JP3591403B2 - 内燃機関の触媒昇温装置 - Google Patents

内燃機関の触媒昇温装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に搭載される内燃機関の排気を浄化する技術に関し、特に内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒を早期に活性させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等に搭載される内燃機関では、排気中に含まれる有害ガス成分を十分に浄化した上で大気中に放出することが要求されている。このような要求に対し、内燃機関の排気通路に排気浄化触媒を設け、その排気浄化触媒によって排気中に含まれる有害ガス成分を浄化する技術が提案されている。
【0003】
排気浄化触媒としては、例えば、三元触媒、吸蔵還元型NOx触媒、選択還元型NOx触媒、酸化触媒、もしくは、これらの排気浄化触媒を適宜組み合わせてなる排気浄化触媒など、多種多様の排気浄化触媒が開発されている。
【0004】
上記した排気浄化触媒は、一様にして所定温度以上で活性して排気中の有害ガス成分を浄化可能となるため、内燃機関が冷間始動された場合のように排気浄化触媒の温度が所定温度未満となるような場合には排気中の有害ガス成分を十分に浄化することができない。
【0005】
特に、内燃機関が冷間始動された場合は、筒内の温度が低く混合気の燃焼が不安定となりやすいため、比較的多量の未燃燃料成分が排出されるが、その際に排気浄化触媒が未活性状態にあると比較的多量の未燃燃料成分が浄化されずに大気中に放出されることになる。
【0006】
従って、内燃機関が冷間始動される場合には、排気浄化触媒を早期に活性させて始動時及び始動直後の排気エミッションの悪化を抑制することが重要である。このような要求に対し、従来では、特許第2710269号公報に記載されたような火花点火機関用触媒加熱バーナが提案されている。
【0007】
前記公報に記載された火花点火機関用触媒加熱バーナは、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、排気浄化触媒より上流の排気通路に設けられた燃焼器とを備え、内燃機関が冷間始動された後の暖機運転状態にあるときに、内燃機関の半数の気筒を過濃混合気で運転して可燃ガスを生成すると同時に、残りの半数の気筒に対する燃料噴射を停止し、先の半数の気筒から排出される可燃ガスと残りの半数の気筒から排出させる空気とを前記燃焼器にて混合及び燃焼させることにより、排気浄化触媒を急速に加熱しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した火花点火機関用触媒加熱バーナは、内燃機関の半数の気筒群から排出された可燃ガスと残り半数の気筒群から排出された空気とを混合及び燃焼するための燃焼器が必要とするが、上記したような燃焼器は、他の排気通路に比して断面積が大きく且つ熱容量が大きくなるため、内燃機関が通常の運転状態にあるときには排気の温度を低下させる要因となる。
【0009】
燃焼器において排気の温度が低下すると、燃焼器より下流に位置する排気浄化触媒は、低温の排気によって冷却されることになり、排気浄化触媒の温度が活性温度より低くなってしまう虞がある。
【0010】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものでああり、内燃機関から供給される可燃混合気を排気浄化触媒より上流の排気通路にて燃焼させることにより排気浄化触媒の昇温を図る装置において、可燃ガスと空気とを混合するためのチャンバを設けることなく、可燃ガスと空気とを混合可能な技術を提供することにより、通常運転時における排気浄化触媒の不要な温度低下を防止し、以て排気エミッションの悪化を抑制することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置は、
内燃機関に接続された排気通路と、
前記排気通路の途中に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する主排気浄化触媒と、
前記排気通路において前記主排気浄化触媒より上流の部位に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する副排気浄化触媒と、
前記排気通路において前記主排気浄化触媒と前記副排気浄化触媒との間の部位に設けられる着火手段と、
前記副排気浄化触媒より上流の排気通路へ燃料及び空気を供給する可燃成分供給手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
このように構成された触媒昇温装置では、主排気浄化触媒を加熱する必要がある場合には、可燃成分供給手段と着火手段とが作動されることになる。
可燃成分供給手段が作動されると、副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料と空気が供給され、それらの燃料と空気が副排気浄化触媒へ流入する。
【0013】
その際、副排気浄化触媒内には、前記排気通路の径に比して極めて小さい径の流路が複数形成されているため、そのような細い流路を燃料と空気とが流れると、燃料と空気とが互いに十分に混ざり合うことになる。その結果、副排気浄化触媒から流出するガスは、燃料と空気とが予混合された可燃なガス、すなわち可燃混合気となる。
【0014】
副排気浄化触媒から排出された可燃混合気は、副排気浄化触媒と主排気浄化触媒との間の排気通路に配置された着火手段によって着火されて燃焼する。可燃混合気が燃焼した際に発生する高温の既燃ガスは、着火手段より下流に位置する主排気浄化触媒へ流入し、既燃ガスが持つ多量の熱が主排気浄化触媒に伝達される。この結果、主排気浄化触媒は早期に活性温度域まで昇温されることになる。
【0015】
本発明に係る触媒昇温装置において、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了する直前に、副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0016】
この場合、内燃機関から排気が排出される前に主排気浄化触媒が活性温度域まで昇温されることになるため、内燃機関の始動が完了して該内燃機関から排気が排出されるときには主排気浄化触媒において排気中の有害ガス成分を浄化することが可能となる。
【0017】
内燃機関の始動が完了する直前に副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料と空気とを供給するにあたり、可燃成分供給手段は、内燃機関のクランキング時に、該内燃機関の全ての気筒において燃料噴射弁の作動を許容するとともに点火栓の作動を禁止することにより、内燃機関の全ての気筒から未燃状態の混合気を排出させ、以て副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0018】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了する直前に副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料と空気とを供給するにあたり、内燃機関のクランキング時に、該内燃機関の全ての気筒において点火栓の作動を禁止すると同時に、一部の気筒において燃料噴射弁の作動を許容することにより、前記一部の気筒から未燃状態の混合気を排出させ、以て副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0019】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了する直前に副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料と空気とを供給するにあたり、内燃機関のクランキング時に、該内燃機関の全ての気筒において燃料噴射弁の作動を許容すると同時に、一部の気筒において点火栓の作動を禁止することにより、前記一部の気筒から未燃状態の混合気を排出させ、以て副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0020】
一方、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置において、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了した直後に、副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0021】
この場合、内燃機関が始動された直後に主排気浄化触媒が活性温度域まで昇温されることになるため、内燃機関が冷間始動された場合のように、主排気浄化触媒が未活性状態にある状況下で内燃機関が始動された場合において、始動直後の排気エミッションの悪化が抑制される。
【0022】
内燃機関の始動が完了した直後に副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料及び空気を供給するにあたり、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了した直後に、該内燃機関の一部の気筒から未燃燃料を含む排気を排出させるとともに、他の気筒から未燃の空気を含む排気を排出させることにより、副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料及び空気を供給するようにしてもよい。
【0023】
可燃成分供給手段は、内燃機関の一部の気筒から未燃燃料を含む排気を排出させる場合は、前記した一部の気筒において燃料過剰状態の混合気を燃焼させることにより、その一部の気筒から排出される排気に未燃燃料が残留するようにしてもよい。
