JP3592632B2 - 開放型のゴキブリ防除用ベイト剤容器 - Google Patents

開放型のゴキブリ防除用ベイト剤容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴキブリを防除するために用いられるベイト剤を収容する容器(以下、ベイト剤容器と記す。)に関する。より詳しくは、ゴキブリのベイト剤への喫食頻度が高くなるように容器内部構造を設計したベイト剤容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ゴキブリを防除するのに用いられるベイト剤は、安全性の観点から無包装の状態では施用できず、その誤食・誤飲を防止するために容易に開けることができない構造と強度とを有するプラスチック類や紙類等で作製された容器内に通常収容されている。しかし、ベイト剤を容器に収容した場合、従来の容器では、無包装状態のベイト剤本来の薬効(防除効果)を著しく低下させることが問題となることから、ゴキブリのベイト剤への喫食頻度を下げず、防除効果を阻害しないベイト剤容器を開発することが要求されていた。
【0003】
防除効果の低下に関する問題においては、ゴキブリの喫食行動を妨げる容器構造上の種々要因があるものと考えられる。従来の容器の中でも、例えば、容器侵入口からベイト剤までのゴキブリの侵入歩行経路がほぼL字状のカーブを有する容器については、大型ゴキブリの容器内への侵入から喫食時点までの歩行と喫食後から容器外への退却時点までの歩行が容易ではなく、ベイト剤への喫食頻度、延いては防除効果の低下が懸念される。
【0004】
また、小型サイズの容器にベイト剤が収容されたもの(例えば特開平9−51751号公報、特開平10−201408号公報等に記載のベイト剤容器)については、侵入口からベイト剤周縁部までの間隔が短く、使用者、乳幼児、ペット等が容器内のベイト剤に触れてしまうという危険性がある。それ故、これを回避する為に侵入口がより小さく設計されているが、あらゆるゴキブリ、特に大型ゴキブリが喫食しにくくなり防除効果が低下するという致命的な欠点を有する。
【0005】
更に、ゴキブリは狭く、暗く、空気の流動が少ない空間に居ることを好む習性や狭い隙間に進入する習性があることから、これらの行動習性を利用して設計された容器がある。即ち、容器側壁にゴキブリが接触通過可能な少なくとも1個の小孔(=侵入口)を有し、容器内部の高さがゴキブリの触覚の先端が接触し得る範囲であり、ゴキブリが横方向に自由に移動できる空間を形成するように、前記小孔に近接しない容器側壁の内側にベイト剤が密接して配設されている容器(特開平7−79676号公報)がそれである。ところが、この容器内に侵入したゴキブリはベイト剤を喫食した後、方向変換して容器から退去する行動をとることになるが、方向変換することはゴキブリにとって決して得意とする行動パターンではないので、本発明容器の設計思想とは相反することとなり、充分な問題解決には至らない。
【0006】
一方、ベイト剤容器の製造工程においては、通常ベイト剤を収容する容器本体と蓋部とがそれぞれ別々に複数個ずつ連結した形で製造され、その後、容器本体と蓋部とを種々の方法により一体化させているが、一体化させる方法としては現時点では超音波シールにより溶着する方式が主流である。しかし、この方法は製造コストが高くなるという問題があることから、シール方式を採用せずに、容器本体と蓋部との位置合せと嵌合を行い易くすることにより容器本体と蓋部とを嵌合させるだけで容易に一体化できるようにし、コストを低減させると共に、生産性に優れた構造を有するベイト剤容器を開発することが要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を踏まえ、あらゆるゴキブリ、特に大型ゴキブリのベイト剤への喫食頻度を低下させない、防除効果の高いベイト剤容器であって、且つ、安全性に優れ、使用者、乳幼児、ペット等が容器内のベイト剤に触れてしまう恐れのないベイト剤容器、更には、コストを低減した、生産性に優れたベイト剤容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゴキブリの容器内への侵入行動と喫食後のゴキブリの容器外への退却行動とがより直進的に行われ易いように、容器側壁の侵入口から容器本体のベイト剤配置部までの距離を設定し、且つゴキブリがベイト剤を喫食し易いように内部空間を広く取った、開放型の容器構造であって、尚かつ、侵入・喫食・退却という連続的な行動がより直進的に行われ易いように設計されてなる、開放型のゴキブリ防除用ベイト剤容器に関する。
