JP3591775B2 - テレビ受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車載テレビや携帯型テレビなど持ち運び可能なテレビ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地上放送においては、例えば、東京エリア、静岡エリア、名古屋エリアなど、各地域毎に異なる放送局が設置され、各地域毎に異なる周波数の信号が用いられて放送が行われている。従って、これらの地域間を移動した場合には、テレビ受信装置のチューナ設定を調整し直す必要がある。
【0003】
従来、車載テレビなど持ち運び可能なテレビ受信装置の中には、複数の放送地域をまたいで移動した場合に、移動先の放送局に合わせてチューナ設定を自動的に更新する機能を備えたものがある。
【0004】
また、GPS(Global Positioning System)による位置検出を利用することで、自動チューニング機能の向上を図る幾つかの提案もなされている。
【0005】
例えば、特開平6−292097号公報には、第1の従来例として、GPSによる位置検出により、ROMから該当地域のチューナ情報を読み出して、それに基づきチューナ設定の更新を自動的に行うテレビ受信機について開示されている。
【0006】
また、特開平9−331266号公報には、第2の従来例として、GPSによる位置検出機能に併せて、各地域におけるチューニング周波数やチャンネル番号ならびに放送内容の情報など細かな情報を記憶した記憶媒体を備えることで、地域を移動して自動チューニングが行われる際に、直前に受信していた番組と同ジャンルの番組が自動的に選局されて放送されると云った自動選局機能を備えた放送受信装置について開示されている。
【0007】
また、特開平11−331717号公報には、第3の従来例として、GPSによる位置検出機能と、各地域における放送局名とチャンネル番号およびチューニング周波数などの放送局情報を記憶したデータベースを備えることで、地域を移動して自動チューニングが行われる際に、同系列の放送局は同一のチャンネル番号に割り当てられるような機能を備えたテレビ受信装置について開示されている。
【0008】
また、特開2001−53635号公報には、第4の従来例として、デジタル地上放送におけるデータ放送の受信機能と、GPSによる位置検出機能とを併せて、地域を移動して自動チューニングが行われる際に、データ放送から移動先の各放送局で放送されている番組を検出し、直前に視聴していた番組と同一の番組を放送している放送局に選局を移し替えていくことで、自動チューニングが行われても同一の番組を継続的に視聴することのできる受信装置について開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1〜第3の従来例などにおいては、自動チューニングの機能向上に必要な情報をROM等の備え付けの記憶装置に蓄える構成であるため、各地域におけるチューニング周波数やチャンネル番号など余り変更されることのない情報の場合は良いが、放送番組に関する情報など頻繁に変更される情報には対応できない、或いは、データの移し替えに際しユーザ側において煩雑な処理が必要になると云った欠点がある。
【0010】
また、上記第4の従来例では、地上波放送に含まれるデータ放送を用いて自動チューニングの際の様々な付加機能を実現しているが、このような機能はアナログ地上波の放送では享受できないという欠点がある。アナログ地上波の放送でも番組情報や文字データなどのデータ放送が行われているが、アナログ地上波のデータ放送は、デジタルの場合に比べてデータ転送速度が著しく遅く、しかも、自動車のような移動体での受信は難しいため、これを用いて同様の機能を得ることは出来ない。
【0011】
また、上記第4の従来例では、地上波放送に含まれるデータ放送を用いているため、自動チューニングの際に行われる付加機能の内容は、放送局側で決定されるデータ放送の内容に拘束されることになり、付加機能の設計自由度が低くなるという欠点がある。また、あくまでもデータ放送は自動チューニングの付加機能のためにあるものでないため、データ放送の内容や方式(放送時間や放送間隔など)を独自の付加機能に合わせて最適化すると云ったことは出来ない。
【0012】