【0024】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の一部の気筒から未燃燃料を含む排気を排出させる場合は、前記した一部の気筒の燃料噴射弁から燃焼に供される主たる燃料を噴射させた上で副次的な燃料を噴射させることにより、前記した一部の気筒から排出される排気に未燃燃料が含まれるようにしてもよい。副次的な燃料の噴射時期としては、主燃料の燃焼が終了した後を例示することができ、より具体的には、前記した一部の気筒の膨張行程後半、もしくは前記一部の気筒の排気行程時を例示することができる。
【0025】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の一部の気筒から未燃の燃料を含む排気を排出させる場合は、前記した一部の気筒において低温燃焼を行わせるようにしてもよい。この場合、低温燃焼が行われた気筒では、燃料噴射弁から噴射された燃料が完全燃焼せず、前記した気筒から排出される排気に比較的多量の未燃燃料が残留することになる。
【0026】
ここで、低温燃焼を行わせる方法としては、内燃機関の排気系を流れる排気の一部を吸気系へ再循環させる、いわゆる排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を比較的多量に行う方法を例示することができる。
【0027】
一方、可燃成分供給手段は、内燃機関の他の気筒から未燃の空気を含む排気を排出させる場合は、前記した他の気筒において酸素過剰状態の混合気を燃焼させるようにしてもよい。
【0028】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の他の気筒から未燃の空気を含む排気を排出させる場合は、前記した他の気筒において燃料噴射弁の作動を禁止するようにしてもよい。
【0029】
また、可燃成分供給手段は、内燃機関の始動が完了した直後に、該内燃機関の全ての気筒おいて燃料過剰状態の混合気を燃焼させるとともに、副排気浄化触媒より上流の排気通路へ二次空気を供給することにより、副排気浄化触媒上流の排気通路へ燃料及び空気を供給するようにしてもよい。尚、ここでいう「副排気浄化触媒上流の排気通路」とは、内燃機関の燃焼室から副排気浄化触媒に至る通路を示し、例えば、内燃機関内に形成された排気ポートや内燃機関に接続された排気通路等を含むものとする。
【0030】
本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置において、副排気浄化触媒は、該副排気浄化触媒内に形成される排気流路の径が消炎径以下となるように構成されるようにしてもよい。
【0031】
この場合、副排気浄化触媒と主排気浄化触媒との間の排気通路で可燃混合気が燃焼された場合に、可燃混合気の燃焼によって発生する火炎が副排気浄化触媒より上流側へ逆流することがなくなるため、可燃混合気の火炎が安定し、主排気浄化触媒を確実に加熱することが可能となる。
【0032】
本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置において、主排気浄化触媒は、上流側の端部が開放され且つ下流側の端部が閉塞された流路と、上流側の端部が閉塞され且つ下流側の端部が開放された流路とを交互にハニカム状に配置して形成される、いわゆるウォールフロー型の触媒であってもよい。
【0033】
これは、可燃混合気の燃焼によって煤等が発生した場合に、その煤が主排気浄化触媒にて除去することにより、可燃混合気の燃焼に起因した排気エミッションの悪化が防止される。
【0034】
本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置において、着火手段は、可燃混合気の着火によって生じる火炎が主排気浄化触媒内における触媒担体より上流の部位に形成されるよう配置されるようにしてもよい。
【0035】
その際、主排気浄化触媒における触媒担体より上流の部位は、断熱構造とされるようにしてもよい。
本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置において、主排気浄化触媒が所望の温度域まで昇温した後の所定期間に、副排気浄化触媒より上流の排気通路へ空気のみを供給する空気供給手段と、所定期間が経過した後に前記内燃機関を始動させる機関始動手段とを更に備えるようにしてもよい。
【0036】
これは、主として、内燃機関の始動が完了する直前に主排気浄化触媒を加熱させる場合を想定したものであり、主排気浄化触媒の加熱終了後の所定期間は内燃機関から空気のみが排出されることにより、内燃機関から着火手段に至る排気通路に残留している可燃混合気が一掃されることになるため、排気浄化触媒の加熱終了後に内燃機関から着火手段に至る排気通路において可燃混合気が燃焼することがない。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0038】
<実施の形態1>
先ず、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第1の実施態様について図1から図5に基づいて説明する。
【0039】
図1は、本実施の形態に係る触媒昇温装置を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2aを有する4サイクルの水冷式ガソリンエンジンである。この内燃機関1には、各気筒2aの燃焼室に臨むよう点火栓2bが取り付けられるとともに、その噴孔が各気筒の燃焼室に臨むよう燃料噴射弁3が取り付けられている。
【0040】
各燃料噴射弁3は、燃料分配管4と連通しており、燃料分配管4は、図示しない燃料ポンプと連通している。前記燃料ポンプから吐出された燃料は、前記燃料分配管4に供給され、次いで燃料分配管4から各燃料噴射弁3へ分配されるようになっている。
【0041】
各燃料噴射弁3は、電気配線を介して駆動回路5と接続されており、前記駆動回路5から燃料噴射弁3へ駆動電力が印加されると、前記燃料噴射弁3が開弁して燃料を噴射するようになっている。
【0042】
前記内燃機関1には、吸気枝管6が接続され、前記吸気枝管6の各枝管は、図示しない吸気ポートを介して各気筒2aの燃焼室と連通している。
前記吸気枝管6は、サージタンク7に接続され、サージタンク7は、吸気管8を介してエアクリーナボックス9に接続されている。
【0043】
前記吸気管8には、図示しないアクセルペダルと連動して、前記吸気管8内を流れる吸気流量を調節するスロットル弁10が設けられている。スロットル弁10には、該スロットル弁10の開度に対応した電気信号を出力するスロットルポジションセンサ11が取り付けられている。
【0044】
前記吸気管8において前記スロットル弁10より上流の部位には、吸気管8内を流れる吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ12が取り付けられている。
【0045】
一方、内燃機関1には、排気枝管13が接続され、排気枝管13の各枝管が図示しない排気ポートを介して各気筒2aの燃焼室と連通している。前記排気枝管13は、排気管14に接続され、排気管14は、下流にて図示しないマフラーに接続されている。
【0046】
前記排気管14の途中には、該排気管14内を流れる排気に含有される有害ガス成分を浄化する第1の排気浄化触媒15が設けられている。この第1の排気浄化触媒15は、本発明に係る副排気浄化触媒の一実施態様であり、例えば、排気の流れ方向に沿う貫通孔を複数有するよう格子状に形成されたコージェライトからなるセラミック担体と、セラミック担体の表面にコーティングされた触媒層とを備え、前記触媒層が多数の細孔を有する多孔質のアルミナ(Al)の表面に白金−ロジウム(Pt−Rh)系あるいはパラジウム−ロジウム(Pd−Rh)系の貴金属触媒物質を担持させて形成された三元触媒である。
【0047】
このように構成された第1の排気浄化触媒15は、所定温度以上のときに活性し、該第1の排気浄化触媒15に流入する排気の空燃比が所望の空燃比近傍にあると、排気中に含まれる炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を排気中の酸素Oと反応させてHO及びCOへ酸化すると同時に、排気中のNOを排気中のHC及びCOと反応させてHO、CO、Nへ還元する。
【0048】
前記排気管14において前記第1の排気浄化触媒15より下流の部位には、第2の排気浄化触媒16が設けられている。この第2の排気浄化触媒16は、本発明に係る主排気浄化触媒の一実施態様であり、筒体の両端にテーパー状のコーン部が形成されたケーシング16aと、前記ケーシング16aの筒体に対応した部位に内装された触媒本体16bとを備えている。
【0049】
前記触媒本体16bは、図2、図3に示すように、上流側の端部が開放され且つ下流側の端部が閉塞された第1流路160と上流側の端部が閉塞され且つ下流側の端部が開放された第2流路161とをハニカム状をなすよう配置してなる多孔質の担体と、前記担体の表面に形成された触媒層とからなるウォールフロー型の排気浄化触媒である。
【0050】
前記した担体としては、多孔質のセラミックやゼオライト等を例示することができ、前記した触媒層としては、多孔質のアルミナ(Al)の表面に白金−ロジウム(Pt−Rh)系あるいはパラジウム−ロジウム(Pd−Rh)系の貴金属触媒物質が担持されたもの、または、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)もしくはセシウム(Cs)等のアルカリ金属と、バリウム(Ba)やカルシウム(Ca)等のアルカリ土類と、ランタン(La)やイットリウム(Y)等の希土類とから選択された少なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属類とからなるもの等を例示することができる。
【0051】
このように構成された第2の排気浄化触媒16では、該第1の排気浄化触媒16に流入した排気は、先ず第1流路160に導かれ、次いで担体の壁面に形成された細孔を通って第2流路161へ流れ、第2流路161から下流の排気管14へ排出される。
【0052】
排気が担体壁面の細孔を通過する際に、排気中に含まれる煤や未燃燃料成分などの粒子状物質が担体によって捕集されるとともに、排気中に含まれる有害ガス成分が担体表面の触媒層にて浄化されることになる。
【0053】
