク収容室71の水頭圧Hの変化分だけが膜弁112に直接作用する。
【0064】
このため、膜弁112を閉弁状態に維持する押圧力を下方に位置するインク収容室71の水頭圧Hの変化分に合わせて設定でき、底面積を増加させることなく、インク収容量を増加させても、つまり容器本体62を背高構造にしても、記録ヘッド及び負圧発生機構に無用に強い負圧を作用させることなく、インクを供給でき、高い印字品質を維持してインクカートリッジに収容されているインクを有効に使用することができる。
【0065】
このようにして第1インク収容室71のインクが吸い上げ流路78から第2インク収容室76に吸い上げられて無くなると(図19(II))、吸い上げ流路78の吸い込み口78aが毛細管力(吸い込み口78aに形成されたメニスカスの力)によりインクを保持する。したがって、第2インク収容室76のインクが第1インク収容室71に流れ込むことにはならない。また、このように第1インク収容室71のインクが無くなった状態で、カートリッジが記録装置から引き抜かれても、上部のインク収容領域のインクが第1インク収容室71に流れ込むのを可及的に防止できる。
【0066】
記録ヘッドによりインクが消費されて第2インク収容室76に負圧が作用すると、大気に開放された第1インク収容室71から空気の吸引を伴いつつ第2インク収容室76のインクが連通口75aを経由して第3インク収容室77に間欠的に流れ込む。第2インク収容室76、第3インク収容室77及び第4インク収容室83のインクが消費されている期間においては、各収容室76、77、83のインクレベルにほとんど関係なく一定した圧力が負圧発生機構を構成する膜弁112に作用し、印字品質の低下を招くことなく、インクカートリッジのインクを有効に記録ヘッドに供給できる。
【0067】
第2インク収容室76のインクが無くなると(図19(III))、第3インク収容室77に残存しているインクが連通口86aを経由して記録ヘッドに供給される。さらに第3インク収容室77のインクが消費されると、第4インク収容室83のインクが消費される(図19(IV))。連通孔75a、86a、88aは、図示したようにインクが消費される過程でメニスカスを形成してインクを保持できる程度のサイズの開口として形成されている。
【0068】
このようにして壁86で区画された一方の領域のインクが連通口86aまで低下し(図19(IV))、さらに第4インク収容室83のインクが消費された時点でも(図19(V))、壁70が、インク流路88の側を下方となっているため、インク流路88の下端88aは、インクに常時浸漬された状態となるから、フィルタ室94が大気に開放されることがない。したがって、この状態で記録ヘッドでのインク消費を中止させると、記録ヘッドへの気泡の流入を防止できる。
【0069】
このように上部のインク収容領域を壁75、86により複数の領域に区画し、複数の上部インク収容室76、77、83を形成し、かつ少なくともそれぞれの底部領域で連通させることにより、上部インク収容室76、77、83のインク量の減少に関わりなく膜弁112に対する水頭圧を略一定の範囲内に維持することができ、図19(II)以後、図19(IV)の過程、つまり第1インク収容室71のインクが消費され、第2乃至第4インク収容室76、77、83のインクが記録ヘッドの供給されている状態では、第1インク収容室71にインクが残存している状態に比較してインク供給口64の負圧の変動を大幅に抑えることができる。
また、第2インク収容室76より下流側のインクが消費される過程において、例えば第2インク収容室76の上部に形成された空気層(トラップされた空気による空間)が環境温度の上昇で膨張してインクが第1インク収容室71に逆流しても、第1インク収容室71でトラップされ、その後逆流した第1インク収容室71のインクは前述した様に第2インク収容室76に吸い上げられて消費することが可能である。これにより環境温度の変化によって差圧弁に過大な圧力が作用するのを未然に防止でき、インク供給口64からのインクの漏れ出しを確実に防止できる。
【0070】
図21(イ)は、第2インク収容室76と第3インク収容室77とを接続する流路の他の実施例を示すものであって、第2インク収容室76と第3インク収容室77を区画する壁75の連通口75aの流出側、つまり第3インク収容室77の側の壁70には、上方に延び、かつ上部程垂直に近くなる斜面70aが形成されている。
これにより、連通穴75aから流れ出たインクは、図21(イ)の矢印F1で示したように斜面70aに沿って流れ、斜面70aの背面に渦流F2を発生する。したがって、染料インクに比較して着色成分等が沈降しやすい顔料インクにあっても、沈降が生じるのを可及的に防止することができる。
【0071】
図21(ロ)は、インク収容室の他の実施例を第3インク収容室77に例を採って示すものであって、この実施例では記録装置のキャリッジに装着されたとき、キャリッジの移動方向(矢印G)に対向するように、壁70に斜面70bが形成されている。
これにより、インクカートリッジ61が記録装置のキャリッジに装着されて、キャリッジの往復動による加減速を受けると、図中F3で示す上昇流が生じ、図21(イ)に示した実施例と同様に沈降が生じるのを可及的に防止することができる。なお、このような斜面70aは、第1乃至第3インク収容室の少なくとも1つに形成すれば同様の作用を奏することは明らかである。
【0072】
図22(イ)、(ロ)、及び図23(イ)乃至(ニ)は、それぞれ本発明のインクカートリッジの他の一実施例の外観を示すものであって、インクカートリッジ161は、一方の面が開口した扁平な矩形状の有底箱型の容器本体162と、この開口を封止する蓋体163とを主体として構成されている。挿入方向の先端側、この実施例では底面の、長手方向の一方に偏するようにインク供給口164が、上部の側方にはそれぞれ係止部材165、166が容器本体162と一体に形成されている。
【0073】
インク供給口側に偏して位置する係止部材165は、挿入方向の先端側、この実施例では下端より若干上部を回動支点165aとし、かつ上部が外側に拡開可能に形成され、また対向する他方の係止部材166は、係止部材165と協働してインクカートリッジの把持を補助するように形成されている。