この発明の目的は、複数の放送地域をまたいで移動したときに、自動的にチューナ設定を行うテレビ受信装置において、自動チューニングの際に多種多様な付加機能を実現することのできるTV受信装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、放送信号を選択的に受信するTV(テレビジョン)チューナと、現在地を検出する位置検出手段(例えばGPSやPHS:Personal Handy Phoneの位置検出サービスなど)と、複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワーク(例えばインターネット)に接続するネットワーク接続手段と、上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、上記放送局情報には現在受信中の放送が番組中かコマーシャル中かを識別可能なコマーシャル放送情報(例えばコマーシャル放送が行われる時刻を示すコマーシャル時間情報など)が含まれ、上記制御手段は、現在受信中の放送がコマーシャル中のときに、上記TVチューナの設定更新を行う構成とした。このような手段によれば、コンピュータネットワークから取得した放送局情報に基づいてTVチューナの設定更新処理が行われるので、放送局情報として、各放送地域の放送局のチューニング周波数やチャンネル番号の割付け情報など固定的な情報に加え、放送番組や番組内容など固定的でない情報や、放送時間情報やコマーシャル時間情報などコンピュータネットワークから配信可能な多種多様な情報を自動チューニング処理に利用することができ、それにより、自動チューニングに関わる多種多様な付加機能を実現することができる。そして、番組視聴中にチューナの設定更新が行われて、視聴中の番組放送が途切れるなどの不都合を回避できる。
また、別の本発明では、放送信号を選択的に受信するTVチューナと、現在地を検出する位置検出手段と、複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに接続するネットワーク接続手段と、上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、上記放送局情報には少なくとも現在受信中の番組の放送時間に関する情報が含まれ、上記制御手段は、現在受信中の番組が放送終了まで所定時間内(例えば5分以内、3分以内あるいは1分以内など所定の微小時間内)である場合に、少なくとも現在受信している放送局に関する上記TVチューナの設定更新を現在受信中の番組の放送終了まで延期する構成とした。このような手段によれば、コンピュータネットワークから取得した放送局情報に基づいてTVチューナの設定更新処理が行われるので、放送局情報として、各放送地域の放送局のチューニング周波数やチャンネル番号の割付け情報など固定的な情報に加え、放送番組や番組内容など固定的でない情報や、放送時間情報やコマーシャル時間情報などコンピュータネットワークから配信可能な多種多様な情報を自動チューニング処理に利用することができ、それにより、自動チューニングに関わる多種多様な付加機能を実現することができる。一般に、放送地域を移った場合でも、暫くは、移動元の放送信号が受信できる状態にあるので、視聴中の番組があと僅かで終了するのに、終了直前でチューナ設定が更新されて番組が見られなくなるよりも、終了した後にチューナ設定の更新が行われた方がユーザに親切であるが、上記構成によれば、それが実現される。
【0014】
また、別の本発明では、放送信号を選択的に受信するTVチューナと、現在地を検出する位置検出手段と、複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに接続するネットワーク接続手段と、上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、上記放送局情報には現在受信中の放送が番組中かコマーシャル中かを識別可能なコマーシャル放送情報と、少なくとも現在受信中の番組の放送時間に関する情報が含まれ、上記制御手段は、現在受信中の放送がコマーシャル中のときに、上記TVチューナの設定更新を行い、現在受信中の番組が放送終了まで所定時間内である場合に、少なくとも現在受信している放送局に関する上記TVチューナの設定更新を現在受信中の番組の放送終了まで延期する構成とした。このような手段によれば、コンピュータネットワークから取得した放送局情報に基づいてTVチューナの設定更新処理が行われるので、放送局情報として、各放送地域の放送局のチューニング周波数やチャンネル番号の割付け情報など固定的な情報に加え、放送番組や番組内容など固定的でない情報や、放送時間情報やコマーシャル時間情報などコンピュータネットワークから配信可能な多種多様な情報を自動チューニング処理に利用することができ、それにより、自動チューニングに関わる多種多様な付加機能を実現することが出来る。そして、番組視聴中にチューナの設定更新が行われて、視聴中の番組放送が途切れるなどの不都合を回避できる。一般に、放送地域を移った場合でも、暫くは、移動元の放送信号が受信できる状態にあるので、視聴中の番組があと僅かで終了するのに、終了直前でチューナ設定が更新されて番組が見られなくなるよりも、終了した後にチューナ設定の更新が行われた方がユーザに親切であるが、上記構成によれば、それが実現される。
【0015】
具体的には、上記ネットワーク接続手段として携帯型電話機を利用することが出来る。
【0016】