ここで図1に戻り、前記第2の排気浄化触媒16のケーシング16aにおいて触媒本体16bより上流に位置するコーン部には、圧電素子からなる着火装置17が設けられている。この着火装置18は、本発明にかかる着火手段を実現するものである。
【0054】
その際、前記ケーシング16aのコーン部は、断熱構造で形成されることが好ましい。コーン部を断熱構造とする方法としては、コーン部の内壁面にセラミックコートを施す方法や、コーン部の外壁を二重構造とし、且つ二重構造の壁面間に真空層を設ける方法などを例示することができる。
【0055】
次に、前記排気管14において前記第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との間に位置する部位には、該排気管14内を流れる排気の空燃比、言い換えれば前記第2の排気浄化触媒16に流入する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ18が取り付けられている。
【0056】
前記空燃比センサ18は、例えば、ジルコニア(ZrO)を筒状に焼成した固体電解質部と、この固体電解質部の外面を覆う外側白金電極と、前記固体電解質部の内面を覆う内側白金電極とから形成され、前記電極間に電圧が印加された場合に、酸素イオンの移動に伴って排気ガス中の酸素濃度(理論空燃比よりもリッチ側のときは未燃ガス成分の濃度)に比例した値の電圧を出力するセンサである。
【0057】
続いて、前記排気管14において前記第2の排気浄化触媒16より下流の部位には、該排気管14内を流れる排気の流量を調節する排気絞り弁19が設けられている。前記排気絞り弁19には、ステッパモータ等からなり印加電力の大きさに応じて前記排気絞り弁19を開閉駆動する排気絞り用アクチュエータ20が取り付けられている。
【0058】
一方、内燃機関1には、図示しないクランクシャフトの端部に取り付けられたタイミングロータと、内燃機関1のシリンダブロックに取り付けられた電磁ピックアップとから構成され、前記クランクシャフトが所定角度(例えば、10度)回転する都度、パルス信号を出力するクランクポジションセンサ21が取り付けられている。
【0059】
前記内燃機関1には、該内燃機関1のシリンダブロック及びシリンダヘッドに形成されたウォータジャケット内を流れる冷却水の温度に対応した電気信号を出力する水温センサ22が取り付けられている。
【0060】
このように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)23が併設されている。ECU23には、スロットルポジションセンサ11、エアフローメータ12、空燃比センサ18、クランクポジションセンサ21、水温センサ22等の各種センサが電気配線を介して接続され、各センサの出力信号がECU23に入力されるようになっている。
【0061】
前記ECU23には、点火栓2b、駆動回路5、着火装置17、排気絞り用アクチュエータ20等が電気配線を介して接続され、前記ECU23が上記した各種センサの出力信号値をパラメータとして点火栓2b、駆動回路5、着火装置17、排気絞り用アクチュエータ20等を制御することが可能となっている。
【0062】
ここで、ECU23は、図4に示すように、双方向性バス24により相互に接続された、CPU25とROM26とRAM27とバックアップRAM28と入力ポート29と出力ポート31とを備えるとともに、前記入力ポート29に接続されたA/Dコンバータ(A/D)30を備えている。
【0063】
前記入力ポート29は、クランクポジションセンサ21のようにデジタル信号形式の信号を出力するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をCPU25やRAM27へ送信する。
【0064】
前記入力ポート29は、スロットルポジションセンサ11、エアフローメータ12、空燃比センサ18、水温センサ22のように、アナログ信号形式の信号を出力するセンサの出力信号をA/Dコンバータ30を介して入力し、それらの出力信号をCPU25やRAM27へ送信する。
【0065】
前記出力ポート31は、点火栓2b、駆動回路5、着火装置17、排気絞り用アクチュエータ20等と電気配線を介して接続され、CPU25から出力される制御信号を、前記した点火栓2b、駆動回路5、着火装置17、あるいは排気絞り用アクチュエータ20等へ送信する。
【0066】
前記ROM26は、各点火栓2bの点火時期を決定するための点火時期制御ルーチン、各燃料噴射弁3から噴射すべき燃料噴射量を決定するための燃料噴射量制御ルーチン、燃料噴射量の空燃比フィードバック制御を行うための空燃比フィードバック制御ルーチン、各燃料噴射弁3の燃料噴射時期を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン、排気絞り弁19の開度を決定するための排気絞り制御ルーチン等の各種のアプリケーションプログラムに加え、第2の排気浄化触媒16を加熱するための触媒加熱制御ルーチンを記憶している。
【0067】
更に、前記ROM26には、上記したようなアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。前記制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状態と点火時期との関係を示す点火時期制御マップ、内燃機関1の運転状態と燃料噴射量との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、内燃機関1の運転状態と排気絞り弁19の開度との関係を示す排気絞り弁開度制御マップ等である。
【0068】
前記RAM27は、各センサからの出力信号やCPU25の演算結果等を格納する。前記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ21の出力信号より算出される機関回転数である。これらのデータは、クランクポジションセンサ21が信号を出力する都度、最新のデータに書き換えられる。
【0069】
前記バックアップRAM28は、内燃機関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリであり、点火制御に係る学習値、燃料噴射制御に係る学習値、排気絞り制御に係る学習値等を記憶する。
【0070】
前記CPU25は、前記ROM26に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作する。その際、CPU25は、RAM27に記憶された前記各センサの出力信号より内燃機関1の運転状態を判定し、その運転状態と各制御マップとから点火制御や燃料噴射制御等の各種制御を実行するとともに、本発明の要旨となる触媒加熱制御を実行する。
【0071】
触媒加熱制御は、第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bを早期に活性するための制御であり、内燃機関1が冷間始動される場合のように、第1及び第2の排気浄化触媒15、16が未活性状態にある状況下で内燃機関1が始動される場合に実行される。
【0072】
触媒加熱制御では、CPU25は、先ず、内燃機関1の始動時に第1の排気浄化触媒と第2の排気浄化触媒16の少なくとも一方が活性状態にあるか否かを判別する。
【0073】
CPU25は、第1及び第2の排気浄化触媒15、16が未活性状態にあると判定した場合は、第1の排気浄化触媒16を早期に活性すべく触媒加熱処理を実行し、触媒本体16bが活性状態にあると判定した場合は触媒加熱処理を実行しないものとする。
【0074】
触媒加熱処理では、CPU25は、先ず、点火栓2bへの駆動電力の印加を禁止した上で、図示しないスターターモータを作動させるとともに、駆動回路5へ駆動電力を印加して燃料噴射弁3を作動させ、次いで着火装置17へ駆動電力を印加する。
【0075】
この場合、内燃機関1の各気筒2a内には、空気と燃料とが供給されるが、点火栓2bが作動していないため、前記した空気と燃料とは未燃状態のままで各気筒2aから排出されることになる。
【0076】
各気筒2bから排出された燃料と空気は、排気枝管13及び排気管14を経て第1の排気浄化触媒15に流入する。第1の排気浄化触媒15内の排気流路の径は、排気管14に比して極めて小さいので、そのような径の小さい排気流路を燃料と空気とが流れると、燃料と空気とが互いに混ざり合う。その結果、第1の排気浄化触媒15から流出した空気と燃料とは、互いに十分に混ざり合った良好な可燃混合気となる。
【0077】
前記第1の排気浄化触媒15から流出した可燃混合気は、排気管14を介して第2の排気浄化触媒16に到達する。第2の排気浄化触媒16に到達した可燃混合気は、該第2の排気浄化触媒16のケーシング16aにおいて触媒本体16bより上流のコーン部に設けられた着火装置17によって着火されて燃焼せしめられる。その際、着火装置17は、触媒本体16bの直上流に位置するため、可燃混合気の火炎が触媒本体16bを急速に加熱することになる。
【0078】
また、本実施の形態に係る第2の排気浄化触媒16は、ウォールフロー型の排気浄化触媒であるため、可燃混合気の燃焼によって煤などが発生した場合であっても、それらの煤が第2の排気浄化触媒16によって捕集されることになり、大気中に放出されることがない。
【0079】
尚、本実施の形態では、可燃混合気の燃焼によって発生する火炎が着火装置17より上流側へ逆流する場合に備え、第1の排気浄化触媒15内の排気流路の径を消炎径より小さくなるよう形成するものとする。この場合、可燃混合気の燃焼によって発生する火炎が第1の排気浄化触媒15より上流側へ逆流することがなくなり、可燃混合気の燃焼が安定することにある。
【0080】
また、触媒加熱処理では、CPU25は、上記した処理に加えて排気絞り弁19を所定開度まで閉弁させるようにしてもよい。その場合、内燃機関1から排気絞り弁19に至る排気経路の圧力が上昇し、その上昇した圧力によって排気の脈動が抑制されるとともに排気経路内の温度が上昇するため、可燃混合気の着火性や、可燃混合気の燃焼の安定性が向上する。
【0081】
上記したような触媒加熱処理は、所定時間継続される。前記所定時間は、触媒加熱処理によって触媒本体16bが活性温度まで昇温するのに要する時間であり、予め実験的に求められた時間である。
