JP3593564B2 - 無線通信端末、無線通信方法、ならびに、プログラム - Google Patents

無線通信端末、無線通信方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信端末、無線通信方法、および、情報記録媒体に関する。
【0002】
特に、見通し内通信に適した周波数帯を用いた無線通信であっても遮蔽物が途中に存在したり電波伝搬路の状況が動的に変化しても中継を行って通信を可能にするのに好適な無線通信端末、無線通信方法、および、これらを実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒体に関する。
【0003】
【従来の技術】
アナログ携帯電話やPDC(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)など、マイクロ波周波数帯や準マイクロ波周波数帯を用いて屋外環境で移動体通信を行う移動無線通信システムが普及しつつある。ミリ波周波数帯を用いたコードレス電話などの無線通信システムも提案され、研究開発が進められている。
【0004】
特にミリ波周波数帯、マイクロ波周波数帯、もしくは、準マイクロ波周波数帯、たとえば、2GHz帯を用いた移動体間、静止体−移動体間の無線通信では、移動体の位置が動的に変動することにより、二者間の伝搬路の状況が大きく変化することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような周波数帯における通信では、通信相手が遮蔽物に隠されると、遮蔽による減衰を受ける。また、二者間の距離が離れた場合にも、距離による減衰が生じやすい。このような減衰は、特に、見通し内(Line of Sight;LoS)通信に向いた周波数帯の場合に顕著である。
【0006】
したがって、このような減衰のために、伝送品質が劣化したり、通信自体が不可能になってしまうという問題が発生していた。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、見通し内通信に適した周波数帯を用いた無線通信であっても遮蔽物が途中に存在したり電波伝搬路の状況が動的に変化しても中継を行って通信を可能にするのに好適な無線通信端末、無線通信方法、および、これらを実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0009】
本発明は、以下の無線通信端末を基本技術とする。
【0010】
すなわち、無線通信端末は、未定モードと上位局モードと下位局モードとを含む動作モードで動作する無線通信端末であって、初期検出部と、下位局モード設定部と、上位局モード設定部と、下位端末登録部と、上位局維持検出部と、下位局維持検出部と、未定モード設定部と、送信部と、受信部と、を備えるように構成する。
【0011】
ここで、初期検出部は、動作モードが未定モードに設定されている場合、上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0012】
一方、下位局モード設定部は、初期検出部により上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能である旨検出された場合、動作モードを下位局モードに設定し、当該他の無線通信端末を上位端末として登録し、当該上位端末に自身が従属する旨の従属情報を送信する。
【0013】
さらに、上位局モード設定部は、初期検出部により上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、動作モードを上位局モードに設定する。
【0014】
そして、下位端末登録部は、動作モードが上位局モードに設定され、下位局モードで動作する他の無線通信端末から当該他の無線通信端末が自身に従属する旨の従属情報を受信した場合、当該他の無線通信端末を下位端末として登録する。
【0015】
一方、上位局維持検出部は、動作モードが上位局モードに設定されている場合、下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0016】
さらに、下位局維持検出部は、動作モードが下位局モードに設定されている場合、上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0017】
そして、未定モード設定部は、上位局維持検出部により下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、もしくは、下位局維持検出部により上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、もしくは、動作モードが上位局モードに設定され下位端末としていずれの無線通信端末も登録されていない場合、動作モードを未定モードに設定する。
【0018】
一方、送信部は、他の無線通信端末にメッセージを送信する。
【0019】
そして、受信部は、他の無線通信端末からメッセージを受信する。
【0020】
また、本発明の無線通信端末において、上位局維持検出部により下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能である旨が検出されてから、動作モードが上位局モードを維持した時間が所定の時間を超えるまで、上位局維持検出部は検出を行わないように構成することができる。
【0021】
また、本発明の無線通信端末において、下位局維持検出部により上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能である旨が検出されてから、動作モードが下位局モードを維持した時間が所定の時間を超えるまで、下位局維持検出部は検出を行わないように構成することができる。
【0022】
また、本発明の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)は、当該発信元端末から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)へデータ情報を転送する場合、以下のように構成することができる。
【0023】
すなわち、送信部は、当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する。
【0024】
そして、受信部が当該宛先端末から当該データ情報を受信した旨の確認メッセージを受信できなかった場合であって、当該宛先端末以外の無線通信端末(以下「中継端末」という。)から当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを受信した場合、送信部は、当該中継端末へ当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを送信する。
【0025】
また、本発明の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)は、以下のように構成することができる。
【0026】
すなわち、受信部が他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージと、を受信した場合、送信部は、当該発信元端末へ、当該データ情報を受信した旨の確認メッセージを送信する。
【0027】
また、本発明の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)は、以下のように構成することができる。
【0028】
すなわち、受信部が他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から当該宛先端末を指定する宛先メッセージを受信し、当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信しなかった場合、送信部は、当該発信元端末へ、当該データ情報を受信しなかった旨の未確認メッセージを送信する。
【0029】