また、上記放送局情報には各放送局のチューニング周波数および各放送局とチャンネル番号との割付けに関する情報が含まれ、上記制御手段は、上記TVチューナのチューニング周波数とチャンネル番号の割り付けの設定を現在地で受信可能な放送局に合わせるように上記TVチューナの設定更新を行う構成とする。それにより、ユーザの手を煩わせることなく自動的に各地域に応じたチューニング設定とチャンネル割り付けとを行うことが出来る。
【0018】
また望ましくは、上記放送局情報には移動元の放送地域の番組情報と移動先の放送地域の番組情報とが含まれ、上記制御手段は、上記TVチューナの設定更新の際に、現在受信中の放送が移動先の放送地域の放送局でも放送されている場合に、同一の番組が引き続き受信されるようにTVチューナの受信設定を更新するように構成すると良い。それにより、複数の放送地域をまたいで移動した場合でも、同一の番組の視聴を連続的に続けることが出来る。
【0021】
また望ましくは、上記放送局情報には移動元の放送地域の番組情報と移動先の放送地域の番組情報とが含まれ、上記制御手段は、複数の放送地域の放送信号を重複して受信可能な重複地域において、同一番組を放送している放送局が複数ある場合に、これらのうち何れかについてチャンネル番号の割り付けを行わないように構成すると良い。
【0022】
一般に、放送番組の確認を行う際には、チャンネルアップキーやチャンネルダウンキーを操作してチャンネルを切替えながら確認が行われる。しかし、地域によっては、例えば同系列の複数の放送局から放送受信が可能であったり、また、系列の異なる複数の放送局で同一の番組の放送が行われている場合もあり、受信可能な全ての放送局をチャンネル番号に割り当てたのでは、ユーザが放送番組を確認する際にチャンネルを認識するのに混同が生じたり、あるいは、視聴番組を選択するのに同一番組が2回現れてしまい分り難いということがある。そこで、上記構成により、同一番組の2重登録が回避されるので、上記の不都合を回避することが出来る。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態であるテレビ受信装置のシステム構成図、図2はテレビ受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【0025】
この実施の形態のテレビ受信装置は、自動チューニング機能を有した車載用のテレビ受信装置であり、図1に示すように、テレビ受信機10、位置検出手段としてのGPS受信機12、並びに、ネットワーク接続手段としての携帯電話機14から構成される。テレビ受信機10には、GPS受信機および携帯電話機がそれぞれ接続可能なシリアルポートが設けられ、一般的なGPS受信機および一般的な携帯電話機を接続してシステムを組むことが出来る。
【0026】
図2に示すように、この実施の形態におけるテレビ受信機10は、放送信号を受信するアンテナ40と、アンテナ40から受信した放送信号から所定周波数の信号を選択し中間周波数に変換するチューナ部(TVチューナ)41と、変換して得られた中間周波数の信号を増幅する中間周波増幅部42と、この増幅された中間周波数の信号から音声信号を分離して出力する音声信号処理部43と、同様に中間周波数信号から映像信号を分離して出力する映像信号処理部44と、音声出力を行うスピーカ45と、映像出力するディスプレイ46と、リモコンやテレビ受信機10の外面に設けられた操作ボタンなどの操作部47と、テレビ受信機10の全体制御や外部接続されるGPS受信機12との通信制御ならびに携帯電話14を介したデータ通信処理の制御を行うマイクロコンピュータからなる制御部48と、携帯電話14の発信や切断処理ならびに通信データのバッファ処理を行う通信処理部49と、チューナ部41にて選択される各放送局のチューニング周波数や各放送局とリモコンの10キーに割付けるチャンネル番号との対応関係を示す情報が格納されるチャンネル設定メモリ50等から構成される。
【0027】
制御部48は、操作部47から10キーの入力信号が入力された場合に、チャンネル設定メモリ50から、操作された10キーに対応する放送局のチューニング周波数を読出し、該チューニング周波数の放送信号が選択されるようにチューナ部41を制御するものである。それにより、操作部47の操作により選択されたチャンネルのテレビ放送が受信される。また、この制御部48は、内部ROMに格納された制御プログラムに従って、放送エリア間を移動した際に、上記のチャンネル設定メモリ50のチャンネル番号の割付け情報やチューニング周波数の情報を書き替えてチューナ設定を更新する自動チューニング処理を行う制御手段としても機能する。
【0028】
通信処理部49は、携帯電話機14に対して所定のコマンドコードを送ってインターネットに接続するサービスプロバイダに発信・接続させてデータ通信を行ったり、サービスプロバイダとの接続を切断させたりする。
【0029】