【0082】
尚、前記所定時間は、固定値でもよく、内燃機関1が始動される際の触媒本体16bの触媒床温に応じて変更される可変値であってもよい。
CPU25は、触媒加熱処理を所定時間継続した後は、内燃機関1から着火装置17に至る排気経路に残留している可燃混合気を一掃すべく、可燃混合気除去処理を所定期間実行する。
【0083】
可燃混合気除去処理では、CPU25は、例えば、点火栓2bに対する駆動電力の印加禁止に加え、駆動回路5に対する駆動電力の印加も禁止する。この場合、内燃機関1の各気筒2aには空気のみが供給されることになり、その空気が各気筒2a内から排出されることになる。各気筒2a内から排出された空気は、排気枝管13、排気管14、第1の排気浄化触媒15、第2の排気浄化触媒16を流れる。
【0084】
この結果、内燃機関1から第2の排気浄化触媒16に至る排気経路内に残留していた可燃混合気は、該排気経路を流れる空気によって第2の排気浄化触媒16へ導かれ、先の触媒加熱処理によって活性した触媒本体16bにおいて浄化される。
【0085】
このような可燃混合気除去処理が所定期間実行されると、CPU25は、点火栓2bに対する駆動電力の印加、及び駆動回路5に対する駆動電力の印加を開始して、内燃機関1を始動させる。その際、内燃機関1から第2の排気浄化触媒16に至る排気経路に残留していた可燃混合気が既に一掃されているため、内燃機関1の気筒2a内から第2の排気浄化触媒16に至る広い範囲において火炎が発生することがない。
【0086】
以下、本実施の形態における触媒加熱制御について具体的に説明する。
CPU25は、触媒加熱制御を実行するにあたり、図5に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行する。
【0087】
触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
触媒加熱制御ルーチンでは、CPU25は、先ずS501において第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0088】
第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判定する方法としては、内燃機関1が最後に運転停止された時点から今回始動される時点までの経過時間から第1及び第2の排気浄化触媒15、16の触媒床温が活性温度未満まで低下したか否かを推定する方法、第1及び第2の排気浄化触媒15、16に触媒床温を検出する温度センサを取り付け、その温度センサの出力信号値が活性温度未満であるか否かを判定する方法、もしくは、水温センサ22の出力信号(冷却水温)から第1及び第2の排気浄化触媒15、16の触媒床温を推定し、その推定値が活性温度未満であるか否かを判定する方法等を例示することができる。
【0089】
前記S501において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0090】
一方、前記S501において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S502へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。具体的には、CPU25は、排気絞り弁19を所定開度まで閉弁させるべく排気絞り用アクチュエータ20を制御する。次いでCPU25は、スターターモータ、全ての気筒2aの燃料噴射弁3に対応する駆動回路5、及び着火装置17に対する駆動電力の印加を開始するとともに、全ての気筒2aの点火栓2bに対する駆動電力の印加を禁止する。
【0091】
S503では、CPU25は、触媒加熱処理の実行時間を計時する第1のカウンタ:C1のカウンタ値を更新する。
S504では、CPU25は、前記S503において更新された第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0092】
前記S504において第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S503以降の処理を再度実行する。
【0093】
一方、前記S504において第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1以上であると判定した場合は、CPU25は、S505へ進み、可燃混合気除去処理の実行を開始する。具体的には、CPU25は、スターターモータの作動を継続しつつ、全ての気筒2aに対応した駆動回路5、全ての気筒2aの点火栓2b、及び、着火装置17に対する駆動電力の印加を禁止するとともに、排気絞り弁19を全開状態に戻すべく排気絞り用アクチュエータ20を制御する。
【0094】
S506では、CPU25は、可燃混合気除去処理の実行時間を計時する第2のカウンタ:C2のカウンタ値を更新する。
S507では、CPU25は、前記S506において更新された第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2以上であるか否か、すなわち、可燃混合気除去処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0095】
前記S507において第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S506以降の処理を繰り返し実行する。
【0096】
一方、前記S507において第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2以上であると判定した場合は、CPU25は、S508へ進み、可燃混合気除去処理の実行を終了する。
【0097】
S509では、CPU25は、前記した第1及び第2のカウンタ:C1、C2のカウンタ値を“0”にリセットし、本ルーチンの実行を終了する。本ルーチンの実行を終了したCPU25は、通常の機関始動制御を実行する。
【0098】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、内燃機関1が冷間始動された場合のように、第1及び第2の排気浄化触媒15、16が未活性状態にある状況下で内燃機関1が始動される場合には、第1の排気浄化触媒15の上流の排気管14へ燃料及び空気が供給され、それらの燃料と空気とが前記第1の排気浄化触媒15において互いに十分に混合されて良好な可燃混合気を形成することになる。
【0099】
前記した可燃混合気は、第2の排気浄化触媒16のコーン部に設けられた着火装置17によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎によって触媒本体16bが加熱されることになる。
【0100】
従って、本実施の形態に係る内燃機関の触媒昇温装置によれば、加熱すべき第2の排気浄化触媒16の上流に第1の排気浄化触媒15を配置するとともに、第2の排気浄化触媒16のコーン部に着火装置17を配置することにより、燃料と空気とを混合させるための専用の予混合室や、燃料と空気とを燃焼させるための専用の燃焼室を設けることなく、燃料と空気とを十分に混合させることが可能になるとともに、それら燃料と空気とを良好に燃焼させることが可能となる。
【0101】
この結果、内燃機関が通常の運転状態にあるときに、排気の熱が予混合室や燃焼室などで奪われることがなく、排気浄化触媒に低温の排気が流入するようなことがなくなるため、排気浄化触媒の温度が活性温度未満まで低下するのを防止することができ、排気エミッションが悪化することがない。
【0102】
また、本実施の形態に係る内燃機関の触媒昇温装置では、第2の排気浄化触媒16がウォールフロー型の排気浄化触媒であるため、触媒加熱処理において可燃混合気が燃焼された際に煤などの粒子状物質(PM:Particulate Matter)が発生しても、それらのPMが第2の排気浄化触媒16において捕集されることとなり、大気中に放出されることがない。
【0103】
また、本実施の形態に係る内燃機関の触媒昇温装置では、第2の排気浄化触媒16のコーン部が断熱構造とされるため、可燃混合気の燃焼によって発生した熱は、コーン部の壁面を介して放熱されることなく、触媒本体16bに伝達されることになる。
【0104】
<実施の形態2>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第2の実施態様について図6に基づいて説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0105】
前述の第1の実施の形態では、内燃機関1のクランキング時に第1の排気浄化触媒15より上流の排気管14へ燃料と空気を供給するにあたり、全ての気筒2aの燃料噴射弁3から燃料を噴射させるとともに、全ての気筒2aの点火栓2bの作動を禁止する例について述べたが、本実施の形態では、内燃機関1のクランキング時に第1の排気浄化触媒15より上流の排気管14へ燃料と空気を供給するにあたり、全ての気筒2aの点火栓2bの作動を禁止するとともに、一部の気筒2aの燃料噴射弁3のみから燃料を噴射させることにより、第1の排気浄化触媒15より上流の排気管14へ燃料及び空気を供給する例について述べる。
【0106】
この場合、CPU25は、図6に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行することになる。
図6に示す触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0107】
触媒加熱制御ルーチンでは、CPU25は、先ずS601において第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
前記S601において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0108】