また、本発明の無線通信端末(以下「中継端末」という。)は、動作モードが上位局モードに設定されている場合、以下のように構成することができる。
【0030】
すなわち、受信部が他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から下位局として登録されている無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する宛先メッセージを受信した場合、送信部は、当該発信元端末へ、当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを送信する。
【0031】
さらに、受信部が当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信した場合、送信部は、当該宛先端末へ、当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する。
【0032】
また、本発明の無線通信端末(以下「中継端末」という。)は、動作モードが上位局モードに設定されている場合、以下のように構成することができる。
【0033】
すなわち、受信部が下位局として登録されている無線通信端末(以下「副中継端末」という。)から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する問合せメッセージを受信した場合、当該宛先端末も下位局として登録されていれば、送信部は、当該副中継端末へ、中継了承メッセージを送信する。
【0034】
さらに、受信部が当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを当該副中継端末から受信した場合、送信部は、当該宛先端末へ、当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する。
【0035】
また、本発明の無線通信端末(以下「副中継端末」という。)は、動作モードが下位局モードに設定されている場合、以下のように構成することができる。
【0036】
すなわち、受信部が、他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する宛先メッセージを受信した場合、送信部は、上位端末として登録されている無線通信端末(以下「中継端末」という。)へ、当該宛先端末を指定する問合せメッセージを、送信する。
【0037】
さらに、受信部が当該中継端末から中継了承メッセージを受信した場合、送信部は、当該発信元端末へ、当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを送信する。
【0038】
さらに、受信部が当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信した場合、送信部は、当該中継端末へ、当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを送信する。
【0039】
また、本発明の無線通信端末は、送信部と受信部による伝送において、データ情報メッセージと、それ以外のメッセージと、は時分割されて伝送されるように構成することができる。
【0040】
ここで、本発明の無線通信端末は、上記の基本とされる無線通信端末において、当該中継申出メッセージは、受信部により当該宛先メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定するように構成することができる。
【0041】
また、本発明の無線通信端末は、上記の基本とされる無線通信端末において、送信部は、当該中継端末へ当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)に対応する送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信するように構成することができる。
【0042】
本発明の他の観点に係る無線通信端末は、他の無線通信端末への通信の中継が可能な無線通信端末(以下「自身」という。)であって、入力部と、送信部と、受信部と、出力部と、を備え、以下のように構成する。
(a)入力部は、宛先端末と、当該宛先端末宛のデータ情報との入力を受け付ける。
(b)送信部は、入力部により入力を受け付けられた宛先端末と、これを宛先端末とするデータ情報と、を指定する宛先データ情報メッセージを、所定の送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信する。
(c)受信部により「自身を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、出力部は、当該データ情報を出力する。
(d)受信部により「自身が通信の中継が可能な他の無線通信端末(以下「中継可能端末」という。)を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、「当該宛先データ情報メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該宛先データ情報メッセージの発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定する中継申出メッセージ」を送信する。
(e)受信部により中継申出メッセージが受信された場合、送信部は、当該中継申出メッセージの発信元の端末に、当該宛先データ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータに対応付けられた送信パラメータを用いて送信する。
(f)受信部により「『送信部により以前に送信された中継申出メッセージの対象となった中継可能端末』を宛先端末とするデータ情報を指定する宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、送信部は、当該中継可能端末へ、当該宛先データ情報メッセージを送信する。
【0043】
また、本発明の無線通信装置において、送信部が所定の送信パラメータを用いて当該宛先データ情報メッセージを送信する場合、当該宛先データ情報メッセージのうち、当該データ情報を指定する部分を送信する送信電力は、当該宛先端末を指定する部分を送信する送信電力よりも低いように構成することができる。
【0044】
本発明の無線通信方法は、以下の無線通信方法を基本技術とする。
【0045】
すなわち、未定モードと上位局モードと下位局モードとを含む動作モードを用いる無線通信方法であって、初期検出工程と、下位局モード設定工程と、上位局モード設定工程と、下位端末登録工程と、上位局維持検出工程と、下位局維持検出工程と、未定モード設定工程と、を備えるように構成する。
【0046】
ここで、初期検出工程では、動作モードが未定モードに設定されている場合、上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0047】
一方、下位局モード設定工程では、初期検出工程にて上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能である旨検出された場合、動作モードを下位局モードに設定し、当該他の無線通信端末を上位端末として登録し、当該上位端末に自身が従属する旨の従属情報を送信する。
【0048】
さらに、上位局モード設定工程では、初期検出工程にて上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、動作モードを上位局モードに設定する。
【0049】
そして、下位端末登録工程では、動作モードが上位局モードに設定され、下位局モードで動作する他の無線通信端末から当該他の無線通信端末が自身に従属する旨の従属情報を受信した場合、当該他の無線通信端末を下位端末として登録する。
【0050】
一方、上位局維持検出工程では、動作モードが上位局モードに設定されている場合、下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0051】