これら係止部材165、166は、その側面が幅方向の位置を規制するガイド部材となるように、キャリッジに設けられた挿入口の幅に対応する幅として構成されている。
またインク供給口側の係止部材165の下部には基板の一方の面に複数の電極7aが形成され、他方の面に半導体記憶素子が形成された記憶手段167が設けられ、他方の係止部材166の下部にはバルブ収容室168が形成されている。
【0074】
インク供給口164の近傍で、かつ容器の中央領域側にはインクカートリッジの挿抜方向に延び、かつ少なくとも先端側が開口したスリット部169が形成されている。このスリット部169は、少なくともインク供給口164の先端がキャリッジのインク供給針に到達する以前にインク供給口の開口面がインク供給針に対して直交するように規制できる長さ、及び幅となるように構成されている。
【0075】
一方、インクカートリッジが装着されるキャリッジ260は、図24に示したように底面に記録ヘッド261を設けるとともに、記録ヘッド261に連通するインク供給針262を設けて構成されている。インク供給針262が設けられている領域から離れた領域には押圧部材、この実施例では板バネ263が設けられ、またインク供給針262との間に位置決め用の凸片264がカートリッジの挿抜方向に延出形成されている。また、インク供給針262の側の側壁265には電極266が配置され、その上部に係止部材165の突起165bと係合する凹部267が形成されている。
【0076】
このような構造を採ることにより、図25(イ)に示したようにインク供給口164を奥側として挿入し、板バネ263に抗して押え込むと、スリット部169が凸片264に規制されるため、一方に偏して設けられた板バネ263によりインク供給口164の側が下方となるように回転力(図中、矢印K)を受けるとしても、姿勢が規定の挿抜方向、この実施例では上下方向に平行となるように規制される。
【0077】
さらにインクカートリッジ161をバネ263に抗して押し込むと、図25(ロ)に示したように係止部材165の突起165bが、係止部材165の全体の弾性に抗して凹部267に落ち込んで係合する。これにより係止部材165を把持している指に明確なクリック感が伝わり、ユーザーは、インクカートリッジ161がキャリッジ260に確実に装着されたことを判定できる。
【0078】
装着された状態では、インクカートリッジ161の記憶手段167の電極167aが設けられている面が、係止部材165の突起165bにより挿抜方向の位置を規制されてバネ263による付勢力(図中、矢印Kの力)によりキャリッジ260の電極266に押し付けられているため、印刷時の振動に関わりなく、確実にコンタクトを維持する。
【0079】
一方、交換等によりインクカートリッジ161をキャリッジ260から取り外す場合には、係止部材165を容器本体162側に弾圧すると、係止部材165は、下端より若干上部の165aを回動支点として回動し、係止部材165の突起165bが凹部267から離れる。この状態でインクカートリッジ161は、バネ263の付勢力によりガイド片264にガイドされてインク供給針262に平行に移動し、インク供給針264に曲げ力などを作用させることなく取り外すことができる。
【0080】
図26(イ)、(ロ)は、同上インクカートリッジを構成する容器本体162の一実施例を、その表裏の構造で示すものであって、容器本体162の内側には、略水平方向、より詳細にはインク供給口164の側が若干下方となるように延びる壁170により上下に分割されている。
下部領域には第1インク収容室171が、また上部は、壁170を底面とするように容器本体162の壁172と一定の間隙を持たせて大気連通路173を形成するように枠部174により区画されている。枠部174は、底部に連通口175aが形成された垂直な壁175により分割され、一方の領域を第2インク収容室176として、また他方の領域を第3インク収容室177として形成されている。
【0081】
第1インク収容室171に対向する領域には、第2インク収容室176と容器本体162の底面162a(第1インク収容室171の底部)とを接続する吸い上げ流路178が形成されている。吸い上げ流路178は、記録ヘッドでのインク消費量に対応できる程度の断面積に形成され、その下端に第1インク収容室171に開口し、かつ毛細管力によりインクを保持できる吸い込み口178aが、また上端が第2インク収容室176の底部に連通するように流出口178bが開口するように形成されている。
【0082】
吸い上げ流路178の吸い込み口178aの近傍には連通口179a、179bを備えた壁179が形成されている。またこの吸い上げ流路178に対向する箇所には図27に示したように容器本体162に外部からインクの注入のための開口180、及び第1インク収容室171と連通する開口181が形成されている。この吸い上げ流路178は、容器本体162の表面に凹部178c(図26(ロ))を形成し、この凹部178cを遮気性フィルム255(図29、図30)により封止することにより構成されている。
【0083】
第3インク収容室177は、枠部174の上面174aと一定の間隙を隔てて壁182、184、186により、また第4のインク収容室183は壁170、184、186、187により区画されている。壁182に連続して差圧弁収容室193(図30)の裏面に連通する流路が壁184により区画されている。
【0084】
壁184の下部には壁170との間に連通口186aを備えた区画壁186が、また枠部174との間には下部に連通口187aを備えた区画壁187を設けてインク流路188が形成されている。インク流路188の上部は、フィルタ室となる貫通穴189を介してカートリッジ161の表面側に連通している。この貫通穴189には多孔質材からなるフィルタ215(図29)が挿入されている。なお、図中符号162bは、記憶手段167を収容する凹部を示す。
【0085】
貫通穴189は、図27に示したように壁187に連続するように形成された壁190により分離され、凹部190aを介してインク流路188の上端に連通し、容器本体162の表面側の水滴形の凹部190bを介して差圧弁収容室193の裏面の壁194、及び壁184で区画された流路の上部の凹部184aに連通されている。