一方、前記S601において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S602へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。具体的には、CPU25は、排気絞り弁19を所定開度まで閉弁させるべく排気絞り用アクチュエータ20を制御する。次いでCPU25は、スターターモータ、一部の気筒2a(例えば、2つの気筒)の燃料噴射弁3に対応する駆動回路5、及び着火装置17に対する駆動電力の印加を開始するとともに、全ての気筒2aの点火栓2bに対する駆動電力の印加を禁止する。
【0109】
この場合、燃料噴射弁3が作動された一部の気筒2aからは、燃料と空気とが未燃状態のまま排出され、その他の気筒2aからは空気のみが排出されることになる。前記した一部の気筒2aから排出された燃料と空気とは、排気枝管13を介して第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ供給される。
【0110】
第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ供給された燃料と空気とは、第1の排気浄化触媒15内に流入し、前記第1の排気浄化触媒15内で互いに十分に混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。
【0111】
前記第1の排気浄化触媒15内で形成された可燃混合気は、前記第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0112】
ここで図6に戻り、CPU25は、前記したS602の処理に続いてS603へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時する第1のカウンタ:C1のカウンタ値を更新する。
【0113】
S604では、CPU25は、前記S603において更新された第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0114】
前記S604において第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S603以降の処理を再度実行する。
【0115】
一方、前記S604において第1のカウンタ:C1のカウンタ値が所定値:CS1以上であると判定した場合は、CPU25は、S605へ進み、可燃混合気除去処理の実行を開始する。
【0116】
S606では、CPU25は、可燃混合気除去処理の実行時間を計時する第2のカウンタ:C2のカウンタ値を更新する。
S607では、CPU25は、前記S606において更新された第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2以上であるか否か、すなわち、可燃混合気除去処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0117】
前記S607において第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S606以降の処理を繰り返し実行する。
【0118】
一方、前記S607において第2のカウンタ:C2のカウンタ値が所定値:CS2以上であると判定した場合は、CPU25は、S608へ進み、可燃混合気除去処理の実行を終了する。
【0119】
S609では、CPU25は、前記した第1及び第2のカウンタ:C1、C2のカウンタ値を“0”にリセットし、本ルーチンの実行を終了する。本ルーチンの実行を終了したCPU25は、通常の機関始動制御を実行する。
【0120】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるとともに、一部の気筒2aにおいてのみ燃料噴射弁3を作動させるため、触媒加熱処理に要する燃料量を最小限に抑えることも可能となる。
【0121】
尚、本実施の形態では、第1の排気浄化触媒15より上流の排気管14へ燃料と空気とを供給する場合に、全ての気筒2aにおいて点火栓2bの作動を禁止した上で一部の気筒2aにおいてのみ燃料噴射弁3を作動させる例について述べたが、前記した一部の気筒2a以外の気筒2aにおいて点火栓2bと燃料噴射弁3の作動を許容することにより、排気浄化触媒の加熱と内燃機関1の始動とを並行して行うようにしてもよい。
【0122】
<実施の形態3>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第3の実施態様について図7に基づいて説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0123】
前述の第1の実施の形態では、内燃機関1の始動が完了する直前、すなわち内燃機関1のクランキング時に触媒加熱制御を実行する例について述べたが、本実施の形態では、内燃機関1の始動直後に触媒加熱制御を実行する例について述べる。
【0124】
本実施の形態に係る触媒加熱制御は、内燃機関1の始動が完了した時点で第1及び第2の排気浄化触媒15、16が未活性状態にある場合に実行される。そして、触媒加熱制御では、CPU25は、内燃機関1の一部の気筒2a(例えば、2つの気筒)において燃料過剰状態の混合気を燃焼させる(リッチ運転)とともに、その他の気筒2a(残り2つの気筒)において酸素過剰状態の混合気を燃焼させる(リーン運転)。
【0125】
この場合、前記した一部の気筒2aから排出される排気には、未燃状態の燃料が多分に残留し、前記した他の気筒2aから排出される排気には、未燃状態の空気(酸素)が多分に残留することになる。
【0126】
未燃状態の燃料成分を含む排気と未燃状態の空気を含む排気とは、排気枝管13によって第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ導かれ、次いで排気管14から第1の排気浄化触媒15内に流入する。
【0127】
第1の排気浄化触媒15内では、未燃状態の燃料を含む排気と未燃状態の空気を含む排気とが前記排気管14に比して極めて径小な流路を流れることになるため、そのような流路において排気中に含まれる未燃状態の燃料と未燃状態の空気とが十分に混合されることになる。
【0128】
この結果、第1の排気浄化触媒15から流出する排気の中には、燃料と空気とが十分に混ざり合った良好な可燃混合気が形成されることになり、その可燃混合気が第2の排気浄化触媒16のコーン部において着火装置17によって燃焼せしめられることになる。
【0129】
以下、本実施の形態に係る触媒加熱制御について具体的に述べる。
CPU25は、触媒加熱制御を実行するにあたり、図7に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行する。この触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0130】
触媒加熱制御ルーチンでは、CPU25は、先ずS701において内燃機関1の始動が完了したか否かを判別する。内燃機関1の始動完了を判定する方法としては、機関回転数が所定回転数以上になったか否かを判別することによって判定する方法を例示することができる。
【0131】
前記S701において内燃機関1の始動が完了していないと判定した場合は、CPU25は、S701の処理を内燃機関1の始動が完了するまで繰り返し実行する。
【0132】
前記S701において内燃機関1の始動が完了したと判定した場合は、CPU25は、S702へ進み、第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0133】
前記S702において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0134】
前記S702において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S703へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。
【0135】
触媒加熱処理では、CPU25は、例えば、内燃機関1の4つの気筒2aのうち、1番気筒と2番気筒の2つの気筒において理論空燃比より低くい空燃比(リッチ空燃比)の混合気が形成されるよう1番気筒と2番気筒に対応した駆動回路5を制御することにより、1番気筒と2番気筒をリッチ運転させる。これと同時に、CPU25は、残りの3番気筒と4番気筒の2つの気筒において理論空燃比より高い空燃比(リーン空燃比)の混合気が形成されるよう3番気筒と4番気筒に対応した駆動回路5を制御することにより、3番気筒と4番気筒をリーン運転させる。
【0136】
この場合、リッチ運転されている1番、2番気筒からは、未燃状態の燃料が多量に残留した排気が排出され、リーン運転されている3番、4番気筒からは、未燃状態の空気(酸素)が多量に残留した排気が排出されることになる。1番及び2番気筒から排出された排気(未燃状態の燃料を含む排気)と、3番及び4番気筒から排出された排気(未燃状態の空気を含む排気)とは、排気枝管13を介して第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ供給される。
【0137】
排気中に含まれる燃料と空気とは、第1の排気浄化触媒15内で互いに混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。このような可燃混合気を含む排気は、第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0138】
ここで図7に戻り、CPU25は、前記したS703の処理に続いてS704へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時するカウンタ:Cのカウンタ値を更新する。
【0139】
S705では、CPU25は、前記S704において更新されたカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0140】
前記S705においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S704以降の処理を再度実行する。