GPS受信機12は、制御部48のコマンド信号により、GPSアンテナ12Aから受信した軌道衛星の信号から現在地の緯度と経度とを割り出してこれらの位置データをテレビ受信機1の制御部48に出力するものである。
【0030】
この実施の形態のテレビ受信装置は、上記のように構成され、制御部48の制御により、複数の放送地域をまたいで移動した場合に、次に示すような自動チューニング処理を行うようになっている。
【0031】
図3は、インターネットを介して配信されている放送局情報の一例を示すデータテーブル、図4は、テレビ受信装置の制御部により実行される自動チューニング処理の流れを示すフローチャートである。
【0032】
図4のフローチャートは、例えば、テレビ受信機1の電源投入時や所定の周期毎(例えば数秒〜数分)に繰返し開始される。この自動チューニング処理が開始されると、先ず、ステップS1においてGPS受信機12から位置情報の取得を行い、ステップS2において放送エリア変更の有無が判定される。
【0033】
判定の結果、隣接する放送エリアに近づいてエリアの変更が確認或いは予測されれば、ステップS3以降の自動チューニングの処理に移行するが、エリアの変更の確認或いは予測がなければ、そのままこの自動チューニング処理を終了して、次の開始まで待機する。
【0034】
放送エリアの変更があってステップS3に移行すると、該ステップにおいて、先ず、携帯電話機14にサービスプロバイダへの発信を行わせてインターネットと接続し、続くステップS4でインターネット上の所定のサイトから移動元と移動先の各放送エリアの放送局情報をダウンロードする。
【0035】
ここで、インターネットで配信される上記の放送局情報について説明する。図3(a)に示すように、放送局情報は、各放送エリア毎に該放送エリアで開局されている各放送局についての情報が集合されたものである。なお、例えば静岡エリアなど、他県の放送局の信号も届くようなエリアでは、他県の放送局の情報も静岡エリアの放送局情報に含ませておくと良い。
【0036】
各放送局の情報には、図3(b)に示すように、チューニング周波数、該放送エリアで割り当てられているチャンネル番号、少なくとも現在から前後数時間分の番組名や放送時間が示される番組表データ、CM放送を除いた純粋な番組放送の開始時刻や終了時刻を示す番組時間表データ、CM放送情報としてCM放送の詳細な開始時刻や時間を示すCM時間表データなどが含まれる。
【0037】
そして、上記のような放送局情報をダウンロードしたら、ステップS5において携帯電話に切断コマンドを送信してネットワーク接続を解除し、ステップS6に移行する。
【0038】
ステップS6では、ダウンロードした移動元の放送エリアの番組時間表データと現在時刻とを比較して、現在視聴中の番組の残り時間が3分以内か否か判別する。そして、3分以内であれば、ステップS7に移行して番組終了まで待機してステップS8に移行するが、3分以内でなければ、そのままステップS8に移行する。なお、この時間は適宜変更可能である。
【0039】
ステップS8では、ダウンロードしたCM時間表データと現在時刻とを比較して、3分以内にCMになるか否かを判別する。そして、3分以内にCMになるのであれば、ステップS9に移行してCMまで待機してからステップS10に移行するが、3分以内にCMがなければ、そのままステップS10に移行する。
【0040】
つまり、上記のステップS6〜S9の処理により、番組終了まで3分以内のときには番組終了を待ってから、さらに、CMまで3分以内のときにはCM放送になるまで待ってからチューナ設定の更新が行われるようになっている。
【0041】
その後、ステップS10に移行したら、ダウンロードした移動先の放送局データに基づき移動先のチューニング周波数と10キーのチャンネル番号の割付けの情報をチャンネル設定メモリ50の所定の領域に上書きする。この上書き処理により、チューナ設定の更新がなされる。
【0042】
次いで、ステップS11に移行したら、ダウンロードした移動先の番組表データと移動元の番組表データとを比べて、直前に受信していた番組と同一の番組が移動先の放送エリアでも行われていないか判別し、あればステップS12で同一番組が受信されるようにチャンネル選択を行ってからステップS13に移行するが、なければそのままステップS13に移行する。
【0043】
つまり、このステップS11,S12の処理により、複数の放送エリアをまたいで移動した場合に、両エリアで同一番組が放送しているときに、ユーザが何ら操作を行わずして同一番組を引き続き視聴することが可能となる。
【0044】
ステップS13では、ダウンロードした移動先の番組表データに基づき、移動先の放送エリアで複数の放送局で同一番組の放送がされているか否かの判別を行い、されていれば、同一番組を放送している複数の放送局のうち何れかを残して、その他はチャンネル割付けを解除する。すなわち、チャンネル設定メモリ50に格納されているチャンネル割付けの情報から上記放送局の割付け情報を削除する。