さらに、下位局維持検出工程では、動作モードが下位局モードに設定されている場合、上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0052】
そして、未定モード設定工程では、上位局維持検出工程にて下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、もしくは、下位局維持検出工程にて上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、もしくは、動作モードが上位局モードに設定され下位端末としていずれの無線通信端末も登録されていない場合、動作モードを未定モードに設定する。
【0053】
また、本発明の無線通信方法において、上位局維持検出工程にて下位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能である旨が検出されてから、動作モードが上位局モードを維持した時間が所定の時間を超えた場合、上位局維持検出工程による検出を再度行うように構成することができる。
【0054】
また、本発明の無線通信方法において、下位局維持検出工程にて上位端末として登録されている他の無線通信端末との通信が可能である旨が検出されてから、動作モードが下位局モードを維持した時間が所定の時間を超えた場合、下位局維持検出工程による検出を再度行うように構成することができる。
【0055】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)へデータ情報を転送する場合、以下の工程をさらに備えるように構成することができる。
【0056】
(1)当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する工程。
【0057】
(2)当該宛先端末から当該データ情報を受信した旨の確認メッセージを受信できなかった場合であって、当該宛先端末以外の無線通信端末(以下「中継端末」という。)から当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを受信した場合、当該中継端末へ当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを送信する工程。
【0058】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「宛先端末」という。)において、他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージと、を受信した場合、当該発信元端末へ、当該データ情報を受信した旨の確認メッセージを送信する工程をさらに備えるように構成することができる。
【0059】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「宛先端末」という。)において、他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から当該宛先端末を指定する宛先メッセージを受信し、当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信しなかった場合、当該発信元端末へ、当該データ情報を受信しなかった旨の未確認メッセージを送信する工程をさらに備えるように構成することができる。
【0060】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「中継端末」という。)において、動作モードが上位局モードに設定されている場合、以下の工程を備えるように構成することができる。
【0061】
(1)他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から下位局として登録されている無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する宛先メッセージを受信した場合、当該発信元端末へ、当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを送信する工程。
【0062】
(2)さらに、当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信した場合、当該宛先端末へ、当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する工程。
【0063】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「中継端末」という。)において、動作モードが上位局モードに設定されている場合、以下の工程を備えるように構成することができる。
【0064】
(1)下位局として登録されている無線通信端末(以下「副中継端末」という。)から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する問合せメッセージを受信した場合、当該宛先端末も下位局として登録されていれば、当該副中継端末へ、中継了承メッセージを送信する工程。
【0065】
(2)さらに、当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを当該副中継端末から受信した場合、当該宛先端末へ、当該宛先端末を指定する宛先メッセージと、当該データ情報を指定するデータ情報メッセージと、を送信する工程。
【0066】
また、本発明の無線通信方法は、当該方法を実施する無線通信端末(以下「副中継端末」という。)において、動作モードが下位局モードに設定されている場合、以下の工程を備えるように構成することができる。
【0067】
(1)他の無線通信端末(以下「発信元端末」という。)から他の無線通信端末(以下「宛先端末」という。)を指定する宛先メッセージを受信した場合、上位端末として登録されている無線通信端末(以下「中継端末」という。)へ、当該宛先端末を指定する問合せメッセージを、送信する工程。
【0068】
(2)さらに、当該中継端末から中継了承メッセージを受信した場合、当該発信元端末へ、当該宛先端末への伝送を中継する旨の中継申出メッセージを送信する工程。
【0069】
(3)さらに、当該発信元端末から当該宛先端末宛のデータ情報を指定するデータ情報メッセージを受信した場合、当該中継端末へ、当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを送信する工程。
【0070】
また、本発明の無線通信方法において、データ情報メッセージと、それ以外のメッセージと、は時分割されて伝送されるように構成することができる。
【0071】
本発明の無線通信方法は、上記の基本となる無線通信方法において、当該中継申出メッセージは、当該宛先メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定するように構成することができる。
【0072】
また、本発明の無線通信方法は、上記の基本となる無線通信方法において、当該中継端末へ当該宛先端末宛の当該データ情報を指定するデータ情報メッセージを送信する場合、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)に対応する送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信するように構成することができる。
【0073】
本発明の他の観点に係る無線通信方法は、あらかじめ所定の無線通信端末(以下「自身」という。)が設定され、これ以外の他の無線通信端末への通信の中継が可能な無線通信方法であって、以下の工程を備えるように構成する。
【0074】
(a)宛先端末と、当該宛先端末宛のデータ情報との入力を受け付ける工程。
【0075】