一方、前記S705においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であると判定した場合は、CPU25は、S706へ進み、触媒加熱処理の実行を終了し、前記したカウンタ:Cのカウンタ値を“0”にリセットするとともに、内燃機関1を通常の運転状態とすべく駆動回路5を制御する。
【0141】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、内燃機関の始動後に第2の排気浄化触媒16を加熱させる場合であっても、第2の排気浄化触媒16の上流に第1の排気浄化触媒15を配置するとともに、第2の排気浄化触媒16のコーン部に着火装置17を配置することにより、燃料と空気とを混合させるための専用の予混合室や、燃料と空気とを燃焼させるための専用の燃焼室を設けることなく、燃料と空気とを十分に混合させることが可能になるとともに、それら燃料と空気とを良好に燃焼させることが可能となる。
【0142】
この結果、内燃機関が通常の運転状態にあるときに、排気の熱が予混合室や燃焼室などで奪われることがなく、排気浄化触媒に低温の排気が流入するようなことがなくなるため、排気浄化触媒の温度が活性温度未満まで低下するのを防止することができ、排気エミッションが悪化することがない。
【0143】
尚、本実施の形態では、未燃状態の空気を排出させるべき気筒2aでは、リーン空燃比の混合気を燃焼させる例について述べたが、未燃状態の空気を排出すべき気筒2aにおいて燃料噴射を禁止するようにしても良い。
【0144】
<実施の形態4>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第4の実施態様について図8に基づいて説明する。ここでは、前述の第3の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0145】
前述の第3の実施の形態では、内燃機関1の始動が完了した直後において一部の気筒2aから未燃状態の燃料を含む排気を排出させる場合に、その一部の気筒2aをリッチ運転させる例について述べたが、本実施の形態では、一部の気筒2aを通常の空燃比で運転させた上で、その一部の気筒2aの膨張行程時や排気行程時に燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射させることによって、前記した一部の気筒2aから未燃状態の燃料を含む排気を排出させる例について述べる。
【0146】
この場合、CPU25は、図8に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行することになる。
図8に示す触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0147】
触媒加熱制御ルーチンでは、CPU26は、先ずS801において内燃機関1の始動が完了したか否かを判別する。
前記S801において内燃機関1の始動が完了していないと判定した場合は、CPU25は、S801の処理を内燃機関1の始動が完了するまで繰り返し実行する。
【0148】
前記S801において内燃機関1の始動が完了したと判定した場合は、CPU25は、S802へ進み、第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0149】
前記S802において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0150】
前記S802において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S803へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。
【0151】
触媒加熱処理では、CPU25は、例えば、内燃機関1の4つの気筒2aのうち、1番気筒と2番気筒の2つの気筒において通常の空燃比の混合気が形成されるよう1番気筒と2番気筒に対応した駆動回路5を制御するとともに、1番気筒と2番気筒の2つの気筒の排気行程時に燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射させるべく駆動回路5を制御する。これと同時に、CPU25は、残りの3番気筒と4番気筒の2つの気筒において理論空燃比より高い空燃比(リーン空燃比)の混合気が形成されるよう3番気筒と4番気筒に対応した駆動回路5を制御することにより、3番気筒と4番気筒をリーン運転させる。
【0152】
この場合、1番、2番気筒からは副燃料を含む排気が排出され、3番、4番気筒からは未燃状態の空気(酸素)が多量に残留した排気が排出されることになる。1番及び2番気筒から排出された排気(未燃状態の燃料を含む排気)と、3番及び4番気筒から排出された排気(未燃状態の空気を含む排気)とは、排気枝管13を介して第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ供給される。
【0153】
排気中に含まれる燃料と空気とは、第1の排気浄化触媒15内で互いに混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。このような可燃混合気を含む排気は、第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0154】
ここで図8に戻り、CPU25は、前記したS803の処理に続いてS804へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時するカウンタ:Cのカウンタ値を更新する。
【0155】
S805では、CPU25は、前記S804において更新されたカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0156】
前記S805においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S804以降の処理を再度実行する。
一方、前記S805においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であると判定した場合は、CPU25は、S806へ進み、触媒加熱処理の実行を終了し、前記したカウンタ:Cのカウンタ値を“0”にリセットするとともに、内燃機関1を通常の運転状態とすべく駆動回路5を制御する。
【0157】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、前述の第3の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
<実施の形態5>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第5の実施態様について図9〜図11に基づいて説明する。ここでは、前述の第3の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0158】
前述の第3の実施の形態では、内燃機関1の始動が完了した直後において第1の排気浄化触媒15の上流へ未燃状態の燃料及び空気を供給する場合に、内燃機関1の一部の気筒2aをリッチ運転させるとともにその他の気筒2aをリーン運転させることにより、前記一部の気筒2aから未燃状態の燃料が残留する排気を排出させつつ前記その他の気筒2aから未燃状態の空気が残留する排気を排出させる例について述べたが、本実施の形態では、内燃機関1の全ての気筒2aをリッチ運転させるとともに、全ての気筒2aから排出される排気中に二次空気を供給することにより、未燃状態の燃料と未燃状態の空気とを含有した排気を第1の排気浄化触媒15の上流へ供給する例について述べる。
【0159】
この場合、内燃機関1に接続された排気枝管13の各枝管には、図9に示すように、その噴孔が各気筒2aの排気ポートに臨むよう二次空気噴射ノズル32が取り付けられるものとする。
【0160】
前記した二次空気噴射ノズル32は、図10に示すように、電気配線を介してECU23の出力ポート31と接続され、ECU23からの駆動電力が印加されたときに開弁して、図示しないエアポンプから供給される二次空気を各気筒2aの排気ポート内へ噴射するようになっている。
【0161】
以下、本実施の形態に係る触媒加熱制御について述べる。
本実施の形態では、CPU25は、触媒加熱制御を実行するにあたり、図11に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行する。この触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0162】
前記した触媒加熱制御ルーチンでは、CPU25は、先ず、S1101において、内燃機関1の始動が完了したか否かを判別する。
前記S1101において内燃機関1の始動が完了していないと判定した場合は、CPU25は、S1101の処理を内燃機関1の始動が完了するまで繰り返し実行する。
【0163】
前記S1101において内燃機関1の始動が完了したと判定した場合は、CPU25は、S1102へ進み、第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0164】
前記S1102において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0165】
前記S1102において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S1103へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。
【0166】
触媒加熱処理では、CPU25は、例えば、内燃機関1の全ての気筒2aをリッチ運転させることにより、全ての気筒2aから未燃状態の燃料を多量に含む排気を排出させる。これと同時に、CPU25は、二次空気噴射ノズル32に駆動電力を印加して各気筒2aの排気ポートへ二次空気を噴射させる。
【0167】
この場合、内燃機関1における各気筒2aの排気ポートには、未燃状態の燃料を多量に含有した排気と二次空気とが供給されることになる。これらの排気と二次空気とは、排気ポートから排気枝管13へ導かれ、続いて排気枝管13から排気管14を介して第1の排気浄化触媒15内へ導かれる。