【0045】
このステップS13,S14の処理により、同一番組を放送している放送局のチャンネル割付けが解除されるので、複数の放送局の映像を切替えながら視聴番組を選択する際に、同一番組が繰返し現れてチャンネル選択の操作が分りにくくなるといった不都合を回避できる。
【0046】
なお、チャンネル割付けの解除を行った場合には、制御部48が実行する別のルーチン処理にて、その後、チャンネル割付けが解除された放送局において他局と異なる番組が放送される場合に、チャンネル割付けの再設定を行うように構成すると良い。
【0047】
そして、上記のステップS13又はS14の処理の後、この自動チューニング処理を終了して、次に開始されるまで待機する。
【0048】
以上のように、この実施の形態のテレビ受信装置によれば、インターネットから取得した放送局情報に基づいて自動チューニング処理が行われるので、放送局情報として、各放送地域の放送局のチューニング周波数やチャンネル番号の割付け情報など固定的な情報に加え、番組表データ、番組時間表データおよびCM時間表データなど、固定的でない多種多様な情報を利用することができる。そして、それにより、チューニング設定更新のタイミングを番組終了までずらしたり、CM放送になるまでずらしたり、同一番組を連続的に視聴可能としたり、複数の放送局で同一番組が行われている場合に、これらの放送局の番組割り付けを1つを残して解除するなど、様々な付加機能を実現することが出来る。
【0049】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、位置検出手段としてGPSを挙げたが、その他、PHSの位置検索サービスや、同様の様々な手段を利用しても良い。また、放送局情報を取得するコンピュータネットワークとしてインターネットを挙げたが、その他、専用のコンピュータネットワークを利用するようにしても良い。
【0050】
また、放送局情報の形式や内容は、図3に示したものは一例に過ぎず、種々の変形が可能である。また、上記実施の形態では、チャンネル設定メモリ50への設定データの書き込みによりチューナ設定が行われる構成としたが、チューナ部に設けられたスイッチの切替えによりチューナ設定が行われる形式のものでも、同様に本発明を適用することが出来る。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に従うと、コンピュータネットワークから取得した放送局情報に基づいてTVチューナの設定更新処理が行われるので、放送局情報としてコンピュータネットワークから配信可能な多種多様な情報を利用することができ、それにより、チューニング設定更新のタイミングを番組終了までずらしたり、CM放送になるまでずらしたり、同一番組を連続的に視聴可能としたり、複数の放送局で同一番組が行われている場合に、これらの放送局の番組割り付けを1つを残して解除するなど、自動チューニングに関わる多種多様な付加機能を実現することが出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるテレビ受信装置のシステム構成を示す図である。
【図2】図1のテレビ受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】コンピュータネットワークから配信される放送局情報のデータ内容を示すデータテーブルである。
【図4】テレビ受信装置の制御部により実行される自動チューニング処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 テレビ受信機
12 GPS受信機
14 携帯電話機
40 アンテナ
41 チューナ部
47 操作部
48 制御部
49 通信処理部
50 チャンネル設定メモリ

Claims (8)

  1. 放送信号を選択的に受信するTVチューナと、
    現在地を検出する位置検出手段と、
    複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに携帯型電話機を介したデータ通信により接続するネットワーク接続手段と、
    上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、
    上記放送局情報には、各放送局のチューニング周波数および各放送局とチャンネル番号との割付けに関する情報と、現在受信中の放送が番組中かコマーシャル中かを識別可能なコマーシャル放送情報と、少なくとも現在受信中の番組の放送時間に関する情報と、移動元の放送地域の番組情報および移動先の放送地域の番組情報とが含まれ、