(b)入力を受け付けられた宛先端末と、これを宛先端末とするデータ情報と、を指定する宛先データ情報メッセージを、所定の送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信する工程。
【0076】
(c)「自身を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、当該データ情報を出力する工程。
【0077】
(d)「自身が通信の中継が可能な他の無線通信端末(以下「中継可能端末」という。)を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、「当該宛先データ情報メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該宛先データ情報メッセージの発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定する中継申出メッセージ」を送信する工程。
【0078】
(e)中継申出メッセージが受信された場合、当該中継申出メッセージの発信元の端末に、当該宛先データ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータに対応付けられた送信パラメータを用いて送信する工程。
【0079】
(f)「『送信部により以前に送信された中継申出メッセージの対象となった中継可能端末』を宛先端末とするデータ情報を指定する宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、当該中継可能端末へ、当該宛先データ情報メッセージを送信する工程。
【0080】
また、本発明の無線通信方法において、所定の送信パラメータを用いて当該宛先データ情報メッセージを送信する場合、当該宛先データ情報メッセージのうち、当該データ情報を指定する部分を送信する送信電力は、当該宛先端末を指定する部分を送信する送信電力よりも低いように構成することができる。
【0081】
本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記の無線通信装置として機能させるように構成する。
【0082】
本発明のプログラムを、他の無線通信端末と通信可能なコンピュータに実行させることにより、本発明の無線通信端末、および、無線通信方法を実現することができる。
【0083】
また、当該コンピュータとは独立して、本発明のプログラムを記録した情報記録媒体を配布、販売することができる。また、本発明のプログラムを、インターネット等のコンピュータ通信網を介して伝送し、配布、販売することができる。
【0084】
特に、当該コンピュータがDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能な電子回路を有する場合には、本発明の情報記録媒体に記録されたプログラムを無線にて当該コンピュータに伝送し、当該コンピュータ内のDSPやFPGAにこれを実行させて、本発明の無線通信端末とするソフトウェアラジオ形式の手法を利用することができる。
【0085】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0086】
(実施形態)
図1は、本発明の無線通信端末の実施形態の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して、本実施形態における無線通信端末の基本技術について説明する。
【0087】
無線通信端末101は、未定モード、上位局モード、下位局モードのいずれかの動作モードで動作する。
【0088】
無線通信端末101の初期検出部102は、無線通信端末101が未定モードで動作している場合、アンテナ103を介して、上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能であるか否かを検出する。
【0089】
さらに、上位局として動作する通信可能な無線通信端末が複数ある場合には、初期検出部102は、もっとも伝搬路状況が良好な無線通信端末を上位局とする。
【0090】
初期検出部102により、上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能である旨検出された場合、下位局モード設定部104は、動作モードを下位局モードに設定し、当該他の無線通信端末を上位端末として登録し、当該上位端末に自身が従属する旨の従属情報を送信する。
【0091】
動作モードの設定は、動作モード記憶部105に、上位端末の情報は、上位端末記憶部106に、それぞれ記憶される。
【0092】
一方、初期検出部102により、上位局モードで動作する他の無線通信端末との通信が可能でない旨検出された場合、上位局モード設定部107は、動作モードを上位局モードに設定する。
【0093】
そして、下位端末登録部108は、動作モードが上位局モードに設定され、下位局モードで動作する他の無線通信端末から当該他の無線通信端末が自身に従属する旨の従属情報をアンテナ103を介して受信した場合、当該他の無線通信端末を下位端末として登録する。
【0094】
下位端末の情報は、下位端末記憶部109に記憶される。
【0095】
一方、上位局維持検出部110は、動作モードが上位局モードに設定されている場合、下位端末記憶部109に記憶されている下位端末との通信が可能であるか否かを動作モードが上位局である間、所定の時間間隔で定期的に検出する。
【0096】
さらに、下位局維持検出部111は、動作モードが下位局モードに設定されている場合、上位端末記憶部106に記憶されている上位端末との通信が可能であるか否かを動作モードが下位局である間、所定の時間間隔で定期的に検出する。
【0097】
そして、未定モード設定部112は、以下のいずれかの場合に、動作モードを未定モードに設定する。
【0098】
(a)上位局維持検出部110により下位端末との通信が可能でない旨検出された場合。
【0099】
(b)下位局維持検出部111により、上位端末との通信が可能でない旨検出された場合。
【0100】
(c)動作モードが上位局モードに設定され、下位端末としていずれの無線通信端末も登録されないまま所定の時間が経過した場合。
【0101】
一方、送信部113は、他の無線通信端末にメッセージを送信する。
【0102】
さらに、受信部114は、他の無線通信端末からメッセージを受信する。
【0103】
なお、本図においては、通常の無線通信端末において用いられるバンドパスフィルタ、変復調器などの図示は省略しているが、通常の公知の技術を用いれば本無線通信端末101を実現することができる。
【0104】
また、動作モード記憶部105、上位端末記憶部106、下位端末記憶部109は、RAM(Random Access Memory)などにより実現することができる。
【0105】
下位局モード設定部104、上位局モード設定部107、未定モード設定部112は、無線通信端末101を制御するCPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)により実現することができる。
【0106】
また、初期検出部102、下位端末登録部108、上位局維持検出部110、下位局維持検出部111、送信部113、受信部114は、上記CPUと、通常の移動体通信ユニットと、の共働により実現することができる。
【0107】
本実施形態では、他の端末との「通信が可能」であるための条件として、単に通信が可能であるのみではなく、搬送波電力対雑音電力比(以下「CN比」という。)が所定の閾値を上回ることを要件として採用することにより、安定した通信ができるようにする。以下、理解を容易にするため、通信が可能で、かつ、CN比が所定の閾値を上回ることを単に「通信が可能」ということにする。
【0108】
(動作モード遷移処理)
図2は、本実施形態において、無線通信端末101の動作モードを遷移させる動作モード遷移処理の制御の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
【0109】