【0168】
第1の排気浄化触媒15内では、排気中に含まれる未燃状態の燃料と二次空気とが互いに混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。このような可燃混合気を含む排気は、第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0169】
ここで図11に戻り、CPU25は、前記したS1103の処理に続いてS1104へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時するカウンタ:Cのカウンタ値を更新する。
【0170】
S1105では、CPU25は、前記S1104において更新されたカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0171】
前記S1105においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S1104以降の処理を再度実行する。
一方、前記S1105においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であると判定した場合は、CPU25は、S1106へ進み、触媒加熱処理の実行を終了し、前記したカウンタ:Cのカウンタ値を“0”にリセットするとともに、内燃機関1を通常の運転状態とすべく駆動回路5を制御する。
【0172】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、前述の第3の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
<実施の形態6>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第6の実施態様について図12に基づいて説明する。ここでは、前述の第5の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0173】
前述の第5の実施の形態では、内燃機関1の始動が完了した直後において第1の排気浄化触媒15の上流へ未燃状態の燃料及び空気を供給する場合に、内燃機関1の全ての気筒2aをリッチ運転させるとともに、全ての気筒2aから排出される排気中に二次空気を供給することにより、未燃状態の燃料と未燃状態の空気とを含有した排気を第1の排気浄化触媒15の上流へ供給する例について述べたが、本実施の形態では、内燃機関1の全ての気筒2aを通常の空燃比で運転させた上で、各気筒2aの排気行程時に燃料噴射弁3から副次的な燃料を噴射させるとともに、二次空気噴射ノズル32から二次空気を噴射させることにより、未燃状態の燃料(副燃料)と未燃状態の空気(二次空気)とを含む排気を第1の排気浄化触媒15の上流へ供給する例について述べる。
【0174】
この場合、CPU25は、図12に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行することになる。
図12に示す触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0175】
触媒加熱制御ルーチンでは、CPU26は、先ず、S1201において、内燃機関1の始動が完了したか否かを判別する。
前記S1201において内燃機関1の始動が完了していないと判定した場合は、CPU25は、S1201の処理を内燃機関1の始動が完了するまで繰り返し実行する。
【0176】
前記S1201において内燃機関1の始動が完了したと判定した場合は、CPU25は、S1202へ進み、第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0177】
前記S1202において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0178】
前記S1202において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S1203へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。
【0179】
触媒加熱処理では、CPU25は、例えば、内燃機関1の全ての気筒2aを通常の空燃比で運転させた上で、各気筒2aの排気行程時に燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射させることにより、各気筒2aから未燃状態の副燃料を含む排気を排出させるとともに、二次空気噴射ノズル32に駆動電力を印加することより、各気筒2aの排気ポートへ二次空気を噴射させる。
【0180】
この場合、内燃機関1における各気筒2aの排気ポートには、未燃状態の副燃料を多量に含有した排気と二次空気とが供給されることになる。これらの排気と二次空気とは、排気ポートから排気枝管13へ導かれ、続いて排気枝管13から排気管14を介して第1の排気浄化触媒15内へ導かれる。
【0181】
第1の排気浄化触媒15内では、排気中に含まれる未燃状態の副燃料と二次空気とが互いに混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。このような可燃混合気を含む排気は、第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0182】
ここで図12に戻り、CPU25は、前記したS1203の処理に続いてS1204へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時するカウンタ:Cのカウンタ値を更新する。
【0183】
S1205では、CPU25は、前記S1204において更新されたカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0184】
前記S1205においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S1204以降の処理を再度実行する。一方、前記S1205においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であると判定した場合は、CPU25は、S1206へ進み、触媒加熱処理の実行を終了し、前記したカウンタ:Cのカウンタ値を“0”にリセットするとともに、内燃機関1を通常の運転状態とすべく駆動回路5を制御する。
【0185】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、内燃機関1を通常の空燃比で運転させつつ、前述の第5の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。<実施の形態7>
次に、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置の第7の実施態様について図13〜図15に基づいて説明する。ここでは、前述の第3の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成についてはその説明を省略するものとする。
【0186】
前述の第3の実施の形態では、内燃機関1の始動が完了した直後において一部の気筒2aから未燃状態の燃料を含む排気を排出させる場合に、その一部の気筒2aをリッチ運転させる例について述べたが、本実施の形態では、一部の気筒2aへ排気を再循環させる所謂排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を行い、その一部の気筒2a内で低温燃焼を行わせることにより、前記した一部の気筒2aにおける混合気の燃焼温度を低下させ、以て多量の未燃燃料成分が残留する排気を排出させる例について述べる。
【0187】
この場合、図13に示すように、排気枝管13には排気再循環通路33が接続され、排気再循環通路33は途中で分岐して吸気枝管6の各枝管と接続されるようにする。そして、吸気枝管6の各枝管と排気再循環通路33との接続部位には、排気再循環通路33と枝管との導通/遮断を切り換えるEGR弁34が取り付けられる。
【0188】
各EGR弁34は、図14に示すように、電気配線を介してECU23の出力ポート31と接続され、ECU23からの制御電流に応じて開閉駆動されるようになっている。
【0189】
以下、本実施の形態に係る触媒加熱制御について述べる。
本実施の形態では、CPU25は、触媒加熱制御を実行するにあたり、図15に示すような触媒加熱制御ルーチンを実行する。この触媒加熱制御ルーチンは、予めROM26に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の始動時に実行されるルーチンである。
【0190】
前記した触媒加熱制御ルーチンでは、CPU25は、先ず、S1501において、内燃機関1の始動が完了したか否かを判別する。
前記S1501において内燃機関1の始動が完了していないと判定した場合は、CPU25は、S1501の処理を内燃機関1の始動が完了するまで繰り返し実行する。
【0191】
前記S1501において内燃機関1の始動が完了したと判定した場合は、CPU25は、S1502へ進み、第1又は第2の排気浄化触媒15、16が活性状態にあるか否かを判別する。
【0192】
前記S1502において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16との少なくとも一方が活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、本ルーチンの実行を終了し、通常の始動制御を実行する。
【0193】
前記S1502において第1の排気浄化触媒15と第2の排気浄化触媒16の双方が未活性状態にあると判定した場合は、CPU25は、S1503へ進み、触媒加熱処理の実行を開始する。
【0194】