【0086】
図26(ロ)に示すように、差圧弁収容室193の下部とインク供給口164とは、容器本体162の表面に形成された凹部195と、この凹部195を覆う遮気性フィルム255とからなる流路により接続されている。
【0087】
また、容器本体162の表面には、可及的に流路抵抗が高くなるように蛇行する細溝196と、これの周囲に幅広の溝197と、第2インク収容室176に対向する領域に矩形状の凹部198が形成されている。矩形状の凹部198にはさらに一段下がった位置に枠部198aと離散的にリブ198bが形成され、この枠部198aで固定するように撥インク性と通気性とを備えた通気性フィルム258(図30)を張設して大気通気室が区画形成されている。
【0088】
凹部198の底面には貫通穴198cが形成されていて、第2インク収容室176の壁199で区画された細長い領域199a(図26(イ))に連通されている。また凹部198の、通気性フィルム258よりも表面側の領域には細溝196の一端196aが連通している。領域199aの他端は、ここに形成された貫通穴200、容器本体162の表面に形成された溝201、及び貫通穴201aを介してバルブ収容室168に連通されている。
【0089】
一方、バルブ収容室168の裏面には凹部203が形成され、またバルブ収容室168の先端に第2インク収容室176の近傍に開口する貫通穴203aが形成されている。これら凹部203から貫通穴203aの領域は、フィルム221により封止されて大気連通用の流路を形成している。この貫通穴203aは、枠部174と一定の間隙をもって形成された垂直に延びる壁204と蓋体163とに区画された流路205に連通している。流路205の上端205aは、壁204と枠部174とで形成された流路206、または大気連通路173を介して第1インク収容室171の上端に連通されている。
【0090】
このような流路構造を採ることにより、第1インク収容室171のインクのバルブ収容室168への流れ込みや、また第1インク収容室171のインクの揮散を防止しつつ、第1インク収容室171を大気に開放させることができる。
【0091】
バルブ収容室168の、カートリッジ挿入側の先端、この実施例では図26(ロ)に示したように下部の窓168aにより開放されていて、記録装置本体のキャリッジ160に設けられた複数の識別片270、271、272(図24)及びバルブ作動杆が進入可能な後述する識別ブロック230が下部に、また大気開放弁225が上部に装着されている。
【0092】
このような状態で、図29に示したように容器本体162の開口側の枠部174、壁170、175、182、184、186、187、190、及び199には、フィルム254を熱溶着等により接着して上部に位置するインク収容室(176、177、183)を形成するとともに、下部のインク収容室(171)とは分離された状態で、蓋体163が気密的に嵌着されている。また、バルブ収容室168には弁体225と板バネ222を収容した状態で、フィルム256が貼着されている。
【0093】
他方、図30に示したように容器本体162の表面側には差圧弁収容室193に膜弁212、バネ210、膜弁212の排出口側と凹部195を連通させる溝213aを備えた膜弁押え板213とを装着してから、差圧弁収容室193、細溝196、溝201、凹部190b、凹部195、凹部198、凹部178cを覆うことができるサイズの1枚の遮気性フィルム255が貼着される。
またバルブ収容室168の凹部203に対向する領域には遮気性を有し、作動杆により容易に弾性変形する膜221を貼着して、その表面側に識別片230が爪230a、230bにより装着、固定されている。
【0094】
また、インク供給口164は、インク供給針262(図24)の挿通により開弁する弁体250を、バネ251により常時閉弁状態、この実施例では下方に押圧するように挿入して、弁体250、及びインク供給針と容器本体162との気密性を確保するパッキン252を挿入して構成されている。なお、図中符号253は、インク供給口に貼着されて流通工程でのインクの漏れ出しを防止し、かつインク供給針262の挿通が可能な保護用のフィルムを示す。
【0095】
図31は、前述の差圧弁収容室193の近傍の断面構造を示すものであって、差圧弁収容室193には、バネ210とエラストマー等の弾性変形可能な材料により構成され、中心に貫通穴211を備えた膜弁212が収容されている。膜弁212はその周囲を環状の厚肉部212aと、この厚肉部212aと一体的に形成された枠部214とを備え、この枠部214を介して容器本体162に固定され、またバネ210は、一端を膜弁212のバネ受け部212bに、他端を容器本体162に嵌着された膜弁押え板213により支持されている。
【0096】
このような構成により、フィルタ215を通過したインクは、インク流通口194aを通過して膜弁212に阻止される。この状態でインク供給口164の圧力が低下すると、膜弁212がバネ210の付勢力に抗して弁座部194bから離れるため、貫通穴211を通過し、凹部194により形成された流路を経由してインク供給口164に流れ込む。
【0097】
インク供給口164のインク圧力が所定の値に上昇すると、膜弁212がバネ210の付勢力に負けて弁座部194bに弾接され、インクの流通が遮断される。このような動作を繰返すことにより一定の負圧を維持しながらインクをインク供給口164に排出することができる。
【0098】
図32(イ)、(ロ)は、大気連通用のバルブ収容室168の断面構造を示すものであって、バルブ収容室168を区画する壁には貫通穴220が穿設され、ここに弁体225の凸部225aが移動可能に装填されている。また本体225bの側が、下端を突起223により固定され、中央部を突起224により規制された板バネなどの弾性部材222に常時閉弁するように押圧されている。弁体225は、貫通穴220の側にエラストマ等の比較的柔らかい材料で形成された封止部225cを設けて構成するのが望ましい。
【0099】