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するために、夜間又は暗期におけるゴキブリの喫食・飲水という行動について鋭意研究した結果、ゴキブリの喫食・飲水場所の探索行動と喫食・飲水後の幾つかの行動パターンの中で、特に前方向へのより直進的な歩行と走行をする習性に着目して、容器内部でも同じような行動ができる空間を形成することによりゴキブリのベイト剤への喫食頻度を高くさせ得ること、無包装状態のベイト剤のみを設置した場合と同等の薬効を発現させ得ることを見いだし、本発明に至った。
【0010】
即ち、あらゆるゴキブリ(例えば、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、ヤマトゴキブリ、トビイロゴキブリ、コワモンゴキブリ等)、特に大型ゴキブリ(例えば、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、ヤマトゴキブリ、トビイロゴキブリ、コワモンゴキブリ等)が通過可能な大きさの侵入口を有し、ゴキブリの容器内への侵入行動と喫食後のゴキブリの容器外への退却行動とがより直進的に行われ易いように、容器側壁の侵入口から容器本体のベイト剤配置部まではある程度の間隔を有し、ゴキブリがベイト剤を喫食し易いように広い内部空間を有する、開放型の容器構造であることが本発明のベイト剤容器の特徴である。更には、侵入・喫食・退却という連続的な行動がより直進的に行われ易いような開放型の容器構造であることも本発明のベイト剤容器の特徴である。
【0011】
本発明のベイト剤容器は、ゴキブリの侵入・喫食・退却という連続的な行動がより直進的に行われ易いように、侵入口と退却口(他の侵入口)を1組以上有するベイト剤容器であることが好ましい。
更に、ベイト剤配置部を挟んで対称乃至ほぼ対称の位置に侵入口と退却口(他の侵入口)を有するものであることがより好ましい。
ここで、侵入口と退却口(他の侵入口)の形状は、例えば、三角形、四角形、その他の多角形、円形、楕円形等の形状、あるいは、これらを組み合わせて成る形状とすることが可能であり、特に限定されるものではない。
【0012】
本発明のベイト剤容器は、ゴキブリにとって容器内でより直進的な歩行ができるように、容器側面の侵入口から容器本体のベイト剤配置部までの直進可能な距離を20〜45mmの範囲に、また、ベイト剤配置部周辺から容器蓋部上面までの高さを10〜20mmの範囲に、そして、容器側壁と底面と蓋部のみで囲まれた時の容器内部の全空間容積に対する実空間容積の割合(実空間容積率)を40%以上に設定することが好ましく、60〜95%の範囲がより好ましい。特に、70〜95%の範囲が好ましい。
ここで、全空間容積とは、容器側壁と底面と蓋部のみで囲まれた容積であり、実空間容積とは、容器内部構造における実際の空間の容積を意味し、全空間容積から容器内部のベイト剤、リブ、ピンならびに隆起部分等の容積を除いたものである。
また、ゴキブリが容器内でベイト剤を喫食し易い内部空間となるように、容器蓋部の中央部を略凸状に設計することが好ましい。
ここで、略凸状とは、例えばドーム状、円柱状、多角柱状などを意味し、あるいはこれらを組み合わせて構成されて成る形状も含むものである。
【0013】
ベイト剤は、ゴキブリの生息しそうな台所・洗面所・浴室等の水回りや冷蔵庫・電子レンジ等の電化製品の下などの狭い場所や隙間にも設置することができる適切な大きさのベイト剤容器に収容されていれば良く、特にゴキブリの巣に近い場所に設置されることが、防除上非常に重要である。設置場所が適切であるかどうかを判断する目安になるようなものとして、容器内部のベイト剤喫食状態を容器の外からでも確認できるように容器の一部又は全体が半透明乃至透明の素材で成形されていることが好ましい。
【0014】
また、ベイト剤容器の設置場所は室内であることが多いことから、人間やペットが容器内部のベイト剤に接触することがなく、容器内からベイト剤がこぼれ落ちないようにすることが要求される。まず、侵入口から指を挿入してもベイト剤に接触することがないように、容器蓋部側面にある侵入口と連続する内壁の片側又は両側から天面に向けてリブを取り付けることが好ましい。なお、該リブは、指とベイト剤との接触をより確実に防ぐためにベイト剤配置部の手前で侵入口に向かって折れ曲がっているのが好ましく、また、その高さは、その下の空間が大型ゴキブリは通過できるが人の指は入らないような寸法になるように設定することが好ましい。