触媒加熱処理では、CPU25は、例えば、内燃機関1の一部の気筒2a(例えば、1番気筒と2番気筒)に対応したEGR弁34を開弁させて低温燃焼運転させることにより、前記した一部の気筒2aから未燃の燃料成分を比較的多量に含んだ排気を排出させる。これと同時に、CPU25は、その他の気筒2a(例えば、3番気筒と4番気筒)をリーン運転させることにより、前記した他の気筒2aから未燃の空気を比較的多量に含んだ排気を排出させる。
【0195】
この場合、1番気筒と2番気筒からは、未燃状態の燃料が多量に残留した排気が排出され、3番気筒と4番気筒とからは、未燃状態の空気(酸素)が多量に残留した排気が排出されることになる。1番及び2番気筒から排出された排気(未燃状態の燃料を含む排気)と、3番及び4番気筒から排出された排気(未燃状態の空気を含む排気)とは、排気枝管13を介して第1の排気浄化触媒15上流の排気管14へ供給される。
【0196】
排気中に含まれる燃料と空気とは、第1の排気浄化触媒15内で互いに混ざり合って良好な可燃混合気を形成する。このような可燃混合気を含む排気は、第1の排気浄化触媒15内から該第1の排気浄化触媒15下流の排気管14へ流出し、次いで排気管14から第2の排気浄化触媒16のコーン部へ流入する。第2の排気浄化触媒16のコーン部に流入した可燃混合気は、前記コーン部に設けられた着火装置によって燃焼せしめられ、その際に発生する火炎の熱によって第2の排気浄化触媒16の触媒本体16bが加熱される。
【0197】
ここで図15に戻り、CPU25は、前記したS1503の処理に続いてS1504へ進み、触媒加熱処理の実行時間を計時するカウンタ:Cのカウンタ値を更新する。
【0198】
S1505では、CPU25は、前記S1504において更新されたカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であるか否か、すなわち、触媒加熱処理が所定時間以上実行されたか否かを判別する。
【0199】
前記S1505においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS未満であると判定した場合は、CPU25は、前記S1504以降の処理を再度実行する。一方、前記S1505においてカウンタ:Cのカウンタ値が所定値:CS以上であると判定した場合は、CPU25は、S1506へ進み、触媒加熱処理の実行を終了し、前記したカウンタ:Cのカウンタ値を“0”にリセットするとともに、内燃機関1を通常の運転状態とすべく駆動回路5を制御する。
【0200】
上記したような触媒加熱制御ルーチンによれば、前述の第3の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0201】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置では、着火手段より上流の排気通路に副排気浄化触媒が設けられているため、主排気浄化触媒を急速に加熱すべく内燃機関から着火手段へ可燃混合気を供給する場合に内燃機関から供給された燃料と空気とは、副排気浄化触媒において十分に混合されて良好な可燃混合気を形成し、その可燃混合気が着火手段に供給されることになる。
【0202】
従って、本発明によれば、内燃機関から供給された可燃混合気を燃焼させることによって排気浄化触媒を急速に加熱する触媒昇温装置において、着火手段によって燃焼すべき燃料と空気とを予混合するための専用の空間を設ける必要がない。このため、内燃機関が通常運転状態にあるときには、排気の熱が予混合室等に奪われることがなく、主排気浄化触媒が低温の排気によって冷却されることがなくなるため、排気エミッションが悪化することがない。
【0203】
また、本発明に係る内燃機関の触媒昇温装置では、主排気浄化触媒内における触媒担体より上流の部位において可燃混合気が燃焼されるため、可燃混合気を燃焼させるための専用の燃焼室を設ける必要がなく、内燃機関が通常の運転状態にあるときに排気の熱が燃焼室に奪われることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る触媒昇温装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図2】第2の排気浄化触媒の内部構造を説明する図(1)
【図3】第2の排気浄化触媒の内部構造を説明する図(2)
【図4】ECUの内部構成を示すブロック図
【図5】第1の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図6】第2の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図7】第3の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図8】第4の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図9】第5の実施の形態に係る触媒昇温装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図10】第5の実施の形態に係るECUの内部構成を示すブロック図
【図11】第5の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図12】第6の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【図13】第7の実施の形態に係る触媒昇温装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図14】第7の実施の形態に係るECUの内部構成を示すブロック図
【図15】第7の実施の形態に係る触媒加熱制御ルーチンを示すフローチャート図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
2a・・・気筒
2b・・・点火栓
3・・・・燃料噴射弁
5・・・・駆動回路
6・・・・吸気枝管
13・・・排気枝管
14・・・排気管
15・・・第1の排気浄化触媒(副排気浄化触媒)
16・・・第2の排気浄化触媒(主排気浄化触媒)
16a・・ケーシング
16b・・触媒本体
17・・・着火装置
18・・・空燃比センサ
19・・・排気絞り弁
20・・・排気絞り用アクチュエータ
23・・・ECU
25・・・CPU
32・・・二次空気噴射ノズル
33・・・排気再循環通路
34・・・EGR弁

Claims (7)

  1. 内燃機関に接続された排気通路と、
    前記排気通路の途中に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する主排気浄化触媒と、
    前記排気通路において前記主排気浄化触媒より上流の部位に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する副排気浄化触媒と、
    前記排気通路において前記主排気浄化触媒と前記副排気浄化触媒との間の部位に設けられる着火手段と、
    前記副排気浄化触媒より上流の排気通路へ燃料及び空気を供給する可燃成分供給手段と、
    を備える内燃機関の触媒昇温装置であって、
    前記可燃成分供給手段は、前記内燃機関の始動が完了する直前であって、該内燃機関のクランキング時に、該内燃機関の全ての気筒において点火栓の作動を禁止すると同時に、少なくとも一部の気筒において燃料噴射弁の作動を許容することにより、前記副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給することを特徴とする内燃機関の触媒昇温装置。
  2. 前記副排気浄化触媒内に形成される排気通路は、消炎径以下の径を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒昇温装置。
  3. 前記主排気浄化触媒は、上流側の端部が開放され且つ下流側の端部が閉塞された流路と、上流側の端部が閉塞され且つ下流側の端部が開放された流路とを交互にハニカム状に配置して形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒昇温装置。
  4. 前記着火手段は、可燃混合気の着火によって生じる火炎が前記主排気浄化触媒内における触媒担体より上流の部位に形成されるよう配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒昇温装置。
  5. 前記主排気浄化触媒において触媒担体より上流の部位は、断熱構造とされることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の触媒昇温装置。
  6. 前記主排気浄化触媒が所望の温度域まで昇温した後の所定期間に、前記副排気浄化触媒より上流の排気通路へ空気のみを供給する空気供給手段と、前記所定期間が経過した後に前記内燃機関を始動させる機関始動手段と、を更に備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の触媒昇温装置。
  7. 内燃機関に接続された排気通路と、
    前記排気通路の途中に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する主排気浄化触媒と、
    前記排気通路において前記主排気浄化触媒より上流の部位に設けられ、前記排気通路内を流れる排気を浄化する副排気浄化触媒と、
    前記排気通路において前記主排気浄化触媒と前記副排気浄化触媒との間の部位に設けられる着火手段と、
    前記副排気浄化触媒より上流の排気通路へ燃料及び空気を供給する可燃成分供給手段と、
    を備える内燃機関の触媒昇温装置であって、
    前記可燃成分供給手段は、前記内燃機関の始動が完了する直前に、前記副排気浄化触媒より上流の排気通路に燃料及び空気を供給するものであり、
    前記主排気浄化触媒が所望の温度域まで昇温した後の所定期間に、前記副排気浄化触媒より上流の排気通路へ空気のみを供給する空気供給手段と、前記所定期間が経過した後に前記内燃機関を始動させる機関始動手段と、を更に備えることを特徴とする内燃機関の触媒昇温装置。
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