無線通信端末101は、電源を投入した直後は未定モードに設定されている。まず、上位局モードで動作する他の端末と通信が可能であるか否かを調べる(ステップS201)。
【0110】
上位局モードで動作する他の端末と通信が可能である場合(ステップS201;Yes)、動作モードを下位局モードに設定する(ステップS202)。この際に、上位端末を登録し上位端末に従属情報を送信する。そして、所定の時間待機した後(ステップS203)、上位端末との通信が可能であるか否かを調べ(ステップS204)、可能である場合(ステップS204;Yes)、ステップS203に戻る。可能でない場合(ステップS204;No)、動作モードを未定モードに設定する(ステップS205)。これにより、処理はステップS201に戻ることになる。
【0111】
一方、上位局モードで動作する他の端末と通信が可能でない場合(ステップS201;No)、動作モードを上位局モードに設定する(ステップS206)。動作モードが上位局モードである間は、他の端末から従属情報を受信するとその端末を下位端末として登録する。
【0112】
そして、所定の時間待機した後(ステップS207)、下位端末として登録されているものがあるか否かを調べ(ステップS208)、なければ(ステップS208;No)、動作モードを未定モードに設定し(ステップS210)、ステップS201に戻る。
【0113】
下位端末として登録されているものがあれば(ステップS208;Yes)、それらと通信が可能であるか否かを調べ(ステップS209)、通信が可能であれば(ステップS209;Yes)、ステップS207に戻り、そうでなければ(ステップS209;No)、動作モードを未定モードに設定し(ステップS210)、ステップS201に戻る。
【0114】
なお、ステップS203およびステップS207における待機時間は0であってもよい。また、通信可能/不可能の状態検出と状態遷移の契機を割り込みによって処理してもよい。
【0115】
(動作モード決定の様子)
図3は、本実施形態の無線通信端末が車両に塔載されて相互に検出を行い、動作モードを決定する様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0116】
図3(a)には、検出を行う順に、A、B、C、D、Eの5台の無線通信端末が示されている。A、B、C、D、Eのいずれも初期状態で、動作モードは設定されていない(あるいは、下位モードに設定されている)ものとする。AとBは相互に通信可能であり、CとDとEは相互に通信可能である。
【0117】
ここで、Aが検出を行うと、Bと通信は可能であるが、Bは上位局ではないことがわかる。そこで、Aの動作モードは上位局に設定される。図3(b)には、その様子を示す。
【0118】
次にBが検出を行うと、上位局のAと通信可能であることがわかる。そこで、Bの動作モードは下位局になり、BからAに、その旨が通知される。AはBを下位局として登録し、BはAを上位局として登録する。図3(c)には、その様子を示す。
【0119】
さらにCが検出を行うと、DとEのいずれとも通信可能であるが、いずれも上位局ではないことがわかる。そこで、Cの動作モードは上位局に設定される。図3(d)には、その様子を示す。
【0120】
ついでDが検出を行うと、上位局のCと通信可能であることがわかる。そこで、Dの動作モードは下位局になり、DからCに、その旨が通知される。CはDを下位局として登録し、DはCを上位局として登録する。なお、DはEとも通信可能であるがEは上位局ではないので、これを選択することはない。
【0121】
さらに、Eが検出を行うと、上位局のCと通信可能であることがわかる。そこで、Eの動作モードは下位局になり、EからCに、その旨が通知される。CはEを下位局として登録し、EはCを上位局として登録する。なお、EはDとも通信可能であるがDは上位局ではないので、これを選択することはない。図3(e)には、その様子を示す。
【0122】
この結果、Aは下位局としてBを登録し、Cは下位局としてDとEを登録することになる。
【0123】
このように、1つの上位局に0個以上の下位局が従属することになる。したがって、上位局ごとにグループ分けがされることになる。
【0124】
このように、自律的に上位局と下位局の関係が設定される。これらの更新は、各無線通信端末101がそれぞれ独立したタイミングで実行することができる。
【0125】
なお、本実施形態による自律的なグループ分けでは、上位局とこれに従属する下位局との間の通信は良好であることが保証される。
【0126】
また、上位局と他の上位局との間の通信はほとんどの場合は、良好ではない。良好であれば、一方が他方の下位局となるはずだからである。
【0127】
また、異なるグループに属する下位局同士の通信は、良好である場合もあるし、不良である場合もある。これは状況によって異なる。
【0128】
図4は、無線通信端末101が20個ある場合の上位端末(Master Terminal)とこれに従属する下位端末(Slave Terminal)と、これらから構成される端末群(Terminal Group)との、関係がどのように変化するかを模擬実験した結果を示す説明図である。
【0129】
図4には、(a)、(b)、(c)の順に時間が経過し、それにともなって無線通信端末101も移動していったときの様子を示している。本図により、端末群が自律的に構成され、しかも、その端末群がかなりの間維持されることがわかる。したがって、後述するようなメッセージ中継手法を採用することにより、効率的なメッセージの伝送が可能になる。
【0130】
(スロットの構造)
本実施形態では、送信部113および受信部114にてやりとりされるメッセージは、時分割されてスロット単位で伝送される。図5は、本実施形態において採用されるスロットの構造を示す模式図である。
【0131】
1つのスロット501は、制御信号ピリオド502とデータ転送ピリオド503の2つの時間に分割することができる。
【0132】
制御信号ピリオド502では、以下のような制御信号が伝送される。
【0133】
・宛先メッセージ(Call Notification)。指定される宛先の情報と、当該宛先にデータ情報を伝送したい旨を通知する。
【0134】
・確認メッセージ(ACK)。指定された宛先もしくはそこへの中継先にデータ情報の伝送がされた旨を通知する。
【0135】
・未確認メッセージ(NACK)。宛先メッセージは到着したが、データ情報の伝送がされなかった旨を通知する。
【0136】
・中継申出メッセージ(Relay Offer)。宛先にデータ情報の伝送の中継をしてもよい旨を通知する。
【0137】
・問合せメッセージ(Authentication Confirm)。下位局から、これが従属する上位局に宛先も従属しているかを聞く。
【0138】
・中継了承メッセージ(Authentication Reply)。下位局へ、これが従属する上位局から宛先も従属している旨を通知する。
【0139】
一方、データ転送ピリオド503では、データ情報信号が伝送される。データ情報信号により、伝送すべきデータ情報が伝送されるが、宛先情報や中継情報などの情報を付加して伝送してもよい。
【0140】
制御信号ピリオド502で伝送される情報量は小さく、時間も短いため、制御信号ピリオド502での瞬間伝送電力は大きくしてもよい。これにより、Call Notificationなどの伝送距離を長くすることができる。
【0141】
一方、データ転送ピリオド503では、比較的大きな情報量の伝送が行われるため、瞬間伝送電力の最大値にも限界があり、制御信号ピリオド502で伝送される信号よりも到達距離が短い。
【0142】
以下では、端末群1内で他の無線通信端末に従属する無線通信端末P(発信元端末)から、端末群2内で無線通信端末Sとともに無線通信端末Rに従属する無線通信端末Q(宛先端末)へデータ情報を伝送する状況を例にあげて説明する。なお、無線通信端末Pが上位端末である場合も以下の説明は同様に適用することができる。
【0143】
図6は、無線通信端末P(発信元端末)から無線通信端末Q(宛先端末)へ直接データ伝送ができた場合のメッセージのやりとりを示す模式図である。