また膜258の他面に装着された識別ブロック230は、図33に示したように、爪230a、230bにより容器本体162の穴162c、162d(図28)に固定され、カートリッジの挿入方向に平行な複数、この実施例では3本の溝231、232、233が形成されている。これらの1つの溝232にはインクカートリッジの挿入方向側、この実施例では下端が弁体225の凸部225aを押圧するためのアーム234が形成されている。
【0100】
アーム234は、若干内側に位置するように回動支点234aにより回動可能で、かつ引き抜き側、この実施例では上部側が作動杆273(図32)の進入路に斜めに突出するように構成されている。また、それぞれの溝231乃至233には、図24、25に示したようにキャリッジ260の識別片270、271、272の先端に対向するように突出部231a、232a,233aが形成されている。
【0101】
このような構成により、アーム234の位置を一定とする一方、これら突出部231a、232a、233aの位置、及び識別片270、271、272の先端の位置を、カートリッジのインクの種類に対応させて設定することにより、カートリッジの誤装着を防止することができる。これら突出部231a、232a、233aの位置は、カートリッジの挿抜方向だけではなく、カートリッジの厚み方向の位置を変えることにより、3次元的な配列構造を採ることが可能となり、識別領域形成面積の拡大を招くことなく多くのインク種を識別することができる。
このような識別ブロック230は、記録装置では突出部の位置により識別されるが、組立時やまたユーザーが容易にインクの種類を識別できるように、例えば識別ブロックをインクと同系統の色としたり、またインクの種類を示すマークを施しておいてもよい。
【0102】
また、インクカートリッジがホルダに装着されて作動杆273によりアーム234が押圧されると、弁体225が移動して開弁状態となる。これにより、第2インク収容室176の近傍に開口する貫通穴203aとフィルム221により形成された大気連通用の流路、及び枠部174と一定の間隙をもって形成された垂直に延びる壁204と蓋体163とに区画された流路205、流路206、大気連通路173を介して第1インク収容室171の上端を大気に開放させる。
すなわち、バルブ収容室168は、貫通穴201aにより容器本体162の溝201に連通し、他端の貫通穴200、フィルムで被われた領域199a、貫通穴198cを介して凹部198の底面に連通している。そして凹部198は、通気性フィルム258を介して容器本体のキャピラリを構成する細溝196の一端196aに連通していて、大気に開放されている。
【0103】
ところで、図34に示したように同一の記録装置に装着されても、他のインクよりも多く消費されるインク、例えばブラックインクを収容するカートリッジは、インク容量を多く構成しておくとカートリッジの交換周期を平均化できて使用者にとっては便利である。
このカートリッジは、容器本体162’は、開口面の形状は同一で、その深さW2だけが大きくなるように構成されている。これにより、容器本体162’の深さW2を変更するだけで収容可能なインク量を増加することができる。
【0104】
そして、インク供給口164’、記憶手段167’は、その配列中心が、他のカートリッジと同様に容器本体162の表面から一定の位置W1となるように設定されている。なお、識別ブロック230’は、容器本体162’の表面側に装着されているから、当然に同一の位置に配置されることになる。ただ、係止部材165’は、装填時にインク供給口164’に確実に押圧力が作用するように、インク供給口164’と同様に容器本体162’の側に偏して配置されている。
【0105】
ところで、容器本体162’の厚みW2が深くはなっているものの、第4のインク収容室183’から差圧弁収容室にインクを誘導するインク流路の断面積や、差圧弁を構成する膜弁212’は、前述の薄く構成されたカートリッジと同等で十分である。このため、前述のインク流路188に対応するインク流路は、容器本体162’の表面側に凹部207を設け、この凹部207を容器本体162’の表面に貼着するフィルム255’により封止して形成されている。凹部207は、その下端で貫通穴207aにより第4のインク収容室183’、また上端で貫通穴207bによりフィルタ室となる貫通穴189’の、容器本体162’の内側に連通している。
【0106】
また差圧弁収容室193’の裏面の流路を区画する壁184’は、図39に示したように表面からの高さJを容器本体の幅W2より小さく形成され、フィルム208により封止されている。これにより、第4のインク収容室183’の底部の貫通穴207aから吸い上げられたインクは、凹部207とフィルム255’とで形成されたインク流路を上昇し、凹部207の上端の貫通穴207bからフィルタ215’を通過して容器本体162’の表面側に流出する。なお、貫通穴207bと貫通穴189’とは、凹部189a’により連通されている。
【0107】
その後、容器本体162’の表面側の水滴形の凹部190b’を経由してから壁184’とフィルム208とで区画された領域、つまり差圧弁収容室193’の裏側に凹部184a’から流れ込み、以後前述の実施例と同様に、インク供給口164’の負圧に応じて膜弁212’を開閉させてインク供給口164’に流れ込む。また、貫通孔207bは、インクの消費過程でメニスカスによりインクを保持できる程度の開口を持つように構成されている。
【0108】
第4のインク収容室183’から差圧弁収容室193’に至る流路を上述のように構成すること、つまり壁184’の高さを単純に容器本体162’と同等の高さに構成する場合に比較して、デッドスペースを少なくして、インクを有効に利用することができる。
本実施例においては、第3のインク収容室177’と第4のインク収容室183’は、差圧弁収容室の裏面の流路を区画する壁184’の高さが、上部のインク収容室を区画する枠部174’や壁170よりも低く形成されているので、容器本体の厚み方向で実質的に一つのインク収容室を構成することになる。
【0109】