更に、容器本体に収容するベイト剤を保持するために、ベイト剤配置部と蓋部の中央に各々取り付けたセンターピンでベイト剤を噛合させるようにすることが好ましい。
【0015】
ベイト剤容器の製造工程において、容器本体部と蓋部の位置合せの後、蓋上部から圧力をかけることにより複数個が同時に嵌合され、且つ使用時に折り曲げるだけで容器本体部と蓋部とが一体化されたベイト剤容器がより容易に切り外すことができるような構造とすることが生産性に優れており好ましい。
更には、容器蓋部との位置合わせが行い易いように、製造時に容器本体の周縁部にある複数個の嵌合突起部に位置合わせ用の傾斜壁を外部に向けて作り、立体的な嵌合ガイドとし、且つ本体嵌合部先端との嵌合を行い易くするために蓋部の周縁部にある嵌合孔部分には漏斗型となるようなガイドを設け、容器の蓋部と本体との位置合せと嵌合を行い易いようにすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のベイト剤容器について、図面を基に説明する。
図1〜図6は本発明のベイト剤容器の一例を示し、図1は本発明のベイト剤容器の斜視図、図2は本発明のベイト剤容器の蓋部裏面の平面図、図3は容器蓋部を外した容器本体の平面図、図4はベイト剤とセンターピンの止め方を示す縦断面図、図5は容器蓋部と容器本体を分離した状態の斜視図、図6は嵌合部分の拡大縦断面図をそれぞれ示す。
【0017】
本発明のベイト剤容器1は、容器蓋部1aと容器本体1bとから成る。
容器蓋部1aには、略凸状の中央部2と、大型ゴキブリが通過可能な大きさの複数の侵入口3と、指がベイト剤に接触するのを防ぐために侵入口と連続する内壁から天面に向けて取り付けられた複数のリブ4と、本体嵌合部突起部と嵌合させる複数の嵌合孔5と、本体嵌合部先端との嵌合を行い易くするための漏斗型の嵌合ガイド6と、ベイト剤の脱落を防止するためのセンターピン7が設けられている。なお、リブ4は、指とベイト剤との接触をより確実に防ぐためにベイト剤配置部8の手前で侵入口に向かって折れ曲がっている。
容器本体1bには、ベイト剤配置部8と、ベイト剤の脱落を防止するためのセンターピン9と、複数個の嵌合突起部10及び外部に向けた傾斜部を有する嵌合ガイド11が設置されている。ベイト剤配置部8は、通常円筒形の窪みとなっているが、図4に示される如く通常は水避けのために周囲よりも若干高くなっている(ベイト剤配置部から容器本体周縁部に向かって傾斜ができている。)。
【0018】
図7は本発明のベイト剤容器の他の一例の平面図、図8は本発明のベイト剤容器の別の一例の平面図である。
図7は設置場所に応じて使用される細型形状のベイト剤容器、また、図8は配管取付用のベイト剤容器である。
図8において、12はベイト剤容器本体に手を触れないで済むように設けた取っ手であり、13は配管に取り付ける部分で、配管の曲面に併せて湾曲状になっている。
【0019】
本発明のベイト剤容器の本体と蓋部の素材としては、特に限定されるものではないが、例えば、真空成形または射出成形、エンボス加工等のプレス加工等により成形された、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂、防水・防湿・耐油性を有するように加工したコートボール、ラミネートボール等の板紙等を用いることができる。また前記した合成樹脂と板紙とを組み合わせて半透明性を持たせるように作製したものを用いることもできる。
【0020】
本発明のベイト剤容器に用いられるベイト剤の有効成分は特に限定されるものではなく、ゴキブリの防除に通常使用されているベイト剤の有効成分、あるいはベイト剤として適する有効成分であれば何れのものでも良い。そのような有効成分としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。すなわち、ヒドラメチルノン等のアミジノヒドラゾン系殺虫剤、フェニトロチオン、クロルピリフォス、ピリダフェンチオン、フェンチオン等の有機リン系殺虫剤、カルバリル、プロポクスル等のカーバメイト系殺虫剤、フェノトリン、ペルメトリン、シラフルオフェン、シフェノトリン、シペルメトリン等のピレスロイド系殺虫剤、エトフェンプロックス等のピレスロイド様殺虫剤、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系殺虫剤、メトプレン、ジフルベンズロン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長抑制剤、その他、イミダクロプリド、スルフラミド、アバメクチン、ホウ酸等である。更に、これらの有効成分は、適宜組み合わせて用いても良い。また、製剤上の加工、例えばマイクロカプセル化を施しても良い。