【0144】
まず、無線通信端末Pは、Call Notificationを放送し、ついで、データ情報を直接伝送(Direct Transmission)する。
【0145】
この状況では、無線通信端末Qは、直接伝送されたデータ情報を受信することができたため、無線通信端末PへACKを返送する。
【0146】
これを受信することにより、無線通信端末Pにおける当該データ情報の送出が成功裏に完了する。
【0147】
図7は、無線通信端末P(発信元端末)から無線通信端末Q(宛先端末)へ無線通信端末R(中継端末)を介してデータ伝送ができた場合のメッセージのやりとりを示す模式図である。
【0148】
まず、無線通信端末Pは、Call Notificationを放送し、ついで、データ情報を直接伝送(Direct Transmission)する。これは、図6に示す例と同様である。
【0149】
無線通信端末QがCall Notificationは受信できたがデータ情報の受信には失敗した場合、無線通信端末Qから無線通信端末PへNACKが送信される。また、無線通信端末QがCall Notificationもデータ情報も受信できなかった場合、何も送信されない。
【0150】
このような場合、すなわち、無線通信端末Pが無線通信端末QからACKを受信できなかった場合、ほかの無線通信端末からのRelay Offerがないかを調べる。
【0151】
この例では、無線通信端末Rから、「無線通信端末Qへの伝送を中継してもよい」旨のRelay Offerが、無線通信端末Pへ伝送されている。
【0152】
無線通信端末Rは、放送によって送られたCall Notificationに含まれる宛先(無線通信端末Q)の情報を見た結果、無線通信端末Qが自身の下位端末であるから、ここへの中継が可能であると判断して、Relay Offerを返したのである。
【0153】
そこで、無線通信端末Pは、無線通信端末Q宛のデータ情報を無線通信端末Rに伝送する。本実施形態では、このデータ情報の伝送には、放送形式ではなく、直接伝送の形式を用いる。
【0154】
無線通信端末Rは、ACKを無線通信端末Pに返送して、このデータ情報を受信した旨を通知する。これにより、無線通信端末Pにおける送出は成功裏に完了する。
【0155】
さらに、無線通信端末Rは、無線通信端末Qに対してCall Notificationとデータ情報の直接伝送を行い、無線通信端末Qから無線通信端末RへACKが返送されることをもって、中継が成功裏に完了する。
【0156】
同時に、無線通信端末Qから無線通信端末PへACK(Finish)が返送されることをもって、伝送全体が成功裏に終わる。
【0157】
このように、無線通信端末Qから無線通信端末Pに対してもACKが返送される。上述の通り、制御信号ピリオド502で伝送される信号は到達距離が長いため、データ情報の伝送ができなくとも、ACKの返送はできるからである。このようにすれば、TCP(Transfer Control Protocol)のように、宛先にデータ情報が伝送されたことを発信元が確認することができる。
【0158】
本図では、Relay Offerは無線通信端末Rからのみ返送されているが、無線通信端末Pが複数のRealy Offerを受け取ることもある。その中から最も伝送電力が大きいものを選択して、その相手に対してのみ、データ情報の直接伝送を行って、その相手に中継をさせる。
【0159】
図8は、無線通信端末P(発信元端末)から無線通信端末Q(宛先端末)へ無線通信端末S(副中継端末)と無線通信端末R(中継端末)を介してデータ伝送ができた場合のメッセージのやりとりを示す模式図である。
【0160】
まず、無線通信端末Pは、Call Notificationを放送し、ついで、データ情報を直接伝送(Direct Transmission)する。これは、図6、図7に示す例と同様である。
【0161】
無線通信端末QがCall Notificationは受信できたがデータ情報の受信には失敗した場合、無線通信端末Qから無線通信端末PへNACKが送信される。また、無線通信端末QがCall Notificationもデータ情報も受信できなかった場合、何も送信されない。
【0162】
このような場合、すなわち、無線通信端末Pが無線通信端末QからACKを受信できなかった場合、ほかの無線通信端末からのRelay Offerを待つ。
【0163】
一方、Call Notificationを受信した無線通信端末Sは、その上位端末である無線通信端末Rへ、「無線通信端末Qは無線通信端末Rの下位端末か」を問い合わせる(Authentication Confirm)。
【0164】
これに対して、無線通信端末Rは、無線通信端末Sへ、「無線通信端末Qは無線通信端末Rの下位端末なので、無線通信端末Qへの伝送を中継してもよい」(Authentication Reply)を返送する。
【0165】
そこで、無線通信端末Sは、無線通信端末Pへ「無線通信端末Qへの伝送を中継してもよい」旨のRelay Offerを伝送する。
【0166】
すると、無線通信端末Pは、無線通信端末Q宛のデータ情報を無線通信端末Sに伝送する。
【0167】
無線通信端末Sは、ACKを無線通信端末Pに返送して、このデータ情報を受信した旨を通知する。これにより、無線通信端末Pにおける送出は成功裏に完了する。
【0168】
さらに、無線通信端末Sは、無線通信端末Rに対してデータ情報の直接伝送を行い、無線通信端末Rから無線通信端末SへACKが返送されることをもって、この間の中継が成功裏に完了する。
【0169】
さらに、無線通信端末Rは、無線通信端末Qに対してデータ情報の直接伝送を行い、無線通信端末Qから無線通信端末RへACKが返送されることをもって、中継が成功裏に完了する。
【0170】
同時に、無線通信端末Qから無線通信端末PへACK(Finish)が返送されることをもって、伝送全体が成功裏に終わる。
【0171】
同じ端末群内での通信も上記の伝送方式を同様に適用することにより、実現が可能である。
【0172】
なお、中継が行われた場合に、発信元が中継された先に存在する宛先からもACKの返送を待たないような実施形態を採用することもできる。たとえば、図7、図8に示した態様では、最後に無線通信端末PがACK(Finish)を受信したことをもって無線通信端末Qに対するデータ伝送が成功裏に完了したこととするが、そうではなく、無線通信端末Pからデータ伝送をいずれかの無線通信端末に行い、その無線通信端末からのACKを受信した段階でデータ伝送が成功裏に完了したこととする実施形態である。
【0173】
このようなデータ伝送は、UDP(User Datagram Protocol)同様、パケットが相手に確実に届く保証はないものの、高速な伝送が可能であるという特徴がある。
【0174】
なお、本実施形態においては、データ情報メッセージとそれ以外のメッセージとを時分割して伝送したが、周波数分割や符号分割などにおいても、同様に上記手法を適用することができ、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0175】
図9、図10は、それぞれ、上記の基本技術に係る実施形態の手法を用いた場合(Proposed)と、従来の手法を用いた場合(Conventional)との入力トラヒック(Input Traffic)と、通信スループット(Normalized Throughput)、通信遅延(Normalized Delay)の関係を実験により得た結果を示すグラフである。これらの図に示される当該基本技術の特性であるが、従来に比して、通信スループットが向上し、通信遅延が短縮されている。
【0176】
さて、本実施形態は、これまでに説明した基本技術に対して、さらに、各無線通信端末が信号を送信する際に、電波伝搬路の状況に応じて信号の送信形態を変更する機能を付加するものである。
【0177】
電波伝搬路の状況は、以下のような情報を示すパラメータで表現することができる。
・受信電力
・送信側端末と受信側端末との距離、方向
・周波数チャネルの使用状況