なお、このように構成されたインクカートリッジは、さらに図29、図30、及び図38に示したように、容器本体162、162’の表面に貼付された流路構成用のフィルム255、255’に重ねるようにして装飾用フィルム257、257’が重ね張りされて商品に仕上げられる。
この装飾用フィルム257、257’は、インク注入口180、181、180’、181’に対向する領域に舌部257a、257a’を形成し、この舌部257a、257a’でインク注入口180、181、180’、181’を封止しておくのが望ましい。
【0110】
上述の実施例においては、第2インク収容室176、176’と第3インク収容室177、177’とは、壁175、175’の下部に形成された凹部175a、175a’とだけで連通させて、第2インク収容室176、176’に気泡トラップ室としての機能を付与しているが、図40、図41に示したように壁175、175’の上部にも凹部を形成すると、顔料インクのように沈降が生じやすいインクであっても、第2インク収容室176に沈降した顔料を凹部175a、175a’から、また溶媒成分を上部の凹部175b、175b’から第3インク収容室183、183’に流入させ、顔料とインク溶媒との撹拌を促してインク濃度の均一化を図ることができる。
【0111】
また、上述の実施例においては、レイアウトの都合上、差圧弁収容室を上部のインク収容室側に配置しているが、下部のインク収容室、または上部と下部のインク収容室とに跨がるように配置し、流路により上部に位置するインク収容室のインクを膜弁の流入側に連通させ、また膜弁の流出側を流路によりインク供給口に連通させても同様の作用を奏する。
【0112】
さらに、上述の実施例においてはフィルタ55、55’が、多孔質材を差圧弁収容室の直近の貫通穴189に装填することにより構成されているが、図42に示したように差圧弁収容室199を壁194の貫通穴194aを覆うようにメッシュからなる板状フィルタ273を張設しても同様の作用を奏する。
また、多孔質材からなるフィルタと板状のフィルタとを、インクカートリッジに収容されるインクの種類等により選択していずれか一方または両方を用いることも可能である。
【0113】
また、この実施例においては、上部に3つのインク収容室を形成しているが、1つだけであっても上述した膜弁に作用する水頭圧の変化を低減できる効果を奏する。また2つ以上形成して底部で連通させることにより、各インク収容室のインクが消費されていく段階でできる空間を気泡トラップ空間として機能させて負圧発生機構への気泡の流入を可及的に防止し、もって印字品質の低下を防止できる。
【0114】
さらに上述の実施例においては、インク供給口をカートリッジの底面に形成されているが、側面に形成しても同様の作用を奏することは明らかである。なお、このような構造を採る場合には、カートリッジの挿入工程に合わせて作動する部材をもその挿入方向の対応するように向きを変更することは、設計変更として処理できる事項である。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、上部のインクを負圧発生機構を介して記録ヘッドに供給するため、インク量の変化による圧力変動を可及的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のインクカートリッジの一実施例の表裏の構造を示す斜視図である。
【図2】図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上インクカートリッジを封止している側面形成部材を取り外して示す斜視図である。
【図3】同上インクカートリッジを底面から見た構造を示す斜視図である。
【図4】図(イ)、(ロ)は、それぞれインクカートリッジの上面、及び大気連通経路を示す正面図である。
【図5】図(イ)(ロ)は、それぞれ大気連通路を構成する弁体及びバネの一実施例を示す図である。
【図6】図(イ)、(ロ)は、それぞれ負圧発生機構を構成する差圧弁の一実施例を、閉弁状態、及び開弁状態で示す断面図である。
【図7】図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上インクカートリッジに適したカートリッジホルダを一部を切り欠いて示す図、及びインクカートリッジが装着された状態を示す斜視図である。
【図8】記録装置に装着されて大気に開放された状態での弁体の位置を示す図である。
【図9】同上インクカートリッジに形成されているフィルタ室側のインク流路を中心に示す正面図である。
【図10】本発明のインクカートリッジの他の実施例を示す斜視分解図である。
【図11】図(イ)、(ロ)は、容量を変更した場合の実施例を示す斜視図である。
【図12】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のインクカートリッジの一実施例の外観を示す斜視図である。
【図13】同上インクカートリッジを構成する容器本体の開口面の構造を示す斜視図である。
【図14】同上インクカートリッジを構成する容器本体の底面の構造を示す斜視図である。
【図15】同上インクカートリッジを構成する容器本体の開口面の構造を示す正面図である。
【図16】同上インクカートリッジを構成する容器本体の表面の構造を示す正面図である。
【図17】差圧弁収容室の構造を拡大して示す断面図である。
【図18】大気連通用のバルブ収容室の構造を拡大して示す断面図である。
【図19】図(I)乃至(V)は、それぞれ同上インクカートリッジのインク量の変化を模式的に示す斜視図である。
【図20】図(イ)、(ロ)は、それぞれ識別用ブロックの一実施例を示す図である。
【図21】図(イ)、(ロ)は、それぞれインク流路、及びインク収容室の底面構造を示す断面図である。
【図22】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のインクカートリッジの一実施例の表裏の外観を示す斜視図である。
【図23】図(イ)乃至(ニ)は、それぞれ同上インクカートリッジの上面図、正面図、底面図、及び側面図である。
【図24】同上インクカートリッジが装着されるキャリッジの一実施例を示す断面図である。