【0021】
【実施例】
以下、実施例、試験例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例、試験例により何ら制約を受けるものではない。
【0022】
実施例1
本発明ベイト剤容器の一例を図1〜図6に示す。本実施例の容器には、容器蓋部に侵入口、退却口が併せて4箇所ある。本実施例の容器では、ゴキブリの侵入・喫食・退却という行動をより直進的に行うための侵入口と退却口(他の侵入口)の組み合わせが併せて6組ある。即ち、侵入口とそれとは反対側の侵入口との組み合わせが計2組、侵入口とそれに隣接する両サイドそれぞれとの組み合わせが計4組、併せて6組である。なお、本体と蓋部は、合成樹脂製である。
実施例2
本発明のベイト剤容器の他の一例を図7に示す。本実施例の容器は、設置場所に応じて使用される細型形状のベイト剤容器の一例である。
実施例3
本発明のベイト剤容器の別の一例を図8に示す。本実施例の容器は、配管取付用のベイト剤容器である
【0023】
試験例1 クロゴキブリの容器内行動特性
クロゴキブリの、本発明のベイト剤容器(図1〜図6に記載のもの)への「侵入・喫食・退却」という行動様式を調べて、既存の、容器侵入口からベイト剤までのゴキブリの侵入歩行経路がほぼL字状のカーブを有する容器(以下、既存のベイト剤容器Aと略す。)との比較を行った。
[試験方法]
小型バット(25×18cm)内にベニヤ板シェルター及び水を設置し、クロゴキブリ雄成虫5匹を4日間絶食馴化させた。
絶食馴化後の餌はベイト剤を収容したベイト剤容器1個(無毒餌は併置せず)とし、ベニヤ板シェルターを透明プラスチック製シェルターと交換後、デジタルビデオカメラを用いて2時間撮影した。本発明のベイト剤容器と既存のベイト剤容器Aへのクロゴキブリの行動パターンを2者同時に比較した。
[結果・考察]
本発明のベイト剤容器においては、「侵入・喫食・退却」という行動経路がi)、ii)のようにほぼ直線的であることが観察された。(直線的行動:発生頻度73.9%)
i)侵入時の侵入口とは反対側の侵入口へ直線的に退却(同26.1%)
ii)侵入時の侵入口と隣接する両サイド何れかの侵入口へ直線的に退却(同47.8%)
既存のベイト剤容器Aにおいては、ベイト剤配置部の中央付近に行くほど内部の空間が狭く、かつ、L字状の侵入経路もクロゴキブリの体幅とほぼ同じ程度の幅であり、クロゴキブリにとってゆったりとした経路や空間ではない。このような条件下、「侵入・喫食・退却」という行動経路に関して、直線的な行動は全く認められなかった。
[結論]
以上より、本発明のベイト剤容器はクロゴキブリが直進的に行動することができるような内部空間であることを実証することができた。
【0024】
試験例2 本発明のベイト剤容器に入ったベイト剤のクロゴキブリ雌に対する殺虫効果(既存のベイト剤容器に入ったベイト剤との比較)
本発明のベイト剤容器(図1〜図6に記載のもの)、既存のベイト剤容器A、ベイト剤容器B(既存の小型サイズ容器)のベイト剤配置部に殺虫有効成分を配合したベイト剤を収容したもの、及び容器無しのベイト剤を供試剤とした。ポリプロピレン製コンテナー(39.8×31.4cm)内にベニヤ板シェルター(5段×2箇所)、無毒餌6個及び水1個を設置し、クロゴキブリ雌成虫10匹を放飼した。3日間馴化した後、この無毒餌1個と供試剤1個とを交換し、経日的な死亡個体数を観察し、累積死亡率を算出した。
結果を図9に示す。図9中、−■−は本発明のベイト剤容器を使用した場合の、−◆−は既存のベイト剤容器Aを使用した場合の、−▲−は既存のベイト剤容器Bを使用した場合の、−◇−は容器無しのベイト剤の場合の結果をそれぞれ示す。
【0025】
図9から明らかなように、本発明のベイト剤容器の場合は、観察5日後までに累積死亡率が100%に達し、閉鎖的な空間となる既存のベイト剤容器A、既存のベイト剤容器Bと比べて優れた殺虫効果を有することが解る。さらに、本発明のベイト剤容器の場合は、容器無しの場合と比べても遜色のない殺虫効果を示すことが解る。
【0026】
【発明の効果】