・ユーザによる指定
【0178】
また、送信形態は、以下のような情報を示すパラメータで表現することができる。
・送信電力
・送信に使用する周波数チャネル
・変調方式
・ビーム形状
【0179】
さて、上記実施形態では、1つの上位局と複数の下位局とがスター状の関係からなる端末群を形成するが、これらの間は、所定の基準よりも良好な電波伝搬路の状況であることが期待できる。
【0180】
したがって、端末群と端末群との間の電波伝搬路の状況を的確に把握し、これに応じて送信形態を変更すれば、送信電力消費をできるだけ抑え、かつ、確実な伝送が可能になる。
【0181】
具体的には、Call Notificationに呼応して各端末がRelay Offerを発する際には、まず、当該Call Notificationを受信する際の電波伝搬路の状況を測定する。そして、この測定結果を表現する受信状況パラメータの情報を、当該Relay Offerに指定して、発信元の端末に応答する。
【0182】
発信元の端末では、受信したRelay Offerに指定された受信状況パラメータを取得して、当該受信状況パラメータに対応する送信パラメータを用いてメッセージを送信して当該Relay Offer発信元に対して中継を依頼する。
【0183】
上記実施形態では、Call Notificationの伝送は放送を用い、これに伴なうデータ情報の伝送は直接伝送を用いている。したがって、前者の方が後者よりも、送信電力が大きい。そこで、本実施形態では、この直接伝送の際の送信電力をできるだけ低くしておく。
【0184】
必要最小限の送信電力で直接伝送が成功すれば、それでよいが、直接伝送が失敗した場合には、発信元端末と中継端末との間の電波伝搬路状況に応じた送信形態を用いて伝送が行われる。たとえば、Relay Offerに指定された受信電力に比例して、あるいは、受信電力に応じて階段状に送信電力を変化させたり、Relay Offerに指定された方向にビーム形状を変化させたり、Relay Offerに指定された「現在使用中の周波数チャネル」以外の周波数チャネルを使用したりすればよい。
【0185】
このため、消費電力を低減することができるほか、システム全体の通信容量を向上することができる。
【0186】
図11は、送信電力制御を用いない場合(a)と送信電力制御を用いる場合(b)との比較を行う説明図である。図中の円は、電波の届く範囲を示しており、端末Aが端末Bに対してすでに通信を行っており、端末Cが端末Dに対して通信を試みている状況である。
【0187】
図6(a)に示すように、送信電力制御を用いない場合は、端末Aからの電波が端末Dにも届いてしまっており、これは端末Cからの端末Dへの通信に対する干渉波となってしまう。このため、端末Cから端末Dへの通信は成功しないこととなる。
【0188】
一方、図6(b)に示すように、送信電力制御を用いた場合は、端末Aは必要最小限の送信電力により送信を行うため、端末Aからの電波は端末Dには届かない。このため、端末Cから端末Dへの通信は成功する。すなわち、システム全体の通信容量が向上したことになる。
【0189】
図12は、通信相手端末の位置に応じてビーム形状を変化させる場合の説明図、図13は、使用する周波数チャネルを現在の通信チャネルの使用状況に応じて変化させる場合の説明図である。これらにおいても、制御を行わない場合(a)と、制御を行う場合(b)とが示されているが、上記の例と同様に、制御を行わなかった場合にくらべて、制御を行う場合の方が、システム全体の通信容量が向上していることがわかる。
【0190】
図14は、本実施形態の以上に説明した通信制御を行う無線通信端末の概要構成を示す模式図である。また、本図に示す無線通信端末は、上記実施形態以外の無線通信端末に、本発明が適用された場合にも該当する。以下、本図を参照して説明する。
【0191】
無線通信端末1401は、入力部1402と、送信部1403と、受信部1404と、出力部1405と、アンテナ1406と、方向性結合器1407と、を備える。送信部1402は、方向性結合器1407ならびにアンテナ1406を介して各種のメッセージを送信する。受信部1404は、アンテナ1406ならびに方向性結合器1407を介して、各種のメッセージを受信する。
【0192】
まず、入力部1402は、宛先端末と、当該宛先端末宛のデータ情報との入力を受け付ける。
【0193】
すると、送信部1403は、入力部1402により入力を受け付けられた宛先端末と、これを宛先端末とするデータ情報と、を指定する宛先データ情報メッセージを、所定の送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて、送信する。
【0194】
この所定の送信パラメータによる送信は、上記のように、当該メッセージのうち、
・宛先端末を指定する部分は、放送により送信し、
・データ情報を指定する部分は、必要最小限の送信電力で送信する。
【0195】
すなわち、前者に比べて後者の送信電力は低い。ここまでが、送信における第1段階である。
【0196】
これで送信が成功しなかった場合であって、受信部1404により中継申出メッセージが受信された場合、送信部1403は、当該中継申出メッセージの発信元の端末に、当該宛先データ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータに対応付けられた送信パラメータを用いて送信する。
【0197】
これは、上記の実施形態でいえば、Relay Offerを受信して、中継を依頼する端末に対して、Relay Offerに指定された受信状況パラメータに対応する送信パラメータにより、送信電力、ビーム形状、周波数チャネルなどを調整して、メッセージを送信して中継を依頼する場合に相当する。
【0198】
さて、受信を行う場合についてであるが、受信部1404により「自身を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、出力部1405は、当該データ情報を出力する。
【0199】
一方、受信部1404により「自身が通信の中継が可能な他の無線通信端末(以下「中継可能端末」という。)を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、「当該宛先データ情報メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該宛先データ情報メッセージの発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定する中継申出メッセージ」を送信する。
【0200】
これは、上記の例でいえば、当該無線通信端末1401が属する端末群内の他の無線通信端末への通信を検知して、これに対してRelay Offerを返送した場合に該当する。
【0201】
この後に、受信部1404により「『送信部により以前に送信された中継申出メッセージの対象となった中継可能端末』を宛先端末とするデータ情報を指定する宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、送信部1403は、当該中継可能端末へ、当該宛先データ情報メッセージを送信して、中継を行う。
【0202】
これは、上記の例でいえば、当該無線通信端末1401が上位局であれば直接に当該中継可能端末へ、下位局であれば、その上位局を介して当該中継可能端末へ、メッセージを中継して伝送する場合に該当する。
【0203】
このようにして、他の端末への中継が可能な無線通信端末において、通信制御を適宜行うことにより、通信システムの通信容量を向上させることが可能になる。
【0204】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、見通し内通信に適した周波数帯を用いた無線通信であっても遮蔽物が途中に存在したり電波伝搬路の状況が動的に変化しても中継を行って通信を可能にするのに好適な無線通信端末、無線通信方法、および、これらを実現するためのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信端末の実施形態の概要構成を示す模式図である。