    上記制御手段は、上記TVチューナのチューニング周波数とチャンネル番号の割り付けの設定を現在地で受信可能な放送局に合わせるように上記TVチューナの設定更新を行うとともに、このTVチューナの設定更新がコマーシャル放送中に行うか、或いは、現在受信中の番組が放送終了まで所定時間内である場合に少なくとも現在受信している放送局に関する上記TVチューナの設定更新を現在受信中の番組の放送終了まで延期するように制御し、且つ、現在受信中の放送が移動先の放送地域の放送局でも放送されている場合に同一の番組が引き続き受信されるようにTVチューナの受信設定を更新し、さらに、複数の放送地域の放送信号を重複して受信可能な重複地域において同一番組を放送している放送局が複数ある場合に、これらのうち何れかについてチャンネル番号の割り付けを行わないように構成されていることを特徴とするテレビ受信装置。
  2. 放送信号を選択的に受信するTVチューナと、
    現在地を検出する位置検出手段と、
    複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに接続するネットワーク接続手段と、
    上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、
    上記放送局情報には現在受信中の放送が番組中かコマーシャル中かを識別可能なコマーシャル放送情報が含まれ、
    上記制御手段は、現在受信中の放送がコマーシャル中のときに、上記TVチューナの設定更新を行うように構成されていることを特徴とするテレビ受信装置。
  3. 放送信号を選択的に受信するTVチューナと、
    現在地を検出する位置検出手段と、
    複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに接続するネットワーク接続手段と、
    上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、
    上記放送局情報には少なくとも現在受信中の番組の放送時間に関する情報が含まれ、
    上記制御手段は、現在受信中の番組が放送終了まで所定時間内である場合に、少なくとも現在受信している放送局に関する上記TVチューナの設定更新を現在受信中の番組の放送終了まで延期するように構成されていることを特徴とするテレビ受信装置。
  4. 放送信号を選択的に受信するTVチューナと、
    現在地を検出する位置検出手段と、
    複数の放送地域の各放送局により行われているテレビ放送に関する放送局情報が配信されるコンピュータネットワークに接続するネットワーク接続手段と、
    上記位置検出手段の検出結果および上記ネットワーク接続手段を介して受信した上記放送 局情報に基づき、複数の放送地域をまたいで移動する際に上記TVチューナの設定更新を行う制御手段とを備え、
    上記放送局情報には現在受信中の放送が番組中かコマーシャル中かを識別可能なコマーシャル放送情報と、少なくとも現在受信中の番組の放送時間に関する情報が含まれ、
    上記制御手段は、現在受信中の放送がコマーシャル中のときに、上記TVチューナの設定更新を行い、且つ、現在受信中の番組が放送終了まで所定時間内である場合に、少なくとも現在受信している放送局に関する上記TVチューナの設定更新を現在受信中の番組の放送終了まで延期するように構成されていることを特徴とするテレビ受信装置。
  5. 上記ネットワーク接続手段は携帯型電話機であることを特徴とする請求項2乃至4に記載のテレビ受信装置。
  6. 上記放送局情報には各放送局のチューニング周波数および各放送局とチャンネル番号との割付けに関する情報が含まれ、
    上記制御手段は、上記TVチューナのチューニング周波数とチャンネル番号の割り付けの設定を現在地で受信可能な放送局に合わせるように上記TVチューナの設定更新を行うように構成されていることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のテレビ受信装置。
  7. 上記放送局情報には移動元の放送地域の番組情報と移動先の放送地域の番組情報とが含まれ、
    上記制御手段は、上記TVチューナの設定更新の際に、現在受信中の放送が移動先の放送地域の放送局でも放送されている場合に、同一の番組が引き続き受信されるようにTVチューナの受信設定を更新するように構成されていることを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のテレビ受信装置。
  8. 上記放送局情報には移動元の放送地域の番組情報と移動先の放送地域の番組情報とが含まれ、
    上記制御手段は、複数の放送地域の放送信号を重複して受信可能な重複地域において、同一番組を放送している放送局が複数ある場合に、これらのうち何れかについてチャンネル番号の割り付けを行わないように構成されていることを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載のテレビ受信装置。
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