本発明のベイト剤容器は、侵入口をあらゆるゴキブリ、特に大型ゴキブリが侵入できる大きさにし、且つ内部空間が広くなるように、例えば、容器蓋部の中央部を略凸状にした、開放型の容器であるので、ゴキブリの侵入・喫食・退却という全ての行動を容易に行うことができ、ベイト剤の喫食頻度を低下させることなく防除効果を向上させることができる。また、容器蓋部にベイト剤への接触を防止するためのリブと本体と蓋部の両方にベイト剤の脱落を防止するためのセンターピンを取り付けることにより、誤ってベイト剤に接触したり、容器内からベイト剤がこぼれ落ちたりする恐れが無くなり、取り扱う時も安心である。また、ベイト剤容器の蓋部を半透明乃至透明にすることにより、ベイト剤の喫食状態を確認することができ、延いてはベイト剤容器の交換時期や設置場所の適・不適の判断材料にすることができる。また、容器蓋部と本体部との一体化を嵌合方式にすることにより、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のベイト剤容器の斜視図である。
【図2】図2は、本発明のベイト剤容器の蓋部裏面の平面図である。
【図3】図3は、本発明のベイト剤容器の容器本体の平面図である。
【図4】図4は、本発明のベイト剤容器の縦断面図である。
【図5】図5は、本発明のベイト剤容器を容器蓋部と容器本体とに分離した状態の斜視図である。
【図6】図6は、図5の嵌合部分の拡大縦断面図である。
【図7】図7は、本発明のベイト剤容器の他の一例の平面図である。
【図8】図8は、本発明のベイト剤容器の別の一例の平面図である。
【図9】図9は、試験例2で得られた、各種容器入り及び容器無しのベイト剤のクロゴキブリ雌に対する殺虫効果を調べた結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 本発明のベイト剤容器
1a 本発明のベイト剤容器蓋部
1b 本発明のベイト剤容器本体
2 本発明のベイト剤容器蓋部の中央部
3 侵入口
4 リブ
5 嵌合孔
6 嵌合孔の嵌合ガイド(漏斗型)
7 容器蓋部のセンターピン
8 ベイト剤配置部
9 容器本体のセンターピン
10 嵌合突起部
11 嵌合突起部の嵌合ガイド
12 取っ手
13 配管取り付け部分

Claims (8)

  1. ゴキブリの容器内への侵入行動と喫食後のゴキブリの容器外への退却行動とがより直進的に行われ易いように、容器側壁の侵入口から容器本体のベイト剤配置部までの直進可能な距離を20〜45mmの範囲に設定し、且つゴキブリがベイト剤を喫食し易いように内部空間を広く取った、開放型の容器構造であって、尚かつ、侵入・喫食・退却という連続的な行動がより直進的に行われ易いように侵入口と退却口(他の侵入口)を1組以上有する、開放型のゴキブリ防除用ベイト剤容器。
  2. ベイト剤配置部を挟んで対称乃至ほぼ対称の位置に侵入口と退却口(他の侵入口)を有する請求項1に記載のベイト剤容器。
  3. ゴキブリが容器内でより直進的に歩行できるように、容器側面の侵入口から容器本体のベイト剤配置部までの直進可能な距離を20〜45mmの範囲に設定し、且つ、ベイト剤配置部周辺から容器蓋部上面までの高さを10〜20mmの範囲に設定し、更に容器側壁と底面と蓋部のみで囲まれた時の容器内部の全空間容積に対する実空間容積の割合(実空間容積率)を40%以上に設定してなる、請求項1又は2に記載のベイト剤容器。
  4. ゴキブリが容器内でベイト剤をより容易に喫食できるように、容器蓋部の中央部を略凸状にした、請求項1〜3の何れかに記載のベイト剤容器。
  5. ベイト剤の喫食状態を容器の外からでも確認できるように、容器の一部又は全体が半透明乃至透明の素材で成形されてなる、請求項1〜4の何れかに記載のベイト剤容器。
  6. 容器本体に収容するベイト剤を保持するために、ベイト剤配置部と蓋部中央に各々センターピンを取り付け、容器内からベイト剤がこぼれ落ちないように噛合させてなる、請求項1〜5の何れかに記載のベイト剤容器。
  7. 侵入口から指を挿入してもベイト剤に接触することがないように、容器蓋部側面にある複数個の侵入口と連続する内壁の片側又は両側から天面に向けてリブを取り付けてなる、請求項1〜6の何れかに記載のベイト剤容器。
  8. 容器蓋部との位置合わせが行い易いように、容器本体の周縁部にある複数個の嵌合部底部の傾斜壁が外側に向くように設計された立体型の嵌合ガイドを有し、且つ、本体嵌合部先端との嵌合を行い易くするために蓋部の周縁部にある嵌合孔に漏斗型のガイドを取り付けてなる、請求項1〜7の何れかに記載のベイト剤容器。
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