【図25】図(イ)、(ロ)は、それぞれインクカートリッジをキャリッジに装着する過程を示す図である。
【図26】図(イ)、(ロ)は、それぞれインクカートリッジを構成する容器本体の一実施例を、開口面及び表面の構造で示す斜視図である。
【図27】同上インクカートリッジを構成する容器本体の底面の構造を、開口面側から見た状態で示す斜視図である。
【図28】同上インクカートリッジを構成する容器本体の開口面の構造を示す正面図である。
【図29】同上インクカートリッジの一実施例を示す分解斜視図である。
【図30】同上インクカートリッジの一実施例を示す分解斜視図である。
【図31】差圧弁収容室の近傍の構造を拡大して示す断面図である。
【図32】図(イ)、(ロ)は、それぞれ大気連通用のバルブ収容室の構造を閉状態、及び開状態で拡大して示す断面図である。
【図33】図(イ)、(ロ)は、それぞれ識別用ブロックの一実施例を示す斜視図と正面図である。
【図34】図(イ)乃至(ハ)は、それぞれ同上インクカートリッジを大容量タイプに構成した場合の実施例を示す斜視図と底面図である。
【図35】同上大容量タイプのインクカートリッジを構成する容器本体の底面の構造を、開口面側から見た状態で示す斜視図である。
【図36】同上大容量タイプのインクカートリッジを構成する容器本体の表面側の構造を示す斜視図である。
【図37】同上大容量タイプのインクカートリッジの一実施例を示す容器本体の開口面の構造を示す正面図である。
【図38】同上大容量タイプのインクカートリッジの一実施例を示す組立斜視図である。
【図39】図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上大容量タイプのインクカートリッジのインク供給口の構造を示す断面図、及びインク供給口を中心とする構造を示す断面図である。
【図40】小容量タイプのインクカートリッジの他の実施例を、容器本体の構造で示す正面図である。
【図41】大容量タイプのインクカートリッジの他の実施例を、容器本体の構造で示す正面図である。
【図42】同上インクカートリッジに設けるフィルタの他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 壁
3 第1インク収容室
4 差圧弁収容室
5 フィルタ室
6a 弁座
6b 貫通穴
11a〜11d インク流路を形成する壁
14 インク供給口
15、16 上部インク収容部
17 大気開放口
18 フィルタ
21 空気室
22 キャピラリ
27 弁体
32 インク注入口
33 インク注入口
40 膜弁
Claims (58)
- 下部インク収容室、上部インク収容室、記録ヘッドにインクを供給するインク供給口、前記下部インク収容室と前記上部インク収容室とを接続するインク吸い上げ流路、前記インク供給口と前記上部インク収容室とを結ぶインク流路、及び前記下部インク収容室を大気に連通させる大気連通部を備えた容器と、前記容器に収容され、かつ前記インク流路の途中に配置された負圧発生機構とを備え、記録ヘッドでのインクの消費により生じる前記インク供給口の圧力低下に対応して前記インク吸い上げ流路を介して前記下部インク収容室のインクを前記上部インク収容室に移動させてから前記負圧発生機構を介して前記インク供給口にインクを排出するように構成されたインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記負圧発生機構が、膜弁を主体とする差圧弁により構成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記下部インク収容室と上部インク収容室とが、前記容器に略水平方向に延びる壁を設けて区画されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室が、下部に連通穴を備えた壁により複数に分割されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記壁の連通穴の流出側に斜面が配置されている請求項4に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 記録装置のキャリッジに装着されたとき、キャリッジの移動方向に傾斜した斜面が前記上部インク収容室、または下部インク収容室に形成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室と前記負圧発生機構とを接続する流路の、前記負圧発生機構よりも上流にフィルタが配置されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記インク吸い上げ流路の流入口側が、インクを毛細管力により保持できる程度の断面積に設定されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記吸い上げ流路が、前記容器に形成された凹部をフィルムにより封止して形成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室を形成する複数の領域の底面が、下流側ほど下方となる斜面として形成されている請求項4に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室を形成する複数の領域のうち、前記負圧発生機構直近の上流側の領域と前記負圧発生機構とが、略垂直方向に延びる流路により連通されている請求項4に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記略垂直方向に延びる流路が、前記容器に形成された溝状流路をフィルムにより封止して形成されている請求項11に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室の外周を取囲み、かつ両側で前記下部インク収容室に連通する空間を形成するように枠状部が前記容器に形成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記空間が、前記容器を上下に分割する前記壁を一部の壁面とするように枠状部により形成されている請求項13に