【図2】無線通信端末の動作モードを遷移させる動作モード遷移処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】無線通信端末が車両に塔載されて相互に検出を行い、動作モードを決定する様子を示す説明図である。
【図4】端末群が構成される様子の模擬実験の結果を示す説明図である。
【図5】データ情報の伝送に用いるスロットの構造を示す模式図である。
【図6】発信元端末から、これとは異なる端末群に属する宛先端末への伝送が行われる様子を示す説明図である。
【図7】発信元端末から、これとは異なる端末群に属する宛先端末の上位端末である中継端末を介して、宛先端末への伝送が行われる様子を示す説明図である。
【図8】発信元端末から、これとは異なる端末群に属する宛先端末の上位端末である中継端末と、この中継端末の下位端末である副中継局と、を介して、宛先端末への伝送が行われる様子を示す説明図である。
【図9】本実施形態の基本技術の入力トラヒックと通信スループットの関係の実験結果を示すグラフである。
【図10】本実施形態の基本技術の入力トラヒックと通信遅延の関係の実験結果を示すグラフである。
【図11】通信電力制御を行うか否かによって無線通信端末間の通信が成功するか否かを示す説明図である。
【図12】通信ビーム形状制御を行うか否かによって無線通信端末間の通信が成功するか否かを示す説明図である。
【図13】通信チャネル制御を行うか否かによって無線通信端末間の通信が成功するか否かを示す説明図である。
【図14】通信制御を行う無線通信端末の概要構成を示す模式図である。
【符号の説明】
101 無線通信端末
102 初期検出部
103 アンテナ
104 下位局モード設定部
105 動作モード記憶部
106 上位端末記憶部
107 上位局モード設定部
108 下位端末登録部
109 下位端末記憶部
110 上位局維持検出部
111 下位局維持検出部
112 未定モード設定部
113 送信部
114 受信部
501 スロット
502 制御信号ピリオド
503 データ転送ピリオド
1401 無線通信端末
1402 入力部
1403 送信部
1404 受信部
1405 出力部
1406 アンテナ
1407 方向性結合器

Claims (4)

  1. 他の無線通信端末への通信の中継が可能な無線通信端末(以下「自身」という。)であって
    宛先端末と、当該宛先端末宛のデータ情報との入力を受け付ける入力部、
    前記入力部により入力を受け付けられた宛先端末と、これを宛先端末とするデータ情報と、を指定する宛先データ情報メッセージを、所定の送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信する送信部、
    前記受信部により「自身を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、当該データ情報を出力する出力部
    を備え、
    前記受信部により「自身が通信の中継が可能な他の無線通信端末(以下「中継可能端末」という。)を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、前記送信部は、「当該宛先データ情報メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該宛先データ情報メッセージの発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定する中継申出メッセージ」を送信し、
    前記受信部により中継申出メッセージが受信された場合、前記送信部は、当該中継申出メッセージの発信元の端末に、当該宛先データ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータに対応付けられた送信パラメータを用いて送信し、
    前記受信部により「『前記送信部により以前に送信された中継申出メッセージの対象となった中継可能端末』を宛先端末とするデータ情報を指定する宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、前記送信部は、当該中継可能端末へ、当該宛先データ情報メッセージを送信し、
    前記送信部が前記所定の送信パラメータを用いて当該宛先データ情報メッセージを送信する場合、当該宛先データ情報メッセージのうち、当該データ情報を指定する部分を送信する送信電力は、当該宛先端末を指定する部分を送信する送信電力よりも低く、当該データ情報を指定する部分を送受する時間帯、および、当該宛先端末を指定する部分を送受する時間帯は、自身以外の無線通信端末と同期している
    ことを特徴とする記載の無線通信端末。
  2. 無線通信端末への通信の中継が可能な無線通信端末(以下「自身」という。)にて実行される無線通信方法であって、
    (a)宛先端末と、当該宛先端末宛のデータ情報との入力を受け付ける工程と、
    (b)前記入力を受け付けられた宛先端末と、これを宛先端末とするデータ情報と、を指定する宛先データ情報メッセージを、所定の送信パラメータ(送信電力のパラメータ、送信に用いる周波数チャネルのパラメータ、変調方式のパラメータ、ビーム形状のパラメータを含む。)を用いて送信する工程と、
    (c)「自身を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、当該データ情報を出力する工程と、
    (d)「自身が通信の中継が可能な他の無線通信端末(以下「中継可能端末」という。)を宛先端末とする宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、「当該宛先データ情報メッセージが受信された際の受信状況パラメータ(受信電力のパラメータ、周波数チャネルの使用状況のパラメータ、もしくは、当該宛先データ情報メッセージの発信元端末との距離および方向のパラメータを含む。)を指定する中継申出メッセージ」を送信する工程と、
    (e)中継申出メッセージが受信された場合、当該中継申出メッセージの発信元の端末に、当該宛先データ情報メッセージを、当該中継申出メッセージに指定された受信状況パラメータに対応付けられた送信パラメータを用いて送信する工程と、
    (f)「『前記送信部により以前に送信された中継申出メッセージの対象となった中継可能端末』を宛先端末とするデータ情報を指定する宛先データ情報メッセージ」が受信された場合、当該中継可能端末へ、当該宛先データ情報メッセージを送信する工程と、
    を備え、
    前記所定の送信パラメータを用いて当該宛先データ情報メッセージを送信する場合、当該宛先データ情報メッセージのうち、当該データ情報を指定する部分を送信する送信電力は、当該宛先端末を指定する部分を送信する送信電力よりも低く、当該データ情報を指定する部分を送受する時間帯、および、当該宛先端末を指定する部分を送受する時間帯は、自身以外の無線通信端末と同期している
    ことを特徴とする無線通信方法。
  3. コンピュータ(FPGA( Field Programmable Gate Array )、DSP( Digital Signal Processor )、ASIC( Applicatoin Specific Integrated Circuig )を含む。)を、請求項1に記載の無線通信端末として機能させることを特徴とするプログラム。
  4. コンピュータ(FPGA( Field Programmable Gate Array )、DSP( Digital Signal Processor )、ASIC( Applicatoin Specific Integrated Circuig )を含む。)に、請求項2に記載の無線通信方法を実行させることを特徴とするプログラム。
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