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器の表面に通気性を有し、かつ撥インク性を備えた膜により分割されて2つの部屋が形成され、前記下部インク収容室が前記部屋の一方に連通されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記部屋の他方が前記容器の表面に形成された通路により大気に連通されている請求項15に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記下部インク収容室の上部近傍から前記上部インク収容室よりも上方に延びる流路が形成され、前記上方に延びる流路を介して前記下部インク収容室が大気に連通されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器が、有底箱状の容器本体と、前記容器本体の開口を封止する蓋体とにより構成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記インク収容室の少なくとも1つが、前記容器本体の開口部をフィルムにより封止して形成されている請求項18に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器本体の内部に枠状部を形成して区画するとともに、前記枠状部の開口をフィルムにより封止して前記上部インク収容室が形成されている請求項18に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記枠状部が、前記容器本体の周壁との間に所定の隙間を形成するように形成されている請求項20に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器本体と前記枠状部とにより形成された隙間を介して下部インク収容室が大気に開放されている請求項21に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記枠状部と前記容器本体の周壁との隙間に対応する領域に凹部が形成されている請求項20に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記凹部が、前記容器本体の表面側に形成されている請求項23に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記枠状部の内部領域が、連通穴を有する壁により水平方向に複数の部屋を形成するように区画されている請求項20乃至請求項24のいずれかに記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室が形成された領域の近傍に、前記上部インク収容室とは区画された負圧発生機構を収容するための領域が形成されている請求項20に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記インク吸い上げ流路の近傍に前記下部インク収容室及び上部インク収容室にインクを注入するためのインク注入用の開口が形成されている請求項1に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 下部インク収容室、上部インク収容室、記録ヘッドにインクを供給するインク供給口、前記下部インク収容室と前記上部インク収容室とを接続するインク吸い上げ流路、前記インク供給口と前記上部インク収容室とを結ぶインク流路、及び前記下部インク収容室を大気に連通させる大気連通用流路を備えた容器と、前記容器に収容され、かつ前記インク流路の途中に配置された負圧発生機構と、前記負圧発生機構と前記上部インク収容室とを接続する流路の途中に装填された多孔質材からなるフィルタとにより構成されたインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記フィルタが、前記負圧発生機構と対向する領域に配置されている請求項28に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記フィルタの収容領域の近傍に、前記上部インク収容室と前記フィルタとを接続する流路が垂直面内に周回状に形成されている請求項28に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記周回状の流路の一部を拡大して気泡トラップ領域が形成されている請求項30に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記フィルタが、前記上部インク収容室と前記負圧発生機構とを接続する流路を構成するように前記容器に形成された貫通穴に装填されている請求項28に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記フィルタが、前記負圧発生機構の背面に形成された凹部に収容されている請求項28に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 底面にインク供給口を備えた容器を壁により上下に2分割して下部側に下部インク収容室が、また上部側に上部インク収容室が形成されたカートリッジに、前記下部インク収容室の底部と上部インク収容室とを接続するインク流路を形成し、前記インク供給口と上部インク収容室とを結ぶ流路の途中で、かつ前記上部インク収容室の近傍に負圧発生機構を配置して、記録ヘッドでのインクの消費により生じる前記インク供給口の圧力低下に対応して前記インク流路を介して前記下部インク収容室のインクを前記上部インク収容室に移動させてから前記負圧発生機構を介して前記インク供給口にインクを排出するように構成されているインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記負圧発生機構の上流側で、かつ前記上部インク室の下流側にフィルタ室が形成されている請求項34に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記フィルタ室の上部領域が、少なくとも垂直面内に周回状に形成された流路を介して下部インク収容室に連通されている請求項35に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室が、連通孔を有する壁により複数の領域に分割されている請求項34に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記下部インク収容部の底部近傍に壁により区画された領域が形成され、前記壁に形成された連通口により前記下部インク収容部に連通するとともに、前記壁により区画された領域に前記インク流路のインク吸い込み口が位置する請求項34に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- インク供給口を備えた容器を区画して一方が実質的に上部に、また他方が実質的に下部に位置する少なくとも2つのインク収容室を有し、前記上部に位置する上部インク収容室の底部領域と下部に位置する下部インク収容室の下部領域とをインク吸い上げ流路で接続するとともに、前記上部インク収容室とインク供給口とを接続する流路に負圧発生機構が設けられているインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室が底部で連通する壁により複数の領域に分割されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室と前記負圧発生機構とを接続する流路にフィルタが収容されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記インク吸い上げ流路の流入口側が、インクを毛細管力により保持できる程度の断面積に設定されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記吸い上げ流路が、前記容器に形成された凹部をフィルムにより封止して形成されている請求項42に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室を形成する複数の領域の底面が、前記負圧発生機構の側ほど下方となるように形成されている請求項40に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室を形成する複数の領域のうち、前記負圧発生機構の直近の上流側の領域と前記負圧発生機構とが、略垂直方向に延びる流路により連通されている請求項40に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記略垂直方向に延びる流路が、前記容器の内部に形成された凹部をフィルムにより封止して形成されている請求項45に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室を取囲み、かつ両側で前記下部インク収容室に連通する空間が前記上部インク収容室の外周に形成されている請求項40に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記空間が、前記容器を上下に分割する前記壁を一部の壁面とするように枠状の壁により形成されている請求項47に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器の表面に通気性を有し、かつ撥インク性を備えた膜により2つに分割され部屋が形成され、前記下部インク収容室が前記部屋の一方に連通されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記部屋の他方が前記容器本体の表面に形成された通路により大気に連通されている請求項49に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記インク吸い上げ流路の近傍に前記下部インク収容室及び上部インク収容室にインクを注入するためのインク注入口が形成されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記容器が、一方の面に開口部を備えた容器本体と、前記開口部を封止する蓋体とで構成され、前記上部インク収容室が前記容器本体に形成された壁と第1のフィルムとにより区画して形成されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記下部インク収容室が、前記容器の上部領域に延びる流路を介して大気に連通されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記上部インク収容室が、底部、及び上部に連通用の開口を備えた壁により複数に分割されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記負圧発生機構を構成する膜弁を備え、前記容器に形成された凹部に前記膜弁を収容して前記膜弁押え板により封止するとともに、前記容器の表面に貼付される第2のフィルムにより膜弁押え板が前記容器に固定されている請求項52に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記下部インク収容室が、常時閉弁状態を維持し、また記録装置への装着により開弁する大気開放弁を介して大気に連通されている請求項39に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記大気開放弁が、常時閉弁状態を維持し、かつ外部からの押圧により開弁するように付勢部材で弾圧された状態で弁体を前記容器に取付けるとともに、前記外部からの押圧により弾性変形するフィルムにより封止して構成されている請求項56に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
- 前記弁体の封止領域にエラストマーの封止部が形成されている請求項57に記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
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